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【おうち時間をもっと楽しく】おうちで簡単に作れる日本酒カクテルレシピ9選!

日本酒にはさまざまな飲み方・楽しみ方があり、日本酒カクテルも近年注目を集めている日本酒の楽しみ方の一つです。 カクテルと聞くとリキュールが必要なのでは?わざわざ買ってくるのが面倒だなと感じることもあるでしょう。 しかし、リキュールを使わずに作れる日本酒カクテルもあるのです。 今回はお家で簡単に楽しめる日本酒のカクテルレシピをご紹介します。 1.おうちで簡単に作れる日本酒カクテルレシピ9選 1-1.日本酒緑茶ハイ 材料 日本酒 緑茶 氷 作り方 作り方はとても簡単。氷を入れたグラスに材料を1:1の割合で入れて、ステアするだけです。 緑茶なら家にあるという人も多いのでは?緑茶を入れると飲みやすいですが、日本酒の風味をしっかりと感じられるのもうれしいポイント。 缶やペットボトルの緑茶よりも、時間があるときは茶葉で作ってみるのがおすすめ。緑茶割りは温めても美味しいです。 1-2.サムライ・ロック 材料 日本酒 ライムジュース 氷 作り方 氷を入れたグラスに日本酒とライムジュースを3:1の割合で入れてステアするだけです。 日本酒とライムジュースだけで作れる「サムライ・ロック」。甘酸っぱいカクテルですが、ライムジュースを入れすぎると日本酒の風味が消えてしまうので気をつけましょう。日本酒が苦手な人でもすいすい飲めてしまうので飲み過ぎ注意。 「サムライ・ロック」という名前と日本で生まれたカクテルということから、海外の方に出すと大変喜ばれます。 カットしたライムをそえるとおしゃれなので、おもてなしドリンクにも使えますよ。 https://sake-5.jp/samurai-rock/ 1-3.カルピシュ 材料 日本酒 カルピス原液 作り方 グラスに氷と日本酒4カルピスの原液1の割合で入れてステアするだけです。 日本酒はすっきりとした口当たりの米の旨味を感じられるもので作ると、カルピスのまろやかさとよく合います。飲み口は日本酒ですが、あとからカルピスの甘味が広がります。 日本酒とカルピスが合う理由は乳酸菌。日本酒を造るときにも乳酸菌が使われているのです。 https://sake-5.jp/sake-and-calpis/ 1-4.サケ・コークハイ 材料 日本酒 コーラ 氷 作り方 グラスに氷と日本酒、コーラを1:1割合で入れて軽くステアするだけです 日本酒の酒臭さが苦手という人におすすめなのが「サケ・コークハイ」。日本酒の香りを和らげてくれ、のどごしもよく、すっきり飲めます。混ぜすぎると炭酸が抜けてしまうので注意。カットレモンをそえてみるとおしゃれですよ。 1-5.サケハイボール 材料 日本酒 ジンジャーエール お好みでレモン果汁...少量 作り方 グラスにたくさんの氷、日本酒とジンジャーエールを日本酒3:ジンジャーエール2の割合で入れて、レモン果汁を適量入れたらステアするだけです。 ウイスキーでお馴染みのハイボールも日本酒にすると、まろやかな味わいに。さわやかな味わいなので日本酒と言われなければ気づかないほど。濃厚なにごり酒をジンジャーエールで割るのもおすすめです。 1-6.日本酒の炭酸水割り 材料 日本酒 炭酸水 お好みでレモンやライム果汁 作り方 よく冷やした日本酒とソーダを日本酒8:ソーダ2の割合でグラスに入れてステアするだけです。 炭酸水で割ると爽快感があり飲みやすく、食事中にもぴったり。日本酒には元々炭酸を感じられる種類もあるので、日本酒に何か混ぜるのに抵抗を感じるという人は炭酸水から試してみましょう。 炭酸水を入れすぎると薄くなってしまうので要注意。原酒の場合は少し多めに炭酸水を入れてもOKです。 1-7.オレンジブリーゼ 材料 日本酒 オレンジジュース トニックウォーター 氷 作り方 氷を入れたグラスに日本酒とオレンジジュースを1:1.5の割合で入れて、トニックウォーターを適量入れたらステアするだけです。 日本酒のまろやかな旨味とオレンジジュースの甘味、トニックウォーターの苦味のバランスがいいカクテル。とても飲みやすく、和食に洋食、中華とシーンを選ばず飲めるのがいいですね。食後にデザート感覚でも楽しめる日本酒カクテルです。 https://sake-5.jp/sake-orange-juice-cocktail/ 1-8.日本酒ソルティードッグ 材料 日本酒 グレープフルーツジュース ...

「大吟醸酒」とは?おすすめおつまみや飲み方も【日本酒の種類を知ろう!第3回】

大吟醸酒は、日本酒の種類のひとつです。読み方は?よく似た純米吟醸酒との違いは?と気になることもあるのではないでしょうか。 「日本酒の種類を知ろう!」第3回となる今回は、大吟醸酒について詳しく解説。おすすめのおつまみも紹介します。バリエーションの多さこそ、日本酒の特徴であり大きな魅力。大吟醸酒について知り、日本酒をもっと美味しく楽しみましょう。 1.大吟醸酒とは?定義や味わい 大吟醸酒(だいぎんじょうしゅ)とは、日本酒を原料や製法で分類した特定名称(とくていめいしょう)のひとつです。特定名称には、大吟醸酒を含む以下の全8種が存在します。 本醸造酒 特別本醸造酒 吟醸酒 大吟醸酒 純米酒 特別純米酒 純米吟醸酒 純米大吟醸酒 これらうち“吟醸”と付くお酒は、吟醸造りで製造されるのが大きな特徴です。まずは、大吟醸酒の定義や味わい、吟醸酒との違いなどについて紹介します。 1-1.大吟醸酒の定義 「清酒製法品質表示基準」では、大吟醸酒は以下のように定義されています。 米と米こうじ、醸造アルコールを原料に造られること(米の等級は3等以上) 精米歩合が50%以下であること こうじ米の使用割合が15%以上であること 吟醸造りで造られ、固有の香味を持ち色沢が特に良好であること ※色沢=色合いや透明度など 米こうじや醸造アルコールなど、耳慣れないワードが多い日本酒の世界。それぞれひとつずつ確認していきましょう。 米こうじ 米こうじとは、米に麹菌を繁殖させた発酵食品です。日本酒だけでなく、甘酒や米味噌、みりんなども米こうじを原料に造られます。 醸造アルコール 醸造アルコールとは、主に糖蜜やトウモロコシなどを原料にした純度の高いアルコールのことです。アルコール度数約90度の醸造アルコールは、加水をして30度前後まで度数を下げてから添加されます。 醸造アルコールは、江戸時代には腐敗予防、戦後はコスト削減を目的に使用されていました。現在は、香りや味わいの調整を目的にごく少量が添加されています。醸造アルコールを添加することで、醪(もろみ)のなかの香り成分が引き出され大吟醸の特徴である華やかな香りが生まれます。 精米歩合 精米歩合(せいまいぶあい)は、米の外側を削った後に残る割合を数値で示したものです。「精米歩合50%以下」と定められている大吟醸は、米の外側を半分以上削った米を使う必要があります。米を小さく削る工程は手間と時間を要するため、大吟醸は高価格帯の商品が多くなります。 吟醸造り 吟醸造りとは、より小さく削った米を使い低温でゆっくりと発酵させる製法のことです。また、発酵の過程で吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)と呼ばれる華やかな香りが生まれます。 吟醸造りの大吟醸酒や吟醸酒は、米の精米技術の進歩とともに誕生。1980~1990年前後のバブル期には高級志向も相まって「吟醸酒ブーム」を生み出しました。 1-2.大吟醸酒の香りや味わい 大吟醸酒は、フルーティーな香りとすっきりした味わいが大きな魅力です。添加された醸造アルコールが、吟醸香とともに適度なキレ味を生み出します。 1-3.吟醸酒との違いは「精米歩合」 大吟醸酒と吟醸酒の大きな違いは、精米歩合の定義です。大吟醸酒の精米歩合が50%以下であるのに対し、吟醸酒は60%以下に定められています。つまり、大吟醸のほうがより小さく削った米を原料に造る必要があるというわけです。 一般的に、小さく削った米を使用するほど、お酒は雑味のないクリアな味わいに仕上がるといわれています。同じ蔵、同じ米から生まれる吟醸酒と大吟醸酒の違いを比べてみるのもおすすめです。 吟醸酒についてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 「吟醸酒」とは?定義やおすすめの飲み方を解説【日本酒の種類を知ろう!第2回】 2.大吟醸酒の選び方3つのポイント 「ひとくちに大吟醸酒といっても種類はいっぱい。どれを飲むか迷ってしまう」そんなときは、以下のポイントを参考にお酒を選んでみてください。 香りの個性で選ぶ 米の個性で選ぶ 甘口と辛口の違いで選ぶ 大吟醸酒の大きな特徴である香りは、成分によってタイプがわかれます。また、酒米に注目して選ぶのも日本酒の楽しみ方のひとつです。酒販店や飲食店で大吟醸酒を見つけたら、ぜひこれらのポイントを意識してみてくださいね。 2-1.香りの個性で選ぶ 大吟醸は、フルーティーで華やかな香りが魅力的なお酒です。また、香りは「カプロン酸エチル」や「酢酸イソアミル」といった成分により、次のように表情を変えます。 カプロン酸エチルのリンゴや洋梨のような香り カプロン酸エチルを主成分とする吟醸香は、リンゴや洋梨のような甘くさわやかな香りが特徴です。大吟醸酒で感じられる香りの多くは、カプロン酸エチルを主成分にしています。タンパク質の少ない米や、より小さく削った米を原料に造られるお酒に現れやすい香りです。 酢酸イソアミルのバナナやメロンのような香り 酢酸イソアミルを主成分にするお酒からは、バナナやメロンを思わせる甘い香りが漂います。香りが濃厚で甘いぶん、味わいも甘く感じられることがあるでしょう。「きょうかい9号」、「きょうかい14号」といった酵母を使ったときに生まれやすい香りです。 2-2米の個性で選ぶ 日本酒の原料である酒米には、山田錦をはじめとするさまざまな種類があります。それぞれ、より小さく削りやすかったり、香りを引き出す製法に適していたりなど個性はさまざま。各酒蔵では、酒米を使い分けながらこだわりのお酒が造られています。 山田錦 山田錦(やまだにしき)は、吟醸酒ブームとともに一躍その名が知られた酒米です。タンパク質が少なく、米質がやわらかいことから質の良い麹が造りやすいといわれています。鑑評会で金賞を受賞するような大吟醸酒にもよく用いられる品種です。 五百万石 五百万石(ごひゃくまんごく)は、新潟県を中心に栽培される品種です。米を小さく精米するのが難しく、一般的に、吟醸酒造りには不向きとされています。一方で、各蔵からは工夫を凝らした大吟醸酒が五百万石で生み出されています。比較的香りが穏やかでライトな酒質が多いため、ぜひ酒米による違いを体感してみてください。 雄町 雄町(おまち)は、栽培の難しさから一時は幻ともいわれた酒米です。雄町で造るお酒は深い旨味にあふれ、“オマチスト”と呼ばれるファンも生み出しています。雄町をより小さく精米し、低温でゆっくり発酵させた大吟醸酒は豊かな香りと力強いコクが持ち味です。 美山錦 美山錦(みやまにしき)は、長野県や東北地方で栽培されている品種です。美山錦を使ったお酒は、比較的おだやかな香りに仕上がります。大吟醸酒もまた、心地よい香りとまろやかな味わいが魅力です。料理とあわせて美味しい銘柄も数多く見られます。 2-3.甘口と辛口の違いで選ぶ 日本酒を飲むようになると「甘口」、「辛口」といったワードを耳にすることもあるのではないでしょうか。辛口の日本酒はピリリと辛いわけではなく、キレのあるドライな味わいが特徴です。 日本酒の甘辛度合いは、日本酒度と呼ばれる数値で示されます。一般的に、数値がプラス寄りであるほど辛口、マイナス寄りであるほど甘口のお酒です。 また、日本酒の味わいは日本酒度や酸度、アミノ酸度などで構成されています。必ずしも日本酒度だけで味が決まるわけではありませんが、目安のひとつとしてお酒を選ぶときの参考にしてください。 3.大吟醸酒のおすすめの楽しみ方 香りが特徴的な大吟醸酒は、常温からやや冷たい温度で味わうのがおすすめです。理想の温度帯は、冷やと呼ばれる常温の20℃、または花冷えと呼ばれる7~10℃あたり。冷やしすぎると吟醸香が飛んでしまうため気を付けてください。 シャープなキレ味を楽しみたいときは、温めて味わうのもおすすめです。特に、50℃以上の熱燗にするとキリッとした味わいが引き立ちます。 大吟醸酒を楽しむときは、グラスにもひと工夫。「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」の受賞酒を見つけたら、ぜひ、ワイングラスに注いで味わってみてください。吟醸香がグラスのなかで豊かに膨らみ、大吟醸酒の醍醐味を堪能できます。 参考:【公式サイト】ワイングラスでおいしい日本酒アワード 4.大吟醸酒には香るおつまみを 華やかな香りを持つ大吟醸酒には、同じく香りが個性的なおつまみをあわせるのがおすすめです。柚子やレモンなど柑橘系の香りで仕上げた料理や、しそや梅などを使ったメニューも良く合います。レモングラスを使った鶏肉のソテーや、バジルとトマト、モツァレラチーズのカプレーゼなどハーブを使ったおつまみも良いでしょう。 また、シャープなキレ味が光る燗酒の大吟醸酒は、少し濃い目の味付けのおつまみと好相性。油揚げのネギ味噌焼きや焼き魚など、味に深みのある料理とも美味しく楽しめます。 おうちでかんたんに作れるおすすめのおつまみはこちらでレシピを紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。 おうちで簡単!唎酒師が作る日本酒に合うおつまみレシピ30選 まとめ 大吟醸酒は、吟醸造りによる華やかな香りが特徴です。使用する米や米を削る度合いには、各蔵のこだわりが現れています。 味わう温度帯によって、さまざまに表情を変えることも魅力のひとつです。ぜひ、好みのおつまみを用意して、大吟醸酒を選ぶ楽しみ、味わう楽しみを体感してみてくださいね。

