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日本酒ウォッチ

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世界中から愛される日本酒「梵(ぼん)」の種類・ラインナップを紹介

日本酒「梵(ぼん)」は、福井県から世界へと羽ばたくお酒です。世界各国で商品登録されているほか、数多くの大使館などに輸出されています。米と米麹のみで造る純米酒にこだわった味わいは、国内でも多くの日本酒ファンに愛されてきました。 今回は、梵の魅力を徹底解説!「梵ってどんなお酒?」「どうしてそんなに人気なの?」という疑問にお答えするべく、豊富なラインナップの数々もご紹介します。 1.「梵」とは 福井県鯖江の地で生まれ、世界でも広くその名が知られる日本酒「梵(ぼん)」。米と米麹のみで造られた透明感あふれる味わいは、世界各国で高く評価されています。梵ブランドを商品登録する国や地域は、およそ100以上。さらに、約70カ国の大使館や領事館にも輸出されています。 2022年(令和4年)にロンドンで開催された「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」では、SAKE部門でゴールドメダルを受賞。ロサンゼルスの「国際ワイン・スピリッツコンペティション」では、最高賞となるベストオブクラスに輝きました。 梵が各界で高く評価される理由として挙げられるのが、和食はもちろん、洋食にもそっと寄り添う清らかな美味しさです。香りは上品で、口当たりはシルクのようになめらか。後口に残るやわらかな余韻が料理の味わいを引き立てます。 「飲みやすさ」と「本物の美味しさ」が共存した梵は、日本酒を飲み慣れない方にもおすすめの銘柄といえるでしょう。 2.梵を造る「加藤吉平商店」 梵を造る「加藤吉平商店(かとうきちべえしょうてん)」は、1860年(万延元年)から酒造りを始めた酒蔵です。当初「梵」の名は、最高級のお酒だけにつけられた名前だったといいます。1963年(昭和38年)には、すべてのお酒の名を梵に統一。国内外の式典やイベントでその名は広く知られることとなります。 加藤吉平商店が重視しているのは、添加物を加えない"純米酒"のみを手造りすることです。原料米には、酒米の王様といわれる「兵庫県特A地区産契約栽培山田錦」と「福井県産五百万石」が使用されています。クリアな味わいを生み出すため、米をなるべく小さく精米することもこだわりのひとつです。 米と並び、日本酒の味わいを大きく左右する水には、地下約184mからくみ上げた井戸水を使用。さらに、お酒をマイナスの温度帯でじっくり熟成することで、果実のように華やかな香りを引き出しています。 熟成期間は、長いもので10年以上にもおよぶそう。さらに、急激な温度変化を起こさないよう梱包も冷たい予冷庫でおこなうなど、美味しい日本酒を飲み手に届けるためのさまざまな創意工夫がなされています。 3.梵が造る日本酒の種類・ラインナップ 梵のラインナップには、米と米麹、水のみで造られた純米酒が並びます。なかでも、純米吟醸酒や純米大吟醸酒は、フルーティーな香りとクリアな飲み口を楽しめる銘柄です。 そのほか、季節のお酒やスパークリング酒、梵こだわりの長期氷温熟成酒も見逃せません。ここからは、26銘柄を一挙ご紹介します! 3-1.フランス製の木製樽でじっくり熟成「梵・天使のめざめ」 "パイナップル・すももちゃん酵母"という、かわいらしいネーミングの酵母を使用。さらに、フランス製の樫樽(かしだる)で氷温熟成させた甘酸っぱいお酒です。 樫樽は、本来ウイスキーやブランデーを熟成させる樽。梵を小さなグラスに入れて手のひらで包めば、魅惑的な香りと味わいが静かに目を覚まします。 (出店元:加藤吉平商店) 3-2.究極の純米大吟醸酒「梵・超吟」 原料米は、特に質が良いとされる「兵庫県特A地区」の山田錦。さらに、米を小さく精米し中心部分20%だけを使用した梵の代表銘柄です。気品あふれる香りとなめらかな口当たり、静かに続く伸びやかな余韻は、まさに美酒のひとこと。大切な席の乾杯にもふさわしい一品です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-3. 燗酒で楽しむ上質な旨味「梵・団」 梵の味わいを燗酒で楽しみたいときはこちら。「団」と名付けられた純米大吟醸がおすすめです。温めるほどに立つ旨味は、出汁のきいた和食と好相性。なかでも、福井の冬の味覚、越前ガニとのペアリングはたまりません。精米歩合は20%と、米の外側を8割削りながら芳醇かつ上品な旨味を実現しています。 (出店元:加藤吉平商店) 3-4.人生の勝利者に捧げる一献「梵・夢は正夢」 日本酒の容量は4合(750ml)や1升(1800ml)が多いなか、こちらの梵は1L(1000ml)。ずっしり重たいその姿は、人生の勝利者(オンリーワン=1)をたたえるトロフィーを表しているといいます。 甘美な香りが鼻をくすぐるものの、味わいはしっとりとなめらか。夢の実現を願う1杯はもちろん、夢が叶った喜びに浸るお酒としてじっくり味わいたくなる美味しさです。 (出店元:加藤吉平商店) 3-5.日本政府専用機で世界へ「梵・日本の翼」 「日本の翼」と名付けられたこちらの梵は、日本政府専用機の正式機内酒に採用されたお酒です。精米歩合の異なる純米大吟醸を2種類ブレンドし、低温で約2年間熟成させています。 引っかかりのないスムースな飲み口と香り、後口のキレのバランスは実に絶妙。"Wing Of Japan"の名のとおり世界へ羽ばたき、多くの人を魅了した味わいをぜひ一度お試しください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-6.梵のロングセラー「梵・極秘造大吟醸」 日本で初めて販売された純米大吟醸です。販売当初の精米歩合は40%。一粒の米を半分以上削って仕込むお酒は、当時の最高峰のクオリティでした。 透明感のある旨味と華やかな香りは、もちろん現在も健在。梵のロングセラー商品として多くの人々を魅了し続けています。 (出店元:加藤吉平商店) 3-7.福井のオリジナル酒米を使用「梵・さかほまれ 磨き三割五分」 原料米は山田錦と五百万石のみとしている加藤吉平商店が、福井県の新酒米「さかほまれ」を使って造り上げたお酒です。 さかほまれは、約8年の歳月をかけ開発された福井県独自の酒米。「梵・さかほまれ 磨き三割五分」の販売当初は、福井県内の酒蔵でさかほまれを使ったお酒がそろってリリースされました。ぜひ福井の名産品とあわせて、地元愛あふれる味わいを楽しんでみてください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-8.気高く美しい味わいを「梵・寒椿」 ひんやり静かな雪景色のなか、凛と花開く一輪の椿。梵の「寒椿」は、そんな風景を思わせる気品あふれる味わいです。和風の外箱にお酒を包む和紙と、外装にも和の要素がたっぷり。日本酒を贈り物にするときにも、ぜひおすすめしたい銘柄です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-9.芳醇旨口の味わいは好みの温度帯で「梵・特撰純米大吟醸」 梵の純米大吟醸の定番といえる1本です。0度以下で1~2年氷温熟成させたお酒がブレンドされています。 味わいはしっかりと輪郭のある芳醇旨口タイプ。香り高い純米大吟醸は冷たく冷やすことが多いものの、こちらの梵はぬる燗で味わうのもおすすめです。ぜひ、好みのおつまみを用意して楽しんでみてください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-10.清涼な水のような美しさ「梵・地球」 「地球(ほし)」と名付けられた梵が目指したのは、地球にとって一番大切な「水」。スーッと喉を通り過ぎ体に染み渡る味わいは、まさに清涼な水のようです。 ブルーのボトルデザインは、過去に世界的なワインコンペティションでゴールドメダルを受賞。味わい、装いともに梵のセンスが光り輝く1本です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-11.飲み飽きしない上質な味わい「梵・吉平」 屋号である「吉平(きちべえ)」と名付けられたこちらは、手間ひまかかる古来からの製法「生もと造り」で仕込まれています。 芳醇かつ繊細な味わいは、日々の食卓を彩るお酒にぴったり。飲み飽きせず、スイスイと盃が進みます。バターやチーズを使ったコクのある料理にあわせるのもおすすめです。 (出店元:加藤吉平商店) 3-12.季節にあわせて艶めく味わい「梵・艶」 ラベルに描かれているのは、七色にきらめく艶(つや)の文字。中に詰められているのは、マイナスの温度環境で約1年間熟成させたお酒です。 じっくりと寝かせたぶん、口当たりはマイルドで香りはおだやか。季節の料理にそっと寄り添う、やわらかな味わいを堪能できます。 (出店元:加藤吉平商店) 3-13.世界一の味わいを食卓に「梵・吟撰」 2010年の「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」で、最高賞となる「チャンピオン・サケ」を受賞。そのほか、数々の名だたる賞に輝いた純米大吟醸です。 旨味がしっかり乗りつつ後口は爽やか。1本あたり1000円台と、求めやすい価格設定も魅力のひとつです。 (出店元:加藤吉平商店) 3-14.福井の酒米の魅力を堪能「梵・五百万石無濾過純米大吟醸」 地元福井が誇る酒米「五百万石」で造られた純米大吟醸です。搾りたてのお酒を、マイナス10度の超低温な環境で約1年間熟成させています。 火入れと呼ばれる加熱殺菌処理は、出荷前の1度だけ。フルーティーな香りとふくよかな旨味、スムースな飲み口を堪能できる一品です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-15.無濾過で淡い黄金色の純米大吟醸酒「梵・ゴールド」 透明瓶におさめられているのは、薄黄金色の液体。金色に輝くラベルにボトルキャップと、華やかな見た目に心躍る1本です。 お酒が黄金色に色づいているのは、一般的におこなう「ろ過」をしていないから。鼻から喉へと抜ける清らかな香りと芳醇な旨味、やわらかな余韻をぜひ堪能してみてください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-16.本格的な味わいを気軽に楽しめる「梵・純粋」 梵の美味しさを気軽に楽しめる飲み切りサイズの純米大吟醸です。中には、加熱処理をせず生のまま瓶詰し、0度以下で1年間熟成させたお酒が詰められています。「梵の味わいを試してみたい」「外出先で梵を美味しく味わいたい」というときにおすすめの商品です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-17.乾杯シーンを華やかに彩る「梵・プレミアムスパークリング」 シュワッとした発泡感を楽しめるスパークリング酒です。精米歩合は20%と、厳選した米をより小さく精米し洗練された味わいを生み出しています。 お酒が詰められているのは、フランス製のシャンパン瓶。乾杯のシーンを華やかに彩る1本は、祝いの席やパーティーにおすすめです。 (出店元:加藤吉平商店) 3-18.フレッシュで飲みごたえのある逸品「梵・無ろ過生原酒」 「無ろ過生原酒」とは、ろ過や火入れ、加水をしていないお酒のこと。できたてそのままのフレッシュな味わいを堪能できる1本です。 瓶に詰められているのは、一番質がよいとされるお酒を搾る際の中間部分「中取り」。しっかりと飲みごたえのある美味しさと伸びやかな香りは、ぜひ適度に冷やしてお楽しみください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-19.福井県産五百万石にこだわった生原酒「梵・五百万石 無濾過 生原酒」 福井県産の酒米「五百万石」を使用した無ろ過生原酒です。超低温環境でじっくりと寝かすことで、まろやかな旨味と豊かな香りを実現しています。山田錦を使った無ろ過生原酒と並べ、味の違いを楽しむのもおすすめです。 (出店元:加藤吉平商店) 3-20.うっすら白い活性生酒「梵・ささ雪(酒雪)」 うっすらと白く濁る、芳醇旨口タイプのお酒です。加熱殺菌処理をしていない生酒のため、シュワッとした微発泡感を楽しめます。口当たりなめらかで旨味はやわらか。梵らしい気品あふれる香りも存分に楽しめる、冬におすすめの1本です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-21.搾りたての美味しさそのままに「梵の初雪しぼりたて山田錦」 梵は氷温熟成が基本となるなか、搾りたての新鮮な美味しさを楽しめる1本です。新酒が搾られる冬季限定でリリースされています。飲みごたえのある芳醇旨口タイプの味わいは、ロックのほか、ぬる燗で楽しむのもおすすめです。 (出店元:加藤吉平商店) 3-22.五百万石の旨味を感じる「梵の初雪しぼりたて五百万石」 五百万石の新米を小さく磨き、上品な香りを生み出した季節限定のお酒です。うっすらと白いにごり酒に仕上げられています。 さわやかな香りの後に広がるのは、五百万石の豊かな旨味。ぜひ、キリッと冷やして旨味と香りのハーモニーをお楽しみください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-23.搾りたての旨さを封じ込めた原酒「梵・五百万石 無濾過 原酒」 キリッと冷やした冷酒はもちろん、ロックに燗酒と好みのスタイルで楽しめる純米吟醸です。加水調整していない原酒のため、しっかりとした旨味があり、どんな温度帯でも味のバランスが崩れることがありません。 意外なところでは、ライムを入れた日本酒カクテルもおすすめ。ぜひ、気軽に梵の美味しさを楽しんでみてください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-24.和食にあわせたい豊かな味わい「梵・ときしらず」 和食好き、日本酒好きに愛される梵の銘品です。氷温熟成させたお酒をブレンドし、奥深い味と香りを実現しています。まろやかな口当たりとこっくりした味わいは、燗酒好きにもおすすめ。ぜひ、湯気から立ち上る米の旨味を堪能してみてください。 (出店元:加藤吉平商店) 3-25.1日の終わりに燗で楽しみたい「梵・純米55」 燗酒好きにおすすめしたい梵といえばこちら「純米55」です。しっかりとしたコクがありつつ、後味はスパッとキレよく、温度が上がるほど魅力的な旨味を放ちます。求めやすい価格設定で1升瓶も販売されているため、自宅に美味しい日本酒をキープしておきたいという方にうれしい商品です。 (出店元:加藤吉平商店) 3-26.秋の味覚と相性ばつぐん「梵・純米吟醸 ひやおろし」 「ひやおろし」とは、冬に搾ってからひと夏寝かし、秋に出荷するお酒のこと。梵のひやおろしは、氷温熟成させることで品のある香りと奥深い味わいを生み出しています。 芳醇旨口タイプのひやおろしは、旨味たっぷりの秋の味覚とも好相性。燗酒にしてしっとり楽しみたくなる豊かな味わいです。 (出店元:加藤吉平商店) まとめ 日本を飛び出し、世界各国で愛される日本酒「梵」。その味わいには、日本の文化ともいえる米へのこだわりと地元福井県への愛情があふれています。 日常酒として楽しめる1本から贈答用にふさわしい1本まで、幅広いラインナップも魅力のひとつ。ぜひ、思い思いのスタイルで世界が認めたJapaneseSake「梵」の味わいを楽しんでみてください。

