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日本酒でストレス解消!ストレス解消に効果的な日本酒の楽しみ方を解説

日本酒はストレス解消におすすめのお酒です。やけ酒のように飲みすぎなければ、さまざまなリラックス効果が期待できます。 今回は、ストレス解消につながる日本酒の効果やおすすめの飲み方を紹介します。美味しい日本酒でほっとひと息つきたいというときは、ぜひチェックしてみてください。 1.ストレス解消には休息と気分転換が大切 ストレス解消には、休息と気分転換が大切です。過度なストレスを抱えると、体調を崩したり免疫力が低下したりといった体への悪影響が考えられます。 スポーツやショッピング、旅行などストレス解消法は人によってさまざまです。ゆっくり寝たり、美味しいものを食べたりといった休息が必要なケースもあるでしょう。 ストレスの原因から離れ、上手に気分転換することがストレス解消へとつながります。ストレスをため込まないよう、意識的にリラックスできる時間を作ることが大切です。 2.日本酒でストレス解消!うれしい3つの効果 日本酒には、ストレスを抑制する成分や、血流を改善し体のコリをほぐす作用のある成分が含まれています。香りにはリラックス効果があるなど、上手に取り入れることでストレス解消効果が期待できます。 2-1.セロトニンによるストレス抑制効果 日本酒をはじめとするアルコールには、セロトニンの分泌を促進させる作用があるといわれています。セロトニンは、ストレスに関係する脳内物質のひとつです。セロトニンが不足すると、イライラしたり不安になったりなどストレスを感じやすくなります。 日本酒を飲むとセロトニンの分泌が促進され、ストレス抑制効果が期待できます。飲みすぎると悪酔いにつながるため、あくまでも適量を守ることが大切です。 2-2.アデノシンによる血流改善効果 日本酒は、他のお酒に比べアデノシンが多く含まれるお酒です。アデノシンには、血管を拡張させる作用があります。 ストレスが引き起こすのが、血管収縮による頭痛や腰痛、高血圧といった症状です。アデノシンを含む日本酒を飲むことで、血管が拡張し体が温まったりコリがほぐれたりといった効果が期待できます。 2-3.日本酒の香りによるリラックス効果 吟醸香(ぎんじょうか・ぎんじょうこう)と呼ばれる日本酒の香りには、リラックス効果があるといわれています。吟醸香は、花やフルーツを思わせる華やかな香りです。吟醸香に含まれる「カプロン酸エチル」や「酢酸イソアミル」がリラックス効果をもたらします。 また、ストレス解消には深呼吸が効果的です。自律神経のバランスが整いリラックスできます。 おすすめの方法は、吐くときにお腹をへこませ吸うときにお腹を膨らませる腹式呼吸です。口から吐いて鼻から吸うを繰り返しリラックスしたら、日本酒の甘い香りをゆったり楽しんでみてくださいね。 3.ストレス解消以外にも!日本酒の主な効能 日本酒はアミノ酸やビタミン、ミネラルなどによる健康効果が期待できるお酒です。また、コウジ酸やフェルラ酸などを含む日本酒は化粧水などにも用いられています。日本酒の効能については、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。 https://sake-5.jp/benefits-of-sake/ 4.ストレス解消に効果的な日本酒の楽しみ方 日本酒のストレス解消効果を高めたいときは、次のように量や飲み方を工夫してみましょう。 自分に合った適量を守る 燗酒にしてゆっくり楽しむ おつまみと一緒に楽しむ やわらぎ水を合間に飲む お気に入りの酒器やお酒を用意すれば、日本酒を飲む時間がより楽しいものになります。外食時に日本酒をいただく際も、ぜひ意識してみてくださいね。 4-1.自分に合った適量を守る 日本酒を飲むときは適量を心がけましょう。リラックス効果があるとはいえ、飲みすぎは体調不良につながってしまいます。目安は1日2合ほどといわれますが、適量は人によって異なります。無理をせず、自分に合った量を楽しんでくださいね。 4-2.燗酒にしてゆっくり楽しむ 燗酒にすると、湯気から日本酒の香りがふわりと広がります。少量ずつゆっくり楽しめ、飲みすぎ防止につながることもうれしいポイントです。体のなかからじんわりと温まり心地よい酔いを実感できるでしょう。 4-3.おつまみと一緒に楽しむ 日本酒はおつまみと一緒に楽しむのがおすすめです。血中のアルコール濃度の上昇が穏やかになり、胃腸への負担を軽減できます。 仕事で疲れて帰宅した際も、お酒を飲む前に何か口に入れるのが理想的です。豆腐やチーズなど、たんぱく質や脂質を含む食べ物は胃に滞在する時間が長く、アルコールの吸収を緩やかにしてくれます。 おつまみに関してはぜひこちらも参考にしてみてください。 おうちで簡単!唎酒師が作る日本酒に合うおつまみレシピ20選 4-4.和らぎ水(やわらぎみず)を合間に飲む 和らぎ水とは、日本酒の合間に飲む水のことです。和らぎ水を飲むことで、お酒による脱水症状や悪酔いを防ぐことができます。口内をリセットできることもうれしいポイントです。合間に和らぎ水を挟めば、日本酒やおつまみをより美味しく楽しめます。 まとめ 日本酒には体や心をリラックスさせる働きがあり、ストレス解消効果が期待できます。効果を高めるためには、飲む量や飲み方に気を付けることが大切です。 日本酒の香りや味をゆったり楽しむ時間は、ストレスを忘れられるリラックスタイムになるはずです。ぜひお気に入りの日本酒やおつまみを用意して、心安らぐひと時を満喫してみてください。

生酒の保存方法とは?賞味期限ってある?生酒の保存について解説

生酒は、常温ではなく冷蔵保存が基本です。開栓後はなるべく早く飲み切ったほうが生酒の魅力を堪能できます。 今回は、生酒の保存方法についてお伝えします。生酒ってどんなお酒?手元にあるけどどう保存したら良い?と気になる方はぜひチェックしてみてください。 1.生酒とは? 生酒(なまざけ)とは、加熱殺菌処理をしていない日本酒のことです。 日本酒の一般的な製造工程では、火入れ(ひいれ)と呼ばれる加熱殺菌を2度おこないます。搾った酒に残る酵素の働きを抑え、味や香りを安定させるためです。日本酒の劣化につながる火落ち菌も除去でき、保存性も高まります。 火入れをしていない生酒は、搾ったままのフレッシュな味と香りが魅力です。一方で、味や香りが変化しやすく冷蔵保存が基本となります。 生酒についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。 日本酒の生酒とは?火入れをした日本酒との違いや楽しみ方を解説! 2.生酒は開栓後、何日以内に飲み切るべき? 生酒は、開栓後数日以内に飲み切るのが理想的です。開栓して空気に触れると、味や香りがどんどん変化してしまいます。開栓直後は、生酒ならではのシュワシュワとした微発泡感も魅力です。 開栓せず冷蔵保管している場合も、3~6カ月以内に飲んでしまうのがおすすめです。生酒には糖化酵素が残っており時間と共に味わいが変化する可能性があります。 また、理想の保存期間はお酒によって異なります。なかには「半年も待たずに早く飲んでほしい」という銘柄もあるでしょう。反対に「しばらく置くことで味わいが落ち着く」という銘柄もあります。不明点などはぜひ購入時に酒販店に相談してみてください。お酒に関する思わぬ情報が得られるかもしれません。 3.生酒の保存方法 生酒は冷蔵保存が基本です。酒販店でも冷蔵庫で保管されています。また、日本酒の味や香りをキープするには、日光や紫外線にも注意が必要です。 3-1.生酒は冷蔵保存が必須 生酒は5~10℃の冷蔵保存が必須です。特に、糖化酵素が生む生老香(なまひねか)と呼ばれる劣化臭は、5~10℃の環境でも発生してしまいます。可能であれば、5℃以下、または0℃以下で保存できると良いでしょう。 生酒は常温保存にすると腐る? 常温(20~25℃)で生酒を保存すると、糖化酵素の働きにより味や香りが変化してしまいます。甘さが濃く感じられる一方、後口のキレが薄れてしまうため注意が必要です。 熱の影響を受けると、ツンと鼻をつくような劣化臭も生じます。生酒の魅力を存分に味わうためにも、購入後はなるべく早く冷蔵庫に入れるように心がけましょう。 3-2.日光や紫外線は避ける 日光や紫外線は、日本酒の色や香りに影響を及ぼします。紫外線の当たる場所で保管すると、色が茶色く変化してしまうこともあるでしょう。日光臭(にっこうしゅう)と呼ばれる木が焦げたような劣化臭の発生も紫外線の影響によるものです。 常温保存可能な火入れ酒も、日光や紫外線の当たらない冷暗所で保存しましょう。日本酒を劣化させることなく美味しさをキープできます。 4.生酒のフレッシュさをキープするにはSAKECABINETがおすすめ! 生酒の保管には、日本酒セラー「SAKECABINET」がおすすめです。「SAKECABINET」なら、生酒をマイナス5℃で保管できます。マイナス5℃は、生老香の発生を極端に遅らせることができるといわれる温度帯です。密閉デザインが採用され、光の影響も最小限に抑えられます。 (出典元:SAKECABINET STORE) 筆者は生酒を1年間保管したのですが、開栓時はプシュッとガスが漏れる音が聞こえ、注いだグラスには小さな泡が付いていました。また、口にしてみるとシュワシュワとした微発泡感が残っていることにも驚きました。 お酒によって異なるため一概にはいえないものの、マイナス5℃のセラーは購入時の状態をキープするのにかなり有効な環境といえるでしょう。 まとめ 生酒は、フレッシュな味と香りが魅力的なお酒です。そのぶん品質は変わりやすく、冷蔵保存が基本となります。 開栓後はなるべく早く飲み切るのがおすすめです。また、マイナス5℃に設定できる日本酒セラーがあれば、生酒の美味しさを長期間キープできます。お酒の個性を知り、ぜひその魅力を存分に味わってみてください。

