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日本酒×チーズで乾杯!手軽で美味しいおすすめペアリング3選

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日本酒×チーズで乾杯!手軽で美味しいおすすめペアリング3選

執筆者情報

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 blog「わたしの酒棚」 https://sakadana.net/

監修者

日本酒ラボ編集部
日本酒ラボに携わってから日本酒のおいしさ・奥深さを知り、唎酒師の資格を取得。日本酒ラボを通して、日本酒のおいしさ・楽しさを日本酒にもあまり馴染みがない方にもお伝えしていきます。

日本酒に合わせるおつまみとして、チーズは日本酒と相性の良い食材です。口の中でそれぞれが溶け合い、さらなる旨味を生み出します。今回は、日本酒に合うチーズやペアリングのポイントを解説!日本酒ビギナーでもチャレンジしやすい、おすすめのペアリング3選も紹介します。

1.日本酒とチーズは相性バツグン!

日本酒とチーズには、どちらも「発酵食品」という共通点があります。日本酒は米を、チーズは牛乳を発酵させたものです。

発酵食品は旨味のもとであるアミノ酸を豊富に含んでいます。そのため、それぞれが1つになることで味の相乗効果が生まれるのです。

日本酒とチーズの組み合わせもそのひとつ。発酵食品同士を組み合わせることで、それぞれの栄養価もアップするといわれています。

2.日本酒に合わせるチーズ7タイプ

チーズは製造方法により「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の大きく2つに分類されます。

ナチュラルチーズは、生乳を固めて発酵させたもの。プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱してさらに固めたものです。

加熱していないナチュラルチーズは、乳酸菌や酵母が生きているため時間とともに味わいが変化していきます。味のバリエーションも豊富で、日本酒とあわせるチーズにおすすめです。

代表的なナチュラルチーズは、以下の7タイプ。

  • フレッシュ
  • 白カビ
  • 青カビ
  • ウォッシュ
  • シェーブル
  • セミハード
  • ハード

ここからはそれぞれの味の特徴を紹介していきます。

2-1.フレッシュタイプ

「フレッシュ」の名のとおり、熟成させていないチーズです。水分量が豊富で、軽い酸味も感じられます。クセが少なく、食べやすいチーズの代表格です。

  • カッテージチーズ
  • クリームチーズ
  • マスカルポーネ
  • モッツァレラ
  • リコッタチーズ
モッツァレラ
モッツァレラ

2-2.白カビタイプ

表面に白カビを繁殖させたチーズです。皮のように白カビが外側を覆っています。中身はトロリとやわらかいのが特徴です。

  • カマンベール
  • クロミエ
カマンベール
カマンベール

2-3.青カビタイプ

内側に青カビを繁殖させたチーズです。カットすると大理石のような青カビの模様が浮かび上がります。塩味と香りが強く、好みがわかれやすいタイプです。

  • ゴルゴンゾーラ
  • ロックフォール
ゴルゴンゾーラ
ゴルゴンゾーラ

2-4.ウォッシュタイプ

塩水やお酒で洗いながら熟成させたチーズです。ワインやビール、ブランデーなどさまざまなお酒が使用されます。香りが強い反面、舌触りはマイルド。製造してから4~8週間寝かせた時期が食べごろです。

  • エポワス
  • ショーム

2-5.シェーブルタイプ

ヤギの生乳を原料にしたチーズです。ヤギ乳特有の風味が感じられます。外側に白カビを繁殖させたものや炭を付けたもびなど種類もさまざま。個性的な形が多いことも特徴です。

  • ヴァランセ
  • クロタン・ド・シャビニョル

2-6.セミハードタイプ

比較的水分量が少なく、硬いチーズです。クセが少なく保存性に優れています。熟成が穏やかに進むため、長期間食べごろを楽しめます。

  • ゴーダ
  • カンタル
ゴーダチーズ
ゴーダチーズ

2-7.ハードタイプ

さらに水分量の少ないチーズです。どっしりと重たく、味わいも濃いのが特徴です。旨味とコクが強く、料理に使われるものも多くみられます。

  • エダム
  • カチョカヴァッロ
  • グリュイエール
  • コンテ
  • チェダー
  • パルミジャーノ・レッジャーノ
チェダーチーズ
チェダーチーズ

3.「日本酒×チーズ」ペアリング3つのポイント

日本酒とチーズのペアリングのポイントは、個性の近いもの同士を選ぶこと!具体的には、以下の3点を意識するのがおすすめです。

  1. 日本酒のタイプにチーズを合わせる
  2. フルーティーな香りの日本酒を選ぶ
  3. 日本酒の温度にチーズを合わせる

日本酒もチーズも、豊富なバリエーションが特徴であり楽しみのひとつ。それぞれの相性を見極めれば、より最適なペアリングが楽しめますよ。

3-1.日本酒のタイプにチーズを合わせる

日本酒は、香りと味の個性によって次の4タイプに分類されます。

タイプ 種類 特徴
薫酒 吟醸酒、大吟醸酒 フルーティーで華やかな香り
爽酒 本醸造酒 香り穏やかスッキリ系、端麗辛口
醇酒 純米酒 コクと旨味がたっぷり、ふくよかな味わい
熟酒 熟成酒、古酒 熟成感のある個性派

