楯の川酒造株式会社は、「全国の男女に聞く「日本酒」の飲用実態調査」を実施しました。
編集部
日本酒に触れる機会が少ない20~30代や女性に向けていいアプローチができれば、日本酒の消費量アップにも繋がりそうですね!
楯の川酒造株式会社は、20代~60代の男女1万人及び、日本酒を月1日以上飲酒し、いずれかの酒類上限予算を1万円以上と回答した20代~60代の男女206名(以降定期飲用者)を対象に、日本酒の飲用実態の調査をいたしました。
【調査サマリー】
◆日本酒だけでなく、酒類全体で「酒離れ」が起きている。特に若年女性が顕著・コロナによる社会変容で家族や知人と気軽に飲めなくなっていることが影響?
⇒20〜30代(若年層)の70%・全世代の女性の74%は、1年以内に日本酒を飲酒していない。「一人でも飲みたい男性」と「知人や家族・複数で飲みたい女性」の飲酒習慣に違いがある。
◆定期飲用者でも約4割が日本酒と料理の相性を判断するのが難しいとしている。しかし、女性の4割以上は料理との相性で日本酒を選びたいと回答。
⇒女性は定番の和食や海鮮だけでなく、様々な料理に合わせて日本酒を楽しみたいという意向が強い。一方定期飲用者の男性の30%以上が塩などの調味料と合わせて飲むと回答しており、男女で重視するポイントと飲み方に差異が生まれている。
◆定期飲用者は用途に合わせて販売チャネルを使い分け・一方全国調査ではスーパーor酒販店
⇒定期飲用者は幅広いチャネルで購入しており、酒の種類ごとに販売チャネルを分けているのではないかと想定される。特に若年層では3割が酒蔵直販を利用している。
◆パーティーシーンでの活用や高価格帯日本酒への期待感が高まっている
⇒「日本酒はパーティーシーンに合わないと思う」に対して「あまりそう思わない」・「全くそう思わない」との回答が7割を超え、ワインのような高級日本酒があれば接待等で利用してみたいという回答も65%とラグジュアリー日本酒への期待がうかがえる。
調査背景
2022年1月28日に公表された財務省貿易統計によると、2021年1〜12月の日本酒の輸出数量は前年比47.3%増の32,053㎘で、金額は昨年から66.4%増の401億7,817万円となり、12年連続で輸出金額最高額を更新しています。
海外において和食ブームと共に海外ではプレミアムな日本酒の価値が認められ、日本酒需要は高まるばかりです。一方、日本国内の消費は冷え込みが続いています。昨年9月に公表された農林水産省の「日本酒をめぐる状況」では、日本酒の国内出荷量は昭和48年の170万㎘をピークに減少傾向で推移し、2020年には42万㎘まで減少しています。また、近年堅調に推移していた特定名称酒(純米酒・大吟醸酒など原料や製造方法などで8つに分類された総称)も減少に転じています。
楯の川酒造は1832年の創業以来、徹底して品質を追求し、日本の「酒」「食」「農」文化の発展に寄与してきました。楯の川酒造だけでなく、日本酒業界が持続的な成長を実現するためには、変化する時流を掴み、更なる価値を創出することが必要と考えます。そこで、実際に日本酒はどの程度飲用されているのかリアルな実態を知ると共に、潜在的なニーズの検証とこれからの新しい時代の日本酒の創出に向けて、国内日本酒飲用実態調査を実施しました。
調査概要
調査方法:インターネット調査(マクロミル)
調査対象:20代~60代の全国の男女10,000名(全国調査)/一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)在住で、日本酒を月1回以上飲用し、いずれかの酒類上限予算1万円以上と回答した20~60代の男女206名(定期飲用者)
調査実施日:2021年12月7日~9日
調査主体:楯の川酒造
※本リリース内容を引用される際は、「全国の男女に聞く「日本酒」の飲用実態調査・楯の川酒造調べ」との明記をお願いいたします。
日本酒だけでなく、酒類全体で「酒離れ」が起きている。特に若年女性が顕著・コロナによる社会変容で家族や知人と気軽に飲めなくなっていることが影響か?
