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「久保田 翠寿」「久保田 雪峰」をアウトドアで楽しもう!つまみ、おちょこもご紹介

自然を満喫するアウトドアシーズンが到来!今年の夏は、おいしい日本酒をおともにアウトドアを楽しんでみませんか? 今回ご紹介するのは、スノーピークと朝日酒造のコラボレーションで生まれた日本酒「久保田 雪峰」。また、春から夏にかけて販売される「久保田 翠寿」です。炭火で楽しむおつまみや専用おちょこ、夜の燗酒など、実際にアウトドアで久保田を楽しんだ様子をたっぷりとお伝えします! 1.自然のなかで楽しむ「久保田」の夏酒 「久保田(くぼた)」は、酒どころ新潟県を代表する地酒です。醸造元は、1830年(天保元年)創業の朝日酒造。キレのあるすっきりとした味わいの久保田は、昭和の淡麗辛口ブーム、地酒ブームを牽引してきました。 日本酒の一時代を築いた久保田は、2020年にリニューアル。今回ご紹介する「久保田 翠寿」、「久保田 雪峰」も、豊富なラインナップのなかで個性が光る銘柄です。 1-1.「久保田 翠寿」新緑を思わせるフレッシュな味わい 「久保田 翠寿」は、生酒(なまざけ)と呼ばれる加熱殺菌処理をしていないお酒です。期間限定商品として4~9月に販売されています。 加熱することなく低温貯蔵されていた翠寿は、フレッシュで軽やかな味わいが魅力。自然のなかでグラスに注げば、風に乗って華やかな香りが広がります。 「久保田 翠寿」公式オンラインショップ 1-2.「久保田 雪峰」スノーピークとコラボレーション 「久保田 雪峰」は“アウトドアで日本酒を楽しむ”をコンセプトにしたお酒です。7月と9月にはこちらの黒い雪峰。4月には白いボトルの雪峰が販売されています。どちらもアウトドアブランド・スノーピークと朝日酒造のコラボレーションで誕生しました。 山廃(やまはい)と呼ばれる昔ながらの製法で造られた黒い雪峰は、ワイルドかつ繊細な味わいが魅力です。旨味と酸味がほどよく調和し、野性味とともに奥深さが感じられます。 久保田の文字が光る漆黒のボトルは、焚火のシーンをイメージしてデザインされたもの。辺りが暗くなると、炎にあわせて久保田の文字が紅くゆらめきます。機能性、デザイン性に優れたスノーピークのチタン製おちょことセットで楽しむのもおすすめです。 「久保田 雪峰」公式オンラインショップ 「お猪口 Titanium」スノーピーク公式オンラインショップ 2.炭火を囲んで「久保田」で乾杯! 今回のアウトドアの会場は山陰、鳥取県です。つまみには、地元の浜でとれたサザエのつぼ焼きにノドグロの干物、近くの畑で育ったトウモロコシを用意しました。茶色くこんがりと焼けているのは、あご(トビウオ)のすり身で作られた練り物です。 同じ日本海に面する鳥取と新潟。それぞれの食材とお酒のペアリングは相性ばつぐん!早速、アウトドアならではの翠寿と雪峰の楽しみ方をご紹介します。 2-1.翠寿ロックは焼きトウモロコシをつまみに キリリと冷やしておいしい生酒の翠寿。アウトドアでは、ロックスタイルで楽しむのがおすすめです。みずみずしい香りはそのままに、よりスムーズな飲み口を楽しめます。 おともはこんがりと焼けたトウモロコシ。脂がじゅわじゅわ浮かぶノドグロもご一緒に。炭の熱さを感じつつ、クイッといただく日本酒ロックは夏ならではのおいしさです。スイスイと飲み進める合間には、水分補給も忘れずに! 2-2.雪峰はアウトドアで楽しむ燗酒に 野性的な味わいの雪峰は、サザエのつぼ焼きと相性ばつぐん。なかでも、サザエのワタと日本酒のマリアージュはたまりません。あごの旨味たっぷり、香ばしく焼きあがった練り物とあわせるのもおすすめです。 注目したいのは、雪峰は鍋にボトルごと入れて温められること!1本500mlと、あえて小さめに設計された雪峰だからこそできる楽しみ方です。 もともと雪峰のような山廃は、燗酒にして味わうことの多いお酒。冷やから始め、あとはボトルごと鍋のお湯につけておけば、暗くなる頃にはゆったりと燗酒を楽しめます。キャップまで温まるので、軍手も用意しておくのがおすすめです。 雪峰を燗で楽しむ頃には、あらかじめ準備しておいた燻製がいい色合いに。折り畳み式のスモーカーなら持ち運びもらくちんです。 桜のウッドで燻されたチーズをかじりつつ、温かい雪峰をひと口。複雑でありながら、なんとも心地よい味と香りのバランスにため息がこぼれます。 聞こえ始めた夜の虫の音や、頭上の星空もまたごちそう。風を感じながら味わう久保田に、心地よく酔いしれた夜でした。 まとめ 冷やしたり温めたりと、飲用スタイルが幅広い日本酒は、アウトドアでも魅力を発揮してくれます。暑い夏にはロックスタイル、炭火を囲んで味わうときは燗酒がおすすめです。 久保田の翠寿、雪峰はそんなアウトドアシーンに寄り添ってくれるお酒。屋外で味わう日本酒のおいしさ、楽しさを教えてくれます。今年の夏はおいしい日本酒を片手に、ゆるりと自然に身をゆだねてみてはいかがでしょうか。

「久保田 スパークリング」「久保田 こうじあまざけ」で作る夏スイーツ!かんたんレシピもご紹介

幅広いラインナップが魅力の「久保田(くぼた)」の日本酒。淡麗辛口の代表酒でもある久保田は、多くの日本酒ファンに支持されています。 今回は、そんな久保田の「久保田 スパークリング」と「久保田 こうじあまざけ」を夏スイーツにアレンジ!酒造りのこだわりが活きた久保田だからこそできる、本格的な大人のデザートを紹介します。 アルコール度数0%の甘酒で作るスイーツは、子どものおやつにもおすすめです。久保田で作る夏のひんやりスイーツ、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.日本酒「久保田」のスパークリング&甘酒 今回、夏のスイーツに使用したのは、久保田の「久保田 スパークリング」と「久保田 こうじあまざけ」です。どちらも久保田初のスパークリング日本酒、甘酒として2021年に誕生しました。 開発元は、日本酒業界を長年牽引してきた新潟県の朝日酒造です。まずは、日本酒造りのこだわりから生まれた、スパークリング日本酒と甘酒についてご紹介します。 1-1.「久保田 スパークリング」シュワッとさわやかなおいしさ 「久保田 スパークリング」は、パーティーシーンになじむ、エレガントなボトルデザインが印象的。グラスに注ぐとシュワシュワとしたきめ細やかな泡が立ち上ります。 ほんのり甘酸っぱく、それでいてしっかりキレる味わいは久保田ならでは。アルコール度数はスパークリングワインと同程度の12%と、しっかりとした飲みごたえです。夏のランチタイムに楽しみたい、さわやかなおいしさにあふれています。 「久保田 スパークリング」公式オンラインショップ 1-2.「久保田 こうじあまざけ」甘さほどよくやさしい味わい 「久保田 こうじあまざけ」は、ほんのり甘くやさしい香りの甘酒です。アルコール度数は0%のため、子どもから大人まで楽しめます。さっぱりとした後口で、甘酒がニガテという方でも飲みやすい味わいです。 材料には、久保田の酒造りに用いる麹(こうじ)が使用されています。砂糖は一切添加せず、製造過程で生まれる自然な甘さが特徴です。蒸米で味にふくらみを持たせながら、食塩でキュッと後口を引き締めています。 「久保田 こうじあまざけ」公式オンラインショップ 2.「久保田」で作る日本酒スイーツかんたんレシピ 今回は、久保田こだわりのスパークリング日本酒、甘酒をスイーツにアレンジ!アイスにゼリー、プリンと夏のひんやりデザートを用意しました。どれもその日の気分でできる、かんたんなものばかり。ぜひ、ひと味ちがう久保田のおいしさを楽しんでみてください。 2-1.バニラアイスのスパークリング酒がけ 「久保田 スパークリング」は、アイスにかけて夏のお手軽デザートに。バニラの甘さと風味、スパークリング酒のキレが絶妙にマッチします。夏のフルーツ、ピーチを飾れば見た目も味わいもさらにアップ。マスカットのような香りのスパークリング酒とピーチのマリアージュを堪能してください。 レシピ 器は冷凍庫で冷やしておく。 器にバニラアイスをよそい好みのフルーツを添える。 キンキンに冷やしておいた「久保田 スパークリング」を注ぐ。 好みにあわせてスパークリングを足して楽しんで。 2-2.スパークリング日本酒の夏ゼリー 爽やかな味わいのスパークリング日本酒は、ゼリーにして楽しむのもおすすめです。夏のカットフルーツをプラスすれば、見た目も涼やかな一品に仕上がります。アルコール12%の「久保田 スパークリング酒」の香り、キレはゼリーにしてもそのまま!手軽においしい大人のゼリーを楽しめますよ。 レシピ 粉ゼラチン5gを50mlのお湯でふやかしておく。 1の粗熱がとれたら「久保田 スパークリング」200mlとあわせそっと混ぜる。 冷蔵庫で冷やして固めたら、クラッシュしてフルーツとともにグラスに盛り付ける。 2-3.甘酒豆乳プリン 「久保田 こうじあまざけ」は、豆乳をプラスしてヘルシーなプリンに。砂糖は加えていないため、甘酒の自然な甘さを楽しめます。さらりとした久保田の甘酒で作るプリンは、舌触りなめらか。きな粉のほか、黒みつのトッピングもおすすめです。 レシピ ゼラチン5gと水20mlをふやかしておく。 ...

