おすすめの日本酒を探す際に、使用されている酒米を参考にするのも日本酒の選び方の一つです。
五百万石(ごひゃくまんごく)は、日本酒造りに使う酒米の名前。新潟県を中心に、南は九州まで幅広い地域で栽培されています。
今回は、五百万石を使ったおすすめ日本酒をご紹介!酒米の特徴や味の個性を知れば、日本酒がもっと楽しく、もっと美味しくなりますよ。
目次
1.五百万石ってどういう酒米?
五百万石(ごひゃくまんごく)は、新潟生まれの酒米です。酒米「菊水」を母に、「新200号」を父に交配されました。
兵庫県を中心に栽培される「山田錦(やまだにしき)」ともに、酒米の2トップともいえる品種。山田錦が西の横綱と呼ばれるのに対し、五百万石は東の横綱の名で知られています。
五百万石=米約75t
「ごひゃくまんごく」という耳慣れない名が表しているのは、米の量です。江戸時代は、米約140kgを「1石(こく)」と表していました。
1957年(昭和32年)、新潟県の米の生産量は約75万tを突破します。その量は、石(こく)で換算するとおよそ500万。酒米「五百万石」の名は、この生産量を記念して名付けられました。
全国各地で栽培できる早生種(わせしゅ)
昭和50年代後半になると、五百万石は酒米のシェア50%を占めるほどの人気銘柄になります。2013年(平成13年)に山田錦に抜かれるまで、40年近くもの間、作付面積1位をキープしてきました。
その理由は、比較的早く収穫できる早生種(わせしゅ)であり、全国各地で栽培できたことがあげられます。現在も東北南部から九州北部まで、幅広い地域で栽培されている酒米です。
心白(しんぱく)が大きい
酒米の中心には、心白(しんぱく)と呼ばれる白く濁る部分が存在します。心白が大きな五百万石は、精米時に崩れやすく削りにくい酒米です。
そのため、米を小さく削って仕込む「吟醸酒」には不向きなものの、蒸したときの粘りが少なく、麹が造りやすいといわれています。五百万石で造る日本酒は香りがスッキリと、クセのない味わいに仕上がるのが特徴です。
2.五百万石で造られた日本酒おすすめ20選
ここからは、五百万石で造られたおすすめ日本酒をご紹介します!同じ酒米を使っても、水や製法でさまざまな個性を見せるのが日本酒のおもしろいところ。スッキリとした五百万石ならではのお酒から、ふっくらやわらかな味わいのお酒までさまざまです。ぜひ、日本酒選びの参考にしてくださいね。
2-1.車坂 生もと純米酒 生酒
無農薬、無化学肥料で育った五百万石を100%使用。女性杜氏、藤田晃子氏の熱い想いが込められた1本です。「生もと(きもと)」と呼ばれる、昔ながらの伝統製法で造られています。
味わい深いラベルに描かれているのは、生もと造りの様子です。木桶に米と水を入れ、すりつぶしながら天然の乳酸菌を育てていきます。自然が生み出すしなやかな味わいは、まさに絶品。冷やはもちろん、ぬる燗でも美味しい日本酒です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-2.久保田 萬寿 純米大吟醸
新潟県を代表する地酒「久保田(くぼた)」。「萬寿(まんじゅ)」が発売されたのは1986年(昭和61年)のことです。以来、端麗辛口の味わいは多くの日本酒ファンに愛されてきました。
グラスからフワッと舞い上がるのは華やかな香り。口に含むと米の甘みと旨味がじんわりと広がります。祝いの席の乾杯にもふさわしい、気品あふれる1本です。
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2-3.あべ 純米吟醸 シルバー 生詰め
「あべ」は新潟県の阿部酒造が造る日本酒です。カラーバリエーションを持つあべシリーズは、2015年に誕生しました。仕上げに加水をせず、原酒そのままで販売している銘柄です。
シルバーはシリーズ定番の純米吟醸酒。地元新潟県産の酒米を100%使用しています。製造年によりアルコール度数が微妙に異なるのもおもしろいところ。旨味と酸味のバランスに優れた、食中酒にぴったりの味わいです。
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2-4.大七 生もと 純米
大七(だいしち)酒造は、創業以来「生もと造り」にこだわり続ける酒蔵です。手間と時間をかけ、繊細かつ奥深い味わいの日本酒を生み出しています。
生もと造りで生まれる純米酒は、ふっくらとした旨味が心地良い1本。ぬる燗や熱燗で美味しいお酒です。冬の鍋はもちろん、ビーフシチューやクリーム煮のような洋食にも良く合います。
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2-5.黒龍 吟醸 いっちょらい
