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イタリアン×日本酒ペアリング!唎酒師おすすめ銘柄6選を紹介

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イタリアン×日本酒ペアリング!唎酒師おすすめ銘柄6選を紹介

執筆者情報

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 blog「わたしの酒棚」 https://sakadana.net/

監修者

日本酒ラボ編集部
日本酒ラボに携わってから日本酒のおいしさ・奥深さを知り、唎酒師の資格を取得。日本酒ラボを通して、日本酒のおいしさ・楽しさを日本酒にもあまり馴染みがない方にもお伝えしていきます。

日本酒は和食だけでなく、イタリアンとあわせても美味しいお酒です。理由はバリエーション豊かな味と香り。日本酒の個性を知れば、より魅力的なペアリングが生まれます。

今回は、唎酒師がイタリアンとのペアリングにおすすめの日本酒をご紹介。甘酸っぱいお酒やキレのあるお酒など、個性豊かな銘柄を取り揃えました。ぜひイタリアンとともに美味しい日本酒を楽しむ際の参考にしてください。

1.ペアリングとは?

ペアリングとは、飲み物と料理の相性の良い組み合わせのことです。日本酒にビール、ワインなどさまざまなお酒にペアリングは存在します。

ペアリングを意識すれば、料理と飲み物それぞれの良さがさらに引き立ちます。お互いが同調したり、違う個性を持つものが重なり合ったりすることで、より豊かな味わいが生まれるでしょう。

2.イタリアン×日本酒ペアリングのポイント

日本酒は、味と香りの個性で以下の4タイプにわかれます。より良いペアリングを生むためには、それぞれの個性に合わせた料理を選ぶことが大切です。

タイプ 特徴
薫酒
(くんしゅ)
・リンゴやメロンのようなフルーティーな香り
・シュワシュワとした微発泡感がある銘柄も
・日本酒ビギナーも飲みやすいタイプが多い
・純米大吟醸
・吟醸酒 などに多い
爽酒
(そうしゅ)
・比較的おだやかな香り
・「ドライテイスト」「キレがある」などと呼ばれる淡麗辛口の味わい
・本醸造酒 などに多い
醇酒
(じゅんしゅ)
・米麹の豊かな香り
・まろやかな口当たり
・温めるとよりふくよかな味わいに
・純米酒
・生酛造り
・山廃 などに多い
熟酒
(じゅくしゅ)
・ナッツやスパイス、ハチミツなどに例えられる香り
・熟成による複雑で重厚な味わい
・黄金色、琥珀色の見た目
・ラベルに長期熟成酒、古酒と書かれたもの

 

イタリアンといってもメニューはさまざま。4タイプごとの個性をふまえたおすすめメニューは、以下のとおりとなります。

薫酒 ・素材を活かしたシンプルなメニュー ・白身魚、タコのカルパッチョ
・カプレーゼ
爽酒 ・魚介類を使ったメニュー
・揚げ物
・アクアパッツァ
・白身魚や鶏のフリット
醇酒 ・チーズや肉を使った旨味の強いメニュー ・コトレッタ(ミラノ風カツレツ)
・カルボナーラ
熟酒 ・ナッツやドライフルーツ、燻製を使ったメニュー
・デザート
・ティラミス

 

日本酒と料理のペアリングを楽しもう!4タイプ別の基本とコツを唎酒師が解説

3.イタリアン×日本酒ペアリング!おすすめ銘柄7選

味や香りの幅が広い日本酒は、さまざまな料理とのペアリングが楽しめるお酒です。チーズやトマトソース、オリーブオイルを用いたイタリアンにも、ぜひ日本酒をあわせてみてください。

3-1.モダン仙禽 無垢(せんきん)

モダン仙禽 無垢(せんきん)とイタリアン

口のなかに広がる甘酸っぱくジューシーな世界。「モダン仙禽 無垢」は、アルコール感が強く飲みづらいといった日本酒のイメージを覆してくれるお酒です。

無垢(むく)の名のとおり、味わいは実に清らか。カルパッチョやカプレーゼのような前菜にあわせたくなる美味しさです。ぜひキリッと冷やし、ワイングラスに注いでお楽しみください。

