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おいしい日本酒の出汁割りの作り方とは?おすすめアレンジや簡単な出汁割りの作り方も解説!
日本酒にはさまざまな飲み方・楽しみ方があります。そのなかで意外と知られていないのが"出汁割り"です。 日本酒の出汁割りは、寒い冬におすすめの飲み方です。温かい出汁で日本酒を割れば、それぞれの旨味がひとつになった、おいしい一杯ができあがります。 今回は、おでんの出汁を使った出汁割りの作り方をご紹介!ポイントをおさえ、お家でおいしい日本酒の出汁割りを楽しみましょう。 1.日本酒の出汁割りの作り方 日本酒の出汁割りは、おでんや鍋などの出汁を使って作ることができます。体の芯から温まる、寒い冬におすすめの飲み方です。 作り方は日本酒に出汁を加えるだけと、いたってシンプル。今回はおでん出汁を使った作り方をポイントとともにご紹介します。 1.日本酒を温める 好みにもよりますが、出汁割りに使う日本酒は適度に温めておくのがおすすめです。出汁と合わせたときに温度が下がらず、温かな状態で出汁割りを楽しめます。 市販のカップ酒の多くは電子レンジで温めることができます。加熱する際は、以下の点に気を付けてください。 必ずアルミキャップを外す 加熱時間は500Wで1以内が目安(温めすぎに注意!) 加熱後はマドラーなどでかき混ぜる アルミキャップを付けたままの加熱、ガラス瓶の温めすぎは危険を伴うため、じゅうぶん注意しましょう。 また、加熱後は軽くかき混ぜると全体の温度が均一になり、おいしい燗酒ができあがります。 2.おでん出汁を加える まずは、アツアツのおでんをおともに燗酒をちびりちびりと楽しんで…。おでん出汁は、お酒が残り4分の1ほどになったところで加えるのがおすすめです。 日本酒の香りと出汁の香りが相まって、なんとも言えないしあわせな気分に。温かいカップを持ち静かにすすれば、出汁割りのおいしさがじんわりと体に染み渡ります。 お好みで唐辛子や柚子胡椒を振ってもおいしいですよ。ピリッとアクセントがきいた出汁割りとアツアツおでん。冬にぴったりの組み合わせを、ぜひ楽しんでみてください。 2.白だしでお手軽に!即席日本酒の出汁割りの作り方 「おでんや鍋はないけど、出汁割りを飲みたい!」そんなときにおすすめなのが、市販の白だしを使った出汁割りです。 ここからは、料理研究家リュウジさんのレシピを参考に日本酒の出汁割りにチャレンジ!まずは日本酒と白だし、耐熱グラスを準備しましょう。 レンジと白だしを使うと心温まる 「日本酒の出汁割り」 が簡単にできるの、飲兵衛に最高のライフハックだと思う 耐熱グラスに水100cc、白だし大1、日本酒大3入れラップせず1分30秒チンするだけ 出汁の優しい味に日本酒の香りがたまらない もうこれはスープ、アルコール入りの滋味溢れるスープだよ pic.twitter.com/LGCMvYXPKY — リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ (@ore825) November 10, 2019 月桂冠の「つき」は、日本三大酒どころ、京都府の伏見のお酒です。アルコール度数は13度と若干低く、やわらかな口当たりを楽しめます。 水100ccに日本酒大さじ3、白だし大さじ1を加えたら、ラップをかけずに電子レンジ(500W)で1分半加熱。 ふわ~っと日本酒の香りが広がる、おいしい出汁割りの完成です。メーカーごとに白だしの味わいが異なるため、分量は調整してみてくださいね。 3.出汁割りの発祥は東京の赤羽のおでん屋さん 日本酒の出汁割りは、東京・赤羽のおでん店「丸健水産」が発祥だといわれています。 店頭に並ぶのは、60年以上手作りで作られてきた練り製品の数々。昭和レトロな店先では、温かいおでんと日本酒を立ち飲みスタイルで楽しめます。 50ccほど残したカップ酒に、おでん出汁を加える「出汁割り」も丸健水産の名物のひとつ。 店にはおいしいおでんと出汁割りを目当てに、地元はもちろん全国各地から多くの人々が訪れています。 まとめ 日本酒の出汁割りは、日本酒と出汁、それぞれのおいしさを堪能できるスタイルです。あらかじめ日本酒を温めておくことで、香りと旨味が一体となったおいしい出汁割りができあがります。 唐辛子を振ったり、日本酒の割合を増やしたりと楽しみ方は無限大。今年の冬は日本酒の出汁割りで、温かなひと時を過ごしてみませんか?
おすすめの高級日本酒14選。1本1万円から10万円以上の日本酒も紹介
日本酒の値段は、1本(750ml)あたり数千円台が主流です。なかには、1本1万円を超える高級銘柄も存在します。 今回は、1万円以上の高級日本酒をご紹介!3万円、10万円以上する商品も取り揃えました。原料や製法、パッケージまでこだわりが詰まった高級日本酒は、贈答用にもおすすめです。祝いの席に用意すれば、ハレの日を華やかに彩ってくれますよ。 1.【1万円以上】おすすめの高級日本酒5選 1本あたり1万円以上の日本酒は、祝いの席や自分へのご褒美におすすめです。イタリアンやフレンチにあうクリアな味わいのお酒が多く、パーティーシーンにもマッチします。 1-1.仙禽 醸(かもす) 「仙禽(せんきん)」のプレミアムシリーズの1本「醸(かもす)」は、ワインの技法“アッサンブラージュ”を取り入れた日本酒です。 複数のブドウ品種をブレンドするアッサンブラージュのように、仙禽の3品種を絶妙な比率でブレンド。エレガントでありながらも強く、しなやかな唯一無二の味わいに仕上げています。和紙の上に踊る金字も美しく、贈答用にもおすすめの1本です。 (出典元:株式会社せんきん) 1-2.澤屋まつもと 雫酒 醪(もろみ)を入れた酒袋から、ぽたり、ぽたりとこぼれる雫を集めた「雫酒(しずくざけ)」。お酒を採るのは真冬の4時間だけという貴重な1本です。 さらに、酸化しないようにと真空パックで瓶ごとパッケージング。ぜひ適度に冷やした状態で、蔵直送のピュアな旨味を楽しんでみてください。 (出典元:佐野屋) 1-3.醸し人九平次 純米大吟醸 彼の岸(ひのきし) 「彼の岸(ひのきし)」は「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」のフラッグシップ。兵庫県黒田庄の自社田で育った酒米・山田錦を原料に造られています。 複雑な香りの奥から顔をのぞかせるのは、九平次ならではのフレッシュな酸味。さらに、こっくりとした深い旨味が自然の豊かさを感じさせてくれます。ボックスのなかで静かに眠らせ、熟成による味の変化を楽しむのもおすすめです。 (出典元:九平次公式ショップ) 1-4.梵 超吟 純米大吟醸 2羽の鳳凰が舞い上がる、きらびやかなボトルが印象的なお酒「梵 超吟(ぼん ちょうぎん)」。通常ボックスのほか、同じく1万円台の漆箱入りの商品も用意されています。 金色の組紐をゆっくりほどいた先に待っているのは、マイナス10℃で約5年間熟成したお酒を中心にブレンドされた純米大吟醸との出会い。特別な日を彩る一杯に選んでみてはいかがでしょうか。 (出典元:加藤吉平商店) 1-5.八海山 純米大吟醸 金剛心 黒 「八海山(はっかいさん)」は、新潟県の地酒として広く名が知られる銘柄です。なかでも「金剛心(こんごうしん)」は、浩和蔵(わこうぐら)と呼ばれる最高品質の酒が生まれる蔵で造られています。 「黒」は、どっしりとした黒色の球体ボトルを採用した冬季限定商品。気品あふれる香りとなめらかな口当たりを堪能できます。外箱も美しく、年末年始の贈答用にふさわしい1本です。 (出典元:楽天市場) 2.【3万円以上】おすすめの高級日本酒4選 3万円以上の高級日本酒には、原料やコンセプトにこだわりぬいた商品がラインナップ。コレクションしたくなるような美しいボトルデザインのお酒もありますよ。 2-1.獺祭 磨きその先へ 旭酒造の「獺祭(だっさい)」は、精米歩合23%という、米を小さく小さく磨き上げる技術を確立したお酒です。「磨き その先へ」は、獺祭の名を世に知らしめた「磨き二割三分」を超える酒質を目指し、10年の構想期間を経て誕生しました。 研ぎ澄まされた香りの後に続くのは、甘味や酸味、苦味が織り成す長い余韻。現状に満足せず常にその先へ、と探求心を持ち続ける蔵の信念が感じられます。 (出典元:旭酒造株式会社) 2-2.農口尚彦研究所 LIMITED EDITION NOGUCHI NAOHIKO 01 2018 Vintage 酒造りの神とも呼ばれる杜氏、農口尚彦(のぐちなおひこ)氏の集大成として生まれたお酒です。16歳で酒造りの道に入り、70年目を迎えた記念ヴィンテージとして誕生しました。 グラスからふわっと立ち上るのは、みずみずしく甘い香り。口に含むと芳醇な旨味が広がり、かすかな酸味が舌を静かに刺激します。長期保存もふまえた仕上がりになっているため、人生の節目に贈るプレゼントにもおすすめです。 (出典元:農口尚彦研究所) 2-3.NIIZAWA KIZASI 2019 艶めく純白ボトルをキャンバスに浮かび上がる独創的なデザイン。「NIIZAWA KIZASHI(にいざわ...
割り水燗とはどんな飲み方?おうちでゆったり日本酒を楽しむときにおすすめ!