まずは全国1万人が、ビール・ワイン・ウイスキー・日本酒の4種類の酒類をどの程度飲用しているのか調査しました。
各酒類総じて「1年以上前に飲んだことがある」もしくは「今まで一度も飲んだことのない」の回答が高く、ビール(男性のみ)及び日本酒の60代男性の回答以外は50%以上を超えています。
特に、女性の酒離れが顕著であり、全体的に酒に触れていない方が増えている現状です。
日本酒に絞って飲酒頻度を見てみると、20〜30代(若年層)の70%・全世代の女性の74%は、1年以内に日本酒を飲酒していないことがわかりました。
更に、「今まで一度も飲んだことがない」という回答が若年層・女性ともに40%を超えており、「日本酒を飲む」事に対して興味を持ってもらえていない現状です。
海外での日本酒ブームの一方で、日本文化の一つである日本酒が、身近であったはずの日本人の手に取りにくいお酒になってしまっている現状に危機感を抱きます。
日本酒定期飲用者の「各酒類の飲酒頻度」について見てみると、回答の特徴として、「毎日飲むのはビール」で、「ときどき(月に3回程度)飲むのが日本酒」という回答割合が高いことです。昨今クラフトジンが流行りつつあるものの、日本酒の定期飲用者はスピリッツ関連やリキュールは習慣的に飲まない方が多いと推定できます。
また、ウイスキーを週4以上飲む割合が15%を超えており、蒸留酒のなかではウイスキーを選ぶ傾向が見られます。
続いて、実際に日本酒を飲む際に一緒に飲酒する人はどんな方が多いのでしょうか。
大きな傾向としては、女性が「家族や知人」と飲む割合が高い傾向です(全国調査で36.2%)一方、男性は仕事関係で日本酒を選ぶ事が一定数あるのに対し、女性の割合は非常に低く、男女別で飲用シーンが大きく異なることがわかりました、
また、若年層(20~30代)と40~60代で比較すると、若年層は家族や親戚と飲むよりも知人や友人と飲酒する割合が高く、40~60代では家族と飲む割合が高くなっています。これはライフステージの違いが如実に出ているのではないかと考えられます。
さらに男性においては「一人で飲む」割合も高まっており、女性と比較すると2倍近くの回答となっています。
前述で女性の酒離れについて言及しましたが、「一人でも飲みたい男性」と「知人や家族など複数で飲みたい女性」の価値観の違いが影響しているのではないかと推察できます。
コロナの影響で複数人で飲酒しにくい環境が続くと、女性の酒離れがさらに進んでしまう可能性も否定できないと考えます。
定期飲用者でも約4割が日本酒と料理の相性を判断するのが難しいとしている。しかし、女性の44%は料理との相性で日本酒を選びたいと回答。
日本酒定期飲用者に対し、普段どのような食材(料理)を合わせて日本酒を飲んでいるか、そしてどんな食材(料理)と合わせてみたいかを調査しました。
やはり日本酒といえば「海鮮」や「和食」と合わせるというイメージを持つ方も多いかと思いますが、男女共に「1位:海鮮料理」「2位:和食」と続きました。
「普段から合わせている食材」と「これから合わせてみたい食材」を比較してみると、先ほど上がった1位「海鮮」・2位「和食」以外でも、フレンチやイタリアン、肉料理など様々な料理にチャレンジしたい傾向が見られます。実際に日本酒定期飲用者の女性の約44%は料理に合った日本酒を選びたいと考えており、料理と日本酒の相性を重視しています。しかしながら、定期飲用者全体の約4割が日本酒と料理の相性を判断するのが難しいと回答しており、料理と日本酒のペアリング提案を身近に試してもらえる施策も必要となってくるのではないかと考えます。
一方、定期飲用者の男性の30%以上が、塩などの調味料と合わせて飲むと回答しており、ここでも「一人でも飲みたい男性」と「家族や知人・複数で飲みたい女性」とも関連しますが、飲酒する上で重視するポイントと飲み方に男女で大きく差異が生じています。
定期飲用者は用途に合わせて販売チャネルを使い分け・一方全国調査ではスーパーor酒販店
全国調査では、身近で実物に触れることのできるスーパーや酒販店での購入がほとんどを占め、オンラインでの購入が非常に少ない傾向でした。(酒蔵・メーカー公式オンラインショップ・Amazon等の通販サイト・酒屋やワインショップ公式サイト共に5%以下)
