日本酒の種類のポイントは2つ!原料と精米歩合の違いを押さえればカンタン

日本酒には「純米」や「吟醸」のように、共通する様々な名称があります。この名称は種類も多く、ややこしい、というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、実は日本酒の種類はシンプルでわかりやすいのです!今回はそんな日本酒の種類についてわかりやすく解説していきたいと思います。

1.日本酒は種類が多くてわかりにくい?

吟醸酒に醸造酒、純米酒と豊富な種類が魅力のひとつでもある日本酒。しかし、種類が多すぎて違いが分からず、飲食店でも注文しづらいという方も多いのではないでしょうか。

でも、実は日本酒の名称は仕組みを知るととってもカンタンなんです!なんと原料と精米歩合の違いだけがわかれば、名称もスッキリと理解できてしまいますこの見分け方については2章で解説しますね。

精米歩合や製造法など種類によって異なる酒蔵のこだわりを知ることで、日本酒の世界をさらに広げることができますよ。

日本酒の特定名称の種類一覧

原料 精米歩合 造り
普通酒
純米酒 米、米こうじ
特別純米酒 60%以下、または特別な製造方法
純米大吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 50%以下 吟醸造り
純米吟醸酒 60%以下
吟醸酒 60%以下
大吟醸酒 50%以下
本醸造酒 70%以下
特別本醸造酒 60%以下、または特別な製造方法

 

ここがPOINT!

  • 日本酒の見分け方はカンタン!原料と精米歩合の違いを覚えれば名称もスッキリ理解できる!

日本酒 大量の樽

2.日本酒は原料と精米歩合の違いで名称が変わる!

日本酒の種類は、原料が米・米麹・水だけで作るものは純米酒、そこに醸造アルコールが加わると本醸造酒。精米歩合が60%以下だと吟醸、50%以下だと大吟醸というような名前を冠することができます。

原料による名称の違い
米、米麹、水 米、米麹、水、醸造アルコール
純米酒 本醸造酒
精米歩合による名称の違い
60%以下 50%以下
吟醸酒 大吟醸酒

 

例として挙げると、米、米麹、水だけで造られた(純米)、精米歩合50%以下(大吟醸)の日本酒だと「純米大吟醸」。
また、米、米麹、水、醸造アルコールで造られた(本醸造)、精米歩合60%以下(吟醸)の日本酒を吟醸造りで造ることで「吟醸酒」となります。

ただ、蔵元さんによっては、原料や造りに囚われてほしくないとの思いから、純米大吟醸のスペックでありながら普通酒として販売されているという粋な日本酒もあります。

それぞれの製造法や味の特徴について、さらに詳しくご紹介していきます。

2-1. 原料による違い(純米酒と本醸造酒)

2-1-1.純米酒

純米酒は、米と米麹、そして水のみで醸造された日本酒米は3等以上に格付けされた玄米か、または同等に相当するものを使用します。

原料がシンプルなだけに、米のふくよかな旨味とコクを感じられるのが純米酒の魅力。原料である酒米の個性が大きく影響するため、「山田錦」や「雄町」といった酒造好適米を自社栽培する酒蔵も多く見られます。米の旨味を活かした純米酒はどんな料理にも合わせやすく、食中酒として楽しむのもオススメです。

2-1-2.本醸造酒

本醸造酒も、吟醸酒と同様に醸造アルコールを添加して製造する日本酒です。吟醸酒との違いは、精米歩合が70%以下であること。さらに、香りと色味が良いことも本醸造酒の条件とされています。

本醸造酒最大の特徴は、スッキリとした辛口淡麗の味わいです。醸造アルコールが辛口であるため、米本来の旨味を残しながらも甘すぎない仕上がりとなっています。飲み飽きないその味わいは、食中酒や日常酒に最適。5度前後に冷やして飲むことで、さらにキレのある味わいを堪能することができます。

2-2. 精米歩合による違い(吟醸と大吟醸)

吟醸酒は、その名のとおり吟味して醸されたお酒です。精米歩合と呼ばれる米の磨き具合は60%以下に定められています。さらに磨きが進み精米歩合50%以下になると大吟醸という名称をつけることができます。

原料が米と米麹と水だけであれば、純米吟醸や純米大吟醸となりますし、醸造アルコールを添加した醸造酒であれば、吟醸酒や大吟醸酒となります。

吟醸酒を作るためには、低温で長時間発酵する「吟醸造り」と呼ばれる製法が特徴。調整を重ねながら、10度前後の低温で1カ月近く熟成させた吟醸酒には吟醸香というフルーティな香りが付きやすいので、香りの高い日本酒が好きな方は吟醸酒を選ぶことをオススメします。

ここがPOINT!

