もういくつ寝るとお正月!お正月といえば、おせちにお餅…そして美味しい日本酒がつきものですよね。
お正月に限らず、お祝いの席で日本酒を飲む風習があるのはなぜなのでしょうか?今回は、古くから続くお正月と日本酒の関係を紐解いていきます。
後半では新年のお祝いにぴったりの日本酒もご紹介。おせち料理にも合う、おすすめ銘柄10選をぜひ参考にしてくださいね。
目次
1.古くから続くお正月と日本酒の関係
日本酒は、古くからお正月に飲むお酒として親しまれてきました。初詣のシーンでは「御神酒(おみき)」と呼ばれる日本酒が参拝者に振る舞われます。屠蘇散(とそさん)と呼ばれる生薬を配合した「御屠蘇(おとそ)」を飲む地域も少なくありません。
また、日本酒はお正月以外にも、お祭りや結婚式といったお祝いの席とも深い関係があります。
1-1.昔からお祝いの場ではよく日本酒が飲まれていた
日本酒が日本で初めて誕生したのは、約2000年~2500年前のこと。弥生時代には、すでに日本酒の起源となるお酒が存在したといわれています。
また、奈良時代には「造酒司(さけのつかさ)」という役所に酒部(さかべ)と呼ばれる部署が設けられ、豊作祈願などの神事にお酒がまつられるようになりました。
このように、日本酒を神に供え、祈りを捧げたあとに人々と分かち合う風習は「直会(なおらい)」とも呼ばれます。
神と人が一体となることを意味する直会は、神事だけでなく、人々が集う祭事の風習として受け継がれきました。
祭りや結婚式、成人式や節句など、日本酒が登場するお祝いの席はさまざま。年始のお正月に飲む日本酒も、そのひとつとして知られています。
1-2.お正月は縁起の良い日本酒や少し贅沢な日本酒を
「あけましておめでとうございます」という言葉が飛び交うお正月。お正月といえば「おめでたいもの」というイメージが大きいですよね。
お正月は新たな年の始まりであり「年神様」を迎えるめでたい日だといわれています。年神様とは、暮らしを見守るご先祖様のこと。日本では古くから、亡くなった方は暮らしを山から見守る「山の神」、米作りを見守る「田の神」になったあと、年神として新年に子孫のもとを訪れ繁栄をもたらすといわれてきました。
お正月に玄関に門松を飾るのも年神様をお迎えするため。お正月に神様にお備えする食事「神饌(しんせん)」には、ご飯やお菓子のほかに日本酒も用意されます。
新しい年の始まりに感謝し、1年の無病息災を願い神様に捧げる日本酒。お正月の日本酒は、縁起の良いものや少し贅沢なもの用意するのもおすすめです。
2.お正月におすすめの日本酒9選
ここからは、お正月におすすめの日本酒9選をご紹介します!どれも新年を華やかに彩ってくれる銘柄ばかり。ぜひ、とっておきの1本を用意して新たな年を迎えてくださいね。
2-1.楯野川 辰 干支ボトル 2024
楯の川酒造で例年人気の干支ボトル。2024年は「鳥海山を望む龍」をモチーフとしたボトルの登場です。
年に一度だけ造られる白麹仕込みの純米大吟醸は、プレミアム感満載。フルーツを思わせる爽やかな香りと白麹由来の酸味も心地よく、新年の縁起酒にぴったりの1本です。
(出典元:楯の川酒造株式会社公式オンラインショップ)
2-2.黒龍 干支ボトル 2024 辰年
福井県を代表する銘酒「黒龍(こくりゅう)」。こちらは2024年の干支「辰」をモチーフにした純米大吟醸です。加熱処理や加水をしていない、搾りたてのお酒が瓶詰されています。
ラベルの文字を描いたのは、吟醸酒黎明期の黒龍酒造を支えたという書道家、故・稲村雲洞氏。また、干支である龍は幸運のシンボルともいわれています。縁起よく上質な純米大吟醸は、新年の贈り物にもおすすめです。
