おすすめの日本酒を探す際に、都道府県から探すのも日本酒の選び方の一つです。
グルメ大国北海道。なかでも近年注目を集めているのが「日本酒」です。きっかけとなったのは北海道産の酒造好適米(酒米)の登場。今回は、北海道の日本酒おすすめランキングTOP15をご紹介します。北の大地が生み出す日本酒の世界を、ぜひお楽しみください。
目次
1.優秀な酒造好適米の登場で注目されている北海道の日本酒
北海道で栽培される酒米は、タンパク質が少なく、日本酒造りに適しているといわれています。北海道で酒造好適米(酒米)の作付けが始まったのは、1998年(平成10年)のこと。北海道初の酒米は「初雫(はつしずく)」と名付けられました。
現在は、2000年(平成12年)に登場した「吟風(ぎんぷう)」や「彗星(すいせい)」、「きたしずく」が北海道産酒米の主要品種となっています。
近年は道内だけでなく、全国でも北海道の酒米を使用する蔵が年々増加。代表的な酒米に引けを取らない品質が注目を集めています。
吟風(ぎんぷう)
北海道産酒米を世に広めた品種。初雫の次に登場した酒米です。芳醇な香りと旨味、コクのあるお酒を生み出します。
彗星(すいせい)
初雫と吟風をかけあわせた酒米です。吟風に比べ、香りおだやかなキレのあるお酒に仕上がります。
きたしずく
やわらかな旨味が特徴。雑味のないクリアな味わいに仕上がります。岡山の酒米「雄町」と「吟風」の系統を持つ酒米です。
2.北海道のおすすめ日本酒銘柄ランキングTOP15
ここからは、北海道のおすすめ日本酒TOP15をご紹介!北の大地から全国へと、その名が知られる人気銘柄が揃いました。
なかには日本最北端の酒蔵で造られる日本酒も。北海道産米にこだわった地酒の数々をぜひチェックしてみてください。
1位.上川大雪(かみかわたいせつ)
上川大雪は、「緑丘蔵(りょっきゅうぐら)」「碧雲蔵(へきうんぐら)」「五稜乃蔵(ごりょうのくら)」と道内に3つの蔵を構える酒蔵です。使用するのは、北海道産の酒造好適米100%。地元で採取される良質な天然水を原料に、北海道産にこだわった酒造りを続けています。
上川大雪が目指すのは、北海道弁で「ついつい飲んでしまう」ことを意味する「飲まさる酒」。丁寧な手仕事で造られる日本酒は、日常に寄り添うやさしい味わいに満ちています。
(出典元:上川大雪酒造)
2位.三千櫻(みちざくら)
三千櫻酒造は1877年(明治10年)創業、岐阜中津川で143年の歴史を歩んできた酒蔵です。
現在の地、北海道上川郡東川町で「東川町公設酒蔵・三千櫻酒造」として新たなスタートを切ったのは、2020年(令和2年)11月のこと。以来、北海道東川町初の酒蔵として、真摯な酒造りを続けています。
東川町は、北海道屈指の米どころ。蔵は地元の有志と力を合わせ、酒米の育成にも取り組んでいます。
大雪山から届けられる天然の雪解け水が生み出すのは、三千櫻の清らかな味わい。なかでも「彗星 純米大吟醸」は、キレの良さと後口に残るやわらかな余韻が魅力です。
(出典元:三千櫻酒造)
3位.男山(おとこやま)
北海道の地酒として全国でその名が知られる男山。1977年(昭和52年)には日本酒で世界初となるモンドセレクション金賞を受賞するなど、その味わいは国内外で高く評価されています。
大きな魅力は、代表酒はじめとする幅広いラインナップが揃うこと。なかでも「復古酒」は、350年の古の味を再現した超甘口の1本です。
ほかにも、アルコール度数控えめの「御免酒」や発泡感が心地よい「北の稲穂スパークリング」などが並び、好みや飲食シーンにあわせた日本酒選びを楽しめます。
かわいいデザインのカップ酒は、北海道土産にもぴったり。北海道旅行の際はぜひチェックしておきたい銘柄です。
(出典元:男山株式会社)
4位.國稀(くにまれ)
