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【KUBOTAYA】「三々九度(さんさんくど)」とは?気になる意味や由来、三々九度のやり方を解説

【KUBOTAYA】「三々九度(さんさんくど)」とは?気になる意味や由来、三々九度のやり方を解説

「三々九度(さんさんくど)」とは、日本伝統の挙式スタイル「神前式」で行われる儀式の一つで、新郎新婦が御神酒を酌み交わすことです。この記事では、三々九度の意味や由来に関するエピソード、さらに三々九度の詳しい手順や作法、使用する道具の意味について紹介します。

三々九度とは

三々九度

ウェディングドレスを着て、チャペルの前で愛を誓うのもいいけれど、せっかくなら和装を着られる神前式で挙げたい……そんな方も多いのではないでしょうか。

古くから日本で行われてきた神前式とは、神社や神殿などで行われる神道の神々に誓いをたてる挙式スタイルのこと。さまざまな儀式を通じて、二人の結婚を神様に報告します。神前式ならではの儀式も多く、式を挙げることになって初めて儀式を知ったというカップルも多いかもしれません。

そんな神前式で必ずといっていいほど行われる「三々九度」は、聞き馴染みもなく知っている方が少ないのが現状です。そこで今回は、神前式で行われる三々九度の意味や由来、やり方などを紹介します。この記事で三々九度を理解して、来たる結婚式に備えましょう。

三々九度の意味

三々九度とは、神前式で行われる儀式の一つで、新郎新婦が大・中・小の異なる三つの盃を酌み交わすこと。神様の霊力が宿った御神酒と呼ばれるお酒を酌み交わし、これから一緒になる二人が夫婦の契りを結びます。

また、一回の盃で三回お酒を酌み交わすことを一献と呼びます。このことから三つの盃で三回ずつお酒を酌み交わすことを「3×3=9」と表し、三々九度と呼ぶようになりました。別名「三献の儀(さんこんのぎ)」「夫婦固めの盃」とも呼ばれ、神前式はもちろんのことお正月や七五三、選挙などの祝いの場で、縁起かつぎのために行われています。

三々九度の由来

三々九度の始まりは平安時代のこと。やがて室町時代頃に武士が戦に赴くとき縁起かつぎとして行うようになり、江戸時代以降には三々九度が庶民の間にも広まって、現在のような神前式で行われるようになりました。

ただし、神前式の始まりは1900年のこと。当時の天皇が日比谷大神宮で結婚式を挙げたことがきっかけで庶民の間にも浸透し、その後三々九度の儀式が神前式で行われるようになりました。

三々九度の手順・作法・道具の意味

三々九度の基礎知識を理解したところで、三々九度の手順や正しい作法、使用される道具の意味について詳しく見ていきましょう。

三々九度の手順

三々九度

まずは三々九度の詳しい手順から。

①巫女さんが新郎(もしくは新婦)に盃を渡します。
②巫女さんが御神酒(おみき)を一つの盃に三回に分けて注ぎます。
③新郎新婦が御神酒を三回に分けて口にします。

二つ目の盃、三つ目の盃も同様に行いますが、三々九度の飲み方については下記のように決められています。

・一つ目の盃(小):新郎→新婦→新郎
・二つ目の盃(中):新婦→新郎→新婦
・三つ目の盃(大):新郎→新婦→新郎

ただし、近年では三つ目の盃が省略されることが多いため

・一つ目の盃(小):新郎→新婦
・二つ目の盃(中):新婦→新郎
・三つ目の盃(大):新郎→新婦

という手順で行われています。

ちなみに、巫女さんが一つの盃に三回に分けて御神酒を注ぐとありますが、実際に注ぐのは三回目のときだけ。一回目と二回目はお銚子を傾けるだけで、巫女さんが御神酒を注ぐことはありません。

また、御神酒を飲む際は手順通り三回に分けて飲み干す作法と三口目で全て飲む作法がありますが、これといった決まりがなくどちらでもよいとされています。本番に迷わないよう、事前に決めておくのがいいかもしれません。

三々九度の作法

三々九度

せっかくの晴れ舞台が素敵な思い出になるよう、最低限の作法を身につけておきましょう。
下記に大切にしてほしい三つのポイントをまとめました。最も重要なのは、背筋を伸ばし美しい姿勢を保つこと。神前式中は、常に出席者に見られているということを意識しておきましょう。

①盃は両手で持つ
巫女さんから渡された盃は、両手を添えて受け取るのがマナー。盃の口側の縁に親指、底部分に残りの四本指を添え、両手でしっかりと支えます。このとき、綺麗に見えるよう指を揃えて盃を持つのがポイントです。

②盃は口元まで持っていく
巫女さんに御神酒を注いでもらい、三々九度の儀式を始めるにあたって注意したいのは、盃を口元まで持っていくことです。案外これが難しいとされている作法で、というのも普段着ない和装はとても重く動きづらいため。美しい姿勢を保ちながらでは難易度が高く、猫背になってしまったという先輩花嫁がたくさんいるようです。

猫背のまま行うのは美しくないので、本番前に練習しておくのがベスト。和装の重さを実際に理解しておくことで、綺麗な姿勢を保ちながら三々九度に臨めるでしょう。

③御神酒は飲んでも飲まなくてもいい
実は、巫女さんから注いでもらった御神酒は、全部飲まなくても大丈夫。お酒が苦手な方や妊娠中の方は、無理して飲む必要はありませんし、残しても問題ないので、自分のできる範囲で行いましょう。

少し口につける程度、もしくは飲むポーズをするだけで構いません。最近では、御神酒を水に変えてくれる場合もあるようです。

三々九度で使用する道具の意味

三々九度

三々九度で使用される大・中・小の異なる盃には、それぞれ意味が込められています。

・一つ目の盃(小):二人の過去を表現し、ご先祖様への感謝を表す
・二つ目の盃(中):二人の現在を表現し、これから二人で力を合わせて生きていくという誓いを表す
・三つ目の盃(大):二人の未来を表現し、子孫繁栄と両家の安泰を表す

異なる3つの盃は、それぞれ新郎新婦の過去・現在・未来を表していたり、「天」「地」「人」を表しているともいわれています。

また、御神酒を三回に分けて飲むことにもそれぞれ意味があり、一回目は神様、二回目は家族、三回目は出席者への感謝と誓いが込められています。

三々九度で素敵な神前式を

神様をはじめ、ご先祖様や家族、そして出席者へ感謝し、夫婦の契りを交わす三々九度。チャペルや街の教会などで行う結婚式も素敵ですが、せっかくなので日本人ならではの神前式を選んでみませんか。この記事があなたにとって三々九度の教科書となり、素敵な一日を後押ししてくれるでしょう。
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