AIが好みの日本酒の味わいを教えてくれる!?AI味覚判定「YUMMY SAKE」を体験してみた

未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARは渋谷パルコ地下1階にあるお店です。未来日本酒店のテーマは「知名度やスペックだけじゃない。コンセプトやストーリーで選んだ新しい”SAKEセレクトショップ”」。 セレクトショップなので日本酒を買うことができるのはもちろんのこと、1杯500円から日本酒を楽しめたり、テイスティングとAI味覚判定で、自分の好みの日本酒を提案してくれる「YUMMY SAKE」という味覚判定サービスもあるなど様々な日本酒の楽しみ方があるお店です。 今回は実際に「YUMMY SAKE」を体験させていただきました! 「AIが好みから判断してくれるってどんな感じなの?」と気になっている方も参考にしてみてください。 また、未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARの店長翠さんにもインタビューをさせていただきました! 初心者の方におすすめの飲み方や久保田の銘柄など、さまざまなお話が聞けたのでぜひこちらもチェックしてみてください。 https://sake-5.jp/interview-with-sui-manager-of-mirai-sake-shop-sake-bar/ 1.「YUMMY SAKE」とは? 「YUMMY SAKE」とはAIによる味覚判定で自分にぴったりの日本酒の味わいを教えてくれるサービスです! 10種類の日本酒をテイスティングし、10種類の日本酒それぞれに自分の直感で5段階の評価をし、好みの味覚タイプを「ヤミータイプ」として算出してくれます。 2.「YUMMY SAKE」をいざ実践! それではYUMMY SAKEを始めていきます。 まずはルール説明から。ルールは次の3つです。 一種類飲むごとにお水も飲んで、舌をリセットしてね。 テイスティングしたら5段階でスコアをつけよう。 なるべく周りと話さず、味に集中してね。 こちらを確認したら、テイスティングに移ります。 10種類の日本酒をテイスティング。それぞれがどういったお酒かという事前情報は0なので、自身の好みで点数をつけていきます。 個人的な好みでは4番と5番が非常に飲みやすく、美味しいと感じました。 画像ではお見せできていないのですが、7.8.9の3つはおそらく古酒のような味わいで、個人的には好みではないと思ったので、他と比べて星は少なめとなっています。 こちらをすべて入力し終えると判定結果がでます! 私の判定結果はというと...? 私の好みの味わいのタイプは「キュンキュンタイプ」という結果がでました! キュンキュンタイプとは! バナナのようなフルーティーな香りに対して、甘みよりもギャップのある酸味ややや辛み、キリッとした感じがあるお酒になります。イソアミルのような香りがするのが特徴。 ちなみに他の味覚タイプには「アワアワタイプ」や「スルスルタイプ」など計12種類のタイプがあります! 店内にもシーンごとにそれぞれのタイプのおすすめや説明があるのでぜひ見てみてください。 (出典元:YUMMY SAKE) そして、YUMMY SAKE体験では好みのタイプから1杯、お酒をいただくことができます! 今回は「久保田 紅寿」をいただきました! キュンキュンタイプのお酒ということで、華やかな香りがありつつも、ほのかな酸味と切れ味のよさがあり、とても私好みのおいしいお酒でした! 3.オノマトペ別にお酒の紹介やおすすめのおつまみも メニュー表を見てみると、それぞれ日本酒とおつまみもオノマトペ別に分けられています。 ぜひ、好みのオノマトペのタイプの日本酒とそれと相性のいいおつまみを合わせてみてください。 YUMMY SAKEまとめ 日常生活でスパークリング、古酒など計10種類を一度に飲み比べする機会はないので、とても貴重な経験になると思います! そして、今まで漠然としていた「自分ってこういう日本酒が好きだったのか」というのを言語化してくれるYUMMY SAKEは素晴らしいサービスだと感じました! ご友人と体験してみてもお互いの好みが知れて、盛り上がること間違いなしなので、ぜひご友人を連れて体験してみてはいかがでしょうか?

日本酒が好きで台湾から日本へ。未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARの店長 翠さんにインタビュー!

未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARは渋谷パルコ地下1階にあるお店です。未来日本酒店のテーマは「知名度やスペックだけじゃない。コンセプトやストーリーで選んだ新しい”SAKEセレクトショップ”」。 セレクトショップなので日本酒を買うことができるのはもちろんのこと、1杯500円から日本酒を楽しめたり、テイスティングとAI味覚判定で、自分好みの日本酒を提案してくれる「YUMMY SAKE」という味覚判定サービスもあるなど様々な日本酒の楽しみ方があるお店です。 「YUMMY SAKE」は実際に体験してみましたので、こちらの記事で紹介しております。 https://sake-5.jp/yummy-sake/ 今回は未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARの店長である翠(すい)さんにインタビューをさせていただきました! 翠さんは日本酒にとても詳しく、翠さんと日本酒のお話をすることを目的に訪ねるお客さんもいるほど。 今回は翠さんが日本酒を好きになったきっかけや、初心者の方におすすめの日本酒などを聞いてみました。日本酒に興味はあるけどあと一歩が踏み出せないという方はぜひ参考にしてみてください。 1.初めて日本酒を飲んだときの印象は決していいものではなかった 編集部 翠さん、本日はよろしくお願いいたします! いまでこそ日本酒に詳しい翠さんですが、初めて日本酒を飲んだときの印象ってどうでした? 翠さん よろしくお願いします! 初めて日本酒を飲んだときはもう12年前くらいだと思うのですが、やっぱり一般の人と同じようにアルコール感の強いお酒であまりおいしいとは思えませんでしたね。 お話をしているとわかるのですが、翠さんは本当に日本酒が大好きなのが伝わり、知識も豊富なのでこれは意外でした...! 翠さん 私自身が台湾出身ということもあり、台湾はお茶も甘いものが多くて、私も甘いものが大好きなんですね笑。 なので、初めて日本酒を飲んだときはアルコール感の強いお酒だなあというのが最初の印象でした。 2.日本酒を好きになった理由:日本酒はおもしろいお酒 編集部 元々日本酒に対してよくない印象から、現在のような日本酒好きになったきっかけはどのようなことがあったのでしょうか?   翠さん 初めはよくない印象だったんですけども、どんどん他の日本酒を飲んでみたら結構甘いお酒もあるし、純米大吟醸のようなフルーティーで華やかなお酒もあって、「日本酒って意外とおもしろいな」と。 ワインとかって目を瞑って飲んでもワインだってわかると思うんですよね。でも、日本酒で目を瞑って甘酸っぱいお酒とか飲むと「これもしかしたらワイン?」って当てられないときもあるので、そういう日本酒の味わいの違いが面白いと思って好きになりました。   編集部 利き酒をするとはっきりとわかるんですけど、日本酒ってほんとにそれぞれに個性が目立つお酒ですよね。 「YUMMY SAKE」で10種類飲み比べをさせていただいたのですが、どれも味わいや香りに個性があって、そこは本当に日本酒のおもしろいところだと思います。     翠さん あとは特に私達外国人にとって、日本酒を好きになるきっかけがそれぞれの産地によって使うお米とか、地域の郷土料理に合わせてお酒が造られていたりとか、それって私達外国人にとっても日本の歴史とか地理とかも勉強になるので、日本酒からだけでも日本の様々なことが知れるっていうのが日本酒を好きになった理由でもあります。   編集部 たしかに日本酒のバックには積み重ねてきた歴史がありますし、日本酒から日本の歴史を知ることができるのは面白いですね! 3.久保田ってどんな日本酒? 編集部 未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARでは久保田を多く扱っていますが、翠さんにとって久保田はどんなお酒ですか?   翠さん 久保田はすごくスタンダードなお酒で飲みやすい・手に入りやすい・あとはいい意味で味わいにブレがない。 これは日本酒の魅力の1つでもあると思うんですけども、小さい酒蔵さんですと同じ銘柄でも毎年味が違うということが結構多い。 でも、久保田は毎年味わいにブレがなく均一で、日本酒初心者の方からしたら、味わいにブレがないっていうのはすごく安心できる要素ではないかなと思います。   編集部 今年のこのお酒は昨年と変わったな〜というのは割と日本酒ではよくありますけど、日本酒の初心者の方にとっていつでも美味しい安定した味というのは嬉しいポイントですよね。 翠さん あと全部の商品について、ホームページで説明が書いてあるのですごい初心者にも親切ですよね。 お酒を飲むときってやっぱりおつまみとかが欲しくなると思うんですけど、ホームページには合わせる料理やレシピも書いてあって、とても勉強にもなるのでそれが初心者的には親切で久保田というお酒のいいところだと思っています。   (出典元:朝日酒造) 3-1.日本酒初心者におすすめの久保田の銘柄 編集部 初心者におすすめできる久保田ですが、その久保田の中でも特にどのお酒が初心者におすすめですか?   翠さん 久保田の中で初心者の方におすすめは「久保田 純米大吟醸」と「久保田 千寿 純米吟醸」ですね。久保田といえば淡麗辛口なので、その中の定番。千寿は一番飲みやすいと思います。 純米大吟醸は今風のいわゆる華やかな香りのあるお酒なので、それもすごく初心者の方にとっても受け入れやすいんですよ。だからこの2本は初心者の方にとってもおすすめで、うちのお店でもこの2種類はすごく人気。3つ選ぶとしたらスパークリングもおすすめです。     編集部 個人的には「久保田 千寿 純米吟醸」はやわらかな口当たりとスッキリとした飲み口で本当に飲みやすいと思います。何から飲んでいいかわからないと思っている方にはおすすめですね!   4. MIRAI SAKE COMPANYで働き始めてどれくらい? 編集部 翠さんは現在こちらのお店で店長を務めていますが、 MIRAI SAKE COMPANYに正社員として入ったのはいつ頃からですか? 翠さん MIRAI SAKE COMPANY自体はもう4年ほどで、渋谷PARCO店ではオープンのときからずっといますので、二年半になると思います。 MIRAI SAKE...

