日本酒を深く知るなら日本酒検定がオススメ!

「日本酒に関する資格が欲しいけどなんだか難しそう…?」とお考えの方におすすめしたいのが、一般の方でも受検できる日本酒検定です。

日本酒検定は、その名のとおり日本酒に関する知識が問われる認定試験。20歳以上であれば誰でも受検資格があり、試験対策用に公式テキストも販売されています。

自分で日本酒を楽しむのはもちろん、思わず誰かに教えたくなるような日本酒の豆知識を身につけられるこの資格。こちらでは、日本酒検定の詳しい内容や合格基準、受検方法などについてご紹介します。

1.日本酒検定を受けることで、日本酒をより深く楽しめるようになる

日本酒検定は、「消費者が日本酒を楽しむ」ことを目的に設立された検定試験です。

日本酒は、日本古来の歴史や文化が色濃く残るお酒。でも、「精米歩合」や「純米酒」「生酛造り」のように、素人には聞きなれない言葉も多く難しいイメージもありますよね。

3級から1級まで級が設けられている日本酒検定では、日本酒初心者であっても日本酒の基礎から専門知識まで幅広く習得することができます。日本酒の原料や製造法による味の違い、料理との相性についても学べるため、より一層日本酒の楽しみ方を広げることができますよ。

それでは早速、日本酒検定の具体的な試験内容について確認していきましょう。

1-1.日本酒検定とは?

日本酒検定とは、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が主催する消費者向けの検定試験です。

SSIは、日本酒界のソムリエとも言われる「唎酒師」の認定も手掛ける団体。消費者が日本酒の魅力を知り、より深く楽しむことができるようにとの目的から始まった日本酒検定は、テイスティング(試飲)のない一般消費者向けの試験となっています。

受検資格はなく、20歳以上であれば誰でも受検することが可能。1級は準1級合格者、準1級は2級合格者、2級は3級合格者が受検できるステップアップ方式です。そのため、日本酒初心者であってもひとつずつ着実に日本酒に関する知識を身につけることができます。

1-2.日本酒検定の級別試験内容

日本酒検定は3級、2級、準1級、1級と全部で4つの級に分かれています。
いずれも試験内容は、マークシートによる択一選択問題50問。受検時間は50分となっており、以下の分野から級のレベルに合わせた問題が出題されます。

項目 内容
歴史、文化 歴史、文化(飲酒文化、地域文化など)
造り方 原料(米、水、微生物)、製造方法
モラル・マナー 未成年飲酒の危険性や飲酒運転の撲滅など、飲酒のモラル、マナー
楽しみ方 飲用温度、酒器、料理との相性、ラベルの読み方など
雑学 生産量、消費量、海外事情、銘柄、醸造元などさまざまなこと

引用:日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会「日本酒検定

3級の試験内容

3級は、公式テキスト『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』の内容が出題範囲です。日本酒の基礎知識に関するものが中心で、2019年の試験では以下のような問題が出題されています。

問 米の中心部分に見える白色不透明な部分を何と呼ぶか。
1) 掛米 2)心白 3)胚芽 4)肌白

この問題の正解は、2の「心白」。日本酒の精米とは、この心白の周りの部分を削る作業なんです。

また、「酒造好適米・美山錦の主要生産県は?」「無濾過生原酒の意味は?」など、日本酒を選ぶ際に役立つ基礎知識ももりだくさん。ラベルに書いてある内容も理解できるようになるため、日本酒を飲むのがより楽しくなりますよ。

2級の試験内容

2級から1級までの試験内容は、公式テキスト『新訂 日本酒の基』からの出題となります。2級では3級の内容が掘り下げられ、心白に関する問題も「山田錦の心白の形状は?」のように、より専門的な内容になっているのが特徴です。

「明治時代に軟水醸造法を開発した都道府県」「1946年から現在まで最も多く使用されている協会酵母」など、過去には日本酒の歴史に関する問題も多数出題。

温度による味の変化や日本酒に合わせる郷土料理など、より日本酒通になれるような問題が取り上げられています。

準1級の試験内容

日本酒検定はひとつずつステップアップしながら受検する資格ですが、すでに日本酒学講師や酒匠(さかしょう)に認定されている場合には、準1級から受検することもできます。そのため、準1級の試験では日本酒に幅広く精通するレベルが求められます。

例えば、心白に関する問題も以下のようにより一層本格的に。

問 心白の説明として間違っているものは
1)心白があると雑菌の菌糸が繁殖しやすい
2)心白は米の横断面から見てさまざまな形状がある
3)心白が大きいほど高精米に適している
4)心白のない米もある

こちらの正解は3。食用米と比べ心白が大きく、日本酒造りに適した酒米の特徴を表した問題になっているのです。

「醪造り」や「パスツーリゼーション」「高温糖化酛」といった、日本酒ビギナーは耳慣れないような専門用語も多数。日本酒検定にはテイスティング試験はありませんが、日本酒の旨味成分や味、香りに関する知識も必要です。

