日本酒ファンにおすすめしたいのが関西の酒蔵見学です。日本三大酒どころのうち、灘(兵庫)と伏見(京都)を巡ることができます。
日本酒発祥の地といわれる奈良では、伝統を受け継ぎながら新たな歴史を切り拓く酒蔵を見学できます。試飲やショッピングができる蔵もあるなど、お楽しみも満載です。
今回は、関西でおすすめの酒蔵見学情報を紹介します。「関西で酒蔵巡りがしたい」「旅先でおいしい日本酒に出会いたい」という方はぜひチェックしてみてくださいね。
※見学時は各蔵からの注意事項をご確認ください。
※記事情報は2023年8月7日時点のものです。
※掲載情報、写真などは変更の可能性もあるため、必ずご自身で事前にご確認のうえご利用ください。
※掲載している価格はすべて税込価格です。
目次
1.佐々木酒造(京都府京都市上京区)
京都府の佐々木酒造は、京都の中心から世界へと日本酒の魅力を発信する酒蔵です。「京都洛中酒蔵ツーリズム」と題し、さまざまな見学ツアーを展開。歴史ある京都の風情を感じながら、蔵の魅力に触れられます。
佐々木酒造の蔵見学の魅力は、普段蔵人たちが働く酒造りの現場を間近で体感できること。過去には、米が蒸される熱気や、醪(もろみ)の甘い香りに包まれる早朝見学ツアーも開催されました。
酒造りがお休みとなる期間も、蔵人の楽しい解説付きで2階建ての蔵内を見学できます。日本酒の製造工程に沿って案内されるため、おいしいお酒がどうやってできあがるのか、より理解が深まる内容です。
見学の後は、佐々木酒造のおいしい日本酒で乾杯。京都で日本の伝統文化を堪能できる蔵見学は、海外の観光客にも人気です。1階の小売部には有料の試飲サーバーもあり、予約不要で試飲やお土産購入を楽しめますよ。
なにより蔵人やスタッフの明るい雰囲気に触れれば、日本酒がもっと楽しく、おいしいものとなるはず。京都観光とあわせ、ぜひ酒蔵見学を体験してみてください。
佐々木酒造株式会社
[住所]京都府京都市上京区北伊勢屋町727
[アクセス]【電車】地下鉄 二条城前より徒歩約15分【バス】千本丸太町 または 堀川丸太町 より徒歩約10分、丸太町智恵光院より徒歩5分
[見学日時・定員・内容・料金]見学ツアー、コースによって異なる ※詳細は公式サイトを要確認(https://www.jurakudai.com/#tourism)
[受付]予約制
[予約方法]公式サイトより
[佐々木酒造株式会社の詳細はこちら]https://www.jurakudai.com/
※見学時は蔵の注意事項を要確認
2.藤岡酒造(京都府京都市伏見区)
藤岡酒造は、日本三大酒どころのひとつ伏見に位置する酒蔵です。代表銘柄は「蒼空(そうくう)」。絹のように滑らかな味わいは、伏見の名水と職人たちの丁寧な手仕事によって生まれます。
酒蔵見学は、約2時間の充実した内容。グラス3杯の利き酒も付いています。利き酒は自家製アイスに変更でき、お酒を飲まない方も一緒に蔵めぐりを楽しめるのがうれしいですね。
蔵見学とセットで注目したいのが、蔵併設の酒蔵Bar「えん」です。こちらでは、ガラス越しに蔵の様子を眺められます。
カウンター席に腰掛けた先に見えるのは、大きなタンク。メニューには、酒の肴や甘酒なども用意されています。お酒が生まれるすぐそばでいただく「蒼空」の味わいはまた格別です。
一度は歴史に幕を下ろしたものの、5代目蔵元の熱意によって再生した酒蔵、藤岡酒造。手仕事で造られる純米酒は、やさしい味わいに満ちています。
酒どころ伏見には飲食店が建ち並び、風情ある景色のなか街歩きも楽しめます。酒蔵見学はもちろん、伏見観光とあわせぜひ立ち寄りたい酒蔵です。
藤岡酒造株式会社
[住所]京都市伏見区今町672-1
[アクセス]【電車】京阪 伏見桃山駅または丹波橋駅より徒歩約5分、近鉄 桃山御陵前駅または丹波橋駅より徒歩約6分
[定休日]水曜日
[見学日時]6月〜9月 酒造期間および夏季休業中以外 ※酒造期間は10月〜翌年5月末 ※案内できるスタッフが限られているため、希望通りに対応できない場合あり
[見学定員]1回 2名〜15名まで ※1名のみの蔵見学は不可 ※対象年齢13歳以上
[見学内容]蔵見学、利き酒(グラス3杯)※ドライバーや20歳未満の方は蔵見学と自家製アイスのセットに変更可能のため予約時に相談 ※所用時間約2時間
[見学料金]2,500円
[受付]希望日より少なくとも2週間前までに要予約 ※連絡日から3カ月先まで予約可能 ※2週間以内、3カ月以上先の予約は不可
[予約方法]公式サイトにて ※メール送信後は、案内可能の可否を伝える蔵からのメールを要確認
[藤岡酒造株式会社の詳細はこちら]https://www.sookuu.net/index.html
※見学時は蔵の注意事項を要確認
3.小山本家酒造 灘浜福鶴蔵(兵庫県神戸市)
