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日本酒に使われているお米は普段食べているお米とは違う?酒造好適米について解説!

日本酒の原料である酒米には、「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」が多く用いられます。食用米と違い、酒造りにより適した特性を持つお米です。 今回は、酒造好適米の種類や特徴についてわかりやすく解説します。「酒米ってどんなお米?」「種類による違いが知りたい!」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.酒米(酒造好適米)の特徴 日本酒造りに使うお米は、「酒米(さかまい)」と呼ばれています。酒米は、日本酒の味わいを左右する主原料。なかでも、日本酒造りに適している品種が「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」です。 酒造りには食用の「飯用一般米」が使用されることもありますが、ここでは酒造好適米を『酒米』として特徴を紹介します。 まずは、酒米の「粒の大きさ」「心白(しんぱく)の大きさ」「栄養素」について確認していきましょう。 1-1.粒が大きく張りが良い 酒米は飯米に比べ、粒が大きく張りが良いという特徴があります。 千粒量(せんりゅうじゅう)と呼ばれる米1000粒あたりの重さを比較した場合、一般的なコシヒカリが22g前後であるのに対し、酒米は25g~30gです。 酒米の粒の大きさは、日本酒造りにおいて「精米しやすい」というメリットをもたらします。 日本酒造りでは、味の雑味の原因となる栄養素を取り除くため、米の外側をより多く削り取るのが一般的です。 飯米が8%程度削るのに対し、酒米の場合は30%以上削り取ることがほとんど。50~60%と、半分以上削ることも珍しくありません。 より多く削るほど、摩擦熱で米は砕けやすくなります。大粒で張りの良い酒米は砕けにくく、より多く精米する日本酒造りに適しているのです。 1-2.適切な形状の心白がある 酒米のなかには、「心白(しんぱく)」をもつ品種があります。心白とは、米の中心にある白く濁ったように見える部分のことです。 食用米は、心白のない全体が半透明の米が一般的です。心白がある米が多数混ざると、見た目の品質が劣るともいわれています。 ところが、酒米の場合は、心白があることが酒造りにおけるメリットになります。心白はやわらかく、給水時に生まれた亀裂から内部へと麹菌が入り込み、菌が繁殖しやすくなるからです。 一方で、心白が大きな米は砕けやすいというデメリットをもちます。そのデメリットを補うのが、心白の「形状」です。 心白の形状は、以下のように5つの種類にわかれます。 球状に大きく入った「眼状心白」は、削る際に砕けやすいのが特徴です。反対に、薄い円盤のような形の「線状心白」、小さな球状の「点状心白」は周囲が削りやすく、外側をより多く削る高精白に適しています。 1-3.タンパク質や脂質が少ない 米には、炭水化物をはじめ、タンパク質や脂質、ビタミンといった栄養素が含まれています。 酒米は飯米に比べ、タンパク質や脂質が少ないことが特徴です。食用では旨味をもたらす栄養素も、日本酒造りでは雑味の原因になり得ます。 タンパク質は米の吸水性を低下させるほか、味わいにも大きな影響を与えます。脂質は香りの出現を妨げる原因にもなることから、酒米にはタンパク質と脂質の含有率の低さが求められるのです。 1-4.吸水率がよい 日本酒造りでは、酒米を洗ってから水に浸け、蒸して使用します。米を水に浸ける「浸漬(しんせき)」は、酒造りにおいて重要視される工程です。米の吸収率は蒸米の仕上がり、ひいては酒の仕上がりを大きく左右します。 米を蒸した後の理想とされるのは、外側が硬く内側が軟らかな「外硬内軟(がいこうないなん)」と呼ばれる蒸米です。酒米のように心白があり、タンパク質の含有量が少ない米は吸水性がよく、外硬内軟の蒸米が仕上がりやすいといわれています。 2.酒造好適米は非常にコストのかかる原料 酒造好適米は、非常にコストのかかる原料です。農林水産省の発表によると、主食として食べられる米の取引価格が1kgあたり約202円であるのに対し、山田錦は約393円と2倍近く差があることがわかります。 (出典元:日本酒をめぐる状況 農林水産省政策統括部) この理由は、酒造好適米の栽培の難しさと収穫量の低さにあります。酒造好適米の稲穂は背が高く、病害虫に弱い品種が多いことが特徴です。 寒暖差の大きな山間部で育てたり、苗の間隔をあけて通気性をよくしたりと、酒造好適米の栽培には手間と技術を要します。 そのため、酒造好適米の生産量は米全体の生産量の1%ほどしかありません。なかでも、兵庫県の「特A地区」と呼ばれる地域で育つ山田錦は最高峰とされています。 3.酒米の有名品種トップ5 ここからは、ラベルや商品名でよく目にする5種の酒米について紹介します。 山田錦(やまだにしき) 雄町(おまち) 五百万石(ごひゃくまんごく) 美山錦(みやまにしき) 出羽燦々(でわさんさん) 酒米の個性による味わいの違いは、日本酒の大きな魅力のひとつ。日本酒選びに迷ったら、酒米に着目してみるのも楽しいですよ。 3-1.山田錦(やまだにしき) 主な生産地:兵庫県、岡山県、山口県 山田錦は、酒米の王様とも呼ばれる品種です。 心白が薄い線状に入っているため、米をより多く削る高精白が可能。米質がやわらかく、醪に溶けやすいため吟醸造りに適しています。 吟醸造りとは、高精白の米を原料に、低温でじっくり発酵させる製法のこと。一般的に、山田錦を使用した日本酒は「味わいふくよかでありながら、きれいな香りを持つお酒に仕上がる」といわれています。 https://sake-5.jp/sake-made-from-yamada-nishiki/ 3-2.雄町(おまち) 主な生産地:岡山県、広島県 雄町は、備前国上道郡高島村雄町(現在の岡山市中区雄町)の農家が発見した酒米です。当初は「二本草」と命名されていましたが、普及とともに雄町と呼ばれるようになりました。 雄町は大粒で心白が大きく、軟質で溶けやすいことが特徴。昭和初期には「品評会で上位入賞するには雄町で醸した吟醸酒でなければ不可能」とまで言われた歴史も持ちます。 心白が大きいため高精白には不向きなぶん、芳醇でコクがあり、しっかりした味わいのお酒に仕上がることも雄町の魅力です。 https://sake-5.jp/recommended-omachi-sake/ 3-3.五百万石(ごひゃくまんごく) 主な生産地:新潟県、富山県、福井県 お米大国でおなじみの新潟が誇る酒造好適米、五百万石。 五百万石は、米粒が小さい反面、心白が大きな酒米です。そのため、高精白の酒米で造る吟醸造りには適さないものの、麹が造りやすいという特性を持ちます。 やや硬く、溶けにくい五百万石で造る日本酒は、スッキリとした味わいが特徴。五百万石を使った新潟県の地酒は、端麗辛口ブームの火付け役にもなりました。 https://sake-5.jp/sake-rice-gohyakumangoku/ 3-4.美山錦(みやまにしき) 主な生産地:長野県、秋田県、山形県 1972年(昭和47年)、長野県農事試験場で開発が始まり、1978年(昭和53年)に誕生した美山錦。その名は、北アルプスの雪のように美しい心白に由来します。 香りは繊細かつ華やか。味わいは軽く、キレのあるお酒に仕上りやすいといわれています。吟醸酒や純米吟醸酒など、フルーティーな香りの日本酒造りにも向いている酒米です。 https://sake-5.jp/sake-made-from-miyamanishiki/   3-5.出羽燦々(でわさんさん) 主な生産地:山形県 出羽燦々は、山形県がおよそ11年の月日をかけて開発した酒米です。出羽燦々で造る日本酒は、雑味が少なく、キレのある味わいになりやすいといわれています。 また、吟醸県ともいわれる山形の酒米らしく、華やかな香りを生み出すことも特徴。山形県では、出羽燦々を使用した純米吟醸に「DEWA33」という認定基準も設けています。 https://sake-5.jp/dehan-radiant/ 4.都道府県別の酒米まとめ 酒米は、山田錦の主要産地である兵庫県をはじめ、北から南まで全国各地で生産されています。気候がもたらす品種の特性はもちろん、ネーミングにも地域性があらわれているのが特徴です。ぜひ、各土地の風土を感じながら、地酒を味わってみてください。 北海道 吟風(ぎんぷう)、彗星、きたしずく 青森県 華吹雪、華想い 岩手県 吟ぎんが、ぎんおとめ、結の香(ゆいのか) 宮城県 蔵の華、ひより 秋田県 秋田酒こまち、秋の精(あきのせい) 山形県 出羽燦々、出羽の里 福島県 夢の香(ゆめのかおり) 茨城県 ひたち錦 栃木県 とちぎ酒14 群馬県 舞風(まいかぜ) 埼玉県 さけ武蔵 千葉県 総の舞(ふさのまい) 神奈川県 楽風舞(らくふうまい) 新潟県 五百万石、一本〆 富山県 雄山錦、富の香(とみのかおり) 石川県 石川酒52号、石川門 福井県 越の雫(こしのしずく) 長野県 美山錦、金紋錦、しらかば錦 岐阜県 ひだほまれ 静岡県 誉富士(ほまれふじ) 愛知県 夢吟香、夢山水、若水 三重県 神の穂、伊勢錦 滋賀県 吟吹雪 京都府 祝(いわい) 兵庫県 山田錦、兵庫夢錦 奈良県 露葉風(つゆはかぜ) 鳥取県 強力(ごうりき) 島根県 佐香錦(さかにしき)、神の舞(かんのまい) 岡山県 雄町 広島県 八反錦1号、八反35号 山口県 西都の雫 愛媛県 しずく媛 高知県 吟の夢、風鳴子 福井県 吟のさと、壽限無(じゅげむ) 佐賀県 さがの華、西海134号 熊本県 華錦 宮崎県 はなかぐら、ちほのまい まとめ 酒造好適米は、日本酒造りに欠かせない存在です。酒米の個性がお酒の造り方、仕上がりを大きく左右します。 また、各都道府県では日本酒の品質向上を目指し、さまざまな酒米の開発が進められています。酒蔵はもちろん、農家や研究者など、酒米に携わる方々を思いながら日本酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。

プレゼントにおすすめのスパークリング日本酒12選!