  • 原料による名称の違い/米と水と米麹:純米酒、米と水と米麹と醸造アルコール:本醸造酒
  • 蔵元のこだわりで、純米大吟醸のスペックでも普通酒として販売されている日本酒もある

日本酒の種類

 

3.精米歩合について

日本酒の種類を語る上ではずすことのできない精米歩合(せいまいぶあい)。精米歩合は、日本酒の原料である米の表面を、どれだけ磨いたか示す指数となります。

収穫した玄米を削り白米にすることを「精米」といいますが、食用の白米にする際の精米歩合は約90%。余計な雑味をはぶいた日本酒用の米にするためには、さらにその表面を削る必要があるのです。

精米歩合が低い日本酒は、米本来のふくよかな味わいを残しています。一方、米を磨き上げることでより際立つのが華やかでフルーティーな香り。精米歩合の高い吟醸酒は、上品な香りとなめらかな飲み口を合わせ持ち、日本酒の中でも高級酒に分類されています。

手間がかかる精米歩合の高い日本酒ほど高価になりがちですが、味わいはあくまでその人の好み次第。いろいろな精米歩合の日本酒を試す中で、自分のお気に入りの1本を見つけるのもまたオススメです。

純米大吟醸の中には、三割五分といって35%まで米を磨いて仕込むものもあり、豊かな風味と華やかな香りが日本酒ファンから高く評価されています。

ここがPOINT!

  • 精米歩合:磨きが進むと雑味が少なくなりきれいな味わいになる

4.種類別のおすすめ日本酒を紹介

種類の違いがわかったところで、実際に純米酒や吟醸酒を選ぶときに迷ったらこれ!とオススメしたい銘柄をいくつか紹介します。

それぞれの特徴も同時に紹介していきますので、参考にしてみてください。

4-1.おすすめの純米酒・「新政 生成(エクリュ)」

醸造アルコールを加えない、米本来の旨味を存分に感じることのできる純米酒が「新政 生成(エクリュ)」。

フランス語で「未加工」「生成り」という意味を持つエクリュの名の通り、秋田の雪解け水を思わせる澄み切った味わいが特徴の純米酒です。

醸造元の新政酒造は、個性的なテーマのラインナップが人気の酒蔵。その中でもスタンダートモデルとなるエクリュは、ラベルの美しさもさることながら、さらりとした飲み口が女性からの人気も高い銘柄です。

(出典元:amazon.com)

4-2.おすすめの吟醸酒・「出羽桜 桜花吟醸酒」

米どころの山形県で造られる「出羽桜」は、吟醸酒ブームを切り拓いたといわれる日本酒です。英国王室御用達のイギリス最古のワイン商が初めて取り扱った日本酒として、海外でもその名は知られています。

山形県特産のラ・フランスを思わせるフルーティーな香りは、有名化粧品の香りのサンプルになったほど。

甘みと旨味だけでなく、吟醸酒ならではのすっきりした口当たりを兼ね備えた吟醸酒は「この1本をきっかけに日本酒に目覚めた」と言われることも多い銘酒です。

(出典元:amazon.com)

4-3.おすすめの本醸造酒・「久保田 百寿」

久保田」は新潟の淡麗辛口を代表する日本酒です。その中でも、久保田の基本形とされるのが特別本醸造の「久保田 百寿」。香りをおさえスッキリとした仕上がりのため、飲み飽きずに日常酒として楽しむことができます。

夏には冷やしてさらっとした口当たりを、冬には温めてまろやかな味わいを楽しむのもオススメ。特別本醸造ならではの米の良さをしみじみと感じられる特別な1本です。

(出典元:amazon.com)

まとめ

種類が複雑で分かりづらいと思われがちな日本酒ですが、その違いにこそ味の魅力が詰まっていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

種類を分ける基本となるのが、醸造アルコールと精米歩合。

「香りがたってスッキリとした吟醸酒がすき」
「米の旨味が研ぎ澄まされたフルーティーな純米酒が好み」

といったように、自分好みの種類が分かったら、そこから更にお気に入りの酒米や酒蔵を見つけるのもオススメ。ぜひ、種類の違いを知ることをきかっけに、日本酒の奥深い世界をさらに楽しんでみて下さいね。

ここがPOINT!

  • 日本酒の見分け方はカンタン!原料と精米歩合の違いを覚えれば名称もスッキリ理解できる!
  • 原料による名称の違い/米と水と米麹:純米酒、米と水と米麹と醸造アルコール:本醸造酒
  • 蔵元のこだわりで、純米大吟醸のスペックでも普通酒として販売されている日本酒もある
  • 精米歩合:磨きが進むと雑味が少なくなりきれいな味わいになる