おすすめの日本酒を探す際に、都道府県から探すのも日本酒の選び方の一つです。
日本酒が有名な地域といえば、全国にいくつもあります。そのなかで、近年話題となっているのが福島です。日本酒好きの間でも、福島の日本酒はおいしいとの声が多くあります。
みなさんも「福島の日本酒を実際に飲んでみたい!」との思いから本記事にたどり着いたことでしょう。本記事では、レベルの高い福島の日本酒を厳選して紹介しています。福島の日本酒作りの背景も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.福島には力のある酒蔵が多く、評価の高い日本酒の宝庫!
福島は全国のなかでも日本酒造りにおいて高い評価を得ています。高品質な日本酒を次々と生み出す背景には何があるのでしょうか。以下では、福島の日本酒を語るうえで、欠かせないポイントを解説していきます。
1-1.福島には酒蔵が63箇所もある!
福島が高品質な日本酒を造れる秘密は酒蔵が多いことです。その数は平成29年度の調査によれば、63箇所。これは都道府県別だと4番目に多い数です。酒蔵が多いだけに、競争率の高さも特徴。酒造りのプロたちがお互いを刺激しあって、品質の向上に努めているのです。
また、福島では平成4年から清酒アカデミーを開校。代々受け継がれている技術を若手に継承するために、県が一丸となって取り組んでいます。ただ酒蔵が多いだけではなく、技術育成の環境がそろっているのが特徴です。
1-2.全国新酒鑑評会での金賞受賞数が日本一!
福島の日本酒は「全国新酒鑑評会での金賞受賞数7年連続日本一(2019年時点)」という実績を誇っています。全国新酒鑑評会は明治から続く清酒の鑑評会。毎年、全国の酒蔵から多くの銘柄が出品されています。
しかし、レベルの高さを認められて入賞できるのは全体の半分程度。さらに金賞を受賞できるのは全体の3割程度になります。福島の日本酒は高品質な日本酒のなかでも、さらにレベルが高いと認められているのです。
おいしい日本酒を見つけるには、まずは福島の銘柄から探すのが安定といえるでしょう。
2.福島県の日本酒でオススメの銘柄10選
この記事を読んでいるあなたは、福島の日本酒を実際に飲んでみたいと考えているはず。以下では、福島の日本酒のなかから厳選した銘柄を紹介します。どれも福島の技術が詰まった絶品なので、ぜひ飲んでみてください。
2-1.寫楽 純米吟醸
福島の日本酒のなかでも、抜群の知名度を誇るのが宮泉銘醸の「寫楽 純米吟醸」です。封を開けたときの深みのある香りが特徴。一口飲めば、重厚なコクとキレを感じます。お酒好きもうなるほどの飲みごたえです。寫楽を飲んで日本酒にハマったという声も多くあります。
単純に福島の日本酒が欲しいときに選ぶと、確実といえる1本です。お酒好きの人にギフトとして贈っても喜んでもらいやすいでしょう。
(出典元:宮泉銘醸株式会社)
2-2.会津ほまれ 純米大吟醸 極
「会津ほまれ 純米大吟醸 極」はブランド米にこだわらず、安価で高品質を目指して作れた日本酒です。掛米には一般的な酒造用米を採用。蔵元の技術によって味を最高ランクに引き上げています。
全国新酒鑑評会でも11回の金賞を獲得。スッキリとキレのある味わいは全国の日本酒ファンをうならせる出来栄えです。福島の日本酒を代表する銘柄といえるでしょう。
(出典元:会津ほまれ公式HP)
2-3.飛露喜 ひろき 純米大吟醸 山田錦 100%
福島の隠れた名酒といわれるのが「飛露喜 ひろき 純米大吟醸 山田錦 100%」です。フルーティな酸味とみずみずしい口当たりが特徴。えぐみがまったくなく、一口飲むだけで品質の良さがわかります。人によっては白ワインに似たニュアンスを感じることでしょう。
ちなみに「飛露喜」というブランド名は「喜びの露が飛び散る」という意味です。その名のとおり、米の旨味の心地良い余韻が長く残ります。飲みごたえのある1本です。
(出典元:矢島酒店)
2-4.末廣 純米大吟醸 亀の尾
「末廣 純米大吟醸 亀の尾」は特徴的な原料を使った純米大吟醸です。銘柄名のとおり、使用している米は「亀の尾」。明治に開発された高級米の代表格です。酒造用のお米ではありませんが、職人たちの手により、他の銘柄に負けない風味を生み出しています。
一口飲めば、さわやかなキレが喉を刺激。食欲をかきたててくれる後味のため、食中酒に最適なお酒です。
(出典元:末廣オンラインショップ)
2-5.「ロ万」 純米吟醸 一回火入れ