日本酒のラベルから何がわかるの?日本酒のラベルの見方・読み方を解説!

おしゃれだったり、かっこよかったり、多種多様なデザインが施された日本酒のラベル。実は、そのなかにさまざまな情報が隠されているのをご存じでしょうか? 日本酒好きのなかには、ラベルの情報をもとにお酒を選ぶという人も。今回は、日本酒のラベルの読み方について詳しくお伝えします! 「ラベルをコレクションしたい」という方におすすめの、ラベルの剥がし方もぜひチェックしてみてくださいね。 1.ラベルに必ず記載されている項目 日本酒のラベルには、「必ず記載する項目」と「任意で記載する項目」があります。酒類業組合法で記載が義務付けられているのは、以下のような項目です。 酒類の品目 原材料名 製造時期(製造年月または製造年月日) 原産国名、外国産清酒を使用したものの表示 保存又は飲用上の注意事項 製造者の氏名または名称、製造場の所在地 容器の容量 アルコール分 その他 これらが書かれた日本酒のラベルは、いわばお酒のプロフィールともいえるもの。まずは、必ず記載されている項目についてチェックしていきましょう。 1-1.酒類の品目 ラベルでまず目に入るのが、酒類の品目です。品目欄には、「清酒」または「日本酒」と表示されています。 ただし、どのようなお酒でも清酒や日本酒を名乗れるわけではありません。酒税法では、以下の条件をクリアするものが日本酒と定義されています。 必ず米、米麹を使用すること 必ずこすこと アルコール分が22度未満であること 条件にある「こす」とは、醪(もろみ)を搾り、液体と固体に分ける工程のことです。日本酒は、米と米麹、水を発酵させた醪を搾って造られます。 そのため、搾らずに仕上げる「どぶろく」などは、清酒または日本酒と表示することはできません。 ほかにも、使用する醸造アルコールや糖類などの重量が、米の重量の50%を超えた場合も日本酒、清酒と表示できないことになっています。 「これは日本酒です!」と名乗って販売するためには、さまざまな条件をクリアする必要があるということですね。 1-2.原材料名 ラベルの原材料名は、使用する量が多い順に表示されています。これは日本酒に限ったことではなく、すべての食品ラベルに通ずる基本的なルールです。 前述したように、日本酒の主原料は米と米麹です。さらに、醸造アルコールを添加した日本酒のラベルには「米・米麹・醸造アルコール」の順で原材料名が表示されます。 また、純米酒や純米吟醸といった「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」を名乗るお酒の場合は、原材料名のそばに「精米歩合 〇%」と米をどれだけ精米しているかわかる数値を表示します。 1-3.製造時期(製造年月または製造年月日) 食料品のラベルでは、製造年月日や賞味期限をチェックする人も多いのではないでしょうか。 実は日本酒は、賞味期限の表示義務がないお酒。代わりに、ラベルには「製造時期」が記されています。 製造時期とは、日本酒を瓶に詰めた日、または日にちのこと。ちなみに「〇年貯蔵」など貯蔵期間を表示するお酒の場合は、瓶に詰めた年月日だけでなく、製造場から移出した時期の表示も必要です。 1-4.原産国名 海外から輸入された日本酒の場合は、原産国名を表示する必要があります。また、国内産と外国産両方を使用して製造した場合は、外国産清酒の原産国名と使用割合を表示しなくてはいけません。 「海外から日本酒を輸入?」とふしぎに感じるかもしれませんが、近年は海外でも美味しい日本酒が造られています。 “日本酒を世界酒に”をコンセプトにかかげる「WAKAZE(わかぜ)」は、フランス・パリに日本酒の醸造所を持ち、東京・三軒茶屋でどぶろくを造る酒造メーカー。 また、同じくフランスの「昇涙酒造(しょうるいしゅぞう)」では、鳥取で酒造りを学んだフランス人の蔵元がこだわりの日本酒を生み出しています。 1-4.保存又は飲用上の注意事項 「生酒」と呼ばれる加熱殺菌処理をしていないお酒は「なるべく冷暗所に保管し、開栓後は早めにお召し上がりください」など、保存時の注意点を表示する必要があります。 日本酒は賞味期限の表示義務がないお酒ですが、ラベルには美味しく飲むためのトリセツが書かれていることも覚えておきたいですね。 1-5.製造者の氏名または名称、製造場の所在地 ラベルには、お酒を造った人または蔵の名前や、造られた場所の表示が義務付けられています。美味しい日本酒を飲んで「どこでできたの?誰が造っているの?」と気になったときは、ぜひラベルをチェックしてみてください。 1-6.容器の容量 日本酒の容器の容量は、四合(720ml)と一升(1800ml)が一般的です。また、近年は300~360ml容量の飲み切りサイズも多く販売されています。ちなみに、ラベルに表示する文字の大きさも、容量や文字数にあわせて細かく規定されているんですよ。 1-7.アルコール分 日本酒は、製造工程で水を加えアルコール度数を15~16%に調整します。「原酒」と呼ばれる加水調整しない日本酒の場合は、アルコール度数が18%以上になることも珍しくありません。 日本酒を飲み慣れない方や、度数の高さが不安という方は、ラベルのアルコール分をチェックしてみてください。近年は、アルコール度数をおさえた「低アルコール日本酒」も続々と登場しています。 度数が高い飲みごたえがある原酒であれば、ロックスタイルで楽しむのもおすすめですよ。 1-8.その他 「お酒は二十歳になってから」「未成年の飲酒は法律で禁止されています」といった表記。実は、こういった未成年飲酒防止に関する文言も、表示が義務付けられている項目なんです。 お酒によっては「妊娠中、授乳中の飲酒はお控えください」「美味しく楽しく健康に」など、蔵独自の注釈も確認することができますよ。 2.酒蔵によって任意で記載する項目 日本酒のラベルに表示される項目には、酒蔵によって任意で記載されているものもあります。日本酒の味わいを知るヒントになるため、ぜひ必要事項とあわせてチェックしてみてください。 2-1.特定名称酒 特定名称酒とは、純米酒や大吟醸といった、原料と製法で分類された呼び名のことです。日本酒のラベルでよく見る表示ですが、記載するしないの判断は酒蔵に任されています。 酒蔵によっては「スペックで味わいを判断しないで」との思いから、あえて特定名称酒を表示しないことがあります。 2-2.成分表記 日本酒の繊細な味わいは、さまざまな成分が複雑に絡み合うことで生まれます。ラベルによっては、以下のような成分表記でお酒のおおまかな味わいをイメージすることができます。 酵母 日本酒は、酵母によって味や香りが複雑に変化します。そのため、使用する酵母は蔵のこだわりが色濃く表れる部分です。 また、福島県の「うつくしま夢酵母」、岩手県の「ジョバンニの調べ」など、各県ではオリジナル酵母の開発が進んでいます。酒米の種類はもちろん、酵母に着目してお酒を選んでみるのもおもしろいですよ。 日本酒度 日本酒度は、お酒の甘辛度合いを示す指標のひとつです。「+」と「-」で表記され。数値がプラスになるほどキリッとした辛口のお酒、マイナスになるほど甘口のお酒とされています。 酸度 酸度は、日本酒に酸味や旨味をもたらす有機酸の量をあらわす数値です。日本酒度が同じお酒でも、酸度が高ければ濃醇で辛く、低ければ甘く端麗な味わいに感じられます。 アミノ酸度 アミノ酸度は、お酒に旨味やコクをもたらすアミノ酸の量をあらわしています。アミノ酸度が高いお酒は、濃醇な味わいに仕上がるのが特徴です。反対に、アミノ酸が低いお酒はスッキリとした淡麗な味わいに仕上がります。 3.記載してはいけない情報はある? 日本酒のラベルには、次のような3つの項目は表示することはできません。 品質や製法が「最高」「第一」「代表」など最上級を意味する用語 官公庁御用達またはこれに似た用語 特定名称酒以外のお酒に用いる特定名称に似た用語 例えば「3」に関しては、特定名称“純米酒”の規格を満たしていないにもかかわらず“米だけのお酒”と似た用語を用いるのはNGということになります。 この場合、消費者に誤解を与えないよう「特定名称酒には該当しません」という追加の説明表示が必要です。 4.日本酒のラベルの剥がし方と保存方法 個性あふれる日本酒のラベル。お気に入りのものはとっておきたい!という方も多いのではないでしょうか。ここでは、日本酒のラベルの剥がし方と保存方法をご紹介します。 4-1.日本酒のラベルの剥がし方 1)お湯に浸ける いちばん手軽で確実な方法です。日本酒のラベルの多くは、一定時間お湯に浸けることでスルリと剥がれます。 おすすめは、お風呂のお湯の中。大きな瓶を浸けおきたいときも場所を取りません。瓶が複数あっても一度に浸けおきできます。剥がしたラベルは、接着面を上にした状態でタオルなどに置いて乾かしてくださいね。 2)シール剥がしを使う 市販のシール剥がし液や専用スプレーを使うのもひとつの方法です。一定の手間や時間を要するものの、ラベルを濡らさずに剥がすことができます。 3)ドライヤーで温める ラベルを霧吹きなどで軽く濡らし、ドライヤーで温めると徐々に剥がすことができます。一定の時間を要するほか、瓶が熱くなることがあるため作業時は十分に気を付けてください。 4-2.ラベルの保存方法 剥がしたラベルは、画用紙やノートなどに貼って保存するのがおすすめです。お気に入りのラベルであれば、そのままフレームに入れて飾るのも良いですね。飲んだ日の日付や味などをメモすれば、お酒の思い出もそのまま保存することができますよ。 まとめ 日本酒のラベルには、どんな人がどこで造ったお酒なのかという大切な情報が記されています。日本酒を飲み慣れない方は、ラベルのアルコール度数を目安にお酒を選ぶのもおすすめです。 また、成分表記があれば、味をイメージするひとつの目安になります。ぜひ、お酒を彩るラベルにも注目しながら、日本酒選びを楽しんでみてくださいね。