「純米大吟醸酒」とは?精米歩合やおすすめおつまみも【日本酒の種類を知ろう!第6回】

純米大吟醸酒は、米と米こうじのみを原料に、吟醸造りで生まれるお酒です。香りは果実や花のように華やかで、クリアな飲み口を楽しめます。飲みやすいタイプが多い純米大吟醸酒は、日本酒ビギナーにもおすすめです。 「日本酒の種類を知ろう!」ラストとなる第6回は、純米大吟醸酒の定義や味わいについてお伝えします。選び方やおすすめおつまみも参考に、ぜひ自由に日本酒の世界を楽しんでくださいね。 1.純米大吟醸酒とは?定義や味わい 純米大吟醸酒(じゅんまいだいぎんじょうしゅ)は、日本酒の種類のひとつです。原料や製法で日本酒を分類した、以下の特定名称(とくていめいしょう)に該当します。 本醸造酒 特別本醸造酒 吟醸酒 大吟醸酒 純米酒 特別純米酒 純米吟醸酒 純米大吟醸酒 まずは、どんなお酒が純米大吟醸酒にあたるのか、定義や味わいについてみていきましょう。 1-1.純米大吟醸酒の定義 「清酒製法品質表示基準」では、純米大吟醸酒は以下のように定義されています。 原料は米と米こうじであること(米の等級は3等以上) 精米歩合が50%以下であること こうじ米を全体の15%以上使用していること 吟醸造りで造られ、固有の香味を持ち色沢が特に良好であること ※色沢=色合いや透明度など 日本酒は専門用語の多い世界。早速、米こうじってなに?精米歩合とは?と疑問に感じることも多いのではないでしょうか。それぞれの内容とともに、純米大吟醸酒の魅力について解説していきますね。 米こうじ 米こうじとは、米に麹菌を繁殖させた発酵食品のことです。米味噌やみりん、甘酒など日本の伝統食に欠かせない存在でもあります。日本酒造りでは、蒸した米にパラパラと麹菌をふりかけ繁殖させる工程を「製麹(せいぎく)」と呼びます。 精米歩合 精米歩合(せいまいぶあい)は、米の外側を削った後に残る割合を数字で示したものです。精米歩合50%とは、米粒を半分削っていることを表しています。「精米歩合が50%以下であること」とは「半分以上削った米が原料でないと、純米大吟醸酒とはいえないよ」という意味です。 純米大吟醸酒のなかには、精米歩合が30%前後の銘柄も存在します。小さく米を削るには時間と原料コストがかかるため、純愛大吟醸酒は高価格帯の商品が主流です。 吟醸造り 吟醸造りとは、日本酒の製造方法のことです。小さく削った米を使い、低温でゆっくり発酵させることで吟醸香(ぎんじょうか・ぎんじょうこう)と呼ばれる香りが生まれます。吟醸香は、リンゴやバナナなどに例えられる香りです。純米大吟醸酒もまた、果実や花を思わせるフルーティーな香りを楽しめます。 1-2.純米大吟醸酒の香りと味わい 純米大吟醸酒は、フルーティーな香りとクリアな味わいが特徴です。一般的に、日本酒は米を小さく削るほど吟醸香が立ちやすく、雑味のない味わいに仕上がるといわれています。 純米大吟醸酒も尖ったところのないスムーズな飲み口が魅力です。リンゴや洋梨、ライチのような香りを持つなど、日本酒を飲み慣れない方でも飲みやすいタイプが多く見られます。 1-3.大吟醸酒・純米吟醸酒との違い 純米大吟醸酒と「大吟醸酒」、「純米吟醸酒」の主な違いは、原料や精米歩合などです。 大吟醸酒との違いは「原料」 純米大吟醸酒は、米と米こうじのみを原料にするお酒です。一方、大吟醸酒は、米と米こうじ、醸造アルコールで造られます。 醸造アルコールとは、糖蜜やトウモロコシなどを主原料とした純度の高いアルコールのことです。醸造アルコールを添加した大吟醸酒も華やかな香りが生まれやすく、フルーツを思わせる香りを楽しめます。 大吟醸酒についてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 「大吟醸酒」とは?おすすめおつまみや飲み方も【日本酒の種類を知ろう!第3回】 純米吟醸酒との違いは「精米歩合」 純米大吟醸酒の精米歩合が50%以下であるのに対し、純米吟醸酒は「精米歩合60%以下」に定められています。つまり、純米大吟醸酒のほうがより小さく削った米を原料に造られるお酒、というわけです。 お酒の個性はひとまとめにできないものの、純米吟醸酒は、純米大吟醸酒より香りが控えめなタイプが主流です。甘くさわやかな香りがありつつ、料理とあわせやすい銘柄が多く見られます。 純米吟醸酒についてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 「純米吟醸酒」とは?おすすめの飲み方や精米歩合を紹介【日本酒の種類を知ろう!第5回】 2.純米大吟醸酒の選び方3つのポイント ひとくちに純米大吟醸酒といっても個性はさまざま。純米大吟醸酒を選ぶときは、次の3つのポイントを意識してみてください。 米の個性で選ぶ 甘口や辛口など味の好みで選ぶ シーンに合わせて選ぶ 日本酒の味や香りは、酒米の品種によって変化します。また、高価格帯の商品が多い純米大吟醸酒は、贈答用にも好まれるお酒です。それぞれのポイントをおさえれば、より自分の好みにあった1本が見つかります。 2-1.米の個性で選ぶ 酒造りに適した個性を持つ米は、酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)と呼ばれます。小さく削りやすかったり、醪(もろみ)に溶けやすかったりといった個性を持ち、お酒の仕上がりを大きく左右するのが特徴です。 山田錦 山田錦(やまだにしき)は、酒米の王様と呼ばれる品種です。心白(しんぱく)と呼ばれる白濁部分が米粒の中に線のように入っているため、外側を削りやすいという特徴を持ちます。そのため、小さく削った米で造る純米大吟醸酒によく用いられる酒米です。 また、味の雑味の原因になり得るタンパク質が少ないなど、良質な酒が生まれる条件を兼ね備えています。山田錦を使ったお酒は鑑評会などで高い評価を受けることも多く、日本酒選びに迷ったらまずおさえておきたい酒米といえるでしょう。 五百万石 五百万石(ごひゃくまんごく)は、新潟県を中心に栽培されている酒米です。心白が大きいため小さく削るのは難しいものの、良い麹を造りやすいという特性があります。一般的に、五百万石で造られる日本酒は、軽快な香りとすっきりとした飲み口が特徴です。 雄町 雄町(おまち)は、栽培の難しさから一時は幻ともいわれた品種です。やわらかく溶けやすい雄町で造ったお酒は、濃醇な味わいに仕上がるといわれています。オマチストと呼ばれるファンもいるほど、飲む人を惹きつける酒米、雄町。酒販店や飲食店で見つけたら、ぜひその味わいを確かめてみてください。 美山錦 美山錦(みやまにしき)は、長野県で開発された酒米です。寒冷地でも育ちやすく、現在は東北地方などでも栽培されています。美山錦で造られる日本酒は比較的香りが穏やかで、料理とあわせるお酒にも好まれています。 2-2.甘口や辛口など味の好みで選ぶ 日本酒の味わいは、「甘口」や「辛口」と表現されることがあります。辛口の日本酒は、キレのあるドライな味わいが特徴です。 甘辛度の指標となるのが、日本酒度と呼ばれる数値です。日本酒度は+(プラス)または-(マイナス)で表記され、一般的にプラスであるほど辛口、マイナスであるほど甘口と評価されます。 ただし、日本酒の味わいは、日本酒度だけでなく酸度やアミノ酸度によって構成されています。また、フルーティーな香りの純米大吟醸酒は、日本酒度がプラスでも甘いと感じられることがあるでしょう。 一方で、販売されている日本酒には、日本酒度+10以上の大辛口をうたう銘柄もあります。日本酒度はあくまでも味の目安として、日本酒選びに役立ててみてください。 2-3.シーンに合わせて選ぶ 純米吟醸酒は、蔵のラインナップのなかでも高価格帯に位置付けられることの多いお酒です。