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【唎酒師が解説!】日本酒と料理のペアリングを楽しもう!日本酒の4タイプ別の基本とコツを解説

日本酒と料理のペアリングのコツは、日本酒の香りや味の個性を知ることです。日本酒は、香りや味わいの要素をもとに大きく4つのタイプに分類されます。 日本酒に合わせるおつまみの選び方もペアリングを考えて選ぶと、よりおいしく日本酒を楽しむことができます。 今回は、唎酒師がペアリングの基本をご紹介!日本酒がもっと美味しく、そして楽しくなる組み合わせをわかりやすく解説します。 1.ペアリングとは? ペアリングとは、お酒と料理の相性のことです。ペアリングを楽しむ代表的なお酒といえば、ワイン。「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」といったペアリングを耳にしたこともあるのではないでしょうか。 「ペアリング、なんだか難しそう…」と心配しなくても大丈夫! 「焼肉にはやっぱりビール」「アツアツのから揚げにはレモンサワー」普段何気なくしているこれらの組み合わせも、りっぱなお酒と料理のペアリングです。 日本酒×料理のペアリングのコツは、日本酒の4つのタイプを知ることから始まります。甘口や辛口で悩んでいた人も、日本酒選びがもっとわかりやすく、もっと楽しくなりますよ。 2.日本酒の4つのタイプを知ろう 「引用:SSI『日本酒の香味特性別分類(4タイプ)』」 日本酒は、香りと味わいの要素によって大きく以下の4つに分類されます。 爽酒(そうしゅ) 薫酒(くんしゅ) 醇酒(じゅんしゅ) 熟酒(じゅくしゅ) 相性が良い食材や料理は、タイプによって異なります。ラベルのチェックポイントも紹介するので、自分の好みの日本酒を見つける際の参考にしてくださいね。 https://sake-5.jp/four-types-of-sake-classification/ 2-1.爽酒(そうしゅ) お酒の特徴 「爽やか(さわやか)」と字にあるとおり、軽快でシンプルな香りが大きな特徴。「淡麗」「シャープ」「キレがある」と表現されることが多い日本酒です。爽酒のラベルには、主に以下の2種類の名称が記載されています。 普通酒 本醸造酒 普通酒は、醸造アルコールと呼ばれる材料を多く添加したお酒です。流通する日本酒全体の約65%を占めています。つまり、日本酒のなかでもっとも多いタイプが爽酒ということになりますね。 そのほか、加熱殺菌をしていない「生酒」も爽酒にあたります。日本酒ビギナーにおすすめの低アルコール日本酒も、スッキリと軽い味わいが特徴です。 米の外側をより多く精米して仕込んだ「精米歩合(せいまいぶあい)」の高い日本酒も、爽酒の個性を持つ場合があります。 相性のいい食材や料理 香り控えめ、ドライテイストの爽酒は食中酒にぴったりのお酒です。白身魚や豆腐が持つ繊細な味わいも消すことがありません。 口内をリフレッシュさせる効果もあるため、油ものと合わせるのもおすすめ。価格帯もリーズナブルなものが多く、晩酌のおともにぴったりの日本酒です。 【和食】 冷奴、刺身、そば、天ぷら、鶏のから揚げ、焼き鳥 【その他】 タコのマリネ、冷製パスタ 美味しい温度帯 冷や(5~15℃) 燗(45~50℃) 爽酒は幅広い温度帯で楽しめる日本酒です。特に、シャープなキレ味は冷やすほど感じやすくなります。普通酒や本醸造酒は温めるとキレのある味わいが引き立ち、燗酒好きにも人気です。 2-2.薫酒(くんしゅ) お酒の特徴 「薫酒」は華やかでフルーティーな香りを持つ日本酒です。味わいはスーッと喉に流れるように清らか。まろやかな甘みを持つものも多くみられます。 「バナナや白桃のような、フルーティーな香りがする薫酒が飲みたい」というときは、ラベルに以下のような表示のある日本酒をチェックしてみてください。 吟醸酒 純米吟醸酒 大吟醸 純米大吟醸 薫酒の華やかな香りは「吟醸香(ぎんじょうか・ぎんじょうこう)」と呼ばれます。吟醸酵母を使用したお酒から生まれる香りです。 近年は「純米酒」や「特別純米酒」と表記されたものにも、吟醸酵母が使用されている場合があります。 そのほか、搾りたての「新酒」から華やかでフルーティーな香りが感じられることも。薫酒好きは秋冬の新酒シーズンも要チェックです。 相性のいい食材や料理 華やかな香りを持つ薫酒は、同じように香りや酸味のある料理と相性抜群。柑橘系の食材やハーブ類とも良く合います。食中酒はもちろん、食前酒としても楽しむのもおすすめです。 【和食】 ハモの梅肉添え、大根とゆずの甘酢漬け 【その他】 サーモンの香草焼き、ベトナム風サラダ 美味しい温度帯 冷や(15℃前後) 薫酒の華やかな香りを消さないためには、15℃前後の温度帯で楽しむのがおすすめです。冷やしすぎると、せっかくの香りや甘みを感じにくくなってしまいます。 華やかな香りを引き立てるためにはグラスにもひと工夫。口の広いワイングラスに注げば、より一層フルーティーな香りが引き立ちますよ。 2-3.醇酒(じゅんしゅ) お酒の特徴 ふくよかな香りにコクのある飲み口。「醇酒」は旨味成分を多く含み、味の余韻が深く、長く続く日本酒です。醇酒には、米と米麹のみを原料とする以下の2種類が該当します。 純米酒 特別純米酒 また、ラベルに「生酛(きもと)」や「山廃酛(やまはいもと)」と書かれた日本酒も醇酒タイプです。昔ながらの製法で造られるこれらのお酒は、繊細でありながらも深みのある味わいが感じられます。 そのほか、「原酒」と書かれた加水されていないものや、熟成させたものも醇酒の特徴を持つお酒です。 相性のいい食材や料理 白米と合わないおかずはないように、米の旨味を持つ醇酒もペアリングの幅が広いお酒です。素材の生臭さを抑える効果もあるため、魚介類にも良く合います。相手が風味の強い発酵食品でも、旨味成分が上手に調和するのが特徴です。 また、乳酸菌由来のクリーミーな風味を持つ生酛や山廃酛は、チーズや生クリームとも好相性。ラベルにがっつりと漢字が書かれていながら意外や意外、洋食とのペアリングは抜群です。 【和食】 ぶり大根、おでん、筑前煮、鮭のホイル焼き、カラスミ、イカの塩辛 【その他】 サイコロステーキ、グラタン、ラザニア、チーズフォンデュ 美味しい温度帯 冷や(15~20℃) 燗(40~45℃) 醇酒のコクのある味わいは、冷たすぎると感じにくくなってしまいます。燗にするときは、ほどよいぬる燗がおすすめです。常温に近い温度帯でも美味しく楽しめます。 2-4.熟酒(じゅくしゅ) お酒の特徴 ハチミツやドライフルーツのように複雑で凝縮した香り。見た目は茶色や黄色に色づき、とろりと粘性があるのが特徴です。熟酒タイプの多くには、ラベルに以下のような表記があります。 古酒 熟成酒 秘蔵酒 3年から10年近く熟成させた味わいは、濃醇で出汁に例えられることもあるほど。市場に出回る数は少なく、希少性の高いお酒です。 相性のいい食材や料理 熟酒は、ほかのタイプにはない複雑で重厚感のある味わいが持ち味です。味の濃い料理や、スパイスをきかせた料理と良く合います。食後に飲むお酒として、デザートと合わせるのもおすすめです。 意外性のあるペアリングは、なんと和菓子の羊羹(ようかん)!小豆の甘さとつるりとした舌ざわり、熟酒の濃密な味わいが、なんともいえないハーモニーを生み出します。 【和食】 西京漬け、山椒をきかせたウナギのかば焼き、豚の角煮、羊羹 【その他】 ブルーチーズのハチミツ添え、ドライフルーツ、ナッツ、チョコレートケーキ 美味しい温度帯 冷や(常温20~25℃) 燗(35℃前後) 熟種は温めすぎても冷やしすぎても複雑味のある香りが飛んでしまいます。常温や、ぬる燗で楽しむのがおすすめです。 あえて冷たい温度帯から飲み始め、グラスを手で温めながら香りの変化を楽しむのもおすすめ。ブランデーグラスやショットグラスで楽しむ熟酒もオツなものですよ。 3.季節で楽しむ!日本酒と料理のペアリング ここからは、4タイプの日本酒と季節の料理とのペアリングを紹介します。 春 薫酒 ...