【唎酒師が解説】日本酒のアルコール度数は15度前後。日本酒のアルコール度数が高い理由とは?

日本酒は、アルコール度数の平均が15度前後のお酒です。ウイスキーや焼酎より低いものの、ビールやワインに比べ度数は高くなります。 今回は、日本酒のアルコール度数が高い理由について紹介します。度数が高い日本酒をおいしく楽しむポイントや、低アルコール日本酒の情報もぜひチェックしてみてくださいね。 1.日本酒のアルコール度数の平均は15度前後 日本酒のアルコール度数は、15度前後が一般的です。実際の度数は、ラベルで確認できます。 ただし、なかにはアルコール度数20度の日本酒や、10度に満たない日本酒もあります。一方で、アルコール度数40度といった日本酒は見かけません。これは、酒税法で日本酒のアルコール度数が決められているためです。 まずは、日本酒の定義を確認しつつ、日本酒とほかのお酒のアルコール度数を比較してみましょう。 1-1.酒税法の規定は22度未満 酒税法では、日本酒のアルコール度数は22度未満に定められています。原料の主な定義は、米と米麹、水などです。つまり、原料の条件をクリアしても、アルコール度数22度を超えるお酒は日本酒として販売できないことになります。 一般的に、市場に出回る日本酒のアルコール度数は15~16度です。原酒と呼ばれる加水調整をしていない日本酒の場合は、19度近くになることもあります。 また、近年は低アルコール日本酒も登場するなど、日本酒のアルコール度数は銘柄によって幅広いのが特徴です。 1-2.高い?低い?ほかのお酒とアルコール度数を比べてみよう 平均度数15~16度の日本酒は、ほかのお酒と比べて度数は高いのでしょうか?ビールやワインなどと平均的な度数を比較してみましょう。 ビール 5~7度 ワイン 12度 日本酒 15~16度 焼酎 20~25度 ウイスキー 40度   グイッと飲むようなビールと比較すると、日本酒のアルコール度数はずいぶん高いことがわかります。焼酎、ウイスキーなどは日本酒より度数が高いですが、ロックにしたりソーダ割りにしたりして飲むことが多いお酒です。 ちなみに、ビール・ワイン・日本酒は原料を酵母で発酵させる「醸造酒」、焼酎・ウイスキーは醸造酒を蒸溜する「蒸留酒」にあたります。 醸造酒のなかでも、日本酒のアルコールが特に高いのはなぜなのでしょうか?次の章で詳しく掘り下げていきますね。 2.日本酒のアルコール度数が高い理由「並行複発酵」 日本酒は「並行複発酵(へいこうふくはっこう)」と呼ばれる方法で造られます。並行複発酵とは、醸造酒造りに欠かせない「アルコール発酵」と「糖化」を同時におこなう方法です。 そもそもアルコールは、酵母が糖分を食べるアルコール発酵によって生成されます。ところが、日本酒の主原料である米には、糖分がほとんど含まれていません。糖分を生み出すため、日本酒造りでは麹菌の力で米のデンプン質を糖分へと糖化させます。 このアルコール発酵と糖化をひとつのタンクの中で同時におこなう並行複発酵は、世界でもめずらしい醸造方法です。同時に、高いアルコールを生み出す手法でもあります。使用する酵母にもよるものの、一連のアルコール発酵が完了した時点でのアルコール度数はおよそ20%前後です。 その後、仕込み水を加える「加水」と呼ばれる工程により、日本酒の香りや味わい、アルコール度数は調整されます。なかには加水をすることなく、発酵の具合を調整しながら低アルコールに仕上げる日本酒もあります。 https://sake-5.jp/sake-production-process/ 3.度数の高い日本酒には「和らぎ水」も一緒に 「日本酒を飲むといつも悪酔いしてしまう」そんなふうに感じたことはありませんか? 前述したように、日本酒はビールやワインと比べアルコール度数が高いお酒です。焼酎やウイスキーのように、何かで割って飲むことも少ないですよね。 アルコール度数の高い日本酒を飲むときは「和らぎ水(やわらぎみず)」を添えるのがおすすめです。度数の高いお酒は酔いやすいことをふまえたうえで、ぜひ日本酒をおいしく楽しんでください。 3-1.アルコール度数の高いお酒で悪酔いする理由 そもそも、お酒を飲むと「酔っぱらった」と感じるのは、血液に入ったアルコールが脳に到達し神経細胞に作用するためです。 胃や小腸から吸収されるアルコール量は、度数が高いお酒ほど多くなります。純アルコール20gをお酒の容量に換算すると、ビールは500mlであるのにに対し、日本酒は180mlです。つまり、ビールと同じようにグイグイと日本酒を飲むと、そのぶん多くアルコールを摂取してしまうということですね。 また、アルコールは通常であれば、肝臓で無害な酢酸へと分解されます。ただし、一度に多くのアルコールを摂取すると分解が追い付かず、体に有害な「アセトアルデヒド」として残ってしまうのです。体内に残ったアセトアルデヒドは、悪酔いや二日酔いといった症状を引き起こしてしまいます。 https://sake-5.jp/sake-is-not-prone-to-intoxication/ 3-2.「和らぎ水」で悪酔いや脱水症状を防ごう 「和らぎ水」とは、日本酒を飲む合間に口にする水のことです。洋酒にあわせるときは「チェイサー」とも呼ばれます。 和らぎ水には「悪酔いや二日酔い予防」、「脱水予防」といった2つの効果が期待できます。日本酒はアルコール度数が高めなお酒ですが、割って飲むよりもストレートな飲み方が一般的です。日本酒を飲むときは、ぜひ和らぎ水を添えるように意識してみてください。 二日酔いや深酔いを予防する アルコール度数の高いお酒を大量に飲むと、悪酔いしてしまいがちです。日本酒の合間に和らぎ水をはさむめば、体内のアルコール濃度を下げる効果が期待できます。 和らぎ水の効果は、日本酒と同じ分量を飲むことで得られるといわれています。飲食店などで日本酒を楽しむときは、和らぎ水もあわせてオーダーしてみてください。 飲酒による脱水症状を防ぐ アルコールには利尿作用があるため、お酒を飲むとトイレに行く回数が増えやすくなります。そのため、たくさん飲むほど脱水症状を招きやすくなってしまうのです。 日本酒を飲む合間に和らぎ水を飲めば、アルコールによる脱水症状を防ぐことができます。特に、汗をかきやすい夏場はお酒と水をセットで楽しむのがおすすめです。 4.低アルコールの日本酒も登場 近年は、アルコール度数の低い日本酒も続々と登場しています。「アルコール度数の高いお酒は苦手」「もっと気軽に日本酒を楽しみたい」という方におすすめです。なかには、白ワインのように楽しめるライトな味わいの銘柄もあります。 シュワシュワッとしたスパークリング日本酒も、低アルコール酒が多いのが特徴です。また、とろりと白く濁る「にごり酒」は、ヨーグルト酒のような感覚で楽しめます。 低アルコール日本酒は、ロックにしたり、ソーダやビールで割ってもおいしいお酒です。日本酒はむずかしいという枠にとらわれず、ぜひいろいろなバリエーションを楽しんでみてくださいね。 https://sake-5.jp/abyss-drinking-comparison/ 5.まとめ 日本酒の高いアルコール度数は、世界でもめずらしい並行複発酵によって生まれるものです。酒蔵では、生き物である酵母の働きを管理しながらお酒の発酵度合いを見極めていきます。 日本酒のアルコール度数が気になるときは、低アルコール酒からチャレンジしてみるのもおすすめです。日本酒選びに迷ったら、ぜひラベルのアルコール度数も参考にしてみてください。「こんな日本酒があったんだ!」とうれしい驚きに出会えるかもしれませんよ。