1級の試験内容

日本酒検定最難関となる1級は、準1級の問題をさらにレベルアップした内容となっています。

酒造用の水に含まれる鉄分の含有率や、登録されている「きょうかい酵母」の名前など、酒造りに関する専門的な知識について熟知していなくてはいけません。その他、清酒の酒税額や特定銘酒を名乗るための規定など、酒税法に関する内容も過去には出題されています。

日本酒の歴史や文化、製造方法などを熟知した上で、それらを他者に伝えるスキルが求められるレベルであると言えるでしょう。

1-3.日本酒検定の受験場所

日本酒検定は、全国の主要都市を中心に全9会場で受検することができます。

受検地 会場
札幌 札幌市内
仙台 仙台市内
東京 FBOアカデミー東京校または23区内
名古屋 名古屋市内
大阪 大阪市内
京都 京都市内
広島 広島市内
福岡 博多区内

引用:日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会「日本酒検定

どの級も同一会場で受検することができ、会場の詳しい場所は受検票に記載され受検2週間前までに郵送される流れになっています。

また、3級だけはCTB(Computer Based Testing)受検が設けられており、全国260か所を超えるCTBテストセンターでコンピューター受検することが可能です。

随時申し込みできる他、日程や会場、時間も自分の都合に合わせて選択できるのがCBT受検のメリット。忙しくてなかなか時間が取れないという方や、会場が遠方で足を運べないという方にもおすすめの受検方法となっています。

1-4. 日本酒検定の開催時期

日本酒検定は年に1度、9月に実施されています。2020年度の受検日は9月12日(土)。6月1日(月)10:00~7月31日(金)12:00まで公式サイトを介して申し込みが可能です。

また、試験は以下のように1日に3回に分けて開催されますが、申し込みの段階では時間指定はできないので注意しておきましょう。

2020年9月12日(土)受検日程
・10:30~11:20(受付 10:00)
・13:00~13:50(受付 12:30)
・15:30~16:20(受付 15:00)

2.日本酒検定は難しい?

一般向けの検定試験とはいえ、気になるのがその難易度ですよね。日本酒検定の合格基準や級ごとの難易度は、次のようになっています。

2-1.日本酒検定の級別の合格率(合格基準)

日本酒検定を実施しているSSIでは、具体的な受検者数と合格率については発表されていません。しかし、それぞれの級によって合格するための基準が定められています。

合格基準
1級 85%以上
準1級 80%以上
2級 75%以上
3級 70%以上
3級(CBT) 70%以上

引用:日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会「日本酒検定

3級が合格基準70%であるのに比べ、1級は85%以上と50問中43問正解することが必須となります。1級を目指すのであればしっかりと事前準備をし、うっかりミスやとりこぼしのないように臨みたいですね。

2-2.日本酒検定の難易度

日本酒検定では、それぞれの級に合格者の人物像が定められています。

・1級、準1級 日本酒のあらゆることに精通し、後世へ適切に継承発展を行える者
・2級 日本酒の特徴、魅力を理解したうえで、新たな楽しみ方を考案できる者
・3級 日本酒の基礎知識、周辺知識のみならず、特徴、魅力を理解し第三者に伝えられる者
引用:日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会「日本酒検定

級が上がるにつれ、日本酒を自分で楽しみむだけでなく、その魅力を他者へ伝える能力が求められていることが分かりますね。その分試験内容も専門的になり前述したように合格基準も高くなるため、より難易度が増すことになります。

3.日本酒検定合格のポイント

日本酒検定の試験内容は、3級から1級まですべて公式テキストから出題されています。そのため、合格のためにはテキストを熟読し、要点をしっかりとおさえるのがポイントです。

また、日本酒検定の公式サイトでは前年の問題と解答をダウンロードすることができます。実際の問題を何度も解きながら自分の苦手分野を把握し、より重点的に学習することで合格へと近づくことができるでしょう。

4.関連する日本酒の資格

日本酒検定を実施するSSIが販売者向けに実施している資格が唎酒師(ききざけし)です。飲食店で日本酒を提供する方や、小売り店で日本酒を販売する方に向けた「日本酒のソムリエ」とも呼ばれる専門的な資格になります。

また、日本酒のテイスティングに特化した資格となるのが酒匠(さかしょう)。酒匠の講習会では200を超えるサンプルを使用し、日本酒の原料や製造方法による味の違いを見極める、高いテイスティング能力の習得を目指します。

唎酒師と比べ難易度は更に高くなりますが、飲食店や酒販店で日本酒を専門的に扱う方にとってプラス要素の多い資格です。

5.まとめ

一般消費者向けの日本酒検定は、日本酒の知識を身につけたい初心者の方でも挑戦しやすい資格です。準1級、1級になれば日本酒のプロを目指す方にも適した内容になります。

資格を身につけるということは、それだけ日本酒に関する知識と楽しみ方が増えるということ。日本酒に興味があるという方は、ぜひ日本酒検定3級からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。