お酒好きの間で注目を集めている”田酒”。人によっては聞き慣れない名前のお酒ですが、根強いファンが多くいます。
一体どのような魅力があるのでしょうか。今回は田酒の詳細について解説していきます。
目次
1.日本酒の田酒(でんしゅ)とは
田酒とは青森県で酒造される独自の日本酒です。一般的な日本酒作りに欠かせない醸造用アルコール、醸造用糖類を一切使用していないのが特徴。地元青森の酒造米のうま味が濃く、海外からの評価も高い地酒です。
田酒にはさまざまな銘柄があるのも魅力。香りが豊かなもの、後味がすっきりしたものなど、それぞれの個性を楽しめます。
1-1.酒造元について
田酒の酒造元は青森県青森市にある「西田酒造店」です。明治11年に創業した100年以上の歴史がある蔵元。しかし、田酒という銘柄を生み出したのは昭和に入ってからのことだそうです。
昭和45年、当時の西田酒造店には「原点に帰り、風格ある本物の酒を造りたい」との思いがあったといいます。そこで完全手作業による純米酒の醸造を始めたそうです。そして昭和49年に発売されたのが田酒。その味が今でも受け継がれています。
西田酒造店
所在地:青森県青森市大字油川字大浜46番地
問い合わせ先:017-788-0007
1-2.田酒という名の由来
田酒という名は日本酒の原料である米に由来しています。「田」という字が表しているのは米が育つ田んぼ。上質な酒造米が作られる田んぼに敬意を表示して「田酒」と名付けたそうです。
また、醸造用アルコール、醸造用糖類という田んぼ以外で作られた原料を使っていないというこだわりもあります。
2.田酒の種類と値段について
2-1.純米大吟醸 田酒
精米歩合 | 酒米 |
40% | 山田錦 |
評判
「純米大吟醸 田酒」は田酒のなかで最もオーソドックス。日本酒特有のキレを残しつつも、上品に広がるまろやかさが特徴です。お酒好きが初めて田酒を飲むなら、一番に推したい銘柄。和食、洋食どんな料理にも合う職人こだわりの逸品です。
参考小売価格:4,000円
2-2.山廃
精米歩合 | 酒米 |
40% | 山田錦 |
評判
「山廃」は香りと味のクセが弱く、バランスのよさが特徴です。ふわっと米の香りが鼻をくすぐり、品質の高さをうかがわせます。冷酒、熱燗など、いろいろな飲み方を楽しみたい人向けのお酒です。そのいっぽうで、クセの強いお酒が好みの人には少し物足りないかもしれません。
参考小売価格:10,000円
2-3.斗壜取り
精米歩合 | 酒米 |
40% | 山田錦 |
評判
「斗壜取り」は酒米を発酵させた”もろみ”を絞り、少しずつ抽出した銘柄です。一度に作れる量が限られているため、田酒のなかで最も貴重。その味わいは華やかな香りと、クリアなのど越しが特徴です。少々、値は張りますが、田酒ファンなら1度は飲んでみたい銘柄となります。
参考小売価格:11,000円
2-4.四割五分
精米歩合 | 酒米 |
45% | 山田錦 |
評判
「四割五分」は酒米として使っている山田錦の旨味が濃い銘柄。一口飲むだけでずっしりと厚みのあるコクが感じられます。香りも豊かなため、人によっては赤ワインのように感じるかもしれません。普段は洋酒を飲んでいるという人におすすめです。
参考小売価格:6,000円
2-5.百四捨
精米歩合 | 酒米 |
40% | 華想い |
評判
「百四捨」は青森で生まれた酒造米「華想い」を使って作られた田酒。角が取れたふくらみのある味、フレッシュで豊かな香りが特徴のお酒です。他の田酒に比べて、抜群にに飲みやすいといわれます。老若男女問わず、大勢で飲むときにぴったりですね! ギフトとしても最適な銘柄です。
参考小売価格:5,500円
3.田酒の購入方法
3-1.田酒が購入できる実店舗
田酒は一般の酒屋さんでも購入することができます。以下は田酒の本場、青森での取扱店舗の一例です。
それぞれの酒屋は通販も行っているので、遠方からでも気軽に購入することができます。本場にこだわりたい人は上記の酒屋で購入してみてください。
3-2.田酒が購入できる通販サイト
田酒は大手通販サイトでも購入することができます。定番はAmazon、楽天ですね。これらのサイトは別の商品と一緒に購入できるメリットがあります。しかし、出品者によっては銘柄によっては定価より高値がついていることも。
大手通販サイトで田酒を購入するときは事前に定価をチェックしたほうがいいでしょう。
4.田酒の美味しい飲み方・楽しみ方
田酒は冷蔵庫で5~10℃前後に冷やして飲むのがおすすめです。田酒に含まれる酸味がまろやかになり、のど越しがなめらかになります。いわゆる日本酒の”キレ”が苦手な人でも、ジュースのような感覚で飲めるでしょう。
飲みやすさから食中酒として食卓に出すのもアリです。田酒のあっさりした風味が食材とよく馴染み、箸を進めてくれます。
4-1.-5度で保管?
日本酒は-5度の環境だと、劣化を最小限に抑えつつ長期保管が可能といわれています。田酒も日本酒の1つ。もし、特別な日に飲みたいなどの理由で長期保管するときは、-5度の環境に置きましょう。
理想的なのは専用の日本酒セラー。日本酒を保存するための最適な環境が整うので、おすすめです。もし、日本酒セラーがなければ温度調節のできる冷凍庫でも代用できます。田酒を長期保管するときの参考にしてみてください。
5.まとめ
青森の地酒として名高い田酒について解説してきました。田酒は完全手作業、原料にこだわったお酒です。普通の日本酒とは違った上品な香りと味わいが特徴。田酒の種類によっても、違った個性が味わえます。
種類によっては高値になりますが、おおむね日本酒としてはお手頃な価格。気になった人はぜひ飲んでみてください。