「仙禽(せんきん)」は、栃木県さくら市で生まれる日本酒です。甘酸っぱくキレがあり、和食はもちろん、イタリアンやフレンチとも相性が良いお酒として幅広い層に親しまれています。
また、土地の個性を重視し、オーガニック製法を取り入れていることも大きな特徴。今回は、仙禽のラインナップの数々を紹介します!古くて新しい、常に進化し続ける仙禽の魅力をぜひチェックしてみてくださいね。
目次
1.仙禽の銘柄の種類は大きく分けて4つ
栃木県の「株式会社せんきん」が造る「仙禽」の種類は、大きく以下の4つに分類されます。
- クラシック仙禽
- モダン仙禽
- 仙禽 オーガニック ナチュール
- プレミアムシリーズ
仙禽が酒造りで重視するのは、土地の個性を意味する「テロワール」。原料となる酒米は、酒造りに使う仕込み水と同じ水脈上で育てられています。
いずれも仙禽は、強い酸味が持ち味。元ソムリエの蔵元・薄井一樹氏、その弟である杜氏・薄井真人氏が二人三脚で生み出す仙禽は、和食はもちろん洋食にも合う日本酒として世界から注目を集めています。
1-1.古くて新しい「クラシック仙禽」
「クラシック仙禽」は「生酛仕込み(きもとじこみ)」と呼ばれる伝統製法で生まれるシリーズです。特徴は、しっかりとした旨味主体の味わい。上品でおだやかな酸味とのバランスが際立ちます。
1-2.酸味と甘味の「モダン仙禽」
「モダン仙禽」は甘酸っぱくジューシーな味わいが大きな魅力。古典的を意味する「クラシック仙禽」と対になるシリーズです。「クラシック仙禽」に比べ香りも華やか。ワイングラスに注ぐと、その魅力がより一層花開きます。
1-3.超自然派の「仙禽 オーガニック ナチュール」
「仙禽 オーガニック ナチュール」は超自然派製法で造られるお酒です。仕込みに使用するのは、蔵に存在する無添加の酵母。米の精米は最小限に抑え、木製の木桶(きおけ)を使用するなど、古代の酒造りを再現したともいえるシリーズです。
1-4.上質を味わう「プレミアムシリーズ」
「プレミアムシリーズ」は、原料、製法ともにぜいたくに造られています。蔵の最高峰ともいえるラインナップは、ボトル、化粧箱とも高級感あふれる仕上がり。贈答用にもふさわしいエレガントな味わいの日本酒です。
2.クラシック仙禽のラインナップ
クラシックシリーズは、仙禽ならではの酸味と旨味のバランスが大きな魅力。古代米「亀ノ尾」、高級酒米「山田錦」、幻とも呼ばれる「雄町」それぞれの個性を存分に味わるラインナップです。
2-1.クラシック仙禽 亀ノ尾
古代米「亀ノ尾」で生まれるクラシックシリーズは、香り穏やかでコクのある味わい。亀ノ尾が持つ深い旨味とともに、仙禽ならではの甘酸っぱさが広がります。適度に冷やしてワイングラスに注ぐほか、燗酒にして楽しむのもおすすめです。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-2.クラシック仙禽 無垢
クラシックシリーズの定番酒「無垢」は、地元さくら市で育った山田錦を100%使用し、みずみずしく豊かな味わいを生み出しています。
仙禽にとって、金や銀は「亀ノ尾」や「雄町」を意味し、素朴で純真なスタンダードは「無垢」にあたるそう。何気ない日常にそっと寄り添う、上品でさわやかな旨味を持つお酒です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
2-3.クラシック仙禽 雄町
「雄町」は岡山県南部を中心に栽培されている酒米です。「クラシック仙禽 雄町」には、地元さくら市で育った雄町を使用。雄町ならではのボリューム感ある味わいに仕上がっています。酒米が育つ大地の力、雄町が持つエネルギーがギュッと詰められたボトルです。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
3.モダン仙禽のラインナップ
これぞ仙禽という、甘酸っぱくジューシーな味わいが際立つモダン仙禽。仙禽は初めてという方にもぜひおすすめしたいシリーズです。適度に冷やしてワイングラスに注ぎ、唯一無二の酸味をお楽しみください。
3-1.モダン仙禽 亀ノ尾
「モダン仙禽 亀ノ尾」は、仙禽の代表作ともいえる銘柄です。グラスから広がる香りは、フレッシュなもぎたての果実のよう。口に含めむと甘酸っぱさがジュワッと広がります。日本酒を飲みなれない方にもぜひおすすめしたい1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
3-2.モダン仙禽 無垢
クラシックシリーズの定番「クラシック仙禽 無垢」と対をなす1本です。穏やかで飲み飽きしない味わいは、食事と楽しむ日常酒にぴったり。世界的なコンペティションやワインコンクールでも数々の受賞歴を誇る銘柄です。仙禽らしいキラキラとした酸味、甘みが日々の疲れを癒してくれます。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