七号酵母の発祥となった蔵が造る日本酒「真澄」の種類・ラインナップを紹介

「真澄(ますみ)」は、信州を代表する日本酒です。醸造元は、「七号酵母」と呼ばれる酵母の発祥蔵でもあります。 江戸時代からの伝統を誇る真澄は、新しい定番酒を皮切りにブランドコンセプトを一新。今回は、「上質な食中酒」を目指して造られるラインナップの数々を紹介します! 飲みやすい低アルコールタイプからこだわりの本格派まで、真澄が自信をもっておくるお酒の数々、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.「真澄」とは 「真澄(ますみ)」は、食事に寄り添う上質な食中酒として知られる日本酒です。原材料には、地元長野県産の“美山錦(みやまにしき)” や“ひとごこち” を中心に、厳選した兵庫県産の酒米を使用しています。 真澄のなめらかな味わいを生み出すキーとなるのが、信州の山々から流れる伏流水。仕込み水に使われるのは、八ヶ岳や南アルプルの地層をゆっくりとくぐり抜け、地表へと流れ出た天然水です。 国内の全国新酒鑑評会から海外のコンペティションまで、真澄の輝かしい受賞歴は数えきれないほど。 人、自然、そして時を結ぶことをテーマにしている真澄は、日本酒が料理とあわせて美味しいお酒であることや、誰かと酌み交わすお酒の喜びを飲み手へと伝えてくれます。 2.真澄を造る「宮坂醸造」とは 真澄を造る「宮坂醸造(みやさかじょうぞう)」は、長野県諏訪市に位置する酒蔵です。創業は江戸時代にあたる1662年(寛文2年)。以来、350年以上もの間その伝統は受け継がれてきました。 今では世界へとその名が知られる真澄も、大正時代には廃業の危機を迎えていたそう。そんななか、酒蔵の革命に売って出たのが蔵を任された宮坂 勝氏です。 勝氏は大胆にも熟練の職人を退職させ、自分と同年代の若き職人を杜氏に抜擢。公共交通機関が発展していなかった時代に2人で全国の酒蔵を巡り、酒造りの水準を向上させていきます。 やがて努力が実を結び、1943年(昭和18年)には、全国新酒鑑評会で真澄が1位から3位を独占。真澄の名は、名実ともに全国へと広がっていきました。 七号酵母を生んだ蔵 上質な酒を生み出す真澄は、「七号酵母」の発祥蔵として知られています。 酵母とは、米や水、米麹とともに、日本酒造りに欠かすことができない要素。日本酒の味や香りに大きく影響し、さまざまな種類があります。 真澄の酵母が「七号」と名付けられたのは、1946年(昭和21年)のこと。真澄の品質の良さに着目し、蔵を調査した研究者の手により、新酒の酵母「七号酵母」は発見されました。現在も、七号酵母(協会七号酵母)は日本醸造協会によって全国の酒蔵へと頒布されています。 https://sake-5.jp/role-and-types-of-yeast/ 3.真澄の銘柄の種類は大きく分けて5つ 真澄のラインナップは、大きく次の5つに分かれます。 昔ながらの真澄 こだわりの真澄 極上の真 泡を楽しむ真澄 季節の真澄 宮坂醸造では、2019年(令和元年)に七号酵母への原点回帰を決意。酒蔵から新たに酵母を採取し、選抜を重ねたうえで優良酵母「七号系自社株酵母」を発見しました。ラインナップの数々にも、新たな真澄の個性を生み出すこの酵母が使用されています。 3-1.昔ながらの真澄 「昔ながらの真澄」は、古くから愛され続けてきた真澄の定番酒です。祭りで、祝いの席で…信州の人々の間で酌み交わされてきた伝統の味わいが活きています。 3-2.こだわりの真澄 「上質な食中酒」というブランドコンセプトを明確にした「こだわりの真澄」。海外の方が色で自分の好みを見つけられるよう、ラベルには日本の伝統色が採用されています。 3-3.極上の真澄 「極上の真澄」が目指すのは、究極の食中酒です。醪(もろみ)の入った袋をからこぼれる雫を集めた“袋吊り”のお酒や、お酒を搾る際にもっとも美味しいといわれる“中取り部分”を集めた銘柄が並びます。 3-4.泡を楽しむ真澄 乾杯のシーンにも、真澄の味わいを。「泡を楽しむ真澄」は、シュワシュワと泡立つスパークリング酒です。アルコール度数は低めに設定され、日本酒を飲み慣れない方も気軽に真澄の美味しさを楽しめます。 3-5.季節の真澄 新酒が出る冬から春、夏、秋と、1年をかけ4本リリースされる「季節の真澄」。季節のうつろいとともに変化する自然のように、表情を変える味わいを堪能できます。 4.昔ながらの真澄の種類・ラインナップ 4-1.真澄 辛口生一本 時代に合わせ改良が重ねられ、進化し続けてきた定番辛口酒です。華やかな香りとやわらかな甘味、ドライな味わいが共存しています。苦みが美味しい鮎の塩焼きやフキノトウの天ぷら、ハーブを使った料理とも相性のよいお酒です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 4-2.真澄 奥伝寒造り 米と米麹のみで仕込まれた、豊かな味わいの純米酒です。原料米には、長野県産の3種の酒米が使用されています。燗酒にして盃に注げば、米の甘い香りがふんわりと。信州味噌や醤油を使った料理にもおすすめの銘柄です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 4-3.真澄 YAWARAKA TYPE-1 アルコール度数は12度と、低アルコールタイプの日本酒です。日本酒を飲み慣れない方が手に取りやすいよう、ラベルはスタイリッシュなデザインに仕上げられています。さわやかな香りとライトな飲み口は、上質な白ワインを思わせるよう。カジュアルなシーンでも活躍する上質な1本です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 5.こだわりの真澄の種類・ラインナップ 5-1.真澄 真朱(AKA) 「山廃(やまはい)」と呼ばれる、自然の乳酸菌の力を借りる製法で生まれたお酒です。複雑かつ繊細な、滋味深い味わいを堪能できます。スルメやカラスミ、イカの塩辛といった酒の肴と好相性。意外なところでは、チーズを使った洋食と合わせるのもおすすめです。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 5-2.真澄 漆黒(KURO) 冷酒から燗酒まで、幅広い温度帯で実力を発揮する「漆黒(KURO)」。日常のお惣菜からハレの日の料理まで、合わせる料理を選びません。「4つのなかで迷ったらまずはコレ」とおすすめしたい、こだわりの真澄です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 5-3.真澄 白妙(SHIRO) 白妙(しろたえ)とは、樹木の皮の繊維で織った白い布のこと。軽やかでやさしい口当たりは、なめらかな布の手触りを思わせるようです。アルコール度数は12度と飲みやすく、繊細な味わいの和食にもよく合います。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 5-4.真澄 茅色(KAYA) あえて精米する度合いを抑えた信州米を使用。おだやかな香りのなかで、芳醇な旨味がじわっと広がる純米酒です。焼き魚やブリ大根、肉じゃがなど、ご飯におかずを合わせるイメージでお酒のおともを選んでみてください。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 6.極上の真澄の種類・ラインナップ 6-1.真澄 夢殿(ゆめどの) 精米歩合(せいまいぶあい)は35%と、小さく磨き上げた酒米を使用。ていねいに仕込んだ醪(もろみ)を袋で吊るし、こぼれる雫を集めた日本酒です。白い花を思わせる上品な香りを持ち、味わいはどこまでもクリアでのびやか。明治から受け継がれてきた、真澄最高峰の銘柄です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 6-2.真澄 七號(ななごう) 長野県木島平村産の特別栽培米“金紋錦”を原料に、七号系自社株酵母で仕込んだ「七號(ななごう)」。さらに、昔ながらの山廃づくりを採用し、信州真澄ならではの味わいを生み出しています。心地よい旨味の余韻が続く、贈答用にもおすすめの銘柄です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 6-3.真澄 山花(さんか) 山花(さんか)がイメージしているのは、八ヶ岳に咲く可憐な野の花々たち。グラスの口からは、飲み手を野山へいざなうような爽やかで品のよい香りが広がります。淡白な味わいの和食に合わせるほか、ワイングラスに注いで洋食と合わせても◎。海外からも高い支持を得ている銘柄です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 7.泡を楽しむ真澄 7-1.真澄 スパークリング 乾杯のシーンを華やかに彩る「真澄 スパークリング」。甘さを控えたスッキリした味わいは、日本酒ラバーはもちろん日本酒ビギナーにもおすすめです。泡酒になっても真澄の本質は変わらず、和食から洋食まで料理にあわせる食中酒として楽しめます。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 7-2.真澄 スパークリング Origarami 「おりがらみ」とは、お酒を搾ったときに出る固形物、滓(おり)をあえて残した日本酒のこと。スパークリング酒の爽快感はそのままに、ほんのりとクリーミーな風味を楽しめます。乾杯の1杯はもちろん、デザート酒にもおすすめの銘柄です。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 7-3.真澄...