日本最北の酒蔵、国稀酒造。かつては呉服商、ニシン漁なども手がけた蔵は昔ながらの風情をたたえています。お土産購入や利き酒を楽しめ、増毛町の観光スポットとしても人気です。
国稀の魅力は、穏やかな辛口の味わい。特に、比較的リーズナブルな「普通酒」のおいしさは格別です。香り穏やかで後口はスッキリ。飲み飽きすることなく、日々の料理とともに楽しめます。
地元、増毛町を盛り上げる取り組みも続ける国稀酒造では、雑貨も多数販売されています。名前入りのお猪口や手ぬぐいなど、酒好きの心をくすぐるアイテムもぜひあわせてチェックしてみてください。
(出典元:國稀オンラインショップ)
5位.国士無双(こくしむそう)
国士無双は旭川市の酒蔵、髙砂酒造が造る日本酒です。原料米は、9割以上が北海道産の酒米。仕込み水には、酒造りに適した鉄分含有量がきわめて少ない地下水が用いられます。
旭川の豊かな自然が育む日本酒は、きりっとした辛口の味わい。1975年(昭和50年)の誕生以来、爽やかな辛口のおいしさは、各地で人気を博してきました。
現在は、香り高い大吟醸酒から季節限定の日本酒までランナップもさまざま。なかでも注目したいのは、北海道限定の純米大吟醸酒です。香りはフルーティーで口当たりまろやか。北海道の四季折々の表情が描かれた外箱付きと、北海道のお土産にもおすすめです。
(出典元:高砂酒造オンラインショップ)
6位.北の勝(きたのかつ)
北の勝を造る碓氷勝三郎商店(うすいかつさぶろうしょうてん)が位置するのは、日本の最東の地、北海道根室市です。空気が澄み、四季の移り変わりがはっきりとした根室市は、酒造りに適しているといわれています。
デリケートで奥深い味わいの北の勝のなかでも、特におすすめしたいのが「大海 普通酒」です。45~50℃の少し高めの温度帯まで温めれば、滋味深い味わいがさらに広がります。明治時代から地元根室で愛される日本酒を、ぜひ一度お試しください。
(出典元:鎌田本店)
7位.二世古(にせこ)
二世古酒造が大切にしているのは、加水調整をしない原酒と水、空気、環境にこだわった酒造りです。酒蔵は、低温発酵に適した豪雪地区に位置します。
加水調整をしていない二世古は、米のふくよかな旨味とキレ味が特徴的。なかでも「本醸造原酒」は、アルコール度数19%としっかりとした飲みごたえを楽しめます。
また、二世古と並びおすすめしたいのが、季節限定どぶろく「えぞの誉」です。酵母が生きたまま瓶詰めされているため、一般的な日本酒とは異なる口当たりや酸味、甘みを堪能できます。
(出典元:二世古酒造)
8位.十勝(とかち)
前述した上川大雪が有する十勝の酒蔵「碧雲蔵(へきうんぐら)」で造られる日本酒です。酒蔵が位置するのは、帯広畜産大学の構内。蔵は帯広畜産大学と連携し、日本酒の次世代に向けた人材育成も行っています。
十勝の原料となるのも、もちろん北海道産の米と水。蔵にはショップが併設し、レギュラー酒や地域限定酒を購入できます。自宅で北海道に思いをはせて味わうのはもちろん、北海道旅行を兼ねて現地へ足を運んでみるのもおすすめです。
(出典元:上川大雪酒造オンラインショップ)
9位.千歳鶴(ちとせつる)
札幌の地酒、千歳鶴は全国新酒鑑評会で14年連続金賞を受賞した銘酒です。芯がしっかりとした味わいは、地下深くから汲み上げる豊平川の伏流水によって生まれます。
限定酒の「千歳鶴 純米吟醸 丹頂蔵 限定醸造」は、メロンのように爽やかな香り。「千歳鶴 スパークリング LILICA」は、にごり酒とワインのコラボレーションを楽しめます。
北海道旅行の際は、ぜひ札幌市内の中心部に店を構える蔵元直営の割烹居酒屋へ。千歳鶴と地元料理のペアリングを満喫できますよ。
(出典元:酒のいろは)
10位.福司(ふくつかさ)
