
「日本酒って冷蔵庫で保存するとき、どの部屋に入れたらいいの?」「そもそも部屋ごとの温度ってどんなだっけ?」など、日本酒を冷蔵庫で保存するときに「あれ?」と思ったことはありませんか?
今回の記事では、冷蔵庫の各部屋の温度の違いについて紹介するとともに、日本酒をどこに保管すればいいのか、おすすめの保管方法や冷蔵庫に保存する際の注意点について紹介していきます。日本酒をよく飲むという方は、ぜひチェックしてみてください!
目次
1. 日本酒を冷蔵庫に入れるならどこ?保存温度について理解しよう
1-1. 日本酒はマイナス5度での保管がベスト
酵母を発酵させて造られている日本酒は、色んな成分の含まれている生きたお酒。そのため、常温で日の当たる場所などで保存してしまうと、成分が変質したり、火落ち菌などの風味を変えてしまう菌が繁殖して、美味しくなくなってしまうことも・・・。
そのため、成分の変化が起こりづらい環境(冷暗所)で保管するのが一般的なのですが、その中でも最適な環境と言われているのがマイナス5度なのです。この温度に極力近い場所で保管をすることによって、日本酒の劣化を抑えるとともに、味わいを維持することができます。
1-2. 冷蔵庫の部屋ごとの温度はこうなってます!
冷蔵庫で日本酒を保管すると品質の劣化を抑えることができます。とはいえ冷蔵庫と言っても場所によって温度設定がさまざまです。まずは日本酒に最適な環境を見つけるために、各部屋の温度をご紹介します!基本的に冷蔵庫の角部屋の温度設定は以下の通りです。
温度 | オススメ度 | |
パーシャル室 | -3度 | ★★★★★ |
チルド | 0度 | ★★★★★ |
冷蔵室 | 3度 | ★★★★☆ |
野菜室 | 5度 | ★★★★☆ |
冷凍庫 | -18度 | ★★☆☆☆ (※1) |
もっともおすすめなのは凍結の一歩手前まで冷やすことができるパーシャル室と、冷蔵室の中でいちばん温度が低いチルド室です。パーシャル室は冷凍するまででもないけれど鮮度は保ちたい肉や魚、また生鮮食品の保存に使うところです。一方のチルド室は、発酵食品や期限の短い商品の保管に便利な部屋です。
次にもっとも面積が広い冷蔵室、野菜室の順におすすめは続きます。家庭の冷凍庫は-18℃で食品を冷凍して保管することができますが、瓶だと日本酒が凍り割れる恐れがあるので要注意(※1)です。(詳しくは3章で解説)
1-3. 温度のオススメは パーシャルorチルド室 または 冷蔵室!
前項でも少し紹介しましたが、温度面で日本酒の保管にもっとも適しているのは「パーシャル室」と「チルド室」です。パーシャル室は温度が-3℃となっており、チルド室は0℃です。冒頭でも少し紹介したように、日本酒の保管にもっとも適した温度は-5℃なので、この温度に近いパーシャル室とチルド室がおすすめなのです。
ただ、パーシャル室やチルド室は場所が小さいので、おそらく日本酒の縦置きは難しいです。その点冷蔵室は冷蔵庫の中でももっとも面積が広いので、問題なく縦置きをすることができるのがメリットと言えます。
ここがPOINT!
- 日本酒の保存は、冷暗所(理想マイナス5度)での縦置き保存がベスト!
- 日本酒の冷蔵庫での保存場所:温度で見ると「パーシャル室>チルド室>冷蔵室>野菜室」の順でオススメ!
2. 日本酒は横置き保存はNGって言われるけど・・?
一般的に日本酒は、冷暗所での縦置き保存がベストだと言われています。なぜ縦置き保存が良いのかというと、横置きをするとキャップから少しお酒が漏れてしまったり、瓶の金属製のキャップが浸かってしまい日本酒の風味を損なったり、空気に触れる面積が増えて、酸化が進みやすくなるというのが理由です。
0度での横置き保存と、3度での縦置き保存で、どちらが劣化が少ないかなどについては、個人の感覚やお酒による差があるので、気にされるのであれば、冷蔵室での縦置きをおすすめします!
ここがPOINT!
- パーシャル室、チルド室:縦置き保存ができない / 冷蔵室:縦置き保存可能!
→ 横置きが気になるなら 冷蔵室が オススメ!
3. 日本酒は冷凍庫での保存は気をつけて!
瓶のまま日本酒を冷凍庫に入れてしまうと、瓶が割れてしまう可能性があるので注意が必要です。
「凍ったら体積が減るんじゃないの?」と思われる方もいるかと思いますが、水は液体の状態よりも固体である氷の方が、体積が大きく、およそ10%も膨張すると言われています!
なので、日本酒を冷凍庫で保存する場合には、別の容器に移し替えるなどで瓶が割れない工夫をしてください。保管方法次第では美味しい「みぞれ酒」というものを作ることが可能です。以下に詳しい内容をまとめているので、見てみてください。
ここがPOINT!
- 水は、液体より固体の氷の方が10%ほど体積が大きい→瓶のまま凍らせると、瓶が割れる危険性有り
まとめ
今回は、日本酒を冷蔵庫で保管する際にどこで保存をしたらいいのかということについて紹介してきました。日本酒は酵母が風味を作り出すので、独特の風味を守るためにも保存に適した温度の環境に置くことが大切です。
パーシャル室やチルド室がおすすめではありますが、うまく置けないという場合には冷蔵室を使いましょう。まずは日本酒がどんな温度のもとで品質を保つことができるのかということを理解した上で、適した場所で保管することが大切です。
日本酒の特徴を理解して温度管理を徹底して、いつでも美味しい状態で飲めるように心がけていきましょう!
ここがPOINT!
- 日本酒の保存は、冷暗所(理想マイナス5度)での縦置き保存がベスト!
- 日本酒の冷蔵庫での保存場所:温度で見ると「パーシャル室>チルド室>冷蔵室>野菜室」の順でオススメ!
- パーシャル室、チルド室:縦置き保存ができない / 冷蔵室:縦置き保存可能!
→ 横置きが気になるなら 冷蔵室が オススメ! - 水は、液体より固体の氷の方が10%ほど体積が大きい→瓶のまま凍らせると、瓶が割れる危険性有り