日本酒造りにかかせない「麹菌」とは?麹菌の役割について解説!

麹菌は、日本酒造りに欠かせないカビの一種です。日本酒の原料である「米麹(こめこうじ)」は、蒸した米に種麹(たねこうじ)を振りかけ、麹菌を繁殖させて造ります。 おいしい日本酒ができあがるのも、目に見えない麹菌の活躍があるからこそ。今回は、麹菌の種類や日本酒造りに必要な理由について詳しくお伝えします。 1.麹菌とは? 麹菌(こうじきん、きくきん)とは、自然界に多くみられるカビの一種です。麹カビ菌、とも呼ばれます。 胞子の大きさは、3~10マイクロメートルほど。1マイクロメートルが、1ミリの1000分の1の長さであることを考えると、その小ささがよくわかるのではないでしょうか。 麹菌はそのまま使うのではなく、「麹(こうじ)」として用いられます。麹とは、米や麦に麹菌を繁殖させたものです。 日本酒造りには、蒸した米に麹菌を繁殖させた「米麹(こめこうじ)」を使用します。 1-1.麹菌の主な種類 麹菌にはさまざまな種類があり、お酒造りには主に「黄麹菌」、「黒麹菌」、「白麹菌」などが用いられます。それぞれに特性が異なり、お酒の味わいが大きく変化するのが特徴です。 黄麹菌 (アスペルギルス・オリゼ/Aspergillus oryzae) 日本酒造りに使用される代表的な麹菌です。黄麹菌が繁殖した米は、黄色や黄緑色に変化します。米のデンプンを糖へと変える「糖化力」の高さが特徴です。 黒麹菌 (アスペルギルス・リュウキュウエンシス/Aspergillus luchuensis) 名前に「琉球(りゅうきゅう)」とあるように、沖縄の泡盛醸造に用いられてきた麹菌です。糖化力が高く、酸味成分のクエン酸を大量に生成します。菌が繁殖すると、黒色の麹ができあがります。 白麹菌 (アスペルギルス・カワチ/Aspergillus kawachii) 発見者の河内源一郎 氏にちなみ「カワチ」と名付けられています。特性は黒麹菌と似ていますが、麹が黒く色付くことはありません。近年は日本酒造りに用いられることも多く、個性的な酸味を生み出します。 1-2.麹菌から生まれる食品 麹菌は、日本酒や味噌、醤油といった発酵食品に用いられます。米に繁殖させた米麹、麦に繁殖させた麦麹が生み出す食品は、実にさまざまです。 例えば、味噌は大豆と麹、塩を原料に作られます。米麹を使ったものが米味噌、麦麹を使ったものが麦味噌です。 また、麹菌が生息できるのは、温暖多湿な日本だけといわれています。国を代表する「国菌」にも認定されている麹菌は、日本の発酵文化に欠かせない存在といえるでしょう。 1-3.日本酒造りで重要な役割をもつ「種麹」 種麹(たねこうじ)は、麹菌を培養し、胞子が定着した米を乾燥させたものです。日本酒造りでは、米麹を造る際に用いられます。 蒸した米にハラハラと種麹を振りかける様子は、まさに種をまいているかのよう。種麹は「種もやし」とも呼ばれ、多くの酒蔵が専門業者から購入して使用します。 平安時代末期から室町時代、種麹を製造できたのは、朝廷や幕府から認められた専門業者のみだったそう。国内の数少ない種麹屋のなかには、300年から600年以上の歴史を持つ老舗業者も存在します。 2.日本酒造りに麹菌が必要な理由 日本酒造りに麹菌が必要な理由には、以下の2点が挙げられます。 米のデンプンを糖化させる 日本酒の香りやコクを引き出す デンプンの糖化は、お酒造りに欠かせないアルコール発酵に必要な要素です。また、麹菌はお酒の香りや味わいにも大きく作用します。米と米麹から日本酒ができる仕組みとあわせ、それぞれの理由を深掘りしていきましょう。 2-1.米のデンプンを糖化させる 日本酒造りにおける「糖化」とは、米のデンプンを糖類へと変化させることです。 日本酒の主原料は米ですが、米を水に浸けておくだけではお酒はできません。アルコール発酵でお酒を造るためには、「糖類」が必要です。 ところが、米の主成分はデンプンで、アルコール発酵に必要な糖類はほとんど含まれていません。 ここで登場するのが、麹菌のもつ「糖化酵素」です。糖化酵素には、米のデンプンを糖類へと変化させる働きがあります。 ご飯を噛んでいると、だんだんと甘く感じられたことはないでしょうか?これは、唾液中の酵素がご飯のデンプンを糖類へと変えるためです。日本酒のはじまりは、米を噛んで造った口噛み酒だといわれています。 日本酒造りでは、麹菌の力で米のデンプンを糖類へと糖化させます。さらに、酵母の働きでアルコール発酵を促していくというわけです。 2-2.日本酒の香りやコクを引き出す 麹菌のもうひとつの役割は、日本酒の香りやコクを引き出すことです。麹菌のもつ「プロテアーゼ」という酵素は、米のタンパク質を分解し、アミノ酸やペプチドなどを生成します。 アミノ酸やペプチドは、コクや旨味のもととなる成分です。また、麹由来の豊かな香りも生み出します。 3.麹菌を繁殖させる「製麹」ってどんな作業? 蒸した米に麹菌を繁殖させ、米麹を造る作業を「製麹(せいぎく)」と呼びます。 昔から「一麹、二酛、三造り(いちこうじ、にもと、さんつくり)」というほど、製麹は重要な工程です。米麹のできがお酒の品質に大きく影響するといわれています。 3-1.高温多湿な麹室でおこなう製麹 麹菌を繁殖させるため、製麹は高温多湿の環境でおこなわれます。使用するのは、温度約32~38℃、湿度60~70%に保たれた麹室(こうじむろ)と呼ばれる部屋です。工程は「床作業(とこさぎょう)」と「棚作業(たなさぎょう)」にわかれます。 床作業 床作業の目的は、蒸した米に麹菌を繁殖させることです。床(とこ)と呼ばれる台一面に蒸米を広げ、種麹の胞子をパラパラと振りかける「種付け」をおこないます。 その後、胞子が均一になるように全体を混ぜ、何回かにわけて固まりをほぐしてから、一定量ずつ木箱に移していきます。 棚作業 床作業の後は、棚作業に移ります。麹菌を繁殖させるとともに、酵素の生成を促す工程です。 蒸米を木箱に移してから数時間すると、蒸米の温度が34~36℃まで上昇します。この段階でおこなわれるのが仲仕事(なかしごと)と呼ばれる作業です。蒸米を攪拌し、急激な温度上昇を防ぎながら温度を均一にします。 その後、蒸米の温度はさらに上昇するため、蒸米を広げて溝を作る仕舞仕事(しまいしごと)をおこないます。 最後は麹室から蒸米を出し、温度を下げると米麹の完成です。質の良い麹を造るため、棚作業では、慎重な温度管理が求められます。 3-2.麹は「総破精型麹」と「突き破精型麹」の2種類 できあがった麹は、麹菌の繁殖度合いで「総破精型(そうはぜがたこうじ)」と「突き破精型(つきはぜがたこうじ)」の2つに分類されます。 総破精型麹は、菌糸が米の表面を覆いつくし、米の内部まで菌が繁殖した状態です。糖化力が強く溶けやすいため、濃醇な味わいのお酒に仕上がります。しっかりとした旨味が感じられる純米酒などに用いられる麹です。 突き破精型麹は、内部まで菌糸が繁殖しているものの、表面の菌糸の繁殖はまばらな状態です。糖化力が弱く、吟醸酒のように香り高く端麗な味わいのお酒に用いられます。 まとめ 日本酒は、目に見えない微生物の力で生まれるお酒です。麹菌は日本酒の発酵だけでなく、味や香りにも深い関係があります。 微生物の力で、白い醪(もろみ)がぷくぷくと発酵する様子は生き物のよう。日本に古くから伝わる麹や日本酒の文化に想いをはせながら、おいしい日本酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。

信州のお米と名水から生まれる日本酒「信州亀齢」の種類・ラインナップを紹介!

