
日本酒の飲むための酒器はおちょこやぐい吞みのほか、ワイングラスで楽しむのもおすすめです。ワイングラスの老舗メーカー、リーデルからも日本酒用のグラスが販売されています。
今回は、日本酒にワイングラスをおすすめする3つの理由について解説!日本酒のタイプにあわせたグラスの選び方もご紹介します。
一度ワイングラスで日本酒を味わえば、お酒の楽しみ方がグッと広がるはず。購入におすすめのブランド情報もぜひ参考にしてください。
目次
1.日本酒にワイングラスをおすすめする3つの理由
日本酒にワイングラスをおすすめする理由には、以下の3点があげられます。
- 日本酒の色合いを楽しめる
- 日本酒の香りが引き立つ
- 繊細な口当たりを楽しめる
1つめは、日本酒の色合いをグラスの外側から楽しめること。スパークリング日本酒であれば、グラスの底から泡が立つ様子も確認できます。
2つめは、日本酒の香りが引き立つことです。特に、リンゴや洋ナシのようなフルーティーな香りの日本酒は、ワイングラスで味わうのがおすすめ。底が丸く、口がすぼまった形状のワイングラスはお酒の香りをグラスの中に閉じ込めてくれます。
また、3つめにあげているように、ガラス製のワイングラスは繊細な口当たりを楽しめることが特徴です。唇に当たる部分が薄いほど、シャープなキレ味を堪能できます。
2.日本酒のタイプにあわせたワイングラスの選び方
日本酒のタイプは、香りや味わいで以下の4つのタイプに分類されます。
- 薫酒(くんしゅ)
- 爽酒(そうしゅ)
- 熟酒(じゅくしゅ)
- 醇酒(じゅんしゅ)
また、ワイングラスの形状も、丸い形のものからストレート型までタイプはさまざまです。
それぞれ相性の良い組み合わせを選べば、日本酒をもっとおいしく楽しめます。ここでは、日本酒のタイプにあわせたワイングラスの選び方を紹介していきますね。
2-1.薫酒(くんしゅ):吟醸酒にはブルゴーニュ型、モンラッシェ型
「薫る」「酒」とあるように、薫酒タイプのお酒はフルーティーな香りが特徴です。主に、純米大吟醸酒、吟醸酒などが薫酒に該当します。
薫酒には、底がぽってりと丸いブルゴーニュ型やモンラッシェ型、口の開いたラッパ型のグラスがおすすめです。日本酒のフルーティーな香りと味わいをぞんぶんに楽しめます。
2-2.爽酒(そうしゅ):普通酒、本醸造酒にはフルートグラス
「爽酒」は、スッキリとキレのあるタイプの日本酒です。後口は軽く、香りも穏やかな普通酒や本醸造酒などが該当します。
シンプルな味わいの爽酒には、ストレート型で背の高いフルートグラスがおすすめです。シュワッと泡立つスパークリング酒にも適しています。グラスの底から細かな泡が立つ様子を確認できますよ。
2-3.熟酒(じゅくしゅ):熟成酒にはブランデーグラスをチョイス
「熟酒」には、年月をかけて熟成させた熟成酒が該当します。黄金色や琥珀色に変化した見た目と、複雑な香り、重厚な味わいが特徴です。
濃醇な旨味を持つ熟酒には、ブランデーグラスをチョイスしてみてください。ブランデーグラスは、口の広いクラシカルタイプのほか、ステムと呼ばれる持ち手の長い小さなタイプも多く見られます。熟酒をちびりちびりと楽しむときに最適なグラスです。
2-4.醇酒(じゅんしゅ):純米酒、生酛系にはボルドー型
「醇酒」は、深いコクと旨味を持つタイプのお酒です。主に、米と米麹のみを原料とする純米酒が該当します。また、伝統製法「生酛造り(きもとづくり)」で生まれるお酒も、複雑かつ豊かな味わいが特徴です。
醇酒の深い味わいには、重厚感のあるワインに用いられるボルドー型ワイングラスをあわせましょう。卵型のグラスが香りをやさしく包み込み、甘味や旨味、酸味のバランスを整えてくれます。
3.「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」というコンテストもある
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」は、2011年に誕生した日本酒コンテストです。2022年の出品数は1000点以上。数ある銘柄のなかから、54点が最高金賞を受賞しました。
評価はすべて、銘柄を伏せたブラインド審査でおこなわれます。お酒の品質の良し悪しを競うことではなく、あくまでも日本酒の魅力を広く伝えていくことが目的です。
ワイングラスで飲むお酒選びに迷ったら、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」の受賞酒を参考にするのもおすすめですよ。
4.日本酒をワイングラスで!おすすめブランド5選
ここからは、ワイングラスのおすすめブランド5選を紹介します。高級ガラスメーカーからデイリーユースにおすすめのブランドまで、幅広くピックアップしました。ぜひお気に入りの1脚を見つけてくださいね。
4-1.RIEDEL(リーデル)
RIEDEL(リーデル)は、高い品質と伝統の技を誇るワイングラスの老舗ブランドです。
リーデルのおすすめポイントは、日本酒用のグラスをリリースしていること。大吟醸用の「オー」や「ヴィノム」、純米酒用の「エクストリーム」など、幅広いラインナップが揃います。
木箱入りの商品は、日本酒好きな方へのプレゼントにもおすすめです。デカンタセットもあるため、好みにあわせたグラスをセレクトできますよ。
(出典元:リーデル公式オンラインショップ)
4-2.LOBMEYR(ロブマイヤー)
LOBMEYR(ロブマイヤー)は、オーストリアウィーンの高級ガラスメーカーです。貴族御用達の称号を受けたシャンデリアは、「光の彫像」と呼ばれる美しさ。ウィーンの王宮やオペラハウス、教会やホテルといった建造物を長年にわたり彩ってきました。
ロブマイヤーのワイングラスは、カリ・クリスタルという素材を採用し、軽く強度が高いのが特徴的。公式通販では、日本酒とセットになった「パトリシアン」や「バレリーナ」などのワイングラスが販売されています。
1脚あたり2万円前後のグラスは、大切な贈り物やプレミア日本酒を味わうシーンにおすすめです。