「いっちょらい」とは、福井県の方言で「一張羅」「自分にとって一番いいもの」を表す言葉。福井県の銘酒「黒龍(こくりゅう)」のなかでも、コストパフォーマンスに優れた1本です。
甘く華やかな香りは熟れたメロンのよう。後口はさっぱりと、飲み飽きしない美味しさです。キレと旨味を兼ね備え、黒龍ファンからも高い人気を得ています。
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2-6.澤屋まつもと 守破離 五百万石
京都伏見の人気酒蔵「澤屋まつもと」。使用する五百万石は、富山県南砺(なんと)市の五百万石です。米の産地で異なる味の違い、価値にこだわって造られています。
純米酒はふっくら、どっしりした酒質が多いなか、こちらの純米酒は実にフレッシュな味わい。舌を微かに刺激するガス感も活きています。さわやかな酸味と旨味、苦みが絶妙にマッチした1本です。
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2-7.鳳凰美田 純米吟醸 南砺五百万石
「鳳凰美田(ほうおうびでん)」は華やかでフルーティーな香りが人気の日本酒です。こちらの純米吟醸には、富山県南砺産の五百万石を使用。トロピカルフルーツのような甘い香りを楽しめます。
香りの第一印象とは裏腹に、味わいは軽やか。五百万石のクリアな旨味が心地良い余韻を残します。ぜひ、香り引き立つワイングラスで鳳凰美田ならではの魅力をお楽しみください。
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2-8.天狗舞 石蔵仕込 山廃純米酒
石川県産の五百万石を100%使用した奥深い味わいの純米酒です。「天狗舞(てんぐまい)」こだわりの山廃(やまはい)仕込みで造られています。
山廃仕込みは、生もとと同様に手間と時間のかかる手法です。自然の力で育む日本酒は、うっすらと黄色く色づいています。純米ならではのふっくらした旨味がありつつ、後口はスッキリ。辛口ファンにもおすすめの銘柄です。
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2-9.山の井 60
ボトルを覗いた裏ラベルに書かれているのは「感じるままにお飲み下さい」の文字。若き杜氏が生み出す福島県の日本酒です。地下40mからくみ上げる超軟水を使用し、やわらかな口当たりを生み出しています。
口に含むとまず感じるのは米由来のほのかな甘み。決して甘すぎず、さらりとした飲み口を楽しめます。合わせる料理を選ばず、いつもの食卓に華を添えてくれる1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-10.農口尚彦研究所 純米 無濾過生原酒
農口尚彦(のぐちなおひこ)氏は、酒造りの神様とも呼ばれる杜氏です。こちらの純米酒には、酒蔵近くの農家が栽培した五百万石を使用しています。
ろ過や火入れ、加水をしていない無濾過生原酒は、フレッシュかつジューシーな味わい。冷やしても温めても美味しく楽しめます。ぜひ、温度とともに変化する味のふくらみをお楽しみください。
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2-11.会津娘 純米吟醸酒 穣 「千苅」
地元、福島県会津産の五百万石を使用した純米吟醸です。土地が生み出す味にこだわり、1枚の田んぼでとれた米ごとに仕込むお酒を「穣(じょう)」と名付けています。
「千苅(せんがり)」は契約している田んぼの名前です。生産者、長谷川純一さんが手がけた自然栽培の五百万石を使用しています。1本のお酒を生み出す人や土地に想いをはせ、じっくり味わいたくなる日本酒です。
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2-12.加茂錦 荷札酒 槽場汲み 純米大吟醸 無濾過生原酒
精米歩合50%と、崩れやすい五百万石を半分まで磨いて仕込んだ日本酒です。槽場汲み(ふなばくみ)とは、しぼったお酒をそのまま瓶に詰めること。ろ過や加熱処理、加水をしない、できたての味わいがぎゅっと詰まっています。
シュワシュワッとした微発泡感が楽しく、アルコール度を忘れてしまうようなさわやかさ。後口にはかすかな苦みがじんわり広がります。しぼりたてならではのフレッシュな味わいは、ぜひ冷やしてお楽しみください。
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2-13.根知男山 根知谷産 五百万石 純米吟醸 生
「根知男山(ねちおとこやま)」を造る渡辺酒造店は、苗づくりから収穫まですべて自社でおこなう酒蔵です。こちらの純米吟醸にも、根知谷(ねちだに)で自社栽培した五百万石を使用しています。