「信州亀齢(しんしゅうきれい)」は、長野県上田市で造られている日本酒です。きれいの響きのとおり、澄み切った美しい味わいは、全国に亀齢ファンを増やし続けています。 信州亀齢のラインナップに並ぶのは、“ひとごこち” や“山恵錦”など、長野生まれの酒米で造ったお酒の数々。今回は、その魅力についてたっぷりとお伝えします! 「信州亀齢がお気に入り!」という方はもちろん「名前は知っているけど未体験」という方も、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.「信州亀齢(しんしゅうきれい)」とは 「信州亀齢(しんしゅうきれい)」は、長野県上田市の岡崎酒造が造る日本酒です。原料となるのは、長野県産の酒米“美山錦(みやまにしき)”や“ひとごこち”。米をお酒へと変える酵母(こうぼ)には、350年余り蔵に住みつく“住み付き酵母”が使用されています。 また、体にすっと染み渡るきれいな酒質を生み出すのが、アルプスの山々から伝え流れる信州の名水。芳醇でありながらすっきりとキレが良く、唯一無二の味わいを生み出しています。 適度に冷やせば、信州名物・信州そばとも好相性。春先のほろ苦い山菜料理にもよく合います。燗酒にし、野沢菜漬けや味噌を使った料理とあわせても、スイスイと盃が進むお酒です。 2.信州亀齢を造る「岡崎酒造」 岡崎酒造で信州亀齢が生まれたのは、1665年(寛文5年)のこと。現在も蔵には、当時の酒造りの道具や書物が残されています。 岡崎酒造が大切にしているのは、信州の自然を基調とした酒造りです。上田市の北東部に位置し「日本の棚田百選」にも選ばれた稲倉の棚田では、自ら酒米栽培を手がけています。 信州の豊かな自然のなか、2003年(平成15年)から杜氏を務めているのは、国内でも数少ない女性杜氏・岡崎美都里氏。2022年(令和4年)には、美都里氏の姉である漫画家・おかざき真理氏がラベルを描いた『信州亀齢 真理ラベル』が販売され、多くのファンを魅了しました。 また、酒蔵のある柳町には江戸時代の風情が残り、蕎麦屋や味噌の直売所が立ち並ぶなど、観光地としても賑わいをみせています。 https://sake-5.jp/shinshu-kirei-mari-label/ 3.純米酒の種類・ラインナップ 純米酒とは、米と米麹を原料に造られる日本酒のことです。信州亀齢では、長野県産の“ひとごこち”を使った純米酒が製造されています。 3-1.信州亀齢 ひとごこち 純米酒 “ひとごこち”は、1994年(平成6年)に長野県で誕生した酒米です。純米酒には、長野県産の“ひとごこち”を100%使用。ふくよかな旨味がありつつ、キレのよい辛口酒は料理にもよく合います。ご飯におかずを合わせるように、美味しいおつまみと一緒に楽しんでみてください。 (出典元:岡崎酒造) 4.純米吟醸の種類・ラインナップ 純米吟醸は、より小さく精米した米を使用し、吟醸造りと呼ばれる製法で造られるお酒です。岡崎酒造では3種の酒米を使用し、それぞれの個性を活かした純米吟醸を造り上げています。 4-1.信州亀齢 山田錦 純米吟醸 無濾過生原酒 高級酒米“山田錦”を使用した純米吟醸です。「無濾過生原酒」とは、ろ過や加水調整、加熱殺菌処理をしていない、ありのままのお酒のこと。“山田錦”が持つ上品な香り、スムースな飲み口が際立っています。 (出典元:岡崎酒造) 4-2.信州亀齢 ひとごこち 純米吟醸 無濾過生原酒 味のふくらみがありつつ、淡麗でするする飲める。“ひとごこち” の魅力がたっぷりと詰まった純米吟醸です。生原酒ならではのフレッシュな香りも堪能できます。 (出典元:岡崎酒造) 4-3.美山錦 純米吟醸 無濾過生原酒 “美山錦”は、寒い地域での栽培に適した酒米です。長野産“美山錦”を使った信州亀齢の純米吟醸は、上品な香りがほんのりと漂います。スッと静かに消えていく後口のバランスに優れたお酒です。 (出典元:岡崎酒造) 5.大吟醸、純米大吟醸の種類・ラインナップ 大吟醸、純米大吟醸は、米の外側を半分以上削り中心部分のみをぜいたくに使用したお酒です。信州亀齢では、スペック、味わいともに贈答用にも好まれるラインナップが並びます。 5-1.信州亀齢 山田錦 大吟醸 精米歩合(せいまいぶあい)は39%。米の外側を6割以上磨き、小さく光る山田錦を使って仕込んだ大吟醸です。ラベルの色から「金色亀ラベル」とも呼ばれています。透明感があり、のびやかな旨味を楽しめる至福の1本です。 (出典元:岡崎酒造) 5-2.信州亀齢 美山錦 純米大吟醸 信州亀齢の最高峰ともいえる1本。長野県産“美山錦”を39%まで磨き、手仕事でていねいに仕込まれています。開栓するとふわっと立ち上るのは、心地よい華やかな香り。信州の自然の美、亀齢の美しい味わいを存分に感じられる銘柄です。 (出典元:岡崎酒造) 6.特別限定商品の種類・ラインナップ 季節を感じる夏酒や、長野の自然が生み出すこだわりの信州亀齢も見逃せません。なかには数量限定の商品もあります。亀齢ファンが心待ちにする1本を、ぜひチェックしてみてください。 6-1.信州亀齢 夏の純吟 ひとごこち スッキリ爽やかな味わいの夏の純米吟醸です。アルコール度数は低めに設定され、ライトな飲み口を楽しめます。暑い夏の日や夕暮れに、スッと体に染みわたる美味しさです。 (出典元:岡崎酒造) 6-2.信州亀齢 稲倉の棚田産 ひとごこち 岡崎酒造が自ら栽培した“ひとごこち”から生まれたお酒です。太陽の光をたっぷりと浴び、清らかな水で育った米の旨味が詰められています。 米から生まれる酒、日本酒の魅力を改めて実感できる1本です。 (出典元:岡崎酒造) 6-3.信州亀齢 稲倉の棚田産 ひとごこち 純米吟醸...

にごり酒とはどんなお酒?どぶろくとの違いは?にごり酒の種類や楽しみ方も解説!

「にごり酒」とは、その名のとおり白くにごった日本酒のことです。おいしく飲みながら「なんで白いの?」「どぶろくもにごり酒?」と、疑問に感じたことはないでしょうか。 今回は、にごり酒の特徴や種類を詳しく解説します。おすすめの飲み方や相性のいいおつまみなど、ぜひにごり酒を楽しむときの参考にしてください。 1.にごり酒とはどんなお酒? にごり酒とは、目の粗い布などで搾った日本酒のことです。見た目は白く濁り、濃厚な味わいを楽しめます。 同じように、どぶろくも白く濁ったお酒です。しかし、にごり酒とは酒税法上の扱いが異なります。まずは、にごり酒の特徴や、どぶろくや甘酒との違いをみていきましょう。 1-1.にごり酒とは 日本酒は、醪(もろみ)を搾ることで生まれるお酒です。醪とは、米や米麹、酒母(しゅぼ)などを発酵させた白いお粥状の液体のこと。搾り方は、機械でギューッと圧縮したり、袋に入れて吊るしたりと、お酒の種類によってさまざまです。 にごり酒は、搾るときにあえて目の粗い布などを使うことで、固形物を多く含む状態に仕上げています。そのぶん、米の甘さや旨味をより強く感じられるのが特徴です。 1-2.どぶろくや甘酒はにごり酒? 白く濁ったお酒というと「どぶろく」や「甘酒」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 どぶろくは、醪を搾らずそのまま瓶詰めしたお酒です。甘酒は、米麹や酒粕などを原料に造られています。米麹を原料にしたものはアルコール分を含まず、酒粕を原料にしたものには若干のアルコール分が含まれます。 酒税法では、どぶろくや甘酒は、にごり酒のような「日本酒(清酒)」に分類されていません。 どぶろくは、「その他の醸造酒」または「濁酒」。アルコール分1%未満の甘酒は、お酒ではなく「清涼飲料水」に分類されています。 2.代表的なにごり酒4種と特徴 にごり酒には、シュワッとした発泡感をもつ「活性にごり酒」と呼ばれる種類があります。また、濁り方や製法で次のように種類が分かれるのが特徴です。 活性にごり酒 うすにごり ささにごり 澱酒(おりざけ)・おりがらみ これらのにごり酒は、それぞれ見た目や味わいが異なります。ここでは、代表的なにごり酒とその特徴を紹介します。 2-1.活性にごり酒 活性にごり酒は、火入れと呼ばれる加熱殺菌処理をしていないお酒です。醪の酵母が生きた状態で瓶詰めされるため、シュワシュワとした微発泡感があります。 2-2.うすにごり うすにごりは、透明感の高いにごり酒です。口当たりも軽く、やわらかな味わいを楽しめます。「味の濃いにごり酒は苦手」という方も飲みやすいタイプです。 2-3.ささにごり ささにごりは、うすにごりよりも白く濁ったお酒です。漢字で「細濁り」と書くように、見た目はわずかに白く濁っています。うすにごりのように飲みやすく、さらりとした飲み口を楽しめるにごり酒です。 2-4.澱酒(おりざけ)・おりがらみ 醪を搾ってすぐの日本酒は、小さな米粒や麹などが残った状態です。この固形物は「滓(おり)」(または澱)と呼ばれます。 搾ったお酒をタンクに入れしばらく置くと、滓は底部に沈殿します。澱酒は、滓をより多く含むタンク下部にある穴から抽出したお酒です。 また、透明のお酒に滓を少しだけ混ぜたものは、おりがらみと呼ばれます。 3.にごり酒の3つの飲み方 にごり酒の瓶を立てておくと、底に滓が沈殿します。飲むときは、滓を全体に混ぜたり、別々に飲んだりといろいろな楽しみ方を試してみましょう。 「滓がたっぷりあるほうがすき」「さらりとしたにごり酒がすき」など、自分好みの味わいが見つかりますよ。 3-1.上澄みと滓を混ぜて飲む まずは、瓶をゆっくりと上下に傾け、透明の上澄みと滓を混ぜてみましょう。ポイントは、瓶のなかの滓が移動するのを見ながら、そっと傾けること。滓が全体にまわり、にごり酒ならではの旨味とコクを楽しめます。 3-2.上澄みと滓を別々に楽しむ あえて、上澄みだけ先に飲むのも楽しみ方のひとつです。残り少なくなるほど、滓の味わいが濃くなっていきます。上澄みのスッキリ感と滓のコクを楽しめる、1本で2度おいしい飲み方です。 3-3.ロックスタイルや燗酒で楽しむ しっかりとした味わいのにごり酒は、アレンジして楽しむのもおすすめです。夏は氷を入れたグラスに注ぎ、ロックスタイルで楽しみましょう。炭酸水やオレンジジュース、ライムジュースで割ってもおいしいですよ。 滓をたっぷり含むにごり酒は、燗酒にするとまた違った味わいに。さまざまに変化するにごり酒のおいしさを、ぜひ気軽に楽しんでみてください。 4.にごり酒と相性のいい料理やおつまみ シュワッとした発泡感のある活性にごり酒は、洋食とのペアリングがおすすめです。チーズを使った料理や、揚げ物にもよく合います。 滓の少ないにごり酒は、淡白な味わいの料理と合わせてみましょう。おつまみの定番、冷奴や枝豆、お刺身などがおすすめです。 たっぷりと滓を含んだにごり酒は、塩辛いおつまみの良きパートナー。塩辛やいぶりがっこなどと相性のいいお酒です。にごり酒の香りとコク、おつまみの旨味が絶妙にマッチし、お酒を飲む手が進みますよ。 まとめ にごり酒は、滓と呼ばれる固形物を含む日本酒です。米や麹の味わいが、よりダイレクトに感じられます。 にごり酒の楽しみ方は、上澄みと滓を分けて飲んだり、アレンジしたりと実にさまざま。にごりの度合いによって、味わいが異なるのもおもしろいですよね。 日本酒の奥深さと幅の広さを感じつつ、にごり酒の世界を楽しんでみてくださいね。