日本酒には、加水をして温める「割り水燗(わりみずかん)」と呼ばれる飲み方があります。加水でアルコール度数が下がり、より飲みやすくなるのが特徴です。燗酒のふくよかで優しい味わいも楽しめます。 今回は、家飲みにぜひすすめしたい割り水燗について解説します。作り方のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。 1.割り水燗とは 「割り水燗(わりみずかん)」とは、水で割って温めた日本酒のことです。水で割ることでアルコール度数が下がり、温度の上昇とともにふくよかな味わいが広がります。 そもそも日本酒は、製造過程で「加水」と「火入れ」をおこなうお酒です。搾った直後のアルコール度数は17~20度と高く、加水をしながら13~16度ほどに調整していきます。火入れと呼ばれる加熱殺菌処理は、2回おこなうのが一般的です。 割り水燗は、加水をしながら自分が美味しいと感じる度数に調整できます。温度により味わいは変化するため、お家でゆったり日本酒を楽しみたいときにおすすめです。 2.割り水燗のおすすめポイント3つ 日本酒って水で割ってもいいの?と戸惑いがちですが、割り水燗は日本酒通も好む飲み方です。おすすめポイントには、次のような3点が挙げられます。 飲み飽きせずにゆっくり楽しめる 体がぽかぽかと温まる 飲み疲れせず次の日もお酒が残りにくい 日本酒は、温度による味の変化が魅力的なお酒です。割り水燗のように温めると、ふくよでやわらかな味わいが広がります。 高温から常温へと、温度が下がる間の変化を楽しむのもおすすめです。お家でゆるりと盃を傾けながら、時間とともに異なる味や香りを堪能できます。 ぽかぽかと体が温まる割り水燗は、出汁の染みたおでんのような冬メニューと好相性。もちろん、冷房で体が冷えがちな夏場にもおすすめしたい飲み方です。 また、「原酒」のようにアルコール度数が高いお酒は、割り水をすることでぐっと飲みやすくなります。度数の高いお酒をぐいぐい飲むより体に優しく、次の日までお酒が残りにくい飲み方といえるでしょう。 3.割り水燗の作り方3つのポイント 割り水燗を作るときは、次の3つのポイントを意識してみてください。より美味しい割り水燗を楽しめます。 「原酒」や「火入れ酒」がおすすめ 1割~2割を目安に加水する あらかじめ「前割り」しておく ここでご紹介するのはあくまでも目安のひとつです。難しく考えず、ぜひ自由に割り水燗にチャレンジしてみてくださいね。 3-1.「原酒」や「火入れ酒」がおすすめ 割り水燗にする日本酒は「原酒」や「火入れ酒」がおすすめです。原酒とは、加水調整をしていないお酒のこと。アルコール度数は20度近くと、加水をしている日本酒より高めです。そのため、割り水にしたときも味がぼやけず、お酒の個性がくっきりと浮かび上がります。 また、日本酒には火入れをしているお酒と、火入れをしていない生酒と呼ばれるお酒があります。生酒は、加熱処理をしていないフレッシュさが持ち味です。温めると味がぼんやり落ち着かないタイプが多く、火入れ酒のほうが安定した味わいを楽しめます。 とはいえ、生酒だから燗にしてはいけない、というわけではありません。どんなお酒も好きなように楽しめるのが家飲みの魅力です。「生酒って温めるとこんな味になるんだ」「この生酒は温めてもいける!」などさまざまな違いを発見してみてくださいね。 3-2.1~2割を目安に加水する 割り水燗は、アルコール度数12~13度を目安に仕上げると飲み疲れせず心地よい酔いが続くといわれています。人によっては、15度あたりが美味しいと感じるなど味の好みはさまざまです。 加水量はもとのお酒の1~2割量が適していますが、まずは常温で日本酒を味わってみてください。「アルコール感がしっかりしてる」「そんなに加水しなくてもよさそう」など、自分の感覚をふまえたうえで徐々に加水するのがおすすめです。 お湯をはった鍋に徳利(とっくり)をつけ、味見をしながら好みの温度や加水量を見つけるのも割り水燗の楽しみのひとつです。温度や加水量でガラッと変わる日本酒のおもしろさを実感できます。 3-3.あらかじめ「前割り」しておく 「前割り」とは、あらかじめお酒と水とをなじませておくことです。前割りをして1週間ほどおくと、お酒の味わいがまろやかに変化します。時間があるときは、お酒を水で割ってキープしておきましょう。しっかりと骨太な個性を持つ日本酒ほど、前割りの効果が感じられます。 まとめ 加水して温める割り水燗は、お家だからこそできる日本酒の楽しみ方です。水の量や温度など、自分で調整しながら好みの味わいが見つけられます。美味しく飲むためのポイントはあっても、正解に限りはありません。自由な日本酒の楽しみ方「割り水燗」、ぜひお家で試してみてくださいね。
古くて新しい「モダン生酛」とは?モダン生酛のおすすめ銘柄を解説!
伝統製法・生酛造りで生まれるモダンな味わいのお酒「モダン生酛(きもと)」。旨味とフレッシュさを兼ね備えたモダン生酛は、ニュータイプの日本酒として注目を集めています。 今回は、モダン生酛の魅力について解説!おすすめ銘柄もご紹介します。「モダン生酛ってどんなお酒?」と気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。 1.古くて新しい「モダン生酛」とは? 「モダン生酛(きもと)」は、近年注目を集めている日本酒です。生酛(きもと)とは、日本酒の伝統製法のこと。一般的な酒造りで用いる乳酸菌は使用せず、自然の力でお酒を造っていきます。乳酸菌を用いる「速醸(そくじょう)」と呼ばれる製法が生まれるまで、生酛は日本酒造りの主流でした。 また、モダン生酛の「モダン」とは、現代的であることを意味する言葉です。つまり、モダン生酛とは伝統製法を用いた現代的な日本酒のこと。生酛らしさとともに、現代風の新しい味わいを楽しめます。 1-1.初心者にもおすすめのきれいな酸味 従来の生酛は、旨味と酸味が織り成す複雑な味わいが特徴です。燗酒にするとさらに旨味が広がり、チーズのようなコクのある食材にもマッチします。 一方、モダン生酛は、軽快なキレときれいな酸味が特徴的なお酒です。近年はフルーティーな香りの生酛も登場するなど、日本酒ビギナーにもおすすめの銘柄が揃います。 1-2.モダン生酛が増えてきた理由 モダン生酛が増えてきた理由には、徹底された衛生管理と技術の向上が挙げられます。 衛生管理の徹底 酒造りの工程において、乳酸は欠かすことのできない存在です。速醸では乳酸菌を添加し、生酛では自然の力で乳酸菌を育てていきます。 乳酸は他の微生物が育ちにくく、酵母が増殖しやすい環境を作り出してくれます。かつて、乳酸菌を添加しない生酛は微生物の影響を受けやすく、雑菌の侵入によって腐敗の可能性もある製法でした。近年は衛生管理が徹底されたこともあり、生酛造りに着手する蔵が増えてきたと考えられています。 生酛の技術の向上 モダン生酛が増えてきた背景には、生酛造りの技術を持つ蔵人たちの活躍が挙げられます。自然の力で乳酸菌を育てる生酛造りには、徹底した温度管理や水量管理が求められます。伝統製法と蔵人たちの技術の融合により、モダン生酛はできあがるといえるでしょう。 1-3.モダン生酛の楽しみ方 新たな魅力を持つモダン生酛は、従来にはない味わい方ができます。シュワッとした微発泡感のあるタイプは適度に冷やしていただくのがおすすめです。また、旨味と酸味がしっかりしたタイプはカクテルベースとして楽しめます。 和食にイタリアン、フレンチ、エスニックと合わせる料理も選びません。食中酒として料理の味わいを引き立ててくれます。 また、モダン生酛は時間と共に変化する味わいも魅力です。開栓から1日、2日と時間が経つほど味に深みが生まれます。あえて長期間熟成させ、味わいの変化を楽しむのもおすすめですよ。 2.令和の新しい生酛!おすすめモダン生酛6選 ここからは、おすすめモダン生酛6選をご紹介!生酛らしさとクリアな旨味を兼ね備えた銘柄が揃いました。「モダン生酛ってどんなお酒?」と気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。 2-1.クラシック仙禽 無垢 「クラシック仙禽(せんきん)」は、栃木の酒蔵「せんきん」が生酛造りで生み出すお酒です。「無垢(むく)」は飾り気のないクリアな味わいが魅力的。従来の生酛とは一線を画す、みずみずしい旨味にあふれています。和食はもちろん、エスニックやイタリアン、フレンチとあわせても美味しくいただける日本酒です。 (出典元:Amazon.co.jp) 2-2.土田生酛 「伝統製法を継承しつつ、近代だからできる味わいを」。土田酒造の想いから生まれた「土田生酛」は、生酛らしさを持つモダンタイプのお酒です。 土田酒造は2019年からすべてのお酒を生酛造りで生産する酒蔵です。なかでも「土田生酛」は、甘い香りとライトな後口が魅力的。アルコール感も控えめで、好みの料理とあわせてすいすいと楽しめます。 (出典元:土田酒造株式会社公式オンラインショップ) 2-3.多賀治 生酛純米雄町 無濾過生原酒 限定直汲み2021 火入れと呼ばれる加熱処理やろ過をしていない、フレッシュ感満載の生酛です。穏やかな香りとしっかりとした酸味が次へと盃を進めます。温度と共にゆっくりと変化する酸味、苦味も特徴的。燗酒にすると伸びやかな旨味を楽しめますよ。 (出典元:日本酒セラー ハレトケ) 2-4.産土 山田錦 舌を刺激する発泡感とグレープフルーツのように爽やかな香り、後口に残る渋みが心地よい生酛です。米が生まれる環境そのものにこだわり、地元農家とともに栽培した山田錦を原料に使用しています。 アルコール度数は13%と、日本酒のなかでは若干低め。自然が生み出すフレッシュな味わい、力強い旨味を存分に楽しめる1本です。 (出典元:YAMAJIN公式通販) 2-4.新政 Ecru エクリュ -生成- 2021 秋田県の「新政(あらまさ)酒造」は、秋田県産米を原料に全量生酛、木桶仕込みでお酒を造る酒蔵です。Colorsシリーズのひとつ「エクリュ」には、酒こまちが使用されています。 グラスからふわりと広がるのはバナナのように甘い香り。フレッシュな酸味とほのかなガス感も楽しめます。アルコール度数は若干低く、生酛の新たな魅力を教えてくれる銘柄です。 (出典元:新政酒造) 2-6.光栄菊 月光 天然乳酸菌仕込み 無濾過生原酒 佐賀で長らく休眠していた蔵を引き継ぎ、2019年に新たに誕生した「光栄菊酒造」。「天然乳酸菌仕込み」は、やわらかな酸味が広がる1本です。 開栓直後に穏やかな香りは、時間と共に少しずつふくらみをみせます。ぜひ、1日2日と日を追うごとに変化する味わいを感じてみてください。 (出典元:伊勢五本店) まとめ 日本で古い歴史を持つ日本酒は、時代とともに徐々に変化しつつあります。近年注目を集めるモダン生酛もそのひとつ。これまでの生酛にはないフルーティーな香りやクリアな飲み口を楽しめるお酒です。 製法や原料でさまざまに変化する味わいこそ日本酒の大きな特徴。モダン生酛でぜひその魅力を体感してみてください。