日本酒と出汁を合わせて飲む「出汁割り」がおいしい!出汁わりを楽しむためのポイントを解説

日本酒にはさまざまな飲み方・楽しみ方があります。そのなかで意外と知られていないのが"出汁割り"です。 深いコクを感じられる出汁割りは、日本人好みの味わいといわれます。昨今では外国人旅行者にも人気の飲み方です。 今回は日本酒の出汁割りについて解説します。具体的な作り方も解説しているので、ぜひお家で試してみてください。 1.日本酒の出汁割りとは? 日本酒の出汁割りとは文字通り、日本酒と出汁をあわせたものです。各銘柄、あわせる出汁の種類によってバリエーションが豊富なのが特徴。自分でも簡単に作れるため、お酒好きの間は独自のレシピ開発にいそしむ人もいます。 1-1.東京・赤羽のおでん屋さんで誕生した出汁割り 出汁割りは、立ち飲み屋が豊富な東京・赤羽で誕生した飲み方です。発祥は年中美味しいおでんが並ぶ「丸健水産」。昭和レトロな店先では、温かいおでんとお酒を立ち飲みスタイルで楽しめます。 「丸健水産」では、50ccほど残したカップ酒に50円でおでん出汁を注いでもらえます。常連さんから始まったというこのスタイル。仕上げに七味をパラリを振れば、体が芯から温まる出汁割りの完成です。 店には美味しいおでんと出汁割りを目当てに、地元はもちろん多くの観光客が訪れています。 1-2.出汁割りが美味しい理由「5つの基本味」 日本酒を出汁で割った出汁割りは、「5つの基本味」すべてが揃った飲み物です。 甘味 塩味 酸味 苦味 うま味 日本酒は、塩味以外の4つの基本味を持つ飲み物。そこへ塩味を持つ出汁をプラスすることで、5つの要素が揃ったバランスの良い味わいが生まれます。 また、うま味成分には、グルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸などの種類があります。日本酒や昆布出汁に含まれるのはグルタミン酸、鰹節出汁に含まれるのがイノシン酸です。 干しシイタケ由来の出汁にはグアニル酸が含まれ、それぞれが混ざり合うことで、うま味の相乗効果により出汁割りはさらに美味しさを増します。 2.お家でかんたん!出汁割りを楽しむ3つのポイント 5つの基本味が揃った出汁割り。お家で作る際は、次の3つのポイントをおさえておきましょう。 日本酒は純米酒や本醸造酒を選ぶ 日本酒は温めておく 手軽な出汁パックや顆粒出汁を利用する おでんに限らず、出汁さえあれば作れるのが出汁割りのうれしいところ。ポイントをおさえれば、お家でも美味しい出汁割りを楽しめます。 2-1.日本酒は純米酒や本醸造酒を選ぶ 日本酒は、原料や製法で「吟醸酒」や「本醸造酒」、「純米酒」などに分類されます。出汁割りにするときは、米と米麹のみで造られた「純米酒」や、温めても味のバランスが崩れにくい「本醸造酒」、「普通酒」などがおすすめです。 カップ酒は純米酒や本醸造酒、普通酒が多く、お家でも屋台や立ち飲み屋で出汁割りをいただく気分を味わえます。 2-2.日本酒を温めておく 仕上がりがぬるくならないよう、日本酒はあらかじめ温めておきましょう。温めすぎると味や香りが飛んでしまうため、40~50℃程度が理想です。 好みによっては、常温の日本酒にアツアツの出汁を注いだほうが美味しく感じられることもあります。ぜひいろいろな温度帯で試してみてください。 2-3.手軽な出汁パックや顆粒出汁を利用する お家で手軽に出汁割りを楽しむときは、出汁パックや顆粒出汁を利用しましょう。本格的に出汁を引く手間が省け、じゅうぶん美味しい出汁割りを味わえます。 自分で出汁を引くときは、仕上げに塩味を加えてください。日本酒に足りない塩味を補え、美味しい出汁割りができあがります。 3.美味しい出汁割りの作り方 温めた日本酒と出汁を用意したら、日本酒1:出汁3程度の割合であわせましょう。お酒の風味を楽しみたいときは日本酒1:出汁2の割合もおすすめです。 仕上げに七味を振れば美味しい出汁割りができあがります。はじめはそのままいただき、途中で七味を振って味変するのもおすすめです。 4.日本酒の出汁割りをアレンジする 出汁割は代表的な七味唐辛子のほか、柚子胡椒やネギなどでアレンジできます。出汁や日本酒の種類の組み合わせによって、楽しみ方は無限大。ぜひ自分好みのマイ出汁割りを見つけてみてくださいね。 4-1.柚子胡椒をプラス 出し割りだけでも、普段の日本酒と違った風味と味わいで楽しめるのですが、仕上げに柚子胡椒を少し入れるのもおすすめです!柚子特有の風味がプラスされ、アクセントになってまた違った味わいが楽しめます。 胡椒の刺激が強すぎるときは柚子そのものを用意しましょう。皮をすり潰して出汁割りに入れることで、香りだけをプラスできます。 (出典元:amazon) 4-2.七味唐辛子をプラス 出汁割りの定番アレンジ、七味唐辛子。温かいうどんに唐辛子をかける感覚で味にアクセントを加えられます。冬場はポカポカと体を温めてくれるアイテムです。入れすぎると、出汁と日本酒の旨味が薄れてしまうため、量は調整しながら楽しんでください。 (出典元:amazon.co.jp) 4-3.刻みネギをプラス 出汁割りには刻みネギもよくあいます。刻みネギは汁物、煮物といった出汁を使った料理と相性がいいのは周知のとおり。日本酒の出汁割りにも香りづけにぴったりです。ネギの食感が加わり、満足感もアップします。 シメの出汁割りや、飲み過ぎたくないときにおすすめのアレンジです。 まとめ 日本酒の意外な飲み方である出汁割りについて解説しました。出汁割りは日本酒の旨味に出汁のコクがプラスされる贅沢な飲み方。和食のいいところが凝縮されているので一度は試す価値ありです。 出汁割りは自宅で簡単に作れるので、今回紹介した内容を参考にぜひ作ってみてください。染み渡るおいしさに至福の時間が訪れるはずです!

クラフトSAKEとは?お米を原料に造られる新しいジャンルのお酒の魅力を解説!

「クラフトSAKE」は、日本酒の製造法をベースにした個性豊かなお酒です。白くクリーミーなどぶろくや、ハーブが香るお酒などさまざまな味わいを楽しめます。 今回は、クラフトSAKEが注目される背景やおすすめ醸造所をご紹介します。固定概念に縛られないクラフトSAKEの世界、たっぷりとお楽しみください。 1.クラフトSAKEとは? 「クラフトSAKE」とは、日本酒の製造方法をベースに、さまざまな要素を取り入れたお酒のことです。2022年6月に設立されたクラフトサケブリュワリー協会では、クラフトSAKEを以下のように定義しています。 日本酒(清酒)の製造技術をベースとして、お米を原料としながら従来の「日本酒」では法的に採用できないプロセスを取り入れた、新しいジャンルのお酒。 (引用元:クラフトサケブリュワリー協会)   そもそも「日本酒」としてお酒を販売するためには、酒税法で定められたルールをクリアする必要があります。代表的なルールとして挙げられるのが、米と米麹のみを原料とすることや、もろみを濾すことなどです。 クラフトSAKEのひとつである「どぶろく」は、もろみを濾さずに仕上げます。また、フルーツやハーブで香りづけをするなど、日本酒には当てはまらない製法がクラフトSAKEの特徴であり魅力です。 日本古来の製造方法をベースにニュータイプの味わいを生み出すクラフトSAKEは、古くて新しいお酒として多方面から注目を集めています。 2.クラフトSAKEが注目される背景 各地でクラフトSAKEが注目される背景には、日本酒の製造免許取得の難しさがあげられます。 日本酒に限らず、アルコール1%以上のお酒を造るためには、製造免許が必要です。しかし、長年にわたり日本酒の新規の製造免許は原則として発行されていません。国内では日本酒需要が減少しており、蔵が増えると需要と供給のバランスが崩れてしまうからです。 「日本酒を製造したい!」と思った場合、免許を持つ酒蔵に製造を依頼したり、酒蔵そのものを買収し自身がオーナーになる必要があります。 一方で、クラフトSAKEは、日本酒製造をベースとした「その他の醸造酒」や「雑酒」、「リキュール」にあたるお酒です。つまり、日本酒の製造免許がなくても、それらに該当する免許を取得すれば造ることができます。 また、2021年には規制が一部緩和され、海外輸出用の日本酒製造にかぎり新規免許が取得できるようになりました。規制緩和を受け、海外用に日本酒を、国内用にクラフトSAKEを展開しようという醸造所も登場しています。 独立を目指す若者にとっては醸造所が製造技術を磨く場となるなど、クラフトSAKEは日本酒業界の未来を担う新たな存在といえるでしょう。 3.クラフトSAKEを造る注目の醸造所8選 「クラフトSAKE、どんなお酒か飲んでみたい!」そんな方に向け、早速おすすめ醸造所8選をご紹介します。クリーミーなどぶろくやハーブが香るお酒など、クラフトSAKEは豊かなバリエーションが魅力です。驚きと喜びを運んでくれるニュージャンルのお酒、ぜひチェックしてみてくださいね。 3-1.WAKAZE (出典元:WAKAZE公式) 「WAKAZE(わかぜ)」は日本とフランスに拠点を持つ醸造所です。各地でレストランも運営し、日本酒の魅力を世界へと発信しています。 「ELDERFLOWER SAKE(エルダーフラワーサケ)」は、原料にフランスカマルグ産の米と米麹を使用。さらに、同じくフランス産のエルダーフワラーという花で爽やかな香りを引き出しています。 甘酸っぱくクセのない味わいはワイングラスで楽しむのがおすすめです。キリッと冷やし、フランス生まれのクラフトSAKEの魅力をお楽しみください。 3-2.haccoba -Craft Sake Brewery- 「haccoba(はっこうば)」は、2021年2月に福島県南相馬市に誕生した醸造所です。ジャンルを越えた自由な酒造りを目指し、食事とお酒を一緒に楽しむパブも併設しています。 「はなうたドロップス」は、東北に伝わるどぶろく製法とビールの製法をかけ合わせたお酒です。白麹が生み出す爽やかな酸味とホップ由来の苦味を楽しめます。 その他、米や米麹と一緒にベリー類を発酵させた「べりーべりー」や、稲わらの燻製香をまとわせた「わらわらしやがれ」など心躍る銘柄が勢揃い。どのクラフトSAKEにも、日々の幸せに寄り添うお酒を、という醸造所の思いがあふれています。 (出典元:haccoba -Craft Sake Brewery-) 3-3.木花之醸造所 浅草初のどぶろく醸造所として誕生した「木花之(このはなの)醸造所」。木花之という名前は、酒造りの神様でもある木花之開耶姫(コノハナノサクヤビメ)に由来しています。 醸造所の大きな特徴は、都内のどぶろく醸造所として初となる麹室(こうじむろ)を併設していることです。自ら酒造りに欠かせない米麹を造り、濾さないお酒「どぶろく」を醸造しています。 定番「ハナグモリ」は、舌触りなめらかで優しい甘さのお酒です。クセも少なく、さらりとした飲み心地を楽しめます。 酒造りを目指す若者のステップアップの場になれば、という思いから誕生した醸造所では、酒造りの未来を担う若者たちが活躍中。併設店舗ではどぶろくと共に料理を楽しめます。 (出典元:木花之醸造所 ONLINE STORE) 3-4.ハッピー太郎醸造所 「ハッピー太郎醸造所」店主の池島幸太郎氏は、発酵アドバイザーとして麹造りも手がける人物です。蒸した米に麹菌を繁殖させた麹は、日本の発酵食品に欠かせない存在。醸造所では、滋賀県の郷土食、鮒ずしも製造販売しています。 どぶろく製造が始まったのは2021年。自然循環農法を30年以上続ける農家「シバタグラウンドミュージック」の米を主原料に、土壌の恵みを感じる深い味わいを生み出しています。 ピンク色が鮮やかな「苺屋はな」には、無農薬栽培のいちごを使用。滋賀県の豊かで美しい自然を体感できるクラフトSAKEです。 (出典元:GOOD EAT CLUB) (出典元:ハッピー太郎醸造所) 3-5.LAGOON BREWERY 「LAGOON BREWERY(ラグーンブリュワリー)」は、新潟県の福島潟のほとりに建つ蔵です。日本酒の製造免許の規制緩和を機に、2021年に誕生しました。 オレンジ色の「翔空 SAKEマルゲリータ」は、地元の名産トマトとバジルを使ったクラフトSAKE。日本酒の香りとトマト、バジルが魅惑的なハーモニーを織り成します。 自然栽培の米を原料にするなど、持続可能な酒造りにも注目です。「ほぼ麹ドブロク」はシュワッとした発泡感とジューシーな旨味を堪能できます。 (出典元:LAGOON BREWERY 公式オンラインショップ) 3-6.稲とアガベ醸造所 秋田県の「稲とアガベ」は、免許取得の規制緩和を活かし、輸出用の日本酒製造を目指す醸造所です。 さらに、男鹿を清酒製造免許の新規申請を可能にする「日本酒特区」にと、男鹿酒シティ構想を推進。地域創生も視野に入れながら、日本酒業界と男鹿の活性化に取り組んでいます。 「稲とアガベ」は、テキーラの原料アガベから精製されるアガベシロップを用いたお酒です。代表である岡住氏は日本酒好き、妻はテキーラ・マエストロの資格を持つほどのテキーラ好きだったことから誕生しました。 実は、岡住氏は「木花之醸造所」の初代醸造長。「DOBUROKU ホップ」はビール造りに使用されるポップを副原料にどぶろくの新たな世界観を生み出しています。 (出典元:稲とアガベ) 3-7.LIBROM Craft Sake Brewery コンセプトは「日本酒文化をもっと身近に」。「LIBROM(リブロム)」は醸造所とバーを併設したクラフトサケバーです。醸造所は福岡県の街中に位置し、バーでは酒造りの様子を間近に感じながらお酒と料理を楽しめます。 丸いフォルムのボトルに詰められたクラフトSAKEは、いちごにみかん、レモングラスなど実に個性豊か。「GINGER」は福岡県糸島市産の生姜を使用した爽やかな香りと甘味、酸味が特徴的なお酒です。 「APPLE」は福岡県産のりんごを米や米麹とともに発酵させ、甘酸っぱく心地よい香りを引き出しています。見た目もカラフルでお酒好きな方へのプレゼントにもおすすめしたいクラフトSAKEです。   (出典元:LIBROM Craft Sake Brewery) 3-8.ぷくぷく醸造 「ぷくぷく醸造」は、2022年7月に創業のファントムブルワリーです。ファントムブルワリーとは、実体のない醸造所のこと。ぷくぷく醸造のお酒は県内外の酒蔵を間借りして造られています。 コンセプトは、クラフトビールの技術を掛け合わせた日本酒の追求。クラフトSAKEには、ホップの爽やかな香りと苦みが溶け込んでいます。醸造家の立川氏は、木花之醸造所で醸造監修も務める人物です。お酒を通して福島の沿岸に田畑が増えたらと、原料は福島県産に限定し個性豊かな商品を生み出しています。 (出典元:IMADEYA...