(出典元:黒龍酒造)
2-3.日高見 純米酒 ベネチアン干支ボトル 2024年
『魚でやるなら日高見だっちゃ!』をテーマにする「日高見(ひたかみ)」からは、ベネチアンボトル入りの日本酒が登場。なかには蔵自慢の純米酒が詰められています。
辰をモチーフにしたボトルは、パーティーシーンにもマッチするおしゃれな佇まい。数量限定と希少性も高く、日本酒好きな方に喜ばれるギフトになりそうですね。
(出典元:くるみや)
2-4.元旦しぼり(朝日酒造)
朝日酒造の「元旦しぼり」は、その名のとおり新年早々に出荷される日本酒です。初めて登場したのは1986年(昭和61年)のこと。以来、ファンが心待ちにする新年の定番酒として愛されています。
搾りたてのフレッシュなお酒は、少しとろりとした甘口タイプ。開運絵馬付きと特別感たっぷりで、お酒を飲み慣れない方も親しみやすい味わいです。
(出典元:朝日酒造株式会社)
2-5.初日正宗 純米大吟醸 雫しぼり
「初日正宗(はつひまさむね)」は、長谷川酒造で大正時代から受け継がれる銘柄です。新春の初日の出をイメージした日本酒は、新年の宴にぴったり。なかでも「雫しぼり」は、酒袋からぽたぽたとこぼれた雫酒が瓶詰されています。
新潟県産の酒米「越淡麗」を小さく磨きあげ、贅沢な製法で搾られた日本酒は実に上質な味わい。ぜひ年始のごちそうとともにお楽しみください。
(出典元:長谷川酒造株式会社)
2-6.獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 遠心分離 おりがらみ 元旦届け
2023年(令和5年)にはニューヨークに新たな醸造所をオープンするなど、世界的な躍進を続ける旭酒造。代表銘柄「獺祭(だっさい)」の「元旦届け」は、年始に飲み頃がくるように設計されています。
「磨き 二割三分」とは、精米歩合23%のこと。米粒の外側を極限まで磨き上げた山田錦の、中心部分のみが贅沢に使用されています。加熱処理をしていない生酒ならではのフレッシュな飲み口も魅力です。
(出典元:旭酒造株式会社)
2-7.福祝 純米しぼりたて生酒
「福祝(ふくいわい)」は千葉県の老舗蔵、藤平酒造の代表銘柄。「純米しぼりたて生酒」は、年末最初にできる新酒です。
縁起のよい名前は、特別な日やあたたかな日常を祝福できるようにと名付けられています。地元の名水を用いた生酒はみずみずしく後口のキレも魅力的。年始の席に笑顔を運んでくれる美味しさです。
(出典元:藤平酒造)
2-8.八海山 純米大吟醸 浩和蔵仕込
新潟県の銘酒「八海山(はっかいさん)」。そのなかでも浩和蔵(こうわぐら)と呼ばれる小さな蔵で仕込まれた希少なお酒です。蔵から選出された、少数精鋭に蔵人の手によってていねいに醸されています。
プレミアムともいえる1本は、その年初めて口にする日本酒にふさわしい味わい。八海山らしいキレの良さとともに、やわらかな甘みと旨味を堪能できます。
(出典元:八海山)
2-9.東洋美人 特吟 純米大吟醸 播州愛山
「東洋美人(とうようびじん)」は、華やかな香りとやわらかな口当たりが魅力的な日本酒です。「特吟」は、そのなかでもスペシャルな1本。精白が難しいといわれる酒米、愛山を小さく磨き、クリアな味わいを引き出しています。
金箔のロゴが入った白い皮袋もおすすめポイントのひとつ。新年を華やかに彩ってくれます。
(出典元:井上酒店)
まとめ
日本酒好きこそ、新年の幕開けは美味しい日本酒とともに迎えたいもの。縁起の良い特別な日本酒は、おめでたいお正月気分を盛り上げてくれます。今回ご紹介したのは、原料製法ともにお正月にぴったりの銘柄ばかり。おせちやお餅とともに、新年も美味しい日本酒を楽しみましょう!