日本酒はそれなりに糖質が多く、カロリーが高めのお米から作られているので、「ダイエット中はガマン…!」「飲むだけでも太るのでは?」と、心配に感じている人も多いでしょう。
こちらの記事では、日本酒で太るのは本当なのか、気になるカロリーと糖質、太りやすくなるNGな飲み方など、ダイエットや健康に役立つ情報をご紹介していきます。
1. 日本酒で太るメカニズムを解説!
日本酒は太りやすいと言われることの多いお酒ですが、それは一体なぜなのでしょうか?日本酒でなぜ太るのか、ダイエット中でも日本酒を飲みたい時にはどうすれば良いのかを徹底解説していきます!
1-1. 「他のお酒より高カロリー/高糖質が高いから太る」は間違い
ダイエットや健康の意識が高い人であれば、日本酒のカロリーや糖質がどのくらいなのかは知っておきたいポイントですよね。まずは日本酒がどのくらいのカロリーと糖質なのか、100gあたりの数値を他のお酒と比較してみましょう。
100ml あたりの カロリー 糖質 | ||
カロリー | 糖質 | |
日本酒 | 103kcal | 4.9g |
赤ワイン | 73kcal | 1.5g |
ビール | 40kcal | 3.1g |
ウィスキー | 237kcal | 0.0g |
焼酎 | 146kcal | 0.0g |
【参考】文部科学省「第2章 日本食品標準成分表」
1杯 あたりの平均量 カロリー 糖質 | |||
1杯の平均量 | カロリー | 糖質 | |
日本酒 | 125ml (グラス) | 約130kcal | 約6g |
赤ワイン | 125ml (グラス) | 約91kcal | 約1.8g |
ビール | 435ml (中ジョッキ) | 174kcal | 約13.4g |
ウィスキー | 30ml (ロック) | 約71kcal | 0.0g |
焼酎 | 110ml (ロック) | 約160kcal | 0.0g |
【参考】文部科学省「第2章 日本食品標準成分表」
他のお酒と比べると、日本酒はカロリーも糖質も高いことがよく分かりますね。これは、日本酒がお米を原料にしていることが要因だと考えられます。
しかし、日本酒をはじめとするアルコールに含まれるカロリーは「エンプティカロリー」と呼ばれ、他の食品と異なり栄養を含まないカロリーなのです。また、一般成人に必要な1日の糖質量が270~330gであることを考えても、1杯8.8gの糖質量は決して高すぎるわけではありません。
つまり、日本酒は必ずしもカロリーや糖質が高く、太ってしまう飲み物ではないということなのです。
エンプティカロリーカロリーって?
エンプティカロリーとは、その名のとおり「エンプティ(空)」なカロリー、つまり栄養素がないカロリーです。栄養素がないということは、体に吸収されるものがないということ。つまり、脂肪となり体重が増える心配もないということです。
しかし「アルコールのカロリーはテンプティだからいくら飲んでも大丈夫!」というわけではありません。第2章では、日本酒を飲んで太ってしまう本当の原因を探っていきましょう。
ここがPOINT!
- 日本酒は「他のお酒より高カロリー/高糖質が高いから太る」は間違い!
- アルコールに含まれるカロリーは「エンプティカロリー」/ 1杯8.8gの糖質量は高すぎるわけではない
2. 日本酒を飲んで太る本当の原因は2つ
日本酒は、他のお酒と比べればカロリーや糖質の高い飲み物です。しかし、そのカロリーは栄養素のないエンプティカロリーであることは、先ほどご説明したとおり。では一体、何が日本酒を飲むと太る原因となっているのでしょうか。
2-1. 原因1:エンプティカロリーによる消化阻害
エンプティカロリーは栄養素を含まないため、単体であれば太りにくいカロリーです。しかし、重要なのは「単体であれば」という点。エンプティカロリーは他のカロリーよりも先に代謝・処理されるため、他の食物の栄養素がある場合には、それらは後回しにされてしまいます。
つまり、食事にアルコールを合わせた場合、食事のカロリー消費は順番待ちになってしまうということ。お酒を飲めば飲むほど食事のカロリー消費は後回しになり、脂肪として体に蓄積されてしまうのです。
2-2. 原因2:お酒の効果による食欲増進作用
「お酒を飲むとついつい食べ過ぎてしまって…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。これは、アルコールが血糖値を下げることが原因。摂取したアルコールを肝臓で代謝・分解するためには、大量の糖が必要になるのです。
結果的に低血糖になった体は、足りない糖分を補おうと炭水化物を欲します。これが、アルコールによる食欲増進作用です。お酒を飲むと食べ過ぎたり、お腹いっぱいなのにシメのラーメンやお茶漬けが欲しくなるのも、この食欲増進作用によるものだと考えられます。
定番おつまみのカロリー表を載せますので、参考にしてみてください。
(出典元:ホットペッパー グルメ)
2-3. 結論:日本酒は、一緒に食べる料理によって太ってしまう!
