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【2023年最新版】高級な辛口の日本酒7選+プレミア価値のある貴重な辛口日本酒3選

純米酒や大吟醸など種類が豊富な日本酒は、スーパーで購入できるものから限定酒まで価格帯も幅広いお酒です。色々な日本酒を飲む中で「辛口で高級な日本酒にはどんなものがあるだろう…」と興味のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 今回は、高級日本酒の中でも味わいにキレのある辛口タイプのお酒をご紹介します。限定品や希少性の高い銘柄は、自分で楽しむのはもちろん贈り物にも最適。ぜひ、日本酒好きからも注目を集めるこだわりのお酒をチェックしてみてくださいね。 1. いつかは飲みたい!高級な辛口日本酒7選 高級と呼ばれる辛口日本酒は、日本酒好きであればいつかは飲んでみたいもの。ここからは、こだわりの材料と製法で生まれる高級な辛口の日本酒7選をご紹介します。 1-1. 天狗舞 雄町 純米大吟醸 生酒 石川県の地酒として長年愛されてきた「天狗舞」(てんぐまい)は、今や全国でも人気の高いお酒。伝統の山配仕込みで造り、丁寧にじっくりと熟成させた天狗舞はほんのりと山吹色に色づいています。 霊峰白山から湧き出る伏流水と上質な酒米で仕込む天狗舞は、香りよくキレのある味わいが特徴。中でも「雄町 純米大吟醸 生酒」は、上質な酒米・雄町が入手した時だけに造られる特別な銘柄です。火入れをしない生酒のため、酒米の奥深い旨味とフレッシュな味わいを感じることができますよ。 (出典元:横浜君嶋屋オンラインショップ) 1-2. 久保田 萬寿 純米大吟醸 日本有数の米どころであり酒どころでもある新潟県の地酒「久保田」。自然豊かな越後地域で生まれる久保田は、淡麗辛口の代表格ともいわれるお酒です。 久保田シリーズの最高峰である「萬壽(まんじゅ) 純米大吟醸」は、日本酒が初めてという方でも美味しさを実感できる銘柄。きよらかな香りと甘みの中に、久保田らしいキレの良さが活きています。料理の良さをより一層引き立て、祝いの席で傾ける盃にもふさわしい日本酒です。 (出典元:横浜君嶋屋オンラインショップ) 1-3. 初亀 亀 秘蔵大吟醸 酒蔵のある静岡県内でも入手することは難しく、出荷は年2回に限られている特別な大吟醸です。酒米には、特A地区と呼ばれる兵庫県東条町産の高品質な山田錦を使用。静岡酵母で丁寧に仕込まれたお酒は、上品な香りと米の旨味、味のキレのバランスに優れています。 酒蔵の吟醸酒の歴史は古く、昭和42年には名だたる品評会で1位を受賞。昭和52年には、日本一高額な酒として、当時の小売価格1万円にあたる「亀」を販売した実績があるほどです。高級吟醸酒の代名詞でもある「初亀」の秘蔵酒は、日本酒好きであれば一度は口にしたい1本といえるでしょう。 (出典元:横浜君嶋屋オンラインショップ) 1-4. 越乃寒梅 大吟醸 超特選 高級酒米である山田錦を30%まで精米し、室温1℃の環境で約2年間熟成させた旨味あふれる大吟醸です。淡麗辛口の新潟県の地酒「越乃寒梅」の中でも、その味わいはまさに超特撰。控えめな香りとともに、米の奥深い旨味を感じることができます。 蔵元である石本酒造が位置するのは、梅の名産地でもある新潟市亀田郷。初春の残雪の中、可憐に咲き誇る梅の姿は越乃寒梅の名の由来にもなっています。寒冷な気候で生まれる特別なお酒は、大吟醸には珍しくぬる燗にして楽しむのもおすすめです。 (出典元: IMADEYA ONLINE STORE) 1-5. 水芭蕉 雪ほたか AwaSake 「水芭蕉」(みずばしょう)は、群馬県川湯村の大自然を表現した日本酒です。2008年には、瓶内二次発酵製法によるスパークリング酒「MIZUBASHO PURE」(水芭蕉ピュア)を販売。シルキーな泡が細かに立ち上る泡酒は、「初めての食感」と世界のトップシェフから高い評価を得ました。 ブルーラベルが印象的な「雪ほたか...

【2023年最新版】日本屈指の酒処!福島のオススメ日本酒20選

おすすめの日本酒を探す際に、都道府県から探すのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒が有名な地域といえば、全国にいくつもあります。そのなかで、近年話題となっているのが福島です。日本酒好きの間でも、福島の日本酒はおいしいとの声が多くあります。 みなさんも「福島の日本酒を実際に飲んでみたい!」との思いから本記事にたどり着いたことでしょう。本記事では、レベルの高い福島の日本酒を厳選して紹介しています。福島の日本酒作りの背景も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。 1.福島には力のある酒蔵が多く、評価の高い日本酒の宝庫! 福島は全国のなかでも日本酒造りにおいて高い評価を得ています。高品質な日本酒を次々と生み出す背景には何があるのでしょうか。以下では、福島の日本酒を語るうえで、欠かせないポイントを解説していきます。 1-1.福島には酒蔵が63箇所もある! 福島が高品質な日本酒を造れる秘密は酒蔵が多いことです。その数は平成29年度の調査によれば、63箇所。これは都道府県別だと4番目に多い数です。酒蔵が多いだけに、競争率の高さも特徴。酒造りのプロたちがお互いを刺激しあって、品質の向上に努めているのです。 また、福島では平成4年から清酒アカデミーを開校。代々受け継がれている技術を若手に継承するために、県が一丸となって取り組んでいます。ただ酒蔵が多いだけではなく、技術育成の環境がそろっているのが特徴です。 1-2.全国新酒鑑評会での金賞受賞数が日本一! 福島の日本酒は「全国新酒鑑評会での金賞受賞数7年連続日本一(2019年時点)」という実績を誇っています。全国新酒鑑評会は明治から続く清酒の鑑評会。毎年、全国の酒蔵から多くの銘柄が出品されています。 しかし、レベルの高さを認められて入賞できるのは全体の半分程度。さらに金賞を受賞できるのは全体の3割程度になります。福島の日本酒は高品質な日本酒のなかでも、さらにレベルが高いと認められているのです。 おいしい日本酒を見つけるには、まずは福島の銘柄から探すのが安定といえるでしょう。 2.福島県の日本酒でオススメの銘柄10選 この記事を読んでいるあなたは、福島の日本酒を実際に飲んでみたいと考えているはず。以下では、福島の日本酒のなかから厳選した銘柄を紹介します。どれも福島の技術が詰まった絶品なので、ぜひ飲んでみてください。 2-1.寫楽 純米吟醸 福島の日本酒のなかでも、抜群の知名度を誇るのが宮泉銘醸の「寫楽 純米吟醸」です。封を開けたときの深みのある香りが特徴。一口飲めば、重厚なコクとキレを感じます。お酒好きもうなるほどの飲みごたえです。寫楽を飲んで日本酒にハマったという声も多くあります。 単純に福島の日本酒が欲しいときに選ぶと、確実といえる1本です。お酒好きの人にギフトとして贈っても喜んでもらいやすいでしょう。 (出典元:宮泉銘醸株式会社) 2-2.会津ほまれ 純米大吟醸 極 「会津ほまれ 純米大吟醸 極」はブランド米にこだわらず、安価で高品質を目指して作れた日本酒です。掛米には一般的な酒造用米を採用。蔵元の技術によって味を最高ランクに引き上げています。 全国新酒鑑評会でも11回の金賞を獲得。スッキリとキレのある味わいは全国の日本酒ファンをうならせる出来栄えです。福島の日本酒を代表する銘柄といえるでしょう。 (出典元:会津ほまれ公式HP) 2-3.飛露喜 ひろき 純米大吟醸 山田錦 100% 福島の隠れた名酒といわれるのが「飛露喜 ひろき 純米大吟醸 山田錦 100%」です。フルーティな酸味とみずみずしい口当たりが特徴。えぐみがまったくなく、一口飲むだけで品質の良さがわかります。人によっては白ワインに似たニュアンスを感じることでしょう。 ちなみに「飛露喜」というブランド名は「喜びの露が飛び散る」という意味です。その名のとおり、米の旨味の心地良い余韻が長く残ります。飲みごたえのある1本です。 (出典元:矢島酒店) 2-4.末廣 純米大吟醸 亀の尾 「末廣 純米大吟醸 亀の尾」は特徴的な原料を使った純米大吟醸です。銘柄名のとおり、使用している米は「亀の尾」。明治に開発された高級米の代表格です。酒造用のお米ではありませんが、職人たちの手により、他の銘柄に負けない風味を生み出しています。 一口飲めば、さわやかなキレが喉を刺激。食欲をかきたててくれる後味のため、食中酒に最適なお酒です。 (出典元:末廣オンラインショップ) 2-5.「ロ万」 純米吟醸 一回火入れ 洋食に馴染む日本酒といわれるのが「ロ万」シリーズ。なかでも、初心者が飲みやすいのは純米吟醸の1回火入れタイプです。メロンに似た果実味のある香り、サラサラとしたのど越しが特徴。クセがなく、ぐいぐいと杯が進みます。 イタリアン、フレンチなど、濃いめの味付けの料理と相性抜群です。口のなかをさっぱりとリセットし、食欲をかきたててくれます。 (出典元:日本酒セラー ハレトケ) 2-6.穏(おだやか) 純米大吟醸 「穏 純米大吟醸」は自然派の原料にこだわった純米大吟醸です。高級酒米として知られる山田錦のなかでも、農薬・化学肥料を一切使わずに育てられた品種を採用。健康意識の高い現代に通用する手法で製造されています。 肝心の味は後に残らないスッキリした米の旨味が特徴。冷酒にして飲めば、心地いいキレを感じられます。夏場に飲む日本酒としておすすめです。 (出典元:酒の櫻家...