スパークリング日本酒おすすめ19選
スパークリング日本酒は、シュワシュワとした発泡感が魅力です。低アルコールの甘口タイプが多く、普段日本酒を飲み慣れない方にも好まれています。 今回は、スパークリング日本酒を選ぶ際の3つのポイントを解説します。おすすめスパークリング日本酒も一挙紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.スパークリング日本酒とは? 「スパークリング日本酒」とは、シュワシュワとシャンパンのように泡立つ日本酒のことです。アルコール度数の低い甘口タイプが主流で、カジュアルに美味しい日本酒を楽しめます。 また、おしゃれなボトルデザインが多いことも特徴です。シャンパンを思わせるようなデザインのスパークリング日本酒は、パーティーシーンを華やかに彩ってくれます。飲み切りサイズのボトルも多く、乾杯のお酒にもおすすめです。 2.スパークリング日本酒の選び方の3ポイント スパークリング日本酒を選ぶときは、以下の3つのポイントをおさえておきましょう。 製法による発泡感の違いを楽しむ 甘口?辛口?日本酒度を確認してみる アルコール度数をチェックする スパークリング日本酒の発泡感は、製法によって違いが生まれます。また、甘口か辛口か、味のタイプを確認してみるのもおすすめです。カジュアルに泡感のあるお酒を楽しみたいときは、アルコール度数もチェックしてみてくださいね。 2-1.製法による発泡感の違いを楽しむ スパークリング日本酒には「瓶内二次発酵」、「炭酸ガス注入」、「活性にごり酒」の3タイプがあり、製法によって発泡感が異なります。 シャンパーニュ方式ともいわれる瓶内二次発酵 瓶内二次発酵は、シャンパーニュ方式ともいわれる製法です。一度できあがった日本酒を瓶詰めし、新たに酵母や糖などを加えお酒を「瓶内」で「二次発酵」させます。なかには酵母や糖を加えないこともあり、細かな製法は蔵によりさまざまです。 2016年には、一定の基準をクリアした瓶内二次発酵のお酒を「AWA SAKE」に位置付ける「awa酒協会」が誕生しました。瓶内二次発酵で生まれるスパークリング酒は、きめ細やかでやさしい泡感が魅力です。 強めの泡が楽しめる炭酸ガス注入 強めの発泡感を楽しみたいときは、炭酸ガスを注入したスパークリング日本酒がおすすめです。比較的価格が手ごろで、コンビニエンスストアやスーパーなどで購入できます。 アルコール度数が低く、容量が少ないタイプが多いこともポイントです。「今日はスパークリング日本酒で乾杯したい!」というときも、手軽に美味しいお酒を準備できます。 発酵から生まれる炭酸の活性にごり酒 活性にごり酒は、発酵途中の醪を荒く搾り、瓶詰めしたお酒です。酵母が生きた状態で瓶詰されるため、自然発酵が進み炭酸ガスが発生します。 空気を逃がすために蓋に小さな穴が開いていたり、「吹き出し注意」などと書かれているのもこのタイプです。白くにごったタイプの活性にごり酒は、とろりとした口当たりと微発泡感を楽しめます。 2-2.甘口?辛口?日本酒度を確認してみる スパークリング日本酒は、甘口タイプのお酒が多いのが特徴です。「ドライな味わいの辛口酒が好み」というときは、日本酒度を確認してみてください。 日本酒度の数値は、お酒の甘辛を示す指標です。一般的に、数字がマイナスであるほど甘口、プラスであるほど辛口のお酒に位置付けられます。 スパークリング日本酒の多くは日本酒度マイナスの甘口のお酒ですが、数字がプラスに近いほどドライな辛口テイストを期待できます。 https://sake-5.jp/sake-degree/ 2-3.アルコール度数もチェック スパークリング酒を選ぶときは、アルコール度数もチェックしてみましょう。一般的な日本酒のアルコール度数は15度前後ですが、スパークリング日本酒は10度前後の低アルコールタイプが多く見られます。しっかりとした飲みごたえを楽しみたいときは、アルコール度数高めのスパークリング日本酒を選んでみてくださいね。 3.おすすめのスパークリング日本酒19選 ここからは、おすすめのスパークリング日本酒19選をご紹介します!カジュアルに楽しめる1本から、乾杯シーンにおすすめの本格的なボトルまで幅広いラインナップを揃えました。「これが日本酒?」とうれしい驚きを与えてくれるスパークリング日本酒は、プレゼントにもおすすめですよ。 3-1.発泡純米酒 すず音 一ノ蔵の「すず音」は、スパークリング日本酒の先駆けとなったお酒です。グラスの底から立ち上る繊細な泡は、瓶内二次発酵によって生まれます。 アルコール度数は5度と飲みやすく、甘酸っぱい味わいが魅力。300ml容量で販売されているため、美味しいスパークリング日本酒を気軽に楽しむことができます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-2.澪 スパークリング ブルーボトルが印象的な「澪(みお)」も、スパークリング日本酒の代表格です。アルコール度数は5度と、気軽に美味しい日本酒を楽しめます。 辛口タイプが好みの場合は、甘さ控えめの姉妹品「澪 DRY」もおすすめです。ほかにも、クラッシュタイプの「澪 FROZEN」など、さまざまなタイプが販売されています。 (出典元:松竹梅白壁蔵) 3-3.八海山 発泡にごり酒 「八海山(はっかいさん)」の発泡にごり酒は、細やかな泡感が際立つお酒です。自然の甘みとスッキリとした後味を楽しめます。 にごり酒ならではの米のコク、旨味も魅力のひとつ。和食はもちろん、ステーキのような肉料理やチョコレートケーキとのペアリングもおすすめです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-4.上善如水 スパークリング 「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」は、水のように清らかな味わいの日本酒です。日本酒度はマイナス12と、スパークリング酒のなかでは甘さは控えめ。アルコール度数は13~14度と、日本酒らしいしっかりとした飲みごたえを楽しめますよ。 (出典元:白瀧酒造オフィシャルショップ) 3-5.真澄 スパークリング 「真澄(ますみ)」は長野県を代表する地酒です。古くからの伝統を受け継ぐ真澄のスパークリング酒は、瓶内二次発酵によって生まれます。 大きな特徴は、あえて澱(おり)と呼ばれる固形物を残して仕上げていること。爽やかな発泡感とともに、米由来のまろやかな旨味を堪能できます。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 3-6.一代弥山 スパークリング 「一代弥山(いちだいみせん)」のスパークリング日本酒は、甘さを抑えたドライテイストのお酒です。独自の技術で強い炭酸が注入されています。アルコール度数は11度と比較的低く、乾杯の1杯におすすめ。強めの泡は消えにくいため、食中酒としてもゆったり楽しめます。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-7.七本鎗 awaibuki スパークリング 「七本槍(しちほんやり)」は、滋賀県の富田酒造で造られるお酒です。「awaibuki」という名は、瓶内で発酵を促す酵母の「息吹」や、雪の舞う「伊吹山」に由来しています。 アルコール度数7度と口当たりが軽く、甘酸っぱい味わいは日本酒を飲み慣れない方におすすめ。シュワシュワッとした泡感とともに、お米の新たな魅力を感じてみてください。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-8.水芭蕉 純米吟醸 辛口スパークリング 「水芭蕉(みずばしょう)」から販売されるのは、日本酒度プラス8とスパークリング日本酒にめずらしい辛口タイプのお酒です。高級酒米・山田錦を原料にエレガントな味わいを実現しています。 アルコール度数は15度と、しっかりとした飲みごたえも魅力です。180ml容量から販売されているため、本格的な辛口スパークリングを気軽に味わうことができますよ。 (出典元:IMADEYA ONLINE...
天ぷら×日本酒ペアリング!唎酒師おすすめ銘柄6選を紹介
日本で古くから親しまれてきた天ぷらと日本酒。ふたつを組み合わせれば、食事がより楽しくなるペアリングができあがります。 今回は、唎酒師が天ぷらとのペアリングにおすすめの日本酒をご紹介。美味しさが引き立つペアリングのポイントも解説します。ぜひ天ぷらと一緒に日本酒を楽しむ際の参考にしてください。 1.ペアリングとは? 「ペアリング」とは、料理と飲み物の相性の良い組み合わせのことです。日本酒だけでなく、ワインやビールなどさまざまなお酒にペアリングは存在します。 和食の代表「天ぷら」と日本の国酒「日本酒」は、国内で古くから親しまれてきた組み合わせです。ペアリングを意識すれば、お互いの良さがより一層引き立ちます。 2.天ぷら×日本酒ペアリングのポイント 素材に衣をつけ油で揚げる天ぷらには、スッキリとした味わいの日本酒がマッチします。 具体的には、「キレがある」「ドライテイスト」といわれるような淡麗辛口タイプがおすすめです。口内の脂分が洗い流されリフレッシュし、食を進める効果が期待できます。 また、食事がより楽しくなるのが素材との組み合わせを意識したペアリングです。 例えば、舞茸のように旨味の強い天ぷらには、同じく味わい豊かなお酒がマッチします。繊細な味わいの白身魚の天ぷらには、スッキリとした味わいの日本酒がおすすめです。 山菜のように独特の香りやクセをもつ天ぷらには、フルーティーな香りの日本酒を選んでみてください。香りと香りの相乗効果で新たなハーモニーが生まれます。 また、日本酒は味や香りの個性で以下のような4タイプにわかれます。より詳しい記事も含め、ぜひペアリングの参考にしてください。 タイプ 特徴 薫酒 (くんしゅ) ・リンゴやメロンのようなフルーティーな香り ・シュワシュワとした微発泡感がある銘柄も ・日本酒ビギナーも飲みやすいタイプが多い ・純米大吟醸 ・吟醸酒 などに多い 爽酒 (そうしゅ) ・比較的おだやかな香り ・「ドライテイスト」「キレがある」などと呼ばれる淡麗辛口の味わい ・本醸造酒 などに多い 醇酒 (じゅんしゅ) ・米麹の豊かな香り ・まろやかな口当たり ・温めるとよりふくよかな味わいに ・純米酒 ・生酛造り ・山廃 などに多い 熟酒 (じゅくしゅ) ・ナッツやスパイス、ハチミツなどに例えられる香り ・熟成による複雑で重厚な味わい ・黄金色、琥珀色の見た目 ・ラベルに長期熟成酒、古酒と書かれたもの https://sake-5.jp/sake-and-food-pairing/ 3.