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日本酒と出汁を合わせて飲む「出汁割り」がおいしい!出汁わりを楽しむためのポイントを解説

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日本酒と出汁を合わせて飲む「出汁割り」がおいしい!出汁わりを楽しむためのポイントを解説

執筆者情報

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 Instagramはこちら https://www.instagram.com/ushinaaa/

監修者

日本酒ラボ編集部
日本酒ラボに携わってから日本酒のおいしさ・奥深さを知り、唎酒師の資格を取得。日本酒ラボを通して、日本酒のおいしさ・楽しさを日本酒にもあまり馴染みがない方にもお伝えしていきます。

日本酒にはさまざまな飲み方・楽しみ方があります。そのなかで意外と知られていないのが”出汁割り”です。

深いコクを感じられる出汁割りは、日本人好みの味わいといわれます。昨今では外国人旅行者にも人気の飲み方です。

今回は日本酒の出汁割りについて解説します。具体的な作り方も解説しているので、ぜひお家で試してみてください。

1.日本酒の出汁割りとは?

日本酒の出汁割りとは文字通り、日本酒と出汁をあわせたものです。各銘柄、あわせる出汁の種類によってバリエーションが豊富なのが特徴。自分でも簡単に作れるため、お酒好きの間は独自のレシピ開発にいそしむ人もいます。

1-1.東京・赤羽のおでん屋さんで誕生した出汁割り

出汁割りは、立ち飲み屋が豊富な東京・赤羽で誕生した飲み方です。発祥は年中美味しいおでんが並ぶ「丸健水産」。昭和レトロな店先では、温かいおでんとお酒を立ち飲みスタイルで楽しめます。

「丸健水産」では、50ccほど残したカップ酒に50円でおでん出汁を注いでもらえます。常連さんから始まったというこのスタイル。仕上げに七味をパラリを振れば、体が芯から温まる出汁割りの完成です。

店には美味しいおでんと出汁割りを目当てに、地元はもちろん多くの観光客が訪れています。

おでん

1-2.出汁割りが美味しい理由「5つの基本味」

日本酒を出汁で割った出汁割りは、「5つの基本味」すべてが揃った飲み物です。

  • 甘味
  • 塩味
  • 酸味
  • 苦味
  • うま味

日本酒は、塩味以外の4つの基本味を持つ飲み物。そこへ塩味を持つ出汁をプラスすることで、5つの要素が揃ったバランスの良い味わいが生まれます。

また、うま味成分には、グルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸などの種類があります。日本酒や昆布出汁に含まれるのはグルタミン酸、鰹節出汁に含まれるのがイノシン酸です。

干しシイタケ由来の出汁にはグアニル酸が含まれ、それぞれが混ざり合うことで、うま味の相乗効果により出汁割りはさらに美味しさを増します。

2.お家でかんたん!出汁割りを楽しむ3つのポイント

5つの基本味が揃った出汁割り。お家で作る際は、次の3つのポイントをおさえておきましょう。

  1. 日本酒は純米酒や本醸造酒を選ぶ
  2. 日本酒は温めておく
  3. 手軽な出汁パックや顆粒出汁を利用する

おでんに限らず、出汁さえあれば作れるのが出汁割りのうれしいところ。ポイントをおさえれば、お家でも美味しい出汁割りを楽しめます。

2-1.日本酒は純米酒や本醸造酒を選ぶ

日本酒は、原料や製法で「吟醸酒」や「本醸造酒」、「純米酒」などに分類されます。出汁割りにするときは、米と米麹のみで造られた「純米酒」や、温めても味のバランスが崩れにくい「本醸造酒」、「普通酒」などがおすすめです。

カップ酒は純米酒や本醸造酒、普通酒が多く、お家でも屋台や立ち飲み屋で出汁割りをいただく気分を味わえます。

2-2.日本酒を温めておく

仕上がりがぬるくならないよう、日本酒はあらかじめ温めておきましょう。温めすぎると味や香りが飛んでしまうため、40~50℃程度が理想です。

好みによっては、常温の日本酒にアツアツの出汁を注いだほうが美味しく感じられることもあります。ぜひいろいろな温度帯で試してみてください。

2-3.手軽な出汁パックや顆粒出汁を利用する

お家で手軽に出汁割りを楽しむときは、出汁パックや顆粒出汁を利用しましょう。本格的に出汁を引く手間が省け、じゅうぶん美味しい出汁割りを味わえます。

自分で出汁を引くときは、仕上げに塩味を加えてください。日本酒に足りない塩味を補え、美味しい出汁割りができあがります。

出汁パック

3.美味しい出汁割りの作り方

温めた日本酒と出汁を用意したら、日本酒1:出汁3程度の割合であわせましょう。お酒の風味を楽しみたいときは日本酒1:出汁2の割合もおすすめです。

仕上げに七味を振れば美味しい出汁割りができあがります。はじめはそのままいただき、途中で七味を振って味変するのもおすすめです。

出汁割り

4.日本酒の出汁割りをアレンジする

出汁割は代表的な七味唐辛子のほか、柚子胡椒やネギなどでアレンジできます。出汁や日本酒の種類の組み合わせによって、楽しみ方は無限大。ぜひ自分好みのマイ出汁割りを見つけてみてくださいね。

4-1.柚子胡椒をプラス

出し割りだけでも、普段の日本酒と違った風味と味わいで楽しめるのですが、仕上げに柚子胡椒を少し入れるのもおすすめです!柚子特有の風味がプラスされ、アクセントになってまた違った味わいが楽しめます。

胡椒の刺激が強すぎるときは柚子そのものを用意しましょう。皮をすり潰して出汁割りに入れることで、香りだけをプラスできます。

(出典元:amazon

4-2.七味唐辛子をプラス

出汁割りの定番アレンジ、七味唐辛子。温かいうどんに唐辛子をかける感覚で味にアクセントを加えられます。冬場はポカポカと体を温めてくれるアイテムです。入れすぎると、出汁と日本酒の旨味が薄れてしまうため、量は調整しながら楽しんでください。

(出典元:amazon.co.jp

4-3.刻みネギをプラス

出汁割りには刻みネギもよくあいます。刻みネギは汁物、煮物といった出汁を使った料理と相性がいいのは周知のとおり。日本酒の出汁割りにも香りづけにぴったりです。ネギの食感が加わり、満足感もアップします。

シメの出汁割りや、飲み過ぎたくないときにおすすめのアレンジです。

まとめ

日本酒の意外な飲み方である出汁割りについて解説しました。出汁割りは日本酒の旨味に出汁のコクがプラスされる贅沢な飲み方。和食のいいところが凝縮されているので一度は試す価値ありです。

出汁割りは自宅で簡単に作れるので、今回紹介した内容を参考にぜひ作ってみてください。染み渡るおいしさに至福の時間が訪れるはずです!