【2023年最新版】全国2位の酒蔵数。長野県で醸される日本酒おすすめ14選

おすすめの日本酒を探す際に、都道府県から探すのも日本酒の選び方の一つです。 飛騨山脈に木曽山脈と、3000m級の山々が連なる長野県。冬場の寒冷な気候は日本酒造りに適しています。県内の酒蔵数はおよそ80と、酒どころ新潟県に次ぐ多さです。 今回は、長野県の日本酒造りの歴史や特徴、おすすめ銘柄をご紹介ます!真澄、明鏡止水といった有名銘柄から、地元に愛される地酒まで内容はもりだくさん。 長野県で美味しい日本酒を飲みたい方、地酒ファンの方はぜひチェックしてみてくださいね。 1.長野県で造られる日本酒について 本州の中央部に位置する長野県は、実に多くの日本酒が生まれる地域です。およそ80近くの酒蔵が、1本1本ていねいな酒造りを続けています。 まずは、長野県の日本酒造りの歴史や原料、味わいの特徴について探っていきましょう。 1-1.長野県の日本酒造りの歴史 長野県の日本酒造りの歴史は、朝廷や神社への供え物としての酒造りから始まります。鎌倉時代以降になると、商売としての酒蔵が登場。明治時代の酒蔵数は、実に1,000蔵以上にのぼったといわれています。 昭和に入ると、太平洋戦争における米不足を契機に、長野県独自の酒米の栽培が進められます。1939年(昭和14年)には「たかね錦」、3年後には幻ともいわれる「金紋錦(きんもんにしき)」が品種登録されました。 1950年(昭和25年)には、酒蔵の後継者による「若葉会」が設立。酒造りの技術革新を目指し「長野県醸友会」が結成されたのもこの年でした。 酒造好適米や酵母の開発はさらなる発展を遂げ、「美山錦(みやまにしき)」や「ひとごこち」をはじめとする高品質な酒米は、全国にその名が知られるほどに。 2020年(令和2年)には新品種「山恵錦(さんけいにしき)」が登場し、県内の酒蔵数は80近くになるなど、日本屈指の酒どころとして日本酒業界をけん引しています。 1-2.長野県で使われる酒米・酵母・水 日本酒は酒米と麹、水を原料に、酵母によるアルコール発酵で造られるお酒です。各地では気候の特性を活かし、酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)と呼ばれる酒米の開発が進められています。 ここでは長野県で使われる酒米や酵母、水の個性に着目してみましょう。 長野県の酒米 長野県では古くから独自の酒米開発が進められています。代表的なものは以下の7品種。なかでも「たかね錦」はもっとも歴史が古く、1939年(昭和14年)に長野県立農事試験場で開発されました。 たかね錦 山田錦 しらかば錦 金紋錦 美山錦 ひとごこち 山恵錦 1956年(昭和31年)に誕生した「金紋錦」は、一度はなくなりかけた幻の酒米。「たかね錦」と「山田錦」を親に持つ高品質な酒米でありながら、栽培や醸造が難しいことから次第に使用する酒蔵が減っていきました。 一時期は姿を消しかけた「金紋錦」は、県内で酒質が再評価されると次第に各地で栽培されるようになります。2012年(平成24年)には、関東信越国税局酒類鑑評会で金紋錦100%で造った大吟醸酒が最優秀賞を受賞。名実ともにその名が広く知られることとなりました。 2018年(平成30年)には、品種登録出願中だった「山恵錦」を使った純米大吟醸が全国新酒鑑評会で金賞を受賞。芳醇な香りとなめらかな味わいを生み出す山恵錦は、各蔵から高い注目を集めています。 長野県の酵母 酵母は米の糖分をアルコールへと変える微生物です。長野県を代表する酵母といえば「7号酵母」。長野の地酒「真澄(ますみ)」を造る宮坂醸造で発見されたことから「真澄酵母」とも呼ばれています。 そのほか、長野県食品工業試験場では「NP1(長野ピンク号)」や、りんごのような甘い香りの「長野酵母C(アルプス酵母)」「長野酵母D」を開発。 2019年(令和元年)には、リンゴ酸由来の甘酸っぱい味わいを生み出す「長野酵母R」も誕生しています。 長野県の水 米と麹というシンプルな材料で造られる日本酒は、使用する水の味わいが仕上がりを大きく左右します。 日本有数の山岳地帯を有する長野県は、清らかな雪解け水が流れる地域。県内の多くの酒蔵が、仕込み水に美しい湧水を使用しています。 長野県の湧水は、アルコール発酵を促すカリウムやマグネシウムを豊富に含んでいるのが特徴。反対に、味の雑味の原因となる鉄分は少ないといわれています。 春の雪解けとともに大地に染み込み、長い年月をかけて姿を現す長野県の湧水。その水を生む雄大な自然こそが、多くの人に愛される地酒の源といえるのかもしれません。 1-3.長野県で造られる日本酒の特徴 長野県で造られる日本酒は、香り穏やかで濃醇な味わいが特徴です。長野県は、古くから味噌や漬物といった発酵食品が愛されてきた地域。料理の邪魔をせず、それでいてふくよかな味わいは、濃い味付けの料理と好相性です。 また、日本で4番目に大きな面積を誇る長野県は、北は中野エリアから南は飯田エリアまで10のエリアにわかれます。各地に点在する酒蔵数は75と、その数は全国第2位。 伝統的な味わいはもちろん、各蔵が生み出す個性あふれる銘柄も、長野県の地酒の大きな魅力です。 参考:国税庁「清酒製造業の概況(平成30年度調査分)企業数の推移(都道府県別)」 2.長野県で醸されるおすすめの日本酒14選 長野県は酒蔵の数が多く、日本酒の種類も多いからこそどれを飲もうか迷ってしまいますよね。 ここからは、長野県で醸されるおすすめ日本酒14選を紹介します。「長野でこれだけは飲んでおきたい!」「飲食店で長野のお酒を楽しみたい」というときは、ぜひ参考にしてくださいね。 2-1.真澄 真朱(AKA) 「真澄(ますみ)」は長野県の老舗蔵「宮坂醸造」で造られる日本酒です。長野県の地酒といえば真澄といわれるほど、高い知名度を誇ります。 「真朱(AKA)」は、蔵で生まれた酵母「7号酵母」への原点回帰第一弾となるお酒。料理に合う上質な食中酒をテーマに、蔵では2019年からすべての製品を7号酵母仕込みに転換する運びとなりました。 長野県を代表する深く濃醇な味わいは、ぜひ美味しい酒の肴をおともにお楽しみください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.明鏡止水 純米吟醸 ALL NAGANO 生 使う米、水、酵母、そして人とオール長野産。地元へのこだわりをギュッと詰め込んだ日本酒です。加熱処理をしていない生酒のため、生まれたてのフレッシュな味わいを楽しめます。 「明鏡止水(めいきょうしすい)」を造る「大澤酒造」が建つのは、浅間山と蓼科山の豊かな自然が見渡せる場所。澄み切った水が生み出すやわらかな味わいに、ついつい1杯、もう1杯ととグラスが進みます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.岩清水 Origin 2019 袋吊り 生原酒 「袋吊り」とは醪を入れた袋を吊るし、ポタポタとこぼれる雫を集めたお酒のこと。「岩清水(いわしみず)」の袋吊りは、さらに生のまま、マイナス5℃以下でじっくりと熟成させたお酒です。 「Origin 2019」が目指したのはズバリ、「肉」に合う味わい。和食はもちろん、フレンチやイタリアンなどこってりした洋食とのペアリングもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.亀の海...

【2023年最新版】「オマチスト」というファンを生み出す酒米「雄町」とは?雄町を使ったおすすめの日本酒20選を紹介!

おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。 日本酒の名前やラベルに書かれている「雄町(おまち)」とは、酒米の品種のことです。栽培の難しい雄町は、かつては幻の酒米といわれていました。 今でも人気は高く「オマチスト」と呼ばれるファンも存在するほど。今回は、酒米雄町の特徴や魅力とあわせ、おすすめ銘柄20選を紹介します! 1.雄町はどんな酒米? 雄町(おまち)は岡山県を中心に栽培されている酒米です。栽培が難しく、収穫量の少ない雄町はかつて「幻の酒米」と呼ばれていました。 雄町を使った日本酒の人気は高く「オマチスト」と呼ばれるファンを生み出すほど。まずは、雄町の特徴や魅力について深掘りしていきましょう。 1-1.雄町という酒米について 雄町が誕生したのは1859年(安政6年)のこと。岡山県の岸本甚造(きしもとじんぞう)が、現在の鳥取県にあたる伯耆国(ほうきのくに)の大山(だいせん)に参拝した際、持ち帰った稲穂を品種改良したのがはじまりです。現在も、全生産量の約95%が岡山県で生産されています。 雄町は「山田錦(やまだにしき)」や「五百万石(ごひゃくまんごく)」といった、有名な酒米のルーツとなる品種。もっとも古い歴史を持つ酒米といわれています。 大粒で心白が大きい 心白(しんぱく)とは、米粒の中心部分に白く濁って見える部分のことです。雄町は米粒自体が大きく、心白もより大きく表れます。 心白が大きな酒米は精米時にくずれやすく、米の外側を大きく削る「高精白」には向かないといわれています。雄町も同様に、高精白で仕上げるのが難しい品種です。 やわらかく醪に溶けやすい 雄町はやわらかく、醪(もろみ)に溶けやすいのが特徴です。酒造りに欠かせない麹菌(こうじきん)が繁殖しやすく、濃醇な香りを生み出します。 背が高く栽培が難しい 雄町の稲は背が高く、大きなものは140cm以上に育ちます。コシヒカリのような食用米の稲が100cm前後であることを考えると、その高さがよくわかりますよね。 稲穂の粒も大きな雄町は、倒れやすく栽培が難しいといわれる品種です。収穫量も少ないことから、1970年代は生産量が激減していました。 平成に入ると岡山県で復活栽培が開始されます。各農家の努力で生産量は復活し、現在は全国各地の酒蔵が雄町を原材料とした日本酒を製造しています。 1-2.雄町は2つのグループにわかれる 雄町は、品種改良の有無によって大きく2つのグループにわけられます。 ・純雄町系 ・交配品種系 純雄町系は、岡山県の「備前雄町(びぜんおまち)」「赤磐雄町(あかいわおまち)」のように、地域の名前が付くグループ。広島県の「比婆雄町(ひばおまち)」、兵庫県の「兵庫雄町」もそのひとつです。ほかの品種が混ざらない、各地で進化をとげた雄町になります。 交配品種系は、雄町とほかの品種をかけあわせて品種改良したものです。「改良雄町」や「広島雄町」、「こいおまち」などが該当します。ラベルに雄町の文字を見つけたら、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。 1-3.雄町で造られた日本酒の味わい 雄町を使った日本酒は、芳醇タイプや辛口タイプなど、さまざまな表情を見せるのが特徴です。それだけに、造り手の技量が反映されやすい「蔵泣かせ」「杜氏泣かせ」の酒米だといわれています。 そんな雄町の大きな魅力は、米の旨味をしっかりと感じられる日本酒に仕上がること。高精白が難しいぶん、米本来の旨味を活かした飲みごたえのある酒質を楽しめます。 2.雄町で造られた日本酒のおすすめ20選 ここからは、雄町で造られたおすすめ日本酒20選を紹介します!どれも酒蔵のこだわりと技術が生み出す銘酒ばかり。「雄町で造る日本酒ってどんなお酒?」と興味がわいたら、ぜひ一度試してみてくださいね。 2-1.石鎚 純米吟醸 雄町 袋吊りしずく酒 R2BY 岡山県産の雄町を50%まで精米して仕込んだ日本酒です。「これぞ雄町の日本酒」という力強い味わいを楽しめます。 「袋吊り」とは、醪(もろみ)を入れた袋を吊るし、一滴ずつこぼれるしずくを集める製法のこと。嫌味のない澄んだ香りと、ふくよかな旨味が際立つ1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-2.雨後の月 BLACKMOON 火入れ 上質な酒米、岡山県産の「赤磐雄町」を100%使用。芳醇な香りが際立つ純米大吟醸です。 「雨後の月(うごのつき)」は日本酒ファンからも人気の高い広島県の地酒。「ブラックムーン」と名付けられた1本は、雨後の月らしい凛とした味わいのなかに、雄町のボリューミーな旨味が活きています。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-3.田光 純米吟醸 雄町 瓶火入れ 三重県の酒蔵「早川酒造」で家族3人の手仕事のもと生まれる日本酒「田光(たびか)」。特約店限定ブランドでありながら、全国へとその名を広める人気銘柄です。 岡山県産雄町と自社酵母で仕込むお酒は蔵の人気商品。やさしい米の旨味がじんわりと口の中に広がります。雄町の味わいがキラリと光る、燗酒にしても美味しい日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-4.山形正宗 藍(あい) 高精米が難しいといわれる雄町を40%まで磨いた日本酒です。さらに、手間ひまかかる「生酛づくり(きもとづくり)」と呼ばれる伝統製法で造られています。 吟醸酒でありながら、香りはあくまでもおだやか。ぬる燗にすると繊細で奥深い味わいが引き立ちます。蔵のこだわりが詰まった限定品は、日本酒好きな方への贈り物にもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-5.澤屋まつもと 守破離 雄町 「守破離(しゅはり)」は酒米の育つ産地、個性へのこだわりから生まれる日本酒です。主に兵庫県産の山田錦を中心にさまざまな銘柄が造られています。 山田錦の親でもある雄町を使った純米吟醸は、ボリュームがありつつキレのある味わい。スッキリと洗練された香りと旨味、酸味のハーモニーを堪能できます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 2-6.モダン仙禽 雄町...

本醸造酒はどんなお酒?おすすめの楽しみ方や特徴を解説【日本酒の種類を知ろう!第1回】

本醸造酒とは、スッキリとした味わいが特徴的な日本酒です。日本酒を原料や製法で分類する特定名称のひとつになります。 日本酒ビギナーのなかには「日本酒は好きだけど種類の違いがわかりづらい」という方も多いのではないでしょうか。今回は、本醸造酒の魅力について探っていきましょう。おすすめの楽しみ方やあわせるおつまみなど、ぜひ参考にしてくださいね。 1.本醸造酒とはどんなお酒? 本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)は、日本酒の種類を表す特定名称(とくていめいしょう)のひとつです。 特定名称とは、日本酒を原料や製法で分類した呼び名のこと。以下のように、本醸造酒を含め全部で8タイプに分類されます。 特定名称 原料 精米歩合 こうじ米使用割合 香味等の要件 本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 70%以下 15%以上 香味、色沢が良好 特別本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下又は特別な製造方法(要説明表示) 香味、色沢が特に良好 吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 大吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 純米酒 米、米こうじ ー 香味、色沢が良好 特別純米酒 米、米こうじ 60%以下又は特別な製造方法(要説明表示) 香味、色沢が特に良好 純米吟醸酒 米、米こうじ 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 純米大吟醸酒 米、米こうじ 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 参考:国税庁「清酒の製法品質表示基準」の概要 ご覧のように、本醸造酒は米と米こうじ、醸造アルコールを原料に造られる日本酒です。また、精米歩合(せいまいぶあい)は70%以下に定められています。 醸造アルコールとは、糖蜜やトウモロコシなどを主原料に造られる純度の高いアルコールのことです。また、精米歩合は米の外側を削り、残った割合を示しています。 日本酒造りに使う米は、雑味の原因となる栄養素を取り除くため、外側を多く削り取るのが一般的です。精米歩合70%以下ということは「外側を30%以上削った米を使っていないと本醸造酒とはいえないよ」ということを意味しています。 特別本醸造酒とは 特別本醸造酒とは「精米歩合60%以下、または特別な製造方法(要説明表示)」で造られたお酒のことです。また、香りや色合いが「特に」良いことと定義づけられています。その他の条件は本醸造酒と同様です。 注目したいのは、精米歩合の欄にある「特別な製造方法」です。実は、何が「特別」にあたるのか明確な判断基準はありません。低温でじっくりと発酵させたり、ある品種の酒米を100%使用したりと、何を特別とするかの判断は酒蔵ごとにゆだねられています。 「要説明表示」とあるように、特別な製造方法はラベルなどに記載されています。「特別本醸造酒」を見つけたら、蔵ごとのこだわりを確認してみてくださいね。 2.本醸造酒はスッキリとした味わいのお酒 本醸造酒は、スッキリとした軽快な味わいが特徴です。原料である醸造アルコールが後口のキレの良さを生み出します。 香りは穏やかで、料理と合わせる食中酒にもおすすめです。飲み飽きせずにその美味しさを楽しめます。 価格帯も比較的リーズナブルなものが多く、自宅に美味しい日本酒を常備しておきたいという方にも好まれるお酒です。 3.本醸造酒のおすすめの楽しみ方 本醸造酒は、冷酒や常温、燗酒と幅広い温度帯で楽しめます。本醸造酒の持ち味である爽快感を楽しみたいときは、6~8度の冷酒で味わうのがおすすめです。また、20度前後の常温であれば穏やかな香りとスッと引いていく心地良い余韻を楽しめます。 また、本醸造酒とひと口にいってもタイプはさまざまです。コクのある芳醇タイプの本醸造酒は、ぜひ温めて味わってみてください。まろやかさとキレ味それぞれがアップし、「これぞ日本酒」という旨味を堪能できますよ。 4.本醸造酒に合わせるおつまみ スッキリとした味わいの本醸造酒は、料理やおつまみと合わせて楽しむのがおすすめです。特に、味が濃いおつまみと好相性。炙ったスルメやイカの塩辛といった、日本酒の定番おつまみと絶妙にマッチします。 また、あっさりとした料理と相性が良いことも本醸造酒の魅力です。新鮮な刺身や冷奴、鍋物などの淡白な料理と合わせても素材の味を邪魔することがありません。煮物や煮魚といった家庭料理とも相性が良く、日々の食卓に寄り添うお酒といえるでしょう。 まとめ 本醸造酒は、スッキリとした味わいが魅力的な日本酒です。飲み飽きしない美味しさは、多くの日本酒ファンに愛されています。 比較的リーズナブルな銘柄が多いこともおすすめしたいポイントです。日々の料理と合わせ、美味しい日本酒を気軽に楽しむことができます。好みのおつまみを用意して、冷酒や燗酒など自由なスタイルで本醸造酒の魅力を体感してみてはいかがでしょうか。

日本酒を美味しく学ぶ「オンライン酒蔵留学(R)」参加レポ!

