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【2023年最新版】酒米の王様「山田錦」とは?山田錦で造られたおすすめの日本酒20選も紹介!
おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒のラベルで見かける「山田錦」という文字。「なんのこと?」と不思議に思ったことはありませんか? 山田錦は兵庫県を主な産地とする酒米のこと。良質な日本酒ができることから「酒米の王様」ともいわれています。今回は、山田錦で造られたおすすめ日本酒をご紹介します! 1.「山田錦」ってどういう酒米? 「山田錦(やまだにしき)」は、1936年(昭和11年)に兵庫県で誕生した酒米です。現在も全生産量の70%近くが兵庫県で栽培されています。 なかでも最高峰といわれるのが「特A地区」で育った山田錦です。 特A地区 兵庫県三木市(吉川町)、加東市(東条町、社町)、小野市、神戸市北区 特A地区の土は、リンやマグネシウムといった酒米に必要な栄養素を豊富に含んでいます。1日の寒暖差が大きく、稲が育ちやすいことも特徴です。 心白(しんぱく)が線状で高精白の日本酒ができる 心白とは、米粒の中心に白く光って見える部分のことです。心白部分が大きいと、麹菌が繁殖しやすい反面、精米時に崩れやすくなります。 山田錦は心白が線状に入っているため、崩れにくく、精米で米の外側をより多く削ることができます。精米歩合50%以下、つまり一粒の米を半分以上削って仕上げる吟醸酒造りに適していたのです。 1980年に入ると、華やかな香りを持つ吟醸酒ブームが起こります。山田錦を商品名にする蔵も多く、その名は広く知られることとなりました。 「山田錦」が酒米の王様といわれる理由 山田錦は、米質がやわらかく質の良い麹(こうじ)ができるといわれています。タンパク質が少なく、雑味のない日本酒ができることも王様といわれる理由のひとつです。香りは品よく、ふくよかな味わいの日本酒に仕上がります。 また、山田錦の稲は背が高いため、倒れやすく栽培にコストがかかります。山田錦の価格は、ほかの酒米に比べ約1.5倍。最高峰の山田錦は2倍近くになることも珍しくありません。 精米で外側を削れば削るほど、同じ量の山田錦からできるお酒の量は少なくなります。高精白の山田錦で造る日本酒が高価格になるのも納得ですね。 2.山田錦で造られてるおすすめ日本酒20選 ここからは、山田錦で造られているおおすすめ日本酒をご紹介します!どれも蔵のこだわりが詰まった銘柄ばかり。近年は、自社の田んぼで山田錦を栽培する蔵も少なくありません。ぜひ、日本酒選びの参考にしてくださいね。 2-1.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 「磨き二割三分」とは、精米歩合23%のこと。米の外側を77%削っていることを表しています。山田錦の中心部分だけを贅沢に使った純米大吟醸です。 香りは品よく華やか。ハチミツのように上品な甘さです。舌の上を流れるなめらかさは、まるで水のよう。「二割三分」という数字以上の満足感、驚きを与えれくれる獺祭(だっさい)の自信作です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.醸し人九平次 La Maison(ラ・メゾン)山田錦 「La Maison」は、フランス語で「家」を表す言葉。フランス、ブルゴーニュでワイン造りも手がける「醸し人九平治」が家飲み用に送るブランドです。 アルコール度数は14%とライトな仕上がり。使用するのは、兵庫県黒田庄の田んぼで自ら栽培した山田錦です。ぜひ好みの料理を用意して、カジュアルにお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.みむろ杉 ろまんシリーズ Dio Abita 低アルコール酒 奈良県の今西酒造が送る「ろまんシリーズ」の1本。酒米は、仕込み水が湧く水脈上にある田んぼで契約農家とともに育てています。加水をしていない原酒ながら、アルコール度数13%とライトな仕上がりです。 香りはもぎたての果実のようにフレッシュ。口に含むと甘みと酸味がジュワッと広がります。和食にも洋食にも合う、日本酒初心者におすすめの銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.岩の井 山廃 純米大吟醸 「岩の井」こだわりの山廃仕込みの日本酒です。山廃仕込みとは、手間ひまかかる伝統製法のこと。濃醇で奥深い味わいのお酒に仕上がります。 山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸は、香りおだやかでキレのある辛口タイプ。山廃ならではのコクと酸味が活きています。料理の味をじゃませず、1杯、また1杯とグラスが進むお酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.天狗舞 山廃純米大吟醸 日本酒ファンからも人気が高い「天狗舞(てんぐまい)」。伝統の山廃止仕込みで知られる石川県の地酒です。蔵で熟成させた純米大吟醸は、うっすらと山吹色に色づいています。 しっかりとしたコクがありつつ、後味はスッキリ。和食に洋食、中華と合わせる料理を選びません。冷やでも、ぬる燗でも美味しい日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.フモトヰ 生もと...
【2023年最新版】華やかな香りと軽快な味わいが特徴な酒米「美山錦」。美山錦で造られたおすすめ日本酒15選を紹介
おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。 美山錦(みやまにしき)は、日本酒造りに欠かせない原料である酒米の一種。米と水、麹で造られる日本酒は、酒米の個性によって味わいが大きく変化します。 日本酒について詳しくなっていく中で、「美山錦について知りたい。」「美山錦で造られた日本酒を飲んでみたい。」という方もいるのではないでしょうか。 今回は、美山錦の特徴や味わいを詳しく解説!美山錦を使ったおすすめ銘柄も登場するので、ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.酒米「美山錦」とは? 美山錦は、長野県や東北地方を中心に栽培される酒米です。1972年(昭和47年)、長野県農事試験場が「たかね錦」に放射線処理をおこない、突然変異したものからより良い個体を選抜。1978年(昭和53年)年に「美山錦」と命名されました。 美山錦という名は、心白(しんぱく)と呼ばれる米粒の中心部分が、北アルプスの雪のように美しいことに由来するといわれています。 1-1.「山田錦」「五百万石」に次ぐ全国第3位の作付け量を誇る酒米 耐寒性のある美山錦は、長野県や秋田県、山形県、岩手県など寒い地域で栽培されています。 山田錦(やまだにしき)、五百万石(ごひゃくまんごく)に次ぎ、作付け量は全国第3位。同じく寒冷地方で育つ酒米「出羽燦々(でわさんさん)」の親にもあたる品種です。 平成30年度酒造好適米の銘柄別生産状況 品種 生産量(単位:トン) 山田錦 33,916 五百万石 21,203 美山錦 6,408 その他 34,330 総検査数量 95,856 参考:農林水産省「令和元年産酒造好適米の生産量(推計値)」 1-2.美山錦は華やかな香りと軽快な味わいが特徴的 美山錦で造った日本酒は、華やかな香りを持つのが特徴です。味わいは軽快でキレがあり、食事と一緒に楽しむお酒に適しています。 飲み飽きしないスッキリとした味わいは、日常酒として楽しむお酒にぴったり。冷やでも燗でも味のバランスが崩れず「晩酌には日本酒が欠かせない」という日本酒ファンにも好まれています。 2.美山錦で醸されたおすすめ日本酒15選 ここからは、美山錦で醸されたおすすめ日本酒15選を紹介します。すべてに共通するのは、食事とあわせて楽しめる食中酒であること。ぜひ好みのおつまみを用意して、美山錦が生み出す味わいを楽しんでみてくださいね。 2-1.雪男 純米酒 「雪男(ゆきおとこ)」は、新潟県を代表する人気蔵「青木酒造」の代表銘柄。美山錦を使った純米酒は、米の旨味とシャープなキレ味を持ち合わせています。 地元魚沼の郷土料理、干物や漬物といった塩味の効いた料理とも好相性。寒い冬にゆったりと楽しみたくなる、飲み飽きしない美味しさです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.真澄 YAWARAKA TYPE-1 「真澄(ますみ)」は長野県で360年余りの歴史を持つ老舗蔵。新たに誕生した「YAWARAKA TYPE-1」は、アルコール度数12度と通常の日本酒に比べライトな仕上がりです。 手に取りやすいシンプルなラベルデザインには「日本酒になじみのない方、若い方にも気軽に楽しんでほしい」という蔵の想いが込められています。味わいは美山錦らしく、スッキリと軽やか。和食はもちろん、洋食とのペアリングもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.くどき上手 生吟醸酒 多くの人々の心を魅了し、説き伏せる戦国武将をイメージした酒「くどき上手」。加熱処理をしていない生のお酒「生吟醸酒」は、浮世絵ラベルがひときわ目を引く1本です。 くどき上手らしいフルーティーな香り、美山錦のキレのある味わいは実に爽やか。ぜひキリッと冷やしてシャープな飲み口をお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.楯野川 純米大吟醸 美山錦 中取 火入 「中取(なかどり)」とは、日本酒を搾る工程で2番目に出てくるお酒のこと。香り、味ともに優れた部分だけを瓶詰めした贅沢な1本です。 原料には山形県産の美山錦を使用し、シャープな味わいを生み出しています。人気銘柄「楯野川(たてのかわ)」のフラッグシップともいえる1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.くどき上手 ばくれん 美山錦 吟醸 超辛口 「ばくれん」が目指したのはキレが際立つ超辛口の味わい。およそ2年間、低温でじっくり熟成させることで、ただ辛いだけではない深みのある超辛口酒が誕生しました。 使用したのは55%まで精米した美山錦。ほんのり甘く、フルーティーで品の良い香りも特徴です。ラベルに書かれた「ばくれん(すれていてずるがしこい)」女性のように、スイスイとグラスが進みます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.正雪...