酒の神に愛された場所で醸される日本酒「八海山」の種類・ラインナップを紹介

「八海山(はっかいさん)」は、酒どころ新潟県を代表する日本酒です。辛口ながらも口当たりやさしく、求めやすい価格の特別本醸造から贈答用におすすめの純米大吟醸まで、さまざまな種類が揃います。 食事に合う銘柄も多く、シュワシュワ泡立つスパークリング酒は日本酒ビギナーにもおすすめです。今回は、八海山の魅力やラインナップについて詳しくお伝えします! 1.「八海山」とは 八海山は、新潟県の八海醸造が造る日本酒です。スッキリ淡麗でついつい後引く美味しさは、長年多くの日本酒ファンを魅了してきました。 酒造りの大きな特徴は、霊峰・八海山から流れる極軟水の伏流水を使用していること。また、麹はていねいな手仕事によって造られています。 塩味のあるおつまみとも相性が良く、食事とあわせる食中酒にもおすすめです。 2.八海山を造る八海醸造 八海醸造は、新潟県南魚沼市に位置する酒蔵です。蔵が建つのは、冬場はあたり一面を雪が覆いつくす豪雪地帯。霊峰・八海山の伏流水にも恵まれた土地は、「酒の神に愛された場所」ともいわれています。 八海醸造で酒造りが始まったのは、1922年(大正11年)のこと。初代となる南雲浩一氏は、酒の品質にこだわりぬく人物でした。戦後の食糧難の時代、国からアルコールや糖類でかさ増しした「三倍醸造酒」の製造命令が出た際も、浩一氏は抵抗をみせたといいます。 2014年(平成26年)には、最高品質基準の日本酒を製造する「浩和蔵」を新設。「よい酒を、多くの人に」という蔵の理念は、今の時代も変わることはありません。 令和となった現代も、手仕事でていねいに造られた麹と熟練の技術、最高の設備によって八海山は生み出されています。 3.通年販売の種類・ラインナップ 料理の味にそっと寄り添い、素材の良さを引き立てる八海山。通年販売のラインナップは飲み切りサイズも多く、美味しい日本酒を気軽に楽しみたいときにもおすすめです。 3-1.清酒 八海山 「清酒 八海山」は、純米酒や吟醸酒といった特定名称酒に該当しないお酒です。低温でゆっくりと発酵させ、スッキリとした飲み口と深い旨味を実現しています。リーズナブルで飲み飽きせず、日々の疲れをそっと癒してくれる美味しさです。 (出典元:八海山) 3-2.特別本醸造 八海山 温めるとやわらかな香りが広がる燗酒好きにおすすめの銘柄です。八海山ならではの淡麗な旨味は、ひや酒でも美味しく楽しめます。いつでも気軽に楽しめる180ml容量から販売されているのもうれしいポイントです。 (出典元:八海山) 3-3.大吟醸 八海山 大吟醸は、より小さく磨いた米と米麹、醸造アルコールを原料に造られる日本酒です。口に含むと上品な香りとコク、後には静かに引いていく余韻を楽しめます。少し特別な日の食卓にもふさわしい銘柄です。 (出典元:八海山) 3-4.純米大吟醸 八海山 米の外側を半分以上削り、中心部分のみを贅沢に使用した日本酒です。原料には、高級酒米・山田錦と五百万石(ごひゃくまんごく)、美山錦が使用されています。香りはやさしく、刺身や鍋物といった和食とも相性の良い1本です。 (出典元:八海山) 4.数量限定、季節限定の種類・ラインナップ 数量限定、季節限定のラインナップには、発泡感のある「あわ酒」や白く濁った「にごり酒」などが並びます。浩和蔵で仕込んだこだわりの銘柄は、贈答用にもおすすめです。 4-1.純米酒 八海山 魚沼で候 数量限定の「魚沼で候」は、魚沼地域のみで提供される銘柄です。南魚沼の自然が生み出す、八海山の魅力を存分に堪能できます。米と米麹だけで造られる純米酒のコクは、燗酒で楽しむのもおすすめです。 (出典元:八海山) 4-2.特別純米原酒 八海山 初夏から夏にかけて販売される限定商品です。火入れと呼ばれる加熱殺菌処理をするのは1度だけ。冷たく冷やすとクリアな味わいがより一層引き立ちます。 (出典元:八海山) 4-3.純米吟醸 八海山 55% キリッとした味わいが特徴の辛口タイプのお酒です。グラスから立ち上るのは、甘く華やかな香り。口に広がるやわらかな旨味を後口の酸味が引き締めます。冷酒から燗酒、ロックまで好みのスタイルでお楽しみください。 (出典元:八海山) 4-4.大吟醸 八海山 高級酒米・山田錦を使用し、限られた時期にだけ製造される数量限定品です。雑味のない雪解け水のように清らかな旨味を堪能できます。南魚沼の美しい自然を想いながら、ゆっくり味わいたくなる美味しさです。 (出典元:八海山) 4-5.八海山しぼりたて原酒 越後で候 日本酒が搾られる冬から春にかけて限定販売される商品です。「原酒」とあるように、加水調整をせずに仕上げられています。アルコール度数は若干高く、しっかりとした飲みごたえを楽しめる日本酒です。 (出典元:八海山) 4-6.純米大吟醸八海山しぼりたて原酒 越後で候 年に1度、12月のみ販売される限定商品です。小さく精米した米と米麹を原料に、上質な味わいが生み出されています。加熱殺菌処理をしていない「生酒」のため、冷蔵保管でフレッシュな味わいを楽しんでくださいね。 (出典元:八海山) 4-7.純米大吟醸 八海山 時季限定 11月から1月にかけて販売される数量限定、季節限定の純米大吟醸です。香り穏やかで適度に酸味があり、合わせる料理を選びません。真紅に金字が映えるラベルも美しく、ハレの日の食卓にもおすすめの銘柄です。 (出典元:八海山) 4-8.純米大吟醸 八海山 金剛心 浩和蔵仕込 八海醸造最高峰の浩和蔵で、選抜された職人が造り上げた日本酒です。球状のボトルには、2年間じっくりと熟成させた唯一無二の味わいが閉じ込められています。味わい、スペックともに贈答用におすすめの1本です。 (出典元:八海山) 4-9.純米大吟醸 八海山 雪室貯蔵三年 「雪室貯蔵三年」は、大量の雪を収納した蔵の冷蔵庫で寝かせられた日本酒です。しっかりとした旨味がありつつ、シャープなキレ味が活きています。適度な酸味が心地よく、洋食とあわせても美味しい商品です。 (出典元:八海山) 4-10.瓶内二次発酵酒 あわ 八海山 シュワシュワとした泡感を楽しめるスパークリング日本酒です。グラスに注ぐと、シャンパンのようにきめ細やかな泡が立ち上ります。アルコール度数は低めに設定され、口当たり爽やか。日本酒ビギナーやパーティーの席にもおすすめの八海山です。 (出典元:八海山) 4-11.瓶内二次発酵酒 白麹あわ...

「信州亀齢 真里ラベル」のきき酒レビュー!ラベルと味わいに酔いしれる

長野を代表する地酒「信州亀齢(しんしゅうきれい)」から、美しいラベルの「真里ラベル」が登場! きらきらと輝くラベルと確かな味わいが、日本酒ファンに喜ばれています。 今回は、「真里ラベル」の味わいを唎酒師がレビュー!おすすめの飲み方もあわせてご紹介します♪ 1.杜氏の姉「おかざき真里」氏がラベルデザインした亀齢 「信州亀齢(しんしゅうきれい)」は、長野県の岡崎酒造が手がける日本酒です。蔵が大切にしているのは、信州の豊かな自然と素材。信州で育つ米と、アルプル山脈から流れる水によって亀齢は生まれます。 限定品として販売される「真里ラベル」は、杜氏・岡崎美都里氏の姉である、漫画家・おかざき真里氏がラベルデザインを手がけたもの。 "飲むほどに長寿を"と願って名付けられた「亀齢」の名にちなみ、美しい鶴と亀の姿が描かれています。 長野県が開発した新品種の酒米『山恵錦(さんけいにしき)』を使用していることも特徴のひとつ。 "地元の若手農家とタッグを組み、さらなるポテンシャルを高めていきたい"という蔵の想いが込められているそうです。 ラベルコレクターにもたまらない銘柄であろう、こちらの「真里ラベル」。中身にもますます興味が湧いてきました。 では早速、開栓!いただきます! 2.品の良い甘酸っぱさに心がおどる 開栓してまず感じたのは、リンゴを思わせるフルーティーな香り!より香りが引き立つよう、まずはワイングラスに注いでみました。 こちらは“火入れ”と呼ばれる加熱殺菌処理をしているお酒ですが、まるで生酒のようにフレッシュな香りにびっくり。うっすらと黄色く色付いているのも印象的です。 高まる期待をおさえつつ、ひとくち。口に含んだとたん、甘酸っぱくジューシーな旨味がいっぱいに広がりました。美味しい! 飲み込んだあとは、ほどよい酸味が喉の奥を刺激します。口のなかに残るのは、甘くやわらかな香り。 これは美味しい…(2回言ってしまった)。「生酒が好き」という方にも、ぜひおすすめしたくなる味わいです。 3.洋食とのペアリングもおすすめ 甘味と酸味のバランスが心地よい「真里ラベル」には、チーズをペアリング。甘味×酸味×コクのハーモニーがお酒を進ませます。 この味わいは、オイルベースのパスタにも合いそう。今の時期なら、軽くグリルした春野菜とも美味しくいただけそうです。 今回は、長野のお土産でいただいた野沢菜漬けが冷蔵庫にあったので、こちらもおつまみに。フレッシュな味わいの「真里ラベル」は、あえてぬる燗にしてみました。 ここでは火入れ酒としての本領発揮。湯気からのぼる香りと、まあるい甘味がなんとも心地よい…。野沢菜漬けの塩味とも相性ばっちりです。 4.まとめ 女性杜氏・岡崎美都里氏と、その姉である漫画家・おかざき真里氏のコラボレーションで生まれた「真里ラベル」。一面に実る稲穂と鶴亀が描かれたラベルのように、豊かさで心を満たしてくれる味わいでした。 金字が記された真っ白な外箱も美しく、大切な人へのプレゼントにもぴったりの日本酒なのではないでしょうか。 ぜひ、信州の豊かな自然を思いつつ、その美味しさを堪能してみてください。 岡崎酒造「信州亀齢 真里ラベル」 【特定名称】純米吟醸酒 【原材料】米、米麹 【原料米】山恵錦 【精米歩合】50% 【アルコール度数】15% 購入はこちらから