チーズは、それぞれの個性に応じたものを選ぶのがポイント。次のように、風味の似たもの同士を合わせると味わいが上手く調和します。

タイプ チーズの種類 特徴
薫酒 ブルーチーズ、シェーブル 香りの個性が強い
爽酒 モッツァレラ、クリームチーズ クセが少ない、フレッシュタイプ
醇酒 パルメザン 料理にも使える、コクがある
熟酒 ゴーダ、チェダー 熟成感がある、ハードタイプ

特に醇酒はチーズやバター、生クリームといった乳製品と相性抜群です。なかでも生酛(きもと)、山廃酛(やまはいもと)と呼ばれるお酒は、グラタンやチーズフォンデュのような料理とも良く合います。

3-2.フルーティーな香りの日本酒を選ぶ

日本酒とチーズのペアリングを試すなら、フルーティーな香りの日本酒から始めるのもおすすめです。フルーティな香りの日本酒には、ワインと同じ香り成分が含まれています。

両者に含まれる「エステル香」は、バナナやリンゴのような香りを持つ成分です。日本酒では吟醸香(ぎんじょうか・ぎんじょうこう)とも呼ばれています。

香り華やかでスッキリ飲みやすい日本酒は、日本酒ビギナーにもおすすめ。近年は、ワイン酵母を使った日本酒も生産されています。アルコール度数の低いものを選べば、白ワインのような感覚でチーズとのペアリングを楽しめますよ。

3-3.日本酒の温度にチーズを合わせる

日本酒は、冷酒から燗酒まで幅広い温度帯で楽しめるお酒です。それぞれの温度に合わせてチーズを選べば、さらなるペアリングを楽しめます。

冷やした日本酒には、フレッシュタイプのチーズがおすすめです。ドライな味わいの端麗辛口のお酒には、ピリッと塩味の効いた青カビタイプも良く合います。

燗酒にはトロリとした口当たりのウォッシュタイプを。燗酒が好まれる生酛や山廃酛は、熟成感のあるチーズとも相性ぴったりです。

冷酒 チーズの種類 タイプ
モッツァレラ フレッシュタイプ
ゴルゴンゾーラ
ペラルドン シェーブルタイプ

 

燗酒 チーズの種類 タイプ
エポワス ウォッシュタイプ
ショーム
コンテ ハード、セミハードタイプ
ゴーダ

4.「日本酒×チーズ」代表的なペアリング3選

日本酒とチーズの代表的なペアリングは次の3つです。

  1. モッツァレラチーズ×スパークリング日本酒
  2. ブルーチーズ×大吟醸酒
  3. ミモレット×純米酒

どれも比較的手に入りやすいチーズばかり。日本酒×チーズのペアリングに初めてチャレンジするときにもおすすめです。

4-1.モッツァレラチーズ×スパークリング日本酒

モッツァレラチーズ×スパークリング日本酒

スパークリング日本酒は、フレッシュタイプのチーズとのペアリングがおすすめです。スーパーで手軽に購入できるモッツァレラチーズとも良く合います。

日本酒のシュワシュワッとした口当たりとフレッシュチーズの軽やかさは相性バツグン!スパークリングワインの感覚で、トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼに合わせても美味しいですよ。

【日本酒】「春鹿 発泡清酒 ときめき」(今西清兵衛商店/奈良)

4-2.ブルーチーズ×大吟醸酒

ブルーチーズ×大吟醸酒

香りの個性が強いブルーチーズには、香り豊かな大吟醸酒を合わせましょう。塩味が強いブルーチーズをちょこっとつまんで、お酒をひとくち。口の中でなんともいえないハーモニーが生まれます。ぜひともおすすめしたいオトナのペアリングです。

【日本酒】「みむろ杉 純米大吟醸 山田錦」(今西酒造/奈良)

4-3.ミモレット×純米酒

ミモレット×純米酒

ハードタイプのミモレットは、鮮やかなオレンジ色のチーズです。熟成が進んだミモレットは、珍味として知られる「からすみ」のような風味を持ちます。

凝縮されたコクと旨味は、純米酒のふくよかな味わいと上手にマッチ。出汁のように滋味深い燗酒と合わせれば、口の中でそれぞれの旨味が見事に溶け合います。

【日本酒】「日置桜 福ねこラベルワンカップ」(山根酒造場/鳥取)

まとめ

日本酒とチーズは相性の良い組み合わせ。お互いの個性が調和し、味の相乗効果が生まれます。ポイントは、似た者同士を組み合わせること!今夜は日本酒のおともに、チーズを選んでみませんか?