【2023年最新版】おすすめの高級日本酒14選。1本1万円から10万円以上の日本酒も紹介

日本酒の値段は、1本(750ml)あたり数千円台が主流です。なかには、1本1万円を超える高級銘柄も存在します。 今回は、1万円以上の高級日本酒をご紹介!3万円、10万円以上する商品も取り揃えました。原料や製法、パッケージまでこだわりが詰まった高級日本酒は、贈答用にもおすすめです。祝いの席に用意すれば、ハレの日を華やかに彩ってくれますよ。 1.【1万円以上】おすすめの高級日本酒5選 1本あたり1万円以上の日本酒は、祝いの席や自分へのご褒美におすすめです。イタリアンやフレンチにあうクリアな味わいのお酒が多く、パーティーシーンにもマッチします。 1-1.仙禽 醸(かもす) 「仙禽(せんきん)」のプレミアムシリーズの1本「醸(かもす)」は、ワインの技法“アッサンブラージュ”を取り入れた日本酒です。 複数のブドウ品種をブレンドするアッサンブラージュのように、仙禽の3品種を絶妙な比率でブレンド。エレガントでありながらも強く、しなやかな唯一無二の味わいに仕上げています。和紙の上に踊る金字も美しく、贈答用にもおすすめの1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-2.澤屋まつもと 雫酒 醪(もろみ)を入れた酒袋から、ぽたり、ぽたりとこぼれる雫を集めた「雫酒(しずくざけ)」。お酒を採るのは真冬の4時間だけという貴重な1本です。 さらに、酸化しないようにと真空パックで瓶ごとパッケージング。ぜひ適度に冷やした状態で、蔵直送のピュアな旨味を楽しんでみてください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-3.醸し人九平次 純米大吟醸 彼の岸(ひのきし) 「彼の岸(ひのきし)」は「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」のフラッグシップ。兵庫県黒田庄の自社田で育った酒米・山田錦を原料に造られています。 複雑な香りの奥から顔をのぞかせるのは、九平次ならではのフレッシュな酸味。さらに、こっくりとした深い旨味が自然の豊かさを感じさせてくれます。ボックスのなかで静かに眠らせ、熟成による味の変化を楽しむのもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-4.梵 超吟 純米大吟醸 2羽の鳳凰が舞い上がる、きらびやかなボトルが印象的なお酒「梵 超吟(ぼん ちょうぎん)」。通常ボックスのほか、同じく1万円台の漆箱入りの商品も用意されています。 金色の組紐をゆっくりほどいた先に待っているのは、マイナス10℃で約5年間熟成したお酒を中心にブレンドされた純米大吟醸との出会い。特別な日を彩る一杯に選んでみてはいかがでしょうか。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-5.八海山 純米大吟醸 金剛心 黒 「八海山(はっかいさん)」は、新潟県の地酒として広く名が知られる銘柄です。なかでも「金剛心(こんごうしん)」は、浩和蔵(わこうぐら)と呼ばれる最高品質の酒が生まれる蔵で造られています。 「黒」は、どっしりとした黒色の球体ボトルを採用した冬季限定商品。気品あふれる香りとなめらかな口当たりを堪能できます。外箱も美しく、年末年始の贈答用にふさわしい1本です。 (出典元:楽天市場) 2.【3万円以上】おすすめの高級日本酒4選 3万円以上の高級日本酒には、原料やコンセプトにこだわりぬいた商品がラインナップ。コレクションしたくなるような美しいボトルデザインのお酒もありますよ。 2-1.獺祭 磨きその先へ 旭酒造の「獺祭(だっさい)」は、精米歩合23%という、米を小さく小さく磨き上げる技術を確立したお酒です。「磨き その先へ」は、獺祭の名を世に知らしめた「磨き二割三分」を超える酒質を目指し、10年の構想期間を経て誕生しました。 研ぎ澄まされた香りの後に続くのは、甘味や酸味、苦味が織り成す長い余韻。現状に満足せず常にその先へ、と探求心を持ち続ける蔵の信念が感じられます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.農口尚彦研究所...

【2023年最新版】日本酒初心者におすすめ!飲みやすくておいしいおすすめ日本酒19選!