日本酒×チーズで乾杯!手軽で美味しいおすすめペアリング3選

日本酒に合わせるおつまみとして、チーズは日本酒と相性の良い食材です。口の中でそれぞれが溶け合い、さらなる旨味を生み出します。今回は、日本酒に合うチーズやペアリングのポイントを解説!日本酒ビギナーでもチャレンジしやすい、おすすめのペアリング3選も紹介します。 1.日本酒とチーズは相性バツグン! 日本酒とチーズには、どちらも「発酵食品」という共通点があります。日本酒は米を、チーズは牛乳を発酵させたものです。 発酵食品は旨味のもとであるアミノ酸を豊富に含んでいます。そのため、それぞれが1つになることで味の相乗効果が生まれるのです。 日本酒とチーズの組み合わせもそのひとつ。発酵食品同士を組み合わせることで、それぞれの栄養価もアップするといわれています。 2.日本酒に合わせるチーズ7タイプ チーズは製造方法により「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の大きく2つに分類されます。 ナチュラルチーズは、生乳を固めて発酵させたもの。プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱してさらに固めたものです。 加熱していないナチュラルチーズは、乳酸菌や酵母が生きているため時間とともに味わいが変化していきます。味のバリエーションも豊富で、日本酒とあわせるチーズにおすすめです。 代表的なナチュラルチーズは、以下の7タイプ。 フレッシュ 白カビ 青カビ ウォッシュ シェーブル セミハード ハード ここからはそれぞれの味の特徴を紹介していきます。 2-1.フレッシュタイプ 「フレッシュ」の名のとおり、熟成させていないチーズです。水分量が豊富で、軽い酸味も感じられます。クセが少なく、食べやすいチーズの代表格です。 カッテージチーズ クリームチーズ マスカルポーネ モッツァレラ リコッタチーズ 2-2.白カビタイプ 表面に白カビを繁殖させたチーズです。皮のように白カビが外側を覆っています。中身はトロリとやわらかいのが特徴です。 カマンベール クロミエ 2-3.青カビタイプ 内側に青カビを繁殖させたチーズです。カットすると大理石のような青カビの模様が浮かび上がります。塩味と香りが強く、好みがわかれやすいタイプです。 ゴルゴンゾーラ ロックフォール 2-4.ウォッシュタイプ 塩水やお酒で洗いながら熟成させたチーズです。ワインやビール、ブランデーなどさまざまなお酒が使用されます。香りが強い反面、舌触りはマイルド。製造してから4~8週間寝かせた時期が食べごろです。 エポワス ショーム 2-5.シェーブルタイプ ヤギの生乳を原料にしたチーズです。ヤギ乳特有の風味が感じられます。外側に白カビを繁殖させたものや炭を付けたもびなど種類もさまざま。個性的な形が多いことも特徴です。 ヴァランセ クロタン・ド・シャビニョル 2-6.セミハードタイプ 比較的水分量が少なく、硬いチーズです。クセが少なく保存性に優れています。熟成が穏やかに進むため、長期間食べごろを楽しめます。 ゴーダ カンタル 2-7.ハードタイプ さらに水分量の少ないチーズです。どっしりと重たく、味わいも濃いのが特徴です。旨味とコクが強く、料理に使われるものも多くみられます。 エダム ...

日本酒と梅干しは実は相性が抜群!梅干しを使ったオススメのおつまみも紹介

日本酒に合わせるおつまみの中でも、日本酒と梅干しは、とても相性の良い組み合わせ。日本酒に梅干しを入れる飲み方は、二日酔い予防効果も期待できます。近年は日本酒と梅干しで作る調味料「煎り酒」も人気です。 今回は「日本酒×梅干し」の楽しみ方や梅干しを使ったおつまみについて紹介します。 1.日本酒と梅干しは相性が抜群! 日本酒の味わいと梅干しの酸味、塩味は相性抜群。ほかのお酒にはない、味の相乗効果が生まれます。 ひとくちに「梅干し」といっても、味の個性はさまざま。「梅干しはすっぱくないと」「甘酸っぱい梅干しが好き」など、好みも人それぞれですよね。 個々の好みに寄り添う梅干しのように、種類が豊富なことが日本酒の良いところです。梅干しと相性の良い日本酒を選べば、「日本酒×梅干し」の組み合わせがさらに楽しくなりますよ。 1-1.梅干しの酸味と塩分が日本酒をより引き立てる 塩辛や漬物のようなしょっぱいおつまみは日本酒と好相性。ついついお酒がすすみますよね。梅干しの塩分も同様に、日本酒の味わいを引き立ててくれます。 梅干し最大の特徴といえば「酸味」ですが、本来、強い酸味のある食材はお酒の個性を消してしまうといわれています。酸味が特徴的なお酒と合わせると、個性がぶつかってしまうことも少なくありません。 しかし、日本酒は比較的酸味や苦みが少なく、梅干しのすっぱさと上手に調和してくれます。酢の物や、酢でしめた魚とも相性の良いお酒です。 1-2.「日本酒×梅干し」は二日酔い予防に効果的 梅干しには、健康効果のある成分がたくさん含まれています。「ピクリン酸」や「ピルビン酸」は、二日酔い予防に効果的です。肝機能を向上させ、体内のアルコールの排出を促してくれます。 酸味のもとである「クエン酸」も、胃腸や肝臓の細胞を修復し、二日酔いを防いでくれる成分です。さらには疲労回復効果も期待できます。 また、日本酒に豊富に含まれる「アミノ酸」にも肝臓を修復する働きがあります。日本酒のアルコールに含まれる「アデノシン」は血行を促進させるため、疲労回復に効果的です。 つまり、日本酒と梅干しはとても体にやさしい組み合わせ。お酒に弱く二日酔いが心配なときは、日本酒に梅干しを合わせてみるのもおすすめですよ。 1-3.どういう梅干しがよりおすすめ? 日本酒に辛口や甘口があるように、梅干しもさまざまな種類があります。白干し梅、赤じそ梅、ハチミツ梅など、それぞれと相性の良い日本酒を選んで楽しむのもおすすめです。 白干梅 塩だけで漬け込んだ梅干しの王道「白干梅」はどんな日本酒とも相性抜群!ちびりちびりと梅干しをつまみながら日本酒を飲みたいときにぴったりです。「これぞ梅干し」という塩辛さと酸っぱさに、一杯また一杯とお酒がすすみますよ。 赤じそ梅 塩と赤じそで漬けた梅干しは、キレ味のある辛口日本酒と好相性。さわやかなしその香りがより一層引き立ちます。キリッと冷やした夏酒と合わせるのもおすすめです。 ハチミツ梅 甘酸っぱいハチミツ梅は、ふくよかな味わいの日本酒と良く合います。米と米麹だけでできた純米酒と合わせるのもおすすめです。生酛(きもと)、山廃酛(やまはいもと)などと書かれた、しっかりした味わいの日本酒と合わせても美味しいですよ。 2.梅干しと日本酒の楽しみ方 梅干しはおつまみとしてだけでなく、日本酒の中に入れて楽しむのもおすすめです。また、最近注目されているのが万能調味料「煎り酒」。ここからは、煎り酒の特徴やレシピもあわせて紹介します。 2-1.熱燗に梅干しを入れる おちょこの中に梅干しをぽとん。その上から温めた日本酒をとっとっと…と注げば、寒い冬にぴったりの「梅干し燗」のできあがりです。温かい日本酒に、梅干しの酸味と塩味がじんわりと溶け出します。 湯気からもふんわりと梅の香りがただよい、味わいはまるで梅風味の出汁のよう。お酒は体を冷やしやすい飲み物ですが、米と米麹だけで造られる日本酒は体を冷やしにくいといわれています。 特に、米と米麹のみを原料とする純米酒を梅干し燗にすれば、体の芯から温まる一杯に。前述したような二日酔い予防効果も期待できる楽しみ方です。 2-2.江戸時代の調味料「煎り酒」にする 「煎り酒(いりざけ)」は、醤油よりも古い歴史を持つ調味料です。考案されたのは室町時代のこと。日本酒、梅干し、かつお節のシンプルな材料で作れる手軽さから、江戸中期まで長く親しまれてきました。 長期保存できる醤油の誕生とともに姿を消した煎り酒は、近年また人気が広まっています。 その理由は、醤油と同じように使える万能調味料でありながら、塩分が少ないこと。かつお節の風味が効いた煎り酒は、梅干しとわずかな塩分でしっかりとした旨味が感じられます。 お刺身、おひたし、お豆腐と使い方は実にさまざま。オリーブオイルと混ぜればドレッシング代わりにもなります。自宅で手軽に作れるため、食事の塩分が気になる方にもおすすめです。 煎り酒の作り方 【材料】 日本酒 200ml 梅干し 大さじ1(塩味の強いもの) かつお節 5g 塩 少々 【作り方】 材料をすべて鍋に入れ、中火にかけます。 沸騰したら弱火にし、半分になるまで煮詰めます。 冷めてからキッチンペーパーでこして、完成!お好みで昆布を入れても美味しく仕上がります。 3.日本酒にぴったり!梅干しをつかったおつまみ5選 ここからは、梅干しを使ったおつまみ5選を紹介します。かんたんできちんと味が決まるのが、梅干しおつまみのうれしいポイント。お家で手軽に「日本酒×梅干し」のペアリングを楽しみましょう! 3-1.梅キュウ 梅干しの種をとり軽くたたいたら、かつお節となじませます。スティック状に切ったキュウリに梅干しを付けながら、ポリポリといただきましょう。 夏にぴったりのおつまみ梅キュウは、ぜひ夏酒と一緒に。キリッと冷やした辛口日本酒とも相性抜群です。 3-2.ささみと梅肉の和え物 高タンパクで低カロリー。ささみと梅肉の和え物は、ダイエット中にもぴったりのおつまみです。 ささみはラップに包んで電子レンジで火を通します。器の中でほぐしながら梅肉と和えれば、まな板いらず。日本酒を飲みながら「もう一品ほしい」というときにもおすすめです。好みに合わせてゴマやしそを入れても美味しいですよ。 3-3.梅水晶 梅水晶は、居酒屋でよく見かけるメニュー。サメの軟骨を千切りにし、たたいた梅干しや調味料で和えたものです。 自宅で作るときは、ゆでたヤゲン軟骨で代用できます。千切りキュウリ、梅肉と合わせ、顆粒だしと砂糖、塩を各少量入れて混ぜればできあがり。コリコリとした食感と酸味に、ついついお酒がすすみます。 3-4.大根の梅じそサンド まずは大根を厚さ1cmの半月状にカット。カーブしているほうから、厚さ半分になるように切込みを入れます。 切込みに、しその葉と梅肉を挟めば大根の梅じそサンドのできあがり。パリパリッとした大根の食感と梅の酸味、しそのさわやかな香りがたまりません。フルーティーな香りの日本酒とも相性の良いおつまみです。 3-5.クリームチーズの梅肉和え カットしたクリームチーズに梅肉を和えるだけ。かつお節をはらりとかければ、ふくよかな味わいの日本酒と相性抜群のおつまみのできあがりです。コクのある純米酒や、秋のひやおろしにも良く合います。 甘酸っぱいハチミツ梅干しで作れば、また違った味わいに。スパークリング日本酒にもぴったりの洋風おつまみに仕上がりますよ。 まとめ 梅干しと日本酒は、日本で古くから親しまれてきた組み合わせ。美味しいだけでなく、二日酔い予防効果も期待できます。お酒に直接入れたり、調味料にしたりと楽しみ方はさまざま。今夜は梅干しをおつまみに、日本酒を楽しんでみませんか?

