数ある日本酒のなかでも、品質の高さで話題となっているのが加茂錦です。希少性の高さから見かけることは少ないですが、日本酒好きの間では美味しいと評判になっています。
本記事をお読みのみなさんも、加茂錦の噂を聞いて色々と情報を集めているのではないでしょうか。本記事では話題の加茂錦について、詳しく解説していきます。具体的な種類から購入方法まで網羅しているので、参考にしてみてください。
目次
1.日本酒の加茂錦とは
加茂錦とは新潟県の地酒として人気上昇中の日本酒です。生産量が少ないため、飲みたくてもなかなか手に入らないこともあります。ただし、レアな日本酒だから有名というわけではありません。本格的で高品質な味わいが、全国の日本酒ファンから愛される理由です。加茂錦は一体どのような蔵元が作っているのでしょうか。詳細は以下で解説していきます。
1-1.酒造元について
加茂錦を酒造しているのは新潟県加茂市に本社を構える「加茂錦酒造」です。創業は1893年。明治時代が中盤に差し掛かるころに生まれました。ポリシーは「伝統的な酒造りをもとにいまの食卓に合うを目指す」ことです。古き時代より育まれた技術を受け継ぎつつ、時代のニーズに応える酒造りをしています。
工場は小規模ですが、自分たちが納得しない味の酒造りは行わないのが信条です。わずかな生産量でも本当に美味しい日本酒を食卓へ届けてくれる職人気質の酒造会社といえます。
加茂錦酒造株式会社
新潟県加茂市仲町3-3
Tel.0250-61-1411
1-2.加茂錦という名の由来
加茂錦という名前は昭和初期に一般公募で命名されました。地元である「加茂」に美しい織物を意味する「錦」を組み合わせた言葉です。加茂市は古くから北越の京都と呼ばれるほど、歴史のある街。近隣は清らかな水流が自慢の賀茂川が流れており、自然にあふれています。加茂錦と名付けた一般公募者は地元愛にあふれた人物だったことでしょう。
加茂錦という名前は語呂が良く、1回聞くと耳に残るのが魅力です。難しい銘柄名の多い日本酒ですが、初心者でも覚えやすい名前といえます。
2.加茂錦の種類と値段について
加茂錦はいくつかの種類があります。それぞれ味の特徴が違うため、選ぶのに迷ってしまうことも珍しくありません。以下では種類ごとに値段、味の詳細をまとめましたので、ぜひ目を通してみてください。
2-1.荷札酒 黄水仙(きすいせん) 純米大吟醸 槽場汲み
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
50% | 山田錦、五百万石、雄町、秋田酒こまち | 720ml 1738円(税込) 1800ml 3388円(税込) |
評判
爽やかな印象が強い純米大吟醸です。雑味のないクリアな味わいのなかに、膨らみのある米の旨味が凝縮されています。大吟醸特有のシャープな口当たりは玄人も納得の出来栄えです。夏の夜に一杯やれば、気だるい暑さも吹き飛ぶことでしょう。
通好みの風味ですが、本格的な日本酒に挑戦したい初心者にもおすすめ。品質の高さを実感することができます。1度飲めば、ついハマってしまう奥深い日本酒です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-2.荷札酒 純米大吟醸 備前山田錦 無濾過生原酒
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
40% | 山田錦 | 720ml 2178円(税込) 1800ml 4268円(税込) |
評判
最上級の酒米として知られる山田錦のなかで、備前産を醸した大吟醸です。備前とは現在の岡山県。岡山の酒米といえば「雄町」が有名ですが、あえて山田錦を選んだチャレンジングな銘柄です。透明感のある飲みやすさに定評がありますね。
一口飲めば、角のないまろやかな口当たりに驚きます。日本酒はクセが強くて飲めないという人に試してもらいたい銘柄です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-3.純米大吟醸 無濾過生原酒
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
50% | 五百万石 | 720ml 2178円(税込) |
評判
加茂錦のなかでも「火入れ」を行っていない生原酒です。加熱処理を行っていないため、米の風味がそのまま残っているのが特徴。フレッシュな香りが鼻をくすぐり、洋酒のような雰囲気を感じます。ほのかな酸味と濃厚な米の旨味が魅力です。
米の美味しさがダイレクトに伝わってくるため、飲みごたえが欲しいときにおすすめ。ほろ酔いになる頃には、日本酒を飲んでいる実感で満たされます。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-4.荷札酒 純米大吟醸 八反錦50 無濾過生原酒
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
50% | 八反錦、山田錦 | 720ml 1958円(税込) |
評判
広島で生まれた八反錦を使った純米大吟醸です。余韻の残る味わい深さが特徴。八反錦ならではの甘みとコクがたまりません。味が強いにも関わらず、後味が爽やかなのは加茂錦ならではです。新たな味に挑戦し続ける加茂錦のポリシーを見事に表しています。