日本酒自体はエンプティカロリーであっても、一緒に食べる料理の内容によっては太ってしまいます。料理のカロリー消費は後回しになってしまうため、天ぷらや揚げ物のようなカロリーの高い料理は少量でも注意が必要です。
お酒を飲みながら食べる料理は、いつもより脂肪がつきやすくなってしまうということを覚えておきましょう。もちろん、たくさん食べすぎたら太るということも忘れないでいてくださいね。
ここがPOINT!
- 日本酒を飲んで太る原因は、エンプティカロリーによる消化阻害と、お酒の効果による食欲増進作用!
3. ダイエット中の日本酒との向き合い方(ベスト摂取量)
「飲みたい…でも食べたい!」そんな方のために、ダイエット中の具体的な日本酒との付き合い方をご紹介します。ダイエット中に飲む頻度や量、おすすめのおつまみなどぜひ参考になさってくださいね。
3-1. 飲む頻度と飲む量
ダイエット中に注意したいのは、お酒のカロリーや糖質よりも、エンプティカロリーの消化阻害とアルコールの食欲増進作用。それらを考慮すると、ダイエット中であれば1回の食事で1合までが適切な量になります。飲む頻度も、週1度に抑えるのがベストだといえるでしょう。
週に最大1回! 日本酒1合での摂取カロリーと糖質 | |
カロリー | 糖質 |
185kcal | 8.8g |
3-2. 一緒に食べても良い食べ物と量
ダイエット中は、おつまみの選び方にもひと工夫。カロリーや糖質の低いものであれば、日本酒と一緒でも安心して楽しむことができます。
中でも、低カロリーで高たんぱく質の豆腐はダイエット中にぜひおすすめしたい食品のひとつです。その他、肉や魚、たまごは低糖質食品の代表格。カロリーが低い部分を上手に選んで、薄味で味わいましょう。ダイエット中のおつまみとしては、以下の4つのような食べ物を選ぶのがオススメです!
- 豆腐(絹ごし1丁)= 約186kcal 、 1人前(1/4丁)= 約47kcal
- さんま(1尾)=243kcal
- 鶏むね肉(皮なし1枚・240g)=260kcal 、 1人前(100g)=108kcal
- 卵1個=96kcal
居酒屋の定番メニューであれば、こちらがおすすめ!美味しい日本酒は、少量でも満足度が高いもの。1合のお酒と一緒にぜひお楽しみくださいね。
居酒屋でオススメのダイエットメニュー! | |
冷奴 | 豆腐なので安心 |
いぶりがっこチーズ | ダイエット中に必須のたんぱく質はチーズで摂取 |
ほっけ | 肉や魚は低糖質食品の代表格 |
たたききゅうり | 歯ごたえが満腹中枢を刺激してくれる一品 |
おでん(大根) | ねりものは糖質高めなので注意! |
おでん(こんにゃく) | |
枝豆 | 食物繊維豊富で血糖値上昇を抑える |
刺身 | 食欲を増進しないようにお醤油は控えめで |
温サラダ | ダイエット中のサラダは体を温める温サラダで |
だし巻きたまご | 低糖質・高たんぱくで満足度も◎ |
焼き鳥(ねぎまや砂肝) | 脂肪の少ない部分を塩で楽しもう |
3-3. 割って飲むのもアリ
「日本酒1合じゃ物足りない!」という方は、水割りやお湯割りで美味しく飲める程度に量を増やし、満足感を得るのもおすすめです。くれぐれも、糖分の入ったジュースなどで割ってカクテルにしないように気を付けましょう。
ここがPOINT!
- 飲む頻度は週に一回まで!飲む量は1合までに抑えましょう!
- 豆腐、魚、むね肉、卵などおつまみにも気をつけましょう!
- うち飲みなら、割って量を増やして飲むのもアリ!
まとめ
ダイエット中であっても、飲む量や頻度、合わせる料理に気を付ければ日本酒を美味しく楽しむことができます。含有されているコウジ酸によって美白効果が期待できたり、熱を産生できるので冷えの緩和・予防に繋がったりと、ダイエット中に嬉しいメリットもたくさん。
健康的にダイエットするためにも、ぜひひと工夫しながら日本酒とのお付き合いを続けてみて下さいね。
ここがPOINT!
- 日本酒は「他のお酒より高カロリー/高糖質が高いから太る」は間違い!
- アルコールに含まれるカロリーは「エンプティカロリー」/ 1杯8.8gの糖質量は高すぎるわけではない
- 日本酒を飲んで太る原因は、エンプティカロリーによる消化阻害と、お酒の効果による食欲増進作用!
- 飲む頻度は週に一回まで!飲む量は1合までに抑えましょう!
- 豆腐、魚、むね肉、卵などおつまみにも気をつけましょう!
- うち飲みなら、割って量を増やして飲むのもアリ!
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