そのため、贈答用の品にも好まれています。 特に、高級感あふれるボトルデザインや、外箱の付いた品はギフトにおすすめです。シュワシュワと泡立つスパークリングタイプの純米吟醸酒は、パーティーシーンを華やかに彩ってくれます。 原料に製造方法と、こだわりにあふれた純米吟醸酒。ぜひシーンに合わせた1本で、その魅力を堪能してください。 3.純米大吟醸酒の香りは適度に冷やして楽しんで 純米大吟醸のフルーティーな香りは、適度に冷やして楽しむのがおすすめです。理想は花冷えと呼ばれる10℃前後の温度帯。冷やしすぎると香りが抑えられてしまうため気を付けてください。 また、華やかな香りの純米大吟醸酒を味わうときは、酒器にもひと工夫。ワイングラスに注べば、グラスの丸い形状がお酒の香りを包み込んでくれます。ガラスの薄い口当たりがスムーズな飲み口を引き立ててくれるのも特徴です。 とはいえ、純米大吟醸酒は温めてはいけないわけではありません。ぬる燗にすれば、おだやかな香りとまろやかな旨味を楽しめます。 純米大吟醸酒は味わいがクリアで、日本酒ビギナーでも飲みやすいタイプが多いお酒です。日本酒はおちょこでちびりちびり、というイメージにとらわれずぜひ自由にその世界観を楽しんでみてください。 4.純米大吟醸酒には料理のジャンルを超えたおつまみを ワイングラスで美味しいタイプが多い純米大吟醸酒。おつまみも、イタリアンやフレンチを意識して選んでみてください。 例えば、リンゴのように甘く爽やかな香りの純米吟醸酒は、白身魚のカルパッチョと好相性。酸味の効いたタイプであれば、レモンを搾った牡蠣とのペアリングもおすすめです。 和食のおつまみを用意するなら、香り✕香りの組み合わせを選んでみましょう。梅肉ソースを添えたきゅうり、薬味をふんだんに乗せた冷奴などは、純米大吟醸酒との香りのペアリングを楽しめます。 シュワッと泡立つスパークリングタイプの純米大吟醸酒は、フルーツやアイスクリームとあわせても美味しいですよ。 日本酒のおつまみについてはこちらでかんたんに作れるレシピを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。 おうちで簡単!唎酒師が作る日本酒に合うおつまみレシピ30選 まとめ 小さく削られ、白くキラキラ光る米から生まれる純米大吟醸酒。手間ひまかけて造られるお酒は、フルーティーな香りとクリアな味わいが魅力です。お米生まれの日本酒から漂う、リンゴや洋梨のような香りに驚いてしまうかもしれません。 高級感あふれる純米吟醸酒は、大切な贈り物にもおすすめです。ぜひ、さまざまな銘柄を試しながら自分好みの1本を見つけてみてくださいね。

酒粕に含まれるアルコールはどれくらい?妊婦さんや運転をする方は要注意!

日本酒造りの副産物「酒粕」には、一定のアルコールが含まれています。小さな子どもがいる方や運転前の方は「アルコール分はどのくらい?」「アルコールを飛ばすには?」と気になることもあるのではないでしょうか。 今回は、酒粕に含まれるアルコールについてご紹介します。酒粕のアルコール分が気になる方はぜひチェックしてみてください。 1.酒粕に含まれるアルコールは約8% 酒粕は、アルコール発酵させた醪(もろみ)と呼ばれる液体を搾ったときにできる副産物です。そのため、酒粕にはアルコール分が含まれています。 文部科学省のデータによると、酒粕100gあたりに含まれるアルコールは8.2gです。 ビールの一般的なアルコール度数が5%、缶チューハイのアルコール度数が7%前後であることを考えると、酒粕にはビールや缶チューハイより多いアルコール分が含まれていることがわかります。 (出典元:食品成分データベース) 2.酒粕に含まれるアルコールは完全に飛ばすことはできない お酒のアルコール分を飛ばすために、「沸騰させる」という方法を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 料理で用いられることの多い方法ですが、酒粕の場合は加熱しても完全にアルコールはなくならないといわれています。お酒が液体であるのに対し、酒粕は個体だからです。 お酒の場合、沸騰させると気体となってアルコールが飛んでいきます。個体の酒粕の場合は、粕自体にアルコール成分が練り込まれているためアルコールを飛ばすのは難しいというわけです。 また、アルコールの沸点は78度ですが、酒粕を水に溶かして78度で加熱しても、実際には水ばかりが蒸発しアルコールは残ってしまうともいわれています。 実際に、酒粕を78度でゆっくりと煮たり、スチーマーで蒸したりすれば、一定のアルコール分は飛んでいきます。そのため、お酒の香りが苦手な方には加熱調理がおすすめです。 ただし、アルコールを摂取したくないという場合は、酒粕のアルコールを完全には飛ばせないことも覚えておきましょう。 3.酒粕からできる甘酒のアルコール分は? 新年の初詣などで振る舞われる甘酒には、米麹(こめこうじ)を原料にするものと、酒粕を原料にするもの2つのタイプがあります。 米麹とは、蒸した米に麹菌を繁殖させたものです。米麹を原料に作る甘酒にはアルコールは含まれていません。 一方、日本酒を搾ったあとに残る酒粕は、アルコールを含む食品です。そのため、酒粕由来の甘酒にはアルコールが含まれています。 市販の甘酒の原料が酒粕だった場合、「ノンアルコール飲料」として販売されていても1%未満のアルコールが含まれている可能性があります。酒税法で「酒」と規定されるのは、アルコール度数1%以上の飲み物だからです。 酒粕は、アルコールだけでなくビタミンやオリゴ糖などさまざまな栄養素を含む食品です。また、栄養豊富な甘酒は「飲む点滴」ともいわれます。 アルコールが気になる場合は原料をチェックしながら、甘酒を日常に取り入れてみてくださいね。 https://sake-5.jp/nutrition-and-benefits-of-sakekasu/ 4.妊婦さん・未成年・運転をする人は酒粕を食べても大丈夫? 妊婦さんや未成年、運転する方は酒粕のアルコール分が気になるのではないでしょうか。前述したように、酒粕のアルコールは完全に飛ばすことはできません。 特に、手作りの甘酒などはアルコール度数をはっきり確認できないため「甘酒ならアルコール度数が低いから大丈夫」と安心しないことが大切です。 4-1.妊婦さん 妊娠中にお酒を飲むと、胎盤を通じてアルコールがお腹の赤ちゃんに入り、悪影響を及ぼすといわれています。早産や流産、分娩異常の原因になるほか、胎児性アルコール症候群(FAS)を引き起こす可能性があるため注意が必要です。 妊娠中に安全なアルコール量は解明されていないため、妊娠中や妊娠を望む時期は酒粕も控えたほうがよいでしょう。 4-2.未成年 アルコールを含む酒粕は、未成年の方も控えるのがベストです。酒粕を加熱すれば数パーセントまでアルコールは飛ぶものの、完全になくなるわけではありません。心配な場合は避けた方が無難といえるでしょう。 4-3.運転をする人 酒粕を加熱してアルコールを飛ばしたとしても、食べる量や体質によっては酒気帯び運転の基準値を超えてしまう可能性があります。特に、アルコールに過敏な体質の方は運転前の摂取を控えるのがおすすめです。 また、前述したように、手作りの甘酒や粕汁などはアルコール度数をはっきり確認することができません。「これくらいなら大丈夫」と過信しないようにしましょう。 まとめ 日本酒を搾ったあとに残る「酒粕」は、さまざまな栄養素とともにアルコールを含む食品です。加熱することでアルコールは飛びますが、完全になくなるわけではありません。 絶対にアルコールを避けたいというときは、摂取を控えたほうが無難です。場面に応じて量や調理法に気を付けながら、栄養豊富な酒粕をおいしくいただきましょう。