近年は、日本酒をオンラインで楽しめるさまざまなイベントやセミナーなどが開催されています。今回ご紹介する「オンライン酒蔵留学(R)」は、インターネットを介してお酒の造り手と乾杯できるサービスです。 2022年9月には、京都・松井酒造のオンライン酒蔵留学を開催!こちらでは、唎酒師が実際にオンラインイベントに参加した様子をお伝えします。 気が付けば酒瓶1本空いていたほどの内容の充実ぶり。ぜひチェックしてみてくださいね♪ 1.日本酒の定期便「オンライン酒蔵留学」とは 引用:ハンズオンローカルSAKE│大人の酒蔵留学 「オンライン酒蔵留学」は、毎月異なるお酒とおつまみのセットBOXを楽しめる日本酒の定期便サービスです。 大きな特徴は、届いたお酒の造り手とオンラインで交流できること!全国各地どこにいても、日本酒片手に蔵人と乾杯できます。 運営代表の増田さん(通称まっすー)は、かつては日本酒に詳しくなく「どんなお酒を選べばよいかわからない」という悩みを抱えていたそう。 そんなまっすーの「造り手の想いを届けたい!」という気持ちからスタートした「オンライン酒蔵留学」は、日本酒ビギナーにもおすすめです。 『留学生』として各地の日本酒ファンと交流しながら、日本酒を美味しく楽しく学ぶことができます。 2.京都・松井酒造の「神蔵」と「富士千歳」のセット 今回参加したのは、京都・松井酒造のオンライン酒蔵留学です。申し込みから数日でお酒とおつまみのセットが届きました。 日本酒は「純米 神蔵KAGURA 無濾過・無加水・生酒(ルリ)」と「富士千歳 純米にごり酒」の2種類。清酒仕込みの大きなエイヒレに、リーフレットも付いています。 松井酒造株式会社は、1762年(享保11年)創業の老舗蔵です。蔵は鴨川のほとりに位置し「鴨川蔵」と呼ばれています。 2026年、創業から300年を迎える松井酒造が取り組むのは、次世代に繋がる酒造り。電力の約6割は、2009年(平成21年)から太陽光発電で賄われているそうです。 ここで注目したいのが、オンライン酒蔵留学では蔵への事前質問を受け付けていること。蔵人に直接聞いてみたいことは、事前に専用フォームから送信できます。 届いたお酒や情報を参考に、「もっと知りたい」ということについて深掘りできるのがうれしいですね。 また、事前案内のメールでは、蔵人おすすめのおつまみレシピも紹介されていました。お酒好きにとって、これは楽しいサービス! 今回のオンライン酒蔵留学は、土曜日の19時からスタートです。早速「質問が採用されるかな〜」とワクワクしながらおつまみの買出しに出かけました。初めてのオンライン酒蔵留学、俄然期待が高まります! 3.全国から日本酒ファンが集合!酒蔵留学スタート 19時スタートのオンライン酒蔵留学は、途中にトイレ休憩が入る2部構成です。参加方法は、ZOOMまたはYouTube Liveから選択できます。 この日の参加者は、北は北海道から関東、関西、福岡など14都道府県から集まった32名。松井酒造に関する予備知識を入れたら、早速日本酒で乾杯です! 3-1.造り手自ら日本酒をナビゲート オンラインで繋がっているのは、松井酒造代表取締役の松井治右衛門さんです。前半は、松井さん自ら2本のお酒について詳しく紹介してくださいました。 ルリをはじめ、黒や白など「神蔵」を種類ごとに色分けしているのは、お酒を簡単に選べるようにとの思いからだそう。ボトルは金継ぎをイメージしてデザインされているなど、興味深い話が盛りだくさんです。 途中、松井酒造ファンからプライベートに突っ込んだ質問が飛び出す一場面も。松井さんが蔵を受け継ぐまでの背景も語られるなどオンラインならではの充実した内容でした。 「みなさん、おつまみにチャレンジしてみましたか〜」と、明るく呼びかけるのは司会進行のコカドさん。参加者のなかには常連の方もいらっしゃるらしく、まるでひとつの飲み会に参加しているような一体感です。 個人的に桃モツァレラは白ワインの定番おつまみでしたが、香りの良い「神蔵」にも絶妙にマッチ。何より楽しい話題は一番のおつまみです。松井さんやコカドさん、参加者の方のやり取りをつまみにお酒がどんどん進みます♪ 3-2.リアルタイム酒蔵見学&若女将も登場 休憩を挟んだら、後半はオンライン酒蔵見学がスタート!松井さん自ら、マンションの1階にある蔵内をリアルタイムで案内してくださいました。 マンションの1階で酒造りをする利点は、衛生管理と品質管理を徹底できることだそう。壁面を覆うステンレスはピカピカに輝いています。白い醪(もろみ)がぷくぷくと発酵する様子も見学できましたよ。 さらに、参加者のリクエストを受け若女将も登場!大きなカウンターがあるスタイリッシュな店内では、きき酒とともに若女将考案のメニューも味わえるそうです。 これは、行きたい…。これからの紅葉シーズン、京都観光にもぴったりの場所なのではと想像が膨らみます。 「蔵に行きたい」「蔵人さんに会いたい!」という気持ちが高まったところで、中締めの乾杯とともにオンライン酒蔵留学はいったんお開き。希望者は二次会にも参加できるそうです。 美味しい日本酒をいただきつつ、そのお酒が生まれた環境を、造った方の解説付きで眺められるなんて、なんと贅沢な時間。 終わってみれば、乾杯で開けた「神蔵」が空っぽに…(笑)オンライン酒蔵留学、想像以上に大満足の内容でした! 4.「飲み手」と「造り手」を繋げるオンライン酒蔵留学 日本酒の造り手と直接乾杯できる「オンライン酒蔵留学」。お酒が生まれた場所、造った人の顔を見ればいつもの日本酒がより味わい深いものになります。 オンラインをきっかけに、日本酒好きの輪が広がっていくのも魅力のひとつ。離れた場所の日本酒ファンと繋がったり、実際に蔵に足を運んでみようと思ったりすることもあるかもしれません。 日本酒ビギナーでも気軽に参加できる日本酒定期便サービス。美味しく楽しく日本酒について学びたい方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。 「オンライン酒蔵留学」 [料金]月額5,500円 ※初回限定2,500円クーポンあり [公式サイト]https://hands-on-local.com/ ※2022年9月時点の情報です ※詳しい内容は「オンライン酒蔵留学」公式サイトより運営元に直接お問い合わせください

日本酒で作れるカクテルレシピ20選

「サムライ」や「カミカゼ」など、日本酒を使ったカクテルがあるのをご存じでしょうか?炭酸や甘いシロップを使うカクテルは飲みやすく、日本酒初心者にもおすすめです。 今回は、日本酒がカクテルに向いている理由とともに、おすすめ日本酒カクテル20選をご紹介します。それぞれのレシピを参考に、ぜひ日本酒を幅広いバリエーションで楽しんでください。 1.日本酒がカクテルに向いている3つの理由 そのまま飲むイメージが強い日本酒は、実はカクテルベースに向いているお酒です。その理由には、以下の3点が挙げられます。 シンプルでクセのない味わい 無色透明の見た目 アルコール度数が抑えられより飲みやすくなる 米を主原料に作られる日本酒は、シンプルでクセのない味わいが特徴です。さまざまな料理と相性が良いように、ジュースやリキュールともなじみが良くカクテルベースに適しています。 また、無色透明の見た目もカクテルに向いている理由のひとつです。リキュールやシロップを使い分ければ、個性的な色合いのカクテルが生まれます。 さらに、日本酒はカクテルにすることでアルコール度数が抑えられ、より飲みやすい味わいに仕上がります。甘さを加えれば、日本酒やお酒を飲み慣れない方もその魅力を楽しむことができるでしょう。 2.本格派から簡単レシピまで!おすすめ日本酒カクテル20選 ここからは、おすすめの日本酒カクテル20選をご紹介します。シェーカーを使う本格派から気軽に試せる簡単レシピまで種類も豊富です。見た目もきれいなカクテルばかりなので、ぜひおうちでバー気分を楽しんでみてください。 2-1.サムライ 材料 日本酒 …45ml ライム果汁またはライムジュース …15ml レモン果汁…小さじ1 作り方 すべての材料と氷をシェイカーでシェイクしグラスに注ぐ(なければステアで可) サムライはスッキリとした辛口テイストのカクテルです。ライムの香りとレモンの酸味が日本酒と程よくマッチします。爽やかな後味で、日本酒を飲み慣れない方にもおすすめです。 2-2.サムライ・ロック 材料 日本酒 …45ml ライム果汁またはライムジュース …15ml 作り方 グラスに氷を入れる グラスに日本酒、ライム果汁を注ぎ軽くステアする サムライ・ロックは日本酒とライム果汁で作るロックスタイルのカクテルです。ライムジュースでも美味しくできますが、生搾りのライムを使うとより爽快感が際立ちます。キリッとしたキレ味を楽しめるよう、氷はたっぷり用意するのがおすすめです。 2-3.サケ・ハイボール 材料 日本酒…60ml ソーダ…60ml 作り方 グラスの縁まで氷をたっぷり入れる 日本酒を注ぎ、2~3回ステアする 減ったぶんの氷を足す ソーダをゆっくり注ぎ、1回ステアする(かきまぜすぎると炭酸が抜けてしまうため注意) ウイスキーを日本酒に変えたハイボールです。ソーダの爽快感とのど越しを楽しめます。ポイントは、先に日本酒を注ぎステアしてよく冷やすこと。さらに氷を追加することで、お酒の旨味が際立つ冷たいハイボールができあがります。 2-4.マリン・デライト 材料 日本酒…30ml コアントロー…10ml ...