日本酒を飲み始めると「おすすめの日本酒が知りたい」、「初心者でも飲みやすい日本酒は?」と気になることもあるのではないでしょうか。日本酒は種類が多く、選びづらいと感じることもあるかもしれません。 そこで今回は、日本酒初心者におすすめの銘柄をご紹介!タイプごとの味や香りの違い、選び方のポイントも解説します。ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.日本酒3タイプの味や香りの違い 日本酒は、原料や製法によって大きく以下の3タイプにわかれ、それぞれ味や香りに違いが生まれます。 お米の旨味を楽しむ「純米酒」 軽快な飲み口の「本醸造酒」 華やかな香りの「吟醸酒」 「純米酒」や「本醸造酒」、「吟醸酒」などの呼び名は特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)と呼ばれるものです。 日本酒初心者のなかには、この種類の多さが選びづらさにつながっているという方も多いのではないでしょうか。まずは、3タイプごとの味や香りの違いについてみていきましょう。 1-1.お米の旨味を楽しむ「純米酒」 「純米酒」とは、米と米こうじのみを原料に造られる日本酒のことです。味わい豊かで、米から生まれるお酒ならではの旨味とコクを堪能できます。温めると香りがより豊かに広がり、燗酒に適した銘柄も多く見られます。 1-2.軽快な飲み口の「本醸造酒」 「本醸造酒」は、米と米こうじ、醸造アルコールから生まれる日本酒です。醸造アルコールを加えることで、スッキリとキレのある味わいに仕上がります。比較的リーズナブルな商品が多いことも特徴です。 本醸造酒についてもっと知りたいという方はこちらの記事を参考にしてみてください。 本醸造酒はどんなお酒?おすすめの楽しみ方や特徴を解説 1-3.華やかな香りの「吟醸酒」 「吟醸酒」は、米と米こうじ、醸造アルコールを原料に吟醸造りで造られるお酒です。吟醸造りとは、米をより小さく磨き、低温でじっくりと発酵させる製法のこと。吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)と呼ばれるフルーティーな香りを楽しめます。 2.初心者でも飲みやすい日本酒は?選び方のポイント4つ 初心者でも飲みやすい日本酒を選びたいときは、次の4つのポイントを意識してみてください。 アルコール度数の低いものを選ぶ 日本酒度で「甘口」「辛口」をチェックする 精米歩合に注目してみる 酒米の個性で日本酒を選ぶ これらのポイントは、自分好みの日本酒を見つけたいときにも役立ちます。それぞれがもたらす味や香りの変化を知れば、日本酒選びがもっと楽しくなりますよ。 2-1.アルコール度数の低いものを選ぶ 日本酒は、平均アルコール度数が15度前後とビールやワインに比べ度数が高いお酒です。「原酒」と呼ばれる加水調整をしていない日本酒の場合は、18~19度前後になることもあります。 アルコール度数5度前後のビール、12度前後のワインを飲み慣れている人にとっては、アルコール度数の高さが飲みづらさの原因になってしまうかもしれません。飲みやすい日本酒を選びたいときは、アルコール度数の低いものから試してみましょう。 近年は、アルコール度数7~10度の低アルコールタイプの日本酒も販売されています。後半のおすすめ銘柄にも登場するので、ぜひそちらもチェックしてみてください。 2-2.日本酒度で「甘口」「辛口」をチェックする 日本酒を飲み始めると「甘口」、「辛口」という言葉を耳にすることがあるのではないでしょうか。「甘口」タイプの日本酒は、味わいまろやかでお酒を飲み慣れない方でも飲みやすいタイプが多く見られます。 また、「辛口」タイプの日本酒はスッキリとした飲み口が魅力です。ビールでよくいわれるドライテイストをイメージしてもらうといいかもしれません。ベタつかず、心地よく引き締まる後口はキレとも表現されます。 日本酒の甘口、辛口の指標となるのが「日本酒度」と呼ばれる数値です。一般的に、数値が-(マイナス)のお酒は甘口、+(プラス)のお酒は辛口といわれています。 ただし、日本酒の味わいは日本酒度だけでなく、酸度やアミノ酸度などで構成されています。日本酒度で必ずしも味が固定化されるわけではありませんが、日本酒選びのヒントとして活用してみてくださいね。 日本酒度とお酒の甘口・辛口についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。 日本酒度とお酒の甘口・辛口の関係とは? 2-3.精米歩合に注目してみる 精米歩合(せいまいぶあい)とは、外側を削ったあとに残る米の割合を数値で示したものです。例えば、精米歩合60%の日本酒は、外側を40%削った米を原料に造られています。 一般的に、外側をより多く削った米で仕込むお酒は、香り高くクリアな味わいに仕上がるといわれています。一方で、米をあまり削らずに仕込んだお酒は、豊かな味わいとコクが魅力です。 どちらが良いかは好みにもよりますが、飲みやすい日本酒を選びたいときは、より多く外側を削った精米歩合の数値が小さなお酒から試してみてください。前述した「吟醸酒」と明記されているお酒であれば、リンゴやバナナのようなフルーティーな香りも楽しめます。 2-4.酒米の個性で日本酒を選ぶ 日本酒を選ぶときは、酒米にも注目してみましょう。お酒の味わいは、酒米の個性によって変化します。ここでは、日本酒造りに使用されることの多い「山田錦」、「五百万石」、「美山錦」の違いについて紹介します。 山田錦 山田錦(やまだにしき)は「酒米の王様」と呼ばれている品種です。酒造りに適した特性を持ち、山田錦を使ったお酒は香り高く雑味のない味わいに仕上がるといわれています。鑑評会の受賞酒などに使われることも多く、初心者にまずおすすめしたい酒米です。 五百万石 五百万石(ごひゃくまんごく)は、新潟県を主産地とする酒米です。主に、端麗な味わいの日本酒に多く用いられます。「スッキリとしたタイプの日本酒を選びたい」というときは、五百万石を中心にピックアップしてみてくださいね。 美山錦 美山錦(みやまにしき)は、長野県で誕生した酒米です。美山錦で仕込んだお酒は、華やかな香りがありつつ軽快な味わいに仕上がるといわれています。食事とあわせて美味しい銘柄も多く「料理と楽しむ日本酒を選びたい」という方にもおすすめです。 3.初心者におすすめの飲みやすい日本酒19選 ここからは、初心者におすすめの飲みやすい日本酒19選をご紹介!前述した味のタイプやポイントをふまえた銘柄を取り揃えました。 発泡感を楽しめるスパークリング日本酒や、ロックやソーダ割りで美味しい銘柄など日本酒の楽しみ方を広げてくれるものばかり。ぜひいろいろなものを試しながら、自分好みの味わいを見つけてみてください。 3-1.風の森 ALPHA1 次章への扉 無濾過生 「風の森」は、奈良県の油長酒造が造る日本酒です。地元産の米を使い、搾ってそのまま瓶詰めされる「生」のお酒はフレッシュな味わいに満ち溢れています。 「次章への扉」と名付けられたこちらは、アルコール度数12度の低アルコールタイプ。アルコール度数を押さえつつ、しっかりとした味のボリュームも引き出しています。 「日本酒は口当たりが強くて」という方も、ひと口飲めばイメージがガラリと変わるはず。シュワシュワとした微発泡感も心地よく、日本酒ビギナーにぜひおすすめしたい1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-2.産土(うぶすな) 山田錦 熊本県の風土から生み出されたお酒です。地元の米と水を使い、自然の微生物の力を利用する「生酛(きもと)」造りで醸造されています。 口当たりは柔らかく、ナチュラルな甘みと微発泡感も魅力的。アルコール度数も低めでスルスル飲み進められる日本酒です。 (出典元:はせがわ酒店) 3-3.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 山口県の旭酒造が造る日本酒「獺祭(だっさい)」。海外でも親しまれていることから、日本酒ビギナーでも名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。 獺祭を代表する「磨き二割三分」とは、精米歩合23%のことです。小さく磨いた山田錦を使い、品の良い香りと甘さを引き出しています。 また、獺祭では「磨き三割九分」、「45」など精米歩合の違うお酒がリリースされています。「精米歩合でどう味が変わるんだろう?」という方は、飲み比べてみるのも楽しいですよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-4.陸奥八仙 ナチュラルスパークリング 「日本酒を気軽に楽しみたい」というときにおすすめしたいのが、スパークリングタイプのお酒です。「陸奥八仙」(むつはっせん)の ナチュラルスパークリングは、程よい甘さと酸味が魅力的。シュワシュワッと弾ける泡からは、フルーツのように爽やかな香りが広がります。 「火入れ」と呼ばれる加熱殺菌処理をしているお酒なので、常温保存できるのもうれしいポイントです。持ち運びしやすく、パーティーの差し入れやプレゼントにも喜ばれますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-5.TERA Life is good 「焼肉に合う日本酒を」というコンセプトから生まれた「TERA...

【2023年最新版】プレゼントにおすすめの日本酒27選

「日本酒好きな人に美味しい日本酒をプレゼントしたい!でも甘口に辛口、種類が多くどれを選べばいいかさっぱり…」と悩んだことはありませんか? ただでさえ味のバリエーションが幅広い日本酒。大切な人へのプレゼントとなると、さらに迷ってしまいますよね。 そこで今回は、プレゼントに贈る日本酒選び6つのポイントを解説!おしゃれな日本酒から飲み比べセットまで、プレゼントにおすすめの日本酒もご紹介します。相手の喜ぶ顔を思い浮かべつつ、ぜひひとつずつチェックしてみてくださいね♪ 1.プレゼントに贈る日本酒選び6つのポイント プレゼントに贈る日本酒を選ぶときは、次の6つのポイントを意識してみてください。豊富な種類のなかから、相手の喜ぶ1本が見つけられます。 キレのある辛口か、旨みのある甘口か。味わいの違いで選ぶ 特定名称酒やスパークリングなどの種類で選ぶ 日本酒の産地で選ぶ 日本酒をたくさん飲む人には一升瓶、それ以外の人には四合瓶が無難 化粧箱・木箱があるかどうか 必要であれば、のし・ギフトラッピングがつけれるかどうか 具体的な銘柄をご紹介する前に、まずはそれぞれのポイントについて詳しく解説していきますね。 1-1.キレのある辛口か、コクのある甘口か。味わいの違いで選ぶ 日本酒の味わいは「淡麗」や「芳醇」といった言葉で表現されることがあります。日本酒を飲み慣れない方も「辛口」、「甘口」といった言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。 日本酒をプレゼントする際は、これらの味わいの違いで選ぶのもひとつの方法です。特に、贈る相手の好みがわかっているときはラベルや名前をチェックしてみてくださいね。 辛口の日本酒はどんなお酒? 一般的に「辛口」と呼ばれるのは日本酒度がプラスのお酒です。すべてではないものの、日本酒度はお酒のラベルに記載されています。 日本酒度プラスの辛口のお酒は、スッキリとした後口が特徴です。銘柄によっては『大辛口』、『超辛口』といったワードをラベルで確認できます。 甘口の日本酒はどんなお酒? 日本酒度がマイナスのお酒は、一般的に「甘口」にあたります。コクがあるまろやかな味わいの日本酒は「芳醇甘口」と表現されることもあるでしょう。 「甘口が好き」という方のなかには、フルーティーな香りのお酒を好むタイプも見受けられます。相手が甘口好きとわかっているときは、日本酒度や香りなどを参考にお酒を選んでみてくださいね。 1-2.特定名称酒やスパークリングなどの種類で選ぶ 「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」は、原料や製造方法の違いで日本酒を分類したものです。純米酒や本醸造酒、吟醸酒など味わいだけでなく価格帯も異なります。また、近年はシュワシュワと泡立つスパークリング酒も販売されています。 本醸造酒 特定名称酒の中でも、比較的リーズナブルな銘柄が多いのが本醸造酒です。冷やから燗まで幅広い温度帯で楽しめるものが多く、飲み飽きしない味わいが好まれています。 吟醸酒 吟醸酒は、より小さく磨いた米を低温でじっくりと発酵させる"吟醸造り"で造られる日本酒です。"吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)"と呼ばれる華やかな香りを楽しめます。 大吟醸酒 吟醸酒よりさらに小さく磨いた米を原料に、吟醸造りで造るお酒は「大吟醸酒」にあたります。吟醸酒と同様に、華やかでフルーティーな香りが魅力です。 純米酒 米と米麹のみを原料に造られる純米酒は、コクや旨味を楽しめるお酒です。温めるとさらに味がふくらみ、燗酒にも適しています。 純米吟醸酒 純米吟醸酒は米と米麹のみを原料に、吟醸造りで造られたお酒です。適度な香りと米の旨味を堪能できます。 純米大吟醸酒 純米吟醸酒より小さく磨いた米と米麹を原料に、吟醸造りで造られたお酒は「純米大吟醸酒」と呼ばれます。製造には手間とコストがかかるため、高価格帯の商品が多いのが特徴です。 スパークリング日本酒 スパークリング日本酒は、シュワシュワッとした発泡感を楽しめるお酒です。銘柄によっては、シャンパンのようにおしゃれなボトルに入れられています。華やかな印象を与えるスパークリング日本酒は、お祝いの贈り物にもおすすめです。 好みがわからない場合は飲み比べセットもおすすめ 「相手の好みがわからない!」「日本酒選びはやっぱり難しい」というときは、飲み比べセットがおすすめです。1本あたりの容量も少なく、少しずついろいろな味を試したい日本酒好きに喜ばれますよ。 1-3.日本酒の産地で選ぶ 日本酒は、北から南までさまざまな地域で造られています。代表的な地域は、東北の新潟県や秋田県、宮城県、関西の伏見や灘と呼ばれる地域などです。また、福島県は『全国新酒鑑評会』で例年多くの金賞受賞蔵を輩出しています。 贈る相手の出身地などがわかっているときは、その地域で造られたお酒をプレゼントするのもおすすめです。近年は海外で造られている日本酒もあるため、意外性を持たせたいときはそちらもチェックしてみてください。 1-4.日本酒をたくさん飲む人には一升瓶、それ以外の人には四合瓶が無難 日本酒をプレゼントするときは、容量にも気を配ってみましょう。日ごろから日本酒をたくさん飲むという方であれば、一升瓶(1800ml)を贈っても喜ばれるかもしれません。それ以外であれば、四合(750ml)サイズが無難です。 「いろいろな銘柄をセットにして贈りたい」というときは、飲みきりサイズの300ml容量の日本酒もおすすめですよ。 1-5. 化粧箱・木箱があるかどうか 化粧箱や木箱付きの日本酒は、特別感を演出してくれます。節目の贈り物や、目上の方へのプレゼントなどは箱の有無もチェックしてみてください。瓶が箱のなかで安定するため、持ち運ぶ際も安心です。 1-6.必要であれば、のし・ギフトラッピングが付けられるかどうか お歳暮などで日本酒を贈る際は、のしやギフトラッピングが付けられるか確認しておきましょう。酒販店によっては、父の日や母の日といったイベント用のラッピングも用意されています。シチュエーションに合わせたラッピングをほどこせば、贈る相手へより丁寧な気持ちが届けられますよ。 2.プレゼントにおすすめの日本酒27選 ここからは、プレゼントにおすすめの日本酒を一挙ご紹介!飲み比べセットから日本酒通が喜ぶ1本まで豊富なバリエーションを取り揃えました。近年注目を集めている銘柄も登場するため、ぜひプレゼント選びの参考にしてくださいね。 2-1.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 「獺祭(だっさい)」は山口県の旭酒造が造る日本酒です。日本酒ビギナーでも、名前は聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。 「磨き二割三分」は、米粒の外側を削り、中心部分の23%のみを使って仕上げた蔵最高峰の逸品。知名度、スペック、味わいともにプレゼントにおすすめのお酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.黒龍 大吟醸 龍 「黒龍(こくりゅう)」は、福井県の地酒として広く名が知られる日本酒です。醸造元である黒龍酒造は、香り高い大吟醸を全国に先駆けて発売した蔵でもあります。 大吟醸「龍」もまた、フルーティーで品の良い香りを堪能できる1本です。後口はスッキリと軽く、日ごろから日本酒に親しんでいる方にも喜ばれます。 (出典元:黒龍酒造) 2-3.東洋美人 特吟 純米大吟醸 播州愛山 日本酒好きにちょっと特別な1本を…というときにおすすめしたいのがこちら。白い皮袋に包まれた「東洋美人(とうようびじん)特吟」です。原料には「愛山(あいやま)」と呼ばれる貴重な酒米が使用されています。 フルーティーな日本酒として知られる「東洋美人」は、ライチのように華やかな香りが印象的。濃密な甘さとスッと後引くキレ味を持ち合わせた特吟は、日本酒ビギナーにも好まれる味わいです。 (出典元:株式会社澄川酒造場) 2-4.庭のうぐいす 大吟醸 心 ちょこんとたたずむうぐいすラベルが可愛い「庭のうぐいす」は、福岡県のお酒です。大吟醸の「心(こころ)」は、最高の酒をという杜氏の想いから誕生しました。 品の良い香りの後に訪れるのは、ふくよかな旨味とほのかな酸味。スッと静かに引いていくキレの良さも印象的です。シックな化粧箱も美しく、相手への大切な心を伝える贈り物になりますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.勝山 純米吟醸 「鴒」 サファイア 勝山...