【2023年最新版】超辛口でおすすめの日本酒15選!
おすすめの日本酒を選ぶ際に、甘口や辛口といった味わいから選ぶのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒の「超辛口」とは、日本酒度+10以上にあたるお酒。辛いといってもピリ辛味ではなく、糖度が少ないぶん、スパッとキレのある味わいに仕上がります。 今回は、おすすめの超辛口酒15選をご紹介!日本酒通も思わずうなる超辛口の世界を、ぜひお楽しみください。 1.「超辛口」の日本酒度はだいたいどれくらい? 日本酒は、日本酒度+10以上になると超辛口だといわれています。辛口にあたる日本酒は糖度が少なく、スッキリとキレのある味わいが特徴です。 味わい 日本酒度 標準 +1.4~-1.4 やや辛口 +1.5~+3.5 辛口 +3.5~+3.9 大辛口 +6~ 大辛口である+6を上回る超辛口の日本酒は、スパッとしたキレが持ち味。 「そもそもキレってなんなの?」と疑問に思う方は、甘さや香りがベタつくことなく、心地よい余韻を持ちながらスッと引いていく感じをイメージするといいかもしれません。 超辛口の日本酒は香りも控えめなものが多く、温めて楽しむ燗酒としても好まれています。 2.おすすめの超辛口日本酒15選 ここからは、おすすめの超辛口日本酒15選をご紹介します。日本酒度が高いものは、なんと+20という銘柄も! 日本酒通も納得のキレのある味わいを、ぜひチェックしてみてくださいね。 2-1.来福 純米吟醸 超辛口 日本酒度は+18!「来福(らいふく)」の超辛口はシャープなキレの良さが持ち味です。 茨城県で生まれる「来福」は、ナデシコやツルバラといった花酵母を使ったお酒。甘く華やかな銘柄が多いなか、超辛口は極力香りを抑えた仕上がりとなっています。 辛さのなかにしっかりとした旨味もあるため、食事とあわせて楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.ゆきの美人 純米吟醸 山田錦 6号酵母 超辛 超辛と名付けられた「ゆきの美人」は、キレのなかにやさしい旨味を持ち合わせた日本酒です。醸造元は、秋田県の秋田醸造。マンションの1階という特殊な環境で、年間を通した酒造りを可能としています。 フレッシュかつ酸味の効いた味わいは、「ゆきの美人」ならでは。こってりした料理とも相性が良く、口のなかの脂分をさっぱり洗い流してくれますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.加賀鳶 山廃純米 超辛口 「加賀鳶(かがとび)」のテーマはズバリ、粋(いき)!粋なキレ味を出すために、米本来の旨味にこだわった酒造りを追求しています。 山廃(やまはい)と呼ばれる手間ひまかかる製法で造られた超辛口酒は、コクと酸味が調和したお酒。辛いだけではない、じんわりとした旨味が感じられます。冷やはもちろん、燗酒にして楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.天狗舞 超辛口純米 ブルーボトルが涼やかな辛口酒は「天狗舞(てんぐまい)」の夏季限定品。スッキリとした旨味が際立つお酒です。 口に含むと感じるのは、さわやかな酸味。甘みを抑えたキレのある味わいは、肉料理や揚げ物と相性ばつぐんです。キリッと冷やせばより一層澄み切った味わいが引き立ちますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.不動 純米 超辛口 無炭素濾過 「不動(ふどう)」の超辛口酒は低温で長期間発酵させたお酒です。じっくりと寝かせることで、まろやかな味わいを実現しています。 芳醇なコクがありつつスッとキレる後口の良さは、さすが日本酒度+18!というところ。ついついもう1杯とグラスが進みます。寒い冬には燗酒にして、おでんとあわせるのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.くどき上手 ばくれん...
