ホーム 健康・美容 日本酒の糖質は他のお酒よりも高い?気をつけるべきは日本酒よりおつまみの選び方

日本酒の糖質は他のお酒よりも高い?気をつけるべきは日本酒よりおつまみの選び方

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日本酒の糖質は他のお酒よりも高い?気をつけるべきは日本酒よりおつまみの選び方

日本酒は、数字だけ見るとワインやビールより糖質が高いお酒です。一方で、アルコール度数が高いぶん、1杯あたりの糖質量はほかのお酒より少ないケースも考えられます。

今回は、日本酒のカロリーや糖質について詳しく解説します。「日本酒の糖質が気になる」という方は、ぜひ低糖質おつまみや飲みすぎを防ぐポイントも参考にしてくださいね。

1.日本酒のカロリーや糖質はどのくらい?

原料がお米の日本酒は「カロリー、糖質が高く太りやすい」というイメージを持たれがちなお酒です。実際に日本酒のカロリーや糖質はどのくらいなのでしょうか?まずは、日本酒とワインやビールなどを比較してみましょう。

カロリー・糖質(100mlあたり)
カロリー(kcal) 糖質(g)
日本酒(純米酒) 103 3.6
赤ワイン 73 1.5
ビール 40 3.1
ウイスキー 237 0.0
焼酎(単式蒸溜) 146 0.0

【参考】文部科学省「第2章 日本食品標準成分表

こうしてみると、カロリーはウイスキーが一番高く、次いで焼酎、日本酒と続くのがわかります。また、糖質量はウイスキーや焼酎が0.0gであるのに対し、日本酒は3.6gです。

ただし、ウイスキーや焼酎、日本酒はアルコール度数が高いお酒。水で割ったりロックで飲んだりすることが多く、1杯あたりのカロリーや糖質量は以下のように変化します。

カロリー・糖質(1杯あたり)
1杯の平均量(ml) カロリー(kcal) 糖質(g)
日本酒(純米酒1合) 180 約185 約6
赤ワイン(グラス) 125 約91 約1.8
ビール(中ジョッキ) 400 160 12.4
ウイスキー(ロック) 30 約71 0.0
焼酎(ロック) 90 約131 0.0

【参考】文部科学省「第2章 日本食品標準成分表

こうしてみると、日本酒1杯あたりのカロリーはビールとさほど変わらず、糖質量は低いことがわかるのではないでしょうか。もちろん、飲みすぎればカロリーも糖質も余分に摂取することになりますが、適度に楽しむぶんには、日本酒は特別に糖質が高いお酒ではないといえるでしょう。

2.気をつけたいのはお酒よりおつまみ

ダイエット中に気を付けたいのは、お酒よりもおつまみの内容です。「お酒を飲むと、ついつい食べ過ぎてしまって…」という経験はありませんか?これが、お酒を飲んで太ってしまう本当の原因だと考えられます。

お酒を飲むと、摂取したアルコールを代謝・分解するための糖分を補おうと、普段より食欲が増進されます。お腹いっぱいなのにシメのラーメンやお茶漬けが欲しくなるのも、この食欲増進作用によるものです。日本酒自体のカロリーは低くても、一緒に食べる料理の量や内容によっては、カロリー過多につながってしまいます。

また、飲酒時の体内では、食べ物よりアルコールのカロリー消費が優先されます。食べ物のカロリー消費は後回しになってしまうため、高カロリーのおつまみは特に注意が必要です。

ダイエット中にお酒を楽しみたいときは、お酒を飲みながら食べる料理は普段より脂肪がつきやすいことを意識してみてくださいね。おつまみ

3.日本酒のおともにおすすめ!低糖質おつまみ5選

おいしい日本酒は、おいしいおつまみを合わせて楽しみたいものですよね。ここからは、お酒のおともにおすすめの低糖質おつまみ5選をご紹介します。

どれも簡単に用意できるのもうれしいポイント。コンビニやスーパーで手軽に購入できるものばかりなので、ぜひおつまみの定番候補に入れてみてください。

3-1.枝豆

おつまみの代表格「枝豆」は、たんぱく質やビタミン、食物繊維、ミネラルなどの栄養素を含む野菜です。そもそも枝豆は、大豆の未熟な豆の部分。栄養豊富なことはもちろん、100gあたりの糖質量は約4.3gと糖質が気になるときにおすすめです。

