島根県の李白酒造が造る「李白」(りはく)は、海外でも愛飲されている日本酒です。おだやかな香りとクセのない味わいは、毎日の食事に合わせるお酒にもぴったり。最高峰の純米大吟醸は贈答用にも好まれています。
今回は、李白の魅力や種類、購入方法などを解説!山陰の自然が生み出す日本酒の味わいを、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
1.日本酒の李白とは
山陰の地酒「李白」は、国内のみならず世界でもその名を知られる日本酒です。島根県産の五百万石と神の舞(かんのまい)、兵庫県産の山田錦といった高品質の酒米を原料に使用。4か所の井戸からくみ上げた水で仕込むお酒は、芳醇でまろやかな旨味を持つのが特徴です。
1-1.酒造元について
李白酒造は、創業明治15年(1882年)島根県松江の城下町に創業した酒蔵です。平成3年(1991年)、西武百貨店が香港へ初の海外出店したことをきっかけに、海外輸出を積極的に開始。酒の名前を憶えやすいよう、純米吟醸には「Wandering Poet (放浪の詩人)」、特別純米のにごり酒には「Dreamy Clouds (夢の雲)」といったニックネームを付ける工夫をこらしています。
機械化をすすめながらも繊細な作業では決して手を抜かず、安定した質の良い酒を提供できる設備を導入。出雲神話に出てくる酒造りの伝統と、山陰の食文化を継承した酒造りを続ける酒蔵です。
1-2.李白という名の由来
「李白」の名は、中国の詩人の名に由来しています。李白は、酒を一斗飲んで詩を百編書いたとも言われる人物。その詩には、酒を愛する人の気持ちが代弁されていたと言われています。
また、生涯で2度総理大臣となった島根県松江市出身の若槻礼次郎氏もまた、李白のように酒を愛した人物。「李白」は若槻次郎氏により命名された由緒ある名前として、現在まで受け継がれています。
2.李白の種類と値段について
李白は、本醸造から純米大吟醸まで幅広い種類を取りそろえたお酒です。すっきりしたクセのない味わいの本醸造酒は、四合瓶1,200円台から購入できます。
蔵の最高峰となる純米大吟醸は、四合瓶4,000円台と大切な贈り物にも適した銘柄。ぜひ李白を楽しむシチュエーションや味の好みに合わせた1本を見つけてみてくださいね。
2-1.大吟醸 月下獨酌(げっかどくしゃく)
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
38% | 山田錦 | 300ml 2145円(税込/専用箱入) 720ml 4400円(税込/専用箱入) |
評判
高級酒米・山田錦を38%まで磨き上げ、低温長期発酵させた鑑評会出品クラスのお酒です。じっくりと熟成させたことで生まれるのは、果実味を感じさせるふくよかな香り。味わいは力強く、キレのある後口が心地よい日本酒です。
「月下獨酌」(げっかどくしゃく)は、月の夜に一人、心ゆくまで酒を飲む心境を歌い上げた李白の名作。名実ともに、蔵の代表作となる1本です。
(出典元:公式サイト)
2-2.李白 純米大吟醸
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
45% | 山田錦 | 300ml 1595円(税込/専用箱入) 720ml 3300円(税込/専用箱入) 1800ml 6820円(税込/専用箱入) |
評判
香りがおだやかで、食事との相性も良い純米大吟醸です。ふっくらとやさしい味わいと、キレの良い辛口の旨味を合わせ持ち合わせた1本になります。
より美味しく楽しむには、10~15℃に冷やして楽しむのがおすすめ。山陰の冬の味覚、カニ料理とも相性の良い日本酒です。
(出典元:公式サイト)
2-3.純米吟醸 WANDERING POET
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
58% | 五百万石 | 720ml 1760円(税込/専用箱入) 1800ml 3520円(税込/専用箱入) |
評判
「WANDERING POET」(ワンダリングポエット)とは、「放浪詩人」のこと。李白を連想させる名前が付けられた純米吟醸は、世界各国で愛飲されているお酒です。
米の磨き度合いをしめす精米歩合(せいまいぶあい)は55%と、中心部分をより残した仕上がり。米の旨味がふんわりと広がるお酒は、20℃前後の常温でゆっくり味わうのもおすすめですよ。
(出典元:公式サイト)
2-4.特別純米酒
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
58% | 五百万石 | 720ml 1430円(税込/箱なし) 1800ml 2750円(税込/箱なし) |
評判
島根県産の酒造好適米・五百万石を使用した特別純米酒です。まだ純米酒が一般的ではなかった時代から、「一級純米酒」として親しまれてきた歴史ある李白となります。
