「国稀」(くにまれ)は、最北の酒蔵と言われる国稀酒造で造られる日本酒です。香りはおだやかでほんのり甘口の国稀は、食中酒として長きにわたり愛され続けています。
こちらでは、北の大地が育むお酒「国稀」の魅力をご紹介!生産量の約9割が地元で消費されるという国稀の購入方法、おすすめ銘柄などぜひ参考になさってくださいね。
目次
1.日本酒の國稀(くにまれ)とは
国稀は、大自然に恵まれた北海道の寒冷地で生まれる日本酒です。原料となるのは、吟味した良質の米と、暑寒別岳から流れる清らかな水。南部杜氏の伝統を受け継いだ蔵人たちによって、国稀の上質な味わいが生み出されます。
ほんのり甘く、フルーティーな香りを持ち合わせた国稀は、爽やかな美味しさが持ち味。どこか屈強な佇まいとはうらはらに、軽やかな味わいは女性からも人気です。全国新酒鑑評会では、2年連続で金賞を受賞。北海道から全国へと確かな躍進を続ける銘柄として注目を集める日本酒です。
1-1.酒造元について
国稀酒造は、明治15年(1882年)創業の北海道の酒蔵です。創業者である本間泰蔵氏は、本業であった呉服商のほか、海運業やニシン漁も手掛ける多才な人物でした。
蔵が建つのは、札幌から車で2時間ほど北へ進んだ北海道増毛町。時代を感じさせる堂々とした佇まいの酒蔵では、数量限定の地酒や新酒の利き酒を楽しむこともできます。イベントの取り組みも多く、観光客からも人気のスポットです。
蔵人たちの熱い思いで造られる国稀は、生産量の95%は北海道内で消費されるという、地元で愛され続けるお酒。「増毛町とともに生きる酒」としての誇りを胸に、酒蔵では日々まっすぐな酒造りが続けられています。
1-2.國稀という名の由来
「国稀」は、かつては「国の誉」という名で親しまれていた酒でした。乃木希典元陸軍大将の名にちなんだ「国稀」が誕生したのは、大正9年のことです。
乃木希典元陸軍大将は、初代蔵元である泰蔵氏が大変感銘を受けた人物。そのまま「希」の一字をもらうのはおこがましいと、「のぎへん」をつけて生まれたのが「国稀」だと言われています。
「国に稀な良いお酒」という意味合いを持つ国稀は、現在までその名が受け継がれているお酒。北海道の代表酒として、地元から全国へとその名を広めています。
2.國稀の種類と値段について
国稀では醸造アルコールを添加した本醸造酒、米の旨味を引き出した純米酒、低温熟成させた純米吟醸酒などが販売されています。900ml・800円台からと求めやすい価格帯も魅力のひとつ。気取らずに楽しむ日常酒としておすすめしたい銘柄です。
2-1.國稀
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
65% | 国産米 | 900ml:807円(税別) 1800ml:1565円(税別) |
評判
「国稀」の名を背負った蔵の代表銘柄です。明治時代から地元で愛され続けた、飲み飽きしないすっきりした味わいの日本酒となります。
辛みをおさえた芳醇な味わいは、日々の食事に寄り添う食中酒にぴったり。いつもそばに置いておきたくなる、安定感のある味わいが魅力のお酒です。
(出典元:国稀オンラインショップ)
2-2.北海道限定 純米吟醸 国稀
精米歩合 | 酒米 | 価格 |
50% | 北海道産・吟風 | 720ml:2250円(税別) |
評判
北海道の雄大な自然の中で生まれた、すがすがしい味わいの純米吟醸です。香りはあくまでもおだやかで、口当たりはなめらか。適度に温めると、米の香りと旨味がふわりと広がります。好みのおつまみを用意して、ゆったりと楽しみたくなる日本酒です。
(出典元:国稀オンラインショップ)
3.國稀の購入方法
最北の酒蔵で造られる国稀は、蔵が運営するオンラインショップのほか、蔵内の売店でも購入できます。生産量の大半が地元で消費される国稀は、大都市では扱う酒販店が少ない銘柄。実店舗や通販サイトを利用する際は、日本酒を適切な環境で管理しているショップを選んで、本当に美味しい国稀を味わってみてくださいね。
3-1.國稀が購入できる実店舗
明治の雰囲気が味わえる国稀酒造では、通常品だけでなく地元限定の銘柄も購入できます。唎き酒コーナーも充実しており、冬には甘酒が振舞われるなど観光客にも人気のスポットです。その他の実店舗で購入する際は、事前確認してから足を運ぶのがおすすめですよ。
国稀酒造株式会社 | 北海道増毛郡増毛町稲葉町1丁目17 | 0164-53-1050 |
新井屋酒店 | 東京都板橋区板橋3-13-1 | 03-3961-1228 |
ふくはら酒店 | 東京都台東区台東3-6-8 | 03-3831-2235 |
3-2.國稀が購入できる通販サイト
國稀は大手通販サイトでも購入できますが、正規の価格ではない価格で販売されていることがあるので注意が必要です。また、日本酒を専門に扱っていないお店では、品質管理が行き届いていない場合もあります。
蔵のオンラインショップでは、日本酒の他にも国稀の限定グッズやギフトセットも購入可能。酒蔵が求める酒質そのままの、本当に美味しい國稀を購入することができますよ。
4.國稀の美味しい飲み方・楽しみ方
最北の酒として愛され続ける国稀は、日々の食事と合わせてゆったりと楽しみたいお酒です。少し濃いめの味付けの料理とも相性ばつぐん。国稀のまろやかな旨味が、料理の味を引き立てます。
北のお酒らしく、あぶったスルメや鮭の燻製といったおつまみにもぴったり。寒い冬にはぜひ適度に温めて、好みのおつまみとともにお楽しみください。
4-1.-5度で保管?
購入した国稀を美味しく保管するためには、温度管理がポイントとなります。日本酒は温度による酒質の変化を受けやすいお酒。蔵直送の味わいをキープするために理想的な温度帯は、酵母の働きがストップする-5℃だと言われています。
とはいえ、家庭用の冷蔵庫では-5℃をキープするのは簡単なことではありません。そこでおすすめしたいのが、日本酒専用に開発された冷蔵庫「日本酒セラー」です。日本酒に大敵な紫外線を避けつつ、-5℃をキープできるセラーなら、一度開栓した日本酒も美味しいまま保管できます。
日本酒セラーがない場合には、紫外線のあたらない冷暗所で縦置きで保管するのがおすすめ。日本酒は空気に触れると酸化しやすくなるため、開戦後はなるべく早く飲みきるように心がけてくださいね。
5.國稀の期間限定品
国稀の秋の限定品が「国稀純米 ひやおろし」です。ひやおろしとは、冬に仕込んだお酒をひと夏寝かせ、秋に販売するお酒のこと。低温でじっくりと熟成することで、おだやかな香りと旨味にあふれた味わいに仕上がります。
国稀のひやおろしの原料となるのは、北海道産の酒米・きたしずく。低温でじっくりと熟成させた秋のお酒は、北海道の地酒にふさわしいまろやかでやさしい味わいです。
6.まとめ
北海道の地酒「国稀」は、長年地元で愛されてきた味わい深い日本酒です。食中酒としても評判がよく、好みのおつまみと合わせて日本酒を楽しみたい方におすすめの銘柄となります。
最北の酒蔵で造られる国稀は、日本酒好きであれば一度は味わってみたいお酒。ぜひ北の大地が生み出すその味を楽しんでみてはいかがでしょうか。