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「徳利いか」で日本酒を!京都宮津の特産品の魅力をレビュー

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「徳利いか」で日本酒を!京都宮津の特産品の魅力をレビュー

執筆者情報

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 Instagramはこちら https://www.instagram.com/ushinaaa/

監修者

日本酒ラボ編集部
日本酒ラボに携わってから日本酒のおいしさ・奥深さを知り、唎酒師の資格を取得。日本酒ラボを通して、日本酒のおいしさ・楽しさを日本酒にもあまり馴染みがない方にもお伝えしていきます。

「徳利(とっくり)いか」は、お酒を注ぐ徳利と、おちょこの形をしたスルメイカです。京都府宮津市の特産品で、実際に酒器として使用できます。

晩酌のあとは、おつまみとして味わえるという楽しい一品です。今回は、「徳利いか」で熱燗をいただく様子を交えながら、その魅力ついてご紹介します。

飲んでおいしい食べて楽しい「徳利いか」とは?

「徳利いか」は、京都府宮津市の特産品です。宮津ならではのロングセラー商品として、「宮津遺産」に登録されています。

製造元は宮津市の鞍岡商店さん。「徳利イカ」は戦後まもなくから製造販売され、長きにわたり地域の人々に愛されてきました。現在はお土産として、地元のみならず観光客からも注目を集めています。

材料となるスルメイカは、地元で収穫されたものです。イカの処理から加工まで、1つひとつ手作りで丁寧に作られています。

製造元の欄を見ると、住所に「京都府宮津市漁師」とあります。

「漁師」は京都北部の日本海に面した地区の名前です。その名のとおり古くから漁業が盛んで、歴史は江戸時代にまで遡るといいます。

また、丹後地方は冬の寒さが厳しいエリアです。新鮮なスルメイカが手に入り、寒さ厳しい漁師町だからこそ、熱燗がおいしくなる「徳利いか」が生まれ、親しまれてきたのかもしれません。

徳利とおちょこになったスルメイカ

それでは早速、「徳利いか」を開封してみましょう!

「1つひとつ、手作業で包装されたのだろうなぁ」と、どこか愛しい気持ちになりながら紐をほどくと……

出てきました!見た目も手触りも軽さもイカですが、完璧な徳利型。手を放してもちゃんと自立してくれます。

おちょこはイカの耳の部分で作られているそう。袋を開けたとたんに広がる、イカの香りに期待が高まります。

1人飲みももちろんですが、仲間との飲み会でも盛り上がりそうです。とても軽くコンパクトで、手土産に持参しやすい点もうれしいですね。

「徳利いか」で熱燗を楽しんでみた!

「徳利いか」の容量は1合(180ml)ほど。熱燗は、日本酒を注いだ徳利をお湯に浸けたり、電子レンジにかけたりといった方法で作れます。

イカがふやけてしまうため、「徳利いか」には別で作っておいた燗酒を注ぐのがおすすめです。

おいしい燗酒の作り方はこちらを参考にしてください。

おうちで簡単!おいしい燗酒の作り方を紹介

燗酒を注いだ「徳利いか」を手にすると、お酒の温もりがじんわりと伝わります。これは陶器の徳利にはない感覚。寒い冬には体も心も温まりそうです。

徳利の口にはちょうどいいカーブがついていて、お酒も上手に注げました。

日本酒を注いでも倒れないバランスがすごい。

「意外とイカの香りが控えめ」……と思いつつ口を付けると、日本酒の香り、旨味のあとにイカの風味がいっきにやってきました。

これは、お酒好きにはたまらないおいしさです。スルメをかじりつつ飲む日本酒とは、また違った味わい。杯を重ねるほどに、お酒の旨味も深まっていくように感じます。

2合ほど飲み進めたところで、徳利が徐々にやわらかくなってきました。

万が一倒れたときのことを考え湯呑でホールドです。燗酒を受け止めていたおちょこからも、イカの旨味がどんどん染み出してきます。

いい気分になってきたら、いよいよ後半のお楽しみ。炙った徳利をおつまみにしていただきましょう。

ラストは炙りイカで一杯

日本酒でふやけた徳利は、サッと炙っておつまみとして楽しめます。今回はキッチンバサミで縦半分に割り、コンロのグリルで2分ほど炙りました。

焼いている間も、キッチンにイカのいい匂いが立ち込めます。炙りたては熱いので、火傷に気を付けながら割いていきましょう(とくに酔っぱらっているときはご注意を……)。

七味マヨを添えれば、あっという間に一皿できあがり。ちょんとマヨネーズを付けて噛みしめていくと、後口にお酒の風味がじんわり広がります。

イカと日本酒の旨味が合いまったところで、イカおちょこの熱燗をクイッと。最後の1杯を楽しんだら、日本酒がしみしみになったおちょこも、いただいてしまいましょう。

このイカおちょこがまた、他にはないおいしさです。

適度な堅さ、やわらかさのイカから芳醇な日本酒がじゅわっと染み出し、「徳利いか」の余韻を楽しめます。

最後の最後までおいしい京都宮津の「徳利いか」。イカを獲る漁師さん、手間ひまかけて加工する鞍岡商店さんに思わず感謝したくなる逸品でした。

「徳利いか」におすすめの日本酒は?

「徳利いか」に注ぐ日本酒は、香り控えめで味わい豊かなタイプがおすすめです。

具体的には、ラベルに「純米酒」と書かれた日本酒を選んでみましょう。純米酒は香りが控えめでコクがあり、燗酒にすると魅力がよりアップします。

反対に「吟醸」や「大吟醸」と書かれた日本酒は、香りが特徴的かつ魅力的なタイプです。これらは温めると香りが飛んでしまうため、まずは冷やでいただいてみてください。

とはいえ、「これじゃないとダメ」という決まりがあるわけでもありません。スーパーなどで買えるお手頃価格の日本酒も、「徳利いか」に注げば他では味わえない1杯に仕上がります。

「徳利いか」はお土産や贈り物にもおすすめ

京都府宮津市で長年作られてきた「徳利いか」は、丹後地方のお土産におすすめです。また、通信販売では贈り物用のミニカードをセットにできます。

今回利用した通販サイト「長寿商店」さんでは、「感謝」をはじめとする10通りのカードを選択できました。「父の日感謝」や「バレンタイン」などのカードも用意されています。

乾物のため賞味期限が長く、贈られた側が好きなタイミングで楽しめる点もうれしいですね。

【楽天市場】【京都宮津・鞍岡商店】徳利いか1個 するめいか【丹後の珍味】お酒がすすむ珍味♪

まとめ

「徳利いか」は、宮津の風土と人が育んできた特産品です。他にはないスタイルで日本酒をおいしく楽しく味わえます。

現地に出かけた際のお土産はもちろん、お酒好きな方へのプレゼントにもおすすめです。燗酒を楽しむところからおつまみとして味わうところまで、その魅力を体感してみてはいかがでしょうか。