しゅわしゅわと発泡するスパークリング日本酒は、おしゃれな見た目と飲みやすさが人気のお酒です。中でも、シャンパンを思わせる高級スパークリング酒は大切な方へのプレゼントにもおすすめ。ワインのようにフルーティーでアルコール度数の低い銘柄であれば、日本酒を飲み慣れない方でも美味しく楽しむことができます。 こちらでは、おすすめの高級スパークリング酒12選をご紹介します。ひとくちにスパークリング酒といっても、その個性は実にさまざま。ぜひお気に入りの1本を見つけてみて下さいね。 1. プレゼントにオススメ!高級スパークリング日本酒 高級スパークリング日本酒は、シャンパンのような美しい泡と口当たり魅力です。シャンパンは門出を祝う酒として好まれ、贈り物に選ばれることも多いお酒。ハレの席にふさわしい華やかな味わいを持つスパークリング日本酒もまた、大切な方への贈り物に最適な1本です。 世界的評価の高い銘柄や女性に好まれる銘柄、個性あふれる1本まで、ここからはプレゼントにオススメの高級スパークリング日本酒をご紹介します。 1-1. 八鹿スパークリング NIJI 「八鹿(やつしか)スパークリング NIJI」は、八鹿酒造の伝統の技に、新たな発酵技術を取り入れて生まれたお酒です。 スパークリング酒へと姿を変えるのは、大分県九重町の自然が育む酒米で仕込んだ純米酒。美しい心作り、そして美しい酒造りのポリシーを代々受け継ぐ杜氏が7年の月日をかけて開発しました。 お米本来の優しい香りと芳醇な旨味、ほのかな酸味のあるスパークリング酒は、ベリー系のスイーツやチーズとの相性も抜群。フランス・パリで開催された「KURA MASTER 2019」では最高賞を受賞し、現地のソムリエから「泡が細かくエレガント」と称されたお酒です。 乾杯のシーンを華やかに彩る特別なスパークリング酒は、大切な方へのお祝いのプレゼントにもオススメ。ぜひシャンパングラスに注いでお楽しみください。 (出典元:横浜君嶋屋オンラインショップ) 1-2. 獺祭 純米大吟醸45 スパークリング 2018年にジュエル・ロブションとのコラボショップをパリにオープンし、近年はアメリカにも進出を果たした旭酒造の獺祭(だっさい)。米を丁寧に磨いて仕込む純米大吟醸はフルーティーで香り高く、日本酒ブームの火付け役にもなりました。 その獺祭の純米大吟醸を瓶内二次発酵させてできたのが、爽やかな炭酸が特徴のスパークリング日本酒。純米大吟醸の華やかな香りと、高級酒米・山田錦の米の甘みを存分に感じられるお酒です。 酵母が生きたまま瓶詰めされている獺祭のスパークリング酒は、劣化を防ぐためにも冷蔵保管が基本。シャンパンを思わせるボトルは女性からも人気が高く、獺祭の名前が入ったフルートグラスとセットでプレゼントするのもオススメです。 (出典元:旭酒造株式会社) 1-3. 水芭蕉 雪ほたか AwaSake 世界で初めて瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒「MIZUBASHO PURE」(水芭蕉ピュア)を完成させた永井酒造。中でもご紹介する「水芭蕉 雪ほたか AwaSake」は、幻の酒米とも呼ばれる地元産の「雪ほたか」で仕込まれたお酒です。 世界のトップシェフからも評価の高いスパークリング酒は、優しくエレガントな味わい。フルートグラスに注げば、シルキーな一筋の泡とともに華やかな香りが立ち上ります。 川湯村の太陽と水、風土によって育まれた雪ほたかは、品質だけでなく希少性も高い酒米です。そのため、数が限られるスパークリング酒は日本酒好きにも喜ばれる1本。専用のブルーボックスも美しく、特別な方への贈り物に最適な銘柄です。 (出典元:永井酒造株式会社) 1-4.南部美人 あわさけ スパークリング 瓶内二次発酵の「南部美人 あわさけ スパークリング」は、岩手県の南部美人で造られています。シャンパンのようなおしゃれな瓶も目を引きます。 クセが少なくほのかな吟醸香で、口当たりもいいですが、きめ細かくさわやかなスパークリングらしい酸味のあとに、しっかりと米の旨味を感じることができる日本酒です。 「南部美人 あわさけ スパークリング」は、2020年の東京オリンピックの乾杯酒を目指さないかと、一般社団法人awa酒協会の理事長から声をかけられ生まれました。SAKE COMPETITIONスパークリング部門で2017年、2018年と2年連続第1位に輝いています。 (出典元:株式会社南部美人) 1-5.MIZUBASHO PURE 瓶内二次発酵 「MIZUBASHO PURE 瓶内二次発酵」は、世界の有名なシェフたちが「初めての食感」と驚いたスパークリング清酒です。群馬県の永井酒造で造られています。なんとできあがるまでに10年もかかりました。 チェリーやライチのような香りで、シルキーな泡が特徴。上品な米の旨味は、料理と合わせても邪魔をしません。特別な日のお祝いに並べたい1本です。 (出典元:永井酒造株式会社) 1-6.八海山スパークリング...

熱燗におすすめの日本酒20選を紹介!熱燗の作り方のポイントも解説

日本酒を一定の温度まで温めた「熱燗」。寒い時期にはお家でも熱燗をと思う一方で、なんとなくハードルが高そう…と感じたことはありませんか? 幅広い温度帯で楽しめることこそ日本酒の醍醐味!今回は、熱燗の作り方や温度についてお伝えします。熱燗にするお酒の選び方やおすすめの銘柄もぜひ参考にしてくださいね。 1.熱燗とは50℃に温めた日本酒のこと 日本酒は、温める温度によって以下のように呼び名が変わります。温めた日本酒すべてを表す言葉は「燗酒(かんざけ)」です。 飛び切り燗 55℃ 熱燗 50℃ 上燗 45℃ ぬる燗 40℃ 人肌燗(ひとはだかん) 35℃ 日向燗(ひなたかん) 30℃   熱燗は、燗酒のなかでもちょっと高めの温度帯。それぞれの呼び名と温度を覚えておくと、飲食店でも燗酒をオーダーしやすくなりますよ。 1-2.冷酒、熱燗による味わいの違い 日本酒は、温度による味や香りの変化が楽しめるお酒です。冷酒(れいしゅ・ひやざけ)のように冷やすと、スッキリとした飲み口が引き立ちフルーティーな香りの日本酒を味わうときにおすすめです。リンゴや洋ナシのようなみずみずしい香りを堪能できます。 一方、日本酒は温めるにつれ、味がなめらかに変化していきます。40℃のぬる燗にすると、米や米こうじ本来の香りがふわりと広がるのが感じられるでしょう。 さらに温度を上げ、上燗、熱燗の温度帯になると、シャープなキレのある味わいが際立ってきます。香りは抑えられ、後口がキリッと引き締まるのが特徴です。 とはいえ、温度はあくまでも目安のひとつ。選ぶお酒によっても味の変化は異なるため、以下の手順やポンイントをおさえつつ、ぜひ自分好みの味わいを見つけてみてください。 1-3.日本酒を熱燗にする手順 「よし、美味しい熱燗を作るぞ!」と、早速鍋に日本酒を入れて火にかけて…という方法はNGです。 熱燗にかぎらず、日本酒を温めるときは徳利(とっくり)などに入れ湯煎にかけるのが理想的。アルコールの沸点は78度のため、直接火にかけるとすぐに香りと風味が飛んでしまいます。 日本酒を入れる容器には、首の部分がくびれたお銚子(ちょうし)や徳利のほか、「ちろり」と呼ばれる持ち手が付いたものがあげられます。以下の手順を参考に、日本酒がお風呂のなかでじんわり温まるようなイメージで熱燗に仕上げましょう。 徳利に日本酒を入れ、香りが飛ばないよう口にラップをする。 鍋に水を入れ、徳利をつける。徳利の肩まで水につかるように水の量を調整する。 徳利を取り出し鍋を火にかける。 沸騰したら火を止め、徳利を入れる。 3分ほどそのままつけてできあがり。※途中でゆっくり徳利を振ると中の温度が均一になります。 手軽に楽しみたいときは電子レンジも! 「もっと手軽に熱燗を楽しみたい」という方には、電子レンジで温める「電子レンジ燗」もおすすめです。1合(180ml)あたり500wで約60秒温めれば、電子レンジでも美味しい熱燗ができあがります。 電子レンジ燗のポイントは、加熱ムラを防ぐこと。容器の上と下では温度に差ができやすいため、呑む前にはマドラーなどで必ずひと混ぜすることを忘れないようにしてくださいね。 2.熱燗には純米酒や本醸造酒がおすすめ 日本酒には、フルーティーな香りがするものやコクがあるものなど、さまざまなタイプがあります。そのなかでも、燗酒におすすめなのが「純米酒」や「本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)」と呼ばれるお酒です。 純米酒とは、米と米こうじのみを原料に造られるお酒のこと。香りは穏やかでまろやかなコクを楽しめます。温めると旨味が増し、秋のサンマやキノコなど旬の食材とも相性の良いタイプです。 本醸造酒は、醸造アルコールと呼ばれるアルコール分を添加したお酒です。味わいはスッキリと軽く、温度を上げても味のバランスが崩れず温度が高めの燗酒に適しています。 純米酒や本醸造酒といった名称は、日本酒のラベルで確認できます。このほか、「生酛」や「山廃」と書かれているお酒も燗酒向きのタイプが多いため、ぜひチェックしてみてくださいね。 3.熱燗におすすめの日本酒20選 ここからは、熱燗におすすめの日本酒20選をご紹介!しっかり温めることで、より違った魅力が広がる銘柄を用意しました。まずは常温でひと口味わってから、温度で変わる味や香りを感じてみてください。 3-1.あたごのまつ 鮮烈辛口 キリッとした後口のキレがたまらない本醸造酒です。2021年の「燗酒コンテスト お値打ち熱燗部門」では金賞を受賞。1升瓶が1,000円台というコストパフォーマンスの高さも魅力です。冷やすとバナナのような香りがふくらみ、その日の気分に合わせてさまざまな温度帯で楽しめます。 (出典元:新澤醸造店) 3-2.雪男 本醸造 雪男ラベルが印象的なお酒は、スッキリとした辛口タイプ。熱燗にするとシャープな飲み口がより一層引き立ちます。醸造元は、新潟県の青木酒造。辺り一面が白く染まる雪景色を思いながら、熱燗から立ち上る米の香りを堪能してください。 (出典元:青木酒造株式会社) 3-3.早瀬浦 純米 漁師町で魚にあわせるお酒として長年愛されている「早瀬浦(はやせうら)」。一本芯が通ったような力強い旨味は、燗酒にしても消えることがありません。コクっと飲んだあとに「うん、うまい」と思わす口にしてしまうような魅力にあふれています。新鮮な刺身、焼き魚、煮魚にあわせるならコレ、とおすすめしたい1本です。 (出典元:はせがわ酒店) 3-4.岩の井 山廃 辛口純米 「山廃(やまはい)」とは、手間ひまかかる昔ながらの製法のことです。複雑かつ繊細な味わいは、温めるとより奥深さを増します。おすすめポイントは、肉料理やチーズのようなコクのあるメニューと相性が良いこと。旨味と旨味の相乗効果でさらに盃が進みます。 (出典元:CHIBASAKE) 3-5.福祝 燗酒純米 無濾過一火 「福祝(ふくいわい)」は、千葉県の地酒です。味わいふくよかで後口はスッキリ。まずは蔵の勧める40~50℃の温度帯で味わってみてください。縁起の良い名前の「福祝」は、祝いの席にもおすすめです。美味しい熱燗とともに、ハレの気分をしみじみと味わってみてはいかがでしょうか。 (出典元:藤平酒造) 3-6.宝剣 純米 しっかりとした旨味、コクを堪能できるお酒「宝剣(ほうけん)」の純米酒。飲み飽きしない味わいは、日々の晩酌におすすめです。料理とも相性が良く、サバの味噌煮や煮物のような家庭料理にあわせたい美味しさ。寒い冬にはぜひ燗酒で、その魅力を体感してみてください。 (出典元:大和屋酒舗) 3-7.黒龍 九頭龍 純米 純米酒らしいコクと品の良い香り、スッキリ感が共存したお酒です。アルコール度数は若干低く、冷酒でも燗酒でも美味しく楽しめます。合わせる料理もぜひフリースタイルで。おでんや湯豆腐のような和食の定番はもちろん、グラタンやポトフのような洋風メニューもおすすめですよ。 (出典元:黒龍酒造) 3-8.清酒竹鶴 純米 広島県の地酒「竹鶴(たけつる)」の純米酒は、食事と楽しむ熱燗におすすめです。口当たりなめらかで、スルスルと飲み進めてしまいます。後口にじわっと広がる旨味もたまりません。もちろんぬる燗でも美味しいので、「はじめてお家で燗酒にチャレンジしたい」というときにおすすめですよ。 (出典元:竹鶴酒造株式会社) 3-9.白瀑 純米 「ど辛」 どどーんと書かれた「ど辛」の日本酒度は+15。日本酒度はお酒の甘辛を示す数値ですが、+1.5からがやや辛口、+6以上が大辛口と呼ばれることを考えると、+15「ど辛」の名前も納得ですよね。 口にした瞬間は「甘くてやさしい?」と思わせておきながら、キレのある味わいがすぐに後を追いかけてきます。燗酒にしても味のバランスが崩れず、コストパフォーマンスに優れた1本です。 (出典元:佐金酒店) 3-10.大七 生もと 純米 「生酛(きもと)」も山廃のように、昔ながらの製法で生まれるお酒です。適度な酸味が心地よく、燗酒にすると滋味深い旨味がジワッと広がります。おすすめは、燗酒と肉、魚料理とのペアリング。なかでもすき焼きやブリ大根のような旨味の強い料理と相性抜群です。 (出典元:大七酒造株式会社) 3-11.貴 特別純米60 「貴(たか)」の特別純米は、柑橘系の心地よい酸味が特徴です。しなやかさのなかに、米の旨味がしっかりと生きています。熱燗にすると、よりシャープでキレのあるお酒へと表情を変えるのが日本酒のおもしろいところ。料理とあわせる食中酒にもおすすめです。 (出典元:永山本家酒造場) 3-12.山形正宗 お燗純米 「お燗純米」とあるように、燗酒用に開発されたお酒です。温めたときに美味しく感じられるよう、原料や酵母にこだわり造られています。香りは穏やかでほのかに甘く、丸みのあるやさしい味わい。ぬる燗からやさしく温度を高め、熱燗にしたときの味や香りの変化を感じてみてください。 (出典元:はせがわ酒店) 3-13.紀土...

