日本酒と焼酎の違いをご紹介!製造方法や原料の違い、それぞれの魅力など

日本で古くから飲まれているお酒、日本酒と焼酎。居酒屋などで必ず目にする人気のお酒ですが、その違いとなると案外知らない方も多いのではないでしょうか。

こちらでは、製造方法や原料といった日本酒と焼酎の違いについてご紹介していきます。それぞれの特徴を知れば、お酒を飲むのがもっと楽しくなりますよ。

1-1. 製造方法が違う(日本酒=醸造酒、焼酎=蒸留酒)

日本酒と焼酎の大きな違いとなるのが、その製造方法です。日本酒は製造方法によって「醸造酒」、焼酎は「蒸留酒」に分類されます。

「醸造酒」とは、米や麦などの原料を酵母によってアルコール発酵させるお酒です。アルコール発酵には原料に含まれる糖分が必要なのですが、日本酒の場合は原料の米に糖分が含まれていないため、米のデンプンを麹(こうじ)で糖化することで発酵を促しています。

一方、「蒸留酒」は醸造酒を加熱し、気体となったアルコールを集め、再び冷やして液体に戻したお酒です。醸造酒を一度気体にすることで、よりアルコール度数の高いお酒を作ることができます。そのため、一般的な醸造酒のアルコール度数が20度程度であるのに対し、蒸留酒は40度を超えるものも珍しくありません。

酒税法では日本酒のアルコール度数は22度未満に定められており、市販されている日本酒の多くは15度前後となっています。一方、焼酎のアルコール度数は「甲類」と呼ばれる連続式蒸留酒で36度未満、「乙類」や「本格焼酎」と呼ばれる単式蒸留焼酎は45度以下に定められています。

市販される焼酎のアルコール度数も日本酒より高く、20度から25度のものが多いのが特徴です。

POINT:製造方法が違う→アルコール度数や糖質、カロリーに差がある

製造方法によって生まれる違いは、アルコール度数だけではありません。日本酒と焼酎では、糖質やカロリーといった栄養素も異なります。

以下の表は、日本酒と焼酎それぞれ100mlあたりに含まれるカロリーと糖質量になります。

カロリー 炭水化物(糖質量)
日本酒 103~109kcal 3.6~4.9g
焼酎 146~206kcal 0g

参考:文部科学省「日本食品標準成分表

日本酒も焼酎も種類によって数値は異なりますが、それでも焼酎のカロリーは日本酒の2倍近くあることになります。ダイエット中の方にとってはびっくりしてしまう数字かもしれません。

しかし、前述したように焼酎はアルコール度数の高いお酒です。そのため、日本酒のようにストレートでそのまま口にするより、ロックやお湯割り、ソーダ割りなどで飲むことが多くなります。結果的に、一度あたりの摂取量は日本酒よりも少なくなると考えられるでしょう。

1-2. 原料が違う

日本の伝統的なお酒である日本酒は、お米を原料に作られています。一方、焼酎は米や芋、そばなどさまざまな原料から作られるのが特徴です。

日本酒と米焼酎の原料は「お米」で共通しているのですが、焼酎は食用の米を原料にするのに対し、日本酒は「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」と呼ばれる日本酒用の米を原料に作られています

酒造好適米は食用米に比べ粒が大きく、「心白(しんぱく)」と呼ばれる中心部分が占める割合が多いお米です。

日本酒を作るためには、米の外側に含まれる栄養素が味の雑味となるため、外側をあえて削る精米をしなくてはいけません。この精米の度合いが日本酒の味や香りの決め手となるのですが、粒の大きな酒造好適米であれば、より美味しく香り高い日本酒を作ることができるのです。

また、日本酒は米を原料にした醸造酒。つまり、日本酒を蒸留すれば米焼酎ができあがることになります。そのため、有名酒蔵の中には、日本酒だけでなく焼酎を製造販売することで知られる蔵元もあります。

1-3. 風合い・香りや味が違う

醸造酒である日本酒は、香りや味わいに酒米の特徴が残るのがポイントです。ブドウを原料にした醸造酒であるワインもまた、その色や香りを楽しむお酒として有名ですよね。

そのため、日本酒は他の飲料で割ることなく、ストレートで冷酒や燗酒にして味わうのが一般的です。

一方、蒸留酒である焼酎は香りや風合いがかなり洗練されています焼酎だけでなく、ウィスキーやジン、ウォッカといったお酒も蒸留酒であると言われればイメージしやすいのではないでしょうか。

アルコール度数も日本酒と比べると高いため、ロックにしたり炭酸で割ったり、チューハイのように他のリキュールと合わせることも多いお酒になります。

2. 健康やダイエットに良いのはどっち?