定期飲用者は、幅広いチャネルで購入しているのが特徴的です。
日常の食中酒はスーパーで購入し、ちょっと贅沢したい日のために身近で手に入れられないお酒をオンラインで購入するなど、飲酒タイミングやほしいお酒によって販売チャネルを分けているのではないかと想定できます。
実際に、約3割がAmazon等の通販サイトや酒屋やワインショップ公式サイトでも購入しています。
また、若年層は酒蔵・メーカー公式オンラインショップで購入する割合が高く、昨今DtoC限定で販売されている日本酒も増加傾向のため、感度高く様々な日本酒を購入されているのではないでしょうか。
パーティーシーンでの活用や高価格帯日本酒への期待高まる
そして最後に、定期飲用者に対して日本酒に対するイメージを調査しました。「日本酒は劣化しやすく開封したらすぐに飲まないといけないイメージがある」に対して「ややそう思う」「非常にそう思う」と回答した割合が63.6%に上り、日本酒のネガティブ要素として「劣化がはやい」という印象が強いことがわかりました。
また、高級酒に対する期待を感じさせる回答内容として「日本酒はパーティーシーンに合わないと思う」に対して「あまりそう思わない」・「全くそう思わない」との回答が7割を超え、ワインのような高級日本酒があれば接待等で利用してみたいという回答も65%とラグジュアリー日本酒への期待がうかがえます。
さらに、一升瓶でぐびぐびと量を飲むのではなく、グラスに注いで少しずつ味わって飲むという嗜み方を好む割合も高く、72.5%がグラスで飲むことに肯定的です。日本酒というと新酒というイメージも強いかと思いますが、近年熟成酒への注目度も上がってきており、今回の調査でも「熟成によって魅力が増す」と考える方(どちらかというとBに近い・Bに近いの回答)が6割を超えています。
何度も同じものを飲みたいと考える割合よりも飲んだことのないお酒を試したいという割合も高まっており、これまでの伝統的な日本酒から脱皮した新たな日本酒を生み出していく必要性があるのではないかと改めて感じさせられます。
【まとめ】
・海外での需要は拡大傾向だが、国内における日本酒市場は縮小傾向が続き、現状日本酒を日常的に飲んでいないという割合が高いことは事実である。だからこそこれまでの日本酒のイメージを超えていく必要がある。
・日本酒定期飲用者は、ラグジュアリー日本酒や新しい日本酒に対して期待感が強い
パーティーシーンでも活用できる、グラスで楽しむことを前提にした酒質の設計や、ワインのように熟成やその年ごとに同じ銘柄でも異なる味わいを感じたり、造り手の思いやその土地の風土をストーリーにのせるなど、これまでの日本酒の楽しみ方を一歩超えた新たな楽しみ方や付加価値の上乗せが必要
・様々な食事と楽しみたいが合わせ方がわからないというニーズに対して、様々なジャンルのペアリング提案やイメージしやすい顧客体験の設計も行えるとより日本酒を選んでもらいやすくなるのではないかと感じる。
楯の川酒造では、この調査結果を踏まえ日本酒という一つの文化を守り伝えるために、新しい日本酒の時代をつくり、新たなる価値を見出す新ブランド「SAKERISE」プロジェクトを始動しました。詳しくは下記SNSをご覧ください。
・「SAKERISE」 Twitter https://twitter.com/sakerise
・「SAKERISE」 Instagram https://www.instagram.com/sakerise_jp/
■楯の川酒造株式会社 会社概要
会社名:楯の川酒造株式会社 所在地:山形県酒田市山楯字清水田27番地
代表者:佐藤淳平(六代目蔵元) 創業:天保三年(1832年)
公式HP:https://tatenokawa.com/ja/sake/
公式オンラインショップ:https://shop.tatenokawa.com/
公式Twitter:@tatenokawa 公式Instagram:@tatenokawa_sake 公式LINE:楯の川酒造
事業内容:酒類等製造販売(日本酒「楯野川」、焼酎・リキュール「子宝」、リキュール「ホームランまっこり」)
(情報提供:PR TIMES)
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