大前提として、日本酒の頼み方に正解なんてありません!
しかし、蔵元の思いが込められた日本酒は、一番いい状態で一度は味わってみたいもの。
今回は、困ったときの日本酒の頼み方をご紹介します。
目次
1. 1番は「お店の人にオススメを聞く」
日本酒の頼み方がよくわからないからと適当に頼むのではなく、まだあまり詳しくない場合は迷わずお店の人に聞きましょう。
日本酒の銘柄などの知識がなくても大丈夫です。聞くことは恥ずかしいことでもないですし、専門店であれば美味しい飲み方をしっかり教えてくれます。
とはいえどうやってお店の人に聞けばいいの?という人のために、聞く上でのポイントを2つご紹介します。
1-1.どんな料理と合わせるか
美味しい日本酒はありますか?と聞くのも間違いではないです。しかし合わせる料理によって、お店の人がオススメする日本酒も変わるため、「牛すじ煮込みに合うオススメの日本酒ありますか。」と料理名をいってみるのがポイント。
1-2.オススメの温度も聞いてみる
お店の人から「この料理には○○がオススメです。」と教えてもらったあとは、オススメの「温度」を聞いてみましょう。冷酒・常温・燗酒と温度によって同じ日本酒でも味に変化があります。
この2つのポイントをお店の人に聞けば、料理に合った美味しい温度の日本酒を注文することができます。
2. 自分で選ぶ場合は日本酒の種類や温度について知ろう
お店の人にはなんとなく聞きにくいという人は、自分で選ぶにあたり、日本酒の種類を覚えておきましょう。日本酒の種類や、その種類の日本酒を飲むときに美味しい温度を知っておくと「自分が飲みたい日本酒の味や香りではない。」といったイメージの違いを回避しやすくなります。
2-1. 日本酒の原料に注目
まずは日本酒の原料に注目してみましょう。
純米酒は、お米・麹・水で造られており、濃醇でコクがあるのが特徴です。
本醸造は、お米・麹・水に加え、醸造アルコールが使われています。そのため、純米酒より端麗でまろやかな味わいになるのです。
この原料の違いによって、味がガラッと変わります。
2-2. 精米歩合に注目
原料の次に「精米歩合」に注目してみましょう。
精米歩合とは、外側を研いで残ったお米の割合のことをいいます。なぜそのまま使わないかというと、米の表面にはたんぱく質や脂質、でんぷんなどさまざまな栄養があり、ありすぎると日本酒を造るときに雑味が残ってしまい、香りにも悪影響を与えるのです。
一般的には、純米酒や本醸造はお米の精米歩合が70%以下、吟醸酒は60%以下、大吟醸酒は50%以下となっています。
脂質は香りを抑える効果があるので、精米歩合が低い方が香りは強くなります。そして低い方が雑味のないすっきりとした味わいに。例えば、精米歩合40%の場合、お米の外側を60%も削っているため、香りが強く、味わいがすっきりとフルーティーになります。
2-3. 日本酒は様々な温度で楽しむことができる
日本酒は温度が高くなると酸味が和らぎ旨味が強くなる傾向があり、冷やすと吟醸香が強く香りすっきりとした舌触りになります。そのため、冷やしたときは苦手かも…と思った味の日本酒でも、温めることによって飲める場合もあります。
- 雪冷え…5度
- 花冷え…10度
- 涼冷え…15度
- 常温…20~25度程度
- 日向燗30度
- 人肌燗… 35度
- ぬる燗… 40度
- 上燗… 45度
- 熱燗… 50度
- 飛び切り燗… 55度
冷蔵庫から出して飲む日本酒は花冷えくらいです。一般的に温かい日本酒を総称して熱燗と呼んでいる人も多いですが、実際に温かい日本酒を作るときは、ぬる燗程度がおすすめ。香りも味も損なうことなく温かい日本酒が楽しめます。
2-4. 自分の好みを探していこう
美味しい日本酒の飲み方を紹介しましたが、店員さんへ聞いても、自分でいろいろと調べても、もちろん味覚には個人差があります。そのため、日本酒の基礎知識を知ることは大切ですが、決まりに縛られることなく、いろいろな種類や温度を試して、自分の好みの日本酒を探してみましょう。
まとめ
日本酒専門店や日本酒にこだわりのある居酒屋に行くときは少し緊張するかもしれませんが、日本酒のオススメを聞くことは恥ずかしいことではありません。また、味覚には個人差があるため、自分でも調べて飲んでお気に入りの日本酒を見つけましょう!