今回は、秋田県横手市で1917(大正6)年創業の浅舞酒造です。主要銘柄は、創業者が「天の岩戸」から採った「天の戸」です。社名となっている浅舞地区には湧水がたくさんあり、染色業にも使われる綺麗な水で、周辺の酒造業、染色業を発展させてきました。その中心にある琵琶沼の伏流水が蔵に湧いた「琵琶沼寒泉」を仕込み水として使用しています。
もちろん酒米造りにも使われていて、浅舞酒造では2011年から蔵から五キロ内の米で、純米酒だけを仕込んでいます。それだけいい米が取れるということですね。
ご紹介するのは「美稲 特別純米酒 にごり」です。浅舞酒造といえば「天の戸」(Heavens Door)ですが、こちらのラベルには英語表記の「Heavens Door」しかありません。また白抜き文字で「康」とあります。この商品が製造されたのが2019年12月とありますので、2019年に急逝された森谷康市杜氏の「康」という意味でしょうか。
「美稲 特別純米酒 にごり」
美山錦70%、吟の精30%使用で55%精米です。白濁していて、開栓時注意とあります。ピリッとガスがして、フルーティで爽やかな香りが口中に広がり、後口サッパリで、すばらしい締めの一杯となりました。
これまで、「獺祭スパークリング」「七賢スパークリング」「田酒マイクロバブル」など、締めのスパークリングを試してきましたが、これもひとつの候補としてラインナップされましたね。