ラグジュアリー日本酒”MINAKI”と和フレンチのペアリング体験イベントレポ
2023年6月6日(火)、麻布十番に潜む大人の隠れ家のようなフレンチレストラン「釜津田」にてラグジュアリー日本酒ブランド"MINAKI"の「極幻(GOKUGEN)」と新商品である「極幻 FORMULA.2」のペアリングイベントが開催されました。 この記事ではMINAKIの「極幻(GOKUGEN)」「極幻 FORMULA.2」の詳細と唎酒師ライターがイベント体験した様子をたっぷりとお伝えします。 1.ラグジュアリー日本酒ブランド"MINAKI"とは "MINAKI"は2022年2月にリリースされたラグジュアリー日本酒です。 "時"に焦点を当て、大切な人と過ごすひとときを鮮やかに彩ることができたら。そんな思いを込めて造られました。 現在MINAKIには3つのプロダクトが存在していますが、今回はペアリング体験でいただいた「極幻(GOKUGEN)」「極幻 FORMULA.2」について紹介いたします。 ※香りや味わいについてはペアリングの項目にて触れさせていただきます。 1-1.極幻(GOKUGEN) 極幻(GOKUGEN)はMINAKIが代表作として世に送り出す究極の一本。海外のコンクールや品評会でも数々の賞を受賞しています。 使用されている酒米は兵庫県産山田錦。日本酒らしい上品な味わいとクリアな旨味のバランスを目指して辿り着いたのは“精米歩合17%”でした。 精米は削れば削るほど時間と手間のかかる工程であり、精米歩合17%にするためになんと200時間以上の時間をかけて磨き上げられています。手間とコストにとらわれず、酒蔵の持つ技術を惜しみなく駆使することで、雑味のない至高の味わいを実現しています。 醸造パートナーとして極幻(GOKUGEN)を醸したのは奥羽自慢。MINAKIの「ラグジュアリーな日本酒体験を届けたい」という想いに共感いただいたことからパートナーシップが始まり、真摯な日本酒造りに共に向き合っています。 1-2.極幻 FORMULA.2 極幻シリーズとして新たな究極を表現した極幻 FORMULA.2。原料に使用されている酒米は山形県のオリジナル酒米である「雪女神」。 「雪女神」は大粒で粗タンパク質が少なく、心白の発現率が高いなど、高い精米歩合が必要とされる大吟醸酒造りに最適な醸造特性を持っています。これらの特性を最大限引き出し、雪どけ水のような透明感とパッと目が覚めるようなはっきりとした輪郭のある上品な味わいに仕上げています。 また、超軟水の天然の井戸水を仕込み水として使用し、長期低温醸造に適した冬の寒さと地元で丁寧に育てられた質の良い酒米。そして、これらの素材を最大限に引き出すべく、確かな技術力をもつ造り手たち。これらの自然、気候風土、人と技術が渾然と溶け合う山形の「テロワール」を豊かに感じて頂ける一本です。 2.極幻 FORMULA.2とサラダを中心とした前菜でスタート 2-1.極幻 FORMULA.2の香りと味わい お料理との相性を確認する前に、極幻 FORMULA.2 生酒を楽しみます。 まずは軽くスワリングをして極幻 FORMULA.2の香りを確認。香りはみずみずしい青りんごや白ブドウのようにフルーティーで上品な香りを楽しむことができます。 香りからとても期待値が上がってきたので早速一口...。率直な感想として出てきたのが「美味しい!いいお酒だなあ」という感想です。 まず口に含んだ瞬間感じるのは非常になめらかな口当たりと生酒ならではのフレッシュさです。くどい甘さではなく上品な甘みが口内に広がり、ほどよい旨味を感じると思えば、心地よい余韻を残しながらスーッと消えていきます。 このキレの良さは食中酒としてはどんな料理とも合いそうな気がするので、早速料理とのペアリングを試してみましょう! 2-2.前菜やフリットとも調和する極幻 FORMULA.2 ペアリングとして提供いただいたのは以下の4品です。 ・鱧(ハモ)と鮮魚のフリット 梅のソース ・水タコ ガスパチョソース ・ズワイガニと紫キャベツのマリネ ・有機野菜のサラダ 有機野菜のサラダ・ズワイガニと紫キャベツのマリネは、フレンチドレッシングの味わいが極幻 FORMULA.2の持っているみずみずしい香りと相性が抜群です。旨味という面でも極幻 FORMULA.2の旨みがズワイガニの旨みに負けることなくマッチしています。 水タコ ガスパチョソースは淡白な水ダコの味わいとトマトベースのガスパチョソースからなるほのかな酸味がクセになります。 鱧と鮮魚のフリットはビールを使った生地で揚げられているため外はサクサク、中はふわふわでとても美味しいです。アクセントで添えられた梅のソースによってさっぱりと食べることもできるのでいくらでもいけちゃいます。揚げ物であるフリットがもつ脂をFORMULA.2がキレイに流してくれます。そして、梅のソースの酸味との相性も抜群です。 生酒をいただいた後は極幻 FORMULA.2 火入れもいただきました。火入れはフレッシュさはありながらも、原料であるお米由来のふくよかな旨みが生酒より強調されている印象を受けました。 生酒と火入れ、どちらのFORMULA.2もいただいたどの料理とも相性が良く、料理とお酒双方がお互いの美味しさを引き立て合うペアリングでした。 3.極幻(GOKUGEN)はメイン料理と共に 3-1.極幻(GOKUGEN)の香りと味わい 極幻(GOKUGEN)は深みのあるビターな香りの後に、みずみずしい果実のような香りを楽しむことができます。FORMULA.2より、やや強めにお米由来の香りを感じることができました。 極幻(GOKUGEN)において最も驚いたのが飲んだときの口当たりの良さです。超軟水の天然水を飲んでいるかのようなあまりにも柔らかくなめらかな口当たりに非常に驚きました。 味わいはバランスの良い甘みと旨み、そしてほのかな苦味と心地のよい酸味の余韻を感じながらスッ消えていく、体に染み渡るという表現が合うような美味しさです。 こちらも食中酒としてどんな料理ともよく合いそうな印象。さっそくメイン料理とのペアリングを試してみましょう! 3-2.極幻(GOKUGEN)は濃厚な旨みともよく合う! メインとしていただくのはコクや旨味が強い以下のメニューです。 ・パテドカンパーニュと赤玉ねぎのピクルス ・ローストビーフ ポートワインソース ・チキンポッシェ りんごのソース ・ヤングコーンソテー・ズッキーニフリット 左手のパテドカンパーニュは豚の脂とほのかな塩気によってお酒が欲しくなるおいしさ。思わず極幻(GOKUGEN)に手を伸ばせばキレイな酸味によって脂を流してくれます。また、赤玉ねぎのピクルスも非常にさっぱりといただけるのでパテドカンパーニュの良き相棒となっています。 ローストビーフ ポートワインソースは濃厚なお肉の旨みを堪能することができます。この濃厚なお肉の旨みにも決して負けることなく、極幻(GOKUGEN)が持っている旨みと酸味によって、マッチしています。 チキンポッシェ りんごのソースは、しっとり柔らかく旨みが凝縮されたチキンポッシュに程よく酸味と甘味の効いたりんごのソースがこの上ないパートナーに。 ヤングコーンソテー・ズッキーニフリットはどちらも素材本来の旨みと甘みを楽しむことができます。 極幻(GOKUGEN)とのペアリングもこの旨み・甘み・酸味が非常によく合って相性抜群です。 4.最後に酒粕アイスの食べ比べを楽しんで〆 ペアリングを楽しんだ後に提供いただいたのが、普通のお酒からできた酒粕を使ったアイスと極幻FORMULA.2からできた酒粕を使ったアイスの食べ比べです。 どちらも使われたお酒は違うものの、酒粕に味わいの違いなんてあるのかな?なんて思っていましたが、ちゃんと違いがあって驚きました。 普通のお酒を使った酒粕アイスはどちらかというとあっさり・さっぱりとしています。一方、極幻FORMULA.2から作られた酒粕アイスは酒粕の甘みが濃厚かつ、酒粕の甘みが長く残るのが印象的でした。 さっぱりした方がいい、濃厚なアイスが好きなど個人によって好みは別れるかと思いますが、どちらもとても美味しかったです。 5.ラグジュアリー日本酒MINAKIの今後の展望 美味しいお酒と共に前菜からメイン、デザートと至福のひとときを過ごすことができました。 最後にMINAKIの今後の展望についてお聞きしてみました。 現状、「こういう日本酒を出す!」という確定していることはないものの、方向性としては現在磨きをかけた(精米歩合が低い)お酒をリリースしているので、逆にほとんど磨かず、高級ラインのお酒を作るなども検討しているとのこと。また、本日いただいた極幻(GOKUGEN)を熟成させており、これが5年後10年後おいしいお酒として出来上がっていたら、古酒の販売も考えていきたいと仰っていました。 MINAKIの今後の商品展開がとても楽しみですね! MINAKIの「極幻(GOKUGEN)」「極幻 FORMULA.2」は自分で楽しむのはもちろん、大切な人との至福のひとときを鮮やかに彩ってくれます。また、日本酒を飲んだことがないという方へのプレゼントとしても、うってつけのお酒だと思ったのでぜひプレゼントを選ぶ際に検討してみてはいかがでしょうか? 『MINAKI 極幻(GOKUGEN)』 [価格]¥29,800(税込¥32,780) [製造場所]山形県 [原料米]兵庫県産山田錦100% [内容量]720ml [精米歩合]17% [アルコール分]15% [公式URL]https://minaki-sake.com/products/gokugen 『MINAKI 極幻...
