お酒で「竹鶴」といえばウィスキー!と思ってはいる人も多いのではないでしょうか。
実は、ニッカウィスキーの創業者である竹鶴政孝氏の生家は老舗の酒蔵。その酒蔵で造られる日本酒「竹鶴」は、辛口純米酒として全国で高い人気を得ているのです。
「飲み飽きない日本酒」として好まれる竹鶴は、日常酒としての「1本」をお探しの方に最適。今回は「竹鶴」の魅力と種類、購入方法などについてご紹介します。
目次
1. 日本酒の竹鶴とは
日本酒の竹鶴について、酒造元や「竹鶴」の由来などを紹介していきます。竹鶴のことをより深く知ることで、もっと日本酒を楽しむことができるようになるかもしれません。
1-1. 酒造元について
「竹鶴」を代表銘柄とする竹鶴酒造は、ニッカウィスキーの創業者、竹鶴政孝氏の生家としても知られる老舗の酒蔵です。
蔵元のこだわりは、日本酒のもととなる酒母(しゅぼ)と麹をしっかりと造り、醪(もろみ)の健全発酵を第一とした「放し飼いの酒造り」。放し飼いとはいえ、必要以上に人工的な管理をしない酒造りは難しく、通常より2倍の人員の手間と時間が注がれています。
「 どんな料理にも合う「ごはん」のような、料理を選ばない食中酒」を目指して造る竹鶴は、「冷やでも燗でも、料理と合わせて日本酒を楽しみたい」という方にぜひオススメしたい銘柄です。
1-2. 竹鶴という名の由来
本来は、「小笹屋」という名で製塩業を営んでいた竹鶴酒造。ある日、家の裏にやってきた鶴が竹やぶに巣を作り始めます。
「松に鶴の取り合わせは古くからあるものの、竹に鶴とはなんとも珍しい」との想いから、新たに生まれた屋号が「小笹屋竹鶴」。以来、酒蔵は「竹鶴」を代表銘柄に現在まで人々に愛され続けてきたのでした。
2. 竹鶴の種類と値段について
竹鶴は、その味わいもさることながらコストパフォーマンスの良さが人気の日本酒です。
竹鶴酒造は公式サイトがないため公式価格を確認することはできませんが、オンラインショップなどによる一般的な販売価格は以下のとおりとなっています。
にごり酒などは製造年により価格が変動することもありますが、ぜひ購入時の参考になさってください。
純米 | 1800ml 2,400円(税別) |
純米 純米吟醸 生 | 720ml 1,700円(税別) 1800ml 3,800円(税別) |
純米 八反 | 1800ml 3,000円(税別) |
純米酒 秘傳(ひでん) | 720ml 1,350円(税別) 1800ml 2,700円(税別) |
純米 にごり酒 雄町 | 720ml 1,650円(税別) 1800ml 3,600円(税別) |
2-1. 純米
竹鶴のスタンダードとなるのが「純米酒」です。使用するのは、広島県の酒造好適米「八反錦」と「一般米」。地元の酒米を使用することで、コストパフォーマンスをおさえながらも優れた酒質を持つ1本に仕上がっています。
辛口の純米酒は冷やしてそのキレ味を楽しむ他、燗酒でふくよかな米の旨味を味わうのもオススメですよ。
(出典元:いまでやオンラインストア)
評判
「竹鶴 純米」は、深い味わいの中にどこか力強さを感じさせると評判の銘柄。竹鶴の日本酒の中では珍しく加水をして仕上げられているため、食中酒としてすいすい飲み進めることができます。
素材の味を楽しむお刺身のような料理はもちろん、トンカツや唐揚げのような揚げ物との相性も抜群。安定したおいしさと割安感から、日常酒として日本酒好きに愛されています。
2-2. 純米 純米吟醸 生
「純米吟醸生酒」は、しっかりとした酸味を残した飲みごたえのある1本。高酸度な酒を醸造する竹鶴酒造ならではの、生酒の味わいを存分に堪能することができます。
キレのある味わいと酸味を持つ生酒は、冷やで味わうのがオススメ。旬を味わう生酒は、広島県産の牡蠣との相性も抜群です。
(出典元:いまでやオンラインストア)
評判
熟成タイプが多い竹鶴の中で珍しい生酒は、新酒らしいい澄んだ口当たりが魅力。吟醸酒らしい甘い香りは控えめなため、酸味やキレを好む方に人気のお酒です。
2-3. 純米 八反
竹鶴酒造の中で酸味が特徴の日本酒といえば「純米雄町」でしたが、「純米八反」は酸味の中に更なる旨味を追求して生まれたお酒。「八反」は、「八反錦」と同じく広島県で栽培される酒米です。
熟成させることで味に深みを増す「八反」を使用することで、竹鶴ならではの熟成酒の旨味を実現しています。
(出典元:いまでやオンラインストア)
評判
酸味と旨味が一体となった「八反」は、まろやかな熟成香が人気のお酒。「雄町純米」と比べ、口に含んだ時の酸味は穏やかなものの、旨味の余韻を長く楽しめることが特徴です。
燗酒にすることで、その旨味は一層ふくよかに。これぞ純米酒という味わいは、日本酒好きも納得のおいしさです。
2-3. 純米酒 秘傳(ひでん)
「秘傳(ひでん)」は、昭和45年から発売されている竹鶴酒造のロングセラー純米酒。炭ろ過を一切行わないことで、濃厚な米の旨味を引き出しています。
ラベルに描かれているのは、日本画家の巨匠、横山大観が手掛けた「竹に鶴」。ほんのりと琥珀色に色づいた旨口純米酒は、竹鶴酒造の自然派の酒造りを表す1本です。
(出典元:いまでやオンラインストア)