酒粕の保存は冷蔵と冷凍がおすすめ!酒粕の保存方法を解説

酒粕は、涼しい場所であれば常温保存できる食品です。冷蔵庫や冷凍庫に入れれば、保存期間はさらに長くなります。「粕漬けや粕汁、甘酒のために購入したものの使い切れそうにない」というときは、冷蔵や冷凍保存がおすすめです。 今回は、酒粕の保存方法について詳しくお伝えします。おいしいまま保存し、ぜひ酒粕を日々の食卓に取り入れてみてください。 1.保存袋に入れて密閉して冷蔵保存【保存期間:約6カ月】 酒粕は常温でも保存できますが、日持ちさせたいのであれば冷蔵保存がおすすめです。熟成による色や風味の変化をおさえながら、長期間保存できます。 常温の場合は、直射日光の当たらない涼しい場所を選んでください。未開封であれば3カ月ほど保存できます。 時間とともに熟成が進むと、色が茶色くなったり赤くなったりしますが調理できないわけではありません。熟成の進み具合に応じておいしくいただけます。 冷蔵庫に入れると熟成のスピードがゆるやかになり、約6カ月保存できます。未開封であればそのまま、開封済みのものは保存袋に入れ、密閉した状態で冷蔵庫に入れてください。 また、酒粕は形状によって「板粕」「バラ粕」「練り粕」と以下の3タイプにわかれます。 1-1.板粕 名前のとおり、板状になった酒粕です。板粕は、大きなアコーディオンのような機械でお酒を搾ったときにできあがります。機械でぎゅーっとお酒を搾ったあと、何層にもなった袋の中に残った酒粕を1枚1枚ていねいにはがしたものが板粕です。 板粕は、開封後も袋から出さず、そのまま密閉袋に入れて保存しましょう。少々固いため、調理の際は水や出汁などでやわらかくしてから使用してください。 1-2.バラ粕 バラ粕とは、あらくカットした板粕や、板状にならずバラバラとくずれた状態の酒粕のことです。 日本酒のなかでも「大吟醸(だいぎんじょう)」や「吟醸(ぎんじょう)」と呼ばれるお酒の酒粕は、バラ粕が主になります。米を低温発酵させるため、米粒が溶けきらず1枚の板状にならないケースが多いからです。 バラ粕も板粕と同様に、開封後も袋から出さず、保存袋で密閉した状態で冷蔵保存してください。板粕よりもやわらかいため溶けやすく、スムーズに調理できます。 1-3.練り粕 練り粕は、板粕やバラ粕を低温でさらに熟成させたものです。ペースト状のため使い勝手が良く、魚や野菜の粕漬けなどに使用できます。 練り粕の冷蔵保存も、袋から出さず保存袋に入れる方法が基本です。空気はしっかりと抜いた状態で冷蔵庫に入れてください。 2.長期保存は冷凍がおすすめ【保存期間:約1年】 「酒粕がたくさんあって使い切れない」「少しずつ長い間楽しみたい」というときは、冷凍保存がおすすめです。ラップやビニール袋でしっかりと包めば、アルコール分の揮発や乾燥を防げます。 調理の際は、冷蔵庫か常温で自然解凍させてから使用します。汁物の場合は、直接入れて溶かしてしまうのも1つの方法です。 また、使う前に少量の日本酒に浸すと風味がアップします。冷凍で酒粕がパサついてしまったときにもおすすめなので、ぜひ試してみてください。 2-1.板粕 板粕は保存袋の大きさに合わせてカットし、1枚ずつラップに包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍します。 酒粕は冷凍しても硬くならないため、極端に小さくする必要はありません。調理の際は手でちぎって使用できます。 2-2.バラ粕・練り粕 バラ粕や練り粕は、冷蔵用保存袋に直接入れて保存します。ポイントは、袋に入れたら薄く平らに広げることです。 空気を抜いて冷凍すれば、冷蔵庫内で場所を取らず立てて保存することもできます。調理の際は、バラ粕はほぐして、練り粕はスプーンなどで取り出して使用してください。 3.冷凍した酒粕は甘酒や粕汁などに 冷凍した酒粕は、甘酒や粕汁などに使用できます。前述したように、粕汁などのような汁物の場合は、解凍なしでOKです。冷凍の酒粕を煮汁で溶きほぐし、味噌などと一緒に調理すれば手軽においしい粕汁ができあがります。 鍋に沸かしたお湯に冷凍酒粕をほぐしながら入れ、砂糖で調味すれば甘酒も楽しめます。注意したいのは、米麹(こめこうじ)を原料にする甘酒と違い、酒粕から作る甘酒にはアルコール分が含まれていることです。車を運転する方や妊婦さん、お子さまは飲酒を控えたほうがよいでしょう。 まとめ 酒粕は、日本酒を搾ったあとに残る栄養豊富な食品です。冷蔵庫や冷凍庫で保存すれば、ほしいときに少量ずつ手軽に使用できます。「購入したものの使い切れないな」と悩んでいるときは、ぜひご紹介した方法を試してみてください。酒粕の存在がもっと身近なものになりますよ。

【唎酒師が解説】日本酒度とは?日本酒度とお酒の甘口・辛口について解説

日本酒度とは、お酒の比重を数値で表したものです。水との比重を測定し、+(プラス)と-(マイナス)で表記されます。一般的に、日本酒度がプラスであるほど辛口、マイナスであるほど甘口のお酒です。 今回は、日本酒度について詳しく解説します。日本酒の味を構成する酸度も紹介するので、ぜひ日本酒選びの参考にしてください。 1.日本酒度とは 「日本酒度(にほんしゅど)」とは、日本酒の甘さや辛さの目安となる数値のことです。「0」を基準に、甘口であるほど「-(マイナス)」、辛口であるほど「+(プラス)」で表記されます。   日本酒度の確認方法 日本酒度は、15℃の日本酒を注いだシリンダーに「日本酒度計」と呼ばれる重りのついた浮秤(うきばかり)を浮かべて計測します。 糖分の多い甘口のお酒は水よりも重たくなるため、水の方が軽いことを示す「-」。反対に、糖分が少ない辛口のお酒は軽く、水の方が重たくなるため「+」というわけです。 日本酒度の数値は、もろみを搾るタイミングを見極める際に用いられます。もろみとは、蒸した米や米麹、酒母(しゅぼ)、水などを発酵させた白い液体のことです。発酵させたもろみを搾ると、私たちが普段目にするような日本酒ができあがります。 もろみの品質管理のため、酒蔵では日本酒度だけでなく、アルコール度数や酸度、アミノ酸度などが日々分析されています。 2.日本酒度と酸度 酸度とは酸っぱさではなく「芳醇(ほうじゅん)」や「淡麗(たんれい)」といった旨味やキレを表す数値のことです。およそ1.5~1.7を基準に、酸度が高いほど濃醇、低いほど淡麗な味わいの日本酒に仕上がります。 日本酒の複雑な味わいは、日本酒度と酸度の組み合わせによって生まれます。つまり、日本酒度と酸度の数字によって、お酒の大まかな味わいがわかるというわけです。 上の図にあるように、酸度が高く日本酒度がマイナスのお酒は、濃醇で甘口の味わいになります。反対に、酸度が低く、日本酒度がプラスの日本酒は、淡麗辛口のスッキリとした味わいが特徴です。 日本酒のラベルには、日本酒度や酸度が記載されているものもあります。2つの数値を見つけたら、日本酒選びの参考にしてみてくださいね。 3.味わいの感じ方は人それぞれ 一定の指標はあるものの、日本酒の「甘い」「辛い」といった感じ方は人それぞれです。同じお酒を口にしても「甘いお酒」と感じる人もいれば、「キリッとした辛口のお酒」と感じる人もいます。 その理由は、日本酒度や酸度以外にも「アミノ酸度」や「香り」が味わいに影響するからです。アミノ酸度は、日本酒に欠かせないコクと旨味を生み出します。また、フルーティーな香りのお酒は「甘いお酒」という印象を飲み手に与えやすいのが特徴です。 前述したように、数字はあくまでも味の目安のひとつです。日本酒度や酸度を気にしながらいろいろなお酒を楽しめば「自分は日本酒度が甘口寄りのお酒がすきなんだな」といった好みが見えてくるかもしれません。 日本酒のなかには、日本酒度が極端にプラス寄りの「超辛口」をうたう銘柄もあります。自分好みのお酒がいつも日本酒度プラスであれば、そんな銘柄にチャレンジしてみるのもいいですよね。 日本酒は、多くの人に寄り添う味の幅の広さが魅力です。数字を参考にしつつ「どっしりとコクのあるお酒がすき」、「冷やして飲むスッキリタイプのお酒がすき」など、ぜひ自分好みの味わいを見つけてみてください。 まとめ 日本酒度や酸度の数値は、お酒の個性を知るヒントのひとつです。酒蔵ではそれらの数値を分析し酒造りが行われています。ラベルに日本酒度や酸度の文字を見つけたら、ぜひ味わいを思い浮かべてみてください。日本酒選びがもっと楽しく奥深いものになりますよ。

テロワールを追求する日本酒「貴」の商品ラインナップを紹介!