【2022年最新版】日本酒化粧水おすすめ10選!選び方のポイントも解説

日本酒化粧水は保湿効果が高いものが多く、肌にうるおいがほしいときにおすすめです。日本酒に含まれるコウジ酸は、天然由来の美白成分といわれシミやくすみを防いでくれます。 今回は、日本酒化粧水の美肌効果に注目!化粧水を選ぶときの3つのポイントも解説します。おすすめ商品10選も紹介するので、日本酒を使った化粧水が気になる方はぜひチェックしてみてください。 1.日本酒の化粧水は美肌に効果あり! 日本酒は、アミノ酸やコウジ酸、フェルラ酸といったさまざまな成分を含むお酒です。栄養価が高く、保湿や美白効果などが期待できます。 これらの効果を活用したのが、スキンケア用品として注目されている日本酒化粧水です。近年は化粧品ブランドだけでなく、酒蔵からも日本酒を使ったさまざまな商品が販売されています。 1-1.アミノ酸よる美肌効果 アミノ酸は、肌のうるおいを保つ天然保湿因子(NMF)に関係する重要な成分です。肌の角層のなかにあるNMFの約半分は、アミノ酸とアミノ酸から作られる成分で構成されています。 日本酒に含まれるアミノ酸量は、白ワインの約10倍。約20種以上のアミノ酸のなかでも、NMFの主成分となる「セリン」が肌にしっとりとしたうるおいを与えてくれます。 1-2.コウジ酸による美肌効果 日本酒に欠かせない原料「米麹」は、蒸した米に麹菌を振りかけて作られます。この麹菌に由来する成分がコウジ酸。コウジ酸には、シミやくすみの原因となるメラニン色素と深く関係する酵素「チロシナーゼ」を抑制する働きがあります。 そもそもコウジ酸の研究開発は、杜氏の手が白くきめ細やかだったことをきっかけに始まったといわれています。1988年には美白有効成分として厚生労働省に認可され、美白コスメのスタンダードとして高く評価されている成分です。 1-3.フェルラ酸による美肌効果 フェルラ酸は、抗酸化作用があるポリフェノールの一種です。活性酵素による酸化を抑制し、シワやたるみといった肌トラブルを防いでくれます。 さらに、日本酒にはフェルラ酸だけでなく、遊離リノール酸という抗酸化物質も含まれています。まさに、肌の美しさを保ちたい人にとってうれしい成分満載のお酒といえるでしょう。 2.日本酒化粧水の選び方3つのポイント 日本酒化粧水の選び方に迷ったら、以下の3つのポイントを参考にしてください。 肌質に合わせた化粧水を選ぶ 日本酒の香りが苦手な場合は香りがあるものを選ぶ 時短ケアには乳液兼用タイプやオールインワンジェル 特に、肌質に合わせた化粧水を選ぶことはとても大切です。日頃忙しい人には、オールインワンジェルタイプの商品もおすすめですよ。 2-1.肌質に合わせた化粧水を選ぶ 乾燥肌に脂性肌、敏感肌と肌質は人により実にさまざま。日本酒化粧水も、自分の肌質に合わせたタイプを選びましょう。 乾燥肌の人はしっとりタイプの化粧水 乾燥肌にうれしい保湿効果のある日本酒化粧水。さらに効果を高めたいときは、以下のような成分をチェックしてみてください。よりしっとりと肌がうるおう作用が期待できます。 グリセリン コラーゲン ヒアルロン酸 また、さらりと軽いテクスチャーの化粧水より、とろみのあるものの方がおすすめです。使用後のうるおい感が長続きします。 脂性肌の人はさっぱり使えるタイプの化粧水 「Tゾーンがいつもベタつく」、「あぶらとり紙を何枚も使う」という脂性肌の人は、さっぱりタイプの化粧水を選びましょう。 特に、顔全体がテカるインナードライスキンは、肌の水分不足が原因といわれています。さっぱりタイプの日本酒化粧水であれば、ベタつきを気にせずしっかりと肌の水分補給ができますよ。 敏感肌の人は低刺激は低刺激のものを 敏感肌の人には、低刺激の化粧水がおすすめです。日本酒化粧水を選ぶときは、弱酸性や無香料、無着色などの表記を目安にしてください。 また、日本酒化粧水はわずかながらもアルコールを含むため、人によっては刺激が強い可能性があります。不安な場合は、事前にパッチテストをおこなうのがおすすめです。 2-2.日本酒の香りが苦手な場合は香りがあるものを選ぶ 「日本酒化粧水の効果は気になるけど、お酒の香りが苦手…」という場合は、香りが付けられた商品を選びましょう。 化粧水によっては、ハーブやレモン、バラといった心地よい香りを楽しめるものがあります。毎日使うアイテムだからこそ、香りもテクスチャーも使用感の良いものを選びたいですね。 2-3.時短ケアには乳液兼用タイプやオールインワンジェル 「忙しい合間にしっかりと肌をケアしたい」。そんな人には、乳液兼用タイプの化粧水やオールインワンジェルがおすすめです。1本で化粧水に乳液、美容液の効果が期待できます。 オールインワンジェルだけでは物足りないときは、時間があるときにパックなどを取り入れてみてください。フェイスマスク状の商品なら、週に数回の使用でも日本酒のうるおい効果を実感できますよ。 3.日本酒化粧水おすすめ10選 ここからは、日本酒化粧水おすすめ10選をご紹介!どれも保湿効果が期待できるアイテムばかりです。化粧水選びのポイントをふまえつつ、ぜひ自分に合った日本酒化粧水を見つけてくださいね。 3-1.菊正宗 日本酒の化粧水 高保湿 大手酒造会社「菊正宗」が手がける日本酒化粧水です。うるおい効果のあるコメ発酵液や保湿成分を配合。さらに、アミノ酸やセラミドがプラスされています。 化粧水に使われているのは、菊正宗の純米吟醸酒です。1本500mlのボトルのなかには、日本酒1升分の遊離アミノ酸が含まれています。 たっぷり使える大容量なのもうれしいポイント。コットンに含ませてパックをしたり、体全体に使ったりと日々のケアに活用できますよ。 (出典元:美を醸す。菊正宗の化粧品) 3-2.菊正宗 日本酒の化粧水 透明保湿 こちらは3種のビタミン誘導体が含まれた日本酒化粧水です。かさついた肌にもすーっと浸透し、透明感のある美肌へと導いてくれます。 高保湿化粧水と同じく、こちらも1升瓶と同量のアミノ酸を配合。日本酒の甘い香りがふわっと香る、やさしい使い心地です。 (出典元:美を醸す。菊正宗の化粧品) 3-3.ほまれ酒造 会津ほまれ化粧水 酒蔵の女将が研究と試作を繰り返し、20年以上をかけて開発した日本酒化粧水です。「会津ほまれ」の純米酒が60%配合されています。 さらに、保湿持続時間を高める効果のあるユズセラミドや尿素をプラス。厳選された3種の植物エキスとハーブも肌のキメを整えてくれます。ビタミンC誘導体も配合されているため、シミやくすみを防ぐ作用があるのもうれしいポイントです。 (出典元:ほまれ酒造) 3-4.日本盛 日本酒の超しっとり化粧水 販売元は、兵庫県の酒造メーカー「日本盛(にほんさかり)」。こちらは日本酒の成分に加え、乳酸菌の発酵成分が含まれています。 付け心地はさらりと軽く、脂性肌の人にもおすすめです。500mlあたり800円台とコストパフォーマンスに優れ、顔はもちろん、体全体のケアに気兼ねなく使用できます。 (出典元:もっと、美味しく、美しく。日本盛株式会社) 3-5.蔵元美人 白米発酵乳液 「白米発酵乳液」は、1本で化粧水と乳液、美容液の役割を持つオールインワンタイプの商品です。主成分は栃木県産有機栽培米から作られたコメ発酵液(純米酒)。酒粕エキスや米由来の美肌成分も配合されています。 日本酒を思わせるボトルデザインも特徴的。乳液はにごり酒のように白くとろみがあります。合成香料や色素、パラベンは不使用と、化粧品の成分が気になる人にもおすすめです。 (出典元:蔵元美人) 3-6.白鶴酒造 薬用 大吟醸のうるおい美白水 灘の老舗酒蔵「白鶴(はくつる)」が手がける『鶴の玉手箱』シリーズのひとつです。こだわりの大吟醸酒や美白有効成分が配合されています。 使用感はしっとりと優しく、お風呂上がりの全身ケアにもおすすめ。天然植物保湿成分が肌のキメを整えてくれます。「うっかり日焼けしてしまった」というときのクールダウンにもおすすめの日本酒化粧水です。 (出典元:白鶴酒造) 3-7.玉乃光 フェイシャルマスク 「玉乃光(たまのひかり)」は、酒どころ京都伏見の酒蔵です。こちらのフェイスマスクは、杜氏の肌は美しいというコンセプトから誕生しました。 使用されているのは、玉乃光の純米大吟醸や酒粕エキスに米糠エキス。さらに、日本酒を造るときの仕込み水も配合されています。 化粧水でひたひたのマスクを顔に貼り、5~10分待てばお肌はしっとり。日本酒の美肌効果を実感できる、伏見土産にも人気の商品です。 (出典元:玉乃光) 3-8.松山油脂 フェイスウォーター 純米酒 「フェイスウォーター 純米酒」は、ライトな付け心地を好む人や、敏感肌におすすめの日本酒化粧水です。 保湿成分として、純米酒と酒粕エキスを配合。香料や着色料、鉱物油などは不使用で、お酒の香りがかすかに香ります。乾燥が気になるときも、すーっと肌にしみ渡る感覚を実感できますよ。 (出典元:松山油脂オンラインストア) 3-9.ワフードメイド 酒粕化粧水 ワフードメイドは、こだわりの和素材から生まれたスキンケアブランドです。こちらの「酒粕化粧水」には、肌がしっとりとうるおう酒粕エキスを配合。肌のくすみやシミをケアできます。 キュウリ果実エキスや米セラミドなど、植物由来の保湿成分が含まれているのもうれしいポイント。2層タイプの化粧水のため、しっかり振ってから使ってくださいね。 (出典元:株式会社pdc) 3-10.SHIRO 酒かす化粧水 SHIROは、スキンケア用品やフレグランス、メイクアップ用品を手がけるブランドです。「酒かす化粧水」はリピート率No.1のベストセラー商品。さらりとしたテクスチャーで肌にすっとなじみます。 使用している酒粕は、約140年の歴史を持つ北海道の造り酒屋「小林酒造」のもの。ほんのり香る甘酒のような香りと、心地よい使用感もおすすめポイントです。 (出典元:SHIRO) まとめ 米と米麹などを発酵させて造る日本酒は、さまざまな栄養素を含むお酒です。毎日のスキンケアに使えば、シミやくすみ予防、肌の保湿などにつながります。 肌タイプやライフスタイルに合わせた日本酒化粧水を選べば、より高い効果が期待できます。飲んで美味しい日本酒を、ぜひスキンケアにも取り入れてみてくださいね。