割り水燗とはどんな飲み方?おうちでゆったり日本酒を楽しむときにおすすめ!

日本酒には、加水をして温める「割り水燗(わりみずかん)」と呼ばれる飲み方があります。加水でアルコール度数が下がり、より飲みやすくなるのが特徴です。燗酒のふくよかで優しい味わいも楽しめます。 今回は、家飲みにぜひすすめしたい割り水燗について解説します。作り方のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。 1.割り水燗とは 「割り水燗(わりみずかん)」とは、水で割って温めた日本酒のことです。水で割ることでアルコール度数が下がり、温度の上昇とともにふくよかな味わいが広がります。 そもそも日本酒は、製造過程で「加水」と「火入れ」をおこなうお酒です。搾った直後のアルコール度数は17~20度と高く、加水をしながら13~16度ほどに調整していきます。火入れと呼ばれる加熱殺菌処理は、2回おこなうのが一般的です。 割り水燗は、加水をしながら自分が美味しいと感じる度数に調整できます。温度により味わいは変化するため、お家でゆったり日本酒を楽しみたいときにおすすめです。 2.割り水燗のおすすめポイント3つ 日本酒って水で割ってもいいの?と戸惑いがちですが、割り水燗は日本酒通も好む飲み方です。おすすめポイントには、次のような3点が挙げられます。 飲み飽きせずにゆっくり楽しめる 体がぽかぽかと温まる 飲み疲れせず次の日もお酒が残りにくい 日本酒は、温度による味の変化が魅力的なお酒です。割り水燗のように温めると、ふくよでやわらかな味わいが広がります。 高温から常温へと、温度が下がる間の変化を楽しむのもおすすめです。お家でゆるりと盃を傾けながら、時間とともに異なる味や香りを堪能できます。 ぽかぽかと体が温まる割り水燗は、出汁の染みたおでんのような冬メニューと好相性。もちろん、冷房で体が冷えがちな夏場にもおすすめしたい飲み方です。 また、「原酒」のようにアルコール度数が高いお酒は、割り水をすることでぐっと飲みやすくなります。度数の高いお酒をぐいぐい飲むより体に優しく、次の日までお酒が残りにくい飲み方といえるでしょう。 3.割り水燗の作り方3つのポイント 割り水燗を作るときは、次の3つのポイントを意識してみてください。より美味しい割り水燗を楽しめます。 「原酒」や「火入れ酒」がおすすめ 1割~2割を目安に加水する あらかじめ「前割り」しておく ここでご紹介するのはあくまでも目安のひとつです。難しく考えず、ぜひ自由に割り水燗にチャレンジしてみてくださいね。 3-1.「原酒」や「火入れ酒」がおすすめ 割り水燗にする日本酒は「原酒」や「火入れ酒」がおすすめです。原酒とは、加水調整をしていないお酒のこと。アルコール度数は20度近くと、加水をしている日本酒より高めです。そのため、割り水にしたときも味がぼやけず、お酒の個性がくっきりと浮かび上がります。 また、日本酒には火入れをしているお酒と、火入れをしていない生酒と呼ばれるお酒があります。生酒は、加熱処理をしていないフレッシュさが持ち味です。温めると味がぼんやり落ち着かないタイプが多く、火入れ酒のほうが安定した味わいを楽しめます。 とはいえ、生酒だから燗にしてはいけない、というわけではありません。どんなお酒も好きなように楽しめるのが家飲みの魅力です。「生酒って温めるとこんな味になるんだ」「この生酒は温めてもいける!」などさまざまな違いを発見してみてくださいね。 3-2.1~2割を目安に加水する 割り水燗は、アルコール度数12~13度を目安に仕上げると飲み疲れせず心地よい酔いが続くといわれています。人によっては、15度あたりが美味しいと感じるなど味の好みはさまざまです。 加水量はもとのお酒の1~2割量が適していますが、まずは常温で日本酒を味わってみてください。「アルコール感がしっかりしてる」「そんなに加水しなくてもよさそう」など、自分の感覚をふまえたうえで徐々に加水するのがおすすめです。 お湯をはった鍋に徳利(とっくり)をつけ、味見をしながら好みの温度や加水量を見つけるのも割り水燗の楽しみのひとつです。温度や加水量でガラッと変わる日本酒のおもしろさを実感できます。 3-3.あらかじめ「前割り」しておく 「前割り」とは、あらかじめお酒と水とをなじませておくことです。前割りをして1週間ほどおくと、お酒の味わいがまろやかに変化します。時間があるときは、お酒を水で割ってキープしておきましょう。しっかりと骨太な個性を持つ日本酒ほど、前割りの効果が感じられます。 まとめ 加水して温める割り水燗は、お家だからこそできる日本酒の楽しみ方です。水の量や温度など、自分で調整しながら好みの味わいが見つけられます。美味しく飲むためのポイントはあっても、正解に限りはありません。自由な日本酒の楽しみ方「割り水燗」、ぜひお家で試してみてくださいね。

古くて新しい「モダン生酛」とは?モダン生酛のおすすめ銘柄を解説!

