誰もが一度は耳にしたことがあるくらい知名度の高い「一ノ蔵」。
逆に種類がありすぎて、どれを飲んだらいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。
今回は、日本酒好きにはもちろんのこと、日本酒が飲めない人にも知ってほしい、一ノ蔵の魅力にせまります。
目次
1.日本酒の一ノ蔵とは
居酒屋でもよく見かける「一ノ蔵」。日本酒をあまり飲まないという人にも知名度が高い日本酒です。
一ノ蔵を造っている場所や名前の由来を見ていきましょう。
1-1.酒造元について
「一ノ蔵」は宮城県の株式会社一ノ蔵で造られています。一ノ蔵は昭和48年に、宮城県内にあった酒蔵、浅見商店・勝来酒造・櫻井酒造店・松本酒造店が合併してできました。
一ノ蔵は、ほとんどの日本酒に宮城県産米を使用しており、農薬などを使わない安全で美味しいお米にこだわっています。また、大松沢丘陵は地下水が豊富で、敷地内にある井戸から毎日仕込み水をくみ上げています。
1-2.一ノ蔵という名の由来
一ノ蔵の名前の由来は、もちろん会社名から名づけられたのですが、先述にも記載したとおり、4つの酒造が1つになり、団結して頑張ろうという思いが込められているのではないかといわれています。
一ノ蔵には本社蔵と金龍蔵の2つの蔵があり、金龍蔵は、蔵のある場所「金田」の「金」と、水の神として崇められる「龍」から名づけられたそうです。
2.一ノ蔵の種類と値段について
一ノ蔵は種類が豊富。自宅で気軽に楽しめるものから、プレゼントにぴったりのものまで、一ノ蔵の種類と値段を見ていきましょう。
2-1.笙鼓(しょうこ)(純米大吟醸)
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
35% | 山田錦 | 720ml 4506円(税込み) 1800ml 11,000円(税込み) |
評判
一ノ蔵の最高品質である「笙鼓」。自家精米で35%までに磨き、低温醗酵で丁寧に作られたお祝いや大切な人への贈り物にぴったりの日本酒。南部杜氏自醸清酒鑑評会で2度も首席に輝きました。
華やかな吟醸香が広がり、フルーツのようなフレッシュな甘さとほどよい酸味、米の旨味と甘味も感じることができる特別なお酒。一升瓶は税込価格11,000円、四合瓶は4,506円。どちらも箱付きです。
(出典元:公式サイト)
2-2.松山天(しょうざんてん)(純米大吟醸)
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
40% | 山田錦 | 720ml 3667円(税込み) |
評判
自家精米で40%に磨き、低温で発酵、涼温で熟成した「松山天」。
フルーティーな吟醸香、ぶどうやりんごのような甘味がありますが、しつこくない軽快な後味。常温もおすすめですが、冷やして飲むと引き締まった印象になります。税込価格は四合瓶、箱付きで3,667円。
(出典元:公式サイト)
2-3.玄昌(げんしょう)(大吟醸)
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
35% | 山田錦 | 720ml 3981円(税込み) |
評判
「玄昌」はすっきりした飲み口で、フルーティーな香りの中に落ち着いた品のある吟醸香が特徴。甘味と酸味のバランスがいいと人気です。
名前の由来である玄昌石は、宮城県の特産物で東京駅のスレートにも使われています。税込価格は四合瓶、箱付きで3,981円。
(出典元:公式サイト)
2-4.プリンセス・ミチコ(純米吟醸)
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
50% | ササニシキ | 720ml 3300円(税込み) |
評判
「プリンセス・ミチコ」は宮城県産のササニシキに、美智子上皇后陛下が皇太子妃時代に献呈されたバラ、プリンセス・ミチコから分離した花酵母である、東京農業大学バラ酵母PM-1を使用した日本酒です。この酵母は全国の7つの蔵元でしか使用許可がおりていない貴重な限定品。
バラを思わせるような華やかな香りと、透明感のあるキレがいい日本酒です。日本酒が好きな女性へのプレゼントにもおすすめ。母の日や大切な人への贈り物にもぴったりです。税込価格は四合瓶で3,300円です。
(出典元:公式サイト)
2-5.発泡清酒 すず音
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
65% | トヨニシキ | 300ml 815円 |