「ぐい呑み」と「おちょこ」は何が違う?ぐい呑みおすすめ9選も紹介

日本酒を飲むときに使う酒器の1つとしてあるのが「ぐい呑み」。おちょことどう違うの?とふしぎに思ったことはないでしょうか。 少し容量の大きなぐい呑みは、普段使いにおすすめです。また、錫製品や江戸切子などはプレゼントにも喜ばれます。 今回は、ぐい吞みとおちょこの違い、材質などについて詳しくご紹介します。ぐい吞み選びに迷ったら、おすすめ9選もぜひ参考にしてくださいね。 1.ぐい呑みとは 「ぐい呑み」は、お酒を飲むときに使用する器のひとつです。おちょこに比べサイズが大きく、「ぐいっと呑む」、「ぐいっとつかんで呑む」ことからぐい吞みと呼ばれるようになったといわれています。 おちょこが少量ずつお酒を飲むのに適しているように、ぐい吞みにも大きさを活かした楽しみ方があります。それぞれの違いを理解すると、日本酒の世界がさらに楽しくなりますよ。 1-1.おちょことの違いとおすすめポイント おちょことぐい吞みの大きな違いは、サイズです。はっきりとした定義はないものの、おちょこは約30~90mlまでサイズがあります。一方、ぐい吞みと呼ばれる酒器は40~200ml容量が一般的です。 日本酒は、温度の影響を受けやすいお酒です。そのため、サイズの異なるおちょことぐい吞みには、以下のようにそれぞれの楽しみ方があります。 ぐい呑みは常温のお酒におすすめ 一度にたくさんお酒が入るぐい吞みは、常温のお酒を飲むときにおすすめです。温度による味の変化を気にせず、口を付けてから飲み干すまでゆったりと日本酒を味わえます。 特に、香りが穏やかでスッキリした味わいの「本醸造酒」は、ぐい吞みで飲まれることが多いお酒です。瓶から直接ぐい吞みに注ぎ、カジュアルにおいしいお酒を楽しめます。 また、あえてぐい吞みをチョイスし、温度による味の変化を楽しむという方法もあります。温度が伝わりやすい材質のぐい吞みに「純米酒」を注げば、手のぬくもりなどで徐々に変化する米の香り、深い味わいを感じることができますよ。 おちょこは燗酒や冷酒におすすめ 少量ずつお酒を味わうおちょこは、燗酒や冷酒におすすめです。熱いまま、冷たいままにおいしいお酒を味わえます。 また、香りが特徴的な「吟醸酒」もおちょこにおすすめしたいお酒です。時間と共に香りが飛ぶ心配もなく、おいしい温度帯でクイッと飲み干すことができますよ。 2.ぐい呑みに使われる材質 ひと口にぐい呑みといっても、陶磁器製やガラス製など材質はさまざまです。また、酒器の材質は日本酒の味や香りにも変化をもたらします。 ここでは、それぞれのぐい吞みの特徴を紹介します。新たにぐい吞みを購入するときはぜひ参考にしてください。 2-1.陶磁器製 陶磁器製のぐい呑みは、焼きものならではの色や手触りが特徴です。土の色や質感を残したものや絵付けしたもの、釉薬(ゆうやく)と呼ばれるガラス質をかけたものなど、さまざまなタイプが揃います。 飲み口は少し厚く、口当たりがやわらかなことも特徴です。市場にも出回ることも多く、購入しやすいタイプといえるでしょう。 2-2.錫製 錫(すず)製のぐい呑みは、軽く耐久性に優れています。落ち着いた銀色の見た目も魅力的です。 また、錫はアルコールと相性が良く、日本酒の雑味を取り除き味をまろやかに変化させるといわれています。希少性が高い金属のため決して安価ではないものの、ぜひ試してもらいたい材質のひとつです。 2-3.ガラス製 ガラス製のぐい吞みは、美しい見た目が魅力です。透明ガラスだけでなく、色ガラスやカッティングガラスなどさまざまなタイプが揃います。 また、サイズの大きなぐい吞みは、ロックで日本酒を味わうときにもおすすめです。ガラス製のぐい吞みに氷をたっぷりと入れ夏酒を注げば、清涼感あふれる味わいを楽しめます。 2-4.木製 木製のぐい呑みは、木ならではの質感や見た目などを楽しめます。特に、ヒノキなどの天然素材でできたぐい吞みはおすすめです。 ふんわり漂う木の香りと共に日本酒を味わえます。木の上に漆を塗った「漆器」は見た目も美しく、贈答用にも喜ばれますよ。 3.おすすめのぐい呑み9選 ここからは、おすすめのぐい吞み9選を一挙ご紹介!デザインや材質にこだわれば、日本酒がより楽しくなる酒器が見つかります。プレゼントにおすすめのぐい吞みもあるため、ぜひチェックしてみてくださいね。 3-1.漆器専門店 山田平安堂 天然木のぐい呑み 漆器専門店の「山田平安堂」が手がけるのは、美しい漆塗りのぐい呑みです。縁は唇に沿うよう、わずかに外側に沿っています。 軽い材質と美しい絵付けも魅力的。縁起の良い柄が揃っているため、人生の節目の贈り物におすすめです。 (出典元:漆器専門店 山田平安堂) 3-2.能作 ぐい呑 - 月 こちらは錫100%のぐい呑みです。大きな特徴は、底に施された金箔加工。お酒を注ぐと、ぐい吞みの底に金色の三日月が浮かび上がります。 熱伝導率の高い錫製のぐい呑みは、冷酒や燗酒におすすめです。冷たさ、温もりが引き立つ雑味のない味わいを堪能できますよ。 (出典元:能作公式オンラインショップ) 3-3.三宝産業 Migaki Meister ぐい呑み ステンレス製のぐい呑みは、手入れのしやすさと手ごろな価格帯が魅力的です。「Migaki Meister」は内面にミラー加工が施され、美しい輝きを放っています。 85ml容量と、ゆったりお酒を楽しみたいときにちょうど良いサイズ感。日常使いに質の良いぐい吞みを揃えたい方におすすめです。 (出典元:amazon) 3-4.田島硝子 江戸切子 星切子 ぐい呑み 江戸切子は、美しいカッティング加工が特徴的な伝統工芸です。色ガラスと透明ガラスを重ね、繊細な文様を生み出しています。 こちらのぐい吞みの文様は、「八菊」と呼ばれるものです。お酒を注ぐと、光の加減でテーブルに美しいきらめきが浮かび上がります。 (出典元:amazon) 3-5.江戸切子 ぶどう紋 ぐい呑 こちらは「ぶどう」の文様が彫刻されたぐい呑みです。粒が多く実りツタが伸びるぶどうは「豊穣」や「生命力」を象徴する縁起の良いモチーフとされています。 縁結びや商売繁盛などをイメージさせることから、結婚祝いや開業祝いの贈り物におすすめです。グリーンと江戸紫の色合いが、日々の食卓を鮮やかに彩ってくれます。 (出典元:amazon) 3-6.テンマクデザイン ぐい呑み 銅に錫メッキを施したぐい吞みは、アウトドアシーンにおすすめです。持ち運びしやすく、屋外でもおいしい日本酒を楽しめます。 製造元は、ホットサンドメーカーなどで知られる燕三条。スタイリッシュで機能的なアウトドア用品を求める方も満足できるアイテムです。 (出典元:amazon) 3-7.金山ぐい吞み こちらのぐい吞みは、底の部分があえて厚く造られています。中には金山を模した加工が施されるなど、手の込んだ商品です。 クリスタルガラスならではの透明感と、薄いガラスがもたらす口当たりの良さも魅力的。縁は金色に彩られ、高級感を醸し出しています。日本酒はもちろん、ウイスキーや焼酎にも適したサイズ感でお酒好きな方におすすめです。 (出典元:amazon) 3-8.信楽焼 湖鏡 信楽焼(しがらきやき)は、滋賀県甲賀市を中心に生産される焼きものです。琵琶湖から採取される土を使い、素朴な自然の風合いを生み出しています。 「湖鏡」と名付けられた酒器は、湖の底を覗き込んだかのような美しい青色が特徴的。個性的なぐい吞みで日本酒を味わいたい方におすすめです。 (出典元:amazon) 3-9.木曽工芸 徳利 日本製 木製 ひのき 丸 ぐい呑み ヒノキの美しい木目が印象的なぐい吞みです。天然木ならではの温かみがあり、しっとりやわらかな感触に癒されます。 とっくりがセットになっているのもうれしいポイント。ふんわり漂うヒノキの香りと共においしいお酒を楽しめます。 (出典元:amazon) まとめ 少し大きなサイズのぐい吞みは、日常使いにおすすめの酒器です。多めにお酒を注ぎ、気取らずにその味わいを楽しめます。 素材やデザインにこだわれば、いつもの日本酒もひと味違うおいしさに感じられるはず。お気に入りのぐい吞みで、ぜひおいしい日本酒を楽しんでくださいね。