特別な日のプレゼントに!プレゼントにおすすめな高級日本酒12選

お酒が好きな大切な人へプレゼントするため高級な日本酒を…と考えても、普段はなかなか手を出しにくく、希少価値も高いため見つけにくい、どうやって探したらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。 今回は普段なかなかお目にかかれない、プレゼントにおすすめの高級な日本酒をたっぷりとご紹介します。 1.日本酒をプレゼントする際のポイント 1-1.プレゼントに最適なのは四合瓶サイズ! プレゼントにおすすめなのはずばり「四合瓶(720ml)」です。一升瓶は量が多いので、好みでない日本酒の場合は困ってしまいますし、たとえ好きな日本酒だとしても、置き場所や美味しい期間中に飲み切れない可能性もあるので、四合瓶がぴったりなのです。 四合瓶1本では物足りないというときは、違う種類の日本酒の四合瓶を2本セットで贈るのもおすすめですよ。 1-2.できれば相手に甘口や辛口などの好みを聞いておく 日本酒にも甘口や辛口などさまざまな味わいがあり多岐に渡ります。 プレゼントをする方にも好みの味わいの日本酒というものがあるかもしれないので、可能であれば事前に好みをリサーチできると間違いないですね。 2.普段はなかなか手がでない!プレゼントにおすすめな高級日本酒12選 日本酒に限らず、普段自分でなかなか買うことのできないものはもらうととてもうれしいものです。今回は希少価値の高いプレゼントにおすすめの高級日本酒をご紹介します。 2-1.醸し人九平次 純米大吟醸 彼の岸(ひのきし) 愛知県の萬乗醸造で造られている「醸し人九平次 純米大吟醸 彼の岸(ひのきし)」。香りが特徴的なこの日本酒はぜひワイングラスで味わってほしい一本。 最初はみずみずしいフルーティーな香りですが、時間が経過してくると洋ナシやジャスミンを思わせる上品な香りのあとに、スパイシーな白胡椒のような香りに変化してきます。口当たりがよく透明感のある甘味と、その奥に少しだけ酸味を感じることができ、とても長い余韻が特徴です。 熟成された日本酒が好きな人や、大切な人へのお祝いにぴったりの日本酒です。 (出典:九平次公式ショップ) 2-2.来福 超精米八% 茨城県の来福酒造で造られている「来福 超精米八% 」は、その名のとおり精米歩合8%まで磨き上げた究極の日本酒。最初は15%だったのですが、毎年精米度が上がっていきなんと8%までたどり着いたのです。 来福酒造は花酵母を使うのが得意で、「来福 超精米八% 純米大吟醸」にはアベリアの花酵母が使用されています。米の旨味は薄めですが、繊細で甘くフルーティーな香りと切れの良さが楽しめます。 こんなに贅沢な日本酒は自分ではなかなか買えません。プレゼントとしてもらえたら喜んでもらえること間違いなし! (出典:はせがわ酒店) 2-3.仙禽 醸(かもす) フランスのボルドーの技法であるアッサンブラージュを使って、山田錦・亀ノ尾・雄町の3種がブレンドされた珍しい日本酒「仙禽 醸(かもす)」。栃木県のせんきんで造られています。 巨峰や白桃、洋ナシのような香りに華やかな花の香りも感じることができます。繊細ながら厚みのある複雑な味わい。山田錦の「品格」、亀の尾の女性的だが「野性的」な一面、雄町の男性らしい「力強さ」が表現された高級な1本です。 (出典:株式会社せんきん) 2-4.久保田 萬寿 自社酵母仕込 2020年に新潟県の朝日酒造は創立100周年、久保田の発売から35周年を迎えます。その記念に造られたのが「久保田 萬寿 自社酵母仕込」。 五百万石は磨きすぎると崩れてしまうため、50%以上の精米は難しいといわれていますが、丁寧に時間をかけて40%まで磨き上げることに成功しました。長年かけて自社開発した酵母で仕込んでいます。 エレガントな香りで、深い味わいですが、切れ味はクリアな仕上がり。成人式や結婚式、還暦など特別な節目にふさわしい日本酒です。 (出典:朝日酒造株式会社) 2-5.獺祭 磨きその先へ 山口県の旭酒造で造られている有名銘柄「獺祭」。磨き二割三分を超える高級酒が「獺祭 磨きその先へ 」なのです。 山田錦を原料米にしていることは公表していますが、それ以外は謎のベールに包まれています。美しい香りと複雑味がありながら米の旨味を感じることができ、長い余韻が特徴。獺祭好きに贈るにはおすすめの高級酒です。 (出典:旭酒造株式会社) 2-6.農口尚彦研究所 純米大吟醸 無濾過生原酒 石川県の農口尚彦研究所で造られている「農口尚彦研究所 純米大吟醸 無濾過生原酒」。農口尚彦研究所は、2017年に農口杜氏の技術・精神・生き様を研究し、次世代に継承していこうと開発されました。 「農口尚彦研究所 純米大吟醸...