日本三大酒どころのひとつとして知られる灘五郷(なだごごう)。兵庫県の神戸市、西宮市の沿岸部は古くから日本酒の銘醸地として栄えてきました。
小山本家酒造 灘浜福鶴蔵は、その中でも酒造りの中核となる魚崎郷(うおざきごう)に位置します。ミネラル豊富な六甲山の伏流水に恵まれ、最高峰の酒米といわれる山田錦(やまだにしき)が栽培される地域です。蔵併設の「浜福鶴吟醸工房」では、四季を通じて酒造りの全工程をガラス越しに見学できます。
灘浜福鶴蔵の蔵見学の魅力は、子どもから大人まで誰もが酒造りの歴史に親しみ、楽しめることです。工房は1階と2階のフロアにわかれ、2階ではガラス張りの見学通路を通りながら酒造りの現場を体感できます。
注目は、醪(もろみ)づくりの体感コーナー。醪が醗酵する音を聞き、香りに包まれながら、日本古来の発酵文化に触れられます。江戸時代から使われている酒造道具も間近に見学できますよ。
1階のフロアでは、「有料きき酒処」や「生酒試飲コーナー」が待っています。中でもお酒好きが見逃せないのが「限定秘蔵酒量り売りコーナー」です。門外不出の極上酒を、ぜひ味わってみてください。
「直売コーナー」には、ここでしか買えない蔵元ならではのお酒やこだわりの発酵食品などが豊富にそろっています。写真映えする撮影スポットもありますよ。
見て、感じて、味わってと灘のお酒を存分に堪能できる酒蔵見学へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
株式会社 小山本家酒造 灘浜福鶴蔵
[住所]兵庫県神戸市東灘区魚崎南町4-4-6
[アクセス]【電車】阪神電鉄 魚崎駅または六甲ライナー南魚崎駅より徒歩10分【車】公式サイトを参照(https://www.hamafukutsuru.co.jp/about/index.html#gmap_wrap)
[定休日]月曜日(祝祭日は営業)※吟醸工房は2023年8月11日(金)〜15日(火)休館
[見学日時]10時~17時(入館無料)※有料きき酒処ラストオーダー16時15分
[予約方法]10名未満は予約なしでも見学可能、10名以上の団体利用は公式サイトのメールフォームまたはFAX(078-411-1091)にて申し込み ※団体利用は案内人によるガイドあり
[株式会社 小山本家酒造 灘浜福鶴蔵の詳細はこちら]https://www.hamafukutsuru.co.jp/index.html
4.梅乃宿酒造(奈良県葛城市)
日本酒発祥の地ともいわれる奈良県にある梅乃宿酒造。「新しい酒文化を創造する蔵」をテーマとする同蔵は、2022年7月1日(金)に新蔵をオープンしました。
梅乃宿酒造の魅力は、幅広い世代に親しまれる豊富なラインナップが揃うこと。日本酒リキュール「あらごし」シリーズは、ゆずに桃、リンゴなどの果実と日本酒が絶妙なハーモニーを奏でます。
試飲時間を含む40分の蔵見学では、梅乃宿の清酒ができる工程が案内されます。酒蔵は段差が多い施設が多いなか、梅乃宿の見学通路はバリアフリー対応。旅行会社や団体利用も相談可能と、多くの人が日本酒文化に触れられる場となっています。
直営店には、蔵自慢の日本酒やリキュールが勢揃い。オリジナルのおつまみやお菓子なども購入できます。「あらごしドリンク」や「蔵ジェラート」など、直営店ならではのメニューも味わえますよ。
梅乃宿酒造では、季節ごとのイベントも随時開催されています。酒蔵見学はもちろん、2度3度と足を運ぶたびに新しいワクワクが待っている梅乃宿酒造を、ぜひチェックしてみてくださいね。
梅乃宿酒造株式会社
[住所]奈良県葛城市寺口27番地1
[アクセス]【電車】近鉄新庄駅より徒歩約25分【車】葛城ICより約5分
[定休日]不定休
[見学日時]店舗営業日 10時〜、14時〜 ※その他の時間帯は5名以上で相談可 ※所用時間40分(試飲時間含む)
[見学定員]各回15名まで ※団体利用は要相談
[見学内容]清酒製造工程の案内、試飲
[見学料金]1名 800円 ※試飲・お土産付き
[受付]3日前までに要予約
[予約方法]公式サイトにて
[問い合わせ]梅乃宿酒造株式会社 直営店(9時〜17時30分)電話 0745-43-9755、Mail company-store@umenoyado.com
[梅乃宿酒造株式会社の詳細はこちら]https://www.umenoyado.com/
※見学時は蔵の注意事項を要確認
まとめ
関西の酒蔵見学は、各土地ごとの歴史や風土を感じながら日本酒文化に触れられることが魅力です。日本酒が生まれる蔵の雰囲気や、蔵人たちの想いを間近に体感できます。
試飲やショッピング、周辺の観光など楽しめる蔵へは旅行を兼ねてでかけるのもおすすめです。蔵人やスタッフ、おいしい日本酒との出会いを求め足を運んでみてはいかがでしょうか。