【2023年最新版】生酛造り(きもとづくり)とは?生酛造りのおすすめ日本酒14選も紹介!
日本酒のラベルで見かける「生酛(きもと)」という文字。「一体何のこと?読み方は?」と疑問に思ったことはないでしょうか。 生酛造りは、手間ひまかかる伝統製法。今回は、生酛造りの特徴や、山廃造りとの違いを紹介します!生酛造りのおすすめ日本酒14選もぜひチェックしてみてくださいね。 1.生酛造り(きもとづくり)とは? 生酛造り(きもとづくり)とは、乳酸菌を育てながら「酒母(しゅぼ)」を造る製造法です。 酒母は、蒸した米と麹、水をタンクに入れ「酵母」を培養した液体のこと。真っ白な酒母は「酛(もと)」とも呼ばれます。 酵母は、ほかの微生物より弱いものの、酸性の環境には強いという特徴があります。酵母が生き残れるよう、タンク内を酸性に保つために必要になるのが、乳酸というわけです。 タンク内に乳酸を入れるには、液体の乳酸を直接添加する方法と、自然に任せて育てる2つの方法があります。後者が生酛造りと呼ばれる手法です。 乳酸菌を直接添加した場合、酒母ができあがるまでの期間は10日から14日ほど。一方、生酛造りでは1ヶ月近い時間を要します。 生酛造りの日本酒は、濃醇でしっかりとした味わいが特徴です。また、自然由来のさまざまな香り成分を持っています。ただ濃いだけではない、幾重にも重なる味と香りのハーモニーを楽しめるお酒です。 2.生酛造りと山廃造りの違いは? 「生酛造り」と「山廃造り(やまはいづくり)」は、乳酸菌を育てて酒母を造るという点では同じ製法です。大きく違うのは、その「育て方」になります。 ここからは、それぞれの違いを解説していきます。「あぁやっぱり日本酒は難しい」と感じがちな点を、スッキリと解決していきましょう! 2-1.生酛造りは「米をすりつぶす山卸し」 生酛造りでは、米と水をすりつぶす作業をおこないます。これは「山卸し(やまおろし)」と呼ばれる手法です。明治時代までは、酒母を造るには山卸しが一般的でした。 当時の米は粒が大きかったため、米が水に溶けるのを待っていては、酵母がほかの微生物に負けてしまいます。そのため、あらかじめ米を細かくすりつぶし、水に溶ける速度を速める必要があったのです。 山卸しには、半切りと呼ばれる桶と、櫂(かい)と呼ばれる木製の長い棒が使われます。酒蔵によっては、蒸米を電動式のドリルで潰したり、足で踏んだりと手法はさまざまです。 2-2.「山卸し」を「廃止」するから「山廃造り」 桶の米を櫂ですりつぶす山卸しは、時間と労力のかかる作業でした。これをなんとか解消できないかと、開発されたのが「山廃造り」です。 山廃造りは、タンクに水と麹を入れることから始まります。米を投入するのは、水に麹の酵素が溶けだした段階です。 その後、タンク内では硝酸還元菌(しょうさんかんげんきん)と呼ばれる菌と乳酸菌が繁殖。酵母が活動しやすい環境を作ってくれます。 つまり、米をすりつぶす「山卸し」を「廃止」したのが山廃造りと呼ばれる製法です。本来、山廃は日本酒造りの専門用語でしたが、商品名として採用されたことから一般にも知られるようになりました。 3.生酛造りでおすすめの日本酒14選 ここからは、生酛造りでおすすめの日本酒14選をご紹介します。生酛ならではの濃醇な酒質と奥深い味わいを、ぜひお楽しみください。 3-1.大七 生もと 純米 「生酛といえば大七。大七といえば生酛」というほどメジャーな1本。力強さを奥深さを兼ね備えた日本酒です。創業以来、生酛一筋の蔵の想いが感じられます。 ふくらみのある豊かな味わいは、ぜひぬる燗や熱燗で。冬の鍋物はもちろん、クリーム系の料理ともよく合います。「生酛ってどんなお酒?」という初心者におすすめの銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-2.男山 生もと 純米 北海道の大地が生み出す豊かな味わいの辛口酒です。米と米麹のみの純米酒のため、さらに芳醇な旨味が感じられます。 温度による味の変化も特徴です。夏には冷やしてスッキリと。冬には燗でふくらみのある味わいを楽しめます。コストパフォーマンスにも優れ、普段から常備しておきたくなる1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-3.岩の井 生もと 純米 神力 大手酒販メーカー「いまでや」オリジナルの純米酒です。タッグを組んだのは千葉県の岩瀬酒造。中生神力(なかてんしんりき)という名の希少米を使用しています。 岩の井は山廃仕込みにこだわるお酒です。過去にはワインの世界的な指標「パーカーポイント」日本酒部門で95点を獲得しました。そんな岩の井の「生酛造り」の「純米酒」。日本酒好きなら見逃せない1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-4.月山 生もと 純米 おろち 生酛ならではの複雑味と、さわやかな香りを楽しめる純米酒です。グラスに注ぐと青りんごのようなフルーティーな香りが立ち上ります。 加水をしていない原酒でありながら、アルコール度数は若干低めの16%。食事と合わせてスイスイと楽しめます。スッキリとした酸味が際立ち、飲み飽きしない銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-5.白隠正宗 純米 生もと 誉富士 蔵が目指したのは「長くだらだらと飲める酒」。毎日の晩酌にぴったりの生酛造りの日本酒です。香りはあくまでもおだやか。口に含むとじんわりと生酛らしい旨味が広がります。 冷やでも燗でも楽しめるのもうれしいポイント。その日の気分、その日の料理にやさしく寄り添います。決して派手ではないが、そばにないと寂しい。日本酒好きのパートナーともいえる存在です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-6.フモトヰ...
【2023年最新版】日本酒の「無濾過生原酒」とは?おすすめの無濾過生原酒13選も紹介!