日本酒をたっぷり使った日本酒ケーキおすすめ10選!おうちで作る日本酒ケーキのレシピも紹介

日本酒をたっぷり含ませた「日本酒ケーキ」。ふんわりお酒が香るケーキは、日本酒を飲みなれない方にもおすすめです。各地で作られている日本酒ケーキはお土産にも喜ばれます。 今回は、おすすめ日本酒ケーキ10選をご紹介!酒蔵が提供する商品のほか、ベーカリーやホテルが販売するケーキを取り揃えました。お酒好きも甘党さんも、ぜひチェックしてみてくださいね。 1.おすすめの日本酒ケーキ10選 日本酒ケーキは、仕上げにたっぷりと日本酒を染み込ませたケーキです。ケーキのバターの香りと、日本酒の香りが絶妙にマッチします。お酒を含んだ生地のしっとりふわふわとした食感も魅力的。パッケージにこだわった商品は、贈り物にも喜ばれます。 1-1.賀茂鶴 日本酒ケーキ 「賀茂鶴(かもつる)」は、酒どころと呼ばれる東広島市西条の老舗蔵です。日本酒ケーキは、ベーカリー・広島アンデルセンから販売されています。 しっとりとしたカステラに染み込んでいるのは、純米酒のシロップ。卵やバターの芳醇な香りとともに、お酒の香りがふわりと広がります。広島のお土産にもおすすめの一品です。 (出典元:ANDERSEN net) 1-2.日本酒ケーキ 壱ノ壱ノ壱 東京丸の内の自然に囲まれたホテル「パレスホテル東京」が手がける日本酒ケーキです。日本酒は、ホテルオリジナルの純米吟醸酒「壱ノ壱ノ壱(いちのいちのいち)」が使用されています。 さらに、新潟県の銘酒「八海山(はっかいさん)」の酒粕をブレンド。ブランド卵「太陽の輝き 彩卵」や純日本産の「和三盆糖」など、シンプルながらも上質な材料にこだわっています。桐箱を開けるとお酒の香りがふんわり漂う大人スイーツです。 (出典元:パレスホテル東京 Online Shop) 1-3.砂田屋 酒ケーキ 岩手県盛岡市の「砂田屋(すなたや)」は、酒ケーキが自慢のお店です。四角いケーキには、1つひとつ丁寧に酒シロップが塗り込まれています。 どこを食べてもしっとりやわらかく美味しいのは、数日間寝かせ、ケーキ全体にシロップを行き渡らせているから。ベーシックな酒ケーキのほか、冬季限定の日本酒を使用したケーキや、岩手の焼酎を染み込ませたケーキも販売されています。 (出典元:砂田屋の公式オンラインショップ) 1-4.龍名館オリジナル 日本酒ケーキ ホテル龍名館のオリジナル日本酒ケーキは、時間とともに味わい深まる熟成ケーキ。たっぷり含ませているのは、石川県「数馬酒造(かずましゅぞう)」の純米酒です。 日本酒香るこだわりケーキは、しっとりふわふわとした食感。切り分けてアイスや果物を添えれば、大人のデザートプレートができあがります。 (出典元:ホテル龍名館お茶の水本店【公式】) 1-5.渡辺酒造店 禁断の大吟醸ケーキ 誕生まで構想3年。飛騨の酒蔵「渡辺酒造」が生み出す大吟醸酒をたっぷりと染み込ませたケーキです。 大吟醸酒とは、より小さく磨いた米から造られる香り高いお酒のこと。ケーキはお酒を含み、しっとりなめらかな食感に仕上がっています。ケーキを食べながらお酒を飲んでいるような、魅惑的なひとときをもたらしてくれる一品です。 (出典元:蓬莱 渡辺酒造店公式サイト) 1-6.木村屋 地酒ケーキ 新潟県の魚沼地方で、25年以上の歴史を持つ日本酒ケーキです。地酒がたっぷり使用されているため、日本酒の香りをしっかり感じることができます。 ふんだんに卵白を使用しているため、食感はふわふわ。濃厚でありながら口当たり軽く、お茶や紅茶と絶妙にマッチする味わいです。「天神囃子(てんじんばやし)」、「松乃井(まついのい)」、「八海山(はっかいさん)」のお酒ごとの味の違いも楽しめます。 (出典元:お菓子処 木村屋) 1-7.大吟醸純米「極上白鷹」酒ケーキ 日本酒は口にすることが少ないという方にぜひおすすめしたいのがこちら。兵庫県「ケーキハウスツマガリ」の酒ケーキです。 生地には、自社製アーモンドマジパンと上質な卵を使用。さらに、地元のお酒「極上白鷹(ごくじょうはくたか)」をたっぷり染み込ませています。お酒のフルーティーな香りとアーモンドの香りがマッチした贅沢な味わいです。 (出典元:ケーキハウス ツマガリ) 1-8.片山酒造 酒ケーキ 「お酒が飲めない方にも食べてほしい」という想いが込められた酒蔵生まれの酒ケーキ。製造元は栃木県日光市の酒蔵「片山酒造」です。 ふるさと納税の返礼品でもある酒ケーキは、酒蔵のベストセラー商品。甘さは控えめで、辛党も甘党も満足させてくれる味わいです。 (出典元:片山酒造) 1-9.くらよし地酒ケーキ 倉吉(くらよし)は、鳥取県中部に位置するまち。ケーキには、地元の酒蔵「元帥(げんすい)酒造」のお酒が使われています。 お酒の原料となるのは、「強力(ごうりき)」という名の鳥取県産の酒米です。しっとり食感のケーキを頬張れば、口いっぱいにお酒の風味が広がります。外箱には倉吉白壁土蔵群が描かれ、お土産にもおすすめの商品です。 (出典元:元帥酒造) 1-10.越後の地酒ケーキ(プレーン/ショコラ) ケーキに染み込ませているのは、新潟の地酒「朝日山(あさひやま)」。一晩寝かせて仕上げているため、ふわっとやわらかな口溶けを楽しめます。 味わいはプレーンとショコラの2タイプ。ビターチョコレートを使用したショコラは、ほろ苦い大人の味わいです。日本酒と卵やバター、チョコレートのマリアージュを堪能できます。 (出典元:朝日酒造オンラインショップ) 2.好みの日本酒で作ってみよう!日本酒ケーキレシピ お酒が香る日本酒ケーキ。好きなときにお家で食べられたらうれしいですよね。ここでは、パウンドケーキに日本酒を染み込ませるベーシックなレシピを紹介します。ココアパウダーを加えたり、ドライフルーツを入れてみたりと、ぜひ好みにあわせてアレンジしてみてくださいね。 材料(18cmパウンド型) バター 100g 砂糖 80g 玉子 2個 ...

プレゼントに人気な辛口日本酒30選!贈り物に失敗しない銘柄をピックアップしました

辛口の日本酒をプレゼントしたいと思っても、普段日本酒を飲まない、日本酒を飲むけど甘口派という人は美味しい辛口を選ぶのは難しいですよね。せっかく相手が大好きな日本酒をプレゼントするのですから、失敗は避けたいところ。今回は日本酒通にも喜んでもらえる、プレゼントにおすすめの辛口日本酒をピックアップしました。 大切な人に贈りたい高級品から、ちょっとしたプレゼントや自分でも飲みたいお手頃価格の日本酒まで、辛口のおすすめをご紹介します。 1. プレゼントに人気な辛口の日本酒30選! 誰もが知っている人気の日本酒を選べば失敗は少ないですが、ありきたりのプレゼントになりがち。今回は日本酒通もうなる、失敗知らずでちょっぴりおしゃれな人気の辛口を見ていきましょう。 1-1. くどき上手 黒ばくれん 超辛口吟醸 生 山形県の亀の井酒造で造られている「くどき上手」。くどき上手の中でも「ばくれん」のシリーズは辛口好きに大人気の日本酒です。黒ばくれんは秋田県大潟村産亀の尾を使用しており、生酒でも飲める特別な辛口。レアな日本酒はプレゼントにぴったりです。 (出典元:さかや栗原) 1-2. 久保田 萬寿 純米大吟醸 日本酒を飲まない人でも知っているというくらい有名な「久保田」。新潟県の朝日酒造で造られています。純米大吟醸の「久保田 萬寿」は、深みのある味と香りが特徴でお祝いの席で好まれる辛口の日本酒です。大切な人のお祝い事に選んでみては? (出典元:朝日酒造株式会社) 1-3. 真澄 辛口生一本 純米吟醸 全国燗酒コンテスト2018で金賞受賞、全米日本酒歓評会2019で金賞受賞など輝かしい評価をたくさん受けている「真澄 辛口生一本」。長野県の宮坂醸造で作られています。辛口ながらもどこか柔らかさを感じることができる日本酒です。和食にぴったりなので食事中にも日本酒を楽しみたい人へのプレゼントにおすすめ。 (出典元:宮坂醸造株式会社) 1-4. 雪男 本醸造 「雪男 本醸造」は米の旨味をしっかりと感じることができる純米酒。新潟県の青木酒造は淡麗辛口ではなく淡麗旨口を目指しているので、旨味は欲しいけど、余韻は少なく後味すっきり派の人におすすめです。 (出典元:青木酒造株式会社) 1-5. 上喜元 特別純米 からくち+12 山形県の酒田酒造で造られている「上喜元 からくち」は、超辛口といわれていますが、刺すような辛さではなく、純米酒なので深いコクもあり、後味すっきりの日本酒です。 冷やすとより一層辛口になりますが、少し甘口で飲みたい人は常温や熱燗で楽しむのもおすすめ。その日の気分に合わせて飲める日本酒なので、プレゼントした相手が好きな飲み方で楽しめるのは喜ばれますね。価格もお手頃なので、ちょっとした贈り物にも◎。 (出典元:さぶん酒店) 1-6. 王祿 丈径(たけみち) 純米吟醸「丈径」はしゅわしゅわと炭酸を感じることができる辛口の日本酒。旨味と酸味のバランスがよく、見た目もスタイリッシュでかっこいい瓶なので贈り物にぴったり。 島根県の王祿酒造は無濾過・生酒または生詰め・瓶貯蔵・ノーブレンド・限定生産・-5度氷温管理を徹底しています。 (出典元:横浜君嶋屋オンラインショップ) 1-7. 天狗舞...

日本酒の山廃(やまはい)仕込みとは?山廃仕込みのおすすめ日本酒12選!

