日本酒なのにチョコレート味?甘いチョコ感のある日本酒

「フルーティーで華やかな香り」の日本酒は口にしたことがあっても、「チョコレートの香り」のする日本酒はご存知ない方も多いのではないでしょうか。

「日本酒からチョコレートの香りがするなんて想像が付かない!」と思われそうですが、実は実際に「あの甘くほろ苦い香り」を持つ銘柄があるのです。

今回は、日本酒からチョコレートの香りがする理由と、チョコレート風味のおすすめ銘柄3選をご紹介します。日本酒通から初心者の方まで、ぜひ繊細な味と香りを持つ日本酒の世界をお楽しみください。

1.チョコレートの香りがするのはなぜ?

お米と水に米麹を加え、アルコール発酵させて造る日本酒。カカオ豆にバターや砂糖、ミルクを加えて作るチョコレート。それぞれ全く違う原料を使っているのに、日本酒からチョコレートの香りがするのはふしぎですよね。

しかし、実際に「チョコレートの香りがする」といわれる日本酒はいくつか存在します。これは、食物に含まれる香りのもと「香気成分」が大きく関係しているのです。

香気成分とは、食物に含まれる揮発性の物質のこと。身近なものでは、すーっとした爽快感のあるミントの香りのもととなる「メントール」や、アイスやプリンに欠かせない甘いバニラの香りのもと「バニリン」などがあげられます。

日本酒のフルーティーな香りは、バナナやリンゴに例えられることもありますよね。これは、リンゴの香気成分「カプロン酸エチル」や、バナナの香気成分「酢酸イソアミル」が日本酒に含まれているからなのです。

食物の香りは、こうした香気成分が複雑に絡み合うことでできあがっています。そのため、日本酒からチョコレートの香りがしても決してふしぎではないのです。

1-1.チョコレートの香りの元は500種類以上

チョコレートの主成分は、カカオの樹の果実の中にある種子「カカオ豆」です。甘くどこかほろ苦さを感じさせるチョコレートの香りは、本来カカオ豆が持つ成分の他、カカオ豆の発酵やチョコレートの製造過程で生まれます。

発酵したカカオ豆からは、果実やワイン、シェリーを思わせる香り。焙煎時にはナッツやスモーク、強い苦みを感じる香り成分が生まれます。コンチングと呼ばれるチョコレートを作る段階では、酸味を感じる香気成分が抜け、砂糖や粉乳を加えることによるカラメル香やミルク香が生まれるのです。

これらの多くの要素が絡まり合いチョコレートの香りはできあがるのですが、その香気成分はおよそ500種類以上。中には、ウイスキーやブランデーといったお酒に共通する香気成分も含まれています。チョコレートがウイスキーやブランデーと好相性なのも納得ですね。

1-2.吟醸造りによってフルーツなど様々な香りが生まれる

日本酒の香りもまた、製造過程の中で誕生します。日本酒に含まれる糖分を、アルコール発酵させるために必要なのが酵母。酵母には、香り成分を生み出す作用もあるのです。特に、酵母が排出するアルコールや炭酸ガスには、果実や花と同じ香気成分が含まれています。

日本酒は、製造方法や精米度合いによって種類が異なるお酒ですが、その中でもフルーティーな香りを持つのが「吟醸造り」で造った吟醸酒です。

吟醸造りとは、よく精米した米を10℃前後の低温で1ヶ月近く長期発酵させる醸造法。米の精米度合いを示す精米歩合(せいまいぶあい)は60%以下に定められています。低温発酵することで、香り成分が蒸発せず醪(もろみ)の中に蓄積されるのです。

吟醸酒のフルーティーな香りは、吟醸香(ぎんじょうか・ぎんじょうこう)と呼ばれます。前述したバナナやリンゴの他、メロンに白桃、パイナップルなど吟醸香の種類も実にさまざまです。

華やかでフルーティーな香りの吟醸酒は、食前酒やデザート酒に適しており、普段日本酒を飲み慣れない女性からも人気のお酒。ほどよく冷やし口径の広いワイングラスに注げば、より一層その香りと味わいを楽しむことができますよ。

ここがPOINT!

  • 食物に含まれる香りのもと「香気成分」が大きく関係している
  • 醸造方法によって様々バナナやりんご、チョコレートなど様々な香りを生み出すことができる

チョコレート

2.チョコレートの香りが感じられる日本酒3選

ここからは、実際にチョコレートの香りが感じられる日本酒をご紹介します。ほんのり香るものからデザート酒のように楽しめるものまで、ぜひ好みに合わせてお楽しみくださいね。

2-1.六根(ろっこん) ルビー

「六根」は、世界遺産の白神山地形岩木山の湧き水で仕込まれる日本酒。ダイヤモンド、翡翠、サファイア、そしてルビーと宝石の名前が付けられた銘柄です。

ラベルのカラーも美しいルビーは、蔵の貯蔵庫で5年間低温熟成した純米吟醸酒。熟成酒特有の、カラメルやチョコレートに似た風味がふんわり香ります。秋田酒こまちを100%使用しているため、米の旨味やコクを感じたい方にもおすすめですよ。

六根(ろっこん) ルビー

(出典元:amazon

2-2.くどき上手 ショコラ

くどき上手のJr.シリーズは、スーパー専務と呼ばれる今井俊典氏が全ての工程を手掛けた限定品。そのコンセプトである「今までのくどき上手になかった新しい酒」にふさわしい1本が「ショコラ」です。

後口にほんのり残るチョコレート味のひみつは、専務こだわりの特別な貯蔵法。搾ったばかりの生酒を-1℃の低温で50日間貯蔵することで、チョコレートのような甘みを引き出しています。インパクトのあるネーミングに浮世絵のラベル、そしてチョコレートの風味と、お酒好きの心をくすぐる要素たっぷりの日本酒です。

くどき上手Jr 純米大吟醸 ショコラ

(出典元:はせがわ酒店

2-3.ショコラにごり酒 ほまれ酒造

「ショコラにごり酒」は2020年のバレンタインデー前に発売されたお酒です。チョコレートシロップを加えたにごり酒は、今にもカカオの香りがただよってきそうなショコラ色。チョコレートがデザインされたラベルは、お菓子のパッケージのようなかわいらしさです。

甘くてほろ苦い日本酒は、まさに大人のためのショコラドリンク。牛乳や生クリーム、紅茶やコーヒーと合わせて楽しんでみてくださいね。

ショコラにごり酒

まとめ

チョコレートの香りがする日本酒は、実際にチョコと相性の良い銘柄ばかり。チョコレートと合わせるお酒というとウイスキーやブランデーが思い浮かびそうですが、日本酒との組み合わせもまた格別です。

ぜひお気に入りのチョコレートと日本酒を用意して、他にはないマリアージュを楽しんでみてくださいね。

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