一粒の米を55%まで磨き、新酒をそのまま瓶詰めした生酒は数量限定の人気商品。きよらかな雪解け水が育むクリアな味わいが際立ちます。その年の米のできを楽しむように、毎年お酒の味わいを確かめたくなる1本です。
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2-14.甲子 林檎 完熟KINOENE APPLE 純米吟醸
名前もボトルもかわいらしい「KINOENE APPLE」は、本来は夏限定の人気商品です。こちらの純米吟醸は火入れと呼ばれる加熱処理をほどこし、さらなる限定酒としてリリースされました。
ジューシーな甘酸っぱさと甘い香りはまさに「完熟りんご」。加熱処理をしているぶん、まろやかで落ち着いた味わいを楽しめます。適度に冷やしてグラスに注ぎ、イタリアンやフレンチとのペアリングを楽しむのもおすすめです。
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2-15.美丈夫 純米吟醸 純麗たまラベル しぼりたて生原酒
「純麗たまラベル」は「美丈夫(びじょうぶ)」のなかでもコストパフォーマンスに優れた銘柄です。その年に初めて搾ったお酒を、加熱も加水もせず、そのまま瓶詰めしています。
グレープフルーツのようにさわやかな香り、ジュワッ広がる旨味はまさにしぼりたての美味しさ。米のふくよかな旨味を感じさせながらも、後口はキリッとシャープな印象です。しっかりと冷やして、冬の温かい料理と合わせるのもおすすめですよ。
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2-16.鶴齢 特別純米 五百万石 寒熟
新潟県産の五百万石で仕込み、低温でじっくりと熟成させた日本酒です。「寒熟(かんじゅく)」の名のとおり、ほどよく熟成されたまろやかな味わいを楽しめます。
日本酒が眠りにつくのは「雪室(ゆきむろ)」と呼ばれる蔵の貯蔵庫。2月中にどっさりと自然の雪を詰め込み、その冷気を利用してお酒を熟成させます。芳醇旨口の生酒は、あえてほどよく温めて楽しむのもおすすめです。
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2-17.墨廼江 純米吟醸 五百万石
宮城県石巻市の酒蔵「墨廼江(すみのえ)酒造」が手がける特約店限定商品です。五百万石ならではのキレのある味わいを楽しめます。
香りはグレープフルーツやライチのように軽く、さわやか。ほどよい酸味が心地良く、気づけばスイスイとグラスが進みます。港町で生まれる日本酒らしく、新鮮な魚介類との相性はばつぐんです。
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2-18.会津娘 純米吟醸 花さくら うすにごり
福島県の地酒「会津娘(あいづむすめ)」の春の限定品です。滓(おり)を残したうすにごり酒で、開けたてはシュワッとした微発泡感があります。
口当たりは甘く、まろやか。米の旨味がじんわりと口のなかに広がります。苦み、酸味がゆっくりと後を追いかけ、最後は辛口の印象でフィニッシュ。お花見のおともに連れていきたくなる美味しい春酒です。
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2-19.七田 純米吟醸 五百万石 無濾過生
「七田(しちだ)」は佐賀県生まれの日本酒です。特約店限定ブランドとして天山(てんざん)酒造で製造されています。
五百万石を使用した純米吟醸は、七田の新酒シリーズのトップバッター。ろ過や加水をしないお酒ならではの、ピチピチッとしたガス感がいきています。キレのある味わいは、少し濃い味付けの料理にもぴったりです。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-20.大那 純米吟醸 那須五百万石
栃木県、那須の大自然が育む酒「大那(だいな)」。使用する酒米の約95%は契約農家で減農薬栽培されたものです。こちらは「那須五百万石」と堂々と記されているように、地元産の五百万石100%で造られています。
五百万石らしいキレがありつつ、しっかりとコクもある淡麗旨口タイプ。おだやかな香りが料理の味わいを引き立ててくれます。那須の自然の力強さ、豊かさを存分に味わえる1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
まとめ
五百万石は酒米の代表品種。クセのないスッキリした味わいが特徴です。「キレのある日本酒が飲みたいな」というときは、ぜひ五百万石の日本酒をチェックしてみてください。自分好みのお気に入りの1本が見つかるかもしれませんよ。