無濾過生原酒とは、濾過や火入れ、加水をしていない日本酒のことです。今回は、おすすめ無濾過生原酒13選をご紹介!「濾過って?」「火入れってなに?」という疑問もわかりやすく解説します。ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.日本酒の「無濾過生原酒」とは 「無濾過生原酒(むろかなまげんしゅ)」は、「濾過」をしていない「生」の「原酒」です。日本酒を造るうえで、次の3つの工程をおこなわないことを表します。 濾過 火入れ(加熱処理) 加水 「ムロカナマゲンシュ」とまるで呪文のようなネーミングも、ひとつひとつを紐解けばスッキリ納得。日本酒選びがより一層楽しくなりますよ。 無濾過 日本酒造りの工程で「濾過(ろか)」をしないことを「無濾過(むろか)」といいます。濾過は、搾ったお酒に残る固形物を除去する作業です。同時に、色や香りの調整もおこないます。 通常であれば、濾過をおこなうのは全部で2回。日本酒を搾った後と、加水をした後です。濾過機と呼ばれる専用の機械を使うほか、粉末状の活性炭をタンクに入れる方法もあります。 濾過をしていない日本酒は、うっすら黄色く香り豊かなことが特徴です。 生 加熱処理をしない日本酒は「生」「生酒」と呼ばれます。搾ったままの日本酒は、糖化酵素と呼ばれる成分が生きた状態。そのままでは、味の変化や腐敗の原因になります。 そこで、日本酒造りでは「火入れ」と呼ばれる低温加熱殺菌を2回にわけておこないます。2回とも火入れをしないものが「生酒」。1回目だけ火入れしたものは「生詰め酒」、2回目だけ火入れしたものは「生貯蔵酒」です。 1回目の火入れ 2回目の火入れ 生酒 なし なし 生詰め酒 あり なし 生貯蔵酒 なし あり 一度も加熱しない「生」の日本酒は、できたての味わいが詰まった状態。冷蔵で保管し、鮮度が良いうちに飲み切るのがおすすめです。 原酒 「原酒」は加水をしていないお酒です。日本酒は、瓶に詰める前に「仕込み水」を加え、アルコール度数と香りを調整します。加水をした後のアルコール度数は、15~16%が一般的です。 加水をしない原酒は、アルコール度数18~20%と高いのが特徴です。味わいもよりくっきりと明確で、酸味や甘みが引き立つものが多くみられます。 1-1.無濾過生原酒の特徴 濾過ナシ、火入れナシ、加水ナシの無濾過生原酒は、次のような特徴があります。 香りがフルーティーで華やか 口当たりがなめらか 甘みと酸味が強くジューシーな味わい 無濾過生原酒は「吟醸酒」と呼ばれる香り豊かな日本酒に多くみられます。顔を近づけるとハッとするような、フルーティーな香りが特徴です。 口当たりはなめらか。と同時に、しっかりとした甘みと酸味が感じられます。「ジューシー」といわれることも多い個性的な味わいです。 一方で、後口はさらりと軽くアルコール度数の高さを忘れてしまうほど。「日本酒は重たく、香りが独特で飲みづらい」と感じる方ほど、真逆のイメージに驚いてしまうかもしれません。 2.無濾過生原酒の日本酒おすすめ13選 ここからは、おすすめの無濾過生原酒13銘柄をご紹介!どれも「お!」と驚くような味わいを持つ日本酒ばかりです。 前述したように、無濾過生原酒は加熱処理をしていないお酒です。蔵が目指す美味しさを味わうためにも、ぜひ保存管理が行き届いたお店で購入し、自宅でも冷蔵保管を基本にしてくださいね。 2-1.早瀬浦 純米吟醸 限定生原酒 香りはメロンや洋ナシのように甘く華やか。スムーズな飲み口の後にジュワッとした旨味が広がります。福井県の人気蔵「早瀬浦(はやせうら)」の季節限定商品です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.農口尚彦研究所 山廃愛山 無濾過生原酒 手間ひまかかる山廃(やまはい)仕込みで造った無濾過生原酒です。香りは甘酸っぱいベリーのよう。山廃ならではの爽やかな酸味が絶妙にマッチしています。燗にしてもおいしい日本酒です。 (出典元:農口尚彦研究所 ONLINE STORE) 2-3.加茂錦 荷札酒 槽場汲み 純米大吟醸 無濾過生原酒 「槽場汲み(ふなばくみ)」とは、搾ったお酒をその場で瓶詰すること。そのなかでも「仲汲み(なかぐみ)」と呼ばれるバランスに優れた部分のみを選別しています。味わいは実にフレッシュ。無濾過生原酒の醍醐味を体感できるお酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.手取川 純米無濾過生原酒 トワイライト 「黄昏どきに1杯いかが?」と誘う夏の夕暮れにぴったりの1本。アルコール度数12%と、原酒のなかでも低めの設定です。冷たくしてワイングラスで、氷を浮かべてロックでと思い思いのスタイルで楽しめます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.廣戸川 純米大吟醸...
【2023年最新版】日本酒の本醸造おすすめ22選
おすすめの日本酒を選ぶ際に、酒米や価格、産地など様々な選び方がありますが、特定名称酒から探すのも日本酒の選び方の一つです。 特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)とは、原料や製法の違いによって日本酒を分類したものです。特定名称酒の中でも今回は本醸造酒についてです。 本醸造とは、米と米麹のほか、醸造アルコールを原料に造られる日本酒です。醸造アルコールを添加することで、味わいは軽快に仕上がります。 コストパフォーマンスに優れた本醸造は、日常酒としても人気のお酒。こちらでは、お家にストックしたくなる本醸造の人気銘柄、22選を紹介します! 1.日本酒の本醸造おすすめ22選 本醸造には、地域で古くから愛される銘柄が数多く揃っています。コストパフォーマンスの良さと飲み飽きしない美味しさは、日々の晩酌にぴったりだからです。 今回紹介する22銘柄も、各地域から全国へとその名が知られるものばかり。ぜひ、全国各地を旅する気分でお楽しみくださいね。 1-1.酔鯨 特別本醸造 「鯨が水を飲むように、豪快に気持ちよく酒を飲みほしてほしい」。酒蔵のそんな想いが込められた高知の地酒「酔鯨(すいげい)」。特別本醸造は、香り高い吟醸酒と同じ製法で造られています。味わいはスッキリ軽く、しっかりとした酸味もあり食中酒にぴったり。冷でも燗でもバランスのとれた美味しさを楽しめますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-2.根知男山 本醸造 「根知男山 本醸造」は、新潟県根知産の米と水で造ったお酒です。米の外側を4割削り、雑味のないクリアな美味しさを実現。香りはおだやかで、やさしい甘さをほどよい辛みが引き締めます。合わせる料理を選ばず、すいすいと盃が進む銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-3.うごのつき 特別本醸造 吟醸酒のような華やかな香りが楽しめる本醸造「うごのつき」。品よくきれいな味わいは、まさに雨上がりに浮かぶ月のようです。「広島県の日本酒といえばコレ」というファンも多く、香りと味のバランスは絶妙。おだやかな余韻は日常を少し特別なものにしてくれます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-4.喜久醉 特別本醸造 「喜久酔(きくよい)」は、すっきりとした味わいの静岡県の日本酒です。飲み飽きしない美味しさは、有名誌や漫画で大きく取り上げられるほど。冷やでも燗でも「ただただ美味しい」とうなってしまう酒質です。コストパフォーマンスにも優れ、晩酌の定番に人気の高い銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-5.花泉 本醸造辛口 福島県南会津の大自然が生む日本酒「花泉」。本醸造は、辛口のなかにほどよいコクが活きたお酒です。冷で燗でも美味しく、まさに食中酒向きの銘柄。四季折々の食材と合わせ、思い思いに楽しむことができますよ。 (出典元:矢島酒店) 1-6.越乃景虎 特別本醸造 名水仕込 新潟県の銘酒「景虎」は、蔵から湧き出る超軟水と、全国名水百選のひとつ「杜々の森(とどのもり)」の湧水で仕込まれるお酒です。口当たりはやわらかで香りもおだやか。辛口でありながらどこかほっとする、上品な味わいです。澄み切った酒質は心地よく、その日の疲れを癒す一杯にぴったりですよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-7.日高見 辛口 本醸造 ラベルには、牡蠣やカツオのイラストと「魚でやるなら日高見だっちゃ!」の文字。「日高見(ひたかみ)」は宮城県の港町、石巻市で造られるお酒です。大の鮨好きという蔵元が造るお酒は、魚介類との相性ばつぐん。キレの良い後味は、魚介の旨味をぞんぶんに引き出してくれます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-8.常きげん 本醸造...
【2023年最新版】日本酒に表記されている「無濾過」とは?無濾過のおすすめ日本酒20選も紹介!
