今回は、秋田県横手市で1689(元禄2)年創業の日の丸醸造「まんさくの花 巡米70 山田穂編」です。2020年4月に「星あかり」で始まった「巡米シリーズ」ですが、新しく追加されたこの山田穂から新ラベルとなりました。
日の丸醸造について
現在、商標権第四条により商標登録ができない「日の丸」という名称を使っている酒蔵ですから相当な歴史がありますね。日本酒「日の丸」は地元酒として、創業当時から呑まれています。また、日の丸醸造でしか使用できない「日の丸」という酒米も作っています。
蔵は戦時中に一時廃業させられましたが、昭和23年に大幅に規模を縮小して再開。昭和56年にNHKの朝ドラで「まんさくの花」が秋田県横手市を舞台に放映されたのを機に日本酒「まんさくの花」が誕生しました。「まんさくの花」はそれまでの「日の丸」とは違って『きれいで優しい酒質』をコンセプトにしています。レギュラー酒と季節限定品があり、後者は少量生産で、数多くの組み合わせで醸しています。
「まんさくの花 巡米70 山田穂編」
兵庫県産山田穂100%使用で70%精米です。「山田穂」は「短稈渡船」とともに「山田錦」の親酒米ですね。最近、使用している酒が増えている気がします。ラベルのマークは、日の丸醸造が酒米ごとに特徴を表して作った意匠です。この山田穂から使われています。
味わいは、まずグレープフルーツ系のフルーティな香りの後、さわやかな酸味が来て、旨味を感じ、苦味で締め。山田錦より少し苦味が残って、それが特徴ですね。すべてがまとまっている「山田錦」より好きな味わいです。
また「星あかり」を逃してしまいましたが、これから新ラベルのシリーズをコンプリートしていきたいと思います。