【唎酒師監修】日本酒は常温保存でも大丈夫?日本酒の常温保存について解説

「日本酒って常温保存できるのか知りたい」 「常温保存できるならどういうことに気をつければいいのか知りたい」 この記事はそんな方へ向けて書いています。 日本酒は、常温で保存しても腐ることのないお酒です。ただし、お酒の種類や保存環境によっては、味や香りが変化してしまいます。おすすめは冷蔵庫での保存ですが、日本酒瓶は大きく、庫内にスペースがない場合もあるかもしれません。 今回は、日本酒の常温保存について解説します。日本酒の美味しさをキープするための保存のポイント、熟成に関する情報もぜひ参考にしてくださいね。 1.日本酒は常温で保存しても大丈夫? 高いアルコールを含む日本酒は、常温保存でも腐敗の心配がなく、長期保存に適したお酒です。 そのため、日本酒には賞味期限の表示義務がありません。ラベルに「〇年〇月〇日」というような数字を見ることがあるかもしれませんが、これは賞味期限ではなくお酒が瓶に詰められた日時です。 一方で、日本酒は温度や光の影響を受けやすいお酒でもあります。高温の環境下では、腐ることはなくても品質が変化してしまう可能性があるため注意が必要です。 そもそも、“常温”といっても季節によって温度はさまざま。厚生労働省の「常温保存可能品に関する運用上の注意」では、外気温を超えない温度を“常温”と定義しています。四季の変化を考えると、一般的に15℃~30℃が常温の目安です。 つまり、常温で保存できるとはいえ、夏場の暑い部屋に日本酒を置いていると品質が変化してしまう可能性があるということ。日本酒業界でもさまざまな意見があるものの、可能であれば15℃以下の環境で保存したほうが安心といえるでしょう。 また、次のように「火入れ(ひいれ)」と呼ばれる加熱殺菌処理の有無によっても、常温保存できるケースは異なってきます。 1-1.火入れした日本酒は常温保存が可能なお酒 日本酒の製造工程では、火入れと呼ばれる加熱殺菌処理を2度おこないます。お酒の味を変化させる糖化酵素や、劣化につながる火落ち菌(ひおちきん)などの微生物を除去するためです。 火入れをしたお酒は品質が変化しにくく、常温保存が可能となっています。基本的に、ラベルに「火入れ」と書かれているものや、「生」と表記がないものは火入れしたお酒です。酒販店では冷蔵ケースではなく、常温で販売されていることもあるでしょう。 ただし、火入れしたお酒も、光のあたる場所や温度が高い場所で保存すると品質が変化してしまいます。具体的な常温保存のポイントは、後の章で詳しく解説していきますね。 1-2.生酒は冷蔵保存がおすすめ 「生酒(なまざけ・きざけ)」とは、1度も火入れをしていない日本酒のことです。生酒には、糖化酵素や火落ち菌などが生きた状態で残っています。そのため、生酒は冷蔵保存が基本です。常温で保存すると、生酒ならではの味や香りが損なわれてしまいます。 また、1度だけ火入れをした日本酒は、「生詰め酒」や「生貯蔵酒」などと呼ばれます。これらのお酒も冷蔵保存がおすすめです。香りや味の変化が抑えられ、酒蔵が目指す味わいそのままを楽しむことができます。 ここがPOINT! 一般的に常温は15℃~30℃ 常温保存に適した火入れのお酒も、15℃以上の環境では味や香りが変化する可能性がある 火入れをしていない生酒は冷蔵保存が基本 2.日本酒は常温保存で熟成することも 日本酒は、常温で長期間保存すると味や香りが変化していきます。茶色く色づき、複雑な香りと味わいを持つお酒へと変化したものが「古酒(こしゅ)」と呼ばれる日本酒です。 近年は、日本酒を熟成させた熟成古酒(じゅくせいこしゅ)が注目を集めています。ただし、前述したように常温と呼ばれる温度帯は幅広いため注意が必要です。 保存に適切ではない環境下では、美味しく変化する“熟成”ではなく、不快な味や香りが生じる“劣化”につながってしまいます。熟成古酒を推進する「長期熟成酒研究会」では、自宅での熟成に以下の温度を推奨しています。 純米酒・本醸造酒 吟醸酒 常温 初めの1年間は4℃(冷蔵保管) その後は15℃~18℃ 参照:長期熟成酒研究会 純米酒や本醸造酒、吟醸酒などの種類は、お酒のラベルで確認できます。また、熟成には常温保存に適した火入れのお酒がおすすめです。純米酒や本醸造は7年から8年後、吟醸酒は12年から13年後が飲み頃だといわれています。 3.日本酒の常温保存、美味しく飲める期間の目安は? 火入れしたお酒は、常温保存に適しているとお伝えしました。ただし、味や香りは時間と共に徐々に変化していきます。「美味しく飲める期間」=「蔵が目指す味わいを楽しめる期間」とするのであれば、なるべく早く飲むのがおすすめです。 とはいえ、「なるべく早くってどのくらいなの?」と具体的な期間が気になるものですよね。この判断は、お酒によって実にさまざま。たとえ火入れをしていても「半年以内には飲んでほしい」というお酒もあれば、「もっと期間を置いても味や香りは変わりませんよ」というお酒もあります。 そのため、具体的な期間を知りたいときは、酒蔵や酒販店などに相談してみるのがおすすめです。次で紹介するように、適切な環境で常温保存できているかによっても美味しく飲める期間は異なります。 4.日本酒を常温保存するときのポイント4つ 日本酒を常温保存するには、以下の4つのポイントをおさえておきましょう。美味しい状態をより長くキープできます。 光のあたらない場所に保存する 低温で温度変化の少ない場所を選ぶ 匂いが強いものを近くに置かない 横置きではなく、縦置き 熟成古酒を作りたいときも、これらのポイントを意識してみてください。日本酒を劣化させることなく、古酒として育てることができます。 4-1.光のあたらない場所に保存する 日本酒は、光の影響を受けやすいお酒です。保存するときは、光のあたらない場所を選びましょう。紫外線に長時間あたると、日光香(にっこうしゅう)と呼ばれる木が焦げたような香りが生じる可能性があります。 家の中であれば、押し入れや扉付の戸棚の中などの冷暗所に保存するのがおすすめです。スペースがない場合は、段ボールに入れて涼しい場所に置くという方法もあります。 ちなみに、日本酒の瓶が茶色や緑に色付けされているのも光の影響を抑えるためです。箱入りの商品であればそのまま保存できますが、箱がない場合は新聞紙で包んでおくと安心ですよ。 4-2.低温で温度変化の少ない場所を選ぶ 光と同様に、日本酒に変化をもたらすのが温度です。日本酒は高温の環境で保管すると、老香(ひねか)と呼ばれる不快な香りが生じます。フルーティーな心地よい香りも、徐々に減少してしまうでしょう。 日本酒を保存するのであれば、なるべく低温の温度変化の少ない場所を選んでください。前述した押し入れや戸棚の中も、夏場に暑くならないか確認しておくのがおすすめです。 4-3.匂いが強いものを近くに置かない 日本酒を保存するときは近くに匂いの強いものを置かないようにしましょう。近くに匂いが強いものがあると、未開封であってもお酒に匂いが移る可能性があります。 特に、石鹸や漬物樽のような匂いの強いものは注意が必要です。棚に保存するときは、一緒にしまうものにも気を配ってみてくださいね。 4-4.横置きではなく、縦置き 日本酒は、横置きではなく縦置き保管が基本です。横置きにするとお酒と空気が触れる面積が大きくなり、酸化が進んでしまいます。 酸化とは、お酒の成分が酸素と結合し、味や香りが変化することです。特に、飲みかけのお酒は横にすると空気と触れる面積が多くなるため、なるべく縦置きにするよう心がけましょう。 5.日本酒の常温に関するQ&A 5-1.日本酒を持ち運ぶ際って常温になるけど大丈夫ですか? 日本酒の持ち運びはずっと常温の環境に置いておくというわけではないので特に問題ありません。ただ、キンキンに冷やした日本酒を持ち運ぶ際は温度変化をなるべく抑えるために保冷バッグのようなものを用紙するのがおすすめです。詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。 日本酒は外に持ち運びできる?日本酒を持ち運ぶときは保冷バッグがおすすめ! 5-2.例えば3年経った日本酒は飲めますか? 3年の保管状況によって大きく左右されます。未開封で冷蔵保存をしていれば問題なく飲むことができますが、開封済みで暑い環境に置いていれば劣化している可能性があります。 わかりやすいのは日本酒の香りを確認してみてください。もし普通の日本酒とは違うツンと鼻をつくようなニオイがするときは、老香(ひねか)という劣化臭がする場合は味わいも落ちているため、あまり飲むのはおすすめできません。 まとめ 高いアルコール分を含む日本酒は、長期保存に適したお酒です。適切な環境で保存すれば、熟成による味の変化も期待できます。 ただし、火入れをしていない生酒は、冷蔵保存が基本です。早めに飲み切ったほうが、生酒ならではのフレッシュな旨味を楽しめます。日本酒を最高の状態で飲むためにも、適切な管理と飲むタイミングをぜひ意識してみてくださいね。

【2023年最新版】暑い夏に飲みたい、おすすめの夏酒20選!

