新潟の自然がはぐくむ味。「緑川」を解説!

数多くの日本酒を生み出す酒処、新潟県。その中で、限られた酒販店でのみ販売されている地酒が「緑川」です。

顔の見える販売を基本としている緑川酒造が造るのは、香りおだやかな純米吟醸やさらりとした飲み心地の醸造酒。雪の中で貯蔵されたお酒は、季節限定の人気商品となっています。今回は隠れた真の銘酒「緑川」の魅力や種類をご紹介します!

1.日本酒の緑川とは

緑川は、日本有数の米どころであり酒処でもある新潟県で造られる日本酒です。主軸となる酒米「北陸12号」は、一度は姿を消した幻の米。先代の蔵元自らがその特性に着目し、契約農家と共に復活させたものです。仕込み水には、地下50mからくみ上げた軟水を使用し、ただ辛いだけではない緑川のふくよかな味わいを実現しています。

低温発酵、低温長期貯蔵を基本とする緑川は、おだやかで繊細な風味が持ち味。新潟の地酒は淡麗辛口が主流となる中、緑川は繊細できめ細かい上品な味わいが特徴です。

「緑川を本当に気に入ってくれる人に託したい」という蔵のポリシーから、販売されるのは正規特約店のみ。特約店でもネットを介した通信販売はしておらず、電話申し込みや対面販売を基本とした希少性の高い銘柄となっています。

1-1.酒造元について

緑川酒造は、新潟県の中でも屈指の豪雪地帯である魚沼地域に位置する酒蔵です。旧小出町の中心部にあった蔵は、設備の改善と高環境を求め平成2年に現在の地に移転。目の前には田んぼが広がり、冬にはあたり一面が真っ白な雪に覆いつくされます。

人の手で造るという酒の本質を守りつつ、蔵人が酒造りに専念できる設備を兼ね備えた施設では綿密な温度管理を実施。衛生管理も徹底され、熟成と鮮度を両立させた酒造りを続けています。

1-2.緑川という名の由来

「緑川」の名は、初代当主が好んだ「緑」と、近くを流れる清流「魚野川」にちなんで命名されたと言われています。その名の通り、自然が育む緑川の味わいは、清らかな水の流れのようにクセのないおだやかな味わい。「緑川」のロゴも、川の流れを模したデザインが使用されています。

2.緑川の種類と値段について

緑川は、清酒から本醸造酒、純米酒から大吟醸酒まで幅広いジャンルを取りそろえたお酒です。中には「熱燗酒」と銘打った、燗酒のための銘柄も製造されています。価格はおおむね1800ml・2,000円~3,000円台ですが、トップブランドにあたる大吟醸は1本12,000円台とワンランク上の価格帯となっています。

2-1.純米吟醸 緑川

精米歩合 酒米 製造法 価格
55% 国産米 吟醸造り 720ml  1760円(税込)

1800ml  3520円(税込)

評判

低温でじっくりと熟成された味わいが魅力の純米吟醸です。緑川らしい淡麗辛口の旨味がしっかりと感じられます。

夏は適度に冷やして、秋冬には温めてそれぞれの味と香りの違いを楽しむのもおすすめ。あっさりとした刺身や、白身魚の料理とも相性の良い日本酒です。

緑川 純米吟醸

(出典元:amazon

2-2.純米 緑川

精米歩合 酒米 製造法 価格
60% 国産米 720ml  1375円(税込)

1800ml  2860円(税込)

評判

淡麗でキレのある味わいを楽しめる、緑川の特徴が全面に生きた純米酒です。冷やしても温めても酒質が変わることはなく、和洋中どんな料理にも合わせることができます。

香りは控えめで後味は実にすっきり。好みの料理とともに、米の旨味をぞんぶんに楽しめる1本です。

純米 緑川

(出典元:新潟県酒造組合公式サイト

2-3.大吟醸 緑川

精米歩合 酒米 製造法  価格
40% 山田錦 吟醸造り 720ml  6270円(税込)

1800ml  12650円(税込)

評判

緑川の中でも最も高い価格帯にあたるお酒です。純米吟醸が1800ml・3,000円台であるのに対し、こちらの大吟醸は12,000円台まで価格が跳ね上がります。

まさに酒蔵の技術の粋がほどこされた大吟醸は、フル-ティーな香りと熟成された旨味を兼ね備えた1本。きりっと冷やしてハレの日に味わいたい、特別な緑川です。

緑川 大吟醸

(出典元:楽天市場

2-4.緑川 正宗

精米歩合 酒米 製造法 価格
65% 国産米 1800ml  2420円

評判

熱燗専用に作られた、熱燗好きにはたまらないお酒です。四段仕込みと言われる仕込みの四段目に、もち米が使用されています。そのため、温めることで蒸し米のような香りが立ちのぼるのが特徴です。