天ぷら×日本酒ペアリング!おすすめ銘柄6選 揚げたてアツアツで衣はサクサク、素材の旨味があふれる天ぷら。ここからは、そんな天ぷらとのペアリングにおすすめの日本酒をご紹介します。好みのお酒とともに天ぷら×日本酒の競演をお楽しみください。 3-1.風の森 ALPHA(油長酒造) アルコール度数14%と、日本酒では比較的低アルコールでありながら旨味はしっかり。綿あめのような甘さがふわりと広がったかと思うと、スッと静かに消えていく。『次章への扉』と名付けられた「風の森 ALPHA」は、日本酒ビギナーにぜひおすすめしたい1本です。 天ぷらと相性がよい理由は、独特の微発泡感。ちりちりと舌をなでる小さな泡が脂分をやさしく包み込んでくれます。 時間と共に空気と調和し、香りは甘く、やわらかに。ほっくりとしたカボチャや繊細な味わいのハモなど、さまざまな天ぷらとのペアリングを楽しんでほしい日本酒です。 (公式サイト:油長酒造株式会社) 3-2.にいだしぜんしゅ 生酛 純米原酒(仁井田本家) 春を告げる山菜の天ぷらのペアリングには、自然の旨味が凝縮された「にいだしぜんしゅ」を。山菜のほろ苦さとお酒の旨味が重なり合い、より奥深い世界が広がります。 ほんのり黄色いお酒の原料は、すこやかな田んぼから生まれた自然米です。温めると米と麹の香りが引き立ち、炊き立てご飯をいただくときのように心がホッと和みます。 昔ながらの生酛造り(きもとづくり)を採用し、加水をしていない「純米原酒」は、天つゆで天ぷらを味わうときにもおすすめです。しぜんしゅの濃醇な旨味が、出汁のきいた天つゆと絶妙にマッチします。 (公式オンラインショップ:仁井田本家) 3-3.七本槍 生酛純米2019(富田酒造) 燗酒で天ぷらを楽しみたいときにおすすめしたいのがこちら。生酛造り(きもとづくり)と呼ばれる昔ながらの製法で生まれたお酒です。 湯気からふわりと立ち上るのは、ほのかに甘くやわらかな香り。温度によりキリッと立つ酸が、天ぷらがまとう衣の旨味、素材そのものの魅力をより一層引き立てます。 揚げたての天ぷらをほおばりながら、燗酒をクイッと1杯。和食の醍醐味を堪能できるペアリングです。 (公式オンラインショップ:富田酒造) 3-4.千歳 Hyogo Sake 85(山名酒造) 「千歳(せんさい)」は、江戸時代と同じように木製の桶(おけ)で仕込まれたお酒です。さらに、一般的に用いる乳酸菌は添加せず、自然の微生物の力によって醸されています。 香りはあわせる料理を引き立てるかのように、奥ゆかしく実に爽やか。心をぐっとつかむ美味しさは、一気に押し寄せたかと思うと穏やかな波のように引いていきます。 旬のネタを楽しみながら、1杯また1杯。そのたびに至福のペアリングを実感できるおすすめ銘柄です。 (公式オンラインショップ:山名酒造) 3-5.磯自慢 特別本醸造(磯自慢酒造) (出典元: 磯自慢酒造株式会社) 静岡県の「磯自慢(いそじまん)」は、さまざまな料理とのペアリングが楽しめるお酒です。なかでも魚介類と相性が良く、ハモやイカ、エビといった天ぷらの美味しさを引き立ててくれます。 蔵のスタンダード「本醸造酒」は、優れたコストパフォーマンスも魅力です。自宅に1本常備しておけば、天ぷらにお寿司、カルパッチョなどその日の気分にあわせた料理とのペアリングを満喫できます。 3-6.香住鶴 生もと からくち(香住鶴) (出典元および公式オンラインショップ:香住鶴株式会社) スッキリ辛口タイプの日本酒が好み、という方はぜひこちらのお酒「香住鶴(かすみつる)」を。味の濃い料理とのペアリングに優れ、天ぷらと合わせれば味の相乗効果が生まれます。 香住鶴のこだわりは、蔵すべてのお酒に手間ひまかかる「山廃(やまはい)」または生酛造りを採用していること。普通酒にあたるこちらの辛口酒も同様です。 ひとたび口にすれば、パックで手軽に購入できる普通酒のイメージがガラッと変わるはず。2022年「全国燗酒コンテスト お値打ち熱燗部門」では金賞を受賞と、燗酒好きにもおすすめの日本酒です。 4.まとめ 天ぷらとあわせる日本酒は、味わいがスッキリとしたタイプを選ぶのがおすすめです。山菜やキノコなど、香りや味に個性があるネタの場合は、旨味がぎゅっと濃縮されたタイプや香りある日本酒もマッチします。 温めたり冷やしたりと、飲用スタイルが幅広いことも日本酒の大きな魅力。ぜひお気に入り銘柄を見つけて、日本酒ペアリングの世界を楽しんでみてくださいね。
イタリアン×日本酒ペアリング!唎酒師おすすめ銘柄6選を紹介
日本酒は和食だけでなく、イタリアンとあわせても美味しいお酒です。理由はバリエーション豊かな味と香り。日本酒の個性を知れば、より魅力的なペアリングが生まれます。 今回は、唎酒師がイタリアンとのペアリングにおすすめの日本酒をご紹介。甘酸っぱいお酒やキレのあるお酒など、個性豊かな銘柄を取り揃えました。ぜひイタリアンとともに美味しい日本酒を楽しむ際の参考にしてください。 1.ペアリングとは? ペアリングとは、飲み物と料理の相性の良い組み合わせのことです。日本酒にビール、ワインなどさまざまなお酒にペアリングは存在します。 ペアリングを意識すれば、料理と飲み物それぞれの良さがさらに引き立ちます。お互いが同調したり、違う個性を持つものが重なり合ったりすることで、より豊かな味わいが生まれるでしょう。 2.イタリアン×日本酒ペアリングのポイント 日本酒は、味と香りの個性で以下の4タイプにわかれます。より良いペアリングを生むためには、それぞれの個性に合わせた料理を選ぶことが大切です。 タイプ 特徴 薫酒 (くんしゅ) ・リンゴやメロンのようなフルーティーな香り ・シュワシュワとした微発泡感がある銘柄も ・日本酒ビギナーも飲みやすいタイプが多い ・純米大吟醸 ・吟醸酒 などに多い 爽酒 (そうしゅ) ・比較的おだやかな香り ・「ドライテイスト」「キレがある」などと呼ばれる淡麗辛口の味わい ・本醸造酒 などに多い 醇酒 (じゅんしゅ) ・米麹の豊かな香り ・まろやかな口当たり ・温めるとよりふくよかな味わいに ・純米酒 ・生酛造り ・山廃 などに多い 熟酒 (じゅくしゅ) ・ナッツやスパイス、ハチミツなどに例えられる香り ・熟成による複雑で重厚な味わい ・黄金色、琥珀色の見た目 ・ラベルに長期熟成酒、古酒と書かれたもの イタリアンといってもメニューはさまざま。4タイプごとの個性をふまえたおすすめメニューは、以下のとおりとなります。 薫酒 ・素材を活かしたシンプルなメニュー ・白身魚、タコのカルパッチョ ・カプレーゼ 爽酒 ・魚介類を使ったメニュー ・揚げ物 ・アクアパッツァ ・白身魚や鶏のフリット 醇酒 ・チーズや肉を使った旨味の強いメニュー ・コトレッタ(ミラノ風カツレツ) ・カルボナーラ 熟酒 ・ナッツやドライフルーツ、燻製を使ったメニュー ・デザート ・ティラミス https://sake-5.jp/sake-and-food-pairing/ 3.イタリアン×日本酒ペアリング!おすすめ銘柄7選 味や香りの幅が広い日本酒は、さまざまな料理とのペアリングが楽しめるお酒です。チーズやトマトソース、オリーブオイルを用いたイタリアンにも、ぜひ日本酒をあわせてみてください。 3-1.モダン仙禽 無垢(せんきん) 口のなかに広がる甘酸っぱくジューシーな世界。「モダン仙禽 無垢」は、アルコール感が強く飲みづらいといった日本酒のイメージを覆してくれるお酒です。 無垢(むく)の名のとおり、味わいは実に清らか。カルパッチョやカプレーゼのような前菜にあわせたくなる美味しさです。ぜひキリッと冷やし、ワイングラスに注いでお楽しみください。 (公式サイト:仙禽│せんきん) 3-2.伊根満開 古代米酒(向井酒造) ロゼワインを思わせる紅色は、紫小町という名の古代米によるもの。舟屋が並ぶ伊根町生まれの「伊根満開」は、旨味と苦味、キレを持ち合わせた日本酒です。 イタリアンでは、ピッツァのような旨味がしっかりしたメニューとのペアリングでより魅力が花開きます。その日の気分やメニューにあわせ、ロックやソーダ割、ホットでいただいても美味しいですよ。 (公式サイト:向井酒造) 3-3.浪 La Vague(昇涙酒造/フランス) 「浪(なみ)」と名付けられたこちらのお酒は、なんとフランス生まれ。フランス初の本格蔵「昇涙酒造」が鳥取県産米を100%使用して造る日本酒です。現地での評価は高く、フランスの星付きレストランでも採用されています。 「浪」の濃醇で力強い味わいは、チーズやきのこ、玉子を使ったメニューと好相性。カルボナーラやゴルゴンゾーラのリゾットなど、イタリアンならではの旨味あふれるメニューにマッチします。 (公式サイト:昇涙酒造) 3-4.ソガ ペール エ フィス(小布施ワイナリー) (公式サイト:小布施ワイナリー) 長野県の小布施ワイナリーが手がける日本酒です。ワイン造りが終わった冬季のみ、ごく少量生産されています。 とろりとした濃密な旨味、甘美な香りの心地よさは、一度体験すれば忘れられない魅力にあふれています。なかでもトリュフを使ったメニューとのペアリングは絶品。少し贅沢なイタリアンにあわせたいというときに、おすすめしたい銘柄です。 3-5.亜麻猫(新政酒造) (公式サイト:新政酒造株式会社) 米由来のふくよかな旨味を、酸がキリッと引き締める。白麹がもたらす独特の酸味が特徴的な日本酒です。 おすすめはシーフードとのペアリング。牡蠣×白ワインのイメージで、ぜひ生牡蠣や蒸牡蠣とあわせてみてください。味がしっかり乗った生ハムや、魚介の旨味が濃縮されたアクアパッツァにあわせても食が進むペアリングができあがります。 3-6.醸し人九平次 human(萬乗醸造) (出典元および公式オンラインショップ:醸し人九平次 KUHEIJI) エレガントな旨味と香りをもつ「醸し人九平次」は、フレンチやイタリアンと相性の良い日本酒です。 「human(ヒューマン)」のテーマは『すべての境界を飛び越えていける日本酒』。飲む人の性別や国籍、文化の違いさえも飛び越える日本酒の魅力にあふれています。 香りはグレープフルーツのように爽やかで、ペペロンチーノや白身魚のメインディッシュにあわせたくなる軽やかな味わい。イタリアンランチからディナーまで、食事のシーンを華やかに彩ってくれる1本です。 3-7.紀土スパークリング(平和酒造) (出典元:うらの酒店)(公式サイト:平和酒造) 今日はイタリアンで乾杯!そんなときにおすすめしたいのがこちら「紀土(きっど)」のスパークリング日本酒です。シャンパンのように華やかなボトルデザインが乾杯シーンを盛り上げてくれます。 シュワシュワとシルキーな泡が心地よく、後口はスッキリ。前菜からメイン、デザートまで幅広いイタリアンメニューにマッチします。 4.まとめ 日本酒は和食だけでなく、イタリアンとも相性の良いお酒です。日本酒の個性と料理の特徴の組み合わせで、ペアリングの世界はさらに広がります。今回ご紹介したのは、あくまでもその一例。ぜひ自由な発想で、日本酒ペアリングの世界を楽しんでみてくださいね。