評判
竹鶴酒造の定番酒である「秘傳」は、地元でも長年愛されてきた日本酒です。やわらかなコクがありながら、後味は軽快でスッキリ。毎日の晩酌のおともにしても、飲み飽きることがありません。
温めることでより一層その香りが開くため、燗酒を好まれる方にもオススメです。
2-4. 純米 にごり酒 雄町
竹鶴酒造の「純米にごり酒雄町」は、にごり酒に火入れをする製法を実現させた珍しい日本酒です。本来、酵母菌を生きたまま仕上げるにごり酒に火入れをするのは、まさに至難の業。
竹鶴酒造の伝統の技が生み出すにごり酒は、酸味と甘みのハーモニーが絶妙な1本です。
(出典元:いまでやオンラインストア)
評判
レギュラー品の「純米にごり」と比べ、「純米にごり雄町」はパワフルで重厚な旨味が特徴。日本酒好きであれば、一度飲んだらクセになるコクと酸味が魅力です。
にごり酒といえば冷やで楽しむイメージですが、こちらはぬる燗で食中酒として楽しむのもオススメ。食事に合う日本酒として人気の高い銘柄です。
3.木桶仕込みの伝統を後世に伝えたい杜氏のロマン
伝統あるこだわりの製法は、時代と共に代々伝わり、今に残っています。竹鶴は木桶仕込みの伝統を後世に残したいという強い思いがあります。
こだわって造り出される日本酒だからこそ、消費者が楽しむことができるのです。
3-1.木桶仕込みとは?
「木桶仕込み」とは、その名の通り大きな木桶で日本酒を発酵熟成させる製法です。現在は多くの日本酒がステンレスやホーローのタンクで仕込まれる中、竹鶴酒造では平成21年度より、大きな3本の木桶での酒造りを復活させました。
3-2.杜氏の強い想い
「桶文化を存続させたい」という酒蔵の想いで始まった木桶仕込みでは、手作りが主体となる「生もと製法」の日本酒が造られています。
「生もとも木桶も、何年何本仕込んでも分からないことが多い製法。だからこそ、言葉にできないその違いと味わいを心と体で楽しんでほしい」
木桶仕込みはそういった杜氏の想いのもと、竹鶴酒造の伝統の技とともに現在も生き続けています。
4. 竹鶴の購入方法
広島県竹原市の地酒として名高い「竹鶴」は、大手百貨店や正規取扱店、オンラインショップなどで購入することができます。
竹鶴酒造のラインアップの中でも、木桶仕込みの生もと原酒「小笹屋竹鶴シリーズ」は鮮度が命。そのため、在庫が限られてしまうことも珍しくありません。
実店舗で購入される際には事前に問い合わせる他、オンラインショップで購入の際は、製造年月日や保存方法を確認することをオススメします。
4-1. 竹鶴が購入できる実店舗
竹鶴酒造のお酒は、以下の実店舗で購入することができます。どの店舗もオンライン販売に対応しているので、遠距離で足を運べないという方にもオススメですよ。
地酒・日本酒専門店山中酒の店 | 大阪府大阪市 | 06-6631-3959 | https://yamanaka-sake.jp/ |
奈良の地酒屋 登酒店 | 奈良県天理市 | 0743-62-0218 | https://www.nobori-sake.com/tenpojyouhou.html |
大和屋酒舗 胡町本店 | 広島県広島市 | 082-241-5660 | https://www.e-yamatoya.jp/ |
銘酒 市川 | 静岡県静岡市 | 0120-89-1713 | https://www.e-sakaya.com/ |
4-2. 竹鶴が購入できる通販サイト
竹鶴は以下の通販サイトで購入することが可能です。珍しい生もと原酒も購入できるチャンスがあるので、ぜひこまめにチェックしてみてくださいね。
IMADEYA | 千葉県千葉市 | 043-264-1267 | https://www.imaday.jp/ |
広島お酒スタイルplus | 広島県広島市 | 082-516-5858 | https://osake-style.com/ |
お酒のひょうたん屋 | 大阪府東大阪市 | 072-987-1138 | https://www.hyotan.co.jp/ |
5. 竹鶴の美味しい飲み方・楽しみ方
「どんな料理にも合う日本酒」をモットーに造られる竹鶴は、食中酒として普段の料理と一緒に楽しみたい銘柄。味の濃い辛口の純米酒は、キレ味が良く合わせる料理を選びません。
燗をしてもおいしいことで知られるお酒の為、冷やと燗酒の味わいの違いを楽しむのも日本酒好きにはオススメです。
5-1. -5度で保管?
日本酒の味わいを損なわないために気を付けたいのが、保管時の温度管理。特に、火入れをしない生酒は温度によって品質が変化してしまうため、冷蔵保管を欠かすことはできません。
また、竹鶴は熟成させてもおいしいことでも知られるお酒。
-5度という、日本酒に最適な温度できちんと保管することで、竹鶴の旨味をより深く堪能することができるでしょう。
6. まとめ
広島県竹原市の地酒である「竹鶴」は、食中酒として全国で親しまれる銘柄です。燗酒でより際立つその旨味は、日本酒通も納得のおいしさ。
まだ口にしたことがないという方も、これを機に日本酒のおいしさと面白さの味わえる「竹鶴」をぜひ一度お試しください。