「夏酒」とは、夏場に出荷される日本酒のことです。暑い夏が近づくと、各蔵から涼やかなボトルの夏酒が続々登場し始めます。今回は、2023年おすすめの夏酒20選を一挙ご紹介!暑い季節にぴったりの味わいをぜひ楽しんでみて下さいね。 1.2023年おすすめの夏酒20選 夏酒は、なんといっても冷やして美味しいことが魅力です。冷たくしても旨味や香りのバランスが崩れず、日本酒ならではの味わいを楽しめます。 シュワッと微発泡なものも多く、喉越しを楽しめることもポイント。「暑くてたまらない!」というときは、氷を浮かべてオンザロックにしても美味しいですよ。 各蔵が自信を持って送る夏酒の数々、早速チェックしていきましょう! 1-1.白龍 純米吟醸 夏 さ・ら・ら 涼しげなボトルの「夏 さ・ら・ら」はライトな味わいの夏酒です。香りは甘く、実にさわやか。暑い夏でもゴクゴク飲みたくなってしまいます。アルコール度数低めで、後口はキレ良く、さらり。透明感のある味わいは、ぜひ冷やしてお楽しみください。 (出典元:白龍蔵元 吉田酒造) 1-2.富久長 辛口純米 夏 暑い夏にはキリッとした美味しさの日本酒を。富久長(ふくちょう)の「辛口純米 夏」は酸味とキレが際立つお酒です。瀬戸内海に面した蔵で生まれる日本酒は、魚介類との相性もぴったり。もぎたてのキュウリやトマト、ゴーヤのような夏野菜と合わせても美味しいですよ。 (出典元:さぶん酒店) 1-3. きのえねアップル 「きのえね アップル」は、リンゴをシャクッとかじったときのような瑞々しさがあふれるお酒です。リンゴ酸を生み出す「77号酵母」を使い、白ワインのように軽やかな味わいを実現しています。 キリっと冷やすとさらに飲みやすく、味の濃い料理や揚げ物とも好相性。暑い夏、あえて揚げたてアツアツのから揚げと合わせるのもおすすめです。 (出典元:株式会社飯沼本家) 1-4.いづみ橋 夏ヤゴ スパークリング ヤゴのラベルがかわいい「いづみ橋 夏ヤゴ」は、シュワシュワ感が心地よいスパークリング酒です。赤とんぼの幼虫「ヤゴ」が元気に育つ、きれいな田んぼで栽培した酒米を使用しています。 シュワッとした口当たり、喉越し、ほのかな甘さは暑い夏にぴったり!蝉の声を聞きながらゴクゴク飲みたくなる味わいです。 (出典元:泉橋酒造株式会社) 1-5.ゆきの美人 純米吟醸 夏吟醸 しぼりたて 生 「ゆきの美人」の夏酒は、しぼりたてのフレッシュさが持ち味です。本来であれば、日本酒のしぼりたての季節は寒い冬。ゆきの美人を造る秋田醸造は、マンションの1階という気密性のある立地と最新設備で、夏でもしぼりたての美味しさを実現しています。 香りはほどよく喉越しはさわやか。「美人」という名のとおり、エレガントな味わいを楽しめる夏酒です。 (出典元:矢島酒店) 1-6.愛宕の松 ひと夏の恋 純米吟醸 思わずキュンとしてしまうネーミングの夏酒「ひと夏の恋」。原料には食用米である「ひとめぼれ」を使用しています。香りはメロンのように甘くさわやか。甘みが訪れたかと思うと酸が際立ち、スッとキレていきます。 どこか名残惜しさを感じてしまうのは、まさにひと夏の出会いのよう。しっかり冷やすとより一層味わいが引き立ちますよ。 (出典元:新澤醸造店) 1-7.紀土〈KID〉 純米吟醸 夏ノ疾風 軽やかでシャープな味わいは、まさに疾風。夏の暑さを吹き飛ばす風のように、さわやかな味わいのお酒です。 香りは青りんごのようにフレッシュ。「紀土(きっど)」ならではの優しい口当たりも感じられます。青く広がる空と入道雲。子どもの頃に走り回った田舎の風景を思い出させる夏酒です。 (出典元:大和屋酒舗) 1-8.明鏡止水 癒し系純米 日本の夏 金魚すくいにかき氷。立ち並ぶ屋台の間を行くのは浴衣の家族。「明鏡止水(めいきょうしすい)」の夏酒には、信州の夏の風景がデザインされています。 どこか懐かしさを感じさせるラベルのように、お酒は優しい味わい。ほのかな柑橘系の香りとキレ味も楽しめます。スッキリと飲み飽きせず、食事と合わせるお酒としてもおすすめですよ。 (出典元:大澤酒造株式会社) 1-9.フモトヰ 夏純吟 透明なボトルがなんとも涼やかな「フモトヰ 夏純吟(ふもとい なつじゅんぎん)」。軽やかさを意識しつつ、本格的な純米吟醸の味わいを兼ね備えたお酒です。 地元山形の酵母を使い、夏酒らしい喉越しの良さも実現。いただくときは冷やしすぎないのがポイントです。おともにはぜひ、ゆでたての山形名物だだちゃ豆を。夏の最高のペアリングができあがりますよ。 (出典元:麓井酒造株式会社) 1-10.日高見 吟醸 夏吟 漁港町で生まれる「日高見(ひたかみ)」は、「酒でやるなら日高見だっちゃ!」がテーマのお酒。魚介類との相性ばつぐんで、お寿司と合わせる日本酒としても愛されています。 際立つのは酸味と旨味、香りのバランス。暑い夏でもスイスイと美味しくいただけます。透明ボトルの内側からのぞく両面ラベルも要チェックです。 (出典元:さかや栗原) 1-11.山形正宗...

【2023年最新版】酒米の王様「山田錦」とは?山田錦で造られたおすすめの日本酒20選も紹介!

おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒のラベルで見かける「山田錦」という文字。「なんのこと?」と不思議に思ったことはありませんか? 山田錦は兵庫県を主な産地とする酒米のこと。良質な日本酒ができることから「酒米の王様」ともいわれています。今回は、山田錦で造られたおすすめ日本酒をご紹介します! 1.「山田錦」ってどういう酒米? 「山田錦(やまだにしき)」は、1936年(昭和11年)に兵庫県で誕生した酒米です。現在も全生産量の70%近くが兵庫県で栽培されています。 なかでも最高峰といわれるのが「特A地区」で育った山田錦です。 特A地区 兵庫県三木市(吉川町)、加東市(東条町、社町)、小野市、神戸市北区 特A地区の土は、リンやマグネシウムといった酒米に必要な栄養素を豊富に含んでいます。1日の寒暖差が大きく、稲が育ちやすいことも特徴です。 心白(しんぱく)が線状で高精白の日本酒ができる 心白とは、米粒の中心に白く光って見える部分のことです。心白部分が大きいと、麹菌が繁殖しやすい反面、精米時に崩れやすくなります。 山田錦は心白が線状に入っているため、崩れにくく、精米で米の外側をより多く削ることができます。精米歩合50%以下、つまり一粒の米を半分以上削って仕上げる吟醸酒造りに適していたのです。 1980年に入ると、華やかな香りを持つ吟醸酒ブームが起こります。山田錦を商品名にする蔵も多く、その名は広く知られることとなりました。 「山田錦」が酒米の王様といわれる理由 山田錦は、米質がやわらかく質の良い麹(こうじ)ができるといわれています。タンパク質が少なく、雑味のない日本酒ができることも王様といわれる理由のひとつです。香りは品よく、ふくよかな味わいの日本酒に仕上がります。 また、山田錦の稲は背が高いため、倒れやすく栽培にコストがかかります。山田錦の価格は、ほかの酒米に比べ約1.5倍。最高峰の山田錦は2倍近くになることも珍しくありません。 精米で外側を削れば削るほど、同じ量の山田錦からできるお酒の量は少なくなります。高精白の山田錦で造る日本酒が高価格になるのも納得ですね。 2.山田錦で造られてるおすすめ日本酒20選 ここからは、山田錦で造られているおおすすめ日本酒をご紹介します!どれも蔵のこだわりが詰まった銘柄ばかり。近年は、自社の田んぼで山田錦を栽培する蔵も少なくありません。ぜひ、日本酒選びの参考にしてくださいね。 2-1.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 「磨き二割三分」とは、精米歩合23%のこと。米の外側を77%削っていることを表しています。山田錦の中心部分だけを贅沢に使った純米大吟醸です。 香りは品よく華やか。ハチミツのように上品な甘さです。舌の上を流れるなめらかさは、まるで水のよう。「二割三分」という数字以上の満足感、驚きを与えれくれる獺祭(だっさい)の自信作です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.醸し人九平次 La Maison(ラ・メゾン)山田錦 「La Maison」は、フランス語で「家」を表す言葉。フランス、ブルゴーニュでワイン造りも手がける「醸し人九平治」が家飲み用に送るブランドです。 アルコール度数は14%とライトな仕上がり。使用するのは、兵庫県黒田庄の田んぼで自ら栽培した山田錦です。ぜひ好みの料理を用意して、カジュアルにお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.みむろ杉 ろまんシリーズ Dio Abita 低アルコール酒 奈良県の今西酒造が送る「ろまんシリーズ」の1本。酒米は、仕込み水が湧く水脈上にある田んぼで契約農家とともに育てています。加水をしていない原酒ながら、アルコール度数13%とライトな仕上がりです。 香りはもぎたての果実のようにフレッシュ。口に含むと甘みと酸味がジュワッと広がります。和食にも洋食にも合う、日本酒初心者におすすめの銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.岩の井 山廃 純米大吟醸 「岩の井」こだわりの山廃仕込みの日本酒です。山廃仕込みとは、手間ひまかかる伝統製法のこと。濃醇で奥深い味わいのお酒に仕上がります。 山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸は、香りおだやかでキレのある辛口タイプ。山廃ならではのコクと酸味が活きています。料理の味をじゃませず、1杯、また1杯とグラスが進むお酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.天狗舞 山廃純米大吟醸 日本酒ファンからも人気が高い「天狗舞(てんぐまい)」。伝統の山廃止仕込みで知られる石川県の地酒です。蔵で熟成させた純米大吟醸は、うっすらと山吹色に色づいています。 しっかりとしたコクがありつつ、後味はスッキリ。和食に洋食、中華と合わせる料理を選びません。冷やでも、ぬる燗でも美味しい日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.フモトヰ 生もと...

