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【唎酒師が解説】日本酒に関係する10個の資格についてまとめました!

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【唎酒師が解説】日本酒に関係する10個の資格についてまとめました!

執筆者情報

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 Instagramはこちら https://www.instagram.com/ushinaaa/

監修者

日本酒ラボ編集部
日本酒ラボに携わってから日本酒のおいしさ・奥深さを知り、唎酒師の資格を取得。日本酒ラボを通して、日本酒のおいしさ・楽しさを日本酒にもあまり馴染みがない方にもお伝えしていきます。

日本酒には、さまざまな資格があるのをご存知でしょうか。初心者向けのものからソムリエと呼ばれるプロフェッショナルなものまで、その種類は実に豊富。中にはテイスティングを専門にする資格もあり、より一層日本酒の知識を深めることができるのです。

こちらでは、日本酒に関する資格について受講費用やスケジュールなどと合わせてご紹介します。

1. 日本酒の資格は10種類!

日本酒の資格について、まずは一覧でご紹介します。ぜひご自分の希望と照らし合わせてチェックしてみてくださいね。

資格名 受講または受験料 試験時期 受講または受験場所 どんな人に向いてる?
日本酒ナビゲーター 受講料
13,500円~
毎月2~3回 東京・大阪など 日本酒の基礎知識を学びたい初心者向け
日本酒検定 受験料
3,650円~
会場試験:年1回
CTB試験:随時
(3級のみ)
会場試験:全国9会場
CTB試験:47都道府県
一般向けの検定試験
唎酒師(ききざけし) 受講料
58,800円~
随時 通信プログラムあり 日本酒のソムリエ資格
国際唎酒師 受講料
40,000円~
毎月4回 通信プログラムあり 国際的な唎酒師
酒匠(さかしょう) 受講料
78,000~
随時 東京 テイスティングの専門家
SAKE DIPLOMA
(酒ディプロマ)
受験料(一般)
一次試験:29,600円
二次試験:14,210円
一次試験:7月頃
二次試験:10月頃
第一次試験:
全国47都道府県
第二次試験:
全国16都道府県
日本ソムリエ協会主催の日本酒資格
酒造技能士 受験料
学科試験:3,100円
実技試験:16,500円
実技試験:6月~9月・12月~2月

学科試験:7月~9月・1月~2月

各都道府県 酒造に関わる人のための国家資格
新潟清酒達人検定 受験料
3,300円~
毎年3月 新潟県 新潟のお酒に特化した合格特典付きの検定
日本酒学講師 受講料108,000円~ 11月及び12月 東京都 合格すると認定セミナーを開催できる
清酒専門評価者 受講料
51,500円
9月頃 広島県 清酒の官能評価の専門家

 

日本酒をもってOKサインを出す女性

2. 難易度が低めの日本酒の資格

2-1. 日本酒ナビゲーター

「日本酒ナビゲーター」は、日本酒の魅力をより楽しむために作られた消費者向けの資格です。あくまでも自分で日本酒を楽しみ、より多くの人にその魅力を伝えるための資格なので特別な試験はありません。

日本酒を飲み始めると、日本酒度や精米歩合といった専門用語や製造方法、味の特徴など初心者には分かり伝いことも多々出てきますよね。日本酒ナビゲーターの認定講習会では、それらの知識を楽しみながら学ぶことができます。

受講費用は講習内容によっても異なりますが約13,500円から(受講料+認定登録料、カード認定証料含む)。座学だけでなくテイスティングもあるので、内容も盛りだくさんですよ。

日本酒ナビゲーター https://ssi-w.com/consumer/sake-navigator/

2-2. 日本酒検定

「日本酒検定」は、日本酒サービス協会・酒匠研究会連合会が主催している資格試験です。階級は3級・2級・準1級・1級の4段階。検定料や合格基準は以下のとおりとなります。

検定料 合格基準
1級 5,250円 正答率85%以上
準1級 4,700円 80%以上
2級 4,200円 75%以上
3級 3,650円 70%以上
3級(CTB試験) 4,650円 70%以上

 

20歳以上であれば誰でも受験できますが、1級は準1級、準1級は2級、2級は3級を合格していなければいけません。会場は北は札幌、南は福岡まで全9会場。3級のみインターネット試験(CTB試験)があり、47都道府県260会場で受験することができます。

合格者のみ購入できる「認定ピンズ」は、升や一升瓶、とっくりをデザインしたかわいらしいものばかり!一般向けの日本酒資格を検討される方は、ぜひチェックしてみてください。

唎酒師日本酒検定 https://ssi-w.com/consumer/nihonsyu-kentei/

日本酒を深く知るなら日本酒検定がオススメ!