評判
グラスに注ぐとチリチリと可愛らしい音がすることから名づけられた「すず音」。アルコール度数は5度で、シャンパンのように飲みやすいと人気の日本酒です。
フルーツのように甘酸っぱく、日本酒が飲めない人も飲めてしまうすず音は、300mlで税込価格815円。デザート感覚で楽しめます。
(出典元:公式サイト)
2-6.(やまとでん)(特別純米酒)
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
50% | 蔵の華 | 720ml 1572円 1800ml 3353円 |
評判
黒のラベルがかっこいい「大和伝」は、キレのいい辛口の純米酒。米の旨味とほどよい酸味が楽しめる王道の日本酒です。
冷やしても、温めても、もちろん常温でも楽しめるので、いろいろな飲み方をしたい人にもおすすめ。一升瓶は税込価格3,353円、四合瓶は1,572円(箱付き)。
(出典元:公式サイト)
2-7.madena(マデナ)
精米歩合 酒米(麹米/掛米) 製造法 | 酒米(麹米/掛米) | 価格 |
65% | トヨニシキ | 720ml 5500円 |
評判
「madena」は、酒精強化ワインのマデイラワインの製法である酒精強化と加温熟成を応用し造られた新感覚の日本酒。加温熟成には鳴子温泉の温泉熱を利用しています。
3年間熟成されたmadenaは琥珀色で、カラメルのような香りに、濃厚な甘味が特徴。チーズやナッツ、ドライフルーツをおつまみにゆっくりと楽しみたい日本酒です。
四合瓶は税込価格5,500円ですが、180mlの1,500円のものもあるので、自分へのご褒美やちょっとしたプレゼントにもいいですね。
(出典元:公式サイト)
3.一ノ蔵の購入方法
3-1.一ノ蔵が購入できる実店舗
一ノ蔵は知名度も高いので、日本酒を取り扱っている店であれば、かなりの確率で見つけることができます。家電量販店のお酒のコーナーで取り扱いがあることも。
商品によっては一部の店舗でしか扱っていない場合もありますので問い合わせてみましょう。地元の宮城県ではコンビニでも手に入ることがあるそうです。
3-2.一ノ蔵が購入できる通販サイト
一ノ蔵はAmazon、楽天といった大手通販サイトでも購入できますが、正規価格ではないことがあるので注意が必要です。とはいえ、ポイントがたまる等いろいろとあるので、自分にとってメリットの大きいサイトで購入してみてください。
4.一ノ蔵の美味しい飲み方・楽しみ方
一ノ蔵は種類によって飲み方が変わってきますが、基本的には冷やしても、温めても、常温でも楽しめるタイプが多いのが特徴です。といっても飲み方に悩んでしまうという人は、季節によって温度を変えてみるといいでしょう。夏は冷やしてすっきりと、冬は温めると身体も一緒にポカポカに。
また種類によって温度を変えるという手もあります。大吟醸は冷やして、純米酒は温めて飲むのがおすすめ。スパークリングタイプはもちろん冷やして飲みましょう。
4-1.-5度で保管?
購入した一ノ蔵を保管するときは-5度の環境にするのが理想です。醸し人九平次をはじめ、多くの日本酒は熱によって劣化する特性があります。-5度は日本酒が凍らないギリギリの温度。劣化を最小限に抑え、長く品質を維持できます。
ただし、一般の家庭で−5度の環境を用意するのは難しいです。予算がある人は専用の日本酒セラーを購入するといいでしょう。難しいときは棚の奥など、常に温度が一定になっている日陰に保管してください。
5.一ノ蔵の期間限定品
一ノ蔵には限定品がいくつか存在します。先ほどご紹介した「大和伝」は宮城県限定。「純米吟醸 吟のいろは(ぎんのいろは)」も宮城県限定の日本酒です。また、「プリンセス・ミチコ」や「madena」は数量限定の希少価値の高い日本酒。
他にも季節限定品もあり、「特別純米 素濾過生原酒(すろかなまげんしゅ)」は3月限定、「特別純米生酒 ふゆみずたんぼ」4月限定、「特別純米酒 アルコール15%原酒」は6月限定、「特別純米酒 ひやおろし」は9月限定、「本醸造しぼりたて 生原酒」は新米を使うため11月限定。
定番の一ノ蔵ももちろん美味しいですが、期間限定品も楽しみたいですね。
6.まとめ
一ノ蔵は種類が豊富で、自分好みの日本酒が見つかる、みんなで楽しめる日本酒です。贈り物としてもいいですが、手頃な価格のものも多いので、自分用にもおすすめです。一ノ蔵は、日本酒が苦手でも飲めるものも多いので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?