冷凍で出回ることの多い枝豆ですが、本来の旬は6~8月です。生の場合は塩ゆでにして、夏酒ロックと一緒に楽しむのもおすすめですよ。

枝豆

3-2.クリームチーズ

クリームチーズも、100gあたりの糖質量が2.3gと低糖質な食品です。日本酒のおつまみにするときには「いぶりがっこチーズ」にしてみてください。

いぶりがっこは、お漬物を燻した秋田の名産品です。いぶりがっこでクリームチーズを挟んだ「いぶりがっこチーズ」は、コクのある純米酒のようなお酒によく合います。クリームチーズは脂肪分が豊富に含まれているため、ダイエット中の食べ過ぎには気を付けてくださいね。

クリームチーズ

3-3.お刺身

まぐろやサーモン、イカなどの代表的なお刺身の糖質は0~0.1gです。魚の種類によって異なるものの1切れあたりのカロリーも低く、ダイエット中におすすめのおつまみといえます。

新鮮なお刺身のおともには、香り控えめでスッキリしたタイプのお酒がおすすめです。お互いの魅力を引き立てるペアリングになりますよ。

お刺身

3-4.豆腐

大豆から作られる豆腐は、低糖質な食品の代表格です。こっくりした純米酒からスッキリタイプの本醸造酒まで、幅広いジャンルのお酒によく合います。

キリッと冷やした冷酒には冷奴、燗酒には湯豆腐をおともに楽しんでみてください。香り高い日本酒をワイングラスで味わうときは、豆腐サラダのアレンジもおすすめです。

豆腐

3-5.焼き鳥

部位や味付けによってカロリーが変わるものの、焼き鳥は糖質が低いおつまみです。なかでも、ささみや砂肝、軟骨などは低カロリーで低糖質。味付けはタレではなく塩をチョイスしてください。手羽先や皮も糖質が低い部位ですが、カロリーは高めなので食べ過ぎに注意してくださいね。

焼き鳥

4.日本酒の飲みすぎ、おつまみの食べすぎを防ぐ4つのポイント

日本酒の飲みすぎやおつまみの食べすぎを防ぐには、以下の4つのポイントに気を付けてください。

  1. 空きっ腹でお酒を飲まない
  2. お酒はマイペースでゆっくりと
  3. 温かい燗酒で楽しむ
  4. 和らぎ水(やわらぎみず)を飲みながら楽しむ

これらのポイントをおさえれば、悪酔いや二日酔いを防ぐ効果も期待できます。年末年始など、お酒を飲む機会が増える時期にもおすすめですよ。

4-1.空きっ腹でお酒を飲まない

空きっ腹でお酒を飲むと、胃から小腸へアルコールが急速に吸収されすぐに酔いがまわってしまいます。悪酔いするだけでなく、食欲増進効果が高まり食べすぎに繋がるため注意が必要です。

また、アルコールには胃を荒らす作用があります。胃を保護するためにも、飲酒の前には軽く食べ物をつまんでおくように心がけましょう。

4-2.お酒はマイペースでゆっくりと

お酒は自分のペースでゆっくりと楽しみましょう。アルコールの吸収速度が弱まり、食べすぎ飲みすぎを防ぐ効果が期待できます

また、日本酒は枝豆や豆腐、魚といった高タンパクな食品のほか、ビタミンやミネラル豊富な野菜とも相性の良いお酒。食べすぎを防ぐためにも、ゆったりと料理と日本酒のペアリングを楽しむのがおすすめです。

4-3.温かい燗酒で楽しむ

「冷たいお酒はついつい飲みすぎてしまう」というときは、日本酒を温めてみましょう。温かい燗酒であれば、自然と飲む量が抑えられます。ゆっくり少量ずつ飲むため、肝臓への負担が少ないこともメリットのひとつです。

特に、米と米麹だけで造られる「純米酒」や、昔ながらの製法で造られる「山廃」などのお酒は、燗酒にするとさらなる魅力が広がります。燗酒は寒い冬だけのものと決めつけず、ぜひいろいろなシーンで味わってみてください。

燗酒

4-4.和らぎ水(やわらぎみず)を飲みながら楽しむ

和らぎ水(やわらぎみず)とは、日本酒の合間に飲む水のことです。日本酒と同量、またはそれ以上の水を一緒に飲むことで、悪酔いや二日酔い予防効果が期待できます。血中アルコール濃度の急上昇が抑えられるため、食べすぎ予防にも効果的ですよ。

和らぎ水

まとめ

お米から造られる日本酒は、カロリーや糖質が高いと思われがちです。しかし、1度に摂取する量を考えると、特別にカロリーや糖質が高いわけではないことがおわかりいただけたのではないでしょうか。

ダイエットを意識するときは、おつまみの量や内容に気を付けてみてください。お酒を飲みすぎないよう、合間に和らぎ水などを挟むことも大切です。ちょっとずつ工夫しながら、今日もおいしい日本酒を楽しみましょう。

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 blog「わたしの酒棚」 https://sakadana.net/