中華×日本酒ペアリング!唎酒師がおすすめ銘柄5選を紹介
日本酒と中華料理のペアリング。「合うのかなぁ」「なんだか意外な組み合わせ」と感じてはいませんか? バリエーションが豊かな日本酒は、さまざまな料理と合うお酒です。中華料理も同様に、お互いの良さが引き立つペアリングを楽しめます。 今回は、唎酒師が中華料理におすすめの銘柄5選をご紹介!日本酒をもっと美味しく、自由に楽しめるペアリングの魅力をお伝えします。 1.ペアリングとは? ペアリングとは、相性の良い料理と飲み物の組み合わせのことです。日本酒に限らず、ワインやビールなどさまざまなお酒と料理に用いられます。 相性の良い料理とお酒は、それぞれの良さを引き立て合える関係です。中華に日本酒をあわせるときも、ペアリングを意識すればより美味しく食事を楽しめます。 2.ペアリングのコツ!日本酒4タイプを知ろう 日本酒の味や香りは、大きく以下の4タイプにわかれます。ペアリングのコツは、それぞれの個性に応じた料理をパートナーにすることです。 例えば、薫酒(くんしゅ)には香りを引き立て合えるシンプルな調理法のメニューがおすすめです。口内がスッキリする爽酒(そうしゅ)には、脂っこい料理が良く合います。 コクのある醇酒(じゅんしゅ)は旨味の強い料理の良きパートナー。熟酒(じゅくしゅ)の複雑な味わいは、スイーツやドライフルーツにマッチします。 タイプ 特徴 薫酒 ・リンゴやメロンのようなフルーティーな香り ・シュワシュワとした微発泡感がある銘柄も ・日本酒ビギナーも飲みやすいタイプが多い ・純米大吟醸 ・吟醸酒 などに多い 爽酒 ・比較的おだやかな香り ・「ドライテイスト」「キレがある」などと呼ばれる淡麗辛口の味わい ・本醸造酒 などに多い 醇酒 ・米麹の豊かな香り ・まろやかな口当たり ・温めるとよりふくよかな味わいに ・純米酒 ・生酛造り ・山廃 などに多い 熟酒 ・ナッツやスパイス、ハチミツなどに例えられる香り ・熟成による複雑で重厚な味わい ・黄金色、琥珀色の見た目 ・ラベルに長期熟成酒、古酒と書かれたもの https://sake-5.jp/sake-and-food-pairing/ 3.中華料理×日本酒ペアリングのポイント 中華料理に日本酒をあわせるときは、以下のポイントを意識するのがおすすめです。 中華料理の味わいに同調する日本酒を選ぶ 口内をリフレッシュできるスッキリした味わいの日本酒を選ぶ 唐辛子や花椒(ホアジャオ)など、さまざまな香辛料を用いる中華料理は、香り豊かで奥深い味わいが特徴です。あわせる日本酒も、甘味や旨味、酸味がはっきりしたタイプがマッチします。 例えば、日本でもなじみが深い紹興酒(しょうこうしゅ)は、アルコール度数14~18度と日本酒とほぼ同じで、熟成による複雑な味わいを持つお酒です。寝かせるほどまろやかな味わいに変化し、「熟酒」に似通ったタイプといえます。 酢豚やエビチリのように味の濃いメニューとのペアリングには、口内をリフレッシュしてくれる日本酒がおすすめです。スッキリした味わいの「爽酒」のほか、ソーダ割やビール割をあわせれば食事もお酒もどんどん進むペアリングができあがります。 4.中華×日本酒ペアリング!おすすめ銘柄5選 ここからは、中華とのペアリングにおすすめの銘柄5選をご紹介!日本酒を美味しく楽しむ自由な飲み方もぜひ参考にしてください。 4-1.川鶴 讃岐くらうでぃ(川鶴酒造) 甘酸っぱくジューシーな味わいはまるで大人のカルピス!「え、これ日本酒?」と思わず笑顔になってしまう「讃岐くらうでぃ」は、クリーミーなにごり酒です。ニンニクとスパイスがきいた香川のご当地グルメ『骨付鳥』のパートナーとして開発されました。 『骨付鳥』と相性ばつぐんの「讃岐くらうでぃ」は、香辛料がきいた中華料理にも絶妙にマッチ。なかでもおすすめしたいのが、ソーダやビールで割るスタイルです。 苦味とのど越しがプラスされたビール割は、ピリカラ麻婆豆腐や揚げたて春巻きにあわせたい美味しさ。できたてアツアツの中華料理を用意して、グビグビっとお試しください。 4-2.Time Machine 1712(木下酒造) 花椒(ホァジャオ)たっぷり、しびれる辛さの麻婆豆腐には、甘さとキレを兼ね備えたお酒「Time Machine 1712」を。江戸時代の製法から生まれる濃厚な甘味、苦味と酸味が香辛料と絡み合い新たなハーモニーを奏でます。 麻婆豆腐のほか、酢豚のように味のしっかりしたメニューにもおすすめです。ストレートやロック、燗酒で異なる表情を楽しめます。 杏仁豆腐にくるりと回しかければ、贅沢な大人のデザートのできあがり。「Time Machine」には長期熟成タイプもあるため、ぜひ好みのペアリングを探してみてください。 4-3.佳撰 梅一輪(梅一輪酒造) (出典元:梅一輪酒造オンラインショップ) 「今夜はフライパンで焼いた餃子をあてに、いつものお酒を一杯」。そんな気分にぴったりのカジュアルな日本酒です。やや辛口のスッキリした味わいが、ニンニクや香辛料をきかせたメニューに良く合います。 720mlあたり770円と優れたコストパフォーマンスも魅力的。餃子にシュウマイ、炒飯まで…。その日食べたいもの、その日の気分に寄り添ってくれる懐の広いお酒です。 4-4.悠々燗々(玉櫻酒造) くまさんが悠々とほほ笑むカップの中身は、熟成させた純米酒です。濃醇な味わいは、じっくりじっくり煮だした出汁のよう。燗酒にするとじんわりと旨味が広がり、おともの料理が恋しくなります。 煮物や焼き魚といった和食はもちろん、味の濃い中華とも好相性。ぜひ、ご飯に料理をあわせるイメージで酢豚に麻婆豆腐、かに玉など好みのメニューを選んでみてください。 4-5.生酛のどぶ(久保本家酒造) (出典元:梅一輪酒造オンラインショップ) 生酛(きもと)とは、昔ながらの手間ひまかけた製法のこと。さらに、通常であれば袋に入れて搾るもろみを、目の粗いふるいでこしています。 ガツン!とパンチのきいた花椒や唐辛子たっぷりのメニューにも引けを取らない美味しさ。旨味と香辛料との相乗効果で食事もお酒も進みます。トロリとした口当たりとキリッとした後口がクセになるお酒です。 5.まとめ 味や香りの幅が広い日本酒は、さまざまな料理のパートナーとなるお酒です。個性と旨味にあふれる中華料理にも絶妙にマッチします。 ペアリングを意識すれば、料理もお酒もより美味しく味わえます。ぜひ自由な発想で、中華料理と日本酒のペアリングを楽しんでみてくださいね。
日本酒と清酒の違いは?清酒の歴史や種類を解説!
お酒でよくある疑問なのが、日本酒と清酒の違いについてです。言葉の雰囲気は似ていますが、それぞれに違いはあるのでしょうか。お酒に詳しい人も、日本酒と清酒の違いについてはよく知らないことが多いです。 今回は日本酒と清酒の違いが気になっている人のために、それぞれの定義について解説していきます。 1.日本酒と清酒の違いとは? 日本酒と清酒の違いは、法律上の定義にあります。清酒は酒造法で定義され、原料や製法も定められているのが特徴です。 清酒の通称でもある日本酒は、地理的表示制度で基準が設けられています。まずは、それぞれの具体的な違いをみていきましょう。 1-1.清酒は酒税法上の呼び名 「清酒」は、酒税法上の呼び名です。酒税法第3条第7号では、清酒は以下の要件を満たすアルコール分22度未満のお酒と定義されています。 イ 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの ロ 米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(イ又はハに該当するものを除く。)。但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量をこえないものに限る。 ハ 清酒に清酒かすを加えて、こしたもの (引用:国税庁「酒税法における「清酒」の定義」) ここで注目したいのが、清酒の原料と製法、アルコール度数です。酒税法を要約すると、清酒は以下のようなお酒といえます。 原料 米、米こうじ 製法 もろみをこしたもの アルコール度数 22度未満 原料の米こうじとは、蒸した米に麹菌を繁殖させたものです。「ロ」の“法令で定める物品”には醸造アルコールや糖類などが挙げられますが、使用量には制限があります。 また、清酒は白い液体状の醪(もろみ)を搾る上槽(じょうそう)と呼ばれる工程を経てできあがります。これが、製法の「こす」にあたる作業です。 こしていないお酒は「どぶろく」と呼ばれ、酒税法では「その他の醸造酒」や「濁酒」に分類されます。 にごり酒、どぶろくは清酒? 前述したように、こす作業をしないどぶろくは清酒に該当しないお酒です。一方で、白く濁った「にごり酒」は酒税法で清酒に定義されます。 にごり酒は、目の粗い布で搾ったお酒です。滓(おり)と呼ばれる米や麹の固形物が残っているため、透明のお酒にはないコクや旨味を楽しめます。 https://sake-5.jp/what-kind-of-sake-is-nigori-sake/ 1-2.日本酒と「地理的表示」の関係 日本酒には酒税法の定義はなく、辞書などでは以下のように解説されています。 日本在来の醸造法によって造った酒。特に、清酒をいう。 [補説] 平成27年(2015)、国レベルの地理的表示として指定。原料の米・米麹(こめこうじ)に日本国内産米のみを使用し、日本国内で製造された清酒だけが「日本酒」(英語ではJapanese Sake)を独占的に名乗れる。 (引用:Weblio辞書「日本酒」) 公的機関や各メーカーの広報などでも、清酒と日本酒は同じ意味で用いられるのが一般的です。清酒は酒税法上の呼び名、日本酒は一般的な呼び名といえるでしょう。 一方で、日本酒は2015年(平成27年)に「地理的表示(GI)」に指定されています。地理的表示とは、産地名を適切に使用することで地域ブランドの確立を促す制度のことです。 地理的表示制度では、日本酒は「日本国産の米と米こうじのみを原料に、日本国内で製造された清酒」と定められています。つまり、外国産の米を使用したり、海外で生産されたりしたお酒は、地理的表示の制度上「日本酒」を名乗ることはできません。 こうした基準は、フランスのワインなどにも設けられています。フランスのボルドー地方で造られたブドウのみを原料に、さまざまな条件をクリアした「ボルドー」がその一例です。 