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にごり酒とはどんなお酒?どぶろくとの違いは?にごり酒の種類や楽しみ方も解説!

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にごり酒とはどんなお酒?どぶろくとの違いは?にごり酒の種類や楽しみ方も解説!

執筆者情報

shiho
お酒とねこでできているライター。日本酒、ウイスキー、ワイン…すべてのお酒をこよなく愛す。酒好きが高じて利酒師免許を取得。 Instagramはこちら https://www.instagram.com/ushinaaa/

「にごり酒」とは、その名のとおり白くにごった日本酒のことです。おいしく飲みながら「なんで白いの?」「どぶろくもにごり酒?」と、疑問に感じたことはないでしょうか。

今回は、にごり酒の特徴や種類を詳しく解説します。おすすめの飲み方や相性のいいおつまみなど、ぜひにごり酒を楽しむときの参考にしてください。

1.にごり酒とはどんなお酒?

にごり酒とは、目の粗い布などで搾った日本酒のことです。見た目は白く濁り、濃厚な味わいを楽しめます。

同じように、どぶろくも白く濁ったお酒です。しかし、にごり酒とは酒税法上の扱いが異なります。まずは、にごり酒の特徴や、どぶろくや甘酒との違いをみていきましょう。

1-1.にごり酒とは

日本酒は、醪(もろみ)を搾ることで生まれるお酒です。醪とは、米や米麹、酒母(しゅぼ)などを発酵させた白いお粥状の液体のこと。搾り方は、機械でギューッと圧縮したり、袋に入れて吊るしたりと、お酒の種類によってさまざまです。

にごり酒は、搾るときにあえて目の粗い布などを使うことで、固形物を多く含む状態に仕上げています。そのぶん、米の甘さや旨味をより強く感じられるのが特徴です。

1-2.どぶろくや甘酒はにごり酒?

白く濁ったお酒というと「どぶろく」や「甘酒」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

どぶろくは、醪を搾らずそのまま瓶詰めしたお酒です。甘酒は、米麹や酒粕などを原料に造られています。米麹を原料にしたものはアルコール分を含まず、酒粕を原料にしたものには若干のアルコール分が含まれます。

酒税法では、どぶろくや甘酒は、にごり酒のような「日本酒(清酒)」に分類されていません。

どぶろくは、「その他の醸造酒」または「濁酒」。アルコール分1%未満の甘酒は、お酒ではなく「清涼飲料水」に分類されています。

どぶろく
どぶろく

2.代表的なにごり酒4種と特徴

にごり酒には、シュワッとした発泡感をもつ「活性にごり酒」と呼ばれる種類があります。また、濁り方や製法で次のように種類が分かれるのが特徴です。

  1. 活性にごり酒
  2. うすにごり
  3. ささにごり
  4. 澱酒(おりざけ)・おりがらみ

これらのにごり酒は、それぞれ見た目や味わいが異なります。ここでは、代表的なにごり酒とその特徴を紹介します。

2-1.活性にごり酒

活性にごり酒は、火入れと呼ばれる加熱殺菌処理をしていないお酒です。醪の酵母が生きた状態で瓶詰めされるため、シュワシュワとした微発泡感があります。

2-2.うすにごり

うすにごりは、透明感の高いにごり酒です。口当たりも軽く、やわらかな味わいを楽しめます。「味の濃いにごり酒は苦手」という方も飲みやすいタイプです。

2-3.ささにごり

ささにごりは、うすにごりよりも白く濁ったお酒です。漢字で「細濁り」と書くように、見た目はわずかに白く濁っています。うすにごりのように飲みやすく、さらりとした飲み口を楽しめるにごり酒です。

にごり酒ささにごり
うっすらとにごる「ささにごり」

2-4.澱酒(おりざけ)・おりがらみ

醪を搾ってすぐの日本酒は、小さな米粒や麹などが残った状態です。この固形物は「滓(おり)」(または澱)と呼ばれます。

ったお酒をタンクに入れしばらく置くと、滓は底部に沈殿します。澱酒は、滓をより多く含むタンク下部にある穴から抽出したお酒です。

また、透明のお酒に滓を少しだけ混ぜたものは、おりがらみと呼ばれます。

3.にごり酒の3つの飲み方

にごり酒の瓶を立てておくと、底に滓が沈殿します。飲むときは、滓を全体に混ぜたり、別々に飲んだりといろいろな楽しみ方を試してみましょう。

「滓がたっぷりあるほうがすき」「さらりとしたにごり酒がすき」など、自分好みの味わいが見つかりますよ。

3-1.上澄みと滓を混ぜて飲む

まずは、瓶をゆっくりと上下に傾け、透明の上澄みと滓を混ぜてみましょう。ポイントは、瓶のなかの滓が移動するのを見ながら、そっと傾けること。滓が全体にまわり、にごり酒ならではの旨味とコクを楽しめます。

3-2.上澄みと滓を別々に楽しむ

あえて、上澄みだけ先に飲むのも楽しみ方のひとつです。残り少なくなるほど、滓の味わいが濃くなっていきます。上澄みのスッキリ感と滓のコクを楽しめる、1本で2度おいしい飲み方です。

3-3.ロックスタイルや燗酒で楽しむ

しっかりとした味わいのにごり酒は、アレンジして楽しむのもおすすめです。夏は氷を入れたグラスに注ぎ、ロックスタイルで楽しみましょう。炭酸水やオレンジジュース、ライムジュースで割ってもおいしいですよ。

滓をたっぷり含むにごり酒は、燗酒にするとまた違った味わいに。さまざまに変化するにごり酒のおいしさを、ぜひ気軽に楽しんでみてください。

4.にごり酒と相性のいい料理やおつまみ

シュワッとした発泡感のある活性にごり酒は、洋食とのペアリングがおすすめです。チーズを使った料理や、揚げ物にもよく合います。

滓の少ないにごり酒は、淡白な味わいの料理と合わせてみましょう。おつまみの定番、冷奴や枝豆、お刺身などがおすすめです。

たっぷりと滓を含んだにごり酒は、塩辛いおつまみの良きパートナー。塩辛やいぶりがっこなどと相性のいいお酒です。にごり酒の香りとコク、おつまみの旨味が絶妙にマッチし、お酒を飲む手が進みますよ。

塩辛

まとめ

にごり酒は、滓と呼ばれる固形物を含む日本酒です。米や麹の味わいが、よりダイレクトに感じられます。

にごり酒の楽しみ方は、上澄みと滓を分けて飲んだり、アレンジしたりと実にさまざま。にごりの度合いによって、味わいが異なるのもおもしろいですよね。

日本酒の奥深さと幅の広さを感じつつ、にごり酒の世界を楽しんでみてくださいね。