【2023年最新版】華やかな香りと軽快な味わいが特徴な酒米「美山錦」。美山錦で造られたおすすめ日本酒15選を紹介

おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。 美山錦(みやまにしき)は、日本酒造りに欠かせない原料である酒米の一種。米と水、麹で造られる日本酒は、酒米の個性によって味わいが大きく変化します。 日本酒について詳しくなっていく中で、「美山錦について知りたい。」「美山錦で造られた日本酒を飲んでみたい。」という方もいるのではないでしょうか。 今回は、美山錦の特徴や味わいを詳しく解説!美山錦を使ったおすすめ銘柄も登場するので、ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.酒米「美山錦」とは? 美山錦は、長野県や東北地方を中心に栽培される酒米です。1972年(昭和47年)、長野県農事試験場が「たかね錦」に放射線処理をおこない、突然変異したものからより良い個体を選抜。1978年(昭和53年)年に「美山錦」と命名されました。 美山錦という名は、心白(しんぱく)と呼ばれる米粒の中心部分が、北アルプスの雪のように美しいことに由来するといわれています。 1-1.「山田錦」「五百万石」に次ぐ全国第3位の作付け量を誇る酒米 耐寒性のある美山錦は、長野県や秋田県、山形県、岩手県など寒い地域で栽培されています。 山田錦(やまだにしき)、五百万石(ごひゃくまんごく)に次ぎ、作付け量は全国第3位。同じく寒冷地方で育つ酒米「出羽燦々(でわさんさん)」の親にもあたる品種です。 平成30年度酒造好適米の銘柄別生産状況 品種 生産量(単位:トン) 山田錦 33,916 五百万石 21,203 美山錦 6,408 その他 34,330 総検査数量 95,856 参考:農林水産省「令和元年産酒造好適米の生産量(推計値)」 1-2.美山錦は華やかな香りと軽快な味わいが特徴的 美山錦で造った日本酒は、華やかな香りを持つのが特徴です。味わいは軽快でキレがあり、食事と一緒に楽しむお酒に適しています。 飲み飽きしないスッキリとした味わいは、日常酒として楽しむお酒にぴったり。冷やでも燗でも味のバランスが崩れず「晩酌には日本酒が欠かせない」という日本酒ファンにも好まれています。 2.美山錦で醸されたおすすめ日本酒15選 ここからは、美山錦で醸されたおすすめ日本酒15選を紹介します。すべてに共通するのは、食事とあわせて楽しめる食中酒であること。ぜひ好みのおつまみを用意して、美山錦が生み出す味わいを楽しんでみてくださいね。 2-1.雪男 純米酒 「雪男(ゆきおとこ)」は、新潟県を代表する人気蔵「青木酒造」の代表銘柄。美山錦を使った純米酒は、米の旨味とシャープなキレ味を持ち合わせています。 地元魚沼の郷土料理、干物や漬物といった塩味の効いた料理とも好相性。寒い冬にゆったりと楽しみたくなる、飲み飽きしない美味しさです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.真澄 YAWARAKA TYPE-1 「真澄(ますみ)」は長野県で360年余りの歴史を持つ老舗蔵。新たに誕生した「YAWARAKA TYPE-1」は、アルコール度数12度と通常の日本酒に比べライトな仕上がりです。 手に取りやすいシンプルなラベルデザインには「日本酒になじみのない方、若い方にも気軽に楽しんでほしい」という蔵の想いが込められています。味わいは美山錦らしく、スッキリと軽やか。和食はもちろん、洋食とのペアリングもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.くどき上手 生吟醸酒 多くの人々の心を魅了し、説き伏せる戦国武将をイメージした酒「くどき上手」。加熱処理をしていない生のお酒「生吟醸酒」は、浮世絵ラベルがひときわ目を引く1本です。 くどき上手らしいフルーティーな香り、美山錦のキレのある味わいは実に爽やか。ぜひキリッと冷やしてシャープな飲み口をお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.楯野川 純米大吟醸 美山錦 中取 火入 「中取(なかどり)」とは、日本酒を搾る工程で2番目に出てくるお酒のこと。香り、味ともに優れた部分だけを瓶詰めした贅沢な1本です。 原料には山形県産の美山錦を使用し、シャープな味わいを生み出しています。人気銘柄「楯野川(たてのかわ)」のフラッグシップともいえる1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.くどき上手 ばくれん 美山錦 吟醸 超辛口 「ばくれん」が目指したのはキレが際立つ超辛口の味わい。およそ2年間、低温でじっくり熟成させることで、ただ辛いだけではない深みのある超辛口酒が誕生しました。 使用したのは55%まで精米した美山錦。ほんのり甘く、フルーティーで品の良い香りも特徴です。ラベルに書かれた「ばくれん(すれていてずるがしこい)」女性のように、スイスイとグラスが進みます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.正雪...

【2023年最新版】超辛口でおすすめの日本酒15選!

おすすめの日本酒を選ぶ際に、甘口や辛口といった味わいから選ぶのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒の「超辛口」とは、日本酒度+10以上にあたるお酒。辛いといってもピリ辛味ではなく、糖度が少ないぶん、スパッとキレのある味わいに仕上がります。 今回は、おすすめの超辛口酒15選をご紹介!日本酒通も思わずうなる超辛口の世界を、ぜひお楽しみください。 1.「超辛口」の日本酒度はだいたいどれくらい? 日本酒は、日本酒度+10以上になると超辛口だといわれています。辛口にあたる日本酒は糖度が少なく、スッキリとキレのある味わいが特徴です。 味わい 日本酒度 標準 +1.4~-1.4 やや辛口 +1.5~+3.5 辛口 +3.5~+3.9 大辛口 +6~ 大辛口である+6を上回る超辛口の日本酒は、スパッとしたキレが持ち味。 「そもそもキレってなんなの?」と疑問に思う方は、甘さや香りがベタつくことなく、心地よい余韻を持ちながらスッと引いていく感じをイメージするといいかもしれません。 超辛口の日本酒は香りも控えめなものが多く、温めて楽しむ燗酒としても好まれています。 2.おすすめの超辛口日本酒15選 ここからは、おすすめの超辛口日本酒15選をご紹介します。日本酒度が高いものは、なんと+20という銘柄も! 日本酒通も納得のキレのある味わいを、ぜひチェックしてみてくださいね。 2-1.来福 純米吟醸 超辛口 日本酒度は+18!「来福(らいふく)」の超辛口はシャープなキレの良さが持ち味です。 茨城県で生まれる「来福」は、ナデシコやツルバラといった花酵母を使ったお酒。甘く華やかな銘柄が多いなか、超辛口は極力香りを抑えた仕上がりとなっています。 辛さのなかにしっかりとした旨味もあるため、食事とあわせて楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.ゆきの美人 純米吟醸 山田錦 6号酵母 超辛 超辛と名付けられた「ゆきの美人」は、キレのなかにやさしい旨味を持ち合わせた日本酒です。醸造元は、秋田県の秋田醸造。マンションの1階という特殊な環境で、年間を通した酒造りを可能としています。 フレッシュかつ酸味の効いた味わいは、「ゆきの美人」ならでは。こってりした料理とも相性が良く、口のなかの脂分をさっぱり洗い流してくれますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.加賀鳶 山廃純米 超辛口 「加賀鳶(かがとび)」のテーマはズバリ、粋(いき)!粋なキレ味を出すために、米本来の旨味にこだわった酒造りを追求しています。 山廃(やまはい)と呼ばれる手間ひまかかる製法で造られた超辛口酒は、コクと酸味が調和したお酒。辛いだけではない、じんわりとした旨味が感じられます。冷やはもちろん、燗酒にして楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.天狗舞 超辛口純米 ブルーボトルが涼やかな辛口酒は「天狗舞(てんぐまい)」の夏季限定品。スッキリとした旨味が際立つお酒です。 口に含むと感じるのは、さわやかな酸味。甘みを抑えたキレのある味わいは、肉料理や揚げ物と相性ばつぐんです。キリッと冷やせばより一層澄み切った味わいが引き立ちますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.不動 純米 超辛口 無炭素濾過 「不動(ふどう)」の超辛口酒は低温で長期間発酵させたお酒です。じっくりと寝かせることで、まろやかな味わいを実現しています。 芳醇なコクがありつつスッとキレる後口の良さは、さすが日本酒度+18!というところ。ついついもう1杯とグラスが進みます。寒い冬には燗酒にして、おでんとあわせるのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.くどき上手 ばくれん...