入手困難な日本酒が生まれる理由とは?レアな日本酒10選を紹介!

種類豊富な日本酒のなかには「入手困難」「レア」「幻」などと呼ばれる銘柄が存在します。「美味しいけどなかなか手に入らない」といわれると、ますますその存在が気になるものですよね。 そこで今回は、入手の難しいレアな日本酒10選をご紹介します!レアなお酒との出会いを逃さないためにも、ぜひチェックしてみてくださいね。 レアな日本酒の中には人気な日本酒も多いです。日本酒のおすすめ人気ランキングはこちらで紹介しているので、ぜひ見てみてください。 1.入手困難な日本酒が生まれる3つの理由 入手困難な日本酒が生まれる背景には、以下のような3つの理由があると考えられます。 製造数、販売数が限られている 販売先は特約店のみ 地元だけで流通している 「美味しい」と人気の日本酒にこれらの理由が当てはまると、さらに入手は難しくなります。まずは、それぞれの理由について詳しく解説していきますね。 1-1.製造数、販売数が限られている 製造元が小さな蔵だったり、工程をすべてを手仕事でおこなったりしている場合は、製造数や販売数が限られます。そのため、人気が高いお酒ほど必然的に入手困難になってしまうのです。なかには、メディアに取り上げられたことをきっかけに注文が殺到し、入手が難しくなるケースもあります。 1-2.販売先は特約店のみ 日本酒は、温度や光の影響で品質が変化しやすいお酒です。そのため、蔵によっては信頼できる特約店にのみ販売先を限定しています。この場合、街中の酒販店やネットショップなどで手軽に入手することは難しくなります。特約店であっても「販売は抽選のみ!」という入手のハードルが高い銘柄もあるほどです。 1-3.地元だけで流通している 入手困難な日本酒のなかには、地元でのみ流通している銘柄があります。この場合、首都圏などでは簡単に入手することはできません。販売数も少なく、地元以外ではプレミア価格で取引されることがあります。 2.入手困難!レアな日本酒10選 ここからは「入手困難」、「レア」といわれる日本酒10選をご紹介します。飲食店などでこれらを見つけたときは、味を試してみるチャンス!ぜひ、名前を覚えて日本酒の楽しみ方を広げてみてくださいね。 2-1.而今 「而今(じこん)」は、三重県の『木屋正(きやしょう)酒造』が造る日本酒です。江戸後期創業の小さな蔵では、昔ながらの製法で日本酒が造られています。 6代目が生み出したブランド「而今」は、香り華やかで旨口、それでいて後口はスッキリとした清らかな味わい人気の高さに対し製造数、販売先は限られ入手の難しいお酒のひとつです。 (出典元:木屋正酒造) 2-2.十四代 プレミア日本酒、幻のお酒といえば名前があがるのがこちら。『高木酒造』の「十四代(じゅうよんだい)」です。飲食店ではグラスが数千円で提供されることもあるほど。日本酒ファンなら一度は口にしてみたいお酒といえるかもしれません。 「十四代」の魅力は、フルーティーな香りとやさしい甘味、スルリと舌の上を通り過ぎるなめらかな酒質。なかでも「本丸 秘伝玉返し 特別本醸造」は、本来リーズルナブルな本醸造の造りでありながら、ハイクラスな香りと味わいを堪能できる逸品です。 (出典元:amazon) 2-3.田酒 「田酒(でんしゅ)」は青森県の『西田酒造店』で生まれるお酒です。田んぼの酒と書く「田酒」は、醸造用アルコールや醸造用糖類は一切使用せず、手作業で造られています。 なかでも「田酒 古城乃錦(こじょうのにしき)」は、青森県産の初代酒米 “古城錦(こじょうにしき)”を使った地元向けの商品。人気銘柄「田酒」のなかでも、生産数が限られたレアな限定酒です。 (出典元:酒の志筑屋) 2-4.花陽浴 「花陽浴(はなあび)」は、埼玉県の小さな蔵『南陽醸造(なんようじょうぞう)』で造られています。正規販売店は地元埼玉を中心に15店舗ほどと、入手先が限られている日本酒です。 キラキラとラベルが輝く「花陽浴」の特徴は、なんといっても華やかな香り。ハチミツのような甘さと適度な酸味、旨味のバランスが心地よく、一度飲めば忘れられない魅力にあふれています。 (出典元:矢島酒店) 2-5.飛露喜 「飛露喜(ひろき)」を造る『廣木酒造』は、一時は存続が危ぶまれていた酒蔵です。その危機を救ったのが、今では入手困難となったお酒「飛露喜」。製造数が限られているため、地元の会津地方でも品切れになることが少なくありません。 クリアな旨味としっかりとした余韻を兼ね備えた「飛露喜」は、食事とあわせて楽しむお酒におすすめ。飲食店などで見かけた際は、ぜひその味わいをお試しください。 (出典元:株式会社マツザキ) 2-6.記念限定酒 射美 「射美(いび)」は、日本一小さな酒蔵『杉原酒造』で造られる日本酒です。自社開発した酒米“揖斐の誉(いびのほまれ)”を原料にしたお酒は、酒質の高さが評価されたちまち人気となりました。製造量は極めて少なく、販売日に完売してしまうことも多いレアなお酒です。 なかでも「記念限定酒 射美」は、製造販売10周年を記念した限定商品。ファンの間では、今後20周年、30周年時の販売も心待ちにされています。 (出典元:杉原酒造株式会社 岐阜 射美) 2-7.黒龍 しずく 「黒龍(こくりゅう)」は、日本酒通からも人気の高い福井県の地酒です。その歴史は古く、香り高い大吟醸酒の先駆けとして知られています。 黒龍はラインナップが幅広く、なかには300mlから購入できる商品もあります。そんななか、人気を集めているのが「黒龍 しずく」です。吊るした酒袋からポタポタとこぼれる雫を集めた「しずく」が販売されるのは、年に数度だけ。生産本数にも限りがありレア度の高いお酒です。 (出典元:黒龍酒造) 2-8.御前酒 特等雄町2.2 生産数は年間わずか500本。岡山県で特別栽培された“雄町(おまち)”を100%使用したレア酒がこちら「御前酒(ごぜんしゅ) 特等雄町2.2」です。 「2.2」とは、米をふるいにかけるときの目の大きさのこと。通常2.1mmのところを2.2mmの目でふるいにかけ、残った大粒の雄町が酒造りに使用されています。外箱には、新国立競技場にも採用された真庭市の木材を使用。もちろん醸造元は岡山の酒蔵と、どこまでもオール岡山産にこだわりぬいた限定酒です。 (出典元:御前酒蔵元 辻本店) 2-9.花邑 純米吟醸 雄町 「花邑(はなむら)」は、「十四代」を造る高木酒造の技術指導のもと誕生したお酒です。その完成度は高く、「十四代」と同様に入手の難しいお酒として知られています。 酒米“雄町”を使った純米吟醸は、もぎたての桃のようにフレッシュでジューシーな香り、甘味が魅力的。特約店での販売時も、1人1本に本数が限られるほど人気の商品です。 (出典元:株式会社マツザキ) 2-10.作 特撰酒 智 人気銘柄「作(ざく)」の特撰酒「智(さとり)」は、G7伊勢志摩サミット2016の乾杯酒に採用されたお酒です。750mlあたり2万円台という価格帯はもちろん、シックな外箱に漆黒のボトル、木製のキャップと最高グレードにふさわしい風格が漂っています。 高級酒米“山田錦”を小さく磨き上げ、醪(もろみ)を吊るした袋からしたたる雫を集めた「智」は、希少なお酒。研ぎ澄まされた香りと味わいを存分に堪能できます。 (出典元:清水清三郎商店) まとめ 多くの人に愛されながら、製造数の少なさなどから「入手困難」「レア」と呼ばれるお酒たち。酒販店や飲食店で見つけたら、ぜひその味わいを確かめてみてください。「今までにない味と香り」「もっといろいろ飲んでみたい!」など、これまで以上に日本酒を飲むのが楽しくなるはずですよ。