日本酒「貴(たか)」は、山口県から全国へとその名が知られるお酒です。自社田で育つ山田錦を中心に、こだわりの酒米で個性豊かな味わいを生み出しています。 今回は、特別純米酒から季節のお酒まで、貴のラインナップの数々をご紹介!ぜひ、貴を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。 1.「貴」とは 「貴(たか)」は、山口県の永山本家酒造場が造る日本酒です。原料となるのは、岡山県赤磐市産“雄町”や兵庫県多可町産“山田穂”など、産地にこだわった酒米たち。代表銘柄「ドメーヌ貴」には、自社田で育った“山田錦”を使用しています。 風土を意味するフランス語「テロワール」を基調とし、米の旨味をぞんぶんに引き出した貴は料理との相性が良いお酒。ラインナップに並ぶのは、刺身や煮魚といった和食はもちろん、イタリアンやフレンチにも合う銘柄です。 2.貴を造る永山本家酒造場 貴を造る永山本家酒造場は、山口県宇部市に位置する酒蔵です。創業は1888年(明治21年)。テロワールを重視した貴のブランドは、5代目永山貴博氏によって誕生しました。 度々ヨーロッパのワイナリーを訪れた永山氏は、ワイン造りでは醸造技術より、ブドウやブドウが育つ土地が重視されていることに感銘を受けます。未来の環境造りにまで思いをはせるワイン醸造は、永山氏にとって田んぼへの新たな思いを抱かせるものでした。 2019年(令和元年)、永山本家酒造場は農業法人を設立。地域の人々とともに自ら酒米を育てる決意を固めます。米作り、酒造りに携わるのは、乳業メーカーやレストランなど、他業種から参入した若きスタッフたち。YouTubeでは永山氏自らが貴の魅力を発信するなど、日本酒の未来を次へとつなげるさまざまな取り組みも進められています。 3.貴の特別純米酒の商品ラインナップ 特別純米酒は、醸造アルコールを添加せず、米と米麹を原料に造られる日本酒のことです。さらに、精米歩合(せいまいぶあい)と呼ばれる、米を精白する程度が60%以下、または蔵それぞれの「特別な醸造方法」で造られています。貴の特別純米酒のラインナップには、家飲みにもおすすめの定番酒が並びます。 3-1.貴 特別純米60 口当たりなめらかで、しっかりと芯がある。米の旨味と後味のキレが両立した特別純米酒です。冷酒から常温、燗酒と好みのスタイルで楽しめます。料理とあわせて美味しい貴の定番商品です。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 3-2.貴 濃醇辛口純米80 高級酒米“山田錦”の味わいを、ぞんぶんに引き出したお酒です。精米歩合は80%と、外側を20%だけ削った米を使用しています。濃醇かつスパッとしたキレ味をもつ辛口酒は、燗酒で味わうのもおすすめ。塩味のきいたおつまみとも相性の良い日本酒です。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 4.貴の純米吟醸の商品ラインナップ 純米吟醸は、米のコクと華やかな香りを楽しめる日本酒です。貴では、酒米や製造方法の違いでさまざまな表情の純米吟醸を生み出しています。 4-1.貴 純米吟醸 山田錦50 精米歩合は50%と、半分まで磨いた“山田錦”を使用した純米吟醸です。フルーティーな香りとスッと消え行く心地よい余韻を楽しめます。和食はもちろん、フレッシュなサラダやオイル系のパスタにもおすすめの銘柄です。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 4-2.貴 純米吟醸 山田錦55 原料米は、「八南の里」や「ふるさと吉見」、「あいのう木田」など契約農家で育った“山田錦”。穏やかな香りとスムースな飲み口は、あわせる料理を選びません。冷酒から燗酒まで、幅広いスタイルで楽しめる銘柄です。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 4-3.貴 純米吟醸 山廃雄町 山廃(やまはい)とは、日本酒の伝統的な製造方法のことです。奥行きのある味わいと複雑な香りを楽しめます。酒米“雄町”のふくよかな旨味が広がる山廃は、チーズや肉料理と好相性。チーズのクセのある風味もしっかりと受け止めてくれる美味しさです。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 4-4.貴 純米吟醸 雄町50 岡山県産“雄町”を100%使用した純米吟醸です。豊かに広がる雄町の旨味をぞんぶんに堪能できます。「山田錦50」と並べ、酒米ごとの味の違いを楽しむのもおすすめです。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 5.貴の純米大吟醸の商品ラインナップ 純米大吟醸は、純米吟醸よりさらに小さく磨いた米を使用したお酒です。ラインナップには、代表銘柄「ドメーヌ貴」をはじめ「プラチナ」、「ブラック」など、特別な日の乾杯にふさわしい銘柄が並びます。 5-1.貴 純米大吟醸 ドメーヌ貴 永山本家酒造場のこだわりが詰まった純米大吟醸です。原料には、自社田で育った“山田錦”を使用しています。透明感ある味わいは、ワイングラスに注いで楽しむのもおすすめ。山口県宇部市の豊かな自然を思いながら、料理とあわせて楽しみたい美味しさです。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 5-2.貴 純米大吟醸 赤磐雄町 “雄町”は、栽培の難しさから「幻の米」と呼ばれていた酒米です。貴の純米大吟醸には、特に質が良いといわれる岡山県赤磐市産の雄町が使用されています。雄町ならではのふくよかな旨味は、肉料理にあわせて楽しむのがおすすめ。ステーキはもちろん、すき焼きのようなコクのある料理にも良くあいます。 (出典元:株式会社 永山本家酒造場) 5-3.貴 純米大吟醸...

東洋美人ってどんな日本酒?東洋美人の商品ラインナップも解説!