ラグジュアリー日本酒”MINAKI”と和フレンチのペアリング体験イベントレポ

2023年6月6日(火)、麻布十番に潜む大人の隠れ家のようなフレンチレストラン「釜津田」にてラグジュアリー日本酒ブランド"MINAKI"の「極幻(GOKUGEN)」と新商品である「極幻 FORMULA.2」のペアリングイベントが開催されました。 この記事ではMINAKIの「極幻(GOKUGEN)」「極幻 FORMULA.2」の詳細と唎酒師ライターがイベント体験した様子をたっぷりとお伝えします。 1.ラグジュアリー日本酒ブランド"MINAKI"とは "MINAKI"は2022年2月にリリースされたラグジュアリー日本酒です。 "時"に焦点を当て、大切な人と過ごすひとときを鮮やかに彩ることができたら。そんな思いを込めて造られました。 現在MINAKIには3つのプロダクトが存在していますが、今回はペアリング体験でいただいた「極幻(GOKUGEN)」「極幻 FORMULA.2」について紹介いたします。 ※香りや味わいについてはペアリングの項目にて触れさせていただきます。 1-1.極幻(GOKUGEN) 極幻(GOKUGEN)はMINAKIが代表作として世に送り出す究極の一本。海外のコンクールや品評会でも数々の賞を受賞しています。 使用されている酒米は兵庫県産山田錦。日本酒らしい上品な味わいとクリアな旨味のバランスを目指して辿り着いたのは“精米歩合17%”でした。 精米は削れば削るほど時間と手間のかかる工程であり、精米歩合17%にするためになんと200時間以上の時間をかけて磨き上げられています。手間とコストにとらわれず、酒蔵の持つ技術を惜しみなく駆使することで、雑味のない至高の味わいを実現しています。 醸造パートナーとして極幻(GOKUGEN)を醸したのは奥羽自慢。MINAKIの「ラグジュアリーな日本酒体験を届けたい」という想いに共感いただいたことからパートナーシップが始まり、真摯な日本酒造りに共に向き合っています。 1-2.極幻 FORMULA.2 極幻シリーズとして新たな究極を表現した極幻 FORMULA.2。原料に使用されている酒米は山形県のオリジナル酒米である「雪女神」。 「雪女神」は大粒で粗タンパク質が少なく、心白の発現率が高いなど、高い精米歩合が必要とされる大吟醸酒造りに最適な醸造特性を持っています。これらの特性を最大限引き出し、雪どけ水のような透明感とパッと目が覚めるようなはっきりとした輪郭のある上品な味わいに仕上げています。 また、超軟水の天然の井戸水を仕込み水として使用し、長期低温醸造に適した冬の寒さと地元で丁寧に育てられた質の良い酒米。そして、これらの素材を最大限に引き出すべく、確かな技術力をもつ造り手たち。これらの自然、気候風土、人と技術が渾然と溶け合う山形の「テロワール」を豊かに感じて頂ける一本です。 2.極幻 FORMULA.2とサラダを中心とした前菜でスタート 2-1.極幻 FORMULA.2の香りと味わい お料理との相性を確認する前に、極幻 FORMULA.2 生酒を楽しみます。 まずは軽くスワリングをして極幻 FORMULA.2の香りを確認。香りはみずみずしい青りんごや白ブドウのようにフルーティーで上品な香りを楽しむことができます。 香りからとても期待値が上がってきたので早速一口...。率直な感想として出てきたのが「美味しい!いいお酒だなあ」という感想です。 まず口に含んだ瞬間感じるのは非常になめらかな口当たりと生酒ならではのフレッシュさです。くどい甘さではなく上品な甘みが口内に広がり、ほどよい旨味を感じると思えば、心地よい余韻を残しながらスーッと消えていきます。 このキレの良さは食中酒としてはどんな料理とも合いそうな気がするので、早速料理とのペアリングを試してみましょう! 2-2.前菜やフリットとも調和する極幻 FORMULA.2 ペアリングとして提供いただいたのは以下の4品です。 ・鱧(ハモ)と鮮魚のフリット 梅のソース ・水タコ ガスパチョソース ・ズワイガニと紫キャベツのマリネ ・有機野菜のサラダ 有機野菜のサラダ・ズワイガニと紫キャベツのマリネは、フレンチドレッシングの味わいが極幻 FORMULA.2の持っているみずみずしい香りと相性が抜群です。旨味という面でも極幻 FORMULA.2の旨みがズワイガニの旨みに負けることなくマッチしています。 水タコ ガスパチョソースは淡白な水ダコの味わいとトマトベースのガスパチョソースからなるほのかな酸味がクセになります。 鱧と鮮魚のフリットはビールを使った生地で揚げられているため外はサクサク、中はふわふわでとても美味しいです。アクセントで添えられた梅のソースによってさっぱりと食べることもできるのでいくらでもいけちゃいます。揚げ物であるフリットがもつ脂をFORMULA.2がキレイに流してくれます。そして、梅のソースの酸味との相性も抜群です。 生酒をいただいた後は極幻 FORMULA.2 火入れもいただきました。火入れはフレッシュさはありながらも、原料であるお米由来のふくよかな旨みが生酒より強調されている印象を受けました。 生酒と火入れ、どちらのFORMULA.2もいただいたどの料理とも相性が良く、料理とお酒双方がお互いの美味しさを引き立て合うペアリングでした。 3.極幻(GOKUGEN)はメイン料理と共に 3-1.極幻(GOKUGEN)の香りと味わい 極幻(GOKUGEN)は深みのあるビターな香りの後に、みずみずしい果実のような香りを楽しむことができます。FORMULA.2より、やや強めにお米由来の香りを感じることができました。 極幻(GOKUGEN)において最も驚いたのが飲んだときの口当たりの良さです。超軟水の天然水を飲んでいるかのようなあまりにも柔らかくなめらかな口当たりに非常に驚きました。 味わいはバランスの良い甘みと旨み、そしてほのかな苦味と心地のよい酸味の余韻を感じながらスッ消えていく、体に染み渡るという表現が合うような美味しさです。 こちらも食中酒としてどんな料理ともよく合いそうな印象。さっそくメイン料理とのペアリングを試してみましょう! 3-2.極幻(GOKUGEN)は濃厚な旨みともよく合う! メインとしていただくのはコクや旨味が強い以下のメニューです。 ・パテドカンパーニュと赤玉ねぎのピクルス ・ローストビーフ ポートワインソース ・チキンポッシェ りんごのソース ・ヤングコーンソテー・ズッキーニフリット 左手のパテドカンパーニュは豚の脂とほのかな塩気によってお酒が欲しくなるおいしさ。思わず極幻(GOKUGEN)に手を伸ばせばキレイな酸味によって脂を流してくれます。また、赤玉ねぎのピクルスも非常にさっぱりといただけるのでパテドカンパーニュの良き相棒となっています。 ローストビーフ ポートワインソースは濃厚なお肉の旨みを堪能することができます。この濃厚なお肉の旨みにも決して負けることなく、極幻(GOKUGEN)が持っている旨みと酸味によって、マッチしています。 チキンポッシェ りんごのソースは、しっとり柔らかく旨みが凝縮されたチキンポッシュに程よく酸味と甘味の効いたりんごのソースがこの上ないパートナーに。 ヤングコーンソテー・ズッキーニフリットはどちらも素材本来の旨みと甘みを楽しむことができます。 極幻(GOKUGEN)とのペアリングもこの旨み・甘み・酸味が非常によく合って相性抜群です。 4.最後に酒粕アイスの食べ比べを楽しんで〆 ペアリングを楽しんだ後に提供いただいたのが、普通のお酒からできた酒粕を使ったアイスと極幻FORMULA.2からできた酒粕を使ったアイスの食べ比べです。 どちらも使われたお酒は違うものの、酒粕に味わいの違いなんてあるのかな?なんて思っていましたが、ちゃんと違いがあって驚きました。 普通のお酒を使った酒粕アイスはどちらかというとあっさり・さっぱりとしています。一方、極幻FORMULA.2から作られた酒粕アイスは酒粕の甘みが濃厚かつ、酒粕の甘みが長く残るのが印象的でした。 さっぱりした方がいい、濃厚なアイスが好きなど個人によって好みは別れるかと思いますが、どちらもとても美味しかったです。 5.ラグジュアリー日本酒MINAKIの今後の展望 美味しいお酒と共に前菜からメイン、デザートと至福のひとときを過ごすことができました。 最後にMINAKIの今後の展望についてお聞きしてみました。 現状、「こういう日本酒を出す!」という確定していることはないものの、方向性としては現在磨きをかけた(精米歩合が低い)お酒をリリースしているので、逆にほとんど磨かず、高級ラインのお酒を作るなども検討しているとのこと。また、本日いただいた極幻(GOKUGEN)を熟成させており、これが5年後10年後おいしいお酒として出来上がっていたら、古酒の販売も考えていきたいと仰っていました。 MINAKIの今後の商品展開がとても楽しみですね! MINAKIの「極幻(GOKUGEN)」「極幻 FORMULA.2」は自分で楽しむのはもちろん、大切な人との至福のひとときを鮮やかに彩ってくれます。また、日本酒を飲んだことがないという方へのプレゼントとしても、うってつけのお酒だと思ったのでぜひプレゼントを選ぶ際に検討してみてはいかがでしょうか? 『MINAKI 極幻(GOKUGEN)』 [価格]¥29,800(税込¥32,780) [製造場所]山形県 [原料米]兵庫県産山田錦100% [内容量]720ml [精米歩合]17% [アルコール分]15% [公式URL]https://minaki-sake.com/products/gokugen 『MINAKI 極幻...