(公式サイト:仙禽│せんきん

3-2.伊根満開 古代米酒(向井酒造)

伊根満開 古代米酒(向井酒造)とイタリアン

ロゼワインを思わせる紅色は、紫小町という名の古代米によるもの。舟屋が並ぶ伊根町生まれの「伊根満開」は、旨味と苦味、キレを持ち合わせた日本酒です。

イタリアンでは、ピッツァのような旨味がしっかりしたメニューとのペアリングでより魅力が花開きます。その日の気分やメニューにあわせ、ロックやソーダ割、ホットでいただいても美味しいですよ。

(公式サイト:向井酒造

3-3.浪 La Vague(昇涙酒造/フランス)

浪 La Vague(昇涙酒造/フランス)とイタリアン

「浪(なみ)」と名付けられたこちらのお酒は、なんとフランス生まれ。フランス初の本格蔵「昇涙酒造」が鳥取県産米を100%使用して造る日本酒です。現地での評価は高く、フランスの星付きレストランでも採用されています。

「浪」の濃醇で力強い味わいは、チーズやきのこ、玉子を使ったメニューと好相性。カルボナーラやゴルゴンゾーラのリゾットなど、イタリアンならではの旨味あふれるメニューにマッチします。

(公式サイト:昇涙酒造

3-4.ソガ ペール エ フィス(小布施ワイナリー)

ソガ ペール エ フィス(小布施ワイナリー)とイタリアン

(公式サイト:小布施ワイナリー

長野県の小布施ワイナリーが手がける日本酒です。ワイン造りが終わった冬季のみ、ごく少量生産されています。

とろりとした濃密な旨味、甘美な香りの心地よさは、一度体験すれば忘れられない魅力にあふれています。なかでもトリュフを使ったメニューとのペアリングは絶品。少し贅沢なイタリアンにあわせたいというときに、おすすめしたい銘柄です。

3-5.亜麻猫(新政酒造)

亜麻猫(新政酒造)とイタリアン

(公式サイト:新政酒造株式会社

米由来のふくよかな旨味を、酸がキリッと引き締める。白麹がもたらす独特の酸味が特徴的な日本酒です。

おすすめはシーフードとのペアリング。牡蠣×白ワインのイメージで、ぜひ生牡蠣や蒸牡蠣とあわせてみてください。味がしっかり乗った生ハムや、魚介の旨味が濃縮されたアクアパッツァにあわせても食が進むペアリングができあがります。

3-6.醸し人九平次 human(萬乗醸造)

醸し人九平次 human(萬乗醸造)

(出典元および公式オンラインショップ:醸し人九平次 KUHEIJI

エレガントな旨味と香りをもつ「醸し人九平次」は、フレンチやイタリアンと相性の良い日本酒です。

「human(ヒューマン)」のテーマは『すべての境界を飛び越えていける日本酒』。飲む人の性別や国籍、文化の違いさえも飛び越える日本酒の魅力にあふれています。

香りはグレープフルーツのように爽やかで、ペペロンチーノや白身魚のメインディッシュにあわせたくなる軽やかな味わい。イタリアンランチからディナーまで、食事のシーンを華やかに彩ってくれる1本です。

3-7.紀土スパークリング(平和酒造)

紀土スパークリング(平和酒造)

(出典元:うらの酒店)(公式サイト:平和酒造

今日はイタリアンで乾杯!そんなときにおすすめしたいのがこちら「紀土(きっど)」のスパークリング日本酒です。シャンパンのように華やかなボトルデザインが乾杯シーンを盛り上げてくれます。

シュワシュワとシルキーな泡が心地よく、後口はスッキリ。前菜からメイン、デザートまで幅広いイタリアンメニューにマッチします。

4.まとめ

日本酒は和食だけでなく、イタリアンとも相性の良いお酒です。日本酒の個性と料理の特徴の組み合わせで、ペアリングの世界はさらに広がります。今回ご紹介したのは、あくまでもその一例。ぜひ自由な発想で、日本酒ペアリングの世界を楽しんでみてくださいね。