【2023年最新版】山形県のオリジナル酒米「出羽燦々」。出羽燦々で醸されたおすすめの日本酒10選も紹介!

おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒のラベルを眺めていると「出羽燦々」「山田錦」「美山錦」といった漢字に出会うことはないでしょうか。これらはすべて、日本酒の原料となる酒米(酒造好適米)のこと。酒米の違いによって、味に個性が生まれるのも日本酒の魅力のひとつです。 数ある酒米のなか、今回は山形県が生んだ「出羽燦々(でわさんさん)」をピックアップ!出羽燦々で造られる日本酒の味わいや、おすすめ銘柄について詳しくご紹介します。酒米の知識を身に付ければ、日本酒がもっとおもしろく味わい深いものになりますよ。 1.山形県で初となるオリジナル酒米「出羽燦々」とは? 「出羽燦々(でわさんさん)」は、山形県がおよそ11年の月日をかけ開発した酒米です。「美山錦(みやまにしき)」と「華吹雪(はなふぶき)」を交配させ、1995年(平成7年)、山形県初のオリジナル酒米として誕生しました。現在は山形県内の多くの蔵が出羽燦々を使用し、個性豊かな日本酒を造り出しています。 1-1.地酒ブランド確立を目指して造られた酒米 豊かな自然に恵まれ、清らかな銘水が流れる山形県は日本酒造りに適した土地として知られています。 全国に先がけて香り高い「吟醸酒(ぎんじょうしゅ)」の開発に取り組み、1985年(昭和59年)には酒米の研究開発を開始。翌年には県内統一ブランドとなる「山形讃香(やまがたさんが)」という名の純米吟醸酒を誕生させました。 その後も「山形酵母」や「清々酵母」を発見するなど、地酒の品質向上をめざした取り組みは進められます。品評会での入賞数も着々と増加し、1995年(平成7年)にはついに山形県初のオリジナル酒米「出羽燦々」が品種登録されました。 出羽とは、かつての山形県の呼び名のこと。出羽燦々という名には「山形県が生んだ酒米にふさわしく、印象の強い名前に」という想いが込められています。 当初、山形県や農協、酒造組合連合会が出した名称候補は200点以上。また、選考時には東北芸術工科大学からもアドバイスを受けたそう。山形県の出羽燦々に込める熱い想いが伝わってくるようですね。 1-2.雑味が少なく、キレのある淡麗な味わいの酒質に 出羽燦々で造る日本酒は、雑味のないキレのある味わいが特徴です。また、米粒がやわらかく醪(もろみ)に溶けやすいため、香りが濃く、後味にやわらかな余韻が生まれます。 吟醸県とも呼ばれる山形県では、出羽燦々を使用した純米吟醸に「DEWA33」という認定基準を設けています。DEWA33の多くは、純米吟醸ならではの華やかな香りと、透明感のあるきれいな味わいが持ち味です。 「33」の数字は、山形県に33の1400m級の山があることや、オリジナル酒米「出羽燦々」の名に由来しています。DEWA33の厳しい認定基準は以下の5つです。 出羽燦々を100%使用 米と米麹のみを原料とする純米吟醸酒 米の外側を削る割合、精米歩合(せいまいぶあい)が55%以下 山形酵母を使用 山形オリジナル麹菌「オリーゼ山形」使用 これらの基準をクリアした山形県の地酒には、DEWA33の青い認定シールが貼られています。 参照:山形県酒造組合「DEWA33」 「出羽燦々を使ったこだわりの地酒が飲みたい!」というときには、DEWA33の名をチェックしてみるのもおすすめです。 2.出羽燦々で醸されたおすすめ日本酒10選 酒米のことを知ると、その酒米で生まれる日本酒の味が知りたくなるものですよね。ここからは、出羽燦々で醸されたおすすめ日本酒10選をご紹介します!ぜひ、ラベルやネーミングにも注目して、お気に入りの1本を見つけてみてくださいね。 2-1.山川光男 山川鶏男 2021 ふゆ 個性豊かな「山川光男(やまかわみつお)」は、山形県内の4つの酒蔵が結成したユニットです。それぞれの主力銘柄「男山(おとこやま)」、「東光(とうこう)」、「楯野川(たてのかわ)」、「山形正宗(やまがたまさむね)」の1文字を取って名付けられています。 2021年冬のテーマは、鶏肉。1年の締めくくりとなるお酒は、男山酒造が製造を手がけました。山形県では歯ごたえのある親鳥を食べる文化があるそう。ほどよい酸味が心地よく、コクのある鶏肉料理にもぴったりの味わいです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.月の井 吟醸 原酒 火入れ 「月の井(つきのい)」は茨城県の大洗町で生まれる地酒です。「火入れ原酒シリーズ」のひとつである吟醸酒は、山形県産の出羽燦々を100%使用して造られました。 酒造りを手がけたのは、広島県の竹鶴酒造で活躍していた石川達也杜氏。令和2年の造りより月の井酒造に移籍し、13年ぶりに新シリーズを生み出しました。 こだわりは、醪段階でしっかりと発酵させてから醸造アルコールを添加するという、ほかにはない製法。原酒ならではの芳醇な香りとコクが活きた、ロックスタイルでも美味しい日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.磐城壽 季造りしぼりたて 山形県長井市産の出羽燦々を使用。その年初となるしぼりたてのお酒を詰めた1本です。澱(おり)と呼ばれる小さな固形物をあえて残し、うっすら白く濁ったお酒に仕上げています。 口に含むと米のやさしい甘みがふんわりと広がり、後味はスッキリ。キレ味も良く、料理と合わせるお酒にもおすすめです。火入れと呼ばれる加熱処理をしていない生酒のため、ぜひ適度に冷やしてお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.来福 純米酒 山廃仕込み 山形県産の出羽燦々と米麹、水のみで醸した純米酒です。酵母には、マリーゴールドの花から生まれた「花酵母」を使用しています。 「山廃仕込み(やまはいじこみ)」とは、手間と時間のかかる伝統製法のこと。来福酒造では、年に1度だけ山廃仕込みの純米酒を販売しています。穏やかな香りが心地よく、燗酒にするとより一層魅力が花開く1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.出羽桜 純米吟醸酒...

日本酒のラベルに見る「あらばしり」「中取り」「責め」とは?

