日本酒の瓶は、一升瓶(1800ml)や四合瓶(720ml)などのサイズが主流です。近年は300ml容量の二合瓶や、一合瓶などの飲みきりサイズも販売されています。
そもそも一升瓶はいつ頃から使われるようになり、世の中に普及していったのでしょうか。今回は日本酒の瓶のサイズについて詳しくご紹介します!
目次
1.日本酒の瓶のサイズはおもに4種類!
日本酒の瓶のサイズは、一升瓶・四合瓶・二合瓶・一合瓶の大きく4種類にわかれます。基本的に同じ銘柄であれば、サイズにより味が変わるということはありません。それぞれの内容量やカロリーなどは以下のようになります。
一升瓶 | 四合瓶 | 二合瓶 | 一合瓶 | |
容量 | 1800ml | 720ml | 300~360ml | 180ml |
カロリー | 1,854kcal | 741kcal | 309~370kcal | 185kc容量 |
種類の多さ | 多い | 多い | 少ない | 少ない |
※日本酒 100ml = 103kcal で計算
(出典元:食品成分データベース(文部科学省))
一合瓶は180mlが一般的ですが、二合瓶は300ml~330mlまで容量にばらつきがあります。カロリーは日本酒の種類によって異なるため、おおよその目安にしてください。
一升瓶や四合瓶に比べ、二合瓶のような少量タイプを扱う銘柄は少なめです。一方で、コンビニや小売店などでは飲み切りタイプの販売も増えつつあります。
2.一般的なサイズは一升瓶と四合瓶
市販されている日本酒のサイズは、一升瓶と四合瓶が一般的です。1合=180mlのため、一升瓶(1800ml)はおよそ10合分になります。
日本酒が瓶で販売されるようになったのは、一升瓶が始まりです。まずはその背景や、四合瓶が生まれた理由などについてみていきましょう。
2-1.一升瓶が普及した背景
一升瓶が日本酒の容器として使われるようになったのは、1901年(明治34年)ごろからといわれています。それまで日本酒は、酒屋の樽から客が持参した徳利(とっくり)へと量り売りされるのが一般的でした。
日本酒がガラス瓶で販売されるようになったのは、酒に水を足す「かさ増し」のような不正を防ぐ目的もあったといわれています。1965年(昭和40年)ごろになると、日本酒の大半は一升瓶で流通するようになりました。
一升瓶の規格はJIS規格で定められており、底からキャップまでの高さは39.5cmです。また、日本酒の出荷量の減少や四合瓶の普及により、1998年(平成10年)に約3億本あった一升瓶の出荷量は、2016年(平成28年)には約7,000万本まで減少しています。
参考:リターナブルびんナビ「一升びんガイドブック ~環境に優しいリユース容器~」
2-2.四合瓶が生まれた理由
一升瓶の次のサイズが5や6でなく「四合」である理由には、かつて使われていた「盃」(はい)という単位が関係するといわれています。1盃=約4合だったことから四合瓶が定着したという説がそのひとつです。
また、一般的な冷蔵庫のドアポケットに収まりやすく、家庭で飲み切るのにちょうどよいサイズだったことも四合瓶の普及に関係したと考えられます。
品質をキープしやすいことから、お酒の鮮度にこだわる酒蔵や酒販店では、四合瓶のみ製造する、販売するといったケースもみられます。
3.近年増えつつある二合瓶と一合瓶
近年は、少量タイプの二合瓶や一合瓶の販売も増えつつあります。保管時も場所をとらず、より手軽においしい日本酒を楽しめることが魅力です。
3-1.冷やでも燗でも楽しめる「二合瓶」(300~360ml)
300ml~360mlの二合瓶は、コンビニや小売店などでよく見かけるタイプです。数日かけて飲み切るのにちょうどよいサイズ感で保管時も場所をとりません。
また、一定量があるので冷やと燗酒、両方を試しやすいというメリットもあります。料理やその日の気分にあわせ、温度を変えて楽しむのもおすすめです。
3-2.おいしいお酒をより手軽に「一合タイプ」(180ml)
1回で飲み切るのに適した1合サイズは、パックや缶、瓶とさまざまなタイプで販売されています。1合より若干多いボトルタイプ(200ml)は、キャップを空けてすぐ楽しめる手軽さとフレッシュな味わいが魅力です。
また、「カップ酒」と呼ばれることが多い1合サイズの日本酒は、味わいとともに個性的なラベルも楽しめます。手に取りやすく旅先のお土産にも好まれるタイプです。
まとめ
日本で古くから親しまれてきた日本酒は、時代とともに瓶のサイズも変化してきました。徳利が一升瓶になり、近年は四合タイプが主流です。また、より手軽にそのおいしさが楽しめる少量タイプも販売されています。
酒蔵や酒販店はもちろん、スーパーやコンビニなどで見かけたらぜひ手にとって、その味わいを楽しんでみてくださいね。