【京都・伏見酒めぐり】「伏見夢百衆」大正ロマン薫るカフェで珈琲と日本酒を

日本酒と水の歴史が薫るまち「京都伏見」は、全国から多くの人が訪れる観光スポットです。 豊富なお土産を取り揃える「伏見夢百衆」では、カフェメニューや利き酒セットを楽しめます。大正時代に建設されたという店内は、歴史情緒あふれる空間です。 伏見のまち歩きでほっとひと息付きたいとき、お酒を楽しみたいときにぴったりの「伏見夢百衆」。今回は、人気メニューの内容や、お土産情報などをたっぷりとお伝えします♪ 1.大正時代にタイムスリップ「伏見夢百衆」 「伏見夢百衆(ふしみゆめひゃくしゅう)」は、伏見の日本酒や銘菓、特産品などを取り揃えたお店です。店内には喫茶が併設され、伏見の水を使った水出しコーヒーやスイーツ、利き酒メニューを楽しめます。 一歩足を踏み入れると、そこは大正ロマンあふれる空間。建物は、大正時代に月桂冠株式会社の本店として活用されていたものです。 高い天井をランプシェードの暖かな灯りが照らし、すりガラスから明るい日差しが降り注ぎます。 また、店内では観光マップや観光情報なども確認できます。まち歩きの合間に利用するのはもちろん、伏見に着いて「さぁ、どこへ行こう」と計画を立てたいときにもおすすめです。 2.酒粕あんトーストとコーヒーでほっと一息 数ある喫茶メニューのなかから、この日は『酒粕あんトースト』をオーダー。セットのコーヒーは、伏見の名水を使った水出しコーヒーです。 こんがりキツネ色に焼かれたトーストから立ち上るバターの香り。上にはあんこと焼いた酒粕が乗せられています。 あんこ×酒粕は、初めての体験。焼いた酒粕は固いのかと思いきや、ナイフを入れるとクリームのようにやわらかな状態です。 酒粕とあんこを合わせて、バターの染みたトーストに塗って頬張ると…お、おいしい! あんこの甘さと酒粕、バターの風味がベストマッチ。“あんバター”はなじみがあるのに、どうして今まで思いつかなかったんだろう。“酒粕あんバター”の組み合わせ…。 スタッフの方も、自宅であんこ×酒粕の組み合わせを楽しんでらっしゃるのだとか。わかる。わかるわこれは、クセになる。ちなみに、こちらのトーストには、伏見に蔵を持つ“黄桜”の酒粕が使用されています。 合間にいただくコーヒーも、まろやかでやさしい味わいです。伏見はかつて“伏水(ふしみ)”と呼ばれていたほど、豊富な地下水に恵まれた地域。伏見の日本酒にもこちらのコーヒーにも、伏見の名水が使われています。 この日お話を伺った中川さんによると、コーヒーだけを目当てに来店する方も多いのだとか。 日本酒はそれほど飲まないという方も、このコーヒーなら伏見の水のおいしさを体感できそうですね。 日本酒豆知識「酒粕って?」 日本酒は、米と米麹、酒母(しゅぼ)などを発酵させた醪(もろみ)を搾って造られます。搾った液体が日本酒、搾ったあとに残る固形物が「酒粕」です。 搾る方法によって、板状だったりペースト状だったりと形状はさまざま。また、日本酒の種類や蔵によって味わいが異なります。 3.おつまみ付きの利き酒セットも♪ 甘いものと一緒に、おいしい日本酒を楽しめるのが伏見の喫茶「伏見夢百衆」の魅力。春の酒5種セットには、お酒に合うおつまみが付いています。 「伏見の日本酒は、ゆっくりと時間をかけて醸造しているお酒なので、辛口でも口当たりまろやかなものが多いんですよ」と、中川さん。日本酒ビギナーでも、飲みやすい銘柄が揃うのがうれしいですね。 近年は伏見を訪れる若い方も多く、低アルコール酒やスパークリング日本酒なども注目を集めているのだとか。 中川さんいわく「お酒は左から順に楽しんでください」とのこと。はい!では早速いただきます。 いちばん左の『神聖(しんせい)』は、夢百衆とのコラボ商品。『百 -MOMO-』という名は、夢百衆の“百”と、伏見桃山の“桃”を表しているそうです。スッキリとした味わいが、お猪口を持つ手を次へと進ませます。 2杯目の『黄桜(きざくら)花きざくら』は、低アルコールの日本酒です。ほんのり甘くて飲みやすく、日本酒ビギナーでもスイスイといけてしまいそう!穏やかな春の昼下がりに味わいたい、軽やかなおいしさです。 中盤に位置する『玉乃光(たまのひかり)』は、ガラッと表情が変わる生原酒。火入れと呼ばれる加熱処理と、加水調整をしていないお酒です。しっかりとした旨味ときれいな余韻が、おつまみの味わいを引き立てます。 右に続く2つのお酒は、うっすら白いにごり酒です。あえて醪の固形物を残して仕上げているため、米の甘味や旨味がよりしっかりと感じられます。それでいて、まろやかでスッキリとした飲み口は、さすが伏見のお酒という印象。 利き酒セットの内容は、季節によって衣替えするそうです。趣ある喫茶店で、昼間からいただくおいしい日本酒。お酒好きの方に、ぜひおすすめしたい体験でした♪ 4.酒どころ伏見のお土産も充実 ズラリと並ぶお土産の数々も「伏見夢百衆」のおすすめポイント。壁一面に並ぶ日本酒は、地方発送も依頼できます。 贈答にも喜ばれそうな銘柄や、近年注目を集める熟成古酒も発見。あれこれ買って、まとめて自宅に送りたいというときにも頼れるお店ですね。 おいしいもの好きな方へのお土産には、伏見のお醤油はいかが?プラスチック容器で軽く、持ち運びもラクチンです。 自分用や個別で配りたいお土産には『玉乃光』のフェイスパックも!実際に試してみましたが、もっちもちに肌が潤う、お値段以上の満足感でした(笑)そのほか、地元銘菓やお漬物なども購入できますよ。 「伏見夢百衆」周辺にはあちこちに酒蔵が立ち並び、おいしい料理と一緒に日本酒を楽しむ店舗が充実しています。 「いろいろな日本酒を知りたい、味わいたい」という、日本酒ビギナーにおすすめのエリアです。 また、伏見のまちは2021年、全国唯一の「川の港」として国道交通省の“みなとオアシス”に登録されています。かつて、京の都と日本各地を結んだ伏見の川は、現在も多くの人が訪れる観光スポットです。 春には桜が咲き誇る川沿いは、季節の移り変わりとともに紫陽花が見ごろを迎えるのだとか。舟のりばは、伏見夢百衆から徒歩数分の場所に位置します。 日本酒好きも甘党さんも、そして旅先でのまち歩きが好きな方も…。歴史情緒漂う伏見のまちを満喫してみてはいかがでしょうか。 伏見夢百衆 [所在地]京都市伏見区南浜町247 [電話番号]075-623-1360 [定休日]月曜定休(祝日除) [営業時間]10:30~17:00(L.O.16:30) [オフィシャルブログ]https://ameblo.jp/fushimi-yume100shu/ ※2022年4月22日時点の情報です。休業日や営業時間など変更の可能性があるため、最新情報は事前に店舗にお問い合わせください。  

【京都・伏見酒めぐり】「AMAZAKE HOUSE」で生甘酒と利き酒を楽しもう

日本有数の酒どころとして知られる観光スポット「京都・伏見」。幕末の歴史を感じる“竜馬通り商店街”には、おしゃれでおいしいお店が続々と登場しています。 甘酒と日本酒の専門店「AMAZAKE HOUSE」もそのひとつ。テイクアウトで楽しめる生甘酒は、まち歩きのおともにおすすめです。 店頭で利き酒を楽しめることもうれしいポイント♪ 早速、生甘酒の魅力とまち歩きにぴったりのメニューの数々をご紹介します! 1.自家製生甘酒と日本酒の専門店「AMAZAKE HOUSE」 京都・伏見にある「AMAZAKE HOUSE」は、自家製生甘酒と日本酒の専門店です。京都産コシヒカリを原料に、体にやさしく、おいしい甘酒が手仕事で作られています。 甘酒は、ノンアルコール・ノンシュガー・無添加と、自然が生み出すやさしい味わいが魅力。スムージーやラテにも厳選素材を使用し、小さな子どもから大人まで、安心して楽しめるメニューが提供されています。 店舗が建つのは、京阪中書島駅から徒歩約5分の竜馬通り商店街。風情ある街並みのなか、「AMAZAKE HOUSE」のレトロでおしゃれな外観がひときわ目を引きます。 今回お話を伺ったのは、オーナーである橋本宏太良さんと、商品企画・開発を担当されている翔伍さんご兄弟。ロゴが生まれた背景から、生甘酒にこめられた想いが見えてきました。 1-1.日本の発酵文化を伝える「家族で醸す甘酒」 これまで、日本酒や甘酒、麹の文化を海外に伝える、日本酒ツアーを数多く手がけていたという宏太良さん。2020年1月、現在の店舗に拠点を移して間もなく、コロナ禍に見舞われます。 「何もせずにはいられない、と。カウンターで甘酒を販売することを思いつきました。甘酒は、日本酒と同じ米と米麹からできている。酒どころ伏見であえてノンアルコールドリンクを販売することは、伏見の層をより厚くすることへつながるのではと思いました」 宏太良さんがおっしゃるように、店頭にはお酒好きだけでなく、若い方から家族連れ、年配の方まで多くの人が訪れます。 ひとつ屋根の下、一粒のお米が描かれたロゴには『この京町屋で、お米を醸して作っている』という意味合いが込められているそう。 「母も手伝ってくれているので“家族で作っている”という意味合いもありますね」 と宏太良さん。現在は複数の麹をブレンドしつつ、理想の味わいを作り出しているそうです。 いずれは麹室(こうじむろ)を設け、自分たちで麹を作りたいという希望もあるのだとか。 「甘酒を作るようになって、甘酒の知られざるパワーを改めて感じています。日本の伝統文化、米麹の魅力をより多くの人に伝えていきたいですね」 米麹は、甘酒や日本酒はもちろん、味噌や醤油にも欠かせない存在。宏太良さんのお話に、その魅力をより強く実感しました。 1-2.飲みやすく体にやさしい「生」の甘酒 「AMAZAKE HOUSE」の甘酒の大きな特徴は、“生”であること。その味わいに「甘酒ってこんなにおいしいの?」と、驚く方も多いのだそう。 一般的に、市販されている甘酒は、55℃~60℃の温度で一定期間発酵させたのち、高温で加熱殺菌処理がおこなわれます。甘酒のなかの酵素を失活させ、長期保存するためです。 一方「AMAZAKE HOUSE」の甘酒は、高温での加熱殺菌処理をしないことが大きな特徴。日本酒の低温殺菌とほぼ同じ、約60℃の温度帯で8時間~15時間発酵させています。 「生甘酒は、甘酒独特のクセが抑えられているため飲みやすく、熱に弱い消化酵素も生きていて体にやさしいんですよ」と翔伍さん。 反面、加熱処理した甘酒のように日持ちはしないため、冷凍保存で出来たてのおいしさがキープされています。 「お家でも生甘酒を楽しみたい!」というときは、冷凍生甘酒をテイクアウトやオンラインで購入できますよ。 2.生甘酒と利き酒メニューをいただきます! 今回いただいたのは、『自家製 生甘酒(白米)』と『自家製玄米生甘酒』です。国産豆乳で割ったり、氷のありなしを選べたりと好みにあわせてカスタマイズできるのがうれしい。 さらに、季節限定の『甘酒いちごスムージー』もオーダー!目の前でミキサーがまわる様子にワクワクと期待が高まります♪ 早速甘酒をいただくと、クリーミーな口当たりと、さっぱりした後口にびっくり!これは確かに、これまで飲んできた甘酒と違うおいしさ…。甘酒好きはもちろん、ちょっと苦手という方にもおすすめしたくなる味わいです。 玄米を使った生甘酒は、ぷちぷちとした食感が楽しい一品。玄米ならではのコクと香りがクセになりそうです。 栄養たっぷりの玄米生甘酒は、整腸作用も期待できるのだとか。リピーターさんには、玄米推しの方も多いそうですよ。 『甘酒いちごスムージー』は、”いちごそのまんま!”のフレッシュ感がたまらないおいしさ。甘酒のやさしい甘味と果実の甘酸っぱさがよく合います。 このほか、定番スムージーや有機栽培の抹茶で作るラテなど、こだわりメニューが盛りだくさん。「どれにしよう~?」と足を止める方が多いのも納得です! 3.伏見の日本酒にスイーツも 酒どころ伏見を訪れるなら、日本酒もぜひ味わっておきたいところ。「AMAZAKE HOUSE」には、お酒好きの心をぎゅっとつかむメニューが用意されています。 『日本酒アフォガード』は、甘党のお酒好きにおすすめしたい一品。この日は『英勲(えいくん)』の23年熟成古酒をバニラアイスにかけていただきました。 キャラメル風味の熟成古酒と、溶けたバニラアイスのマリアージュがたまらない…!お酒を飲まない方には、生甘酒を使った手作りアイスクリームもおすすめです。 日本酒好きなら、店頭で楽しめる『利き酒メニュー』も見逃せないところ。今回は、京都の酒米・祝(いわい)を使った『富翁(とみおう)』をオーダーしました。 日本酒の心地よい香りが、風にのってふんわり香る…。観光の途中、青空の下でグラス1杯からおいしいお酒を飲めるなんて、なんともぜいたくな体験ですよね。 商店街のBGMを聞きながら、地元の方と観光客が行きかう様子を眺めるのもおつなもの。ぜひ、おいしい酒と一緒に旅ならではのワンシーンを満喫してみてください。 4.AMAZAKE連れて伏見をまち歩き 各所に酒蔵が点在する伏見は、まち歩きにもおすすめのスポットです。「AMAZAKE HOUSE」の周辺には、“月桂冠”の史料館や“黄桜”の直営店が並びます。 少し足をのばすと、有形文化財に登録されている“松本酒造”の酒蔵も。川沿いに建つ木造の酒蔵と、空に伸びるレンガ造りの煙突は圧巻ですよ。 「伏見はいろんなものが詰まった場所なんですよ。戦国時代の伏見桃山城もあれば、幕末の雰囲気も味わえる。もちろんお酒も。酒造りのシーズンは、朝から蒸米の香りが広がっています」 そう教えてくださった宏太良さん。竜馬通り商店街には、お酒ゼリー専門店やイタリア料理店、ドーナツ店など新店舗も続々とオープンしています。 日本酒好き、おいしいもの好き、歴史好きにたまらないスポット、伏見。日本文化に想いを馳せながら、まち歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。 AMAZAKE HOUSE [所在地]京都府京都市伏見区車町271-1 [定休日]火曜日・水曜日 [営業時間]10:00~17:00 [公式URL]https://amazakehouse.com/ [オンラインショップ]https://shop.amazakehouse.com/?_ga=2.153512254.708469182.1650761159-1488022173.1649632890 ※2022年4月21日時点の情報です。休業日や営業時間など変更の可能性があるため、最新情報は事前に店舗にお問い合わせください。