余韻の心地よさが魅力のため、飲むときは締めの一杯に回すといいでしょう。すでに他の日本酒を何杯も飲んでいても、しっかりと美味しさを舌の上に広げてくれます。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-5.荷札酒 純米大吟醸 山田錦 50
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
50% | 山田錦 | 720ml 1738円(税込) 1800ml 3388円(税込) |
評判
酒米として名高い山田錦を50%で仕込んだ純米大吟醸です。バランスの取れた酸味と甘みが特徴。上品な口当たりは女性でも飲みやすく、品質の良さがうかがえます。価格自体は手頃ですが、高級酒と比べても差し支えないクオリティです。
山田錦を50%で仕込んだ純米大吟醸は日本酒の定番のため、飲み比べにもぴったり。他の銘柄と交互に飲めば、加茂錦の個性がより感じられます。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-6.荷札酒 月白(げっぱく) 純米大吟醸 生詰
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
40% | 山田錦 | 720ml 1848円(税込) 1800ml 3608円(税込) |
評判
加茂錦のなかでは、淡麗で落ち着いた印象の純米大吟醸です。シンプルな美味しさを体現した日本酒ともいえます。最初は物足りないと感じるものの、すぐにもう一杯飲みたくなるような軽さです。すっきりした辛さは料理の味を邪魔しないので、食中酒に最適ですね。
香りが良く立つため、ワイングラスに注ぐのもいいでしょう。お酒があまり得意でない人も飲みやすくなります。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
3.加茂錦の購入方法
ここまでの解説で加茂錦を実際に飲んでみたくなった人も多いことでしょう。加茂錦を購入する方法はいくつかあります。詳しくは以下を参考にしてください。
3-1.加茂錦が購入できる実店舗
加茂錦は生産量が少ないため、一般的なスーパーやコンビニでは入手することができません。実店舗で取り扱いがあるのは専門の酒屋になります。ただし、必ずしも在庫があるとは限らないため、事前に問い合わせてみるのが確実です。近隣に酒屋がない場合は、次の項目で解説する通販サイトを利用してみてください。
3-2.加茂錦が購入できる通販サイト
加茂錦は大手通販サイトでも購入できますが、正規の価格ではない価格で販売されていることがあるので注意が必要です。また、日本酒を専門に扱っていないお店では、品質管理が行き届いていない場合もあります。
直接商品を手にすることができない通販サイトは、日本酒に適した保存管理を行っている専門ショップを選ぶのがおすすめ。酒蔵が求める酒質そのままの、本当に美味しい加茂錦を購入することができますよ。
4.加茂錦の美味しい飲み方・楽しみ方
加茂錦は種類にもよりますが、食中酒として飲むのがおすすめです。加茂錦は時代によって変化する食卓に合うように、常に進化を続けています。和食だけではなく、中華や洋食にも合う日本酒です。普段の食事はそのままに加茂錦を食卓に出してみるといいでしょう。加茂錦の旨味が料理を引き立ててくれます。
もちろん、軽いアテと一緒にちょい飲みでもOK。オーソドックスな飲み方では、加茂錦の日本酒らしさが存分に味わえます。シーンを選ばないのが加茂錦の魅力といえるでしょう。
4-1.-5度で保管?
購入した加茂錦を美味しく保管するためには、温度管理がポイントとなります。日本酒は温度による酒質の変化を受けやすいお酒。蔵直送の味わいをキープするために理想的な温度帯は、酵母の働きがストップする-5℃だと言われています。
とはいえ、家庭用の冷蔵庫では-5℃をキープするのは簡単なことではありません。そこでおすすめしたいのが、日本酒専用に開発された冷蔵庫「日本酒セラー」です。日本酒に大敵な紫外線を避けつつ、-5℃をキープできるセラーなら、一度開栓した日本酒も美味しいまま保管できます。
日本酒セラーがない場合には、紫外線のあたらない冷暗所で縦置きで保管するのがおすすめ。日本酒は空気に触れると酸化しやすくなるため、開戦後はなるべく早く飲みきるように心がけてくださいね。
5.加茂錦の期間限定品
加茂錦では定期的に期間限定品が発売されています。とくに注目なのは梅酒。新潟産の藤五郎梅と加茂錦の吟醸酒を合わせたお酒です。普通の梅酒とは違い、さわやかな日本酒の旨味が感じられます。梅の風味もかぐわしく、万人が飲みやすいお酒です。
加茂錦の梅酒はインターネットでの限定販売となっています。飲んでみたい人は加茂錦酒造公式サイトの問い合わせフォームより、在庫の確認をしてみるといいでしょう。公式サイトでは、他にも限定品の情報がチェックできるので確認してみてください。
6.まとめ
新潟の地酒である加茂錦について解説してきました。加茂錦は昔ながらの技術を受け継ぎつつ、現代のニーズに合わせた変化を続けている日本酒です。同じ加茂錦でも、飲むたびにレベルが上がっていることを実感できることでしょう。
もし、加茂錦を飲んでみたい!という人は本記事で紹介した方法を参考に購入してみてください。これまで出会ったことのない洗練された味に出会えるはずです!