日本酒の古酒?初心者にもわかりやすく古酒の定義からオススメ銘柄までご紹介

みなさんは日本酒に”古酒”という考え方があることをご存じでしょうか。古酒という名前からなんとなくイメージはわかるかもしれません。しかし、古酒について正確に語れる人はお酒好きのなかでも少ないです。

今回は日本酒の古酒について初心者にもわかりやすくまとめてみました。この機会に古酒の魅力について知ってみてください。

1.日本酒の古酒とは?

日本酒における古酒とは長期間熟成されたものを指します。ワインなどの洋酒にも”ヴィンテージ(古くて上質)”という概念がありますが、似たようなイメージですね。以下では古酒の基本的な情報について詳しく解説していきます。

1-1.古酒と呼ばれる定義

酒造会社による任意団体「長期熟成酒研究会」によれば、”満3年以上蔵元で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒”を「熟成古酒」として定義しています。ただし、法的に決められた定義ではないので、実際は人それぞれの感覚による部分が大きいです。

たとえば、蔵元によっては3年未満の熟成期間でも古酒として販売することもあります。逆に4~5年以上の熟成期間を設けたものを古酒とする蔵元もありますね。蔵元・銘柄によって定義はさまざまなので、消費者としては長期熟成された日本酒を古酒と思っておけば問題ないでしょう。

1-2.熟成による味や香りの変化

熟成が進んだ古酒の楽しみは味や香りが大きく変化することです。同じ銘柄でも古酒と新酒では飲む前から違いがわかります。鼻を刺すようなクセのある香りの銘柄でも、熟成が進めばマイルドで飲みやすくなることが珍しくありません。

口当たりもなめらかになり、よりコクが深くなります。飲むときの温度によって風味が変化しやすくなるのも熟成の特徴ですね。冷酒にしたとき、あつ燗にしたときにどんな味になるのか想像するのも古酒の魅力です。

ここがPOINT!

  • 「古酒」としての定義は蔵元によっても様々なので、消費者としての認識は「長期熟成された日本酒=古酒」で問題ない。
  • 熟成させていることでマイルドで口当たりがなめらかになり、よりコクが深くなる。また飲むときの温度によって風味が変化しやすいのも特徴。

2.古酒のタイプは3種類

古酒は主に以下の3種類に分けられています。

2-1.淡熟タイプ

淡熟タイプは吟醸酒・大吟醸酒を低温で熟成させた古酒です。吟醸酒特有のキレの良さを残しつつ、ほのかな苦みが足されています。クリアな味の銘柄も重厚感が増すのが特徴ですね。

淡熟タイプの古酒はチーズ、生ハムといった塩気のあるものと一緒に飲むのがおすすめです。古酒の苦みとおつまみの塩気がお互いを高めあってくれます。軽く飲みやすいのが淡熟タイプの古酒です。

2-2.中間タイプ

中間タイプは本醸造酒・純米酒・吟醸酒などを熟成させた古酒です。初期は低温で熟成、後半は常温で熟成という手間暇をかけるのが特徴。淡塾タイプよりも、風味が濃くなります。

淡熟タイプより苦みが強いので、酸味のある料理によくあいます。チョコやブドウといったスイーツをおつまみにするのもいいですね。中間タイプは女性でも飲みやすい古酒です。

2-3.濃熟タイプ

濃熟タイプは本醸造酒・純米酒を常温で熟成させた古酒です。新酒のときに比べて色が濃くなり、風味が大きく変化します。各銘柄の個性も強くなるのが特徴ですね。

濃熟タイプの古酒は風味が強いため、中華や揚げ物など、味の濃い料理と相性がいいです。食事の合間に飲めば、料理の味に負けることなく食欲をわかせてくれるでしょう。

ここがPOINT!

  • 古酒は「淡熟タイプ」「中間タイプ」「濃熟タイプ」の3種類に分けられる。
  • 淡熟タイプ→吟醸酒・大吟醸酒を低温で熟成させた古酒。吟醸酒特有のキレの良さを残しつつ、ほのかな苦みが特徴。
  • 中間タイプ→本醸造酒・純米酒・吟醸酒などを熟成させた古酒。淡塾タイプよりも、風味が濃く苦みが強いので、酸味のある料理によく合う。
  • 濃熟タイプ→本醸造酒・純米酒を常温で熟成させた古酒。各銘柄の個性も強くなるのが特徴。中華や揚げ物など、味の濃い料理と相性がいい。

3.古酒のオススメ銘柄8選

古酒がどのようなものかわかったところで、どの古酒を楽しめばいいのかわからない方もいると思います。ここからはオススメの銘柄を紹介していきます。

海外評価も高い「達磨正宗 十年古酒」

「達磨正宗(だるままさむね) 十年古酒」は10年以上熟成させた日本酒をブレンドした古酒です。スパイシーな香りと、甘みのある余韻が特徴。高級感のある味わいは香港で開かれた日本酒コンクールで優勝を果たしたほどです。

