ホワイトリカー(焼酎)で漬けることの多い梅酒は、日本酒でも作れます。できあがった梅酒は、ロックやソーダ割にするのもおすすめです。
今回は、日本酒を使った梅酒の作り方をご紹介します。注意点など参考に、お家でおいしい梅酒を楽しんでくださいね。
目次
1.日本酒で梅酒を作るときは必ず20度以上の日本酒を使う
自宅で梅酒を作るときは、必ずアルコール度数20度以上の日本酒を使ってください。酒税法では、アルコール度数20度以下のお酒を使った醸造は禁止されています。
梅酒づくりによく使われるホワイトリカーも同様ですが、こちらはアルコール度数35度と高いのが一般的です。一方、市販されている日本酒の多くはアルコール度数15~16度になります。
比較的度数の高い「原酒」と呼ばれるものでも18~19度のため、梅酒づくりには「果実酒用」とされたアルコール度数20度以上の日本酒を選ぶとよいでしょう。
参考:国税庁【自家醸造】
2.日本酒を使った梅酒の作り方
日本酒で梅酒を作るのはとっても簡単ですが、ちょっとしたコツを覚えておくとより美味しく作れます。早速作り方を見ていきましょう。
2-1.日本酒で梅酒を作るのに必要な材料
- 日本酒 1.8L
- 青梅 1kg
- 氷砂糖 500g
先述でもお伝えしましたが、日本酒は必ずアルコール度数が20度以上の日本酒を用意してください。日本酒に限らず20度未満のお酒で果実酒を作るのは、酒税法違反になるので必ず守ってくださいね。
2-2. 日本酒を使った梅酒の作り方
1.瓶をアルコールで拭いて汚れを落とし清潔にする
長期間熟成させる瓶は清潔にしなくてはなりません。大きい瓶は煮沸消毒が難しいため、キッチン用のアルコールスプレーなどで全体を拭いて起きましょう。ガラスの部分だけではなく、フタや持ち手も消毒しておきましょう。
2.梅の下処理(アク抜き・ヘタ取り)を行う
青梅にはアクがあります。そのためよく洗ってから3~4時間水に浸してアク抜きをしましょう。
その後水気をしっかり拭き取って、竹串やつまようじを使ってヘタを取ります。えぐ味や渋味の原因になるといわれているヘタですが、取りにくいものは取れる範囲で大丈夫。
無理に取ろうとすると手で強く持ってしまうので、梅の傷口から雑菌が入る原因に。梅を傷つけないように注意しながら取りましょう。
3.瓶と下処理した梅の水気をしっかり取る
瓶と青梅の水気は念入りに拭き取ったり乾燥させるようにしてください!特に日本酒で漬ける場合はアルコール度数が低くなるので、夏場の気温があがったタイミングでカビが発生してしまう原因になることもあります。
4.瓶に下処理した梅と、氷砂糖を交互に入れ、最後に日本酒を注ぐ
梅の準備が終わったら、砂糖と梅を3~4回にわけて交互に瓶へ入れていきます。このときも梅を傷つけないようにそっと入れていきましょう。砂糖と梅がすべて入ったら、上から日本酒を注ぎます。これで準備は完了です。
5.密閉して冷暗所で1カ月待てば完成!
1週間に1度ほどガス抜きをしてください(瓶に空気抜きの安全弁がついていれば不要)。日本酒を使って梅酒を作る場合は、アルコール度数がホワイトリカーなどより低くなるので、酵母が活動してガスを発生させる可能性が高まります。定期的にガス抜きをしないと最悪の場合破裂してしまう可能性があるので注意してください。
1カ月から先は、少しずつ熟成されて味わいも変わるので、変化をお楽しみください。
ここがPOINT!
- 日本酒を使った梅酒の作り方
- 1. 瓶をアルコールで拭いて汚れを落とし清潔にする
- 2. 梅の下処理(アク抜き・ヘタ取り)を行う
- 3. 瓶と下処理した梅の水気をしっかり取る!
- 4. 瓶に下処理した梅と、氷砂糖を交互に入れ、最後に日本酒を注ぐ
- 5. 密閉して冷暗所で1カ月待てば完成!
- 注意点もあるので、記事中の作り方を見てください!
3.日本酒で作る梅酒はメリットだらけ!
3-1. アルコール度数が低く、飲みやすい梅酒ができあがる
梅酒づくりによく使われるホワイトリカーに比べ、日本酒はアルコール度数が低いのが特徴です。そのため、梅酒も度数の低い飲みやすい仕上がりになります。日本酒のコク、まろやかさも感じられひと味違った梅酒の風味を楽しめますよ。
3-2. 通常の蒸留酒で作る梅酒よりも、完成が早い!
ホワイトリカーで作る梅酒は、完成まで3~4カ月かかります。一方、日本酒で作る梅酒は1カ月ほどでできあがるのが特徴です。これは、日本酒に含まれる糖度が梅酒のエキスの抽出を促し、熟成が早く進むためだといわれています。
そのぶん砂糖も少なめですむため、砂糖を控えつつ、味わいまろやかな梅酒を早く楽しみたい人におすすめです
4.梅酒の保存方法や消費期限は?
出来上がった日本酒は冷暗所に保存しましょう。約1カ月後には飲めるようになります。暑さが心配という場合は、冷蔵庫で保管してもOKです。冷蔵庫は温度が低めのため熟成が少し緩やかになります。半月に1回程度、瓶をゆっくりと動かすと糖分が均一になります。
梅の実は長期保存したいのであれば、3カ月~半年ほどで取り出すのがベストです。半年~1年つけておく人もいますが、実が崩れて種から渋味が出てしまう可能性もあるので注意しましょう。
自家製の梅酒の消費期限も気になるところ。手作りだからもたないのでは…なんて思う人もいるかもしれませんが、アルコール度数が高いので実は長持ちします。中には30年以上たった梅酒を飲んでも問題なかったという人もいるくらいです。
ただし、保存方法に気をつけないと瓶にカビがはえるなどさまざまなトラブルもあるため、梅酒の味が変だな…と感じたら飲むのをやめましょう。基本的には1年以内に飲み切る量を作り、次の年に新しい梅酒を作るのがオススメです。
まとめ
自宅で日本酒を使った梅酒を作るときは、必ずアルコール度数20度以上のものを使ってください。そこさえクリアすれば、あとはかんたんにおいしい梅酒が自宅で作れます。時間とともに変化していく味わいも楽しみのひとつ。ぜひ日本酒の楽しみ方を広げてみてくださいね。