地理的表示を設ければ、日本酒の品質と信頼性を海外にアピールできます。日本の国酒「日本酒」のブランド力をさらに高める基準といえるでしょう。 2.清酒の種類「特定名称酒」8種 酒税法上の清酒は、原料や製法によって8種類に分類されます。「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」と呼ばれる、1990年(平成2年)から運用されている分類です。 特定名称 使用原料 精米歩合 本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 70%以下 特別本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下または特別な製造方法(要説明表示) 吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下 大吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 50%以下 純米酒 米、米こうじ ー 特別純米酒 米、米こうじ 60%以下または特別な製造方法(要説明表示) 純米吟醸酒 米、米こうじ 60%以下 純米大吟醸酒 米、米こうじ 50%以下 特定名称酒の基準には、こうじ米を15%以上使用していることや固有の香りがあること、色が良いことなども規定されています。 原料にある醸造アルコールは、糖蜜やトウモロコシなどを原料にした純度の高いアルコールのことです。精米歩合(せいまいぶあい)の数値は、外側を削ったあとに残る米粒の割合を示しています。 「純米」と付く清酒は、米と米麹のみを原料としているのが特徴です。「大」の字を含む清酒は、精米歩合50%以下とより小さく削った米を使用しているのがわかります。 より細かな違いや特徴などは、こちらもぜひ参考にしてください。 https://sake-5.jp/types-of-sake/ 3.タイプ別、日本酒の美味しい飲み方 特定名称酒は、香りや味わいで大きく3タイプにわかれます。一概にはいえないものの、タイプごとの特徴は以下のとおりです。 本醸造酒 香りは穏やかでスッキリとした味わい 吟醸酒 フルーティーな香りで後口スッキリ 純米酒 米と米麹の豊かな香りとまろやかなコク 香りは穏やかで、スッキリとした味わいの本醸造酒は食中酒に適したお酒です。冷酒から常温、燗酒まで幅広い温度帯で楽しめます。 フルーティーな香りの吟醸酒は、ほどよく冷やしていただくのがおすすめです。冷やしすぎたり温めすぎたりすると、せっかくの香りが飛んでしまいます。香りを包み込むワイングラスに注いでも美味しいお酒です。 純米酒の芳醇な味わいは、醤油や出汁を使った日本料理にマッチします。温めるとよりまろやかな口当たりに変化し、燗酒好きにもおすすめのタイプです。 これらをベースにさまざまな飲み方にチャレンジすれば、自分好みの日本酒、飲み方に出会うことができます。 4.日本から世界へ羽ばたく清酒の歴史 特別名称酒が登場する以前、清酒は「級別制度」で分類されていました。 級別制度は、1943年(昭和18年)に導入された制度です。清酒は「一級」から「四級」の4段階に分類され、それぞれに異なる庫出税(くらだしぜい)が課せられました。 庫出税とは、お酒を出荷する際に課せられる税金のことです。当時は太平洋戦争で戦況が悪化し、戦費調達のためさまざまな増税が課せられる時代でした。 太平洋戦争が終わると、清酒は「特級」「一級」「二級」の3種に分類されます。高度成長期に入ると清酒の需要は急増し、1973年(昭和48年)には過去最高の課税移出数量を記録しました。 清酒に関する酒税法が転換期を迎えたのは、時代が平成に移り変わるころです。 1989年(平成元年)には特定名称酒の基準が設けられ、1992年(平成4年)4月1日をもって級別制度は完全に廃止されます。 酒税額の違いを基本とした級別制度の廃止により、消費者は「特級」や「一級」といった名称に縛られない日本酒の美味しさに着目しはじめます。大手酒造メーカーが手がける一級酒ではなく、地方の小さな蔵が造る「地酒」が人気を集め始めたのもこの時期です。 2015年(平成27年)には地理的表示にも指定されるなど、清酒すなわち日本酒は、海外でも広く親しまれるお酒へと進化し続けています。 まとめ 清酒が酒税法で定義された呼び名であるのに対し、日本酒は明確な定義はなく古くから日本国内で親しまれてきた呼び名です。近年は地理的表示に指定され、日本の酒としてのブランド力はさらなる高まりをみせています。 歴史や種類の違いを知れば、日本酒がもっと美味しく楽しいものへと変化します。日本酒を手にとったときは、ぜひそれぞれの背景を思い出してみてください。
日本酒古酒と料理のマリアージュ「古昔の美酒」試飲体験イベントレポ<東京・銀座>
2023年1月14日(土)、トレンドの発信基地ともいえる銀座にて古酒の試飲体験イベント「& 古酒2023 in GRAND GINZA」が開催。GINZA SIX最上階に広がるレストランで、古酒と料理、音楽の共演が繰り広げられました。 熟成により、色や香り、味わいが複雑に変化する古酒は、国内外で高い注目を集めるお酒です。今回は、唎酒師ライターがイベント体験した様子をたっぷりとお伝えします。 熟成古酒が集結「& 古酒2023 in GRAND GINZA」 「& 古酒2023 in GRAND GINZA」で提供されるのは、熟成期間10年以上の古酒を厳選したプレミアムブランド『古昔の美酒(いにしえのびしゅ)』の数々です。主催は職人の新たな販路創出をプロデュースする株式会社匠創生。今回のイベントは、2020年2月以来の開催となります。 会場はGINZA SIX最上階のレストラン、THE GRAND GINZA。一歩足を踏み入れた先には、銀座の風景と一体化した優雅な空間が広がっていました。 日本酒の古酒(長期熟成酒)とは 日本酒の古酒(長期熟成酒)とは、製造から一定期間ねかせたお酒のことです。一般的には、3年以上熟成させたものが古酒と呼ばれます。 適切な管理のもとで時を重ねた日本酒は、薄茶色から琥珀色、ルビー色へと色合いが変化し、複雑かつ重厚感ある味わいに。スパイスやフルーツなど、いくつもの要素が重なり合う古酒へと生まれ変わります。 古酒ブランド『古昔の美酒』の大きな特徴は、原則10年以上の熟成を重ね、さらにソムリエが厳選したお酒であることです。10年以上熟成させた日本酒古酒は希少性が高く、その量は、すべてを集めてもオリンピックプール1杯にも満たないといわれています。 さらに、海外のワインコンクールや日本酒コンクールなどで数々の賞を受賞。今回のイベントでも、海外で高い評価を得た古酒の数々が用意されていました。 「古昔の美酒」公式サイト https://oldvintage.jp/ 古酒の乾杯でスタート! 乾杯を彩るのは『2010 龍力』。兵庫県の日本酒『龍力』を10年以上熟成させたお酒です。梅酒のように甘酸っぱく、パーティーの幕開けにふさわしい華やかな味わい。眼下に広がる景色にテンションもあがります。 お酒は厳選された『古昔の美酒』に新酒を含む全12種類。日本酒古酒5種、新酒5種、焼酎古酒1種、梅酒古酒1種と充実のラインナップです。 ミニカップの下には、以下のような台紙が挟まれています。銘柄や海外コンクールでの受賞歴が記載され、QRコードからさらに詳しい情報をその場で確認することができました。 注目したいのが、日本酒古酒と新酒は、同じ酒蔵のお酒がペアで用意されていること。古酒ってなに?普段飲む日本酒とどう違うの?という方も、違いがわかりやすいですよね。 ミニカップの古酒は、ワイングラスに注いでいただきます。ソムリエ高橋氏によると、ワイングラスを使うことで古酒の香りを余すことなく堪能できるそう。実際に、ワイングラスをくるくるっと回し、古酒の香りや味を楽しむ方々の姿があちこちで見られました。 古酒と料理、音楽が奏でるハーモニー どの古酒を飲もうかな…と迷っていると早速お料理が登場! 左上のグラスに盛られているのは、オリーブとスペインの生ハム“ハモンセラーノ”です。クラッカーには、真っ白なヤギのチーズ“サントモールブラン”にアプリコットがのせられています。 白いカップの中は、フランス版南蛮漬けといった趣の“サーモンのエスカベッシュ”。ハーブでマリネされた鶏胸肉は、色鮮やかなディルのソースでいただきます。 メインの“パテ・ド・カンパーニュ”は、満足感がありながらもしつこくなく、古酒とあわせるとちょうどいい塩梅です。 このラインナップ、お酒好き、お料理好きとしては幾通りものペアリングを楽しめるのが本当にうれしい!まったく異なる個性を持つ5種の古酒と料理、お気に入りの組み合わせが見つけられます。 たとえば、兵庫の『1995 葵鶴』は、古酒らしい風味を持ちつつ香りはおだやかでスッキリとした味わい。同じくさっぱりとした鶏肉にあわせたくなります。ハモンセラーノをいただいたあとに口に含むと、生ハムのコクと程よくマッチし、またご満悦です。 かと思えば『2000 朝日川』は口に含んだ瞬間、おっと驚くほどの個性の持ち主。スパイスやナッツ、ドライフルーツを思わせる風味が次々と顔をのぞかせます。ここではクセのあるヤギチーズがこの上ないパートナーに。アプリコットの甘酸っぱさも加わり、酒好き好みのペアリングができあがりました。 ・古酒×料理 ・古酒×古酒 ・古酒×新酒 と、古酒の楽しみ方は実に無限大。さらに、フルートとピアノの生演奏が優雅なひと時を演出してくれます。 伝説の「苺のミルフィーユ」を古酒とともに お待ちかねのデザートは、1966年に開店し2015年閉店まで長きに渡り愛されてきた「銀座マキシム・ド・パリ」の看板スイーツ『苺のミルフィーユ』です。 伝説ともいわれるその味をTHE GRAND GINZAが再現。アーモンドを纏ったサクサクのパイ生地で、コアントローがきいたカスタードクリーム、大粒のいちごがサンドされています。 あぁこれは『朝日川』といただきたい!と手を伸ばしたものの、すでにお料理と一緒に飲み干していました(笑) もちろん、ほかの古酒とあわせてもじゅうぶん美味しい。洋菓子や和菓子など、スイーツとの相性の良さも古酒ならではの魅力かもしれません。 お酒好きにも甘いもの好きにも、そして日本酒の魅力を知るのはこれからという方にもぜひおすすめしたい「熟成古酒」。プレミアム古酒に特製プレート、スイーツに音楽と、その世界観にすっかり酔いしれる昼下がりとなりました。 ヴィンテージSAKEの魅力をより多くの方々へ 「年月を重ねた熟成古酒は、新酒とはまったく違う魅力を持ちます。まさに新たなジャンルともいえるお酒です」 そう教えてくれたのは、株式会社匠創生 代表取締役社長の安村亮彦氏。コロナ禍での度重なる中止を経て、ようやく開催できた今回の「&...