大正時代に誕生した釧路の地酒、福司。釧路唯一の酒蔵では、日本酒本来の香味や北海道の食材との相性を追求した酒造りが続けられています。
原料米は、北海道産の米が中心。比較的リーズナブルな普通酒から贈答用にもおすすめの大吟醸酒、北海道産素材を用いたリキュールと豊富なラインナップが魅力です。
なかでも「霧笛(むてき) 大吟醸」は、11月販売の数量限定、釧路限定商品。熟成させた鑑評会出品酒の原酒の味わいを楽しめます。美しい木箱入りで、贈り物はもちろん、お土産や自分へのご褒美にもおすすめです。
(出典元:福司酒造)
11位.大雪乃蔵(たいせつのくら)
「本当にうまい北海道ならではの地酒を」という熱い想いから誕生した大雪乃蔵は、原料米に北海道産米のみを使用しています。蔵が位置するのは、北海道旭川市。冷涼な気候のもと生まれる日本酒は、飲み飽きしない上質な味わいが魅力です。
注目は「シャトー 大雪乃蔵」シリーズ。“ワイングラスで香りを楽しむ”をコンセプトに誕生したお酒です。
味や香りはもちろん、スタイリッシュなボトルデザインは洋食シーンにもマッチし、日本酒とさまざまな料理とのペアリングを楽しめます。
(出典元:オエノングループ)
12位.北の錦(きたのにしき)
「北海道でしか醸せない地酒とは何か?」を追求し続ける夕張の酒蔵、小林酒造。蔵人の大部分は地元農家の後継者。実際に酒米を育てる蔵人もいるなど、米生産者の顔が見えること、風土を感じる酒をテーマに北の錦は醸されています。
原料米は北海道産米100%。米の個性に合わせて造られる日本酒は、春には山菜、秋にはキノコと、四季折々の食材を使った食卓に華を添えます。
蔵最高級品となる純米大吟醸「北の錦 純米大吟醸 雪心(ゆきごころ)」は、やさしい甘さとキレを併せ持つお酒です。適度に冷やして口に含めば、北海道産米の旨味がじんわりと広がります。
(出典元:北の錦オンラインショップ)
13位.郷宝(ごっほう)
郷宝は道南の酒蔵、箱館醸蔵で造られる日本酒です。使用する北海道産米は、北海道水発祥の地といわれる大野平野で栽培されたもの。人と米、水と地元の宝で醸された酒には、道南テロワールが息づいています。
四季醸造を取り入れる箱館醸蔵では、年間通してしぼりたてのお酒がいただけます。フルーティーな香りの純米吟醸に爽やかな後口の純米酒と、どれもみずみずしい味わいが魅力的。宝石のようにキラキラ輝くラベルも美しく、プレゼントにもおすすめの地酒です。
(出典元:郷宝オンラインショップ)
14位.北の誉(きたのほまれ)
北の誉は、大雪乃蔵と同じく合同酒精株式会社が手がける日本酒です。手に取りやすい300ml容量の生酒から純米大吟醸酒まで、幅広いラインナップが揃います。
なかでもおすすめは、北海道産米を100%使用した「純米 北の誉 北海羆(ほっかいひぐま)」です。ラベルには力強いヒグマが描かれるなど、北海道らしさ満載。やさしい香りと米のふくよかな旨味を堪能できます。
サーモンを使った洋食に石狩鍋と、ぜひ北海道料理とあわせて楽しんでみてください。
(出典元:オエノングループ)
15位.えぞ乃熊(えぞのくま)
えぞ乃熊は、国士無双を醸す高砂酒造の日本酒です。熊が小さく描かれたかわいいラベルが印象的。原料米には、きたしずくや彗星など、北海道産米が中心に用いられています。
きたしずくを原料とした純米吟醸酒は、柑橘系の上品な香り。後口のシャープなキレ味と酸味のバランスが絶妙です。北海道の地酒を飲んでみたい、というときはぜひチェックしてみてください。
(出典元:マツザキ)
まとめ
北海道産の酒米誕生をきっかけに、大きな躍進を続ける北海道の日本酒。今回ご紹介した銘柄も、地元の米、水、人にこだわって造られるものばかりです。
ひとくちに北海道の地酒といっても、その個性はさまざま。ぜひ広大な北の大地が生み出す各地の味わいを楽しんでくださいね。