日本酒のラベルで「あらばしり」や「中取り」といった文字を見かけたことはないでしょうか?実はこれは、搾ったお酒を採ったタイミングをあらわすもの。わざわざ明記するのは、きちんと理由があるのです! 今回は「あらばしり」や「中取り」、「責め」の特徴について解説します。それぞれの違いを知れば、いつものお酒がより味わい深く美味しいものになりますよ。 1.搾ったお酒を採るタイミングをあらわす「あらばしり」や「中取り」「責め」 「あらばしり」や「中取り」、「責め」という言葉は、搾ったお酒を採るタイミングをあらわしています。 お酒を搾ったとき、最初に出てくる部分が「あらばしり」。次に出てくるのが「中取り」、最後が「責め」と呼ばれる部分です。 あえて名前が付いているのは、採るタイミングによって異なる個性が生まれるから。それぞれの特徴を理解するために、まずは「お酒を搾る」という工程について確認していきましょう! 1-1.そもそも「お酒を搾る」とは? 液体である日本酒は、白くどろどろとした醪(もろみ)を搾ることでできあがります。醪とは、米や米麹、酒母(しゅぼ)、水などをアルコール発酵させたもの。醪を袋に入れてぎゅーっと搾り、袋から染み出た液体を集めたものが日本酒です。 この工程は、「搾り」または「上槽(じょうそう)」と呼ばれ、主な搾り方として次の5つが挙げられます。 薮田式(やぶたしき)自動圧搾機を用いた搾り 槽搾り(ふなしぼり・ふねしぼり) 袋吊り 遠心分離 氷結取り® ここでは、それぞれの方法をかんたんに紹介していきますね。 1.薮田式(やぶたしき)自動圧搾機を用いた搾り 機械の名をとり「ヤブタ式」と呼ばれる代表的な方法です。自動圧搾機は、布状の袋が何枚にも連なるアコーディオンのような形をしています。そこへグーッと両側から圧力を加え、絞り出した液体が日本酒です。搾ったあとの袋には、板状になった酒粕が残ります。 2.槽搾り(ふねしぼり・ふなしぼり) 槽搾りでは、大きな長方形の槽(ふね)を使用します。槽のなかに醪を入れた酒袋をいくつも積み重ね、ゆっくりとお酒を絞り出す方法です。時間はかかるものの、無理な圧力がかからないぶん雑味のない日本酒ができあがります。主に、大吟醸のような繊細な香りを持つお酒に用いられる上槽方法です。 3.袋吊り 袋吊りは、醪を入れた酒袋を吊るし、ぽたぽたとこぼれる液体を集める方法です。ラベルには「雫取り」と書かれることもあります。重力に任せゆっくりとお酒を採るため時間がかかり、採取できる量も決して多くはありません。そのため、袋吊りで採ったお酒の多くは特別な商品として扱われます。 4.遠心分離 遠心分離は、国内でも数少ない上槽方法です。醪を遠心分離機にかけ、液体と固体に分離させていきます。布を使わないため布由来の雑味がなく、圧力をかけないぶん、口当たりなめらかで香り豊かなお酒に仕上がるのが特徴です。 5.氷結取り® 氷結取り® は、「風の森」ブランドで知られる奈良県の油長酒造が特許取得している上槽方法です。醪が発酵しているタンク内で液体と固体とに分離させ、上澄み部分を抽出します。機械や布にまったく触れないため醪に余計なストレスがかからず、雑味のないクリアな酒質が生まれます。 2.「あらばしり」「中取り」「責め」の味わいの違い 前述したように、お酒は採取するタイミングによって「あらばしり」、「中取り」、「責め」の3つの部位にわかれます。それぞれの特徴や味わいについて知れば、お酒選びがもっと楽しくなりますよ。 2-1.フレッシュ感あふれる「あらばしり」 あらばしりは、上槽工程で醪から自然と流れ出る部分です。滓(おり)と呼ばれる固形物が含まれているため、あらばしりは薄く濁っています。そのぶんフレッシュで、香りと味の個性が感じられるお酒です。アルコール度数は若干低く、ピチピチとした微発泡感も楽しめます。 2-2.味と香りのバランスに優れた「中取り」 あらばしりが終わると、透明な中取り部分が出始めます。「中汲み」とも呼ばれる中取りは、もっとも酒質が安定しているといわれる部分です。味と香りのバランスに優れ、品評会の出品酒として採用されることもあります。贈答用の日本酒選びに迷うときや、蔵こだわりの1本を飲みたいというときにおすすめです。 2-3.アルコール度数高め濃醇な味わい「責め」 責めは、上槽の最後にさらに圧力をかけて搾り出した部分です。あらばしりや中取りに比べ、アルコール度数は高くなります。雑味があり味わいは荒いといわれることから、市場に出回る機会は多くありません。しかし、責めならではの濃醇な味わいも飲み手によっては魅力のひとつとなるでしょう。 まとめ 米と米麹というシンプルな材料から、さまざまな味わいが生まれる日本酒。搾るお酒を採るタイミングによって、さらに味が変化するなんて驚きですよね。 ラベルに「あらばしり」や「中取り」とあるときは、そのことを知って味わってほしいという蔵の想いが込められているということ。ぜひ、それぞれの味の個性を感じながら、日本酒の世界を楽しんでみてください。