酒蔵では納豆がNG?その理由を解説!

日本酒を造る蔵人は「納豆を食べない」と聞いたことはないでしょうか? これは、日本酒が微生物の働きで生まれる発酵食品であることが関係しています。納豆のもつ「納豆菌」が、酒造りに影響を及ぼすからです。 今回は、蔵人が酒造りのシーズンに納豆を食べない理由について解説します。納豆以外に気を付けたい菌や、時代によって変わりつつある納豆との付き合い方も、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.酒造りシーズンに納豆を食べない理由 蔵人が酒造りのシーズンに納豆を食べない理由には、以下の2点があげられます。 納豆菌の高い繁殖力 納豆菌の高温や乾燥に強い生命力 日本酒も納豆も、微生物の働きで生まれる発酵食品です。納豆は、大豆を原料に納豆菌の力によって作られます。 日本酒造りには、麹菌や酵母菌、乳酸菌などの力が必要です。 つまり、これらの菌のバランスが、日本酒の出来を大きく左右するということ。酒造りのシーズンに納豆を控える理由には、納豆菌の特性が大きく関係しています。 1-1.納豆菌の高い繁殖力 納豆菌は、繁殖力の高い細菌です。納豆作りでは、煮豆に納豆菌をかけ、人肌くらいの温度で保管します。 納豆菌はどんどんと増え、独特のねばりと匂いをもつ納豆ができあがるというわけです。納豆1gあたりに存在する納豆菌は、約10億個にのぼるといわれています。 日本酒造りでは、蒸した米に麹菌を振りかけ、一定の温度で麹菌を繁殖させます。昔から「一麹、二酛、三造り(いちこうじ、にもと、さんつくり)」といわれるように、麹造りは重要な工程です。 もし、麹造りの段階で納豆菌が付着してしまったら? 納豆菌の繁殖力に負け、麹菌が活動できなくなってしまいます。そのため、酒造りには納豆菌が大敵といわれているのです。 1-2.高温や乾燥に強い納豆菌の生命力 納豆菌は、高温や乾燥に強い特性を持ちます。身近な田んぼや畑、枯草などにも存在する微生物です。 納豆菌は芽胞(がほう)と呼ばれる殻をつくるため、天日干しの環境でも生き残ることができます。マイナス100℃~100℃の温度帯でも存在するため、熱湯消毒をしても殺菌効果が得られません。 蔵内を洗浄、消毒してもすべては取り除けない恐れがあるため、納豆菌は蔵に持ち込んではいけないといわれています。 2.納豆菌以外の菌は大丈夫? 酒造りのシーズンは、納豆菌だけでなく乳酸菌にも注意が必要です。乳酸菌の一種である火落ち菌(ひおちきん)は、日本酒の味や香り、色を変化させる恐れがあります。 日本酒はアルコール度数が高いため、多くの細菌は生息できないといわれています。しかし、火落ち菌はアルコール耐性が高いため、お酒のなかで繁殖してしまう可能性があるのです。 乳酸菌は、チーズやヨーグルト、漬物などの発酵食品に含まれています。蔵によっては納豆だけでなく、これらの食品も控えることがあるようです。 3.時代により納豆との付き合い方が変わってきた理由 かつては酒蔵で厳禁とされていた納豆も、近年は必ずしもNGとは限らないようです。時代により納豆との付き合い方が変わってきた理由には、以下の2点が挙げられます。 納豆菌の変化 酒蔵の設備と酒造りの変化 蔵によっては、食べた後にきちんと歯磨きや手洗いをしたり、蔵の外で食べたりすればOKというケースもみられます。 3-1.納豆菌の変化 ひとつめの理由は、納豆菌の変化です。本来、納豆は繁殖力の高い野生の納豆菌で作られていました。 近年、流通用の納豆に使用されるのは、繁殖力の弱い純粋培養された納豆菌です。そのため、納豆菌による汚染の心配は少ないといわれています。 3-2.酒蔵の設備と酒造りの変化 ふたつめの理由は、酒蔵の設備や酒造りの変化です。かつての酒蔵では、日本酒を仕込む桶や道具に木材が多く使われていました。 現在は、ステンレスやホーローなどが主流です。殺菌消毒材も進化し、納豆菌による汚染リスクも少なくなったと考えられます。 特に、かつては米麹を造る部屋で藁(わら)が使用されていたため、自然の納豆菌が藁から麹へ付着する恐れがありました。現在は、より衛生的な環境設備を使用することで、納豆菌の付着リスクが抑えられています。 また、近年は米の外側をより多く削り、日本酒造りに使用することが多くなりました。米の外側には、さまざまな栄養分が含まれています。菌の繁殖に必要な栄養分が削られているぶん、納豆菌はさらに繁殖しにくくなるというわけです。 まとめ 近年は、納豆菌の変化や酒造設備の進化により、納豆菌が酒造りにおよぼすリスクは少なくなっています。とはいえ、納豆菌のリスクがまったくのゼロになるわけではありません。 酒蔵では、衛生管理に努めるとともに、願掛けの意味合いも込め納豆を控えるケースが多いようです。蔵見学でも「見学の朝は、納豆やヨーグルトなどは控えてください」とお願いされることがあります。 日本酒は、目に見えない微生物の働きで生まれるお酒。そのことを意識しながら、日本酒の味わいを楽しんでいきたいですね。

「鳳凰美田 夢ささら 純米大吟醸 無濾過本生」の味わいをレビュー!おすすめおつまみも

みずみずしくフルーティーな香りの「鳳凰美田(ほうおうびでん)」。飲みやすさと確かな美味しさは、日本酒ファンはもちろん日本酒ビギナーにもおすすめです。 今回は、2022年3月に瓶詰めされたばかりの「鳳凰美田 夢ささら 純米大吟醸 無濾過本生」の味わいを唎酒師がレビュー! ただ香るだけではない、クリアで上質な味わいにはただただ驚くばかり。早速、詳細についてお伝えします。 1.酒米「夢ささら」を使った鳳凰美田 「鳳凰美田(ほうおうびでん)」は、栃木県の小林酒造が造る日本酒です。大きな特徴は、もぎたての果実を思わせるフルーティーな香り。 米をより小さく精米し、吟醸造りで造る「吟醸酒」のみ手がけることから、小林酒造は「吟醸蔵」とも呼ばれています。 今回の純米大吟醸に使用されているのは、酒米『夢ささら』。栃木県農業試験場が13年の月日をかけて開発したという新品種の酒米です。 精米歩合(せいまいぶあい)は40%と、米の外側を半分以上削って仕込んだ、なんともぜいたくなお酒。しかも、酒造りには田んぼに流れる水と同一水系の仕込み水を使用しているそうです。 さらに、製法には手間ひまかかる「生酛仕込み(きもとじこみ)」を採用。「無濾過本生(むろかほんなま)」とあるように、ろ過や加熱殺菌処理をしていない、実にフレッシュなお酒です。 ラベルには『冷暗所に保管を厳守し、お早めにお召し上がりいただくことをお約束願います』の文字…。はい!では早速いただきます! 2.澄んだ水のように上質な味わい 鳳凰美田というと「香り高い」「開栓と同時にお酒が香る」というイメージが強かったのですが、こちらの香りは実に穏やか。グラスに鼻を近づけると、洋ナシのように爽やかな香りが感じられます。 初めての『夢ささら』に期待しつつ、ひとくち、コクリ。 口に入れたとたんに、甘い香りと旨味がじわっと。「おぉ!」と驚いている間に、お酒がするりと喉元を通り過ぎていきます。 これは、まるで澄んだ水のよう。いやな引っかかりが何もない…なんてきれいなお酒。 気付くと舌の奥に苦味がほんのりと。心地よい余韻が「もうひとくち」とグラスを持つ手を進めます。 3.和食にあわせたくなるクリアな美味しさ このクリアな味わいはきっと和食にあうはず…。ということで、早速春の食材にあわせていただいてみました。 用意したのは、薄味に炊いたタケノコとホタルイカ。タケノコの香りと旬の旨味に日本酒がそっと寄り添うようです。 ホタルイカの濃い味わいと、酢味噌の酸味とも相性ぴったり。新鮮なお刺身も食べたくなるなぁ。揚げたての天ぷらもよさそう。揚げ物の油分も、美味しい日本酒がさらっと流してくれそうです。 決して主張しすぎず、それでいて料理を引き立てるこの美味しさ…。食いしん坊にもぴったりの銘柄ではないでしょうか。 4.まとめ 今回テイスティングした「鳳凰美田」は、限定販売のお酒なのだそう。鳳凰美田ファンならずとも、ぜひ味わっておきたい日本酒という印象でした。 酒蔵の『お早めに』という心配もいらないほど、するするとあっという間に飲み切ってしまいそうなほど…。半分ほど残し、残りは冷蔵庫で保管するとします。 鳳凰美田のクオリティの高さを改めて実感した「鳳凰美田 夢ささら 純米大吟醸 無濾過本生」。気になる方はぜひ、その味わいを楽しんでみてくださいね。 小林酒造株式会社「鳳凰美田 夢ささら 純米大吟醸 無濾過本生」 【特定名称】純米大吟醸酒 【原材料】米、米麹 【精米歩合】40% 【使用米】夢ささら 【アルコール度】16% 購入はこちらから

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