「無濾過(むろか)」とは、濾過作業をしていない日本酒のことです。「無濾過生原酒」のように、濾過や加熱処理、加水をしない原酒タイプの日本酒もあります。無濾過のお酒は、より搾りたてに近いボリューム感ある味わいが特徴。今回は、無濾過の日本酒おすすめ20選を紹介します! 1.無濾過の日本酒とは? 無濾過の日本酒とは「濾過(ろか)をしていない日本酒」のことです。 一般の日本酒づくりでは、濾過作業は2回おこないます。お酒に残る固形物を取り除き、色や香りを調整することが目的です。 近年はあえて濾過をせず、明確な味の個性を打ち出した日本酒が各蔵から登場しています。 1-1.無濾過の日本酒の特徴 無濾過の日本酒は、搾りたてに近いしっかりとした味わいが特徴です。無濾過であると同時に「生」、「原酒」とラベルに書かれものも多く見られます。 「無濾過生酒」とあれば、濾過も火入れもしていない日本酒ということです。加熱処理にあたる火入れをしないぶん、よりフレッシュでジューシーな味わいが楽しめます。加水でアルコール度数を調整しない「原酒」は、飲みごたえのある味わいが特徴です。 「無濾過生原酒」のように3つのスペックを持ち合わせる日本酒は、口にしたとたんハッとするような、個性的な魅力にあふれています。 1-2.無濾過の日本酒のおすすめの飲み方 無濾過のお酒は、冷酒から常温の温度帯で楽しむのがおすすめです。特に、20℃~25℃の常温は、ふくよかな味わいを感じやすくなります。 暑い夏には、ロックにして楽しむのもおすすめです。加水をしていない「原酒」も、氷でアルコール度数が抑えられ飲みやすくなります。 「無濾過生酒」とある場合は、低温保管を基本にフレッシュな味わいを楽しむのがポイント。シュワシュワとした生酒ならではのガス感を堪能できます。 2.無濾過のおすすめ日本酒20選 無濾過の日本酒といっても種類はさまざま。香りや甘み、旨味と酸味のバランスで味わいは大きく変化します。ここからは、各蔵が自信を持って送り出す無濾過のお酒を紹介します。 2-1.農口尚彦研究所 本醸造 無濾過生原酒 「酒造りの神様」ともいわれる杜氏、農口尚彦(のぐちなおひこ)氏が手がける逸品です。開栓すると洋梨のように甘く上品な香りが広がります。冷酒でフレッシュ感を楽しむほか、あえてぬる燗で味の奥深さを堪能するのもおすすめです。 (出典元:農口尚彦研究所 ONLINE STORE) 2-2.阿櫻 超旨辛口 特別純米 無濾過原酒 秋田を代表する酒米「秋田酒こまち」で造った日本酒です。香りおだやかで口当たりはなめらか。無濾過生原酒らしいジューシーな旨味もたまりません。後口はスッキリとキレよく、食中酒にもぴったりの味わいです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.満寿泉 純米大吟醸 土遊野 無濾過生 土遊野(どゆうの)は玄米、野菜、卵などすべて自家生産する富山県の農場です。土遊野ファームで育った「イセヒカリ」を使った無濾過生酒は、米本来の豊かな味わいが活きています。軽やかな酸味が心地よく、スイスイと盃が進む日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.加茂錦 荷札酒 純米大吟醸 黄水仙 無濾過生 アルコール度数13%と低アルコールタイプの無濾過生酒です。香り華やかで飲み口はマイルド。甘さと酸味のバランスに優れています。日本酒ビギナーから愛好家まで、幅広い層に人気の銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.風の森 雄町 807 純米奈良酒 無濾過生 多くの日本酒が精米歩合40%前後であるのに対し、風の森は80%。精米歩合が低いと大味になると言われるなか、低温熟成発酵により実にスムーズな味わいを生み出しています。ピチピチとしたガス感とキリッとした酸味、まろやかな甘みは風の森ならでは。自然の豊かさ、力強さを感じさせてくれる日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE...
【2023年最新版】日本酒の「にごり酒」とは?おすすめのにごり酒20選も紹介!
にごり酒とは、日本酒ビギナーでも飲みやすい白くにごったお酒のことです。冷やしてそのまま飲んだりロックにしたりと、さまざまな飲み方が楽しめます。今回は、おすすめのにごり酒20選を一挙ご紹介!「大人のカルピス」ともいわれるにごり酒の世界を、ぜひお楽しみください。 1.にごり酒とは? 「にごり酒」とは、その名のとおり白くにごった日本酒のことです。にごりのもとは、お酒に含まれる「滓(おり)」と呼ばれる成分。にごり酒のボトルの下に、白く沈殿しているものです。 一般的な日本酒は、米と米麹を発酵させた醪(もろみ)を酒袋に入れ、ぎゅーっと圧縮して搾り出します。このとき、袋のなかに残る個体が酒粕(さけかす)です。この工程を日本酒造りでは「上槽(じょうそう)」と呼びます。上槽をおこなわず、醪のまま瓶詰めされるのが「どぶろく」です。 にごり酒は、あえて目の粗い酒袋を使い、細かい米粒や麹の固形物をそのまま搾り出すのがポイント。滓を含んだにごり酒は、濃醇な味わいに仕上がります。 また、搾りたてのお酒をそのまま瓶詰めしたにごり酒は、シュワシュワッとした微発泡感が特徴的。「火入れ」と呼ばれる加熱殺菌をしていないため、瓶内で発酵が進み炭酸ガスが生まれるからです。 「噴き出し注意!」「横にしないで」と注意書きがあるのは、開栓時にプシューッとガスが噴き出すため。反対に、炭酸ガスがないタイプのにごり酒は、トロリとなめらかでヨーグルトのような味わいを楽しめます。 米や麹をそのまま含むにごり酒は、まさに「発酵食品」であり「生きたお酒」といえるかもしれませんね。 2.おすすめのにごり酒20選 ひとくちに「にごり酒」といっても、トロリと濃厚なものからシュワッと発泡感のあるものまで種類はさまざま。甘酸っぱいヨーグルトのような味わいもあれば、スッキリとした辛口タイプもあります。 ここからは、おすすめのにごり酒20選をご紹介!ぜひ自分好みのにごり酒を見つけてみてくださいね。 2-1.にいだしぜんしゅ にごり 見るからにやさしい風合いの「にいだぜしぜんしゅ」は福島県の仁井田本家が造るお酒です。原料は農薬や化学肥料をいっさい使わない自然米。山の湧き水と田んぼの井戸水、自然派酵母で仕込まれています。 ひと口飲んでまず驚くのは、とろりとした口当たり。滓たっぷりの味わいはまるで乳酸飲料のようです。糀の風味もしっかりと乗り、後に残るのはほのかな酸味。容器には再利用できるリユース瓶を使用するなど、次世代へ向けた新しい日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.五橋 純米にごり酒 「五橋(ごきょう)」は山口県の酒井酒造が手がける日本酒。「純米にごり酒」は冬限定の人気商品です。販売数が限られているため、売り切れになることもめずらしくありません。 香りは新酒らしくフレッシュで華やか。ピリピリとした微炭酸が舌の上を刺激します。さわやかな旨味のあるにごり酒は、おでんやお鍋と好相性。仲間と囲む冬の食卓がより一層楽しくなりますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.にごり純米原酒 英雄(ひでお) 日本酒ビギナーにおすすめのにごり酒がこちら。埼玉県の「釜屋(かまや)」が造る「英雄(ひでお)」です。その名には「多くの人に日本酒を飲んでもらいたい」「日本にとっての英雄=HEROになってもらいたい」という蔵の願いが込められています。 アルコール度数は11%と、通常の日本酒より若干控えめ。スッキリとした甘さは肉料理や濃い味付けの料理とよく合います。そのまま冷やしていただくのはもちろん、ロックスタイルで楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.八海山 発泡にごり 「八海山(はっかいさん) 発泡にごり」は、シュワッとした口当たりのスパークリング日本酒です。醸造元は新潟県の有名蔵「八海醸造」。淡麗辛口で人気の「八海山」の発泡にごり酒は、スッキリとした大人の味わいです。 しっかりとした発泡感があるため、乾杯のお酒としてもおすすめ。甘さ控えめの味わいは、チョコレートやフルーツのようなデザートともよく合います。アルコール度数は15%あるため、日本酒ならではのしっかりとした飲みごたえも楽しめますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.大那 特別純米 にごり 生 「大那(だいな)」のにごり酒は、シュワッとした爽快な口当たりが楽しめるお酒です。香りはマスカットのように瑞々しくさわやか。にごり酒ならではの甘さと酸味、グレープフルーツのような苦みも感じられます。 滓を含んだコクのある味わいは、キムチ鍋のような個性の強い料理と合わせるのもおすすめ。パーティーで仲間と楽しむ1本にもぴったりです。乾杯の際は炭酸の噴き出しに注意しながら、ゆっくりと開栓してくださいね。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.白瀑 純米 「ど」 にごり酒 生 真っ白なお酒を背景にひときわ目立つ「ど」の一文字。「白瀑(しらたき) 純米...
