0 お気に入り
0 お気に入り
ホーム 日本酒を知る 長い歴史と磨かれ続ける確かな技術。宮城の銘酒「浦霞」を解説!

長い歴史と磨かれ続ける確かな技術。宮城の銘酒「浦霞」を解説!

0
長い歴史と磨かれ続ける確かな技術。宮城の銘酒「浦霞」を解説!

宮城県の佐浦酒造が造る日本酒、「浦霞」(うらかすみ)。香りのおだやかな純米酒や吟醸酒は、食事と一緒に楽しむお酒としてもおすすめです。宮城県内限定商品や季節の限定品など、人気商品も実に豊富!

今回は、宮城県の地酒・浦霞の魅力についてご紹介します。おすすめ銘柄や購入先など、ぜひ参考になさってください。

1.日本酒の浦霞とは

浦霞は、宮城県を代表する老舗酒蔵で造られた日本酒です。全国新酒鑑評会や国際的な酒コンクールなど、数多くの大会で名だたる賞を受賞。安定した酒質の良さは、日本酒好きから高い評価を得ています。

使用されるのは、日本屈指の米どころである地元・宮城県で収穫される酒米。仕込み水には5km離れた松島湾近くの井戸水を運び込み、確かな技術を持つ杜氏たちの手によって浦霞はできあがります。

なかでも、蔵の代表酒となるのがおだやかな香りとまろやかな味わいが魅力の「浦霞禅」。宮城県の文化と豊かな自然の恵みが育てた浦霞には、「日本酒は食中酒である」という蔵のポリシーが現れています。

1-1.酒造元について

浦霞を造る「佐浦酒造」は、1724年(享保9年)創業の長い歴史を持つ酒蔵です。蔵が建つのは、長い歴史が息づく港町、宮城県塩釜市。佐浦酒造は、重要文化財にも指定される鹽竈神社の御神酒酒屋として、江戸時代後半から酒を造る歴史を誇ります。

酒蔵が大切にするのは「本物の酒を丁寧に作って、丁寧に売る」という想い。平成28年に逝去した平野重一杜氏は、数々の鑑評会で受賞を重ねる酒を生み出し、浦霞の評価を確固たるものにした人物でもありました。

その確かな技術は現在の杜氏へと受け継がれ、より磨きをかけた日本酒をと、日々真摯な酒造りが続けられています。

1-2.浦霞という名の由来

「浦霞」の名は、鎌倉時代の武将である源実朝が塩竃の景色を詠んだ歌に由来しています。

“塩竃の浦の松風霞むなり 八十島かけて春や立つらむ”

この歌には、塩竃の春の情景が表現されています。浦霞もまた、ほのぼのとした春の風景が浮かぶような味わいを目指し造られているお酒です。

2.浦霞の種類と値段について

浦霞は本醸造酒から純米大吟醸まで、幅広い種類が揃うお酒です。そのどれもに共通しているのは、「どんな料理にも合うお酒」だということ。価格も手ごろなものが多く、毎日の食卓に合わせる美味しい日本酒を飲みたいという方にも、長年人気のお酒です。

2-1.純米大吟醸

精米歩合 酒米 酒米 価格
50% 山田錦・トヨニシキ 1.8L 5,000円(税抜)

評判

数量限定、流通限定の純米大吟醸です。浦霞が目指す、飲み飽きしない味と香りのバランスの良さがいきています。一升瓶の他、家飲みに適した180ml瓶があるのもポイントです。

パッケージは白を基調としたシンプなデザインで、贈り物にもおすすめ。10℃~25℃の常温にすれば、大吟醸のふくよかな香りと味をより一層楽しめます。

浦霞 大吟醸

(出典元:公式サイト

2-2.大吟醸

精米歩合 酒米 酒米 価格
40% 山田錦 720ml 3,500円(税抜)

評判

高級酒米・山田錦を40%まで精米し、中心部分だけを贅沢に使って仕込んだ大吟醸です。低温熟成によって生まれるのは、熟した果実のような気品のある香り。国内外の酒コンクールでも数々の賞を受賞しています。

まろやかな甘みは合わせる料理を選ばず、食事と一緒に楽しむ大吟醸として人気のお酒。数量限定品のため、見つけた時にはぜひ入手しておきたい銘柄です。

浦霞 大吟醸

(出典元:公式サイト

2-3.純米吟醸 浦霞禅

精米歩合 酒米 酒米 価格
50% 山田錦・トヨニシキ 720ml 2,160円(税抜)

評判

布袋さんのふくよかな笑顔が印象的な「浦霞禅」は、蔵を代表する銘柄です。浦霞禅が誕生したのは、昭和48年。当時はまだメジャーでなかった吟醸酒を、なんとか世に広めたいという蔵の想いがきっかけでした。

香りと味のバランスが調和した純米吟醸の味わいは、まさに「日本酒は食中酒」という蔵の考えそのもの。四合瓶(720ml)2,160円(税抜)と、日常酒にふさわしい求めやすい価格帯も魅力です。

浦霞禅

(出典元:公式サイト

2-4.純米酒

精米歩合 酒米 酒米 価格
65% まなむすめ 720ml 1,200円(税抜)

評判

原料米は、ひとめぼれの子どもにあたる「まなむすめ」。米の旨味がいきた純米酒は、まろやかでありながらすっきりとした味わいが魅力です。

口に含むと広がるのは、ふくよかな麹の香りとナッツのような香ばしさ。日本酒が持つ苦みや酸味、甘みが調和した絶妙なバランスです。温めるとさらに味と香りの幅が広がるため、ぬる燗や燗酒がお好きな方にもおすすめですよ。