【2023年最新版】生酛造り(きもとづくり)とは?生酛造りのおすすめ日本酒14選も紹介!

日本酒のラベルで見かける「生酛(きもと)」という文字。「一体何のこと?読み方は?」と疑問に思ったことはないでしょうか。 生酛造りは、手間ひまかかる伝統製法。今回は、生酛造りの特徴や、山廃造りとの違いを紹介します!生酛造りのおすすめ日本酒14選もぜひチェックしてみてくださいね。 1.生酛造り(きもとづくり)とは? 生酛造り(きもとづくり)とは、乳酸菌を育てながら「酒母(しゅぼ)」を造る製造法です。 酒母は、蒸した米と麹、水をタンクに入れ「酵母」を培養した液体のこと。真っ白な酒母は「酛(もと)」とも呼ばれます。 酵母は、ほかの微生物より弱いものの、酸性の環境には強いという特徴があります。酵母が生き残れるよう、タンク内を酸性に保つために必要になるのが、乳酸というわけです。 タンク内に乳酸を入れるには、液体の乳酸を直接添加する方法と、自然に任せて育てる2つの方法があります。後者が生酛造りと呼ばれる手法です。 乳酸菌を直接添加した場合、酒母ができあがるまでの期間は10日から14日ほど。一方、生酛造りでは1ヶ月近い時間を要します。 生酛造りの日本酒は、濃醇でしっかりとした味わいが特徴です。また、自然由来のさまざまな香り成分を持っています。ただ濃いだけではない、幾重にも重なる味と香りのハーモニーを楽しめるお酒です。 2.生酛造りと山廃造りの違いは? 「生酛造り」と「山廃造り(やまはいづくり)」は、乳酸菌を育てて酒母を造るという点では同じ製法です。大きく違うのは、その「育て方」になります。 ここからは、それぞれの違いを解説していきます。「あぁやっぱり日本酒は難しい」と感じがちな点を、スッキリと解決していきましょう! 2-1.生酛造りは「米をすりつぶす山卸し」 生酛造りでは、米と水をすりつぶす作業をおこないます。これは「山卸し(やまおろし)」と呼ばれる手法です。明治時代までは、酒母を造るには山卸しが一般的でした。 当時の米は粒が大きかったため、米が水に溶けるのを待っていては、酵母がほかの微生物に負けてしまいます。そのため、あらかじめ米を細かくすりつぶし、水に溶ける速度を速める必要があったのです。 山卸しには、半切りと呼ばれる桶と、櫂(かい)と呼ばれる木製の長い棒が使われます。酒蔵によっては、蒸米を電動式のドリルで潰したり、足で踏んだりと手法はさまざまです。 2-2.「山卸し」を「廃止」するから「山廃造り」 桶の米を櫂ですりつぶす山卸しは、時間と労力のかかる作業でした。これをなんとか解消できないかと、開発されたのが「山廃造り」です。 山廃造りは、タンクに水と麹を入れることから始まります。米を投入するのは、水に麹の酵素が溶けだした段階です。 その後、タンク内では硝酸還元菌(しょうさんかんげんきん)と呼ばれる菌と乳酸菌が繁殖。酵母が活動しやすい環境を作ってくれます。 つまり、米をすりつぶす「山卸し」を「廃止」したのが山廃造りと呼ばれる製法です。本来、山廃は日本酒造りの専門用語でしたが、商品名として採用されたことから一般にも知られるようになりました。 3.生酛造りでおすすめの日本酒14選 ここからは、生酛造りでおすすめの日本酒14選をご紹介します。生酛ならではの濃醇な酒質と奥深い味わいを、ぜひお楽しみください。 3-1.大七 生もと 純米 「生酛といえば大七。大七といえば生酛」というほどメジャーな1本。力強さを奥深さを兼ね備えた日本酒です。創業以来、生酛一筋の蔵の想いが感じられます。 ふくらみのある豊かな味わいは、ぜひぬる燗や熱燗で。冬の鍋物はもちろん、クリーム系の料理ともよく合います。「生酛ってどんなお酒?」という初心者におすすめの銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-2.男山 生もと 純米 北海道の大地が生み出す豊かな味わいの辛口酒です。米と米麹のみの純米酒のため、さらに芳醇な旨味が感じられます。 温度による味の変化も特徴です。夏には冷やしてスッキリと。冬には燗でふくらみのある味わいを楽しめます。コストパフォーマンスにも優れ、普段から常備しておきたくなる1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-3.岩の井 生もと 純米 神力 大手酒販メーカー「いまでや」オリジナルの純米酒です。タッグを組んだのは千葉県の岩瀬酒造。中生神力(なかてんしんりき)という名の希少米を使用しています。 岩の井は山廃仕込みにこだわるお酒です。過去にはワインの世界的な指標「パーカーポイント」日本酒部門で95点を獲得しました。そんな岩の井の「生酛造り」の「純米酒」。日本酒好きなら見逃せない1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-4.月山 生もと 純米 おろち 生酛ならではの複雑味と、さわやかな香りを楽しめる純米酒です。グラスに注ぐと青りんごのようなフルーティーな香りが立ち上ります。 加水をしていない原酒でありながら、アルコール度数は若干低めの16%。食事と合わせてスイスイと楽しめます。スッキリとした酸味が際立ち、飲み飽きしない銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-5.白隠正宗 純米 生もと 誉富士 蔵が目指したのは「長くだらだらと飲める酒」。毎日の晩酌にぴったりの生酛造りの日本酒です。香りはあくまでもおだやか。口に含むとじんわりと生酛らしい旨味が広がります。 冷やでも燗でも楽しめるのもうれしいポイント。その日の気分、その日の料理にやさしく寄り添います。決して派手ではないが、そばにないと寂しい。日本酒好きのパートナーともいえる存在です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-6.フモトヰ...

【2023年最新版】日本酒の「無濾過生原酒」とは?おすすめの無濾過生原酒13選も紹介!

