温かい鍋が恋しい季節がやってきました!実は日本酒は、鍋と相性抜群。旨味の相乗効果でお互いの美味しさがより引き立ちます。
今回は、日本酒を使った「美酒鍋」と「常夜鍋」のレシピをご紹介します。「日本酒をいつもと違うアレンジで楽しみたい」、「飲み切れない日本酒が余っている」というときは、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
目次
1.日本酒と鍋は相性抜群!
寒い冬の定番、鍋と日本酒は相性抜群!その理由には、それぞれが持つ旨味成分が関係しています。
鍋のベースとなる出汁は、旨味の宝庫。昆布や野菜にはグルタミン酸、きのこ類にはグアニル酸、魚や肉にはイノシン酸が多く含まれています。これらはすべて、旨味のもととなる成分。それぞれの相乗効果で、鍋はより美味しい料理に仕上がるというわけです。
また、日本酒は旨味成分アミノ酸を豊富に含むお酒です。鍋の成分と合わされば、旨味の相乗効果がより高まります。鍋をおともに日本酒を楽しむのはもちろん、鍋の材料として日本酒を使うのもおすすめです。
2.賀茂鶴酒造考案の「美酒鍋」
「美酒鍋」は、酒蔵発祥の鍋料理です。考案したのは、広島県の賀茂鶴酒造。蔵人に栄養をつけてあげたいとの思いから生まれた「美酒鍋」は、利き酒に影響の出ない、あっさりとした味わいが魅力です。
「美酒鍋」は水は使わず、日本酒のみで調理していきます。お酒の種類は、旨味のある純米酒や、冷でも燗でも美味しい本醸造酒などがおすすめです。野菜の量や種類は好みにあわせて調整してください。具材を多めに用意すれば、日本酒を足しつつ温かい鍋を楽しめます。
2-1.美酒鍋の材料(4人分)
- 豚ばら肉(薄切り)200g
- 鶏むね肉 200g
- 砂肝 200g
- にんにく 1かけ
- サラダ油 少量
※野菜は好みにあわせて調整してください
- 白菜 1/4株
- 白ねぎ 1本
- 玉ねぎ 1/2個
- ピーマン 2個
- にんじん 1/2本
- しいたけ 4個
- えのきだけ 1株
- こんにゃく (ちぎって下茹でする)1/2枚
- 厚揚げ 1枚
※水は使わず清酒のみで仕上げます
- 清酒 400~500ml
- 塩、こしょう 適量
- 溶き卵(お好みで)
2-2.美酒鍋の作り方
1.すべての材料を食べやすい大きさにカットする。にんじんはピーラーを使うと薄い短冊状になり、火が通りやすいのでおすすめです。
2.鍋にサラダ油とスライスしたにんにくを加え、弱火にかける。香りが出てきたら肉類を入れ、塩コショウで下味を付ける。
3.肉類に軽く火が通ったら、火の通りにくい材料から鍋に入れていく。
4.日本酒を材料が半分浸かるぐらいまで入れ、強火で2~3分沸騰させ、炒り煮しながらアルコール分を飛ばす。
5.野菜がしんなりしたら、塩コショウで味を調えてできあがり。好みで溶き卵、七味、ゆずこしょうなど絡めていただく。
3.冬に旬を迎えるほうれん草がたっぷりの「常夜鍋」
「常夜鍋」は、豚肉とほうれん草主体のシンプルな鍋です。毎晩食べても飽きないことから、その名が付けられたといわれています。
好みにあわせ、だし汁と日本酒の割合をアレンジするのもおすすめです。レシピは基本となるほうれん草、豚肉、油揚げの組み合わせですが、大根やネギ、豆腐などを加えれば味のバリエーションが広がります。
3-2.常夜鍋の材料 (4人分)
- 豚バラ肉(薄切り) 300g
- ほうれん草 1束
- 油揚げ 2枚
- 水 1200ml
- 日本酒 200ml
- 昆布だし(顆粒) 適量
- ポン酢、七味、大根おろし、刻みネギなど(お好みで)
3-3.常夜鍋の作り方
1.ほうれん草は火が通りやすいよう、根の部分に切込みを入れておく。
2.鍋に水と日本酒、昆布だしを入れ煮立たせる。
3.材料をしゃぶしゃぶしながら、ポン酢と好みの薬味と一緒にいただく。ほうれん草は湯につけすぎるとアクが出ることがあるため、その場合は湯やだし汁を足してください。
まとめ
いつもの鍋をより美味しくしてくれる日本酒。シメにうどんやご飯を加えれば、最後まで鍋の旨味をたっぷり味わえます。好みの具材と日本酒を用意して、ぜひ身も心も温まるひと時を過ごしてくださいね。