【交野市・山野酒造】笑顔花咲く大阪の地酒に出会う

山野酒造は、大阪府交野市(かたのし)に建つ酒蔵です。代表銘柄「片野桜(かたのさくら)」をはじめ、幅広いラインナップを持つ蔵でも知られています。『令和3酒造年度全国新酒鑑評会』では、10度目となる金賞を受賞。今回は、地元関西はもちろん、全国で愛されるお酒造りの裏側についてインタビューさせていただきました! ※『全国新酒鑑評会』とは? 1911年(明治44年)から続く、全国規模の新酒鑑評会。2022年(令和4年)に開催された鑑評会の出品点数は826点。うち、特に成績優秀と認められた金賞酒は205点。 1.大阪府交野市で伝統を受け継ぐ「山野酒造」 「ここからまっすぐ見てね、ちょうど正面が交野山。うちからは、奈良も大阪市内も同じような距離にあるんです」 遠くまで見渡せる、屋外の螺旋階段の上。そう教えてくれたのは、蔵を支える山野久幸社長です。蔵の代表酒「片野桜」の仕込み水には、生駒山からの伏流水が使われています。 京都や奈良との県境に位置する交野市は、平安時代、貴族が狩りなどを楽しみに訪れる土地だったそう。現在も豊かな自然が残るこの場所で、山野酒造は丁寧な酒造りを続けています。 今回は、山野社長と、令和元年に杜氏に就任した濱田杜氏にお話を伺いました。 1-1.順風満帆ではない中での南部杜氏との出会い 明治以前は、大阪南西部の泉州で酒造りをしていたという山野酒造。歴史の深い交野市で酒造りを始めたのは、明治に入ってからのことだそう。泉州から来たことから、今でも「泉屋(いずみや)さん」と呼ばれることもあるそうです。 「当時は新参者いうことで、なかなか相手にされなかった。飲んだら頭いたなるから、“頭痛い桜”やとか、いろんなこと言われてね」 現在の蔵の評判からは、想像もできない社長の言葉に驚きます。社長自身が仕事を始めた当時も、それほど長くは続かないと思っていたのだとか。 やがて、時代の流れとともに地元の酒蔵は減少。山野酒造は、酒造りの要ともいえる杜氏の確保に苦労したといいます。 「やることやってあかんのはがまんできるけど、手抜いてあかんかったのは悔いが残る」 そう考える社長が新たに出会ったのが、前杜氏である浅沼政司氏でした。浅沼氏は、関西では珍しい南部杜氏。浅沼氏と社長の考えが一致したのを機に、酒質は徐々に向上し、山野酒造の日本酒は評判を広めていきます。 現在の杜氏である濱田氏も、浅沼氏のもとで働きつつ南部杜氏資格を取得したのだそう。やがて、浅沼氏が病に倒れたことをきっかけに、杜氏の仕事は濱田氏へと引き継がれます。 『令和3酒造年度全国新酒鑑評会』の金賞は、濱田杜氏にとっては初となるもの。同時に、蔵にとってはちょうど10度目となる金賞受賞でもありました。 1-2.金賞は、安定した技術があるという証 山野酒造の公式サイトやSNSでは、金賞受賞について大きく取り上げられていません。そのことについて触れると「金賞は特別なことじゃなく、あくまでも安定した技術を持っているという証やからね」と社長は語ります。 「それでも、たくさんのお酒が並び多くの審査員が吟味するなか、絶対に賞を外さないというのはすごいこと。何年も続けて金賞受賞する蔵は、やっぱりすごいと思います。せやからうちもその域までいかんと、なっ(笑)」 社長の力強い言葉に「はい」と苦笑いする濱田杜氏。聞くと、時代と共に金賞受賞する大吟醸の捉え方は変化しているそう。 以前は淡麗な味わいが評価されていたものの、現在は、キレるだけではない、香りと旨味のある酒質が求められるのだとか。 味の設計図に沿った酒造りは、まさに杜氏の腕の見せどころ。社長の隣で小さくほほ笑む濱田杜氏にがぜん興味がわいてきました。 1-3.「麹っていいもんがあるから、そこを活かしたい」 前杜氏、浅沼氏のもとで22年あまり経験を重ねたという濱田杜氏。丸いメガネと、控えめながらもおちゃめな笑顔が印象的です。 「彼は極力、酵素剤を使用したくない言うんですわ。なんかポリシーがあるんよな」 「いやいや、ポリシーいうほどでもないですけど(笑)」 酵素剤とは、酒質の安定を図るために用いられる添加剤のこと。もちろん、規定にのっとった酵素剤の使用は誤りではなく、珍しいことでもありません。社長の横で苦笑いをしつつ、濱田杜氏は続けます。 「酵素剤のことは全否定しないけど、基本的に使うのはやめとこかな、と。せっかく麹っていいもんがあるから、そこを活かしていきたいなと思っています」 近年、山野酒造は「生酛造り(きもとづくり)」のお酒にチャレンジ。きっかけは多々あるものの、濱田杜氏の「生酛造りをしてみたかった」という願望も、大きな理由のひとつだといいます。 令和2年、3年と続けてリリースされた生酛は、それぞれわずか2カ月で完売。3年目となる今年は、火入れをした生酛のリリースが10月に予定されています。 2.甘いも辛いも、なんでも。難しいからおもしろい。 山野酒造のお酒の特徴といえば「片野桜」を中心に幅広いラインナップが揃うこと!前述した「生酛」はもちろん、市民大学“交野おりひめ大学”とともに造った「百天満天」、自社田の米で造る「富楼那(ふるな)」と、バリエーションは多岐に渡ります。 「うちは何が一番と聞かれたら、これもそれも、あれも売れてますよ、となる。それは短所といえるのかもしれない」 そう前置きしたうえで、山野社長は語ります。 「でも、うちの長所は、甘いのが好きな人にも、辛いのが好きな人にも、フレッシュなんがいい人にも熟成酒が飲みたい人にも…なんでもありますよ、と言えること」 「むずいですけど、いろんなんできて楽しいですよ」横から笑顔で濱田杜氏が続けます。「ただねぇ、どれも1点ものだから、これはずしたらどないすんねんってなるんですわ(笑)」 金賞を受賞する大吟醸のようなお酒は、ある意味再現性の高いお酒なのだそう。反対に、自然の力を借りて造る山廃のようなお酒は、全く同じ味わいに仕上げるのは難しいのだとか。 「同じ米、同じやり方でやっても、その都度全く同じにはできないんです。それが難しく、それが、おもしろい」 難しいけど楽しいと言う濱田杜氏のように、そう言い切る山野社長。笑いを交えたインタビューのなか、さりげなく力強いそのひと言は、とても印象的なものでした。 3.「ひとつに固定せず、いろんなもんをどんどん飲んで」 ときに、選び方が難しいともいわれる日本酒。日本酒をより楽しむポイントってなんでしょう?日本酒ビギナーに向け、山野社長と濱田杜氏からメッセージをいただきました。 「そのシーンそのシーンで合うものをチョイスできるように、いろんなもん飲んでもらうのが、好みに出会う近道かな」 そう社長が語る“いろんなもん”は、日本酒だけに限らないのだとか。ビールでもワインでも、お酒の種類や銘柄にこだわることなく、人が良いというものをどんどん飲んでほしいそう。日本酒を楽しむ温度帯も人それぞれ。正解はないという言葉に社長の懐の広さを感じます。 「飲み慣れない方は、低アルコールの日本酒から試すのもいいですよ」と話すのは濱田杜氏。 山野酒造では、低アルコール原酒の販売が秋に予定されているそうです。低いアルコール度数を狙って設計された原酒は搾ってすぐに瓶詰めされ、現在は低温保管庫でデビューの日を待っているのだとか。 「低アルコール原酒の構想は、何気なく聞いてます(笑)自分がタッチすると、違うやろとか口出してしまうから。やる気ある人が、やりたいようにやるのが一番やから」 気合い入れて造りましたと話す濱田杜氏に、そう言いながら笑う山野社長。 飲み手の好み、ニーズにあわせ、難しいことを楽しみながらこなす。山野酒造の酒造りは、確かな技術と信念、チームワークがあってこそできるものかもしれません。 お酒離れが懸念されたここ数年も、地元おりひめ大学とのコラボをはじめ、クラウドファンディングにSNSでの情報発信と、山野酒造の日本酒は人と人とをしっかりと繋いできました。 造り手、飲み手それぞれに笑顔を咲かせる山野酒造のお酒。ぜひ、手に取って自分好みの1本を見つけてみてはいかがでしょうか。 <山野酒造> 住所:大阪府交野市私部(キサベ)7-11-2 TEL:072-891-1046 FAX:072-891-1846 mail:info@katanosakura.com 営業時間:9時〜17時 定休日:土・日・祝日(12月は土曜日も営業) 公式HP(オンラインショップあり):https://www.katanosakura.com/ Instagram:https://www.instagram.com/katanosakura6765/

日本一小さな酒蔵が造る幻の酒「射美」の種類・ラインナップを紹介

「射美(いび)」は、日本一小さな蔵といわれる岐阜県の杉原酒造が造る日本酒です。香りは果実のように甘く華やか。ジューシーな旨味と甘みが評判を集める一方、入手困難なことから「幻の酒」ともいわれています。 今回は「射美」の魅力やラインナップをご紹介!「射美の美味しさが忘れられない!」という方も「射美はまだ未体験」という方も、ぜひ詳しい内容をチェックしてみてくださいね。 1.「射美(いび)」とは? 「射美(いび)」は、岐阜県の杉原酒造で2009年(平成21年)に誕生した日本酒です。原料米には、地元の契約農家と共同開発した「揖斐の誉(いびのほまれ)」が使用されています。「揖斐」は地名、「誉」は蔵元の妻の名前からとったものだそうです。 酒造りに使われるのは、蔵の近くを流れる揖斐川の伏流水。米を洗う水はマイクロろ過、仕込みに使う水は、さらに炭素ろ過されています。 小さな酒蔵で丁寧に作られる「射美」は希少性が高く「幻の酒」「レア酒」と呼ばれるほど。華やかな香りと甘味、旨味のバランスに魅了されるファンは多く、発売日に即完売となることも珍しくありません。 2.醸造元は「杉原酒造」 杉原酒造は、年間生産量が限られた日本一小さな酒蔵です。5代目となる杉原慶樹氏は、かつて青年海外協力隊として海外で活躍していました。 やがて、実家の酒蔵は廃業寸前に。杉原氏は日本の伝統産業を守りたいと、揖斐へ戻り蔵の再構築に乗り出します。手探りから始まった酒造りは、地元農家との酒米開発を経て「射美」を誕生させるまでに発展。徹底した温度管理とデータ収集のもと、蔵ではすべてのお酒が手仕事で造られています。 3.射美の種類・ラインナップ【定番酒】 3-1.吟撰 射美 「吟撰(ぎんせん)」は、シーズン初めに販売される商品です。「射美」らしい甘さと華やかな香り、スッキリとしたキレ味を楽しめます。販売時期は年の瀬に重なり、年末年始の祝いの席にぜひおすすめしたい1本です。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 3-2.純米吟醸酒 射美 蔵が誇る酒米「揖斐の誉」と米麹、水のみで造られた日本酒です。低温でじっくりと発酵させ、フルーティーな香りを引き出しています。味わいは芳醇甘口。後口を適度な酸味が引き締め、食中酒にもおすすめです。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 3-3.特別純米酒 射美 ボリューミーな旨味と酸味、香りのバランスに優れ、甘口タイプを好む方におすすめしたい日本酒です。使用しているのはもちろん「揖斐の誉」。酒米に対する蔵の愛情が強く感じられる定番酒です。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 3-4.WHITE 射美 日本酒造りには主に「黄麹」が使われますが「WHITE 射美」は「白麹」で造られています。白麹は、酸っぱさのもととなるクエン酸を生み出す麹。「射美」らしい華やかな香りとともに、チャーミングな甘酸っぱさを堪能できます。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 3-5.RED 射美(国外) 「RED 射美」は国外限定の商品です。醸造アルコールと呼ばれる純度の高いアルコールを、冷凍貯蔵してから添加しています。国外での販売先も限られた「射美」のなかでも特に希少性の高い銘柄です。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 3-6.BLUE 射美(国外) 「BLUE 射美」も国外向けの定番商品です。こちらは醸造アルコールを添加せず、米と米麹、水のみで造られています。「射美」らしい華やかな香りは、キリッと冷やしワイングラスに注いで楽しむのもおすすめです。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 4.射美の種類・ラインナップ【限定酒】 4-1.特別純米酒 射美 BLUE 冬季限定販売の特別純米酒です。はっきりとした販売時期や味の設計は、例年未定なのだとか。まさに一期一会の出会いを楽しめるファン待望の1本です。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 4-2.特別純米酒 射美 PINK ピンク色の文字が春の訪れを告げる春季限定商品です。味わいは例年少しずつ異なるものの、トロリとした甘さと旨味を堪能できます。春の山菜料理に合わせて楽しみたい銘柄です。 (出典元:杉原酒造株式会社 射美) 4-3.吟撰 射美 (高アルコール酒) アルコール度数は18%以上。ガツンとした飲みごたえとキレ味を堪能できる日本酒です。販売時期は不定期と「射美」のなかでも特にレアな商品。氷を入れてロックスタイルで味わうのもおすすめです。 (出典元:杉原酒造株式会社...

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