「山廃(やまはい)」仕込みとは、日本酒造りに必要な酒母(しゅぼ)造りの技法のひとつです。「具体的な意味は?」「生酛とはどう違うの?」と疑問に感じることも多いのではないでしょうか。 そこで今回は、山廃仕込みについて徹底解説!山廃仕込みの味わいや飲み方も紹介します。おすすめ銘柄も登場するので、ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.「山廃仕込み」は酒母造りの技法のひとつ 「山廃(やまはい)仕込み」とは、日本酒造りに欠かせない酒母(しゅぼ)造りの技法のひとつです。お酒の母と書くように、酒母は日本酒造りのベースとなる役割を担っています。 山廃仕込みでは、昔ながらの技法で手間ひまかけて酒母を育てていきます。また、山廃仕込みは、「生酛(きもと)」と呼ばれる同じように手間のかかる技法が変化したものです。 山廃仕込みについて理解するために、まずは酒母造りや生酛仕込みについて解説していきますね。 1-1.日本酒造りに欠かせない「酒母」 酒母は、米麹(こめこうじ)と蒸した米、水を主原料に造られます。酒母造りの目的は、アルコール発酵に必要な「酵母(こうぼ)」を育てること。一般的に、酒母は酒母室と呼ばれるひんやりとした部屋のタンクで造られます。 酵母を育てようと変化を続ける、白くふわふわとした酒母。しかし、実は酵母はとてもデリケート。酒母がいくらがんばっても、他の雑菌が入り込むとうまく育ってくれません。 ここで活躍するのが「乳酸」です。酒母に乳酸を加えると、酒母のなかは酸性の状態に変化します。 酸性は、雑菌にとって繁殖しづらい環境。一方で、酵母は酸性に強く、乳酸を含む酒母のなかでどんどん育つことができるのです。 この、酒母に乳酸を加える技法は「速醸酛(そくじょうもと)」と呼ばれます。1910年(明治43年)に国立醸造試験所によって開発された、約2週間で酒母が完成する技法です。 「では速醸酛が開発される前は、一体どうやって乳酸を生み出し、酒母を酸性の状態にしていたの?」という疑問が生まれますよね。 その答えこそが、手間ひまかかる製法の「生酛仕込み」。今回ご紹介する、山廃仕込みのもととなった技法です。 1-2.自然の乳酸菌の力を借りる「生酛仕込み」 生酛仕込みは、自然界に存在する乳酸菌の力を借りて酒母を酸性へと導く技法です。「え、乳酸菌って普通に存在しているの?」とふしぎに感じることもあるのではないでしょうか。人の腸内に住むイメージが大きな乳酸菌は、自然界のあらゆる場所に存在するといわれています。 ただし、酒造りをおこなう蔵内にいるのは乳酸菌だけではありません。酒母に悪影響を及ぼす雑菌たちも、数多く存在しています。 生酛仕込みは手間ひまがかかるぶん、酒母が雑菌にさらされるリスクも高まります。そこで、なるべく早く酒母ができるようにおこなわれるのが、米をすりつぶす「山卸し(やまおろし)」と呼ばれる作業です。 底の浅い桶(おけ)に蒸した米を入れ、柄の長い櫂(かい)のような道具で米をすりつぶす山卸しは重労働。寒い時期の深夜から早朝にかけておこなうため、蔵人たちにとっては過酷な作業でした。 1909年(明治42年)、国立醸造研究所は、山卸しをしなくても酒母を造ることができる製法を開発します。山卸しをしない。つまり、山卸しを廃止=「山廃仕込み」の誕生です。 1-3.山卸を廃止したから「山廃仕込み」 米をすりつぶす山卸しをしない山廃仕込みは、米麹の酵素の力を借りて米を溶かしていきます。重労働の山卸しはないものの、自然の乳酸菌の力を活かして酒母づくりをおこなうため、完成までは約1カ月の期間が必要です。 生酛、山廃ともに現在取り入れている蔵は決して多くはありません。一方で、伝統的な製法で生まれる生酛、山廃のお酒は濃醇な旨味を持ち、多くの日本酒ファンを魅了し続けています。 2.山廃仕込みの日本酒の楽しみ方 山廃仕込みの日本酒は、しっかりとした旨味が感じられる濃醇な味わいが特徴です。蔵ごとにさまざまな個性があるものの、適度な酸味を持つお酒も多くみられます。 自然の力でじっくり時間をかけるからこそ生まれる、複雑かつ繊細な味わいが山廃仕込みのお酒の大きな魅力です。 2-1.山廃仕込みのおすすめの飲み方 山廃仕込みの日本酒は、常温または燗酒で味わうのがおすすめです。特に、適度に温めると山廃の魅力がより花開きます。どっしりとした骨太の旨味がやわらかに変化し、シャープな後口も楽しめるでしょう。 一方で、近年は山廃仕込みの味わいも多様化をみせています。冷やしてスッキリ感を楽しむタイプもあれば、シュワシュワ泡立つスパークリング酒もあるなど種類は豊富です。山廃のお酒に出会ったら、ぜひさまざまな温度で異なる味わいを感じてみてください。 2-2.山廃仕込みに合わせるおすすめおつまみ 濃醇な味わいの山廃仕込みのお酒には、旨味の強いおつまみがマッチします。おすすめは、塩辛やスルメなどの定番おつまみです。いぶりがっこやカニ味噌、からすみなどもよく合います。 料理と合わせるなら、チーズを使ったメニューもおすすめです。チーズのクセやコクを、山廃の懐の深い味わいがしっかりと受け止めてくれます。寒い時期には、グラタンや鮭のクリーム煮などと合わせても美味しいですよ。 3.山廃仕込みのおすすめ日本酒12選 ここからは、山廃仕込みのおすすめ日本酒12選をご紹介します。有名蔵の山廃から、山廃といえばといわれる有名銘柄まで登場。「山廃仕込みのお酒を飲んでみたい」というときの参考にしてくださいね。 3-1.雪の茅舎 山廃純米大吟醸 製造工程の仕上げにおこなわれる「ろ過」や加水をしていない無濾過生原酒。山廃の魅力をそのまま体感できる1本です。上品な香りとともに、繊細な酸味、山廃のこっくりとした旨味を堪能できます。 (出典元: さかや栗原) 3-2.農口尚彦研究所 山廃雄町 2020vintage 農口尚彦(のぐちなおひこ)氏は、能登杜氏四天王の一人といわれ、山廃仕込み復活の立役者ともなった人物です。「山廃雄町」には、岡山県産の酒米・雄町が100%使用されています。 完熟フルーツのように甘い香り、ふくよかな旨味を持つ山廃は、どこかやさしさを感じさせる味わい。適度に冷やし、スッキリとした飲み口を楽しむのもおすすめです。 (出典元: 農口尚彦研究所 ONLINE STORE) 3-3.吉田蔵 u 百万石乃白 「吉田蔵 u」は、自然に寄り添うナチュラル志向の山廃シリーズ。百万石乃白(ひゃくまんごくのしろ)は、石川県のオリジナル酒米です。 地元の酒米、自社培養酵母で醸したお酒は、スッと体に染み渡る美味しさ。「あなたへ(you)」を意味する「u」の名のとおり、自分のスタイルでカジュアルに楽しむことができます。 (出典元: さかや栗原) 3-4.手取川 山廃仕込 純米大吟醸 「手取川(てどりがわ)」は、「吉田蔵 u」と同じ吉田酒造店が造る日本酒です。こちらの山廃は、ぐぐっと旨味が押し寄せる濃醇タイプ。みずみずしい香りも楽しめます。ぬる燗にして和食の定番と合わせたくなる味わいです。 (出典元: 吉田酒造店) 3-5.上川大雪 山廃もと 特別純米 吟風 「上川大雪(かみかわたいせつ)」は、北海道に位置する酒蔵です。吟風(ぎんぷう)は、芳醇な酒質を引き出すという北海道生まれの酒米。北海道弁で「ついつい飲んでしまう」ことを意味する「飲まさる酒」に仕上がった山廃は、ぜひ好みの料理とともに楽しんでみてください。 (出典元: オンターブル) 3-6.貴 山廃純米大吟醸 2018 「貴(たか)」は、土地の風土を重視し米栽培から手がける山口県の酒蔵。黒箱に包まれた山廃は、年に1度だけ、冬季限定で販売される商品です。 どっしりとした旨味がありつつ、後口はさらり。やさしい酸味が食欲を刺激します。年末年始の料理とともに、じっくりと味わいたくなる美味しさです。 (出典元: 矢島酒店) 3-7.天狗舞 山廃仕込 純米酒 古くから山廃仕込みにこだわり、伝統の技を受け継いでいる車多酒造(しゃたしゅぞう)。「天狗舞(てんぐまい)」は、手造りで丁寧に醸される山廃仕込みのお酒です。 じっくり熟成させるため、お酒は山吹色に色づいています。「ぬる燗で料理と一杯」のニーズを存分に満たしてくれる日本酒です。 (出典元: 日本酒といえば地酒 天狗舞) 3-8.花巴...