古くなってしまった日本酒はお風呂に!日本酒風呂の効果やポイントを解説
日本酒風呂は、美肌効果やリラックス効果などさまざまなメリットが期待できる入浴法です。古くなり味や香りが変わってしまった日本酒があるときも、気軽に活用できます。 今回は、日本酒風呂の効果や入浴時のポイント、注意点などを解説します。「飲み残しの日本酒がある」「なんだか味や香りが昔と違うみたい」手元にそんな日本酒がある場合は、ぜひ参考にしてください。 1.味わいの変わった古い日本酒はお風呂に入れるのがおすすめ 味わいの変わった古い日本酒は、「日本酒風呂」として活用するのがおすすめです。お風呂にそのまま入れれば入浴剤代わりになります。 そもそも日本酒は、賞味期限のないお酒です。そのため、基本的には古いものでも飲用できます。一方で、長時間紫外線を浴びたり、開栓後空気に触れて酸化したりした日本酒は、味や香りが変化してしまいます。そのまま飲むには適さない味わいになってしまうこともあるでしょう。 そんなときは、日本酒風呂として利用するのもひとつの方法です。古い日本酒が大量にある場合もまとめて消費できます。 https://sake-5.jp/sake-smells-degraded/ 2.日本酒をお風呂に入れて期待できる効果 日本酒を入れる日本酒風呂には、次のような効果が期待できます。 美肌効果 保湿効果 リラックス効果 血液促進効果 日本酒は、さまざまな美容効果が期待できるお酒です。近年は、日本酒を使った化粧水も市販されています。香りによるリラックス効果やアルコールによる血流促進効果など、日本酒ならではのメリットが多いことも特徴です。 2-1.美肌効果 日本酒には、アミノ酸やコウジ酸、フェルラ酸といった美肌効果が期待できるさまざまな成分が含まれています。 例えば、アミノ酸は肌のうるおいを保つ天然保湿因子(NMF)に関係する重要な成分です。日本酒には、白ワインの約10倍のアミノ酸が含まれているといわれています。 コウジ酸は美白効果が期待できる成分、フェルラ酸はシミやたるみといった肌トラブルを防ぐといわれている成分です。日本酒風呂に入浴すれば、これらのさまざまな効果が得られます。 2-2.保湿効果 前述したように、アミノ酸は肌のうるおいを保つ保湿因子に関する成分です。特に、日本酒は人間の肌に元々あるアミノ酸の一種「セリン」を豊富に含み、保湿効果を高めるといわれています。 乾燥が続く冬の時期も、日本酒を入れたお風呂で温まれば肌のしっとり感を実感できるでしょう。 2-3.リラックス効果 日本酒風呂の大きな特徴が、その香りです。日本酒を入れたお風呂からは、湯気とともに日本酒の香りがふわりと立ち上ります。 香りには、自律神経を落ち着かせる効果があるといわれています。日本酒風呂の香りも同様に、心をほっと解きほぐしリラックス効果を与えてくれます。 2-4.血流促進効果 日本酒には、アデノシンという物質が豊富に含まれています。アデノシンは、ストレスで収縮した血管を拡張し、血液を促進する物質です。 そのため、日本酒をお風呂に入れると血流促進効果からぽかぽかと体が温まります。寒い時期や手足が冷えやすいという方におすすめの入浴法です。 3.日本酒風呂のポイントや注意点 さまざまな効果が得られる日本酒風呂ですが、入浴時はいくつかのポイントと注意点があります。 使用する日本酒は純米酒がおすすめ お風呂の水温は38度ほどがおすすめ 入れる日本酒の量はコップ1~2杯が目安 子ども、妊婦さん、敏感肌の方は非推奨 より効果的な入浴にするために、日本酒風呂に適した日本酒や水温、量や注意点をチェックしておきましょう。 3-1.使用する日本酒は純米酒がおすすめ 日本酒は、原料や製法によって純米酒や吟醸酒などの種類に分類されます。日本酒風呂に使うときは、米と米麹のみを原料とした純米酒がおすすめです。アミノ酸を豊富に含み、高い美肌効果が期待できます。 もちろん、ほかの種類が日本酒風呂に適さないわけではありません。吟醸酒や大吟醸は華やかな香りを持つタイプが多く、日本酒風呂にしたときに心地よい香りを楽しむことができます。 3-2.お湯の温度は38度ほどがおすすめ お湯の温度は、少しぬるめの38度くらいがおすすめです。温度が高すぎるとアルコールがすぐに蒸発してしまいます。 ぬるめのお湯にゆったりとつかれば、保湿効果も高まります。のぼせないように気を付けながら、のんびり日本酒風呂を楽しんでみてください。 3-3.入れる日本酒の量はコップ1~2杯が目安 お風呂に入れる日本酒の量は、コップ1~2杯を目安にしてください。1杯あたり200mlなので、200ml~400mlになります。 はじめは少量から試してみるのがおすすめです。肌が弱い方や元々血行が良い方には刺激が強すぎる場合があります。 お酒が飲めなかったり酔いやすかったりする方も同様に、調整しながら自分に合った量を見つけてみてください。不安な場合は、あらかじめパッチテストをおこない問題がないか確認しておきましょう。 3-4.子ども、妊婦さん、敏感肌の方は非推奨 美肌効果が高い日本酒風呂も、人によっては肌に合わない可能性があります。特に、敏感肌の方は控えたほうが良いでしょう。 また、子どもや妊婦さんも日本酒風呂は避けておいたほうが無難です。お酒の香りだけで酔っぱらってしまうという方も、すぐにのぼせてしまう危険性があるため注意してください。 4.日本酒風呂専用の入浴グッズ2選 「日本酒をお風呂に入れるのは勿体無い」「体に合うか不安」という方でも、気軽に日本酒風呂が楽しめる「日本酒風呂が作れる入浴剤」を使用してみてはいかがでしょうか。 美容にいい商品を2選紹介します。 4-1.金沢福光屋「すっぴん 酒風呂専用 原液 純米」 ・2000ml ¥2,000円(税別) ・500ml ¥600円(税別) 使用方法 ご家庭の浴槽200Lのお湯に250mlを目安に加え、よくかき混ぜて入浴してください。 加える量は浴槽の大きさ、入浴人数、お好みで加減してください。 酒蔵の職人の肌が美しいことに着目し生まれた化粧品のシリーズで、日本酒を原料に酒風呂専用に作られた入浴剤です。 米の種類や精米歩合、酵母の違いにこだわり、開発者が実際にお肌につけて試しながら、より美容効果の高い日本酒を厳選。食用の成分だけでできた安心、安全な入浴酒です。 福光屋さんのオンラインショップから購入することができます。 (出典元:福光屋オンラインショップ) 4-2.北川本家 富翁 純米酒 美肌 300ml ¥415円(税別) 高精白のお米と良質の地下水だけで醸造した美容用の日本酒です。お酒として飲むのはもちろん、コットンに染み込ませ、化粧水やパック、お風呂にいれて日本酒風呂としても使える美容のことを考えて造られた日本酒です。 (出典元:北川本家) 5.日本酒風呂に入れる温泉施設2選 自宅で日本酒風呂をするのも良いですが、温泉の効能と、日本酒風呂の効能を一気に味わえる「日本酒風呂に入れる温泉施設」でゆったり入浴するのもいいですよね。 旅行がてら行ってみたい、日本酒風呂に入れる温泉施設を2つ紹介します。 5-1.ぽんしゅ館 越後湯沢店 施設情報 住所:新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢2427ー3 年中無休 営業時間9:00〜19:00 アクセス 公共交通機関:越後湯沢駅から50メートル(上越新幹線で東京駅から約80分) 車:湯沢ICより1km(車で約50分)無料駐車場あり(2時間まで) 新潟県の越後湯沢にあるお酒ミュージアムぽんしゅ館です。温泉に酒風呂専用の日本酒を定期的に投入している日本酒風呂が楽しめる日帰り温泉が常設されています。ほのかなお酒の香りでリラクゼーション効果、日本酒風呂の特徴であるアミノ酸の恩恵で、嬉しい健康効果、美容効果も得られます。公式ページには、「お酒に弱いお子様でも問題なく入浴できます」と表記されています。 そして新潟のぽんしゅ館といえばやはり唎き酒。受付で500円をお支払い頂くとお猪口とメダル5枚がもらえます。 あとはズラリと並んだ唎き酒マシーンから好みの日本酒を選び飲むだけ! 最大でお猪口5杯分の唎き酒をお楽しみ頂けます。 出店元:新潟 ぽんしゅ館湯沢店 公式ホームページ http://www.ponshukan.com 5-2.極楽湯 金沢野々市店 施設情報 住所:石川県野々市市若松町18-1 営業時間:平日 午前9:00~深夜2:00 / 日祝 午前7:00~深夜2:00(最終受付 深夜1:20) 公共交通機関:JR北陸本線 金沢駅よりバスで約20分 最寄のバス停:ほくてつバス 千代野ニュータウン行き・南松任行き・寺井庁舎前行き※金沢駅東口発、40、41番のバス 西野々市 車:金沢西ICより車で15分。(国道157号線沿い)大型駐車場完備 極楽湯は、全国に店舗のある日帰り温泉施設です。全国の極楽湯の中でも、日本酒風呂があるのは「金沢野々市店」だけです。こちらの温泉には、常設の純米酒風呂が用意されています。 清浄効果、保湿効果、保温効果、リラックス効果に優れ美肌にも最適です。天然温泉と純米酒風呂を交互に入浴することにより、その相乗効果で寒い時期に特に保温効果が持続します。 使用されているのは、「4.日本酒風呂専用の入浴グッズ2選」でも紹介した酒造「福光屋」の純米酒。福光屋さんは、インターネットでも販売している「すっぴん 純米酒」という入浴専用の純米酒も製造していますので、遠くて金沢までは行けないという方は、通販で取り寄せて、自宅で温泉気分に浸ってみるのも良いのではないでしょうか? 出典元:極楽湯 金沢野々市店 公式ホームページ https://www.gokurakuyu.ne.jp/tempo/nonoichi/ofuro/index.html まとめ 日本酒は飲んで美味しいだけでなく、美肌効果や血行促進効果などが期待できるお酒です。古くなって味や香りが変わってしまったら、日本酒風呂として活用してみてください。寒い冬はもちろん、クーラーで体が冷える夏場もおすすめです。日本酒の香りが疲れを癒し、体がぽかぽかと温まるバスタイムになるでしょう。
山梨で造られるおすすめ日本酒銘柄10選!山梨の日本酒の特徴なども解説