犬の酒器と3種類の日本酒利き酒

3. 利き酒に関係する日本酒の資格

3-1. 唎酒師(ききざけし)

日本酒のソムリエと呼ばれるプロフェッショ資格が「唎酒師」(ききざけし)です。1991年に制定された唎酒師の認定者数はこれまでに4万人以上。現在は約1万2千人が唎酒師として飲食サービス業や酒類流通業で活躍しています。

試験内容は日本酒だけでなく、酒類全般をはじめとした飲食に関する基礎知識やサービスなど。そのため、新たに飲食サービス・酒類販売を目指す方に人気の資格ですが、近年は一般の日本酒愛好家による取得も珍しくありません。

資格取得には、通信プログラム、2日間集中講義プログラム、受験プログラムの3つのパターンがあります。

金額
通信プログラム 78,400円→58,800円(※)
2日間集中講義プログラム 139,100円
受験プログラム 58,800円

 

現在は新型コロナウイスルの影響に伴う緊急措置として、通信プログラムの受講料減額されています(2020年5月時点)。いずれも認定料25,000円、入会金19,000円、初年度年会費15,900円(非会員のみ)が別途必要です。

唎酒師 https://kikisake-shi.jp/

3-2. 国際唎酒師

「国際唎酒師」は、増加する外国人の日本酒需要に向け、外国語で適切に日本酒を案内するスペシャリストです。現在は日本国内だけでなく、世界約30カ国で4000名を超える国際唎酒師が活躍しています。

資格の取得方法は、会場受験と通信プログラムの2種類。受験の際には日本語だけでなく、英語や中国語を選択することも可能です。

時間や場所に限りがあるという方には、通信プログラムがおすすめ。届いた教材を使って学習を進め、全3回の課題に合格すれば、最短3カ月で国際唎酒師の資格を取得することができます。

「海外で日本酒の魅力を広めたい」「外国人に日本酒をサービスする機会が多い」という方は、ぜひ資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

国際唎酒師 https://intl-kikisakeshi.jp/

3-3. 酒匠(さかしょう)

「酒匠」(さかしょう)は、日本酒、焼酎のテイスティングを専門とする資格です。講習会では約200種のテイスティングサンプルを使用し、味覚や嗅覚のためのトレーニングが行われます。

日本酒や焼酎のテイスティング能力が身につくため、実際にお酒を扱う飲食店や酒類卸業に携わる方にニーズの高い資格。そのため、受講・受験のためにはFBO(飲料専門家団体連合会)の認定会員である必要があります。また、申し込みの際には職務経歴書と所定レポートを提出しなければいけません。

講習会はは毎月2回、2日間のスケジュールで東京会場で開催されています。その後の試験は東京および大阪、その他都道府県で随時実施されており、受講料込み78,000円で受験することが可能です。

酒匠 https://ssi-w.com/sales/sakasyo/

専属テイスターとは?

酒匠の中からさらに選抜され、SSIからテイスティングに関する業務を一部委託された専門家が「専属テイスター」です。

SSIとは、「唎酒師」や「日本酒検定」を認定している日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会のこと。5回以上育成会に参加し、厳しい審査に通過した酒匠は、SSIの専属テイスターとしてセミナー等の講師やイベントの指導役として活躍します。

高いテイスティング能力が認められる専属テイスターは、唎酒師の中でもさらに上位にあたる利き酒のエキスパートといえるでしょう。

日本酒を注ぐ手 ソムリエ風

4.最近設けられた日本酒の資格

4-1.SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)

「SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)」は、ソムリエとして名高い田崎真也氏が会長を務める「一般社団法人日本ソムリエ協会」が認定する資格です。

