日々の食卓に寄り添うお酒。「呉春」を解説!

「呉春」(ごしゅん)は、気取らない味わいが人気の大阪池田市の日本酒です。普通酒、本醸造酒、特別吟醸酒とこだわりの3種の銘柄は、長きにわたり地元で愛されています。

2009年秋には、新たな代表銘柄として限定大吟醸酒も登場。今回は「食の台所」大阪でその名を知られる日本酒「呉春」の魅力やおすすめ銘柄、購入方法をご紹介します!

1.日本酒の呉春(ごしゅん)とは

呉春は、大阪府池田市で古くから造られる日本酒です。使用するのは、五月山から流れる地下水脈の伏流水。井戸からくみ上げた地下水を使った呉春は、スッキリと飲みやすい酒質が多くの人々に親しまれています。

どこかほっと懐かしい気持ちにさせてくれる呉春は、日々の食卓に寄り添うお酒。家庭料理やおつまみとともに、リラックスしながら楽しみたい魅力にあふれています。

1-1.酒造元について

呉春酒造は、大阪府北部にある池田市に位置する酒蔵です。北に五月山、西に猪名川、南部に伊丹空港がある池田市には、今も江戸時代の名残を感じさせる建物が多く残っています。

江戸時代の最盛期には38軒あったという酒蔵も、現在は呉春を含む2蔵のみ。猪名川の水を仕込み水にして造られたスッキリ辛口の呉春は、甘口の酒が台頭していた江戸の町で人気を博し、確かな地位を築いていったのです。

古き歴史を持つ蔵の北側に、マンションの建設計画が浮上したのはバブル期に入った頃。呉春ファンや住民は、水脈が途絶えることで酒造りに支障をきたすと反対運動をおこします。結果的に建設計画は中止となり、池田の自然を生かした呉春の味は、無事現在まで受け継がれることとなりました。江戸時代から池田の地に根付く呉春は、その味はもちろん、酒蔵を含め多くの人々に愛されていると言えるでしょう。

1-2.呉春という名の由来

「呉春」の名は、江戸後期に活躍した画家の名「松林呉春」に由来しています。愛妻を亡くしてから池田に移住した呉春は、池田の古称「呉服」(くれは)の里で春を迎えたことに感銘し、松村月溪の名を呉春へと改名したのです。

偉大な絵師の名を受け継いだ呉春は、小説家の谷崎純一郎にも愛されたお酒。先代社長である西田秀生氏が谷崎氏と交友があったことから、呉春はたびたび二人の間で酌み交わされたと言われています。

2.呉春の種類と値段について

呉春は、普通酒、本醸造酒、特別吟醸酒の3種類と限定酒の大吟醸のみとなります。サイズも一升瓶のみと、古くからのスタイルを守り続ける銘柄です。1升瓶が1000円からとリーズナブルな呉春は、まさに普段の台所に常備しておきたい日常酒であると言えるでしょう。

2-1.池田酒

精米歩合 酒米 価格
68% 五百万石 1800ml:1759円(税別)

評判

酒米「五百万石」を原料にした呉春の普通酒です。普通酒とは、吟醸酒や純米酒といった「特定名称殊」に分類されないお酒のこと。普通酒でありながら高い酒質を誇る「池田酒」は、蔵を代表する酒、地元池田市で愛される酒として長い歴史を誇ります。

一升瓶が税込み1000円台とコストパフォーマンスにも優れ、日常酒として高い人気を得ているお酒です。

呉春 池田酒

(出典元:ひょうたん屋

2-2.本丸 本醸造酒

精米歩合 酒米(麹米/掛米) 価格
65% 朝日/アケボノ・八反錦 1800ml:2333円(税別)

評判

本醸造酒にあたる「本丸」は、まろやかな旨味が人気の日本酒です。甘辛の度合いを示す日本酒度は±0。甘くもなく辛くもない、旨味がありながら軽やかな味わいを実現しています。