伝統製法・生酛造りで生まれるモダンな味わいのお酒「モダン生酛(きもと)」。旨味とフレッシュさを兼ね備えたモダン生酛は、ニュータイプの日本酒として注目を集めています。 今回は、モダン生酛の魅力について解説!おすすめ銘柄もご紹介します。「モダン生酛ってどんなお酒?」と気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。 1.古くて新しい「モダン生酛」とは? 「モダン生酛(きもと)」は、近年注目を集めている日本酒です。生酛(きもと)とは、日本酒の伝統製法のこと。一般的な酒造りで用いる乳酸菌は使用せず、自然の力でお酒を造っていきます。乳酸菌を用いる「速醸(そくじょう)」と呼ばれる製法が生まれるまで、生酛は日本酒造りの主流でした。 また、モダン生酛の「モダン」とは、現代的であることを意味する言葉です。つまり、モダン生酛とは伝統製法を用いた現代的な日本酒のこと。生酛らしさとともに、現代風の新しい味わいを楽しめます。 1-1.初心者にもおすすめのきれいな酸味 従来の生酛は、旨味と酸味が織り成す複雑な味わいが特徴です。燗酒にするとさらに旨味が広がり、チーズのようなコクのある食材にもマッチします。 一方、モダン生酛は、軽快なキレときれいな酸味が特徴的なお酒です。近年はフルーティーな香りの生酛も登場するなど、日本酒ビギナーにもおすすめの銘柄が揃います。 1-2.モダン生酛が増えてきた理由 モダン生酛が増えてきた理由には、徹底された衛生管理と技術の向上が挙げられます。 衛生管理の徹底 酒造りの工程において、乳酸は欠かすことのできない存在です。速醸では乳酸菌を添加し、生酛では自然の力で乳酸菌を育てていきます。 乳酸は他の微生物が育ちにくく、酵母が増殖しやすい環境を作り出してくれます。かつて、乳酸菌を添加しない生酛は微生物の影響を受けやすく、雑菌の侵入によって腐敗の可能性もある製法でした。近年は衛生管理が徹底されたこともあり、生酛造りに着手する蔵が増えてきたと考えられています。 生酛の技術の向上 モダン生酛が増えてきた背景には、生酛造りの技術を持つ蔵人たちの活躍が挙げられます。自然の力で乳酸菌を育てる生酛造りには、徹底した温度管理や水量管理が求められます。伝統製法と蔵人たちの技術の融合により、モダン生酛はできあがるといえるでしょう。 1-3.モダン生酛の楽しみ方 新たな魅力を持つモダン生酛は、従来にはない味わい方ができます。シュワッとした微発泡感のあるタイプは適度に冷やしていただくのがおすすめです。また、旨味と酸味がしっかりしたタイプはカクテルベースとして楽しめます。 和食にイタリアン、フレンチ、エスニックと合わせる料理も選びません。食中酒として料理の味わいを引き立ててくれます。 また、モダン生酛は時間と共に変化する味わいも魅力です。開栓から1日、2日と時間が経つほど味に深みが生まれます。あえて長期間熟成させ、味わいの変化を楽しむのもおすすめですよ。 2.令和の新しい生酛!おすすめモダン生酛6選 ここからは、おすすめモダン生酛6選をご紹介!生酛らしさとクリアな旨味を兼ね備えた銘柄が揃いました。「モダン生酛ってどんなお酒?」と気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。 2-1.クラシック仙禽 無垢 「クラシック仙禽(せんきん)」は、栃木の酒蔵「せんきん」が生酛造りで生み出すお酒です。「無垢(むく)」は飾り気のないクリアな味わいが魅力的。従来の生酛とは一線を画す、みずみずしい旨味にあふれています。和食はもちろん、エスニックやイタリアン、フレンチとあわせても美味しくいただける日本酒です。 (出典元:Amazon.co.jp) 2-2.土田生酛 「伝統製法を継承しつつ、近代だからできる味わいを」。土田酒造の想いから生まれた「土田生酛」は、生酛らしさを持つモダンタイプのお酒です。 土田酒造は2019年からすべてのお酒を生酛造りで生産する酒蔵です。なかでも「土田生酛」は、甘い香りとライトな後口が魅力的。アルコール感も控えめで、好みの料理とあわせてすいすいと楽しめます。 (出典元:土田酒造株式会社公式オンラインショップ) 2-3.多賀治 生酛純米雄町 無濾過生原酒 限定直汲み2021 火入れと呼ばれる加熱処理やろ過をしていない、フレッシュ感満載の生酛です。穏やかな香りとしっかりとした酸味が次へと盃を進めます。温度と共にゆっくりと変化する酸味、苦味も特徴的。燗酒にすると伸びやかな旨味を楽しめますよ。 (出典元:日本酒セラー ハレトケ) 2-4.産土 山田錦 舌を刺激する発泡感とグレープフルーツのように爽やかな香り、後口に残る渋みが心地よい生酛です。米が生まれる環境そのものにこだわり、地元農家とともに栽培した山田錦を原料に使用しています。 アルコール度数は13%と、日本酒のなかでは若干低め。自然が生み出すフレッシュな味わい、力強い旨味を存分に楽しめる1本です。 (出典元:YAMAJIN公式通販) 2-4.新政 Ecru エクリュ -生成- 2021 秋田県の「新政(あらまさ)酒造」は、秋田県産米を原料に全量生酛、木桶仕込みでお酒を造る酒蔵です。Colorsシリーズのひとつ「エクリュ」には、酒こまちが使用されています。 グラスからふわりと広がるのはバナナのように甘い香り。フレッシュな酸味とほのかなガス感も楽しめます。アルコール度数は若干低く、生酛の新たな魅力を教えてくれる銘柄です。 (出典元:新政酒造) 2-6.光栄菊 月光 天然乳酸菌仕込み 無濾過生原酒 佐賀で長らく休眠していた蔵を引き継ぎ、2019年に新たに誕生した「光栄菊酒造」。「天然乳酸菌仕込み」は、やわらかな酸味が広がる1本です。 開栓直後に穏やかな香りは、時間と共に少しずつふくらみをみせます。ぜひ、1日2日と日を追うごとに変化する味わいを感じてみてください。 (出典元:伊勢五本店) まとめ 日本で古い歴史を持つ日本酒は、時代とともに徐々に変化しつつあります。近年注目を集めるモダン生酛もそのひとつ。これまでの生酛にはないフルーティーな香りやクリアな飲み口を楽しめるお酒です。 製法や原料でさまざまに変化する味わいこそ日本酒の大きな特徴。モダン生酛でぜひその魅力を体感してみてください。

【2023年最新版】スパークリング日本酒おすすめ19選

スパークリング日本酒は、シュワシュワとした発泡感が魅力です。低アルコールの甘口タイプが多く、普段日本酒を飲み慣れない方にも好まれています。 今回は、スパークリング日本酒を選ぶ際の3つのポイントを解説します。おすすめスパークリング日本酒も一挙紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.スパークリング日本酒とは? 「スパークリング日本酒」とは、シュワシュワとシャンパンのように泡立つ日本酒のことです。アルコール度数の低い甘口タイプが主流で、カジュアルに美味しい日本酒を楽しめます。 また、おしゃれなボトルデザインが多いことも特徴です。シャンパンを思わせるようなデザインのスパークリング日本酒は、パーティーシーンを華やかに彩ってくれます。飲み切りサイズのボトルも多く、乾杯のお酒にもおすすめです。 2.スパークリング日本酒の選び方の3ポイント スパークリング日本酒を選ぶときは、以下の3つのポイントをおさえておきましょう。 製法による発泡感の違いを楽しむ 甘口?辛口?日本酒度を確認してみる アルコール度数をチェックする スパークリング日本酒の発泡感は、製法によって違いが生まれます。また、甘口か辛口か、味のタイプを確認してみるのもおすすめです。カジュアルに泡感のあるお酒を楽しみたいときは、アルコール度数もチェックしてみてくださいね。 2-1.製法による発泡感の違いを楽しむ スパークリング日本酒には「瓶内二次発酵」、「炭酸ガス注入」、「活性にごり酒」の3タイプがあり、製法によって発泡感が異なります。 シャンパーニュ方式ともいわれる瓶内二次発酵 瓶内二次発酵は、シャンパーニュ方式ともいわれる製法です。一度できあがった日本酒を瓶詰めし、新たに酵母や糖などを加えお酒を「瓶内」で「二次発酵」させます。なかには酵母や糖を加えないこともあり、細かな製法は蔵によりさまざまです。 2016年には、一定の基準をクリアした瓶内二次発酵のお酒を「AWA SAKE」に位置付ける「awa酒協会」が誕生しました。瓶内二次発酵で生まれるスパークリング酒は、きめ細やかでやさしい泡感が魅力です。 強めの泡が楽しめる炭酸ガス注入 強めの発泡感を楽しみたいときは、炭酸ガスを注入したスパークリング日本酒がおすすめです。比較的価格が手ごろで、コンビニエンスストアやスーパーなどで購入できます。 アルコール度数が低く、容量が少ないタイプが多いこともポイントです。「今日はスパークリング日本酒で乾杯したい!」というときも、手軽に美味しいお酒を準備できます。 発酵から生まれる炭酸の活性にごり酒 活性にごり酒は、発酵途中の醪を荒く搾り、瓶詰めしたお酒です。酵母が生きた状態で瓶詰されるため、自然発酵が進み炭酸ガスが発生します。 空気を逃がすために蓋に小さな穴が開いていたり、「吹き出し注意」などと書かれているのもこのタイプです。白くにごったタイプの活性にごり酒は、とろりとした口当たりと微発泡感を楽しめます。 2-2.甘口?辛口?日本酒度を確認してみる スパークリング日本酒は、甘口タイプのお酒が多いのが特徴です。「ドライな味わいの辛口酒が好み」というときは、日本酒度を確認してみてください。 日本酒度の数値は、お酒の甘辛を示す指標です。一般的に、数字がマイナスであるほど甘口、プラスであるほど辛口のお酒に位置付けられます。 スパークリング日本酒の多くは日本酒度マイナスの甘口のお酒ですが、数字がプラスに近いほどドライな辛口テイストを期待できます。 https://sake-5.jp/sake-degree/ 2-3.アルコール度数もチェック スパークリング酒を選ぶときは、アルコール度数もチェックしてみましょう。一般的な日本酒のアルコール度数は15度前後ですが、スパークリング日本酒は10度前後の低アルコールタイプが多く見られます。しっかりとした飲みごたえを楽しみたいときは、アルコール度数高めのスパークリング日本酒を選んでみてくださいね。 3.おすすめのスパークリング日本酒19選 ここからは、おすすめのスパークリング日本酒19選をご紹介します!カジュアルに楽しめる1本から、乾杯シーンにおすすめの本格的なボトルまで幅広いラインナップを揃えました。「これが日本酒?」とうれしい驚きを与えてくれるスパークリング日本酒は、プレゼントにもおすすめですよ。 3-1.発泡純米酒 すず音 一ノ蔵の「すず音」は、スパークリング日本酒の先駆けとなったお酒です。グラスの底から立ち上る繊細な泡は、瓶内二次発酵によって生まれます。 アルコール度数は5度と飲みやすく、甘酸っぱい味わいが魅力。300ml容量で販売されているため、美味しいスパークリング日本酒を気軽に楽しむことができます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-2.澪 スパークリング ブルーボトルが印象的な「澪(みお)」も、スパークリング日本酒の代表格です。アルコール度数は5度と、気軽に美味しい日本酒を楽しめます。 辛口タイプが好みの場合は、甘さ控えめの姉妹品「澪 DRY」もおすすめです。ほかにも、クラッシュタイプの「澪 FROZEN」など、さまざまなタイプが販売されています。 (出典元:松竹梅白壁蔵) 3-3.八海山 発泡にごり酒 「八海山(はっかいさん)」の発泡にごり酒は、細やかな泡感が際立つお酒です。自然の甘みとスッキリとした後味を楽しめます。 にごり酒ならではの米のコク、旨味も魅力のひとつ。和食はもちろん、ステーキのような肉料理やチョコレートケーキとのペアリングもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-4.上善如水 スパークリング 「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」は、水のように清らかな味わいの日本酒です。日本酒度はマイナス12と、スパークリング酒のなかでは甘さは控えめ。アルコール度数は13~14度と、日本酒らしいしっかりとした飲みごたえを楽しめますよ。 (出典元:白瀧酒造オフィシャルショップ) 3-5.真澄 スパークリング 「真澄(ますみ)」は長野県を代表する地酒です。古くからの伝統を受け継ぐ真澄のスパークリング酒は、瓶内二次発酵によって生まれます。 大きな特徴は、あえて澱(おり)と呼ばれる固形物を残して仕上げていること。爽やかな発泡感とともに、米由来のまろやかな旨味を堪能できます。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 3-6.一代弥山 スパークリング 「一代弥山(いちだいみせん)」のスパークリング日本酒は、甘さを抑えたドライテイストのお酒です。独自の技術で強い炭酸が注入されています。アルコール度数は11度と比較的低く、乾杯の1杯におすすめ。強めの泡は消えにくいため、食中酒としてもゆったり楽しめます。   (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-7.七本鎗 awaibuki スパークリング 「七本槍(しちほんやり)」は、滋賀県の富田酒造で造られるお酒です。「awaibuki」という名は、瓶内で発酵を促す酵母の「息吹」や、雪の舞う「伊吹山」に由来しています。 アルコール度数7度と口当たりが軽く、甘酸っぱい味わいは日本酒を飲み慣れない方におすすめ。シュワシュワッとした泡感とともに、お米の新たな魅力を感じてみてください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-8.水芭蕉 純米吟醸 辛口スパークリング 「水芭蕉(みずばしょう)」から販売されるのは、日本酒度プラス8とスパークリング日本酒にめずらしい辛口タイプのお酒です。高級酒米・山田錦を原料にエレガントな味わいを実現しています。 アルコール度数は15度と、しっかりとした飲みごたえも魅力です。180ml容量から販売されているため、本格的な辛口スパークリングを気軽に味わうことができますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE...