純米酒 浦霞

(出典元:公式サイト

2-5.純米辛口

精米歩合 酒米 酒米 価格
65% まなむすめ 720ml 1,260円(税抜)

評判

「お酒はキレのある辛口が好み!」という方にぜひおすすめしたいのが、浦霞の純米辛口です。原料米・まなむすめの外側を3割ほど削って仕込むお酒は、心地よい米の旨味がいきた日本酒。飲み飽きしない美味しさは、料理に合わせてお酒を楽しみたい方にもぴったりです。

2018年の春季全国酒類コンクール純米酒部門では、第2位を受賞。流通限定商品のため、お近くに見かけない時はぜひ通販サイトなどチェックしてみてください。

浦霞 純米辛口

(出典元:公式サイト

2-6.本仕込 浦霞

精米歩合 酒米 酒米 価格
65% 720ml 900円(税抜)

評判

浦霞の基本ともいえるお酒が「本仕込」です。一粒の米を3割以上精米し、醸造アルコールを添加した本醸造酒にあたります。

クセがなくするする飲める味わいは、日常的に楽しむお酒にぴったり。本醸造酒ならではの魅力を、ぞんぶんに感じることができる銘柄です。「日本酒は本醸造がすき」という方も、大満足の仕上がりになっています。

本仕込み 浦霞

(出典元:公式サイト

3.浦霞の購入方法

浦霞は、蔵に併設するギャラリーや酒造取扱店、通販サイトで購入できます。いずれも大切なのは、品質管理の行き届いたお店を選ぶこと。ぜひ、浦霞を専門に扱うお店で、蔵の目指す味わいをお楽しみください。

3-1.浦霞が購入できる実店舗

蔵に併設された「浦霞 酒ギャラリー」では、宮城県内限定品をはじめとする各商品を購入できます。きき酒カウンターでオリジナルお猪口を購入すれば、月替わりのお酒の試飲も可能。浦霞のオリジナルグッズや伝統工芸品もそろう、宮城県の日本酒文化を満喫できるスペースです。

浦霞 酒ギャラリー

また、以下の正規取扱店でも浦霞は販売されています。実店舗に足を運ぶ際には、ぜひ事前に在庫を確認してからお出かけください。

うらの酒店 福岡県行橋市行事7丁目5-12 0930-22-2673
あいば酒店 群馬県桐生市東2-4-32 0277-44-4845

 

3-2.浦霞が購入できる通販サイト

浦霞を製造する佐浦酒造は、2020年9月に浦霞公式オンラインショップを開設。定番商品だけでなく、オリジナルグッズやリキュールなどさまざまな商品が揃っています。

浦霞オンラインショップ

4.浦霞の美味しい飲み方・楽しみ方

浦霞は、冷やしたり温めたりと、種類によってさまざまな飲み方を楽しめるお酒です。しかし、いずれも大切なのは適切な温度帯で日本酒を管理すること。日本酒は温度変化に敏感なため、浦霞をより美味しく楽しむためには保存方法がポイントとなります。

4-1.-5度で保管?

購入した浦霞は、-5℃の温度帯で保管するのが理想的です。米と水に酵母を加え、アルコール発酵させる日本酒は、加熱処理をしても瓶の中にわずかな酵母が生きています。特に、加熱しない生酒の場合は低温管理が基本です。

-5℃は酵母の働きをストップさせ、日本酒の美味しさを長期間キープできる温度帯。一度開栓した日本酒も、美味しく長期保存できます。

日本酒専用に作られた日本酒セラーなら、日本酒に最も適した-5℃での保管が可能。紫外線を遮断し縦置き可能な設計になっているため、一度にたくさんの種類を揃えたい日本酒好きにもぴったりです。

日本酒用のセラーがない時には、温度変化の少ない冷暗所で縦置きで保管するのがおすすめ。日本酒は空気に触れると酸化していくため、一度開栓したお酒はなるべく早く飲みきるように心がけましょう。

日本酒の正しい保存方法を学ぶ!マイナス5度が最適って知ってた?

5.浦霞の期間限定品

浦霞は、春・夏・秋・冬と四季に合わせた限定商品を販売しています。

ほがらかな春の陽を思わせるお酒が、その名も「春酣」(はるたけなわ)。加熱処理をしていない生酒は、春の訪れを感じさせるフレッシュな味わいが魅力です。

6月に販売される夏の限定品が「純米夏酒 浦霞」。貝が描かれたラベルと爽やかで軽快な味わいが、夏の気分を盛り上げます。

「特別純米酒 ひやおろし」は、日本酒好きの楽しみのひとつでもある秋のお酒。前年の冬に仕込んだお酒をひと夏寝かせた日本酒は、熟成した米の旨味が心地よいお酒です。

冬には特別純米酒を生詰めした「寒おろし」を発売。四季折々の料理や気候に合わせ、さまざまな楽しみ方ができるのも浦霞の魅力のひとつとなっています。

6.まとめ

浦霞は、食事と一緒に楽しめるバランスの良い味わいが日本酒好きから支持されているお酒です。決して気取らない味わいでありながら、しっかりとした酒質を感じられるのは真摯な酒造りを続ける酒蔵だからこそ。

ぜひお好みの浦霞を見つけて、料理と一緒に最高の食中酒の味わいを楽しんでみて下さいね。