【2023年最新版】日本酒のおすすめ吟醸酒13選
おすすめの日本酒を選ぶ際に、酒米や価格、産地など様々な選び方がありますが、特定名称酒から探すのも日本酒の選び方の一つです。 特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)とは、原料や製法の違いによって日本酒を分類したもの。特定名称酒の中でも今回は吟醸酒についてです。 吟醸酒は、華やかな香りとすっきりした味わいが特徴のお酒です。いちばんの魅力は、フルーツにも例えられる「吟醸香」。よく磨いた米をじっくり低温熟成させることで、リンゴやバナナのような香りが生まれます。 フルーティーな香りの吟醸酒は、日本酒初心者にもおすすめ!今回は、日本酒ファンからも人気の吟醸酒の数々を紹介します。 1.日本酒のおすすめ吟醸酒13選 吟醸酒は、淡麗な味わいを持つお酒です。なかには、濃醇な味わいの「味吟醸」と呼ばれるタイプもあります。 フルーツに例えられる香りも、甘いバナナのようなものもあれば、フレッシュなリンゴのような香りなど実にさまざま。 ぜひおすすめ銘柄を参考に、自分だけのお気に入りの1本を見つけてみてくださいね。 1-1.水芭蕉 吟醸 「水芭蕉」の吟醸酒は、エレガントかつキレのある味わいが特徴的。契約栽培米・山田錦のふくよかなコクも楽しめます。上品な香りのあとに残るのは、ほどよい甘み。キリっと冷やしてワイングラスで、ほどよく温めておちょこでと好みに合わせて楽しめるお酒です。 (出典元:永井酒造株式会社) 1-2.〆張鶴 吟撰 吟醸酒 日本酒ファンからも人気が高い「〆張鶴」の定番酒。すっきりとクセがなく、まろやかな口当たりを楽しめる吟醸酒です。後味のキレの良さは、淡麗辛口が好まれる新潟の地酒ならでは。ほどよく冷やしてぜひ和食と一緒にお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-3.越乃寒梅 別撰 吟醸 「日本酒はすっきりタイプがすき」という方にぜひおすすめしたい、越後寒梅。米のふくよかな旨味とともに、スパッとしたキレの良さを感じられるお酒です。冷やでも燗でも美味しい点も、日本酒好きに好まれる理由。好みのシチュエーションに合わせて楽しめる1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-4.くどき上手 ばくれん 美山錦 吟醸 超辛口 くどく上手の吟醸酒「ばくれん」は、超辛口タイプのお酒です。日本酒の甘辛度合いを示す日本酒度は、+20。+6以上が大辛口になることを考えると、超辛口と言われるのもうなずけますよね。香りはほどよく、すいすいと軽やかな飲み口を楽しめます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-5.美丈夫 吟醸 麗 美丈夫(びじょうぶ)の「麗(れい)」は、食事のおともにぴったりの吟醸酒。香りはやわらかく上品で、料理の味わいを引き立ててくれます。後味はスッとキレよく、飲み飽きしない美味しさ。コストパフォーマンスにも優れた1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-6.出羽桜 桜花吟醸 本生 ラベルに輝くのは「吟醸酒」の大きな3文字。「桜花吟醸酒」は、吟醸酒の先駆けともいえるお酒です。香りは熟れたフルーツのように甘く華やか。コクがありつつすっきりとした飲み口で、合わせる料理を選びません。加熱していないフレッシュな味わいを楽しむためにも、冷やして味わうのがおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-7.陸奥八仙 ピンクラベル 香りはバナナやメロンのように甘く華やか。芳醇なコクと旨味を味わえる吟醸酒です。しっかりとした味わいは、洋食とも好相性。ワイングラスに注げば、フルーティな香りをより一層楽しむことができますよ。 (出典元:IMADEYA...
【2023年最新版】日本酒における「キレ」とは?キレのある日本酒20選を紹介!
日本酒の味わいを表す「キレがある」「キレ味が良い」という言葉。具体的にどういうこと?と疑問に感じたことはないでしょうか。 今回は、日本酒の味を語るうえで欠かせない「キレ」について解説します。ただ辛口なだけではない、おすすめのキレのある日本酒20選もぜひチェックしてみてくださいね。 1.日本酒の「キレ」ってなんのこと? 日本酒の「キレ」とは、口の中に広がる味わいが消えていく様子を意味します。「キレがある」といわれる日本酒は、後味がスッキリとしているのが特徴です。日本酒に限らず、ドライテイストのビールも「スッキリとキレがある」などといわれています。 キレがある日本酒は「端麗辛口」だけではない 「キレがある」と聞くと、端麗辛口のお酒をイメージすることが多いのではないでしょうか。実際には、芳醇でコクのある日本酒にも「キレ」は存在します。 米の旨味が口内に広がったかと思うと、スッと引いていく。飲み疲れしないキレのある日本酒は、料理とあわせる食中酒にも適しています。 キレの反対は「押し味」 日本酒の味わいは、キレをはじめとするさまざまな言葉で表現されます。キレの反対にあたる言葉が「押し味」です。 押し味は、心地よい旨味の余韻が長く続く様子を表します。米と米麹のみで造る純米酒も、押し味タイプが多い日本酒です。 2.おすすめのキレのある日本酒20選 ここからは「スッキリとしたキレのある日本酒が飲みたい!」という方に向け、おすすめ銘柄20選を紹介します。ぜひ、自分好みの「キレのある味わい」を見つけてみてくださいね。 2-1.白隠正宗 純米吟醸 生もと 雄町 「白隠正宗(はくいんまさむね)」が目指すのは、飽きずにずっと飲み続けられるお酒。伝統製法「生もと(きもと)」仕込みの純米吟醸も、香り穏やかなキレ味際立つ味わいです。料理との相性も良く、日本酒好きが毎日でも飲みたくなる魅力にあふれています。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.陸奥八仙 ピンクラベル 吟醸 火入 芳醇な旨味とキレを持つ日本酒「陸奥八仙(むつはっせん)」。ピンクラベルはフルーティーな香りが際立つ1本です。ボリューム感ある味わいは、洋食とも好相性。ワイングラスに注いでキレの良さを楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.播州一献 純米吟醸 播州吉川山田錦 口に含むとふくよかな米の旨味が広がり、ほどよい酸味が後口を引き締める。「播州一献(ばんしゅういっこん)」は、「美味しい」と感じる間にスッと余韻が引いていく芳醇辛口タイプの日本酒です。地元産の高級酒米「山田錦」を使い、上品でなめらかな口当たりを実現しています。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.〆張鶴 純米吟醸 越淡麗 「越淡麗(こしたんれい)」は、地元新潟県で開発された酒米のこと。年に1度だけ販売される数量限定の純米吟醸です。越淡麗が持つやわらかな香りと、スパッとしたキレの良さを楽しめます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.早瀬浦 純米 「早瀬浦(はやせうら)」は、しっかりした飲みごたえがありつつ飲み飽きしない味わいが魅力の日本酒です。福井県の漁師町で生まれる日本酒らしく、新鮮な魚介類との相性はばつぐん。冷やはもちろん、燗酒でキリリと引き締まる後味を楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.岩の井 山廃 辛口 千葉県の「岩の井」は、伝統製法「山廃もと(やまはいもと)」で造られる日本酒です。ミルキーでコクがあり、後口には独特の酸味が感じられます。燗酒にするとより一層味わい深く、冬の晩酌におすすめの銘柄です。 (出典元:IMADEYA...