米本来のコクとキレの良さが際立つお酒は、どんな料理とも好相性。冷やから燗までどのような温度帯でも楽しめる、李白のオールラウンダーです。
(出典元:公式サイト)
2-5.特別純米 辛口 やまたのおろち
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
58% | 五百万石 | 720ml 1430円(税込/箱なし) 1800ml 2750円(税込/箱なし) |
評判
すっきり辛口のお酒が好みの方におすすめしたいのが「やまたのおろち」です。李白の中でも、より辛口に仕上げた特別純米酒になります。
「やまたのおろち」とは、出雲神話に登場する8つの頭をもつ大蛇。スサノオノミコトは、強い酒を飲ませてこの大蛇を退治します。常温からぬる燗の温度帯で、これぞ日本酒という旨味とキレを楽しむのがおすすめです。
(出典元:公式サイト)
2-6.特別本醸造
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
58% | 五百万石 | 720ml 1210円 1800ml 2429円 |
評判
食中酒としての李白の魅力を、ぞんぶんに味わえる特別本醸造酒です。クセのない香りは合わせる料理を選ばず、どんな温度帯でもさらりとした飲み口を楽しめます。
使用しているのは、地元で育った酒米・五百万石。1800mlあたり2,000円台と価格も手ごろで、お家に常備しておく日本酒としてぜひおすすめしたい銘柄です。
(出典元:公式サイト)
3.李白の購入方法
島根県で造られる李白は、全国の正規取扱店や通販サイトで購入できます。美味しい李白を味わうためには、品質管理の行き届いたショップを選ぶのがポイントです。ぜひ、自分のニーズに合わせたお店をチェックしてみてくださいね。
3-1.李白が購入できる実店舗
山陰の銘酒「李白」は、全国の正規取扱店で購入できます。販売店は、李白の公式サイトから確認可能です。李白を置いている飲食店もチェックできるので、李白に合わせて美味しい料理を楽しみたいという時にもおすすめですよ。
3-2.李白が購入できる通販サイト
李白は大手通販サイトでも購入できますが、正規価格ではないこともあるので注意が必要です。また、日本酒を専門に扱っていないお店では、品質管理が行き届いていない場合もあります。
直接商品を手にすることができない通販サイトは、日本酒に適した保存管理を行っている専門ショップを選ぶのがおすすめ。酒蔵が求める酒質そのままの、本当に美味しい李白を購入することができますよ。
4.李白の美味しい飲み方・楽しみ方
李白は、種類によって冷やから燗酒までさまざまな飲み方ができるお酒です。すっきりした味わいは料理との相性も良く、食事と一緒に日本酒楽しみ方にもおすすめの銘柄となります。
キレのある味わいがお好きな方は、「辛口 やまたのおろち」。燗酒がお好きな方は「本醸造酒」など、好みに合わせた銘柄を選べばより一層李白を楽しむ幅が広がります。
4-1.-5度で保管?
購入した李白を美味しく保管するためには、温度管理がポイントとなります。日本酒は温度による酒質の変化を受けやすいお酒。蔵直送の味わいをキープするために理想的な温度帯は、酵母の働きがストップする-5℃だと言われています。
とはいえ、家庭用の冷蔵庫では-5℃をキープするのは簡単なことではありません。そこでおすすめしたいのが、日本酒専用に開発された冷蔵庫「日本酒セラー」です。日本酒に大敵な紫外線を避けつつ、-5℃をキープできるセラーなら、一度開栓した日本酒も美味しいまま保管できます。
日本酒セラーがない場合には、紫外線のあたらない冷暗所で縦置きで保管するのがおすすめ。日本酒は空気に触れると酸化しやすくなるため、開戦後はなるべく早く飲みきるように心がけてくださいね。
5.李白の期間限定品
李白では、季節ごとに四季を感じる限定品が販売されています。
春~初夏の限定品となるのが「特別純米 にごり生酒 Dreamy Clouds(生)」。販売されるたびに人気を集める生酒は、甘みのなかにキレを感じる爽やかな春のお酒です。
また、秋の限定銘柄となるのが9月から販売される「ひやおろし」。ひやおろしとは、前年の冬に仕込んだお酒を、涼しい蔵の中でひと夏熟成させたものです。李白のひやおろしは、半年間の熟成で生まれる若々しい旨味が、秋の味覚の味わいを引き立てるお酒になっています。
6.まとめ
酒をこよなく愛した中国の詩人「李白」の名を冠したお酒は、出雲神話が息づく島根県から世界へと人気を広げるお酒です。芳醇でほのかな甘みとキレのある味わいは、女性からも人気を得ています。
山陰の風土が育む米の旨味をぎゅっと凝縮させた銘柄は、ぬる燗にしてゆるりと楽しむのもおすすめ。ぜひ、お好みに合わせた李白を見つけてみてくださいね。