多くの日本酒ファンを魅了するお酒「東洋美人(とうようびじん)」。個性的なネーミングから、その味が気になるという方も多いのではないでしょうか。種類が多い日本酒は「どれを選べばいいの?」と迷ってしまうこともありますよね。 そこで今回は、山口県から世界へとその名が知られる「東洋美人」についてご紹介!フルーティーな香りと甘口タイプの味わいは、日本酒ビギナーにもおすすめですよ。 1.日本酒の東洋美人とは 「東洋美人(とうようびじん)」は、山口県の澄川酒造場(すみかわしゅぞうじょう)が造る日本酒です。米の丸みと甘み、旨味にあふれ、澄み切った清らかな味わいは「稲をくぐりぬけた水」とも呼ばれています。 1-1.東洋美人の名前の由来 東洋美人という名は、初代が亡き妻を想い名付けたといわれています。初代の想いとともに、蔵の伝統は現代まで受け継がれてきました。 2016年(平成28年)には「東洋美人 純米大吟醸 壱番纏(いちばんまとい)」が日露首脳会談の夕食酒として振る舞われます。さらにはJALファーストクラスの提供酒として採用されるなど、国内から世界へとその名が知られる日本酒です。 1-2.「0杯から1杯へ」を目標に造られる、初心者にもおすすめの銘柄 東洋美人は「0杯から1杯へ」を目標に造られるお酒です。蔵元は「日本酒ファンのすそ野を広げたい」という想いから、2007年(平成19年)に全国各地の蔵元、酒販店とともに「和醸和楽(わじょうわらく)」を結成。まだ美味しい日本酒を飲んだことがない人に最初の1杯を提供しようと、さまざまな活動に取り組んでいます。 また、東洋美人は日本人のDNAに響く、米の旨味にあふれる味わいが魅力。香りも華やかでフルーティーと、日本酒初心者にもおすすめの銘柄です。 2.東洋美人を造る「澄川酒造場」とは? 澄川酒造場は、1921年(大正10年)に創業した酒蔵です。蔵のある山口県の中小川は、萩市の中心部から30kmほど離れた島根県との県境近く。すぐ近くを田万川が流れ、裏山からは豊富な石清水が湧きだします。 山口の小さな蔵から世界へと羽ばたくお酒を手がけたのは、4代目蔵元「澄川宜史(たかふみ)」氏。思いもよらぬ大災害を乗り越え、現在も地域に根差した酒造りを続けています。 2-1.「命を削る酒造り」に邁進、4代目「澄川宜史」氏 蔵が転換期を迎えるのは、4代目「澄川宜史」氏が蔵元杜氏に就任してからのこと。東京農業大学に在学していた宜史氏は、3年時の現場実習で高木酒造の「高木顕統(あきつな)」氏のもとを訪れます。 顕統氏は「幻の酒」とも呼ばれるプレミア酒「十四代」を誕生させた人物。端麗辛口ブームまっただなかの日本酒業界に芳醇旨口という新たなジャンルを生み出し、一躍脚光を集めていました。 宜史氏は顕統氏の技術力はもちろん、厳しい経営を立て直そうとする「命を削る酒造り」に感銘を受けます。 大学卒業後すぐに蔵へ戻ると、同じく経営状態が厳しかった澄川酒造場の変革に挑戦。「良い米で良い酒を造らないと、地方の酒蔵は生き残っていけない」と、地元農家とともに酒米「山田錦」の栽培を開始します。 当時は販路拡大のため、夜行バスを貸し切って東京へと日本酒を運び、各飲食店を回り歩いたそう。やがて東洋美人の美味しさは口コミで広がり、東京から全国へと多くのファンを生み出しました。 2-2.自然災害を乗り越え奇跡の再開へ 2013年(平成25年)7月28日、山口県を未曾有の大災害が襲います。集中豪雨により、蔵の目の前を流れる田万川が氾濫。冷蔵庫で貯蔵していた1万本以上の東洋美人が水に流されてしまったのです。 あたりは一面がれきや土砂であふれ、蒸し器などの機械も使用できなくなるなど一時は廃業をも危ぶまれる事態でした。 ところが、事態を聞きつけた全国の仲間約1,500人が現地へと集結。炎天下のなか復旧作業を続け、被災からわずか5カ月で仕込みを再開する運びとなったのです。 同志たちの熱い想い、酒造りをできる喜びを胸に、翌年1月には「原点」と名付けた日本酒を発売。5月には原点から一歩前進したことを意味する「東洋美人 ippo(一歩)」が誕生しました。 さらに、同年10月には世界最多の出品数を誇る「SAKE COMPETITION 2014」の「Free Style Under 5000」部門でグランプリを受賞。多くの仲間たちの協力と蔵のたゆまぬ努力により、澄川酒造場は完全復活を遂げたのです。 2021年(令和3年)創業100周年を迎えた酒蔵の壁には、被災当時に同志たちが残したメッセージが変わらず残されています。 3.東洋美人の商品ラインナップ 東洋美人は国内外で評価の高い日本酒です。ここからは数々の受賞歴を誇る銘柄、そして蔵の再起につながった銘柄の数々をご紹介します。飲食店や酒販店などで見つけた際は、ぜひ手にとってみてくださいね。 3-1.東洋美人 純米吟醸 50 山口県生まれのオリジナル酒米「西都の雫(さいとのしずく)」を使用した純米吟醸です。やわらかで上品な香りと、キレのある味わいを楽しめます。新鮮な刺身や出汁の効いた日本料理と好相性。冷酒のほか、ぬる燗で味わうのもおすすめです。 (出典元:sakenomy) 3-2.東洋美人 純米吟醸 大辛口 「辛口」といわれる日本酒は、後口のキレの良さとシャープな口あたりが特徴です。東洋美人の「大辛口」は、そこに旨味がプラスされているのが大きな魅力。こっくりした味わいの煮物や炙ったスルメ、肉料理によく合います。「お酒は辛口!」という方に、ぜひおすすめしたい1本です。 (出典元:sakenomy) 3-3.東洋美人 純米大吟醸 ASIAN BEAUTY 東洋美人のフルーティーな香りを堪能できる1本がこちら。艶やかな和装の女性が描かれた純米大吟醸です。スッと静かに引く甘さがスイスイと盃を進めます。価格が高くなりがちな純米大吟醸でありながら「Asian Beauty」は1本1,000円台と求めやすい価格帯。味わい、価格ともに日本酒ビギナーにおすすめの商品です。 (出典元:sakenomy) 3-4.東洋美人 純米大吟醸 プリンセスミチコ 「プリンセスミチコ」は、美智子上皇后が皇太子妃だった頃、英国から献上されたバラの花の名前です。美しいオレンジ色のバラにちなみ、ラベルも箱もオレンジカラーで統一されています。大きな特徴は、「プリンセスミチコ」から分離したバラ酵母が使用されていること。香り、味、佇まいとも気品あふれる純米大吟醸です。 (出典元:株式会社澄川酒造場) 3-5.東洋美人 地帆紅 「地帆紅(じぱんぐ)」は、東洋美人で唯一となる大吟醸酒です。華やかな香りとともに、芳醇な旨味とキレの良さを楽しめます。「SAKE COMPETITION 2014」のFree Style Under5000では1位を受賞。720mlで1,000円台と、圧倒的なコストパフォーマンスも魅力的です。 (出典元:株式会社澄川酒造場) 3-6.東洋美人...

フルーティーで女性に人気な日本酒30選

お酒好きな女性へのギフトやお祝いとして、フルーティな日本酒を探している方向けに、飲みやすくフルーティで人気のある日本酒をご紹介! フルーティーな日本酒は飲みやすく、日本酒初心者やアルコールのクセが苦手な女性にもオススメ。この記事では、フルーティーな日本酒の代表銘柄をご紹介。ご自分用やギフトの参考にしてもらえたら嬉しいです!(記事の後半に、少し日本酒からフルーティな香りがする理由についても解説しています!) 1.フルーティーな日本酒30選 フルーティーな日本酒がどのようなものか分かったところで、実際にフルーティーな日本酒を楽しむにはどのような銘柄があるのかを紹介していきます。 ここで紹介する銘柄はフルーティーな日本酒のほんの一部に過ぎませんが、代表的な銘柄をいくつか厳選しました。フルーティーな日本酒選びの参考にしてみてくださいね。 1-1.花の香 純米大吟醸 桜花 「花の香(はなのか)」は、1902年に創業した熊本県の酒蔵、花の香酒造の代表銘柄です。 2017年には、フランスのソムリエが審査員を務めるKURA MATER2017で審査員特賞を受賞。パリの5つ星ホテルでも採用されるなど、世界でも高い評価を得ています。 現代では珍しい「撥ね木搾り(はねぎしぼり)」という製法でゆっくりと時間をかけて搾られており、まさに花のように華やいだ香りが魅力の日本酒です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-2.十四代 純米吟醸 中取り 藩州山田錦 山形県の高木酒造が醸造する「十四代(じゅうよんだい)」は、芳醇旨口の代表格。「酒未来」「龍の落とし子」「羽州誉」といった独自の酒米を開発し、その人気の高さから入手困難な日本酒のひとつでもあります。 そのスタンダード品となるのが「純米吟醸中取り」。メロンのようにフルーティーな香りとジューシーな甘みがあり、人気の高さも納得のおいしさです。 (出典元:amazon.com) 1-3.前 純米吟醸 まるで桃のようにフレッシュな香りと、心地よい甘みの余韻を感じられる日本酒が「前(さき)」です。「前」は醸造元の佐賀県の古伊万里酒造、4代目の蔵元が2008年に誕生させた銘柄です。 エレガントな味わいは世界でも高く評価され、2016年にはインターナショナル・ワインチャレンジで銀メダルを受賞。ぜひ白ワインのようにグラスに注いで、淡白な魚料理とのマリアージュを楽しんでみて下さいね。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-4.獺祭 磨き二割三分 フルーティーな日本酒ブームの先駆けとなるのが、山口県旭酒造の「獺祭(だっさい)」。 中でも、精米歩合23%を実現させた「二割三分」は、蜂蜜のような甘みと上品な香りが魅力の純米大吟醸です。「三割九分」は桃のように豊かな香り、「純米大吟醸45」は青りんごのような香りと、精米歩合によってその香りも大きく異なります。 二割三分、三割九分、45と、精米歩合の異なる3本が揃ったおためしセットも販売されているので、違いを楽しみたい方にはそちらもオススメです。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-5.醸し人九平次 「Le K」 VOYAGE (ル・カー ボヤージ) 愛知県の萬乗醸造の日本酒は、ミシュランガイドの三ツ星レストランのワインリストにも並ぶお酒です。「エレガント」をキーワードに造られており、ラベルだけでなく味わいもまたワインのよう。 純米吟醸の原酒である「醸し人九平次 Le K VOYAGE(かもしびとくへいじ ル・カー ボヤージ)」は、桃や洋ナシのような甘さの中に白コショウのような香りを感じる特別な1本です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-6.花陽浴 純米吟醸 八反錦 「花陽浴(はなあび)」は、埼玉県の南陽醸造で造られる日本酒です。酒米を55%まで磨き上げ、袋吊りでひとしずくずつ集めた「純米吟醸八反錦」は、うっすらとにごった生原酒。 パイナップルや青りんごのような爽やかな風味は、これぞまさに吟醸酒という香りです。 (出典元:酒泉洞堀一) 1-7.而今 純米吟醸 山田錦無濾過生 三重県から全国へと広がった地酒が「而今(じこん)」です。青りんごのようなフルーティーな香りの純米吟醸は、クリアな甘みとほのかな酸味が絶妙なバランス。 ほのかな微発泡が舌に心地よく、さらにフルーティーなにごり酒も甘口を好む方にはオススメです。 (出典元:酒泉洞堀一) 1-8.鳳凰美田 純米吟醸 Black Phoenix 無濾過本生 栃木県の美しい田園の中にある小さな蔵元、小林酒造の造る「鳳凰美田(ほうおうびでん)」は人気の高さから入手困難になりつつあるお酒です。 個性的なラベルのBlack Phoenix(ブラックフェニックス)は、火入れや加水をしていない純米吟醸酒。白桃や和梨のようにふくよかで柔らかい香りを持ち、どんな料理にも合うスッキリとした甘みが魅力です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 1-9.出羽桜 一路 純米大吟醸 「出羽桜 一路(純米大吟醸)」は、山形県の出羽桜酒造で造られている、数々の賞を受賞している素晴らしい日本酒です。 フルーティーな香り、米の旨味がしっかりしているため濃厚でやや甘口ですが、どんな料理とも合わせやすく、口当たりがいいので、日本酒初心者にもおすすめです。 (出典元:出羽桜酒造株式会社) 1-10.たかちよ 純米おりがらみ 火入 青いラベルが印象的な「たかちよ 純米 おりがらみ...