(出典元:LOBMEYR(ロブマイヤー)公式通販)
4-3.STOLZLE LAUSITZ(シュトルツル ラウンジッツ)
ドイツで約500年の歴史を持つガラス産業の中心地、ドレスデン近郊にあるガラスメーカーです。伝統的な製法と最先端技術を融合させたグラスは、シンプルでありながら機能性とコストパフォーマンスに優れています。
1脚あたり1000円台から購入できる美しいグラスは、レストランだけでなく一般家庭でも人気です。リムのないタンブラー型も豊富で、日々の食卓に高品質なグラスを求める方におすすめのブランドといえるでしょう。
4-4.SCHOTT ZWIESEL(ショット・ツヴィーゼル)
ドイツのショット・ツヴィーゼルが手掛けるのは、耐久性と美しさを兼ね備えたワイングラスです。プロが使用するグラスとして、世界120ヵ国以上の有名レストランや高級ホテルで採用されています。
耐久性のひみつは、チタンとジルコニウムを配合した素材「トリタンクリスタル」。表面硬度が高く、傷が付きにくいのが特徴です。
スタンダードなテイスティング用のワイングラスは、2脚で4000円台と手ごろな価格帯。バリエーションも豊富なので、色々なタイプのグラスを揃えたい方にもおすすめです。
SCHOTT ZWIESEL(ショット・ツヴィーゼル)オンラインショップ

(出典元:ツヴィーゼル・ジャパン)
4-5.iittala(イッタラ)
iittala(イッタラ)は、エレガントでありながらも親しみやすいデザインで人気のガラスメーカーです。近年はガラス製品以外にも、北欧デザインのテーブルウェアが女性から高い人気を得ています。
イッタラの手掛けるワイングラス「エッセンス」は、ボウルの下部が広がったモダンなデザインが印象的。日常をちょっとオシャレに彩ってくれる、デイリーユースにぴったりのグラスです。
リムなしのタンブラーやお酒を入れておくカラフェも販売されているので、好みに合わせて揃えるのも楽しいですよ。

(出典元:iittala/Arabia 公式通販サイト)
まとめ
日本酒をワイングラスで楽しむのは、今やスタンダードともいえるスタイル。和食はもちろん、洋食と一緒に日本酒を楽しむときにもおすすめです。一度グラスに日本酒を注げば、味と香りの違いに驚くはず。ぜひお気に入りのグラスを用意して、日本酒を自由に楽しんでみてくださいね。