洋食に馴染む日本酒といわれるのが「ロ万」シリーズ。なかでも、初心者が飲みやすいのは純米吟醸の1回火入れタイプです。メロンに似た果実味のある香り、サラサラとしたのど越しが特徴。クセがなく、ぐいぐいと杯が進みます。
イタリアン、フレンチなど、濃いめの味付けの料理と相性抜群です。口のなかをさっぱりとリセットし、食欲をかきたててくれます。
(出典元:日本酒セラー ハレトケ)
2-6.穏(おだやか) 純米大吟醸
「穏 純米大吟醸」は自然派の原料にこだわった純米大吟醸です。高級酒米として知られる山田錦のなかでも、農薬・化学肥料を一切使わずに育てられた品種を採用。健康意識の高い現代に通用する手法で製造されています。
肝心の味は後に残らないスッキリした米の旨味が特徴。冷酒にして飲めば、心地いいキレを感じられます。夏場に飲む日本酒としておすすめです。
(出典元:酒の櫻家 Yahoo!ショッピング)
2-7.会津中将 純米酒
福島でも屈指の老舗酒造「鶴の江酒造」の人気銘柄が「会津中将 純米酒」です。昔ながらの伝統製法にこだわって作られた純米酒。奥行きのある米の風味は技術の高さがうかがえます。飲み方はぬるめの温度がおすすめ。旨味だけがじっくり広がります。
そのまま飲むだけではなく、料理酒の代用として使うのもいいでしょう。料理に米のコクをプラスすることができます。汎用性の高いお酒です。
(出典元:はせがわ酒店)
2-8.純米大吟醸 ササ正宗 35
「純米大吟醸 ササ正宗35」はとにかくうまい!と名高い高級銘柄です。上質な天然水で仕込みを行い、雑味のない仕上がりを実現しています。全国新酒鑑評会で金賞を受賞した実績もあり、プロも認める品質です。
華やかな香りは上等なワインに似た印象も受けます。特別な日に飲める高級銘柄を探しているときにイチオシの商品です。
(出典元:笹正宗酒造株式会社)
2-9.天明 純米大吟醸 夢の香40 R1BY
「天明 純米大吟醸 夢の香40 R1BY」は福島のブランド酒米「夢の香」を100%使用した純米大吟醸です。複雑で高貴な香りが立つのが特徴。封を開けた瞬間から、思わず顔がほころんでしまいそうになります。
えぐみや変なクセがなく、日本酒らしさを良い意味で裏切った1本。飲みやすいので、大人数の宴会でも出しやすい銘柄といえます。
(出典元:尾崎商店)
2-10.楽器正宗 山田錦 中取り
「楽器正宗 山田錦 中取り」は口当たりの良さに定評のある銘柄です。「中取り」が意味するとおり、最も透明感の生まれる絞りの中盤過程を詰め込んでいます。まろやかな喉越しは清涼感抜群。1日の疲れが癒される爽やかさです。
出荷本数が少ないため、手に入れるためにはタイミングが重要。しかし、福島のレアな日本酒を探しているならおすすめの1本です。
(出典元:大和屋酒舗)
2-11.会津娘 純米大吟醸 東条産山田錦 2017
「会津娘」は、福島の人と米、水や製法にこだわる「土産土法(どさんどほう)」で生まれる地酒です。地元産の酒米・五百万石の味わいを活かすため、あえて県外の酒米を使用した酒造りにも取り組んでいます。
純米大吟醸には、酒米の王様と呼ばれる山田錦のなかでも、特A地区として名高い東条産の米を使用。おだやかな香りと、ふっくらとした丸みが心地よいお酒です。やさしい酸味と辛みの後味に、ついつい盃が進んでしまいますよ。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-12.廣戸川 純米吟醸 夢の香
仕込みに使ったのは、自然豊かな天栄村産の酒米・夢の香。一粒の米を半分以上削り、中心部分だけをぜいたくに使った純米吟醸は、ジューシーな旨味を楽しめるお酒です。
グラスに注ぐと広がるのは、白桃のように甘くまろやかな香り。口にふくむと、柔らかでしっかりとした米の旨味が感じられます。福島の自然が育くむ米の旨味、人のやさしさがギュッと凝縮された1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-13.自然郷 SEVEN 純米吟醸
福島県のオリジナル酵母「うつくしま夢酵母」を使用した日本酒です。開栓すると、酵母由来のフルーティーな香りがいっぱいに広がります。
芳醇な味わいを持ちつつも、キリッとした酸味が後味を引き締めるのがSEVENの特徴。甘さもしつこくなく、食事と一緒にすいすい飲み進められます。フレッシュ感のある旨味を活かすためにも、冷やから常温で楽しむのがおすすめですよ。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-14.奈良萬 純米吟醸 中垂れ 生