辛口な日本酒のおすすめ20選を紹介!選び方のポイントも解説

日本酒のおすすめから、日本酒を選ぶ際に選び方の一つとして「辛口・甘口」があります。 日本酒の味わいは「辛口」や「甘口」などで表現されます。銘柄によって異なるものの、辛口の日本酒はスッキリとしたキレの良さが魅力です。 今回は、辛口の日本酒の特徴や選び方についてご紹介します。おすすめの辛口日本酒もたっぷり登場するので、ぜひお酒選びの参考にしてください。 1.辛口の日本酒はどんなお酒? 一般的に「辛口」と呼ばれるのは、キレのあるドライな味わいの日本酒です。「甘口」に比べ、香りが穏やかなタイプが多く見られます。 辛口の味わいは、使う米の種類や原料、製造方法によって生まれます。辛口の地酒も多く、新潟県は端麗辛口の代表格として知られる地域です。 冷酒から常温、燗酒と幅広い温度帯で楽しめる点も特徴のひとつ。温めるほどにシャープ味わいが引き立ち、燗酒好きにも好まれています。 2.辛口の日本酒の選び4つのポイント 「辛口の日本酒を楽しみたい」というときは、以下の4つのポイントをチェックしてみてください。 日本酒度で選ぶ 日本酒の種類(特定名称酒)で選ぶ 味わいや口当たりで選ぶ 日本酒の香りで選ぶ 「甘い」、「辛い」といった感じ方はあくまでも人それぞれですが、これらのポイントをふまえれば自分好みの味を見つけやすくなります。飲食店や酒販店でお酒を選ぶときも、ぜひ参考にしてください。 2-1.日本酒度で選ぶ 日本酒度とは、日本酒の「甘口」、「辛口」の目安となる数値のことです。以下のように、「-(マイナス)」の数字が大きいほど甘口、「+(プラス)」であれば辛口と判断されます。 辛口のお酒が飲みたいときは、日本酒度がプラスのお酒を選んでみてください。なかには、日本酒度+10以上の「大辛口」、「超辛口」をうたう銘柄もあります。 また、日本酒の味わいには日本酒度だけでなく、「酸度」も関係しています。詳しい情報は、以下の記事をぜひチェックしてみてくださいね。 日本酒度とは?日本酒度とお酒の甘口・辛口について解説 2-2.日本酒の種類(特定名称酒)で選ぶ 日本酒は、原料や製造方法により「特定名称酒」と呼ばれる種類に分類されます。それぞれのおおまかな個性を知っておくと、「コクのあるお酒が飲みたい」、「フルーティーな日本酒がほしい」というときに役立ちますよ。 本醸造酒 本醸造酒は、米と米こうじ、醸造アルコールで造られる日本酒です。比較的リーズナブルな銘柄が多く、常温から燗酒まで幅広い温度帯で美味しく味わえます。後口がキレる辛口の銘柄が多いことも特徴です。 純米酒 純米酒は、米と米こうじのみを原料とする日本酒です。香りはおだやかで、しっかりとした米のコク、旨味が感じられます。辛口のお酒が「淡麗」と呼ばれるのに対し、「濃醇」や「旨口」といわれることが多いタイプです。 吟醸酒 吟醸酒とは、醸造アルコールを使い、吟醸造りで仕込んだお酒のことです。より小さく精米した米を原料に、低温でゆっくり発酵させ「吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)」と呼ばれるフルーティーな香りを引き出しています。醸造アルコールによる、スッキリとしたキレ味も魅力です。 大吟醸酒 吟醸酒と大吟醸酒の違いは、使用する米の「精米歩合(せいまいぶあい)」です。精米歩合とは、米の外側を削った後に残る割合を示した数値のこと。吟醸酒の精米歩合が60%以下であるのに対し、大吟醸酒は50%以下と決められています。 米をより小さく磨いているため華やかな香りが生まれやすく、雑味のないクリアな味わいに仕上がるのが特徴です。 純米吟醸酒 純米吟醸酒は、米と米こうじを原料に、吟醸造りで仕込んだお酒です。米の本来の旨味とともにスッキリとした飲み口を楽しめます。 純米大吟醸酒 純米大吟醸は、精米歩合50%以下の米と米こうじを原料に吟醸造りで造られます。米の中心部分のみを使用するため、原料や時間などのコストがかかるお酒です。全般的にクリアな味わいの銘柄が多いものの、甘い香りやコクのある味わいなど蔵ごとの個性も楽しめます。 2-3.味わいや口当たりで選ぶ 辛口のお酒を飲みたいときは、どっしりとしたコクのあるタイプよりは、口当たりなめらかでスッキリとした味わいのお酒がおすすめです。「淡麗辛口」と呼ばれるお酒であれば、シャープな飲み口を楽しめます。 「後口にキレがある」といわれるのもこのタイプです。香りも穏やかな銘柄が多く、食事と楽しむお酒に適しています。 2-4.日本酒の香りで選ぶ 「香り」は味の印象を左右する大きな要素です。例えば、「辛口」と表記されたお酒でも、フルーティーな香りをもつものは甘く感じられることがあります。 大吟醸酒や純米大吟醸酒のように、小さく磨いた米を原料に吟醸造りで造るお酒も甘い香りが生まれやすいタイプです。反対に、本醸造酒などは香りが穏やかでスッキリとキレのあるタイプが多く見られます。 3.【2023年最新版】辛口の日本酒おすすめ20選 ここからは、辛口日本酒のおすすめ20選をご紹介!端麗辛口の定番酒から、近年人気上昇中の銘柄までバリエーションも豊富です。スッキリとした飲み口とともに、フルーティーな香りを楽しめる日本酒もあります。ぜひ自分好みの1本を見つけてくださいね。 3-1.雪男 本醸造 小さな目がキラリと光る、ユーモラスなラベルの「雪男」。本醸造酒はキリッとしたキレが際立つ端麗辛口のお酒です。 雪のようにひんやり冷たい冷酒はもちろん、燗酒でも美味しいのがうれしいポイント。寒い冬の夜は熱燗にして、シャープなキレ味を楽しんでみてはいかがでしょうか。 (出典元:青木酒造) 3-2.加茂錦 荷札酒 月白 純米大吟醸 上品な香りがスッキリとした味わいを引き立たせる「加茂錦(かもにしき)」荷札シリーズの「月白(げっぱく)」。原料には、小さく磨いた高級酒米・山田錦が使用されています。 繊細な味付けの和食、寿司と好相性。燗酒からふわりと立ち上る、やさしい香りを楽しむのもおすすめです。 (出典元:はせがわ酒店) 3-3.来福 純米吟醸 超辛口 日本酒度は+18。「来福(らいふく)」の純米吟醸は、"辛口の限界への挑戦"をテーマに造られたお酒です。香りを極力おさえ、シャープなキレ味を実現しています。 ただ辛いだけではなく、旨味を兼ね備えているのが大きな特徴。料理とあわせれば魅力がより一層花開きます。 (出典元:さぶん酒店) 3-4.会津中将 純米吟醸 夢の香 「夢の香(ゆめのかおり)」は、福島県で開発された酒米の名前です。「会津中将(あいづちゅうじょう)」の純米吟醸は、夢の香を原料に福島県オリジナル酵母「うつくしま夢酵母」で醸されています。ほどよい香り、コクも楽しめるオール福島県産の辛口日本酒です。 (出典元:はせがわ酒店) 3-5.雨後の月 辛口純米 「雨後の月(うごのつき)」は、透明感のある味わいが人気の広島県の地酒です。「辛口純米」は、広島を代表する酒米・八反錦と米麹のみで造られています。口に含むと広がるのは、穏やかでやさしい旨味。後口はスッキリとキレよく、食中酒におすすめです。 (出典元:大和屋酒舗) 3-6.東光 洌(とうこう れつ) 純米吟醸 雄町 味わい清らかでありながら、ジュワッとした旨味が広がる「東光 洌(とうこう れつ)」。原料の酒米・雄町が複雑かつ深い味わいを生み出しています。 コクのあるチーズや、味噌を使った料理とのペアリングもおすすめです。ただ辛いだけではない、ふくよかな旨味を堪能できます。 (出典元:佐野屋) 3-7.黒龍 大吟醸 福井県の「黒龍(こくりゅう)」は、大吟醸酒の先駆けとなった銘柄です。華やかな香りとクリアな飲み口を楽しめます。山田錦のやわらかな味わいも心地よく、適度な辛味、甘味をぞんぶんに堪能できる一品です。 (出典元:IMADEYA ONLINE STORE) 3-8.ゆきの美人 純米酒 ほんのりと甘く、酸味も感じられる純米酒です。後口のキレもよく、爽やかな味わいを堪能できます。720mlあたり1000円台とコストパフォーマンスの良さも魅力的。燗酒にするときは、香りと旨味のバランスが引き立つ人肌程度の温度がおすすめです。 (出典元:本多屋) 3-9.阿櫻 超旨辛口...