プレゼントにおすすめの日本酒26選

「日本酒好きな人に美味しい日本酒をプレゼントしたい!でも甘口に辛口、種類が多くどれを選べばいいかさっぱり…」と悩んだことはありませんか? ただでさえ味のバリエーションが幅広い日本酒。大切な人へのプレゼントとなると、さらに迷ってしまいますよね。 そこで今回は、プレゼントに贈る日本酒選び6つのポイントを解説!おしゃれな日本酒から飲み比べセットまで、プレゼントにおすすめの日本酒もご紹介します。相手の喜ぶ顔を思い浮かべつつ、ぜひひとつずつチェックしてみてくださいね♪ 1.プレゼントに贈る日本酒選び6つのポイント プレゼントに贈る日本酒を選ぶときは、次の6つのポイントを意識してみてください。豊富な種類のなかから、相手の喜ぶ1本が見つけられます。 キレのある辛口か、旨みのある甘口か。味わいの違いで選ぶ 特定名称酒やスパークリングなどの種類で選ぶ 日本酒の産地で選ぶ 日本酒をたくさん飲む人には一升瓶、それ以外の人には四合瓶が無難 化粧箱・木箱があるかどうか 必要であれば、のし・ギフトラッピングがつけれるかどうか 具体的な銘柄をご紹介する前に、まずはそれぞれのポイントについて詳しく解説していきますね。 1-1.キレのある辛口か、コクのある甘口か。味わいの違いで選ぶ 日本酒の味わいは「淡麗」や「芳醇」といった言葉で表現されることがあります。日本酒を飲み慣れない方も「辛口」、「甘口」といった言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。 日本酒をプレゼントする際は、これらの味わいの違いで選ぶのもひとつの方法です。特に、贈る相手の好みがわかっているときはラベルや名前をチェックしてみてくださいね。 辛口の日本酒はどんなお酒? 一般的に「辛口」と呼ばれるのは日本酒度がプラスのお酒です。すべてではないものの、日本酒度はお酒のラベルに記載されています。 日本酒度プラスの辛口のお酒は、スッキリとした後口が特徴です。銘柄によっては『大辛口』、『超辛口』といったワードをラベルで確認できます。 甘口の日本酒はどんなお酒? 日本酒度がマイナスのお酒は、一般的に「甘口」にあたります。コクがあるまろやかな味わいの日本酒は「芳醇甘口」と表現されることもあるでしょう。 「甘口が好き」という方のなかには、フルーティーな香りのお酒を好むタイプも見受けられます。相手が甘口好きとわかっているときは、日本酒度や香りなどを参考にお酒を選んでみてくださいね。 1-2.特定名称酒やスパークリングなどの種類で選ぶ 「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」は、原料や製造方法の違いで日本酒を分類したものです。純米酒や本醸造酒、吟醸酒など味わいだけでなく価格帯も異なります。また、近年はシュワシュワと泡立つスパークリング酒も販売されています。 本醸造酒 特定名称酒の中でも、比較的リーズナブルな銘柄が多いのが本醸造酒です。冷やから燗まで幅広い温度帯で楽しめるものが多く、飲み飽きしない味わいが好まれています。 吟醸酒 吟醸酒は、より小さく磨いた米を低温でじっくりと発酵させる"吟醸造り"で造られる日本酒です。"吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)"と呼ばれる華やかな香りを楽しめます。 大吟醸酒 吟醸酒よりさらに小さく磨いた米を原料に、吟醸造りで造るお酒は「大吟醸酒」にあたります。吟醸酒と同様に、華やかでフルーティーな香りが魅力です。 純米酒 米と米麹のみを原料に造られる純米酒は、コクや旨味を楽しめるお酒です。温めるとさらに味がふくらみ、燗酒にも適しています。 純米吟醸酒 純米吟醸酒は米と米麹のみを原料に、吟醸造りで造られたお酒です。適度な香りと米の旨味を堪能できます。 純米大吟醸酒 純米吟醸酒より小さく磨いた米と米麹を原料に、吟醸造りで造られたお酒は「純米大吟醸酒」と呼ばれます。製造には手間とコストがかかるため、高価格帯の商品が多いのが特徴です。 スパークリング日本酒 スパークリング日本酒は、シュワシュワッとした発泡感を楽しめるお酒です。銘柄によっては、シャンパンのようにおしゃれなボトルに入れられています。華やかな印象を与えるスパークリング日本酒は、お祝いの贈り物にもおすすめです。 好みがわからない場合は飲み比べセットもおすすめ 「相手の好みがわからない!」「日本酒選びはやっぱり難しい」というときは、飲み比べセットがおすすめです。1本あたりの容量も少なく、少しずついろいろな味を試したい日本酒好きに喜ばれますよ。 1-3.日本酒の産地で選ぶ 日本酒は、北から南までさまざまな地域で造られています。代表的な地域は、東北の新潟県や秋田県、宮城県、関西の伏見や灘と呼ばれる地域などです。また、福島県は『全国新酒鑑評会』で例年多くの金賞受賞蔵を輩出しています。 贈る相手の出身地などがわかっているときは、その地域で造られたお酒をプレゼントするのもおすすめです。近年は海外で造られている日本酒もあるため、意外性を持たせたいときはそちらもチェックしてみてください。 1-4.日本酒をたくさん飲む人には一升瓶、それ以外の人には四合瓶が無難 日本酒をプレゼントするときは、容量にも気を配ってみましょう。日ごろから日本酒をたくさん飲むという方であれば、一升瓶(1800ml)を贈っても喜ばれるかもしれません。それ以外であれば、四合(750ml)サイズが無難です。 「いろいろな銘柄をセットにして贈りたい」というときは、飲みきりサイズの300ml容量の日本酒もおすすめですよ。 1-5. 化粧箱・木箱があるかどうか 化粧箱や木箱付きの日本酒は、特別感を演出してくれます。節目の贈り物や、目上の方へのプレゼントなどは箱の有無もチェックしてみてください。瓶が箱のなかで安定するため、持ち運ぶ際も安心です。 1-6.必要であれば、のし・ギフトラッピングが付けられるかどうか お歳暮などで日本酒を贈る際は、のしやギフトラッピングが付けられるか確認しておきましょう。酒販店によっては、父の日や母の日といったイベント用のラッピングも用意されています。シチュエーションに合わせたラッピングをほどこせば、贈る相手へより丁寧な気持ちが届けられますよ。 2.プレゼントにおすすめの日本酒26選 ここからは、プレゼントにおすすめの日本酒を一挙ご紹介!飲み比べセットから日本酒通が喜ぶ1本まで豊富なバリエーションを取り揃えました。近年注目を集めている銘柄も登場するため、ぜひプレゼント選びの参考にしてくださいね。 2-1.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 「獺祭(だっさい)」は山口県の旭酒造が造る日本酒です。日本酒ビギナーでも、名前は聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。 「磨き二割三分」は、米粒の外側を削り、中心部分の23%のみを使って仕上げた蔵最高峰の逸品。知名度、スペック、味わいともにプレゼントにおすすめのお酒です。 (出典元:旭酒造) 2-2.黒龍 大吟醸 龍 「黒龍(こくりゅう)」は、福井県の地酒として広く名が知られる日本酒です。醸造元である黒龍酒造は、香り高い大吟醸を全国に先駆けて発売した蔵でもあります。 大吟醸「龍」もまた、フルーティーで品の良い香りを堪能できる1本です。後口はスッキリと軽く、日ごろから日本酒に親しんでいる方にも喜ばれます。 (出典元:黒龍酒造) 2-3.東洋美人 特吟 純米大吟醸 播州愛山 日本酒好きにちょっと特別な1本を…というときにおすすめしたいのがこちら。白い皮袋に包まれた「東洋美人(とうようびじん)特吟」です。原料には「愛山(あいやま)」と呼ばれる貴重な酒米が使用されています。 フルーティーな日本酒として知られる「東洋美人」は、ライチのように華やかな香りが印象的。濃密な甘さとスッと後引くキレ味を持ち合わせた特吟は、日本酒ビギナーにも好まれる味わいです。 (出典元:株式会社澄川酒造場) 2-4.庭のうぐいす 大吟醸 心 ちょこんとたたずむうぐいすラベルが可愛い「庭のうぐいす」は、福岡県のお酒です。大吟醸の「心(こころ)」は、最高の酒をという杜氏の想いから誕生しました。 品の良い香りの後に訪れるのは、ふくよかな旨味とほのかな酸味。スッと静かに引いていくキレの良さも印象的です。シックな化粧箱も美しく、相手への大切な心を伝える贈り物になりますよ。 (出典元:山口酒造場) 2-5.勝山 「鴒(れい)」 勝山 「鴒(れい)」 は、甘口を好む方におすすめの日本酒です。香りはメロンのように甘く華やか。しっかりとしたコクもあり、肉料理やスイーツに良く合います。 もうひとつのおすすめポイントは、アルコール度数12%と通常の日本酒より若干低いこと。ぜひ「お酒を飲み始めた人に美味しい日本酒を贈りたい」というときの選択肢に入れてみてくださいね。 (出典元:勝山オンラインショップ) 2-6.醸し人九平次 別誂 純米大吟醸 「日本酒だけでなくワインも好き」という方へのプレゼントにはこちら。ワイン醸造も手がける蔵が生み出す「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」はいかがでしょうか。 オートクチュールを意味する「別誂(べつあつらえ)」と名付けられた日本酒は、蔵こだわりの逸品です。キリッと冷やしてワイングラスに注げば、気品あふれる香りと味わいを楽しんでもらえますよ。 (出典元:醸し人九平次 KUHEIJI) 2-7.風の森 ALPHA2...

「SAKE COMPETITION 2023」開催!世界一美味しい日本酒が決定

“世界一美味しい市販日本酒”が決まる品評会「SAKE COMPETITION」が4年ぶりに開催!2023年5月9日(火)の予審会を皮きりに、10日(水)・11日(木)と決審会が行われました。 2012年開催以来、日本酒のトレンドを牽引してきたともいえる「SAKE COMPETITION」。今回は、10日の決審会の模様に加え、審査員へのインタビューをお伝えします。 市販日本酒の品評会「SAKE COMPETITION 2023」 「SAKE COMPETITION」は、市販されている日本酒を対象とした品評会です。 「ブランドによらず消費者が本当に美味しい日本酒にもっと巡り会えるよう、新しい基準を示したい」という理念のもと、2012年にスタート。 規模は年々拡大し、2019年の出品数は1919点と世界最大級のコンペティションとなりました。 大きな特徴は、完全に銘柄を隠したブラインド審査であること。ブランドや知名度といった背景に頼ることなく、審査では純粋に日本酒の品質のみが評価されます。 公平性を保つため、飲む順番はパソコンでシャッフルして決定するという徹底ぶりです。 「SAKE COMPETITION」では、1位受賞をきっかけに、地元から全国へと羽ばたく酒が数々誕生してきました。下記は、2019年度各部門で1位に輝いた銘柄です。 純米酒部門 宝剣酒造株式会社「宝剣 純米酒 レトロラベル」 純米吟醸部門 合資会社廣木酒造本店「飛露喜 純米吟醸」 純米大吟醸部門 清水清三郎商店株式会社「作 朝日米」 吟醸部門 株式会社中勇酒造店「天上夢幻 大吟醸 山田錦」 SUPER PREMIUM部門 高木酒造株式会社「十四代 龍泉」 スパークリング部門 秋田清酒株式会社「出羽鶴 awa酒 明日へ」 海外出品酒部門 Sequoia Sake Company「Coastal Ginjo」 今年は4年ぶりの開催ということもあり、出品数を1000点に制限。日本酒、そして“日本酒業界の精鋭”とされる審査員20名が各地から東京へと集結しました。 総数1000銘柄から各部門の1位が決定 2023年度の審査は「純米酒部門」「純米吟醸部門」「純米大吟醸部門」「SUPER PREMIUM部門」の計4部門で行われます。 「SAKE COMPETITION 2023」出品数(計1000点、335蔵) 部門 出品数 予選通過数 純米酒部門 273 138 純米吟醸部門 343 175 純米大吟醸部門 333 171 SUPER PREMIUM部門 51 ※決審のみ 膨大な数の日本酒を審査するのは、著名な技術指導者やその推薦で選出された蔵元、日本酒業界などで活躍する有識者です。 日本酒業界を牽引する各蔵の杜氏、酵母開発を手がける技術者などでチーム編成されていることからも、審査員のレベルの高さが伺えます。 5月9日(火)の予審会では、全審査員が1,000銘柄をテイスティング。決審会では、10名の審査員により各部門の審査が行われました。 今年は、継続開催に向けての検証の観点から審査スタイルも変更。以前のように日本酒が並べられたテーブルを審査員が回るのではなく、着席した各審査員のもとへと日本酒が運ばれていきます。 半日で約200点以上の日本酒を審査 5月10日(水)の決審会で審査されたのは「純米吟醸部門」と「SUPER PREMIUM部門」の日本酒です。 全343点だった「純米吟醸部門」は、前日の予審会で175点まで絞られていました。 それでも「SUPER...

日本酒の香りや味に大きく影響する微生物「酵母」の役割や種類を紹介!