緑川特有のキレとともにやってくるのは、ほんのりとした甘み。豪雪地帯にある蔵だからこそ生まれたとも言える、心をほっと温めてくれる銘柄です。

緑川 正宗

(出典元:新潟県酒造組合公式サイト

3.緑川の購入方法

緑川は、正規特約店でのみ購入できる日本酒です。酒蔵は公式ホームページを持たず、通信販売なども行っていません。正規特約店でも、購入方法は電話申し込みか対面販売のみとなります。これもすべて、蔵元の「顔を見える相手に緑川を託したい」という想いの表れだと言えるでしょう。

3-1.緑川が購入できる実店舗

緑川の正規特約店の一部が、以下の実店舗となります。販売数は制限されていることもあるため、購入の際はぜひ事前に連絡してからお出かけください。

酒舗井上屋 愛媛県松山市中須賀1-13-28 089-951-0268
酒屋あだち 北海道帯広市西24条南1丁目34番地16 0155-37-3003
酒屋松蔵屋 茨城県牛久市女化町 775-11 029-872-0043

 

3-2.緑川が購入できる通販サイト

緑川は大手通販サイトで販売されていることもありますが、正規価格ではない場合もあるので注意が必要です。また、日本酒を専門に扱っていない店の場合、品質管理が行き届いていない場合もあります。

前述したように、緑川の購入は特約店の対面販売が基本となっています。オンラインで購入する際は価格と保管方法に留意するようにしましょう。

4.緑川の美味しい飲み方・楽しみ方

淡麗辛口のすっきりした美味しさが魅力の緑川は、食事と一緒にすいすいと飲み進められるお酒です。和食であれば刺身や天ぷら、燗酒専用「正宗」は鍋ものと合わせてもその味わいを楽しめます。

ほんのりとした香りと甘みを感じる大吟醸は、白ワインのようにカルパッチョと合わせるのもおすすめ。自分なりの楽しみ方を見つけたくなる魅力に溢れたお酒です。

4-1.-5度で保管?

緑川は、対面販売が基本とされている希少なお酒。購入できた際は、酒蔵直送の味わいそのままに美味しく保管したいですよね。

日本酒は、温度による酒質の変化を受けやすいお酒です。特に、酵母が生きたまま瓶詰めされる生酒は、冷蔵保管が基本となります。日本酒を美味しく長期保管するために、最も適していると言われているのが-5℃の温度帯。酵母の活動をストップさせ、日本酒の酒質を長期間キープできると言われています。

日本酒専用に開発された「日本酒セラー」なら、家庭用冷蔵庫では難しい-5℃での保存管理が可能。一度開栓した日本酒の美味しさも変わらないので、自宅でも日本酒バーのように色々な銘柄を楽しめます。

日本酒セラーがないという時には、なるべく気温の低い場所で紫外線を避けて保管するのがおすすめ。日本酒は空気に触れると酒質が劣化してしまうため、開戦後はなるべく早く飲みきるのがおすすめですよ。

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5.緑川の期間限定品

緑川酒造では、春と冬に「雪洞貯蔵」という名前の日本酒を販売しています。約0℃に保たれた雪洞で貯蔵したお酒は、ゆっくりと熟成することで生まれるふくよかな香りが特徴。5月に販売される生酒は、他の緑川にはないフレッシュでみずみずしい味わいが特徴です。

純米吟醸は6~10月、吟醸は11月~12月と3部作仕上げの雪洞貯蔵は、希少な緑川の中でもファンが待ちわびるシリーズ。蔵の周りを真っ白に埋め尽くす、雪景色を思わせるような澄んだ味わいが魅力です。

6.まとめ

正規特約店のみの販売を基本としている希少な酒「緑川」。緑川は、豪雪地帯の新潟魚沼の自然と伝統の技、徹底した温度管理によって生まれる日本酒です。

その味わいは、他の淡麗辛口とは一線を画す繊細さとキレの良さ。ホームページも通信販売もなし、外回りの営業もいないという販売スタイルは、蔵の自信と緑川への愛情の表れでもあります。日本酒好きであれば、ぜひ一度は口にしたい魅力に溢れた銘柄であると言えるでしょう。