【唎酒師が解説】日本酒一合は何ml?日本酒一合に含まれるカロリーや糖質も解説

飲食店などで見聞きする「日本酒一合」とはどのくらい?と疑問に感じたことはないでしょうか。そもそも「合(ごう)」は、日本酒の量を表す単位。日本酒一合は180mlです。 今回は、日本酒の単位や量について詳しく解説!ビールやワインと比較しつつ、一合あたりのカロリーや糖質量もご紹介します。 毎日の飲酒量の目安にもなる「日本酒一合」、早速詳細をチェックしていきましょう。 1.日本酒の単位(尺貫法)やその量 日本酒の量を表す際に用いられるのは、江戸時代の「尺貫法(しゃっかんほう)」という単位です。現在のようなm(メートル)、kg(キログラム)といった「メートル法」は明治時代に誕生しました。 その後、計量法により取引や証明に尺貫法を使うことは禁止されます。日本酒の「合(ごう)」や「升(しょう)」といった単位は、昔からの単位として現在も使用されているものです。 まずは、日本酒の古い単位である尺貫法や、その量について確認していきましょう。 1-1.日本酒一合は約180ml 日本酒「一合」は、現在の単位で表すと約180mlです。多くの飲食店では、1人分=一合で提供されます。一合の量が分かっていれば、オーダーするときも安心ですね。 また、尺貫法には「合」のほかにも、以下のようなさまざまな単位があります。 1-2.日本酒の単位(尺貫法) 日本酒の単位は「勺」から始まり、量が10倍増すごとに「合」、「升」、「斗」、「石」へと変化していきます。 一勺(しゃく) 「一勺」は、約18mlです。大さじ1杯(15ml)より少し多い量になります。 少量を表す勺は、主に「おちょこ」の単位に用いられます。日本酒をちびりちびりと楽しむおちょこにはさまざまな容量があり、2勺(約36ml)から5勺(約90ml)が一般的です。 一合(ごう) 「一合」は勺の10倍の量にあたる約180mlです。飲食店では1合、2合の単位でお酒が提供されるなど、一般の方でもなじみの深い単位といえるでしょう。 また、市販される日本酒は4合瓶(720ml)が一般的です。飲み切りサイズのカップ酒は1合(180ml)が主流となっています。 一升(しょう) 合の次に大きな単位「一升」は約1800mlです。大きな「一升瓶」には、1800mlの日本酒が詰められています。 以前は日本酒といえば、一升瓶で販売されるのが一般的でした。近年は、消費者の飲酒スタイルや日本酒のタイプの変化により、4合瓶へと販売容量が変化しています。 一斗(と) 「一斗」は、一升瓶10本分にあたる約18L(18000ml)容量です。油や塗料などを入れる「一斗缶」でなじみがある方も多いかもしれませんね。 日本酒造りでは「斗瓶」と呼ばれる大きなガラス瓶を用いることがあります。醪(もろみ)を入れた袋からポタポタとこぼれるお酒を斗瓶に集める「斗瓶取り」は、手間ひまかかる特別な製法です。 一石(こく) 「一石」は、約180Lを表す単位です。一升瓶約100本分にあたる一石は、主にお酒の生産量を示す単位に用いられます。 また、江戸時代には米の取れ高を表す単位でもありました。例えば、「加賀百万石」は、当時の加賀藩が100万石米が収穫できるほど栄えていたことを表しています。 酒米の代表種「五百万石」という名も、新潟県の米の生産量が500万石を突破したことを記念し名付けられました。 2.酒器別で見る日本酒一合の目安 ここからは、酒器ごとの日本酒一合の目安を確認していきましょう。日本酒は、おちょこのほかにも枡やワイングラスなどさまざまな酒器で楽しめるお酒です。それぞれの容量を理解しておけば、飲みすぎ防止にもつながりますよ。 2-1.徳利(とっくり) 徳利は、日本酒を注ぐための酒器です。主に、一合徳利、二合徳利などのサイズがあります。 また、飲食店などでは「八勺燗(はっしゃくかん)」と呼ばれる徳利を使うケースも多々あります。八勺燗は、約150ml容量しか入らない徳利です。 きっちりと一合飲みたいというときは、メニューに「180ml」、「正一合」と表記があるか確認してみてくださいね。 2-2.おちょこ 前述したように、おちょこは2勺(約36ml)から5勺(約90ml)までサイズがあります。一般的に利用されるのは、小さな2勺のおちょこです。 この場合、おちょこ5杯で一合を飲み切る計算になります。おちょこにお酒を注いで飲む際の目安にしてくださいね。 2-3.枡 枡は、杉やヒノキなどでできた木製の酒器です。サイズは「一合枡」が一般的で、価格が手ごろで扱いやすい塗枡も販売されています。 本来、枡は酒や穀物などを量る道具でした。現在は、枡の名が「増す」や「益す」に通ずることから、縁起の良い酒器として祝いの席などでも用いられています。 2-4.ワイングラス 近年は、日本酒をワイングラスで楽しむスタイルも主流になってきました。ワイングラスの老舗「RIEDEL(リーデル)」でも、日本酒用のグラスが販売されています。 リーデルが推奨する最適量は、約70~80ml。グラスの底から指2本分の高さまで注いだ分量です。グラスのなかで日本酒をくるくると回しやすく、お酒の香りをぞんぶんに楽しめます。この場合、グラス約2.5杯が一合相当です。 飲食店では、ワインと同様に90~150mlで提供するスタイルも多く見られます。「飲み切れるかな」「どのくらいの分量があるのかな」と不安なときは、遠慮なくお店の方に相談してみると良いですよ。 3.日本酒一合に含まれるアルコール量 日本酒一合に含まれるアルコール量は、約20gです。アルコール量は「お酒の量」と「アルコール度数」によって決まります。ここでは、日本酒一合のアルコール量を確認しつつ、他のお酒と比較していきましょう。 3-1.一合あたりのアルコール量は約20g お酒のアルコール量は、以下の計算式で求められます。 【お酒の量(ml)×(アルコール度数(%)÷100)×0.8】 一般的に、日本酒のアルコール度数は15度前後です。そのため、一合(約180ml)に含まれるアルコール量は、21.6gとなります。 【180(ml)×(15(%)÷100)×0.8】=21.6g 厚生労働省の示す「飲酒のガイドライン」では、1日のアルコール量20g程度を「節度ある適度な飲酒」としています。 女性やお酒に弱い体質の方は20gより少ない量が適当ですが、日本酒一合を日々の飲酒の目安にしてみてください。 参考:厚生労働省e-ヘルスネット「飲酒のガイドライン」 3-2.一合分のアルコール量を他のお酒と比較 前述したように、アルコール量は「お酒の量」と「アルコール度数」で求められます。つまり、分量は同じでも、アルコール度数が高ければアルコール量は多くなるということです。 日本酒一合と同程度のアルコールを他のお酒で摂取する場合、各お酒の分量は以下のようになります。日本酒と同様に、日々の飲酒量の参考にしてくださいね。 お酒の種類(度数) アルコール量約20gを含むお酒の分量 備考 日本酒(15度) 180ml 一合 ビール(5度) 500ml 中瓶1本 缶チューハイ(5度) 500ml ロング缶1本 ワイン(14度) 約180ml ボトル1/4本 焼酎(25度) 約110ml 約0.6合 参考:公益社団法人アルコール健康医学協会「飲酒の基礎知識」 4.日本酒一合の糖質・カロリー お米を原料とするお酒、日本酒は糖質やカロリーが高く太りやすいと思われがちです。しかし、実際に摂取する分量を考えると極端に糖質やカロリーが高いお酒ではないことがわかります。 ここからは、他のお酒と比較しながら日本酒一合の糖質量やカロリーを確認していきましょう。 4-1.日本酒一合の糖質量は約6.5g 日本酒一合(180ml)の糖質量は、約6.5gです。これは、米と米麹のみを原料に造る「純米酒」の糖質量です。日本酒の種類によって、以下のように糖質量は異なります。僅かな差ではありますが、糖質が気になるときは日本酒のラベルをチェックしてみてくださいね。 種類 一合あたりの糖質量(g) 純米酒 約6.5 普通酒 約8.8 本醸造酒 8.1 吟醸酒 約6.5 純米吟醸酒 約7.4   4-2.日本酒一合のカロリーは約185kcal 日本酒一合のカロリーは、約185kcalです。こちらも純米酒のカロリーで、種類ごとで見ると以下のようにカロリーは僅かに異なります。 種類 一合あたりのカロリー(kcal) 純米酒 約185 普通酒 約196 本醸造酒 約193 吟醸酒 約187 純米吟醸酒 約185   4-3.他のお酒との比較 日本酒一合(180ml)は、飲食店で1人分として提供されることの多い分量です。同じように、他のお酒の1人分(1杯あたり)と比較した糖質量、カロリーは以下のようになります。 カロリー・糖質(1杯あたり) 1杯の平均量(ml) カロリー(kcal) 糖質(g) 日本酒(純米酒一合) 180 約185 約6.5 赤ワイン(グラス) 125 約91 約1.8 ビール(中ジョッキ) 400 160 12.4 ウイスキー(ロック) 30 約71 0.0 焼酎(ロック) 90 約131 0.0 【参考】文部科学省「第2章 日本食品標準成分表」 こうしてみると、日本酒だけが特別にカロリーが高いお酒ではないことがよくわかるのではないでしょうか。また、日本酒よりもアルコール度数の低いワインやビールなどは、ぐいぐいと飲みすぎてしまう可能性もあります。 ダイエット中でもお酒を楽しみたいというときは、以下の記事を参考におつまみ選びにも気を配ってみてくださいね。 https://sake-5.jp/sake-calories-and-sugar/ まとめ 日本酒の一合、二合という呼び方は、古い歴史を持つ単位です。分量が増えるにつれ「升」、「斗」と単位は変化します。 一合=180mlと覚えておけば、飲食店などでもお酒がオーダーしやすくなるのではないでしょうか。1日あたりの飲酒の目安は一合というポイントもあわせ、ぜひ日本酒を美味しく楽しんでくださいね。

広島鞆の浦の名産「保命酒」飲み方&楽しみ方おすすめ5選!