3-3.モダン仙禽 雄町
仕込み水と同じ水脈上で育った酒米「雄町」を使用し、しっかりと奥行きのある旨味を実現。米作りにかける蔵の熱意が感じられる1本です。
香りは花のように優しく、口当たりなめらか。加熱処理をしていない「生酒」と加熱をした「火入れ」2タイプが販売されているため、飲み比べを楽しむのもおすすめです。
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4.仙禽 オーガニック ナチュールのラインナップ
超自然派かつ超古代製法によって造られる「仙禽 オーガニック ナチュール」。日本酒造りの原点回帰ともいえるナチュールは、豊かな生命力にあふれています。
4-1.仙禽 オーガニック ナチュール
いにしえから時を超え、今によみがえったお酒「仙禽 オーガニック ナチュール」。なるべく精米していない古代米「亀ノ尾」を原料に、蔵に存在する酵母、自然の乳酸菌で造られています。
仕込みに使うのは、現代のようなステンレス製のタンクではなく、木製の木桶。一切の妥協を許さない蔵の醸造へのこだわり、愛情をぜひ1度体感してみてください。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
4-2.仙禽 オーガニック ナチュール <0:nigori>
「0:nigori」と呼ばれるこちらのナチュールは、うっすらと白いにごり酒。2020年の夏に誕生した新銘柄です。瓶の中で発酵が進んだ状態の「0:nigori」は、シュワッとした微発泡感も魅力。超ナチュラル製法によって生まれる、凝縮された米の旨味を堪能できます。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
4-3.仙禽 オーガニック ナチュール <W:kijoshu>
「kijoshu」=貴醸酒とは、製造工程で使う水の一部を、お酒に変えて仕込んだ日本酒のこと。時を超える日本酒「NATURE」シリーズの第2弾として、2020年秋に誕生しました。
「0:nigori」の続編ともいえる貴醸酒は、甘酸っぱさとほのかな苦みが混在した奥深い味わい。オーガニック米「亀ノ尾」の伸びやかな旨味も感じられます。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
5.仙禽プレミアムシリーズのラインナップ
プレミアムシリーズのラインナップには、仙禽の最高峰ともいえるボトルが並びます。全国新酒鑑評会出品酒クラスの「麗(うらら)」、ブランドの頂点に立つといわれる「醸(かもす)」など、仙禽ファンならぜひとも味わってみたい銘柄ばかりです。
5-1.仙禽 一聲(いっせい)
「仙禽 一聲(いっせい)」とは、鶴のひと声のこと。仙禽のなかではめずらしく、酒米「山田錦」を35%まで精米しています。小さく光る米粒をぜいたくに使用することで、味わいはよりエレガントに。甘酸っぱいだけではない仙禽の奥深さを実感できる1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
5-2.仙禽 麗(うらら)
米と米麹を発酵させた「もろみ」を酒袋に詰めて吊るし、1滴ずつこぼれる雫を集めた日本酒です。年に1度開催される全国新酒鑑評会出品用のお酒でもあります。
口に含むと、もぎたての青りんごや白ぶどうのような華やかな香りと、絹のようななめらかな質感を感じることができます。
ラベルに流れる「麗」の文字に美しい化粧箱と、高級感漂う佇まい。原料に製法、雰囲気ともに贈答用におすすめの銘柄です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
5-3.仙禽 醸(かもす)
「醸」は「山田錦」「亀ノ尾」「雄町」3種の酒米をブレンドして造られています。ワインの原酒を混ぜ合わせる「アッサンブラージュ」を思わせる日本酒です。
それぞれの米の精米歩合は20%。米の外側を8割削り、小さな中心部分のみを使用していることになります。巨峰やラ・フランスを思わせる華やかな香りを持ち、3酒の酒米のブレンドが織りなす、繊細でありながら厚みのある味わいを楽しむことができます。
仙禽の真骨頂ともいえる、まさにプレミアムな1本です。
(出典元:IMADEYA ONLINE STORE)
まとめ
甘酸っぱくジューシーな味わいが魅力的なお酒「仙禽」。キレと旨味のバランスに優れた味わいは、日本酒ファンのみならず、ワイン好きや外国人など幅広い層から注目を集めています。
洋食とも好相性の「仙禽」は、日本酒の楽しみ方を広げてくれるお酒。ただ新しいだけでない、超自然派製法の酒造りからも目が離せません。
まだ仙禽は未体験という方も、「やっぱり仙禽が好き!」とう方も、ぜひそのこだわりの味わいを堪能してみてくださいね。