日本酒の世界を知り始めると耳にする「酵母(こうぼ)」という言葉。「菌のようなイメージだけど、酵母ってそもそも何?種類は?特徴は?」と疑問に感じたことはないでしょうか。 酵母は、日本酒の味や香りを大きく左右する存在。今回は、酵母の役割や種類について詳しくお伝えします!酵母の世界を覗き込めば、お気に入りの“推し酵母”を見つけたくなるかもしれませんよ。 1.酵母とは? 酵母とは、キノコやカビのように「真菌類」に属する微生物のことです。自然界では、樹液や花の蜜、果実などに多く存在します。 その大きさは、5~10マイクロメートルほど(1マイクロメートル=1000分の1ミリ)。酵母は肉眼では見えないほど小さく、顕微鏡などで楕円形や球状の姿が確認できます。 酵母の種類は350種以上にもおよび、食品やお酒には「サッカロマイセス・セレビシエ」と呼ばれる種類が使用されます。 1-1.お酒や味噌、パンに欠かせない酵母 酵母は日本酒だけでなく、味噌やしょうゆ、パンなどに欠かせない存在です。味噌には味噌用酵母、パンにはパン用酵母と、それぞれに適した酵母が用いられます。 酵母を使うこれらの食品の共通点は、「発酵食品」であることです。いずれの食品も、酵母の「発酵」の力によって生まれます。 発酵とは、微生物の働きで、糖類やタンパク質といった物質がほかのものへと変化すること。なかでも、お酒造りで酵母がおこなう発酵は「アルコール発酵」と呼ばれます。 1-2.酒造りにおける酵母の役割「アルコール発酵」 アルコール発酵とは、酵母の働きで、糖類がアルコールと炭酸ガスへと変化することです。日本酒やビール、ワインなどのお酒は、酵母のアルコール発酵によって造られています。 ブドウを原料にするワインは、ブドウの糖類に酵母が働きかけることでアルコール発酵が起こるお酒です。 ところが、日本酒の原料である米には、糖類がほとんど含まれていません。ここで登場するのが、酵母とならび日本酒造りに欠かすことのできない「麹菌(こうじきん)」です。 日本酒造りでは、蒸した米に麹菌を繁殖させ、米のデンプンを糖類へと変化させます。酵母はこの糖類をエサに、アルコール発酵をおこなうというわけです。米を原料にする日本酒は、麹菌と酵母の連携プレーによって生まれています。 麹菌についてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 https://sake-5.jp/what-is-koji-mold/ 2.酵母が生み出す「香り」と「酸味」 ビール酵母、ワイン酵母などがあるように、日本酒造りには「清酒酵母」が用いられます。清酒酵母は低い温度帯でも活動でき、17~18度の高いアルコールを生み出すことが特徴です。また、清酒酵母はアルコール発酵と同時に「香り」と「酸味」を生み出します。 2-1.酵母が生み出すフルーティーな香り 酵母は、アルコール発酵中にフルーティーな香りを生み出します。果実や花に例えられる「吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)」と呼ばれる香りです。 吟醸香の主な成分は、「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」の2種類。カプロン酸エチルは、リンゴや洋ナシのような甘さと爽やかさを感じさせる香りです。小さく精米した米を使ったり、低温で発酵させたりするとより多く現れます。 酢酸イソアミルは、濃厚な甘さのバナナやメロンに例えられる香りです。これらの香りの現れ方は、後述する酵母の種類によって異なります。 2-2.酵母が生み出す酸味 酵母は、リンゴ酸やクエン酸といった日本酒の酸味成分を生み出します。 リンゴ酸はその名のとおり、リンゴなどの果実に含まれる酸味です。クエン酸は柑橘類に多く含まれ、いずれも爽やかな酸味をもたらします。 リンゴ酸やクエン酸由来の酸味は、お酒の温度が低いほどシャープなキレ味となって現れやすくなります。 3.日本酒に使われる様々な酵母の種類 日本酒造りに使う酵母は、主に次の4つに分類されます。 きょうかい酵母 都道府県酵母 蔵付き酵母 ワイン酵母や花酵母 前述したように、酵母は日本酒の香りや味に大きく影響する微生物です。どの酵母をどのように使うかは、各蔵の腕の見せどころ。ここでは、それぞれの酵母の代表種と特徴についてみていきましょう。 3-1.きょうかい酵母 きょうかい酵母は、日本醸造協会が頒布している酵母です。自然の酵母の力に頼ることのない安定した日本酒醸造を目的に、全国新酒鑑評会で上位となった酒蔵の酵母を分離、培養することから配布が始まりました。 1906年(明治39年)、兵庫県の「櫻正宗」から分離された『1号酵母』をかわきりに、2号、3号と名称が付けられています。 名称 分離元 酵母の特徴 6号酵母 秋田の新政酒造場「新政」 現存する最古のきょうかい酵母。発酵力が強く、香り穏やかでライトな味わいの日本酒に仕上がる。 7号酵母 長野の宮坂醸造「真澄」 もっとも多く使用されているきょうかい酵母。発酵力が強く、華やかな香りをもたらす。 9号酵母 熊本の酒造研究所「香露」 低温でも活発に活動する酵母。華やかな香りを持つ吟醸酒用の酵母の代表種。 1801号酵母 日本醸造協会 (9号と1601号の交雑) 別名「高エステル生成酵母」。フルーティーな香りのもとを多く生成する。一方で不快とされる香りの生成が少なく、香り高い大吟醸酒に多く用いられる。 赤色清酒酵母 日本醸造協会 (10号から派生) 10号酵母の突然変異で生まれた赤色の酵母。甘口タイプの桃色のにごり酒に使用される。 (出典元:公益財団法人 日本醸造協会) 3-2.都道府県酵母 都道府県酵母は、地酒の品質向上を目的に各地で開発された酵母です。味わいだけでなく、名称からも地域性を感じることができます。 名称 都道府県 特徴 AK-1(秋田流花酵母) 秋田県 「きょうかい1501号」に登録されている酵母。リンゴのようなフルーティーな香りを生成する。 HD-1 静岡県 甘くやわらかな香りを生む静岡県オリジナル酵母。HD-1を使用した日本酒は「静岡吟醸」とも呼ばれる。 長野C酵母 (アルプス酵母) 長野県 長野県食品工業試験場が開発。長野の名産、デリシャスリンゴを思わせる甘い香りを生み出す酵母。 EK-1 愛媛県 全国新酒鑑評会で多くの金賞受賞酒を生み出している酵母。香り高い大吟醸酒に多く用いられる。 うつくしま夢酵母 福島県 福島県知事が命名。酸味が少なく、香りがフルーティーでマイルドな味わいの日本酒に仕上がる。 3-3.蔵付き酵母 蔵付き酵母とは、酒蔵に古くから住み着いている酵母のことです。家付き酵母とも呼ばれます。 前述したように、酵母は自然界の樹液や花の蜜のなかにも存在します。蔵付き酵母の住み家は、酒蔵の天井や梁(はり)、土壁などです。 天然の蔵付き酵母を取り込み増殖させる手法は「酵母無添加」と呼ばれ、江戸時代に確立された“古くて新しい手法”として、近年注目を集めています。 3-4.ワイン酵母や花酵母 ワイン酵母 ワイン酵母は、清酒酵母と比べ発酵力の弱い酵母です。日本酒造りに使用した場合、発酵が進む前に米が溶け出し、甘みがありアルコール度数が低いお酒に仕上がるといわれています。 また、ワイン酵母で仕込んだ日本酒は、スッキリとした酸味をもつことも特徴のひとつ。口当たりがライトで飲みやすい銘柄が多いため、日本酒ビギナーにもおすすめです。 花酵母 花酵母は、花の蜜から分離した酵母です。「野生酵母」とも呼ばれ「花酵母研究会」に属する蔵で使用されています。 現存する花酵母の種類は、ナデシコやツルバラ、コスモスなどの全14種類。花酵母といっても花の香りがするわけではなく、日本酒の味や香りをより引き出す力を持つことが特徴です。 まとめ 肉眼では見えない、小さな小さな微生物「酵母」。その力によってお酒ができあがると思うと、日本酒の味わいがより神秘的で愛おしく感じられるのではないでしょうか。 日本酒マニアのなかには「6号酵母がすき」「やっぱりお酒は7号酵母だな」など、“推し酵母”をもつ人も存在するほど。ぜひ、酵母にも着目して日本酒の世界を楽しんでみてくださいね。

日本酒初心者におすすめ!飲みやすくておいしいおすすめ日本酒19選!