【唎酒師が解説】日本酒の特定名称酒とは?種類や定義について解説!
特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)とは、日本酒を原料や製法で分類したものです。普段見聞きすることの多い「純米酒」や「吟醸酒」などが特定名称酒にあたります。 今回は、特定名称酒の種類や条件などについて解説します。それぞれの意味や違いがわかると、日本酒選びがもっと楽しくなりますよ。 1.日本酒の定義とは 日本酒は、米と米こうじ、水を主原料とするお酒です。酒税法上では「清酒」と呼ばれています。 造ったお酒を日本酒(清酒)として販売するためには、主に以下のような条件をクリアしていなくてはいけません。これは、酒税法第3条第7号によって定められています。 酒税法における清酒の定義 1. 米、米こうじを主原料とするもの 2. 上記の原料を発酵させ、こしたもの 3. アルコール分が22℃未満のもの 2にあるように、日本酒は主原料を発酵させた醪(もろみ)をこして造られます。日本酒造りにおける上槽(じょうそう)にあたる工程です。 醪をこさないお酒は「どぶろく」と呼ばれ、酒税法では「その他の醸造酒」や「濁酒」に分類されます。 また、日本酒造りには植物由来の「醸造アルコール」を用いることがありますが、清酒を名乗るためには使用量に制限が設けられています。 特定名称酒は、これらの基本的な条件をふまえたうえで、さらに細かな規定を満たしたお酒です。製法と原料により、8つの種類に分類されます。 参考:国税庁「酒税法(昭和二十八年法律第六号)」 2.特定名称酒とは 特定名称酒は、日本酒を製法や原料で8つに分類したものです。見聞きすることの多い「吟醸酒」や「純米酒」などが特定名称酒にあたります。 2-1.特定名称酒という基準が生まれた歴史的背景 特定名称酒の基準は、1989年(平成元年)に誕生しました。「清酒の製法品質表示基準」のなかに設けられ、1990年(平成2年)から適用されています。 特定名称酒が誕生するまで、日本酒は「級別制度」で分類されていました。 級別制度とは、1943年(昭和18年)から50年近くにわたり運用されていた基準のことです。品質ではなく、納める酒税額の違いにより「特級」「一級」「二級」と分類されていました。 一方、消費者側は「特級や一級の酒ほどおいしい」という認識をもっていました。このズレを解消すべく登場したのが、特定名称酒の基準です。 特定名称酒の誕生により、二級酒のなかにもおいしい日本酒が存在することが世間に認知されていきます。やがて、これまで二級酒中心だった地方の酒蔵の酒も注目が集まり、各地の地酒が人気を集めていきました。 2-2.特定名称酒は8つに分類される 特定名称酒は、使用原料と精米歩合により、以下の8つの種類に分類されます。 特定名称 使用原料 精米歩合 香味等の要件 吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 大吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 純米酒 米、米こうじ ー 香味、色沢が良好 純米吟醸酒 米、米こうじ 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 純米大吟醸酒 米、米こうじ 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 特別純米酒 米、米こうじ 60%以下または特別な製造方法(要説明表示) 香味、色沢が特に良好 本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 70%以下 香味、色沢が良好 特別本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下または特別な製造方法(要説明表示) 香味、色沢が特に良好 ※こうじ米の使用割合はすべて15%以上 ※参考:国税庁「清酒の製法品質表示基準」の概要」 分類のポイント①使用原料 上記の図にあるように、「純米」と名の付く特定名称酒は米と米こうじを主原料に造られます。 一方、「吟醸酒」や「本醸造酒」は、醸造アルコールを使用していることが特徴です。 醸造アルコールは、糖蜜やとうもろこしを原料とする純度の高いアルコールです。醸造アルコールを用いた日本酒は、キリッとしたドライな味わいに仕上がります。 また、醸造アルコールには吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)と呼ばれる華やかな香りを引き出す働きがあります。吟醸酒に醸造アルコールが用いられるのもそのためです。 醸造アルコールについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。 日本酒に「醸造アルコール」を入れる理由とは?醸造アルコール添加に悪いイメージがついてしまった理由も解説! 反対に、米と米こうじのみで造られる純米酒は香りがおだやかで、ふくよかなコクのあるタイプが多くみられます。 分類のポイント②精米歩合 精米歩合とは、米粒の外側を削ったあと、残った割合を示す数値のことです。酒造りに使う前の米は、ぬかや胚芽が残った玄米の状態。表面には、タンパク質や脂質などの栄養素が含まれています。 炊いて食べる際には旨味のもととなるこれらの栄養素も、酒造りでは雑味の原因となってしまいます。そのため、炊飯用の米が外側を8%ほど削るのに対し、日本酒用の米は30%以上削るのが一般的です。 精米歩合についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。 日本酒の精米歩合について詳しく解説!精米歩合が高い=良いお酒? 2-3.特別純米酒・特別本醸造酒の特別の意味 特別純米酒や特別本醸造酒の「特別」には、さまざまな意味があります。 基準に「60%以下または特別な製造方法(要説明表示)」とあるように、精米歩合60%以下だったとしても、特別な製造方法を用いていれば特定名称酒を名乗ることが可能です。 酒米・山田錦を100%原料に使用していたり、自社の他の日本酒に比べ、麹を倍量使用していたりと特別の基準はさまざまです。ただし、何が特別なのかはラベルにきちんと記載する必要があります。 2-4.特定名称酒の規定に該当しない「普通酒」 特定名称酒の規定に該当しない日本酒は「普通酒(ふつうしゅ)」と呼ばれます。「レギュラー酒」「一般酒」と呼ばれることもありますが、これらの名称がラベルに記載されることはありません。 国税庁の調査によると、特定名称酒の割合は、日本酒製造量全体の約43%です。一方、普通酒の割合は約56%と、製造量の半数以上を普通酒が占めていることになります。 普通酒だから手間ひまがかかっていないの?というと、必ずしもそんなことはありません。 例えば、喜多酒造の「喜楽長 上撰」は、地元で愛され続ける普通酒です。他のお酒と同様、手間ひまかけた味わいは心をほっと和ませてくれます。 さらに、八海醸造の「清酒 八海山」は、吟醸酒のように原料米を60%まで精米しています。180ml容量から販売されるなど、気軽に上質な味わいを楽しめることが魅力です。 スーパーやコンビニには、特定名称酒に該当しない普通酒が数多く並んでいます。コストパフォーマンスに優れた商品のなかから、自分好みの1本を見つけるのも楽しいですよ。 参考:国税庁「清酒の製造状況等について」 まとめ 米と米こうじを主原料に、発酵した醪をこすことで造られるお酒「日本酒」。そのなかでも、さまざまな基準をクリアしたものが特定名称酒を名乗ることができます。 香り高い吟醸酒にコクのある純米酒など、特定名称酒の個性を知れば日本酒選びの幅が広がります。日々の食卓に寄り添う普通酒の味わいも魅力的です。特定名称酒の情報を参考に、ぜひ日本酒を自由に楽しんでみてくださいね。