無濾過生原酒とは、濾過や火入れ、加水をしていない日本酒のことです。今回は、おすすめ無濾過生原酒13選をご紹介!「濾過って?」「火入れってなに?」という疑問もわかりやすく解説します。ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.日本酒の「無濾過生原酒」とは 「無濾過生原酒(むろかなまげんしゅ)」は、「濾過」をしていない「生」の「原酒」です。日本酒を造るうえで、次の3つの工程をおこなわないことを表します。 濾過 火入れ(加熱処理) 加水 「ムロカナマゲンシュ」とまるで呪文のようなネーミングも、ひとつひとつを紐解けばスッキリ納得。日本酒選びがより一層楽しくなりますよ。 無濾過 日本酒造りの工程で「濾過(ろか)」をしないことを「無濾過(むろか)」といいます。濾過は、搾ったお酒に残る固形物を除去する作業です。同時に、色や香りの調整もおこないます。 通常であれば、濾過をおこなうのは全部で2回。日本酒を搾った後と、加水をした後です。濾過機と呼ばれる専用の機械を使うほか、粉末状の活性炭をタンクに入れる方法もあります。 濾過をしていない日本酒は、うっすら黄色く香り豊かなことが特徴です。 生 加熱処理をしない日本酒は「生」「生酒」と呼ばれます。搾ったままの日本酒は、糖化酵素と呼ばれる成分が生きた状態。そのままでは、味の変化や腐敗の原因になります。 そこで、日本酒造りでは「火入れ」と呼ばれる低温加熱殺菌を2回にわけておこないます。2回とも火入れをしないものが「生酒」。1回目だけ火入れしたものは「生詰め酒」、2回目だけ火入れしたものは「生貯蔵酒」です。 1回目の火入れ 2回目の火入れ 生酒 なし なし 生詰め酒 あり なし 生貯蔵酒 なし あり 一度も加熱しない「生」の日本酒は、できたての味わいが詰まった状態。冷蔵で保管し、鮮度が良いうちに飲み切るのがおすすめです。 原酒 「原酒」は加水をしていないお酒です。日本酒は、瓶に詰める前に「仕込み水」を加え、アルコール度数と香りを調整します。加水をした後のアルコール度数は、15~16%が一般的です。 加水をしない原酒は、アルコール度数18~20%と高いのが特徴です。味わいもよりくっきりと明確で、酸味や甘みが引き立つものが多くみられます。 1-1.無濾過生原酒の特徴 濾過ナシ、火入れナシ、加水ナシの無濾過生原酒は、次のような特徴があります。 香りがフルーティーで華やか 口当たりがなめらか 甘みと酸味が強くジューシーな味わい 無濾過生原酒は「吟醸酒」と呼ばれる香り豊かな日本酒に多くみられます。顔を近づけるとハッとするような、フルーティーな香りが特徴です。 口当たりはなめらか。と同時に、しっかりとした甘みと酸味が感じられます。「ジューシー」といわれることも多い個性的な味わいです。 一方で、後口はさらりと軽くアルコール度数の高さを忘れてしまうほど。「日本酒は重たく、香りが独特で飲みづらい」と感じる方ほど、真逆のイメージに驚いてしまうかもしれません。 2.無濾過生原酒の日本酒おすすめ13選 ここからは、おすすめの無濾過生原酒13銘柄をご紹介!どれも「お!」と驚くような味わいを持つ日本酒ばかりです。 前述したように、無濾過生原酒は加熱処理をしていないお酒です。蔵が目指す美味しさを味わうためにも、ぜひ保存管理が行き届いたお店で購入し、自宅でも冷蔵保管を基本にしてくださいね。 2-1.早瀬浦 純米吟醸 限定生原酒 香りはメロンや洋ナシのように甘く華やか。スムーズな飲み口の後にジュワッとした旨味が広がります。福井県の人気蔵「早瀬浦(はやせうら)」の季節限定商品です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.農口尚彦研究所 山廃愛山 無濾過生原酒 手間ひまかかる山廃(やまはい)仕込みで造った無濾過生原酒です。香りは甘酸っぱいベリーのよう。山廃ならではの爽やかな酸味が絶妙にマッチしています。燗にしてもおいしい日本酒です。 (出典元:農口尚彦研究所 ONLINE STORE) 2-3.加茂錦 荷札酒 槽場汲み 純米大吟醸 無濾過生原酒 「槽場汲み(ふなばくみ)」とは、搾ったお酒をその場で瓶詰すること。そのなかでも「仲汲み(なかぐみ)」と呼ばれるバランスに優れた部分のみを選別しています。味わいは実にフレッシュ。無濾過生原酒の醍醐味を体感できるお酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.手取川 純米無濾過生原酒 トワイライト 「黄昏どきに1杯いかが?」と誘う夏の夕暮れにぴったりの1本。アルコール度数12%と、原酒のなかでも低めの設定です。冷たくしてワイングラスで、氷を浮かべてロックでと思い思いのスタイルで楽しめます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.廣戸川 純米大吟醸...

【2023年最新版】日本酒の本醸造おすすめ22選

おすすめの日本酒を選ぶ際に、酒米や価格、産地など様々な選び方がありますが、特定名称酒から探すのも日本酒の選び方の一つです。 特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)とは、原料や製法の違いによって日本酒を分類したものです。特定名称酒の中でも今回は本醸造酒についてです。 本醸造とは、米と米麹のほか、醸造アルコールを原料に造られる日本酒です。醸造アルコールを添加することで、味わいは軽快に仕上がります。 コストパフォーマンスに優れた本醸造は、日常酒としても人気のお酒。こちらでは、お家にストックしたくなる本醸造の人気銘柄、22選を紹介します! 1.日本酒の本醸造おすすめ22選 本醸造には、地域で古くから愛される銘柄が数多く揃っています。コストパフォーマンスの良さと飲み飽きしない美味しさは、日々の晩酌にぴったりだからです。 今回紹介する22銘柄も、各地域から全国へとその名が知られるものばかり。ぜひ、全国各地を旅する気分でお楽しみくださいね。 1-1.酔鯨 特別本醸造 「鯨が水を飲むように、豪快に気持ちよく酒を飲みほしてほしい」。酒蔵のそんな想いが込められた高知の地酒「酔鯨(すいげい)」。特別本醸造は、香り高い吟醸酒と同じ製法で造られています。味わいはスッキリ軽く、しっかりとした酸味もあり食中酒にぴったり。冷でも燗でもバランスのとれた美味しさを楽しめますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-2.根知男山 本醸造 「根知男山 本醸造」は、新潟県根知産の米と水で造ったお酒です。米の外側を4割削り、雑味のないクリアな美味しさを実現。香りはおだやかで、やさしい甘さをほどよい辛みが引き締めます。合わせる料理を選ばず、すいすいと盃が進む銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-3.うごのつき 特別本醸造 吟醸酒のような華やかな香りが楽しめる本醸造「うごのつき」。品よくきれいな味わいは、まさに雨上がりに浮かぶ月のようです。「広島県の日本酒といえばコレ」というファンも多く、香りと味のバランスは絶妙。おだやかな余韻は日常を少し特別なものにしてくれます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-4.喜久醉 特別本醸造 「喜久酔(きくよい)」は、すっきりとした味わいの静岡県の日本酒です。飲み飽きしない美味しさは、有名誌や漫画で大きく取り上げられるほど。冷やでも燗でも「ただただ美味しい」とうなってしまう酒質です。コストパフォーマンスにも優れ、晩酌の定番に人気の高い銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-5.花泉 本醸造辛口 福島県南会津の大自然が生む日本酒「花泉」。本醸造は、辛口のなかにほどよいコクが活きたお酒です。冷で燗でも美味しく、まさに食中酒向きの銘柄。四季折々の食材と合わせ、思い思いに楽しむことができますよ。 (出典元:矢島酒店) 1-6.越乃景虎 特別本醸造 名水仕込 新潟県の銘酒「景虎」は、蔵から湧き出る超軟水と、全国名水百選のひとつ「杜々の森(とどのもり)」の湧水で仕込まれるお酒です。口当たりはやわらかで香りもおだやか。辛口でありながらどこかほっとする、上品な味わいです。澄み切った酒質は心地よく、その日の疲れを癒す一杯にぴったりですよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-7.日高見 辛口 本醸造 ラベルには、牡蠣やカツオのイラストと「魚でやるなら日高見だっちゃ!」の文字。「日高見(ひたかみ)」は宮城県の港町、石巻市で造られるお酒です。大の鮨好きという蔵元が造るお酒は、魚介類との相性ばつぐん。キレの良い後味は、魚介の旨味をぞんぶんに引き出してくれます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-8.常きげん 本醸造...

【2023年最新版】日本酒に表記されている「無濾過」とは?無濾過のおすすめ日本酒20選も紹介!

