ワンカップの程よいサイズ感の「カップ酒」。そんな飲み切りサイズのカップ酒は、おうち飲みで日本酒を気軽に楽しみたい時にぴったりです。本記事では、カップ酒の基本情報や、新潟の酒蔵が手がけるおすすめ商品とともに、その魅力を堪能できる楽しみ方を紹介します。
カップ酒とは?
お手軽サイズのカップ酒
カップ酒のイメージが変わっている
少し前までは「カップ酒=おじさんが飲むお酒」というイメージが強かったかもしれません。しかし、最近はデザインが可愛いカップ酒が多数登場していて、女性からの人気も高まっています。
例えば、地域限定ラベルやキャラクターとコラボしたものなども続々と登場しています。最近のカップ酒は、デザインの可愛さだけでなく、「気になるお酒や、美味しいお酒をちょっとだけ飲みたい」という若者のニーズにもマッチしています。
新潟県で愛されるおすすめのカップ酒
ふなぐち菊水一番しぼり
この投稿をInstagramで見る
「新潟のカップ酒と言えばコレ」と称されるほどの定番商品。手がけているのは、新発田市にある酒蔵・菊水酒造です。
1972年、日本で初めて缶入りの生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」の商品化に成功しました。
生原酒はとてもデリケートな性質なので、かつては市場に出荷するのは無謀とされ、酒蔵見学に来た方だけに振る舞う特別なお酒でした。そんな生原酒を鮮度を保ったまま届けられるアルミ缶入りの形で流通させた生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」は、日本初の画期的な商品に。発売以来、多くの人々から愛され続け、今では「コンビニ最強酒」と呼ばれるほどの存在です。
一口飲むと広がる、鮮烈な旨味。熟成の進み具合で変化する味わいを楽しめるのは、生原酒ならではと言えるでしょう。飲み方は、喉越しがすっきりとする冷酒や、ロックもおすすめです。
容量は200mlですが、500ml缶など他のサイズもあるので、目的に合わせて選べます。
麒麟山 伝統辛口
この投稿をInstagramで見る
「酒とは辛いもの」という信念のもと、地元新潟の人たちが毎日楽しめる淡麗辛口を、丹精こめて造り続けている麒麟山酒造。
豊富なシリーズ展開があり、そのひとつである「伝統辛口」シリーズは、長年地域の人に愛されてきた、伝統的な淡麗辛口が魅力です。爽快でキレのある、飲み飽きしない味わいに仕上がっています。
季節の食材と合わせて一杯、寒い日は燗酒で、暑い日は冷酒など、季節に応じた飲み方も楽しめます。
180mlカップの他にも、同容量の瓶タイプや、300ml・720ml・1,800mlサイズも展開しています。
朝日山 百寿盃
そんな朝日酒造が手がける「朝日山」シリーズの「朝日山 百寿盃」。地元新潟で長年愛されてきた、定番酒です。180mlカップは、新潟県内のスーパーやコンビニでも広く取り扱っています。
さらっとした口当たりでのど越しが良く、毎日の晩酌にもぴったりな一品。冷酒から熱燗まで、さまざまな温度帯で楽しめます。
デザインが魅力的な新潟県のおすすめのカップ酒
長者盛 長者カップ
こちらのカップ酒を手がけているのは、、錦鯉発祥の地・小千谷市にある新潟銘醸。地域のシンボルである錦鯉が描かれた「長者盛 長者カップ」は、お土産の定番にもなっています。
口当たりはやわらかく、飲み飽きしない辛口に仕上がっています。お燗でも、冷やでも美味しく楽しめます。
雪男 純米酒
この投稿をInstagramで見る
名前の通り「雪男」がデザインされている純米酒で、手がけているのは全国を代表する豪雪地帯・魚沼地方にある青木酒造です。
銘柄「雪男」は、書物『北越雪譜』に登場する毛むくじゃらの異獣がモデルになっています。同書の中で「異獣」は握り飯をくれた旅人の荷物を担ぎ、道案内をする心優しき存在として描かれています。
この地を訪れる方々に、日本酒をもっと身近に感じてもらいたいとの思いから、この「異獣」を親しみやすい姿に変え、雪男としてキャラクター化したそうです。
擦りガラスのカップが、淡い雪を感じさせますよね。デザインはもちろんのこと、シャープな後味とキリっと引きしまる辛口の味わいも人気の秘訣です。
自宅で楽しめるカップ酒の楽しみ方
お燗につける
日本酒は温度帯によって味わいが変わるのも魅力のひとつ。温めることで、本来の旨味や香りをより強く感じられます。
ちなみに、温めたお酒は「燗酒(かんざけ)」と呼ばれています。よく見聞きする「熱燗」は50℃前後のお酒のこと。それより少しぬるい40℃前後のお酒は「ぬる燗」です。こういった名称を知ると、日本酒をもっと楽しめるでしょう。
カップ酒は常温で販売されていることが多いお酒です。そのまま飲んでも良いですが、家で温めてみてはいかがでしょうか。
簡単なのは、蓋を外して電子レンジで温める方法です。600wで1分以内を目安としてください。
まろやかな味わいにしたい場合は、鍋を使った湯煎がおすすめです。湯煎のやり方や、燗酒の楽しみ方はこちらの記事で詳しく紹介しています。
熱燗もぬる燗も!おいしい燗酒の作り方と楽しみ方 – KUBOTAYA
割り物でアレンジする
新たな発見をしてみたい人におすすめなのが、炭酸飲料と割る飲み方です。例えばサイダーと割ると、軽い口当たりになり、甘味が強く感じられます。レモン味の炭酸飲料なら、爽やかな飲み口でフルーティーさと酸味を感じられるでしょう。割る時はまずは1:1で試してみて、そこから自分好みの割合を探すのも1つの楽しみ方です。
そして日本酒好きな人にぜひおすすめしたいのが、おでんのだし割りです。日本酒をだしで割ることで塩味が加わり、旨味・甘味・苦味・渋味・塩味の「五味(ごみ)」が揃って完璧な味わいになります。
日本酒とだしを40〜50℃前後に温めて、1:3を目安にして割り、お好みで七味唐辛子をトッピングしてみてください。日本酒とおでんの両方の美味しさが詰まった一杯です。
日本酒を片手におつまみを味わった後は、カップに残った日本酒をアレンジして。一度で二度美味しいカップ酒を、この機会に楽しんでみてはいかがでしょうか。
2月22日はおでんの日。一度は試したい日本酒の「だし割」の魅力を紹介 – KUBOTAYA
カップをインテリアにする・SNSに投稿する
デザインが可愛いカップ酒はインテリアとしても大活躍。棚に並べるだけで部屋の雰囲気が変わるでしょう。カップにちょっとした観葉植物をさして花瓶代わりにする、お箸やスプーン、ペンを入れる容器として使用するなど、さまざまな活用方法があります。
また、カップ酒はインスタでもちらほら見かけるようになりましたよね。自宅にいる機会が増えたことで、SNSを利用するようになった人も多いのではないでしょうか。写真のネタ切れを感じた時は、コレクションしたカップ酒の写真をぜひ投稿してみてはいかがでしょうか。
飲み終わった後も、カップ酒でおうち時間を楽しみましょう。