富士山や南アルプスなど、山々が連なる山梨県では酒蔵こだわりの美味しい日本酒を購入できます。 キリッとした辛口タイプから甘口のスパークリング日本酒など、味のバリエーションは実に豊富。それぞれに地元の名水が用いられているのが大きな特徴です。 今回は、山梨県の日本酒の特徴をご紹介します。11の蔵が造る日本酒銘柄やおすすめポイントも解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。 1.キーワードは「水」山梨の日本酒の特徴 富士山をはじめ、八ヶ岳や南アルプスなど高い山々が連なる山梨県。豊かな自然を有する山梨県は美味しい水の宝庫でもあります。ミネラルウォーターの生産量は日本一。県内の多くの河川や湧水は、国の名水百選に指定されています。 原料はもちろん、製造に多くの水を必要とする日本酒にとって、良質は水は欠かせない存在です。山梨県では、11の蔵が清らかな水を原料に個性豊かな日本酒を生み出しています。 1-1.6つの水系が生み出す多様な味わい 山梨県には、富士山や南アルプスなどの山々がもたらす清らかな6つの水系が存在します。 八ヶ岳山麓水系 南アルプス山麓水系 富士山麓水系 富士山麓伏流水 秩父山麓水系 瑞牆山(みずがきやま)・金法山麓水系 山梨県の山々に降り注いだ雨や雪は、長い年月をかけ地中を巡り、ゆっくりと磨かれながらミネラル豊富な名水へと生まれ変わります。 例えば、八ヶ岳山麓水系の伏流水は、ミネラル成分がバランス良く含まれているのが特徴です。20年以上の時を経てゆっくり自然濾過される南アルプス山麓の伏流水は、味わいがスッキリとしています。 各蔵の伝統の技と水の掛け合わせによって、県内ではさまざまな日本酒が生まれています。甘口に辛口、フルーティーなタイプなど、多様な味わいを楽しむことができるでしょう。 1-2.美味しい日本酒選びのヒント「GI山梨」 山梨県の日本酒は、国税庁からお酒の地理的表示(GI)に認定されています。地理的表示(GI)とは、地域の共有財産である産地名を保護する取り組みのことです。高品質なお酒を生む産地であることを示し、認定には一定の生産基準が求められます。 山梨県で地理的表示(GI)を名乗れるのは、南アルプス山麓や八ヶ岳山麓など、6つの水系で採取した水を原料とする日本酒です。GIで水系を限定した例は、山梨県が国内初とされています。 山梨県酒造協同組合では、GI山梨認定酒の飲み比べセットをリリース。また、GI山梨認定酒には、独自のロゴマークが貼付されています。山梨ならではの美味しい日本酒を飲みたいときは、GIマークをチェックしてみるのもおすすめです。 (出典元:山梨県酒造協同組合「GI認定酒飲み比べセットのご紹介」) 1-3.こだわりの山梨スパークリング日本酒 山梨県の酒蔵では、こだわりのスパークリング日本酒が製造されています。山梨県産の米を100%使用し、山梨県内で採水した水で仕込まれるお酒です。 シュワシュワッとした泡感は、シャンパンと同じ瓶内二次発酵製法で生まれるもの。ガス圧など厳しい基準をクリアしたものだけが「山梨県原産地呼称日本酒認定」のスパークリング日本酒として販売されています。 ボトルデザインも華やかなスパークリング酒は、ギフトやパーティーの差し入れなどにおすすめです。こちらも山梨県酒造協同組合のホームページから購入できます。 (出典元:山梨の酒「山の酒 スパークリング日本酒3本セット」) 2.山梨を代表する酒造好適米(酒米) 山梨県では、酒米の王様といわれる山田錦(やまだにしき)をはじめ、地域の特色を生かした酒造好適米が栽培されています。 酒造好適米は酒米(さかまい)とも呼ばれ、酒造りに適した特性を持つ米のことです。酒米によりお酒の味わいも変化するため、日本酒選びに迷ったらぜひ酒米の名前も参考にしてみてください。 2-1.夢山水(ゆめさんすい) 夢山水は、愛知で開発された酒米です。山梨では、2010年に県の奨励品種(特定品種)に指定されました。香り高い吟醸酒(ぎんじょうしゅ)に用いられることが多く、お酒はライトな味わいに仕上がるといわれています。 大月市の笹一酒造は、夢山水と山田錦を中心に酒造りをおこなう酒蔵です。地元産夢山水100%の純米吟醸は、香りとコクのバランスがほどよく食中酒として親しまれています。 2-2.ひとごこち 長野生まれの酒米ひとごこちは、寒さに強く倒れにくいことから、八ヶ岳など標高の高い場所での栽培に適しているといわれています。 北杜市の山梨銘醸は、地元の契約農家とともにひとごこちの栽培を手がける酒蔵です。お酒はふくよかな味わいに仕上がるといわれ、ひとごこちを使った代表銘柄「風凛美山」は海外のコンペティションでも数々の受賞歴を誇ります。 2-3.玉栄(たまさかえ) 玉栄は、主に山梨県南部の平坦地で栽培される酒米です。富士川町の萬屋醸造店(よろずやじょうぞうてん)では、地元で栽培された玉栄を使用した純米吟醸をリリースしています。 3.山梨の日本酒11銘柄!おすすめポイント 山梨では、11の酒蔵が名水を用いた日本酒を製造しています。ここからは、各蔵が造る日本酒の特徴や、おすすめポイントをご紹介。山梨は直営店を構える酒蔵も多く酒蔵巡りもおすすめです。山梨のお酒を飲みたい、山梨へ足を運びたいというときは、ぜひ参考にしてください。 3-1.七賢(しちけん)【山梨銘醸】 創業は1750年(寛延3年)と実に250年以上の歴史を持つ酒蔵です。仕込み水は白州の清らかな天然水。2014年(平成26年)に一新されたブランド「七賢」は、香り高くスッキリとした味わいが多くの日本酒ファンを魅了しています。 蔵は試飲可能なショップのほか、郷土資料を展示する蔵やレストランも併設。スタッフ同行の見学コースも設けられるなど、山梨観光にもおすすめです。 (出典元:山梨銘醸株式会社) 3-2.太冠(たいかん)【太冠酒造】 太冠酒造は、南アルプス市に建つ酒蔵です。より酒造りに適した環境を求め、2007年(平成19年)に甲府市内から現在の場所へと移転しました。 仕込み水は南アルプス山系の伏流水。スッキリとした辛口タイプが多く、食事にあわせるお酒におすすめです。ワイン酵母仕込みのスパークリング日本酒はバナナのような甘い香りが魅力的。ほんのり甘く、軽やかな味わいを楽しめます。 (出典元:太冠愛好倶楽部「乱波」) 3-3.榊正宗(さかきまさむね)【横内酒造店】 南アルプスの大自然に囲まれる土地で、地元に愛され続けてきた銘柄です。蔵が建つのは、かつて榊村という地名があった南アルプス市上宮地。「榊」の名は、神様の世界と人の世をつなぐ境の木を意味しています。 米の旨味を残しつつ、味わいは端麗でスッキリ。直売所では、試飲をしながらお気に入りの銘柄を選ぶことができます。 (出典元:(株)横内酒造店「榊正宗商品案内」) 3-4.春鶯囀(しゅんのうてん)【萬屋醸造店】 原料米の約8割が、地元富士川町を中心とした地元産の酒米。美味しい日本酒を造るため、酒米栽培にも取り組む酒蔵です。 春鶯囀という名は、明治から昭和にかけて活躍した歌人・与謝野晶子が蔵を訪れたときに詠んだ歌に由来しています。温めて美味しい純米酒から香り高い大吟醸酒まで、受賞歴を誇る銘柄は多数。蔵に併設するギャラリーでは、お酒の試飲や購入を楽しめます。 (出典元:株式会社萬屋醸造店) 3-5.甲斐の開運(かいのかいうん)【井出醸造店】 酒造りに用いるのは、霊峰・富士の伏流水。井出醸造店は、富士五湖地域で唯一の酒蔵です。冬の厳しい寒さのなかじっくりと低温発酵させた大吟醸は、全国新酒鑑評会をはじめとする数々の受賞歴を誇ります。 直営店では日本酒のほか、酒器や食品などを購入できます。なかでも100%オリジナルの日本酒アイスは、直営店でしか味わえない一品。蔵見学時にはオリジナルラベルも作成できるなど、さまざまな楽しみ方を提供してくれるスポットです。 (出典元:甲斐の開運) 3-6.旦(だん)【笹一酒造】 仕込み水は、富士山を起点とする天然水。不純物が少ない清涼な水は、かつて江戸城でお茶会が開かれる際、飛脚が江戸まで運んだといわれています。 「笹一」は、山形県産米を100%使用した日本酒です。また、同蔵の「旦(だん)」は究極の食中酒ともいわれ、国内外で高い評価を得ています。2020年(令和2年)には、直営店「酒遊館」をオープン。開放的で空間には試飲カウンターやカフェが設けられ、例年多くの観光客が訪れています。 (出典元:佐野屋) 3-7.櫂(かい)【養老酒造】 やわらかな秩父山系の伏流水を用いながら、伝統製法を守り続ける酒蔵です。米は和釜で蒸し、醪(もろみ)は大きな木枠で2日間じっくりと時間をかけて搾られます。 手間ひまかかるぶん少量生産の商品は、加熱処理や加水をしない生原酒がメインです。「櫂(かい)」は、搾ったままの力強い味わいが魅力的。敷地内に設けられた古民家カフェは、観光客のみならず地域の人々の癒しスポットとして知られています。 (出典元:山梨県酒造協同組合「養老酒造株式会社」) 3-8.福徳長(ふくとくちょう)【福徳長酒類株式会社】 す~っと飲めておいしいお酒、略して「す~飲め」は、福徳長酒類の韮崎工場で製造される日本酒です。原料には、丁寧に磨き上げた国産米を100%使用。天然水を使い、すっきりとした味わいのを生み出しています。 品質とコストパフォーマンスに優れた「福德長」は、日々の疲れを癒す晩酌におすすめです。やさしい味わいの純米酒のほか、華やかな香りの純米吟醸酒もリリースされています。 (出典元:オノエングループ福徳長「米だけのす~っと飲めてやさしいお酒 純米酒」) 3-9.甲斐男山(かいおとこやま)【八巻酒造店】 創業以来約150年、地域に根差す酒として愛され続ける銘柄です。仕込みはもちろん、洗米や瓶の洗浄など、酒造りのあらゆる場面で八ヶ岳の伏流水が用いられます。 純米酒はしっかりとしたコクがありつつ、飲み飽きしない辛口タイプ。温めるとより豊かな旨味が広がり、温度帯による変化を楽しめます。趣ある木造建築の店内では、試飲をしながらお気に入りのお酒を購入できますよ。 (出典元:八巻酒造店「商品紹介」) 3-10.青煌(せいこう)【武の井酒造】 「武の井」の大きな特徴は、花酵母を用いた日本酒であること。自然の花々から採取した酵母を使い、個性豊かな香りと味わいを生み出しています。 「青煌(せいこう)」は、つるばらの酵母で造られたお酒。スッキリとしたさわやかな味わいを楽しめます。さらに、椿や桜、ヒマワリ、コスモスなど、季節の花酵母を用いた「武の井 四季シリーズ」などもリリース。蔵では日本酒のほか、本格焼酎の製造も手がけています。 (出典元:武の井酒造公式オンラインショップ【NIHON屋】) 3-11.谷櫻(たにざくら)【谷櫻酒造】 地元に根付く酒を目指し、自然にやさしい酒造りを続ける酒蔵です。手間ひまかかる伝統製法「生酛造り(きもとづくり)」で味わい深い酒を生み出しています。 大吟醸は、槽(ふね)と呼ばれる木枠でゆっくりと時間をかけて搾られます。和食はもちろん、洋食や揚げ物などにもマッチするキレのある味わいが特徴です。敷地内には全商品を購入できる直営店も設けられています。 (出典元:谷櫻オンラインショップ) まとめ 霊峰・富士をはじめ、連なる山々が良質な水を生み出す山梨県。県内の蔵では、それぞれの水系の水を用いたこだわりの酒造りがおこなわれています。 風土が色濃く現れる地酒の数々は、お土産やギフトにおすすめです。実際に蔵に足を運べば、お酒もより美味しく感じられるのではないでしょうか。オンライン販売なども利用しつつ、ぜひ気軽に山梨の日本酒を楽しんでみてください。