「中垂れ」とは、醪(もろみ)を搾る中段階でとれる日本酒のこと。香りと旨味のバランスに優れ、お酒のもっとも良い部分とも言われています。
「奈良萬」の中垂れは、甘くさわやかな香りが印象的。口に含むと、生酒ならではのフレッシュな旨味も感じられます。醸造元は、神様のお告げをもとにその名を付けたと言われる夢心酒造。芳醇かつフレッシュな個性が活きた、まさに夢心地な味わいをお楽しみください。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-15.花泉 純米 無濾過生原酒 上げ桶直詰め
醸造元の花泉酒造は、地域と造り手、それぞれの気持ちにこだわる酒蔵です。会津産の酒米と、高清水と呼ばれる名水を使い、やわらかな味わいの日本酒を生み出しています。
「上げ桶」とは、搾り機から出てきたお酒をいったん受け取る小さなタンクのこと。貯蔵タンクに運ばず、上げ桶から直接瓶詰めしたお酒には、ぴちぴちとしたフレッシュ感が活きています。心地よい刺激とふっくらした旨味を持った、特別な1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-16.山の井 60
「山の井」の醸造元・会津酒造が建つのは、栃木県境に近い山間地。1年をとおし冷涼な蔵で造られるお酒は、澄み切った雪解け水のようなきれいな味わいが特徴です。
「山の井 60 」は、マスカットのようなさわやかな香りのお酒。しっとりとお米の旨味が口の中に広がり、じっくりこみ上げてくる鮮明な辛さと酸が特徴。ぜひほどよく冷やして、福島の自然の味わいをお楽しみください。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-17.にいだしぜんしゅ 生もと めろん3.33 純米吟醸 生 中汲み
「にいだしぜんしゅ」は、100%自然米と自然酵母で造られる日本酒です。蔵が大切にするのは「健康に良い発酵食品」という、ほかとはひと味違うコンセプト。農薬や化学肥料を使わない米から生まれるお酒は、ピュアな旨味にあふれています。
メロンをイメージして造られた純米吟醸は、芳醇でまろやかな香りが特徴的。ピチピチとしたガス感も心地よく、ジューシーな甘みと酸味が後引く美味しさです。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-18.大七 生もと 純米
大七酒造は、「生もと造り」と呼ばれる製法にこだわる酒蔵です。「生もと造り」は、手間ひまかかる日本酒の伝統製法。芳醇で複雑味のあるお酒ができ上がるのが特徴です。
「生もと 純米」は、蔵こだわりの定番酒。ふくらみのある味わいは、どんな料理の個性も受け止めてくれます。常温で楽しむほか、ぬる燗や熱燗にしても◎。食中酒として、ぜひおすすめしたい銘柄です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-19.會津宮泉 吟醸
「冩樂」という名の日本酒で知られる宮泉銘醸は、全体量の97%を純米酒が占める酒蔵です。醸造アルコール添加の技術を残すため、残りの3%を大吟醸、吟醸造りで仕込んでいます。
「会津宮泉」の吟醸も、その3%のなかに含まれるお酒。吟醸酒ならではの、ふわっとしたマスカットの香りが特徴的です。口にふくむとじんわり米の旨味が広がり、余韻もまろやか。ほどよく温めても美味しい、福島自慢の地酒です。
(出典元:宮泉銘醸株式会社)
2-20.大七 純米生酛CLASSIC
「CLAASIIC」と名づけられた純米酒は、蔵が重んじる「生もと造り」の到達点ともいわれる酒です。濃醇な旨味がありながらも、舌触りはなめらか。どこか繊細ささえも感じる味わいは、自然の酵母で造られる「大七」ならではです。
旨味が凝縮された味わいは、常温または燗酒で楽しむのがおすすめ。福島の自然の恵みとともに、ゆったりと味わいたくなる日本酒です。
(出典元:日本酒なら大七酒造)
3.まとめ
レベルの高さに定評のある福島の日本酒から、とくにイチオシの銘柄を紹介してきました。福島は全国トップレベルの酒蔵数を誇る地域。職人たちが研究を重ねて、おいしい日本酒造りに努めています。
福島の日本酒を飲んでみたい人は、紹介した銘柄のなかから気になるものを購入してみてください。福島の日本酒のおいしさに驚きを隠せないはずです。