確かな美味しさがありながら、自己主張しすぎない本丸は料理と合わせる日本酒にもぴったり。「晩酌は美味しい日本酒」という方にぜひおすすめしたい銘柄です。

呉春 本丸 本醸造酒

(出典元:ひょうたん屋

2-3.特吟 (特別吟醸酒)

精米歩合 酒米 価格
50% 赤磐雄町 1800ml:4352円(税別)

評判

幻の酒米とも言われる赤磐雄町を使用した、特別な大吟醸酒です。搾った後に火入れしたお酒を、タンク内で一定期間熟成。瓶詰め時にもう一度火入れをし、ほのかに暖かい状態で蔵出しされたお酒になります。

地元大阪でも人気の「特吟」は、品切れになることも珍しくないお酒。見つけた時にはぜひ味わいたい呉春の特別銘柄です。

呉春 特吟 (特別吟醸酒)

(出典元:ひょうたん屋

3.呉春の購入方法

呉春は関西を中心とする正規取扱店や通販ショップで購入できます。こちらでは、その一部をご紹介。日本酒の品質管理の行き届いたお店で、ぜひお気に入りの1本を見つけてみてくださいね。

3-1.呉春が購入できる実店舗

大阪の地酒「呉春」は、以下の実店舗で購入可能です。限定酒の場合は品切れになっていることもあるため、ぜひ事前確認してからお出かけくださいね。

地酒専門創り酒屋 かがた屋酒店 東京都品川区小山5-19-15 03-3781-7005
今仲酒店 大阪府池田市古江町131-1 072-751-2302

3-2.呉春が購入できる通販サイト

呉春は大手通販サイトでも購入できますが、正規の価格ではない価格で販売されていることがあるので注意が必要です。また、日本酒を専門に扱っていないお店では、品質管理が行き届いていない場合もあります。

直接商品を手にすることができない通販サイトは、日本酒に適した保存管理を行っている専門ショップを選ぶのがおすすめ。酒蔵が求める酒質そのままの、本当に美味しい呉春を購入することができますよ。

ひょうたん屋

4.呉春の美味しい飲み方・楽しみ方

気取らない味わいが魅力の呉春は、普段の食事と合わせて楽しみたい日本酒です。落ち着いたまろやかな旨味は合わせる料理を選ばず、すいすい飲み進めることができます。

冷やでも燗でも味のバランスが崩れないため、好みのスタイルで楽しめるのも魅力のひとつ。「お酒は燗でゆったり楽しみたい」という方にもおすすめの銘柄です。

4-1.-5度で保管?

購入した呉春を美味しく保管するためには、温度管理がポイントとなります。日本酒は温度による酒質の変化を受けやすいお酒。蔵直送の味わいをキープするために理想的な温度帯は、酵母の働きがストップする-5℃だと言われています。

とはいえ、家庭用の冷蔵庫では-5℃をキープするのは簡単なことではありません。そこでおすすめしたいのが、日本酒専用に開発された冷蔵庫「日本酒セラー」です。日本酒に大敵な紫外線を避けつつ、-5℃をキープできるセラーなら、一度開栓した日本酒も美味しいまま保管できます。

日本酒セラーがない場合には、紫外線のあたらない冷暗所で縦置きで保管するのがおすすめ。日本酒は空気に触れると酸化しやすくなるため、開戦後はなるべく早く飲みきるように心がけてくださいね。

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5.呉春の期間限定品

秋から冬にかけて4か月のみ販売される限定酒が「呉春 大吟醸」です。幻の酒米「赤磐雄町」を贅沢に半分以上精米し、じっくりと低温熟成して仕上げています。

2009年についに発売された呉春の大吟醸は、数も限られた希少なお酒。年によっては販売されないため、見つけた際はぜひ購入しておきたい銘柄であると言えるでしょう。

6.まとめ

大阪池田市の銘酒「呉春」は、ほのかな甘みとスッキリした飲み口が人気のお酒です。一升瓶のみの製造にこだわっている呉春は、飲み手を選ばず日常酒として楽しむ魅力にあふれています。

飲み飽きしない美味しさは、日本酒好きにこそおすすめしたい1本。ぜひ、大阪が誇るその味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。