【2023年最新版】これだけは知っておきたい、日本酒のおいしい有名銘柄30選

日本酒が好きだけど、種類が多すぎてどれを選んだらよいかわからない!と困ったことはありませんか? 米と水というシンプルな材料から生まれる日本酒も、土地や蔵によって味わいは千差万別。購入時も迷うことが多いですよね。 そこで今回は「これだけは知っておきたい!」という有名銘柄15選をご紹介します。自分好みの銘柄を見つけたら、同じ蔵の日本酒や、同じ地域で造られる日本酒を試してみるのもおすすめ。日本酒の楽しみ方がより一層広がりますよ。 また、日本酒おすすめランキングをこちらで紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。 1.これだけは知っておきたい、おいしい有名銘柄30選 日本酒を造る会社は、全国で1300社以上にのぼるといわれています。片っ端から飲んで試してみよう!と思っても、なかなか網羅できる数ではありませんよね。 日本酒ファンが愛する銘柄を知ることは、自分好みの味を見つける近道ともいえます。それぞれの魅力を深掘りすれば、日本酒がもっとおいしく、楽しくなりますよ。 (参考:国税庁「清酒製造業の概要(平成30年度調査分)」) 1-1.いまや世界的にも有名「獺祭(だっさい)」 「獺祭(だっさい)」は山口県の旭酒造(あさひしゅぞう)が造る日本酒です。その名は世界でも広く知られ、2018年にはフレンチの神様とも呼ばれる「ジョエル・ロブション」氏とのコラボレーションショップがフランスにオープンしました。 「獺祭」の確かな味わいを世に知らしめたのが、代表銘柄である「磨き二割三分(みがきにわりさんぶ)」の誕生。米の外側を7割以上磨き上げ、小さく光る中心部分23%だけを使った日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) シュワシュワ泡立つスパークリング酒をはじめ、酒粕から生まれるスイーツや化粧品など、豊富なラインアップも「獺祭」の魅力のひとつ。 獺祭を楽しみたい!というときは、磨きの度合いが違う3種類が入った「おためしセット」もおすすめですよ。 「獺祭」をもっと知りたい!という方はコチラ! 日本酒「獺祭」10種類の価格と特徴を唎酒師が解説! 1-2.新潟の日本酒といえば:その1「久保田(くぼた)」 豊かな自然に恵まれた新潟県は、日本有数の酒どころとして知られています。スッキリとキレの良い味わいの銘柄が多く、1980年~90年代には「淡麗辛口ブーム」「地酒ブーム」を巻き起こしました。 朝日酒造(あさひしゅぞう)の「久保田(くぼた)」もそのひとつ。水と米にこだわり抜いた豊かな味わいは、世代を越え多くの人々に愛されています。 代表的な銘柄は、デイリーラインの「千寿(せんじゅ)」とプレミアムラインとなる「萬寿(まんじゅ)」の2つ。いずれもあわせる料理にそっと寄り添い、その魅力を一層引き立ててくれます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) また、代々の伝統を受け継ぐ朝日酒造では、近年新たな取り組みも進められています。 2019年には、アウトドアブランド「スノーピーク」と共同開発した「雪峰(せっぽう)」が誕生。焚火の赤い炎を囲みながら、ゆったりと盃を傾ける。そんな新しい日本酒の楽しみ方を提案しています。 キャンプ好き・日本酒好きという方は、ぜひアウトドアのおともにチェックしてみてはいかがでしょうか。 久保田についてはこちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。 新潟県の原産物にこだわった新潟の銘酒「久保田」を解説 1-3.新潟の日本酒といえば:その2「八海山(はっかいさん)」 「八海山(はっかいさん)」もまた、新潟県の地酒として名高い銘柄です。米の旨味がありつつ、スッキリとキレがある。食中酒にぴったりのきれいな味わいが人気を得ています。 デイリーユースにぴったりの「普通酒」から、贈答用にふさわしい「純米大吟醸酒」までバリエーションも豊富。 なかでも「雪室貯蔵三年」は、雪室(ゆきむろ)と呼ばれる大量の雪を収納した蔵で熟成させたこだわりの逸品です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2004年には、最新鋭の設備を兼ね備えた「第二浩和蔵」を新設。周囲には一面に田んぼが広がり、カフェや売店なども併設するなど、南魚沼の心安らぐスポットとして親しまれています。 八海山についてはこちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。 酒の神に愛された場所で醸される日本酒「八海山」の種類・ラインナップを紹介 1-4.新潟の日本酒といえば:その3「越乃寒梅(こしのかんばい)」 新潟県の有名銘柄といえば「越乃寒梅(こしのかんばい)」もはずせません。 醸造元の石本酒造(いしもとしゅぞう)が位置するのは、新潟県のほぼ中央にあたる亀田郷。周囲は梅の産地でもあり「越乃寒梅」の名も残雪のなかで咲く梅の姿に由来しています。 「農作業に励む地元の人々に喜んでもらえる酒を」との思いで生まれた「越乃寒梅」は、毎日飲んでも飽きないキレのある飲み口が魅力。日常に寄り添う本当に旨い酒として、地元から全国へと人気を広めていきました。 「日本酒になじみのない世代にも越乃寒梅を楽しんでほしい」という思いから、2016年には「灑(さい)」をリリース。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) さらりと舌の上を流れる上質でクリアな味わいは、日本酒ビギナーにもおすすめです。 越乃寒梅はこちらの記事で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。 料理にもぴったりの「越乃寒梅」!初心者でも飲みやすいクセのない日本酒 1-5.新潟の日本酒といえば:その4「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」 「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」は、冬になると真っ白な雪があたりを覆いつくす越後湯沢で生まれる日本酒です。醸造元の白瀧酒造(しらたきしゅぞう)の敷地内には、清らかな地下水が湧き出ています。 水のごとしの名のとおり、口あたりはするりとなめらか。何年もの月日を経て地上へと湧き出た、雪どけ水のやわらかな旨味が活きています。 華やかな香りとシンプルな味わいは「飲みやすい」と日本酒ビギナーにも人気。180ml入りのボトル缶も販売されるなど、手ごろなサイズ感もうれしいですね。 (出典元:白瀧酒造株式会社) ペンギンラベルがかわいい「ロック酒の上善如水」は、氷をたっぷり入れて味わう日本酒オン・ザ・ロックの楽しみ方を教えてくれますよ。 上善如水についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。 海外からも高い人気!「水のようにピュア」な上善如水をご紹介 1-6.6号酵母から生まれる唯一無二の味わい「新政(あらまさ)」 秋田県の「新政(あらまさ)」は、地元で栽培された米のみで造られる日本酒です。使用するのは、1930年(昭和5年)に蔵で採取された「きょうかい6号」(六号酵母)のみ。製法は手間と技術を要する「生酛(きもと)」のみと、細部にこだわりがあふれています。 「Colors(カラーズ)」「No.6(ナンバーシックス)」「PRIVATE LAB(プライベート ラボ)」など、ラインアップも実に個性的。口にした瞬間ハッとするような洗練された味わいは、多くの日本酒ファンを魅了しています。 (出典元:新政酒造) また、新政酒造は秋田県内の蔵元杜氏が集結したユニット「NEXT5」のメンバーの一員でもあります。 「白瀑(しらたき)」に「山本(やまもと)」、「ゆきの美人」、「春霞(はるかすみ)」、「一白水成(いっぱくすいせい)」と、どの銘柄も秋田県から全国へとその名が知られる銘柄ばかり。 「新政」をきっかけに、秋田県の銘酒を味わってみるのも楽しいですよ。 新政についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。 秋田の銘酒。新政の種類・ラインナップを紹介 1-7.伊勢志摩サミットでの乾杯酒「作(ざく)」 清水清三郎商店が造る日本酒「作(ざく)」は2016年の「G7伊勢志摩サミット」で乾杯酒として採用されたことから、その名が知られるようになりました。 清水清三郎商店が目指すお酒は究極のキレと透明感のあるお酒。 通年販売されている「作 玄乃智」「作 穂乃智」を筆頭に、フルーティーさが際立つ「作 奏乃智」「作 雅乃智」やG7伊勢志摩サミットの乾杯酒に選ばれた「作 特撰酒 智」など、ラインナップも豊富にあります。 作についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。 出会った皆で作り上げるお酒。「作(ざく)」を解説! (出典元:清水清三郎商店) 1-8.伝統と革新「仙禽(せんきん)」 栃木県の「仙禽(せんきん)」が重視しているのは、その土地で生まれる唯一無二の個性。原料となる酒米は、蔵の地下水と同じ水脈上で造られています。 シリーズのひとつである「NATURE(ナチュール)」は、超自然派の「古式生もと」製法を採用。あえて過度な精米を控え、蔵で生まれる無添加酵母を使用し、木桶で仕込んでいます。 原料となる「亀ノ尾(かめのお)」は米の祖先ともいわれ、蔵が情熱をかけてよみがえらせた酒米です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) どこまでも自然派にこだわった「仙禽」は、米のエネルギーとピュアな甘み、ジューシーな旨味がギュッと詰まった、ほかにはない味わいが魅力。日本酒を飲みなれた方にも初心者にも、うれしい驚きを運んできてくれます。 仙禽についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。 古くて新しい日本酒。仙禽の種類やラインナップを紹介 1-9.プレミア日本酒でおなじみ「十四代(じゅうよんだい)」 「十四代(じゅうよんだい)」は、高い酒質と入手困難なことから「幻の酒」「プレミア酒」とも呼ばれています。端麗辛口ブーム全盛だった時代、芳醇旨口のお酒として一躍人気となった銘柄です。 そのきっかけとなったのが「十四代 本丸 秘伝玉返し」の誕生。リーズナブルな本醸造酒でありながら、香り高い吟醸酒並みのクオリティが高い評判を呼びました。 (出典元:ミツワネットショップ) 醸造元である高木酒造(たかぎしゅぞう)は酒米の開発にも力を注ぎ「龍の落とし子」「酒未来(さけみらい)」を使った銘柄もリリースしています。 とはいえ「十四代」は購入が難しいお酒。ネットでは何倍もの値で取引されていることもあります。 十四代を飲んでみたい!と思ったら、特約店の抽選販売を利用するほか、日本酒を取り扱っている飲食店をチェックするのがおすすめです。 十四代についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。 日本酒界のレジェンド「十四代」を解説!プレミアがつくその魅力とは? 1-10.大吟醸の先駆け「黒龍(こくりゅう)」 福井県が誇る地酒「黒龍(こくりゅう)」。ワインに深い興味を抱いた7代目が「大吟醸 龍」を生み出し、全国に先駆けて大吟醸酒を商品化させたことでも知られています。 蔵の近くに流れるのは、福井県最大の河川「九頭竜川」です。澄み切った伏流水が「黒龍」の軽くしなやかな口当たりを生み出しています。 「黒龍」のなかでも"極みの酒"に位置するのが「黒龍 石田屋」。兵庫県東条産の山田錦を使った純米大吟醸を、低温で静かに熟成させたこだわりの逸品です。 (出典元:黒龍酒造) 日本酒好き、お酒好きからも人気の高い銘柄のため、贈答用にもおすすめですよ。 黒龍についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。 大吟醸の先駆けとなった日本酒「黒龍」の種類やラインナップを解説! 1-11.すべては田んぼと畑から「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」 「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」は愛知県の萬乗醸造(ばんじょうじょうぞう)が造る日本酒です。九平治は、蔵で代々襲名される名。現在の久野九平治氏は15代目にあたる人物です。 大量生産から、手作りにこだわる少量生産へと路線を変えた15代目九平治氏は、フランスでプロモーションを開始。 白ワインに引けをとらない酒質はシェフ・ソムリエ達に高く評価され、多くの三ツ星レストランで採用されました。 自ら米の栽培も手がけ、兵庫県黒田庄の田で育った山田錦を使った「黒田庄に生まれて、」をはじめ、パリの稲作地帯で育った米を使用した「CAMARGUEに生まれて、(カマルグにうまれて、)」もリリースしています。 (出典元:IMADEYA ONLINE...