「無濾過(むろか)」とは、濾過作業をしていない日本酒のことです。「無濾過生原酒」のように、濾過や加熱処理、加水をしない原酒タイプの日本酒もあります。無濾過のお酒は、より搾りたてに近いボリューム感ある味わいが特徴。今回は、無濾過の日本酒おすすめ20選を紹介します! 1.無濾過の日本酒とは? 無濾過の日本酒とは「濾過(ろか)をしていない日本酒」のことです。 一般の日本酒づくりでは、濾過作業は2回おこないます。お酒に残る固形物を取り除き、色や香りを調整することが目的です。 近年はあえて濾過をせず、明確な味の個性を打ち出した日本酒が各蔵から登場しています。 1-1.無濾過の日本酒の特徴 無濾過の日本酒は、搾りたてに近いしっかりとした味わいが特徴です。無濾過であると同時に「生」、「原酒」とラベルに書かれものも多く見られます。 「無濾過生酒」とあれば、濾過も火入れもしていない日本酒ということです。加熱処理にあたる火入れをしないぶん、よりフレッシュでジューシーな味わいが楽しめます。加水でアルコール度数を調整しない「原酒」は、飲みごたえのある味わいが特徴です。 「無濾過生原酒」のように3つのスペックを持ち合わせる日本酒は、口にしたとたんハッとするような、個性的な魅力にあふれています。 1-2.無濾過の日本酒のおすすめの飲み方 無濾過のお酒は、冷酒から常温の温度帯で楽しむのがおすすめです。特に、20℃~25℃の常温は、ふくよかな味わいを感じやすくなります。 暑い夏には、ロックにして楽しむのもおすすめです。加水をしていない「原酒」も、氷でアルコール度数が抑えられ飲みやすくなります。 「無濾過生酒」とある場合は、低温保管を基本にフレッシュな味わいを楽しむのがポイント。シュワシュワとした生酒ならではのガス感を堪能できます。 2.無濾過のおすすめ日本酒20選 無濾過の日本酒といっても種類はさまざま。香りや甘み、旨味と酸味のバランスで味わいは大きく変化します。ここからは、各蔵が自信を持って送り出す無濾過のお酒を紹介します。 2-1.農口尚彦研究所 本醸造 無濾過生原酒 「酒造りの神様」ともいわれる杜氏、農口尚彦(のぐちなおひこ)氏が手がける逸品です。開栓すると洋梨のように甘く上品な香りが広がります。冷酒でフレッシュ感を楽しむほか、あえてぬる燗で味の奥深さを堪能するのもおすすめです。 (出典元:農口尚彦研究所 ONLINE STORE) 2-2.阿櫻 超旨辛口 特別純米 無濾過原酒 秋田を代表する酒米「秋田酒こまち」で造った日本酒です。香りおだやかで口当たりはなめらか。無濾過生原酒らしいジューシーな旨味もたまりません。後口はスッキリとキレよく、食中酒にもぴったりの味わいです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.満寿泉 純米大吟醸 土遊野 無濾過生 土遊野(どゆうの)は玄米、野菜、卵などすべて自家生産する富山県の農場です。土遊野ファームで育った「イセヒカリ」を使った無濾過生酒は、米本来の豊かな味わいが活きています。軽やかな酸味が心地よく、スイスイと盃が進む日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.加茂錦 荷札酒 純米大吟醸 黄水仙 無濾過生 アルコール度数13%と低アルコールタイプの無濾過生酒です。香り華やかで飲み口はマイルド。甘さと酸味のバランスに優れています。日本酒ビギナーから愛好家まで、幅広い層に人気の銘柄です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.風の森 雄町 807 純米奈良酒 無濾過生 多くの日本酒が精米歩合40%前後であるのに対し、風の森は80%。精米歩合が低いと大味になると言われるなか、低温熟成発酵により実にスムーズな味わいを生み出しています。ピチピチとしたガス感とキリッとした酸味、まろやかな甘みは風の森ならでは。自然の豊かさ、力強さを感じさせてくれる日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE...

【2023年最新版】日本酒の「にごり酒」とは?おすすめのにごり酒20選も紹介!

にごり酒とは、日本酒ビギナーでも飲みやすい白くにごったお酒のことです。冷やしてそのまま飲んだりロックにしたりと、さまざまな飲み方が楽しめます。今回は、おすすめのにごり酒20選を一挙ご紹介!「大人のカルピス」ともいわれるにごり酒の世界を、ぜひお楽しみください。 1.にごり酒とは? 「にごり酒」とは、その名のとおり白くにごった日本酒のことです。にごりのもとは、お酒に含まれる「滓(おり)」と呼ばれる成分。にごり酒のボトルの下に、白く沈殿しているものです。 一般的な日本酒は、米と米麹を発酵させた醪(もろみ)を酒袋に入れ、ぎゅーっと圧縮して搾り出します。このとき、袋のなかに残る個体が酒粕(さけかす)です。この工程を日本酒造りでは「上槽(じょうそう)」と呼びます。上槽をおこなわず、醪のまま瓶詰めされるのが「どぶろく」です。 にごり酒は、あえて目の粗い酒袋を使い、細かい米粒や麹の固形物をそのまま搾り出すのがポイント。滓を含んだにごり酒は、濃醇な味わいに仕上がります。 また、搾りたてのお酒をそのまま瓶詰めしたにごり酒は、シュワシュワッとした微発泡感が特徴的。「火入れ」と呼ばれる加熱殺菌をしていないため、瓶内で発酵が進み炭酸ガスが生まれるからです。 「噴き出し注意!」「横にしないで」と注意書きがあるのは、開栓時にプシューッとガスが噴き出すため。反対に、炭酸ガスがないタイプのにごり酒は、トロリとなめらかでヨーグルトのような味わいを楽しめます。 米や麹をそのまま含むにごり酒は、まさに「発酵食品」であり「生きたお酒」といえるかもしれませんね。 2.おすすめのにごり酒20選 ひとくちに「にごり酒」といっても、トロリと濃厚なものからシュワッと発泡感のあるものまで種類はさまざま。甘酸っぱいヨーグルトのような味わいもあれば、スッキリとした辛口タイプもあります。 ここからは、おすすめのにごり酒20選をご紹介!ぜひ自分好みのにごり酒を見つけてみてくださいね。 2-1.にいだしぜんしゅ にごり 見るからにやさしい風合いの「にいだぜしぜんしゅ」は福島県の仁井田本家が造るお酒です。原料は農薬や化学肥料をいっさい使わない自然米。山の湧き水と田んぼの井戸水、自然派酵母で仕込まれています。 ひと口飲んでまず驚くのは、とろりとした口当たり。滓たっぷりの味わいはまるで乳酸飲料のようです。糀の風味もしっかりと乗り、後に残るのはほのかな酸味。容器には再利用できるリユース瓶を使用するなど、次世代へ向けた新しい日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.五橋 純米にごり酒 「五橋(ごきょう)」は山口県の酒井酒造が手がける日本酒。「純米にごり酒」は冬限定の人気商品です。販売数が限られているため、売り切れになることもめずらしくありません。 香りは新酒らしくフレッシュで華やか。ピリピリとした微炭酸が舌の上を刺激します。さわやかな旨味のあるにごり酒は、おでんやお鍋と好相性。仲間と囲む冬の食卓がより一層楽しくなりますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.にごり純米原酒 英雄(ひでお) 日本酒ビギナーにおすすめのにごり酒がこちら。埼玉県の「釜屋(かまや)」が造る「英雄(ひでお)」です。その名には「多くの人に日本酒を飲んでもらいたい」「日本にとっての英雄=HEROになってもらいたい」という蔵の願いが込められています。 アルコール度数は11%と、通常の日本酒より若干控えめ。スッキリとした甘さは肉料理や濃い味付けの料理とよく合います。そのまま冷やしていただくのはもちろん、ロックスタイルで楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.八海山 発泡にごり 「八海山(はっかいさん) 発泡にごり」は、シュワッとした口当たりのスパークリング日本酒です。醸造元は新潟県の有名蔵「八海醸造」。淡麗辛口で人気の「八海山」の発泡にごり酒は、スッキリとした大人の味わいです。 しっかりとした発泡感があるため、乾杯のお酒としてもおすすめ。甘さ控えめの味わいは、チョコレートやフルーツのようなデザートともよく合います。アルコール度数は15%あるため、日本酒ならではのしっかりとした飲みごたえも楽しめますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.大那 特別純米 にごり 生 「大那(だいな)」のにごり酒は、シュワッとした爽快な口当たりが楽しめるお酒です。香りはマスカットのように瑞々しくさわやか。にごり酒ならではの甘さと酸味、グレープフルーツのような苦みも感じられます。 滓を含んだコクのある味わいは、キムチ鍋のような個性の強い料理と合わせるのもおすすめ。パーティーで仲間と楽しむ1本にもぴったりです。乾杯の際は炭酸の噴き出しに注意しながら、ゆっくりと開栓してくださいね。   (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.白瀑 純米 「ど」 にごり酒 生 真っ白なお酒を背景にひときわ目立つ「ど」の一文字。「白瀑(しらたき) 純米...

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