原料や製造方法が異なる日本酒と焼酎。「健康やダイエットが気になるけれどお酒は飲みたい!」という方にとっては、一体どちらが良いか気になるところですよね。

ここからは、日本酒と焼酎の栄養成分についてチェックしていきましょう。

2-1. 健康に良いのは日本酒!

日本酒は美肌効果があると耳にしたことがある女性も多いのではないでしょうか。しかし、日本酒には美容だけでなく、ストレス解消や血行促進など体に嬉しい効能がたくさん含まれているのです。

まず注目したいのが、日本酒に含まれる「コウジ酸」「フェルラ酸」。コウジ酸にはシミを抑制する効果、フェルラ酸には老化を防止する効果があると言われており、日本酒を飲めば肌の内側からアンチエイジング効果を期待することができます。

また、日本酒のアルコール成分にはセロトニンの分泌を促す作用が含まれています。セロトニンとは、気持ちを落ち着かせたり不安を抑えてくれる脳内物質。そのため、日本酒を摂取するとストレス解消につながると考えられているのです。

他にも、アルコールの中で日本酒にもっとも多く含まれている「アミノ酸」は、血行を促進させたり記憶力向上に役立つなど健康効果もばつぐん。

もちろん飲みすぎは禁物ですが、1日1合(180ml)程度であれば、日本酒の成分はおおいに健康につながると言えるでしょう。

2-2. ダイエットに良いのは焼酎!

蒸留酒である焼酎には、前述したように糖質が含まれていません。日本酒と比べるとカロリーは高くなりますが、栄養素が含まれていないためエンプティカロリー(空のカロリー)とも呼ばれているのです。

アルコールのエンプティカロリーは熱として分解されやすく、身体に蓄積されにくいためダイエットを気にする方には日本酒よりも焼酎がおすすめとなります。

ただし、注意しなくてはいけないのは焼酎と一緒におつまみを食べ過ぎてしまわないこと!

お酒を飲むと、ついつい食べ過ぎるという経験はありませんか?これは、アルコールには食欲を促進させる効果があるからなのです。

特に、アルコール度数の高い焼酎を飲む時には注意が必要。ダイエット中はカロリーや糖質の低いおつまみを上手に選んだり、合間に水を飲んで体内のアルコール度数が上がらないように気を付けるなどして、上手にお酒を楽しみましょう。

3. 日本酒と焼酎はどっちが人気なの?

日本酒と焼酎の人気を比較してみると、およそ1.5~2倍近い割合で日本酒の方が多く飲まれていることが分かります。特に、人が集まったりお歳暮でお酒を贈ることの多い年末は、日本酒が高い人気を得ているのが分かりますね。

地方ごとで比べてみても日本酒の人気は高く、米どころであり酒どころである東北を中心に日本酒は広く親しまれています。焼酎が九州地方を中心に好まれているのは、「本格焼酎」とも呼ばれる乙類の焼酎の約80%が九州で生産されているから。

麦焼酎は長崎、そば焼酎は宮崎、米焼酎は熊本に芋焼酎は鹿児島と、それぞれの土地で栽培される豊かな農産物が焼酎の原料となっているのです。

「3M」と呼ばれるプレミアム焼酎「森伊蔵」「村尾」「魔王」もまた、鹿児島県で生産されている芋焼酎なんですよ。

お酒好きな方へのプレゼントにも、日本酒や焼酎はおすすめ。ただし、米だけで造る日本酒と比べ、焼酎は原料によって個性が大きく異なるお酒です。

贈る相手が普段どのような焼酎を飲んでいるか分かれば良いのですが、そうでない場合にはすっきりとした味わいの麦焼酎や米焼酎がおすすめです。

日本酒で有名な酒蔵の作る焼酎であれば、日本酒好きも焼酎好きもより満足することができそうですね。

4.まとめ

醸造酒である日本酒と、蒸留酒である焼酎。それぞれの違いを知ることで、次回からお酒を選ぶ幅がもっと広がるのではないでしょうか。ぜひお気に入りの銘柄を見つけて、美味しく楽しくそれぞれのお酒を味わってみてくださいね。