日本ソムリエ協会で広く知られる資格と言えば「ソムリエ」や「ワインエキスパート」といったワインに特化したもの。卒業証明書を意味する「ディプロマ」と名づけられた日本酒資格は、和食と日本酒を取り巻く環境の変化を踏まえ、2017年に新たに誕生しました。

試験内容は公式テキストから出題される筆記試験とテイスティング試験の2段階。全国47都道府県で開催される一次試験合格者のみ、テイスティングの第二次試験を受験することができます。

費用は第一次試験29,600円、第二次試験14,210円ですが、日本ソムリエ協会の会員であれば半額近い費用で受験することも可能です。

酒ディプロマ https://www.sommelier.jp/exam/sakewebapp.html

5.日本酒の国家資格

5-1.酒造技能士

酒造りに携わる人の技術と知識を証明する国家資格が「酒造技能士」です。受験には20歳以上であることに加え、原則として実務経験が必要となります。

1級と2級ふたつの階級があり、それぞれ酒造りの麹判定や利き酒といった実技を実施。蔵人や杜氏になるためには必ずしも資格が必要なわけではありませんが、酒造メーカーでは取得を奨励している認知度の高い資格です。

試験日は年に1回。各都道府県の職業能力開発協会が問い合わせ窓口となっています。

酒造技能士 https://www.javada.or.jp/jigyou/gino/giken.html

日本酒 もろみ

6.県独自の日本酒検定

6-1.新潟清酒達人検定

新潟清酒達人検定は、その名の通り新潟のお酒に特化した資格です。「新潟清酒への興味や愛着を育んでもらいたい」という新潟酒造組合や観光協会などの想いにより、2008年に誕生しました。

地方の検定とあなどるなかれ、その内容は実に奥深く本格的!問題は公式テキストから出題されるものの、「銀の達人」になるとテキスト以外の日本酒に関する時事ネタや知識が必要とされます。

「金の達人」にいたっては、論文と10点マッチングの利き酒試験が必須。合格率は30%程度といわれ、日本酒を扱うプロでさえなかなか一発合格できないほどの難易度なのです。

それだけに、合格者に与えられる特典は特別なもの。試験当日に行われる「にいがた酒の陣」に特別料金で入場できる他、「達人の集い」というパーティーへも出席することができます。

パーティーでふるまわれる日本酒は、新潟全ての蔵を揃えた充実ぶり。日本酒が好きでたまらないという方は、ぜひともチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

新潟清酒達人検定 http://niigata-sake.or.jp/torikumi/kentei/index.html

新潟県の夜景

7.その他の日本酒の資格

7-1.日本酒学講師

「日本酒学講師」は、日本酒をより深く知り世の中へ広める「お酒の先生」になるための資格です。試験項目には「FBO公認講師」の審査項目も含まれているため、合格すると「日本酒ナビゲーター」や「焼酎ナビゲーター」の認定セミナーを開催することができます。

また、飲食店や酒販店といった現場でのスタッフ教育や新規顧客獲得などに活用するなど、さまざまな道を開拓する事も可能。

講習会は東京会場で全3日の日程で開催され、申し込みにはFBO会員への登録と108,000円の費用が必要です。

日本酒学講師 https://lecturer.ssi-w.com/

7-2.清酒専門評価者

「清酒専門評価者」は、酒類総合研究所が認定している資格です。正式名称を「清酒の官能評価分析における専門評価者」と呼び、清酒の香りや味の多様な特徴を評価する能力があることを認定します。

認定基準は、清酒官能評価セミナーを修了し、基本味とにおいの識別や酸味と甘みの差異の検出といった5つの試験に合格すること。

セミナーは毎年1回開催されており、大学の農学・食品・生物系学科卒業以上の経験がある他、酒造技能士2級以上取得といった条件が必要です。

講習費用は51,500円。募集人数は20名と限られているため、ご希望の方はぜひお早めにチェックしてください。

清酒専門評価者 https://www.nrib.go.jp/kou/ssh_info.htm

日本酒を飲むドレス姿の女性

8.まとめ

原料や製法、産地によってさまざまな味の変化を生み出す日本酒の世界。日本酒に関する資格もまた、それぞれのニーズに合わせ多種多様に広がりを見せています。

今や日本酒は日本国内だけでなく、海外からも高い注目を集めるお酒。

日本酒が大好きという方は、これを機にぜひ資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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