今回は、栃木県さくら市で1806(文化3)年創業の株式会社せんきん「令和四年壬寅二月四日 立春朝搾り 仙禽 純米吟醸 生原酒」です。
株式会社せんきんについて
現在の蔵元である薄井一樹さんのこだわりから、昔ながらの生酛造りで、かつ、さくら市でも蔵の地下水と同じ水脈上に限定して作付けされた米(ドメーヌ・さくら)で醸すドメーヌ蔵です。ドメーヌとはワイン用語で、ブドウの作付から瓶詰まで一貫して行っている蔵のことを指します。さくら市で作っている酒米は「亀ノ尾」「山田錦」「雄町」で、それらの米を単独、混合させて酒を醸しています。
「令和四年壬寅二月四日 立春朝搾り 仙禽 純米吟醸 生原酒」
酒名にあるように、2月4日の立春の朝に搾りますが、立春は旧暦で正月に当たり、節分で豆をまくのは鬼を退散させて清らかに新年を迎えるためということです。かつては、寒造りした酒を立春に神社に奉納してお祓いをしてもらい、それを近隣の人たちと呑んで一年の無事を願うというようなことだったようですが、新年を祝う酒をその朝に搾り、その日のうちに消費者に提供するというのは日本名門酒会が平成10年から始めたそうです。文字にすると簡単に感じますが、立春の朝搾るために、そこに味のピークを持っていかないといけないので、相当な手間と計算が必要になってきますね。
国産米使用で60%精米とありますが、仙禽だけにドメーヌ・さくらの山田錦(麹米50%、掛米60%)使用です。ラムネのような香りとガス感、ほんのり甘味と旨味があって呑みやすく、美味しいです。さすがせんきんと言った感じです。
そんなことで、レポートがちょっと遅れましたが、14日月曜の会社帰りに東京駅のはせがわ酒店で見つけました。一升瓶しかなかったのですが、「これは買い」だということでためらいなく購入しました。基本は予約販売となっているのですが、ラッキーでした。