日本酒を飲み始めると「おすすめの日本酒が知りたい」、「初心者でも飲みやすい日本酒は?」と気になることもあるのではないでしょうか。日本酒は種類が多く、選びづらいと感じることもあるかもしれません。 そこで今回は、日本酒初心者におすすめの銘柄をご紹介!タイプごとの味や香りの違い、選び方のポイントも解説します。ぜひ日本酒選びの参考にしてくださいね。 1.日本酒3タイプの味や香りの違い 日本酒は、原料や製法によって大きく以下の3タイプにわかれ、それぞれ味や香りに違いが生まれます。 お米の旨味を楽しむ「純米酒」 軽快な飲み口の「本醸造酒」 華やかな香りの「吟醸酒」 「純米酒」や「本醸造酒」、「吟醸酒」などの呼び名は特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)と呼ばれるものです。 日本酒初心者のなかには、この種類の多さが選びづらさにつながっているという方も多いのではないでしょうか。まずは、3タイプごとの味や香りの違いについてみていきましょう。 1-1.お米の旨味を楽しむ「純米酒」 「純米酒」とは、米と米こうじのみを原料に造られる日本酒のことです。味わい豊かで、米から生まれるお酒ならではの旨味とコクを堪能できます。温めると香りがより豊かに広がり、燗酒に適した銘柄も多く見られます。 純米酒についてもっと詳しく知りたいという方はこちらの記事を参考にしてみてください。 「純米酒」とは?味わいやおすすめの飲み方も解説! 1-2.軽快な飲み口の「本醸造酒」 「本醸造酒」は、米と米こうじ、醸造アルコールから生まれる日本酒です。醸造アルコールを加えることで、スッキリとキレのある味わいに仕上がります。比較的リーズナブルな商品が多いことも特徴です。 本醸造酒についてもっと知りたいという方はこちらの記事を参考にしてみてください。 本醸造酒はどんなお酒?おすすめの楽しみ方や特徴を解説 1-3.華やかな香りの「吟醸酒」 「吟醸酒」は、米と米こうじ、醸造アルコールを原料に吟醸造りで造られるお酒です。吟醸造りとは、米をより小さく磨き、低温でじっくりと発酵させる製法のこと。吟醸香(ぎんじょうこう・ぎんじょうか)と呼ばれるフルーティーな香りを楽しめます。 吟醸酒についてもっと知りたいという方はこちらの記事を参考にしてみてください。 「吟醸酒」とは?定義やおすすめの飲み方を解説 2.初心者でも飲みやすい日本酒は?選び方のポイント4つ 初心者でも飲みやすい日本酒を選びたいときは、次の4つのポイントを意識してみてください。 アルコール度数の低いものを選ぶ 日本酒度で「甘口」「辛口」をチェックする 精米歩合に注目してみる 酒米の個性で日本酒を選ぶ これらのポイントは、自分好みの日本酒を見つけたいときにも役立ちます。それぞれがもたらす味や香りの変化を知れば、日本酒選びがもっと楽しくなりますよ。 2-1.アルコール度数の低いものを選ぶ 日本酒は、平均アルコール度数が15度前後とビールやワインに比べ度数が高いお酒です。「原酒」と呼ばれる加水調整をしていない日本酒の場合は、18~19度前後になることもあります。 アルコール度数5度前後のビール、12度前後のワインを飲み慣れている人にとっては、アルコール度数の高さが飲みづらさの原因になってしまうかもしれません。飲みやすい日本酒を選びたいときは、アルコール度数の低いものから試してみましょう。 近年は、アルコール度数7~10度の低アルコールタイプの日本酒も販売されています。後半のおすすめ銘柄にも登場するので、ぜひそちらもチェックしてみてください。 2-2.日本酒度で「甘口」「辛口」をチェックする 日本酒を飲み始めると「甘口」、「辛口」という言葉を耳にすることがあるのではないでしょうか。「甘口」タイプの日本酒は、味わいまろやかでお酒を飲み慣れない方でも飲みやすいタイプが多く見られます。 また、「辛口」タイプの日本酒はスッキリとした飲み口が魅力です。ビールでよくいわれるドライテイストをイメージしてもらうといいかもしれません。ベタつかず、心地よく引き締まる後口はキレとも表現されます。 日本酒の甘口、辛口の指標となるのが「日本酒度」と呼ばれる数値です。一般的に、数値が-(マイナス)のお酒は甘口、+(プラス)のお酒は辛口といわれています。 ただし、日本酒の味わいは日本酒度だけでなく、酸度やアミノ酸度などで構成されています。日本酒度で必ずしも味が固定化されるわけではありませんが、日本酒選びのヒントとして活用してみてくださいね。 日本酒度とお酒の甘口・辛口についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。 日本酒度とお酒の甘口・辛口の関係とは? 2-3.精米歩合に注目してみる 精米歩合(せいまいぶあい)とは、外側を削ったあとに残る米の割合を数値で示したものです。例えば、精米歩合60%の日本酒は、外側を40%削った米を原料に造られています。 一般的に、外側をより多く削った米で仕込むお酒は、香り高くクリアな味わいに仕上がるといわれています。一方で、米をあまり削らずに仕込んだお酒は、豊かな味わいとコクが魅力です。 どちらが良いかは好みにもよりますが、飲みやすい日本酒を選びたいときは、より多く外側を削った精米歩合の数値が小さなお酒から試してみてください。前述した「吟醸酒」と明記されているお酒であれば、リンゴやバナナのようなフルーティーな香りも楽しめます。 2-4.酒米の個性で日本酒を選ぶ 日本酒を選ぶときは、酒米にも注目してみましょう。お酒の味わいは、酒米の個性によって変化します。ここでは、日本酒造りに使用されることの多い「山田錦」、「五百万石」、「美山錦」の違いについて紹介します。 山田錦 山田錦(やまだにしき)は「酒米の王様」と呼ばれている品種です。酒造りに適した特性を持ち、山田錦を使ったお酒は香り高く雑味のない味わいに仕上がるといわれています。鑑評会の受賞酒などに使われることも多く、初心者にまずおすすめしたい酒米です。 五百万石 五百万石(ごひゃくまんごく)は、新潟県を主産地とする酒米です。主に、端麗な味わいの日本酒に多く用いられます。「スッキリとしたタイプの日本酒を選びたい」というときは、五百万石を中心にピックアップしてみてくださいね。 美山錦 美山錦(みやまにしき)は、長野県で誕生した酒米です。美山錦で仕込んだお酒は、華やかな香りがありつつ軽快な味わいに仕上がるといわれています。食事とあわせて美味しい銘柄も多く「料理と楽しむ日本酒を選びたい」という方にもおすすめです。 3.初心者におすすめの飲みやすい日本酒19選 ここからは、初心者におすすめの飲みやすい日本酒19選をご紹介!前述した味のタイプやポイントをふまえた銘柄を取り揃えました。 発泡感を楽しめるスパークリング日本酒や、ロックやソーダ割りで美味しい銘柄など日本酒の楽しみ方を広げてくれるものばかり。ぜひいろいろなものを試しながら、自分好みの味わいを見つけてみてください。 3-1.風の森 ALPHA1 次章への扉 無濾過生 「風の森」は、奈良県の油長酒造が造る日本酒です。地元産の米を使い、搾ってそのまま瓶詰めされる「生」のお酒はフレッシュな味わいに満ち溢れています。 「次章への扉」と名付けられたこちらは、アルコール度数12度の低アルコールタイプ。アルコール度数を押さえつつ、しっかりとした味のボリュームも引き出しています。 「日本酒は口当たりが強くて」という方も、ひと口飲めばイメージがガラリと変わるはず。シュワシュワとした微発泡感も心地よく、日本酒ビギナーにぜひおすすめしたい1本です。 (出典元:京都 北白川にしむら酒店) 3-2.産土(うぶすな) 山田錦 熊本県の風土から生み出されたお酒です。地元の米と水を使い、自然の微生物の力を利用する「生酛(きもと)」造りで醸造されています。 口当たりは柔らかく、ナチュラルな甘みと微発泡感も魅力的。アルコール度数も低めでスルスル飲み進められる日本酒です。 (出典元:はせがわ酒店) 3-3.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 山口県の旭酒造が造る日本酒「獺祭(だっさい)」。海外でも親しまれていることから、日本酒ビギナーでも名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。 獺祭を代表する「磨き二割三分」とは、精米歩合23%のことです。小さく磨いた山田錦を使い、品の良い香りと甘さを引き出しています。 また、獺祭では「磨き三割九分」、「45」など精米歩合の違うお酒がリリースされています。「精米歩合でどう味が変わるんだろう?」という方は、飲み比べてみるのも楽しいですよ。 (出典元:旭酒造) 3-4.陸奥八仙 ナチュラルスパークリング 「日本酒を気軽に楽しみたい」というときにおすすめしたいのが、スパークリングタイプのお酒です。「陸奥八仙」(むつはっせん)の ナチュラルスパークリングは、程よい甘さと酸味が魅力的。シュワシュワッと弾ける泡からは、フルーツのように爽やかな香りが広がります。 「火入れ」と呼ばれる加熱殺菌処理をしているお酒なので、常温保存できるのもうれしいポイントです。持ち運びしやすく、パーティーの差し入れやプレゼントにも喜ばれますよ。 (出典元:くるみや) 3-5.TERA Life is good! 「焼肉に合う日本酒を」というコンセプトから生まれた「TERA Life is good!」は、アルコール度数8.8度のライトな飲み口が魅力です。甘酸っぱい味わいとスッキリとしたのど越しは、肉料理にぴったり。唐揚げや天ぷらのような揚げ物にも良く合います。 冷やしてそのまま飲むのはもちろん、ロックやソーダ割りで味わうのもおすすめです。ぜひ自由なスタイルで日本酒の世界をお楽しみください。 (出典元:佐野屋) 3-6.五橋 純米 かすみ酒 お酒を搾ったときに出る澱(おり)と呼ばれる部分をあえて残した日本酒です。うっすら白い色合いと、米のやさしい甘み、旨味を楽しめます。 初心者でも飲みやすいスッキリとした後口もおすすめポイントです。加熱処理をしていない生酒のため、キリッと冷やしてフレッシュ感を堪能してください。 3-7.富久長 スパークリング純米酒...

「CRAFT SAKE WEEK 2023 at ROPPONGI HILLS」開催!六本木ヒルズに厳選された日本酒と食が集結

中田 英寿氏がオーガナイザーを務める日本最大級の日本酒イベント「CRAFT SAKE WEEK」が4年ぶりに復活! 2023年4月21日(金)〜30日(日)の期間、六本木ヒルズアリーナにて「CRAFT SAKE WEEK 2023 at ROPPONGI HILLS」が開催されます。 期間中は日替わりで計100蔵の酒蔵が出店。「光栄菊」、「花邑」などが初登場するほか、最終日には「十四代」をはじめとする希少なラインナップも並びます。 イベント限定のスペシャルメニューを提供するのは、予約困難とされるさまざまなジャンルの有名レストランです。 今回は、盛況のスタートを迎えた初日の様子とともにイベントの魅力をたっぷりとお届けします! 日本最大級の日本酒イベント「CRAFT SAKE WEEK」 「CRAFT SAKE WEEK」は、全国から厳選された酒蔵と有名レストランが集う日本最大級の日本酒イベントです。 400以上の蔵元を訪ね歩いた中田 英寿氏プロデュースのもと、2016年に東京・六本木でスタート。以来、博多や仙台などでも開催され、延べ60万人以上もの来場者を集めてきました。 コロナ禍による中止を経て復活した「CRAFT SAKE WEEK 2023 at ROPPONGI HILLS」には、計100蔵の酒蔵とレストラン15店が集結。 中田氏自らが足を運び、信頼関係を構築した酒蔵・店舗のラインナップには、メディアに出ることの少ない酒蔵「十四代」や、世界中の美食家が訪れるレストラン「L'Effervescence(レフェルヴェソンス)」などが並びます。 中田氏の日本酒をはじめとする食や伝統工芸といった日本のモノづくりに対する想いは、会場のディスプレイにも反映されています。 来場者を出迎えるのは、約3,000個もの一升枡です。そのすべてが、1950年創業以来、枡を専門に造り続ける「大橋量器」の技術によって生み出されています。 「古くから枡は正しくものを計り、分配する道具として用いられてきました。現代のように数字のなかった時代に、自分たちの手や体を使ったものによって、社会や経済が生まれ発展してきた。中田さんとのそういった対話のなかから“mass=枡”という今回のコンセプトが誕生しました」そう語るのは、デザインを手がけた世界的建築家、田根 剛氏です。 枡の間からは涼やかな風が吹き込み、夜はやわらかな光が会場を包み込みます。 東京で今年一番の暑さを記録したこの日のテーマは「AWA SAKE」です。青空の下、会場前には開幕を待ちわびる人ですでに行列ができています。 PM12:00、各ブースから聞こえるプシュッ、シュワッという開栓音とともに、華々しく4年ぶりとなるイベントが幕を開けました。 蔵元の振る舞いで「AWA SAKE」の世界を体験 二次発酵による自然発泡の日本酒「AWA...

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