日本酒でストレス解消!ストレス解消に効果的な日本酒の楽しみ方を解説

日本酒はストレス解消におすすめのお酒です。やけ酒のように飲みすぎなければ、さまざまなリラックス効果が期待できます。 今回は、ストレス解消につながる日本酒の効果やおすすめの飲み方を紹介します。美味しい日本酒でほっとひと息つきたいというときは、ぜひチェックしてみてください。 1.ストレス解消には休息と気分転換が大切 ストレス解消には、休息と気分転換が大切です。過度なストレスを抱えると、体調を崩したり免疫力が低下したりといった体への悪影響が考えられます。 スポーツやショッピング、旅行などストレス解消法は人によってさまざまです。ゆっくり寝たり、美味しいものを食べたりといった休息が必要なケースもあるでしょう。 ストレスの原因から離れ、上手に気分転換することがストレス解消へとつながります。ストレスをため込まないよう、意識的にリラックスできる時間を作ることが大切です。 2.日本酒でストレス解消!うれしい3つの効果 日本酒には、ストレスを抑制する成分や、血流を改善し体のコリをほぐす作用のある成分が含まれています。香りにはリラックス効果があるなど、上手に取り入れることでストレス解消効果が期待できます。 2-1.セロトニンによるストレス抑制効果 日本酒をはじめとするアルコールには、セロトニンの分泌を促進させる作用があるといわれています。セロトニンは、ストレスに関係する脳内物質のひとつです。セロトニンが不足すると、イライラしたり不安になったりなどストレスを感じやすくなります。 日本酒を飲むとセロトニンの分泌が促進され、ストレス抑制効果が期待できます。飲みすぎると悪酔いにつながるため、あくまでも適量を守ることが大切です。 2-2.アデノシンによる血流改善効果 日本酒は、他のお酒に比べアデノシンが多く含まれるお酒です。アデノシンには、血管を拡張させる作用があります。 ストレスが引き起こすのが、血管収縮による頭痛や腰痛、高血圧といった症状です。アデノシンを含む日本酒を飲むことで、血管が拡張し体が温まったりコリがほぐれたりといった効果が期待できます。 2-3.日本酒の香りによるリラックス効果 吟醸香(ぎんじょうか・ぎんじょうこう)と呼ばれる日本酒の香りには、リラックス効果があるといわれています。吟醸香は、花やフルーツを思わせる華やかな香りです。吟醸香に含まれる「カプロン酸エチル」や「酢酸イソアミル」がリラックス効果をもたらします。 また、ストレス解消には深呼吸が効果的です。自律神経のバランスが整いリラックスできます。 おすすめの方法は、吐くときにお腹をへこませ吸うときにお腹を膨らませる腹式呼吸です。口から吐いて鼻から吸うを繰り返しリラックスしたら、日本酒の甘い香りをゆったり楽しんでみてくださいね。 3.ストレス解消以外にも!日本酒の主な効能 日本酒はアミノ酸やビタミン、ミネラルなどによる健康効果が期待できるお酒です。また、コウジ酸やフェルラ酸などを含む日本酒は化粧水などにも用いられています。日本酒の効能については、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。 https://sake-5.jp/benefits-of-sake/ 4.ストレス解消に効果的な日本酒の楽しみ方 日本酒のストレス解消効果を高めたいときは、次のように量や飲み方を工夫してみましょう。 自分に合った適量を守る 燗酒にしてゆっくり楽しむ おつまみと一緒に楽しむ やわらぎ水を合間に飲む お気に入りの酒器やお酒を用意すれば、日本酒を飲む時間がより楽しいものになります。外食時に日本酒をいただく際も、ぜひ意識してみてくださいね。 4-1.自分に合った適量を守る 日本酒を飲むときは適量を心がけましょう。リラックス効果があるとはいえ、飲みすぎは体調不良につながってしまいます。目安は1日2合ほどといわれますが、適量は人によって異なります。無理をせず、自分に合った量を楽しんでくださいね。 4-2.燗酒にしてゆっくり楽しむ 燗酒にすると、湯気から日本酒の香りがふわりと広がります。少量ずつゆっくり楽しめ、飲みすぎ防止につながることもうれしいポイントです。体のなかからじんわりと温まり心地よい酔いを実感できるでしょう。 4-3.おつまみと一緒に楽しむ 日本酒はおつまみと一緒に楽しむのがおすすめです。血中のアルコール濃度の上昇が穏やかになり、胃腸への負担を軽減できます。 仕事で疲れて帰宅した際も、お酒を飲む前に何か口に入れるのが理想的です。豆腐やチーズなど、たんぱく質や脂質を含む食べ物は胃に滞在する時間が長く、アルコールの吸収を緩やかにしてくれます。 おつまみに関してはぜひこちらも参考にしてみてください。 おうちで簡単!唎酒師が作る日本酒に合うおつまみレシピ20選 4-4.和らぎ水(やわらぎみず)を合間に飲む 和らぎ水とは、日本酒の合間に飲む水のことです。和らぎ水を飲むことで、お酒による脱水症状や悪酔いを防ぐことができます。口内をリセットできることもうれしいポイントです。合間に和らぎ水を挟めば、日本酒やおつまみをより美味しく楽しめます。 まとめ 日本酒には体や心をリラックスさせる働きがあり、ストレス解消効果が期待できます。効果を高めるためには、飲む量や飲み方に気を付けることが大切です。 日本酒の香りや味をゆったり楽しむ時間は、ストレスを忘れられるリラックスタイムになるはずです。ぜひお気に入りの日本酒やおつまみを用意して、心安らぐひと時を満喫してみてください。

生酒の保存方法とは?賞味期限ってある?生酒の保存について解説

生酒は、常温ではなく冷蔵保存が基本です。開栓後はなるべく早く飲み切ったほうが生酒の魅力を堪能できます。 今回は、生酒の保存方法についてお伝えします。生酒ってどんなお酒?手元にあるけどどう保存したら良い?と気になる方はぜひチェックしてみてください。 1.生酒とは? 生酒(なまざけ)とは、加熱殺菌処理をしていない日本酒のことです。 日本酒の一般的な製造工程では、火入れ(ひいれ)と呼ばれる加熱殺菌を2度おこないます。搾った酒に残る酵素の働きを抑え、味や香りを安定させるためです。乳酸菌の一種でもある火落ち菌などといった日本酒の品質低下につながる微生物も除去でき、保存性も高まります。 火入れをしていない生酒は、搾ったままのフレッシュな味と香りが魅力です。一方で、味や香りが変化しやすく冷蔵保存が基本となります。 生酒についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。 日本酒の生酒とは?火入れをした日本酒との違いや楽しみ方を解説! 2.生酒は開栓後、何日以内に飲み切るべき? 生酒は、開栓後数日以内に飲み切るのが理想的です。開栓して空気に触れると、味や香りがどんどん変化してしまいます。開栓直後は、生酒ならではのシュワシュワとした微発泡感も魅力です。 開栓せず冷蔵保管している場合も、3~6カ月以内に飲んでしまうのがおすすめです。生酒には糖化酵素が残っており時間と共に味わいが変化する可能性があります。 また、理想の保存期間はお酒によって異なります。なかには「半年も待たずに早く飲んでほしい」という銘柄もあるでしょう。反対に「しばらく置くことで味わいが落ち着く」という銘柄もあります。不明点などはぜひ購入時に酒販店に相談してみてください。お酒に関する思わぬ情報が得られるかもしれません。 3.生酒の保存方法 生酒は冷蔵保存が基本です。酒販店でも冷蔵庫で保管されています。また、日本酒の味や香りをキープするには、日光や紫外線にも注意が必要です。 3-1.生酒は冷蔵保存が必須 生酒は5~10℃の冷蔵保存が必須です。特に、糖化酵素が生む生老香(なまひねか)と呼ばれる劣化臭は、5~10℃の環境でも発生してしまいます。可能であれば、5℃以下、または0℃以下で保存できると良いでしょう。 生酒は常温保存にすると腐る? 常温(20~25℃)で生酒を保存すると、糖化酵素の働きにより味や香りが変化してしまいます。甘さが濃く感じられる一方、後口のキレが薄れてしまうため注意が必要です。 熱の影響を受けると、ツンと鼻をつくような劣化臭も生じます。生酒の魅力を存分に味わうためにも、購入後はなるべく早く冷蔵庫に入れるように心がけましょう。 3-2.日光や紫外線は避ける 日光や紫外線は、日本酒の色や香りに影響を及ぼします。紫外線の当たる場所で保管すると、色が茶色く変化してしまうこともあるでしょう。日光臭(にっこうしゅう)と呼ばれる木が焦げたような劣化臭の発生も紫外線の影響によるものです。 常温保存可能な火入れ酒も、日光や紫外線の当たらない冷暗所で保存しましょう。日本酒を劣化させることなく美味しさをキープできます。 4.生酒のフレッシュさをキープするにはSAKECABINETがおすすめ! 生酒の保管には、日本酒セラー「SAKECABINET」がおすすめです。「SAKECABINET」なら、生酒をマイナス5℃で保管できます。マイナス5℃は、生老香の発生を極端に遅らせることができるといわれる温度帯です。密閉デザインが採用され、光の影響も最小限に抑えられます。 (出典元:SAKECABINET STORE) 筆者は生酒を1年間保管したのですが、開栓時はプシュッとガスが漏れる音が聞こえ、注いだグラスには小さな泡が付いていました。また、口にしてみるとシュワシュワとした微発泡感が残っていることにも驚きました。 お酒によって異なるため一概にはいえないものの、マイナス5℃のセラーは購入時の状態をキープするのにかなり有効な環境といえるでしょう。 まとめ 生酒は、フレッシュな味と香りが魅力的なお酒です。そのぶん品質は変わりやすく、冷蔵保存が基本となります。 開栓後はなるべく早く飲み切るのがおすすめです。また、マイナス5℃に設定できる日本酒セラーがあれば、生酒の美味しさを長期間キープできます。お酒の個性を知り、ぜひその魅力を存分に味わってみてください。

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