今回は、長野県上田市で1665(寛文5)年創業の岡崎酒造です。菅平水系の水を使って年間200石という小さな蔵ですが、350年を超える長い歴史があります。メイン銘柄は「亀齢(きれい)」です。杜氏は、日本酒や焼酎蔵ではおなじみの東京農大を卒業された岡崎美都里氏です。女性杜氏は全国でも多くありませんが、HPで写真を見ると綺麗な方ですね。
岡崎酒造について
上田市は北国街道沿いで栄えた町で、今も歴史的な建物が街道沿いにあり、そのひとつが岡崎酒造です。使用米は長野県産の「美山錦」「ひとごこち」が中心で、銘柄によっては「山田錦」も使っています。また日本棚田百選にも選ばれている稲倉の棚田があり、岡崎酒造はそこで酒米「ひとごこち」を作っていますが、残念ながら私はまだひとごこちの亀齢は飲んだことはありません。
「信州亀齢 純米吟醸 美山錦」
長野県産美山錦100%使用で55%精米です。「美山錦」は、やはり長野県の酒米「たかね錦」が突然変異したもので、心白が大きいのが特徴です。心白が大きいということは削るところも少なくてすむということで効率がいいですね。ほのかにフルーティな香りにやわらかくてキレイな吞み口、酸味と甘みがバランスよく味わえて、とても美味しいです。後口はスッキリと消えていきます。
岡崎酒造はマレーシアや台湾、UAEなどにも輸出しているそうです。生産量が少ないうえに輸出までしていたら、なかなか呑むことができませんね。私も今回、久しぶりに呑むことができ、相変わらずの美味しさに感謝しました。
コロナ禍が落ち着いたら、上田の街を散策しながら、亀齢で信州そばをいただきたいです。