瀬戸内海の中央に位置する鞆の浦(とものうら)の名産品「保命酒」は、さまざまな飲み方ができるお酒です。そのままストレートで味わうほか、ロックやソーダ割りなどにアレンジできます。 今回は、おいしいもの好きの唎酒師が、保命酒の飲み方&楽しみ方5選をご紹介!どれもお酒の甘みと香りが引き立つアレンジばかりです。保命酒を購入したり、お土産でもらったりしたときはぜひ試してみてくださいね。 1.「保命酒」甘さと薬味のフレーバーを楽しめるお酒 「保命酒(ほうめいしゅ)」は、広島県福山市鞆の浦の名産品です。みりんに薬味をじっくりと漬け込むため、疲労回復効果や体を温める効能があるお酒として古くから親しまれてきました。 もち米と麹、焼酎を原料に造られる保命酒は「清酒」ではなく「リキュール」に該当するお酒です。大きな特徴は、しっかりとした甘さと薬味由来のフレーバー。現在は鞆の浦にある4つの店舗でのみ製造販売され、鞆の浦お土産としても喜ばれています。 保命酒のくわしい情報は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。 https://sake-5.jp/what-is-homeishu/ 2.保命酒を楽しむ3つのポイント 甘さと香りが特徴的な保命酒を楽しむポイントは、以下の3つです。 食前酒やデザート酒として楽しむ 薬味酒として習慣的に楽しむ アレンジをして楽しむ 1つめのポイントは、食前酒やデザート酒として楽しむこと。濃密な甘さのある保命酒は、チョコレートケーキのようなスイーツにもよく合います。 2つめのポイントは、薬味酒とし習慣的に楽しむことです。みりんをベースにする保命酒には、必須アミノ酸9種類を含む18種類のアミノ酸が含まれています。 アミノ酸は、筋肉や皮膚を作るたんぱく質を構成し、人体のエネルギー源となり疲労回復にも役立つ栄養成分です。保命酒ファンの間では、寝る前におちょこで1杯飲むようなスタイルも好まれています。 3つめのポイントにあげているように、保命酒はアレンジして楽しむのもおすすめです。氷をたっぷり入れたロックスタイルは、保命酒のおいしさに飲みやすさがプラスされます。くわしい飲み方、楽しみ方は後の章で紹介していきますね。 3.保命酒・みりん醸造元「入江豊三郎本店」 今回のアレンジに活用したのは、鞆の浦に4店ある保命酒店のひとつ「入江豊三郎本店」の保命酒です。入江豊三郎本店は、1886年(明治19年)に創業。店舗ではガラス瓶の保命酒のほか、徳利入りの商品が販売されています。 かつて高級品として扱われていた保命酒は、岩谷焼と呼ばれる半磁器や、備前焼などの高価な徳利に詰められ朝廷に献上されていたそう。入江豊三郎本店では、岩谷焼の元とされる美しい「有田焼徳利」入りの保命酒も購入できます。 本店は趣あるレトロな佇まいで、大正時代の生活雑貨を見学できるスペースが設けられ試飲も可能。渡船場近くにある支店では、保命酒アイスをはじめとするテイクアウト商品も楽しめます。どちらも鞆の浦の雰囲気を満喫でき、観光スポットとしてもおすすめです。 入江豊三郎本店 https://www.iriehonten.jp/ 4.保命酒のおいしい飲み方&楽しみ方5選 ここからは、保命酒のおいしい飲み方&楽しみ方をご紹介します!前述したように、疲労回復などの効能がある保命酒は、習慣的に楽しむのがおすすめです。ぜひ、その日の気分でさまざまなアレンジを試してみてください。 4-1.後味スッキリ保命酒のオレンジジュース割り 甘味のある保命酒は、ソーダ割りやジュース割りで味わうのもおすすめです。特に相性が良いのが、オレンジジュースとの組み合わせ。ハーブのような保命酒の香りと柑橘系の香りがマッチし、スッキリさわやかな味わいを楽しめます。 4-2.寒い夜におすすめホットミルク保命酒 寒い冬の夜は、ホットミルクに保命酒を入れてみてください。ほんのりと甘く、体がほっと温まります。1日の疲れを癒したいときや、ゆったりとリラックスしたいときにもおすすめです。 4-3.コーヒー、紅茶に保命酒 ウイスキーを入れる「アイリッシュコーヒー」、ブランデーを使う「ティーロワイヤル」のように、保命酒もコーヒーや紅茶との組み合わせを楽しめるお酒です。保命酒ならではの甘さがプラスされることもポイント。ぜひ少しずつ足しながら、好みの分量を見つけてみてくださいね。 4-4.バニラアイス×保命酒 保命酒をバニラアイスにかければ、ひんやりした口当たりとバニラの香り、お酒の風味が絶妙にマッチした大人のデザートができあがります。分量はぜひ、アイスがひたひたに浸かるくらいたっぷりと。アイスがとろけ、アイスクリームカクテルのような仕上がりになりますよ。 4-5.ヨーグルトにも保命酒を オレンジジュース割りのように、保命酒は酸味のあるものと相性が良いお酒です。ヨーグルトもそのひとつ。保命酒をかければ甘酸っぱい味わいを楽しめます。ゴクゴク飲みたいときは、ヨーグルトドリンク割りもおすすめです。 4.まとめ 鞆の浦のみで造られ、唯一無二の甘さと香りを持つ保命酒。現在は各店舗のネットショップなどでも購入できます。やさしい甘さと独特のフレーバーは、一度味わうとクセになってしまうかも?ぜひ、好みのアレンジで保命酒の魅力を体感してみてくださいね。

広島鞆の浦の「保命酒」とは?特徴や効能、歴史や飲み方を解説!

広島県福山市鞆の浦の名産「保命酒(ほうめいしゅ)」は、みりんに生薬を漬け込んだお酒です。しっかりと甘く独特の香りを持ち、現在は鞆の浦の4店のみで製造販売されています。 今回は、保命酒の特徴や効能、歴史などをご紹介します。おいしい飲み方など、瀬戸内が生んだお酒の魅力を探っていきましょう! 1.鞆の浦の「保命酒」とは?味の特徴や効能 「保命酒(ほうめいしゅ)」は、瀬戸内海のほぼ中央に位置する鞆の浦(とものうら)の名産品です。およそ16種類の生薬を含み、“瀬戸内の養命酒”ともいわれています。長い歴史を持つ一方で、現在は鞆の浦の4店舗のみでしか製造販売されていません。 もち米で造られる保命酒は甘く、生薬由来のフレーバーを持ちます。まずは、その特徴や造り方、気になる効能について紹介していきますね。 1-1.保命酒の味の特徴 保命酒は、甘さと生薬由来の香りが特徴的なお酒です。強い甘みがあるものの、砂糖や人工甘味料などは使用されていません。すべてが原料のもち米が生み出す自然な甘さです。 もち米と米麹、焼酎で造られる保命酒は「清酒」ではなく「リキュール」に分類されます。そのまま味わうのはもちろん、ロックやソーダ割り、お湯割りなどで楽しめることも特徴です。 1-2.ベースは「みりん」。保命酒の造り方 もち米と米麹、アルコール分40%の焼酎を原料とする保命酒は、途中まで「みりん」と同じ製法で造られます。 蒸したもち米と米麹、焼酎、醸造用アルコールなどをタンクに入れ発酵させると、白い醪(もろみ)ができあがります。これを搾ったものがみりんです。 保命酒造りでは、さらに生薬を漬けこんでいきます。もち米に米麹、焼酎の3種の原料に13種の生薬を漬け込むことから、かつては「十六味地黄保命酒(十六味保命酒)」ともいわれていました。 近年は、高麗人参や桂皮など16種の生薬を漬け込むのが主流です。細かな製造法は店舗によって異なり、それぞれに甘みや香りの個性が引き出されています。 1-3保命酒の効能 さまざまな生薬を漬け込んだ保命酒は、古くから「薬草酒」として重宝されてきました。 薬草の成分がじっくりとしみ出した保命酒は、冷え性や夏バテなどに効果的だといわれています。アルコールにより、薬用成分が早く体内に吸収されることも特徴です。 お湯割りにすれば、寒い冬でも体が芯から温まります。暑い夏には冷たく冷やした保命酒もおすすめです。 2.江戸時代から続く保命酒の歴史 保命酒の歴史は、江戸時代から現在まで受け継がれています。その背景にあるのは、商業港として栄えた鞆の浦の姿です。 商業の町である大阪と、長崎の出島のちょうど中央に位置する鞆の浦で生まれた保命酒は、やがて全国へと発信されていきます。幕府への献上品としても用いられ、ペリー来航の際は接待の席でふるまわれました。 2-1.今から約360年前に誕生した保命酒 保命酒が誕生したのは、今から約360年前の1659年(万治2年)のこと。大阪の漢方医「中村家」の子息である中村吉兵衛氏が「吉備の旨酒」に薬味を漬け込んだのが始まりです。 当時、鞆の津(鞆の浦)で造られていた「吉備の旨酒」は、現在のみりんにあたるお酒です。中村家は、薬味の買い付けで長崎の出島に向かう途中に鞆の津に立ち寄り「吉備の旨酒」に出会いました。 中村家の手によって醸造が始められた保命酒は、福山藩の庇護を受け全国へと広まっていきます。やがて、時代が明治の新体制に移り変わると、中村家以外にも数々の醸造元が誕生していきました。 時代は流れ、現在保命酒を製造販売する店舗は、鞆の浦にある以下の4店のみとなっています。なかには試飲ができる店もあり、鞆の浦の歴史を感じる観光スポットとして人気です。 入江豊三郎本店 広島県福山市鞆町鞆534 岡本亀太郎本店 広島県福山市鞆町鞆927番地の1 八田保命酒舗 広島県福山市鞆町鞆531 保命酒屋 広島県福山市鞆町鞆1013 ※あいうえお順 2-2.ペリーや高杉晋作が飲んだという記述も 保命酒には、歴史上の偉人たちも飲んだという記述がのこされています。なかでも注目したいのが、黒船に乗ってやってきたペリー提督です。当時の様子をのこした史料には、福山藩主だった阿部正弘公が、接待酒として保命酒を使用したと記されています。 幕末の風雲児、高杉晋作もまた保命酒を飲んだといわれている偉人のひとりです。鞆の浦に立ち寄った当時の日記には「午後鞆津上陸、保命酒を求めかつ入浴」と記されています。 ほかにも、歴代徳川将軍や朝廷の公家にも愛されていたという保命酒。当時を想像しながら飲めば、味わいがまた格別なものに感じられそうですね。 3.保命酒おすすめの飲み方 みりんベースのリキュール「保命酒」は、しっかりとした甘さが特徴的なお酒です。冷やしたり、温めたりと好みにあわせてアレンジできます。 おすすめは、氷をたっぷり入れたロックスタイル。濃密な甘さ、香りはそのままに適度な飲みやすさが加わります。 また、カクテルベースの感覚で炭酸やジュースで割るのもおすすめです。ホットミルクや紅茶で割っても美味しく体がホッと温まります。保命酒のアレンジは、ぜひこちらの記事も参考にしてください。 https://sake-5.jp/how-to-enjoy-hozei-sake/ まとめ 潮風香る鞆の浦で生まれたお酒「保命酒」。かつての偉人たちにも飲まれたお酒は、現在も鞆の浦の地で大切に守られています。生薬の成分がしみ出したお酒は、温めたり冷やしたりと、自分の体調にあわせて楽しむのもおすすめです。 鞆の浦でしか製造されていない保命酒ですが、現在はオンラインショップなどでも購入できます。もちろん、現地に出向いてお土産として購入するのもいいですよね。 その土地の風土を感じられるのもお酒の醍醐味。保命酒を通し、鞆の浦の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

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