天ぷら×日本酒ペアリング!唎酒師おすすめ銘柄6選を紹介

日本で古くから親しまれてきた天ぷらと日本酒。ふたつを組み合わせれば、食事がより楽しくなるペアリングができあがります。 今回は、唎酒師が天ぷらとのペアリングにおすすめの日本酒をご紹介。美味しさが引き立つペアリングのポイントも解説します。ぜひ天ぷらと一緒に日本酒を楽しむ際の参考にしてください。 1.ペアリングとは? 「ペアリング」とは、料理と飲み物の相性の良い組み合わせのことです。日本酒だけでなく、ワインやビールなどさまざまなお酒にペアリングは存在します。 和食の代表「天ぷら」と日本の国酒「日本酒」は、国内で古くから親しまれてきた組み合わせです。ペアリングを意識すれば、お互いの良さがより一層引き立ちます。 2.天ぷら×日本酒ペアリングのポイント 素材に衣をつけ油で揚げる天ぷらには、スッキリとした味わいの日本酒がマッチします。 具体的には、「キレがある」「ドライテイスト」といわれるような淡麗辛口タイプがおすすめです。口内の脂分が洗い流されリフレッシュし、食を進める効果が期待できます。 また、食事がより楽しくなるのが素材との組み合わせを意識したペアリングです。 例えば、舞茸のように旨味の強い天ぷらには、同じく味わい豊かなお酒がマッチします。繊細な味わいの白身魚の天ぷらには、スッキリとした味わいの日本酒がおすすめです。 山菜のように独特の香りやクセをもつ天ぷらには、フルーティーな香りの日本酒を選んでみてください。香りと香りの相乗効果で新たなハーモニーが生まれます。 また、日本酒は味や香りの個性で以下のような4タイプにわかれます。より詳しい記事も含め、ぜひペアリングの参考にしてください。 タイプ 特徴 薫酒 (くんしゅ) ・リンゴやメロンのようなフルーティーな香り ・シュワシュワとした微発泡感がある銘柄も ・日本酒ビギナーも飲みやすいタイプが多い ・純米大吟醸 ・吟醸酒 などに多い 爽酒 (そうしゅ) ・比較的おだやかな香り ・「ドライテイスト」「キレがある」などと呼ばれる淡麗辛口の味わい ・本醸造酒 などに多い 醇酒 (じゅんしゅ) ・米麹の豊かな香り ・まろやかな口当たり ・温めるとよりふくよかな味わいに ・純米酒 ・生酛造り ・山廃 などに多い 熟酒 (じゅくしゅ) ・ナッツやスパイス、ハチミツなどに例えられる香り ・熟成による複雑で重厚な味わい ・黄金色、琥珀色の見た目 ・ラベルに長期熟成酒、古酒と書かれたもの   https://sake-5.jp/sake-and-food-pairing/ 3.天ぷら×日本酒ペアリング!おすすめ銘柄6選 揚げたてアツアツで衣はサクサク、素材の旨味があふれる天ぷら。ここからは、そんな天ぷらとのペアリングにおすすめの日本酒をご紹介します。好みのお酒とともに天ぷら×日本酒の競演をお楽しみください。 3-1.風の森 ALPHA(油長酒造) アルコール度数14%と、日本酒では比較的低アルコールでありながら旨味はしっかり。綿あめのような甘さがふわりと広がったかと思うと、スッと静かに消えていく。『次章への扉』と名付けられた「風の森 ALPHA」は、日本酒ビギナーにぜひおすすめしたい1本です。 天ぷらと相性がよい理由は、独特の微発泡感。ちりちりと舌をなでる小さな泡が脂分をやさしく包み込んでくれます。 時間と共に空気と調和し、香りは甘く、やわらかに。ほっくりとしたカボチャや繊細な味わいのハモなど、さまざまな天ぷらとのペアリングを楽しんでほしい日本酒です。 (公式サイト:油長酒造株式会社) 3-2.にいだしぜんしゅ 生酛 純米原酒(仁井田本家) 春を告げる山菜の天ぷらのペアリングには、自然の旨味が凝縮された「にいだしぜんしゅ」を。山菜のほろ苦さとお酒の旨味が重なり合い、より奥深い世界が広がります。 ほんのり黄色いお酒の原料は、すこやかな田んぼから生まれた自然米です。温めると米と麹の香りが引き立ち、炊き立てご飯をいただくときのように心がホッと和みます。 昔ながらの生酛造り(きもとづくり)を採用し、加水をしていない「純米原酒」は、天つゆで天ぷらを味わうときにもおすすめです。しぜんしゅの濃醇な旨味が、出汁のきいた天つゆと絶妙にマッチします。 (公式オンラインショップ:仁井田本家) 3-3.七本槍 生酛純米2019(富田酒造) 燗酒で天ぷらを楽しみたいときにおすすめしたいのがこちら。生酛造り(きもとづくり)と呼ばれる昔ながらの製法で生まれたお酒です。 湯気からふわりと立ち上るのは、ほのかに甘くやわらかな香り。温度によりキリッと立つ酸が、天ぷらがまとう衣の旨味、素材そのものの魅力をより一層引き立てます。 揚げたての天ぷらをほおばりながら、燗酒をクイッと1杯。和食の醍醐味を堪能できるペアリングです。 (公式オンラインショップ:富田酒造) 3-4.千歳 Hyogo Sake 85(山名酒造) 「千歳(せんさい)」は、江戸時代と同じように木製の桶(おけ)で仕込まれたお酒です。さらに、一般的に用いる乳酸菌は添加せず、自然の微生物の力によって醸されています。 香りはあわせる料理を引き立てるかのように、奥ゆかしく実に爽やか。心をぐっとつかむ美味しさは、一気に押し寄せたかと思うと穏やかな波のように引いていきます。 旬のネタを楽しみながら、1杯また1杯。そのたびに至福のペアリングを実感できるおすすめ銘柄です。 (公式オンラインショップ:山名酒造) 3-5.磯自慢 特別本醸造(磯自慢酒造) (出典元: 磯自慢酒造株式会社) 静岡県の「磯自慢(いそじまん)」は、さまざまな料理とのペアリングが楽しめるお酒です。なかでも魚介類と相性が良く、ハモやイカ、エビといった天ぷらの美味しさを引き立ててくれます。 蔵のスタンダード「本醸造酒」は、優れたコストパフォーマンスも魅力です。自宅に1本常備しておけば、天ぷらにお寿司、カルパッチョなどその日の気分にあわせた料理とのペアリングを満喫できます。 3-6.香住鶴 生もと からくち(香住鶴) (出典元および公式オンラインショップ:香住鶴株式会社) スッキリ辛口タイプの日本酒が好み、という方はぜひこちらのお酒「香住鶴(かすみつる)」を。味の濃い料理とのペアリングに優れ、天ぷらと合わせれば味の相乗効果が生まれます。 香住鶴のこだわりは、蔵すべてのお酒に手間ひまかかる「山廃(やまはい)」または生酛造りを採用していること。普通酒にあたるこちらの辛口酒も同様です。 ひとたび口にすれば、パックで手軽に購入できる普通酒のイメージがガラッと変わるはず。2022年「全国燗酒コンテスト お値打ち熱燗部門」では金賞を受賞と、燗酒好きにもおすすめの日本酒です。 4.まとめ 天ぷらとあわせる日本酒は、味わいがスッキリとしたタイプを選ぶのがおすすめです。山菜やキノコなど、香りや味に個性があるネタの場合は、旨味がぎゅっと濃縮されたタイプや香りある日本酒もマッチします。 温めたり冷やしたりと、飲用スタイルが幅広いことも日本酒の大きな魅力。ぜひお気に入り銘柄を見つけて、日本酒ペアリングの世界を楽しんでみてくださいね。

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