過去にはJALの国際線ファーストクラスのドリンクとして採用された実績もあります。古酒の名品といって間違いないでしょう。

(出典元:amazon.com)

古酒の新星「北雪 超音波熟成 超熟酒」

「北雪(ほくせつ) 超音波熟成 超熟酒」は佐渡の地酒として知られる古酒です。名前のとおり、超音波を使って熟成させた世界初の古酒になります。

本来、古酒は熟成が進むほど新酒のときの新鮮な味わいが失われるのが常識。しかし、超熟酒は超音波を使った熟成法により、新鮮さを残しつつ、古酒特有の濃厚さを出すことに成功しました。

どこにもない独自の味わいの古酒としておすすめです。

(出典元:amazon.com)

長い年月が生んだおいしさ「笹の川酒造 秘蔵純米 二十五年古酒」

世にも珍しい古酒が「笹の川酒造 秘蔵純米 二十五年古酒」です。一般的な古酒をはるかに超える25年の熟成期間を設けています。長く寝かされたことにより、日本酒特有の角が取れたマイルドな風味が魅力。

全国熱燗コンテストで金賞を受賞した実績もあります。温めて飲むとおいしい古酒の代表格です。

(出典元:amazon.com)

初心者におすすめの王道「賀茂泉 純米吟醸古酒」

「賀茂泉(かもいずみ) 純米吟醸古酒」は日本酒作りの盛んな東広島生まれの古酒です。広島産の米で作られた純米吟醸を常温で5年前後熟成。口当たりがまろやかな古酒に仕上がっています。余韻が残る深いコクがあるのも特徴です。

これぞ古酒!といえる堅実な銘柄なので、はじめて古酒を飲むなら間違いなしでしょう。

(出典元:amazon.com)

鼻をくすぐる上質な香り「萬歳楽 白山 大吟醸古酒」

女性でも飲みやすい古酒が「萬歳楽 白山(まんざいらく はくさん) 大吟醸古酒」です。吟醸酒専用の蔵で3年間の熟成を経て世に出される1本。注ぐ瞬間に上品な香りが漂い、飲む前から品質の高さがわかります。

相性のいいおつまみはチーズやチキン。女子会などでも振るまいやすい古酒です。

(出典元:amazon.com)

洋酒を思わせる高級古酒「白狼 古酒原酒1996」

「白狼 古酒原酒1996」は高級古酒として知られる銘柄です。品質の良さは数ある古酒のなかでもトップクラス。複雑で重厚な味わいはワイン、ウイスキーといった洋酒に近いものがあります。

海外からの評価も高く、贈呈品として選ぶにも申し分ありません。特別な日に飲む古酒としておすすめです。

(出典元:amazon.com)

和食を引き立てる逸品「老亀 5年熟成 秘蔵老亀」

和食にはやはり日本酒。そんな期待に応える古酒が「老亀(おいがめ) 5年熟成 秘蔵老亀」です。純米酒を5年以上の月日をかけて熟成させています。

その風味はまろやかで、スッと後味が消える爽快さが特徴。繊細な和食の味を邪魔することがないので、食中酒として最適です。晩酌用の古酒を探しているときは手に取ってみてください。

(出典元:amazon.com)

穏やかな香りと味わい「車多酒造 天狗舞 古古酒吟醸」

石川県の車多酒造で長期貯蔵された日本酒は、ゆったりとした優しい香りと味わいを楽しむことができます。

また原料となっている米は特A地区の山田錦を100%使用しています。

アポロ11号の着陸年製「老松酒造 昭和44年製造古酒」

創業1789年の大分県の老舗蔵である老松酒造製、アポロ11号が月に着陸した昭和44年に製造された極超長期貯蔵限定酒です。

まさに「時を感じることができる」そんな日本酒です。ちなみに旧1級規格原酒の古酒でもあります。

(出典元:amazon.com)

4.自家熟適正酒とは?

自家熟適正酒とは自宅で簡単に古酒を作れるように改良されたお酒のことです。市販の日本酒を自宅で熟成させるには適切な温度管理など、さまざまな手間が必要。単に放置するだけでは思ったように熟成を進めさせることができません。

しかし、自家熟適正酒は素人でも熟成を行えるように各蔵元がさまざまな工夫を施しています。自分で古酒を作ってみたい!と思ったときは自家熟適正酒を購入してみるといいでしょう。

4-1.自家熟適正酒の用途

自家熟適正酒は自分で飲む以外にも楽しみ方があります。たとえば、子供が成人を迎える日を計算して熟成を進めておけば、大人になった記念として贈ることが可能。両親の還暦祝いなどでも同じことができますね。

何か目標を決めて、達成したときに開封するといった飲み方もいいでしょう。特別なことに使えるのが自家熟適正酒の特徴です。

6.まとめ

日本酒の古酒について解説してきました。長期熟成された古酒は味わいと香りが大きく変化し、日本酒の違った一面を見せてくれます。

もし、古酒を飲みたい!と思ったときは今回紹介した銘柄を購入してみてください。日本酒の奥深さを知ることができるかと思います。